• 検索結果がありません。

Microsoft Word _jsai_sig_ã‡³ã…¢ã…³ã‡ºæŁ‘é⁄”.docx

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "Microsoft Word _jsai_sig_ã‡³ã…¢ã…³ã‡ºæŁ‘é⁄”.docx"

Copied!
6
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

医工連携の実践ポイントと今後の展望について

Practice and future outlook of

1

一般社団法人日本医工ものづくりコモンズ

1

Commons for Medicine and Engineering

Abstract: In late years, Medicine all over Japan. After 2012, methods for (manufacturing) companies are

companies is becoming active. industry will increase in the years ahead

1 地域行政による医工連携の動向

1.1 医工連携のコンセプト

近年,全国各地の自治体において,地元 くり企業による医療機器産業参入を促進する取り組 みが活発におこなわれている。 しかし,医療機器産業は特殊な法規制と市場構造 を有することから,図1左のように 種のものづくり企業とが直接連携して することは難しい。 そこで,図1右のように医療機器産業を熟知した 製販企業(いわゆる医療機器メーカー) 床現場,地元のものづくり企業,製販企業 者連携の体制を構築し,円滑に事業化まで到達させ ようとする取り組みが推進されている。 図1: 医工連携の基本コンセプト

医工連携の実践ポイントと今後の展望について

Practice and future outlook of Medicine-Engineering Coll

柏野 聡彦

1

Toshihiko Kashino

1

一般社団法人日本医工ものづくりコモンズ

Commons for Medicine and Engineering

Medicine-Engineering Collaboration is conducted by local government methods for collaboration between marketing companies

improving. In 2016, collaboration between clinical sites and marketing is becoming active. The chance for monozukuri companies to enter the medical device ill increase in the years ahead.

地域行政による医工連携の動向

近年,全国各地の自治体において,地元のものづ 企業による医療機器産業参入を促進する取り組 特殊な法規制と市場構造 図1左のように臨床現場と異業 直接連携して事業化を達成 医療機器産業を熟知した 医療機器メーカー)を交え,臨 製販企業による三 者連携の体制を構築し,円滑に事業化まで到達させ 進されている。 医工連携の基本コンセプト

1.2 製販ドリブンモデル

このように製販企業のもつ医療機器の事業化ノウ ハウをフル活用する医工連携を「製販ドリブン型・ 医工連携モデル(製販ドリブンモデル)」という。 製販ドリブンモデルの全体像は,図 ある。①臨床現場,②製販企業,③ものづくり企業 による異業種連携を形成し,④公的支援策を活用し て研究開発が進められる。モデルの中心に⑤地域行 政および産業支援機関が入り,全体のコーディネー トがおこなわれる。 製販ドリブンモデルは,2012 宮崎県,大田区(東京都),三重県により先駆的に取 り組まれた。その後,長野県,香川県,大府市(愛 知県),板橋区(東京都),東京都をはじめ 域の医工連携に取り入れられている。 図2: 製販ドリブン型・医工連携モデル ⑤地域行政 産業支援機関 &コモンズ ②製販企業 (全国 ①臨床現場 (地域内) ③ものづくり企業 大学・高専等 (地域内) ④公的支援策 ・臨床とものづくりの橋わたし -ニーズ収集 -製販マッチング -ものづくり企業マッチング ・R&Dポートフォリオ管理 等 ・資金面の支援 ・その他、支援措置 等 ・研究チームの統括 ・臨床ニーズの提供 ・開発機器の導入・普及 ・臨床エビデンス 等 ・研究開発のイニシアティブをとり強力に牽引 ・臨床ニーズの目利き ・市場環境と法規制を踏まえた製品デザイン ・法規制対応 ・PL対応 民間 コンサル ⑥金融機関 (地域・全国) 医工連携 推進機関 ・事業資金の提供 ・顧客企業のマッチング ・コンサルティング&バンキング 臨床ニーズ

医工連携の実践ポイントと今後の展望について

laboration

governments in almost marketing companies and monozukuri between clinical sites and marketing the medical device

製販ドリブンモデル

このように製販企業のもつ医療機器の事業化ノウ ハウをフル活用する医工連携を「製販ドリブン型・ 医工連携モデル(製販ドリブンモデル)」という。 製販ドリブンモデルの全体像は,図2 のとおりで ある。①臨床現場,②製販企業,③ものづくり企業 による異業種連携を形成し,④公的支援策を活用し て研究開発が進められる。モデルの中心に⑤地域行 政および産業支援機関が入り,全体のコーディネー 2012 年頃から,青森県, ,三重県により先駆的に取 り組まれた。その後,長野県,香川県,大府市(愛 知県),板橋区(東京都),東京都をはじめ多くの地 域の医工連携に取り入れられている。 製販ドリブン型・医工連携モデル 製販企業 (全国※外資も可) (PMDA、認証機関等)法規制 ものづくり企業 大学・高専等 (地域内) 事 業 化 ・資金の提供 ・人材の提供 ※特に重要 ・技術の提供 (大学の専門性等) 等 ・研究開発のイニシアティブをとり強力に牽引 ・臨床ニーズの目利き ・市場環境と法規制を踏まえた製品デザイン ・PL対応 ・販路提供 等 ・コンサルティング&バンキング 等 製品デザイン ものづくり 医療情報学会・人工知能学会AIM合同研究会資料 SIG-AIMED-002-01

(2)

2 製販企業とものづくり企業との連携

2.1 本郷エリア(製販企業の

地元ものづくり企業と製販企業との連携を る地域行政においては,製販企業の 地である東京都文京区本郷・湯島周辺の地域(本郷 エリア)が注目され,当該地域に立地する製販企業 との連携が推進されている。 図3 に示すように,本郷エリアには る医療機器関連企業(医療器製造業,製販企業,販 売業)が集積している。 本郷エリアの製販企業のほとんどは中小企業であ る。医療機器産業を熟知した中小企業である。中小 企業であることから,機動力が高く,全国各地のも のづくり企業にとって非常に連携しやすい主体とな っている。 (出典)地図は,国土地理院「電子国土基本図」より作成。東京 医療機器協会「商工組合東京医療機器協会百年史」( により日本医療機器協会会員企業(製造業、製造販売業、販売業) を地図上にプロットした。 図3: 本郷エリアの医療機器関連企業の集積

2.2 本郷展示会(マッチング手法の例)

本郷エリアの製販企業とものづくり企業とのマッ チングをおこなう代表的な手法として「本郷展示会」 がある。(図4) 本郷展示会は,本郷エリアのど真ん中の会場(医 科器械会館がよく使われる)で,地域のものづくり 企業が出展し,そこに来場する製販企業とのマッチ ングがおこなわれる展示会である。 東京大学 東京医科歯科大学 医学部附属病院 順天堂大学医学部 附属順天堂医院 本郷三丁目 本郷二丁目 本郷 一丁目 湯島二丁目 本郷四丁目 本郷五丁目 本郷七丁目 湯島四丁目 湯島一丁目 東京大学 医学部附属病院 日本医療機器協会

製販企業とものづくり企業との連携

の集積地)

地元ものづくり企業と製販企業との連携を重視す 製販企業の国内最大の集積 ある東京都文京区本郷・湯島周辺の地域(本郷 エリア)が注目され,当該地域に立地する製販企業 アには100 社を超え る医療機器関連企業(医療器製造業,製販企業,販 本郷エリアの製販企業のほとんどは中小企業であ る。医療機器産業を熟知した中小企業である。中小 企業であることから,機動力が高く,全国各地のも のづくり企業にとって非常に連携しやすい主体とな (出典)地図は,国土地理院「電子国土基本図」より作成。東京 医療機器協会「商工組合東京医療機器協会百年史」(2012 年)等 により日本医療機器協会会員企業(製造業、製造販売業、販売業) 医療機器関連企業の集積

展示会(マッチング手法の例)

本郷エリアの製販企業とものづくり企業とのマッ チングをおこなう代表的な手法として「本郷展示会」 本郷展示会は,本郷エリアのど真ん中の会場(医 科器械会館がよく使われる)で,地域のものづくり 企業が出展し,そこに来場する製販企業とのマッチ ングがおこなわれる展示会である。 マッチングが成立した場合,ものづくり企業の地 元の行政機関のコーディネータにより公的資金の獲 得を含めてフォローアップがおこなわれる。 本郷展示会は,2013 年 5 月から に全国の地域行政により40 図4: 本郷展示会(写真は宮崎県の事例)

2.3 ものづくり企業に関する情報提示

製販企業とものづくり企業との連携を促進するた めには製販企業に対してものづくり企業の情報をで きるだけ短時間に円滑に伝える必要がある。 その解決策として,図5 のように, 業の特徴をよく表現する写真を4~5枚,リスト形 式で提示する方法(写真リスト)が用いられている。 写真リストは,地域行政が地元のものづくり企業 と製販企業との商談を調整するうえで不可欠なツー ルとなっている。 従来は,ものづくり企業の特徴を各社 章でまとめた資料や,各社0.5 が使われたが,それらの資料だけではものづくり企 業の情報を製販企業に伝えることは困難であった。 (出典)公益財団法人大田区産業振興協会 図5: 写真リスト 湯島二丁目 湯島三丁目 医学部附属病院 マッチングが成立した場合,ものづくり企業の地 元の行政機関のコーディネータにより公的資金の獲 得を含めてフォローアップがおこなわれる。 月から2016 年 10 月まで 40 回以上開催された。 本郷展示会(写真は宮崎県の事例)

ものづくり企業に関する情報提示

製販企業とものづくり企業との連携を促進するた めには製販企業に対してものづくり企業の情報をで きるだけ短時間に円滑に伝える必要がある。 のように,ものづくり企 業の特徴をよく表現する写真を4~5枚,リスト形 方法(写真リスト)が用いられている。 写真リストは,地域行政が地元のものづくり企業 と製販企業との商談を調整するうえで不可欠なツー 従来は,ものづくり企業の特徴を各社2~3 行の文 0.5~2 頁でまとめた冊子 が使われたが,それらの資料だけではものづくり企 業の情報を製販企業に伝えることは困難であった。 (出典)公益財団法人大田区産業振興協会 写真リスト

(3)

3 臨床現場と製販企業との連携

3.1 臨床ニーズ交流会

2012 年~2015 年の全国の地域行政による取り組 みにより,製販企業とものづくり企業との企業間連 携のしくみが大いに進展した。 これを受けて2016 年から,まず臨床現場に製販企 業をつなぎ,臨床現場と製販企業との連携体にもの づくり企業をつなぐ取り組みが活発化している。 臨床現場と製販企業とのマッチングは,多くの場 合,臨床現場から製販企業に対して医療機器等研究 開発につながるニーズを提示する「臨床ニーズ交流 会」を通じておこなわれる。 臨床現場と製販企業とのマッチングを目的とした 臨床ニーズ交流会は2016 年に急増している(表 1)。 表1: 臨床現場と製販企業とのマッチングを目的と した臨床ニーズ交流会の開催時期および開催機関 開催時期 開催医療機関 2014. 9. 4 弘前大学医学部附属病院(青森県) 2015. 9.15 獨協医科大学(栃木県) 2015.11.16 弘前大学医学部附属病院(青森県) 2015.12. 9 自治医科大学(栃木県) 2016. 3. 2 宮崎大学医学部附属病院(宮崎県北部医療関連産業振興等協議会) 2016. 6.10 東京慈恵会医科大学(東京都医工連携HUB機構) 2016. 6.30-7.1 大分大学医学部附属病院(九州ヘルスケア産業推進協議会) 2016. 7.19 国立国際医療研究センター(東京都医工連携HUB機構) 2016. 8.29 青森県立中央病院(青森県) 2016. 8.30 弘前大学医学部附属病院(青森県) 2016. 8.31 国立国際医療研究センター(東京都医工連携HUB機構) 2016. 9. 6 自治医科大学(栃木県) 2016. 9.15 八戸市立市民病院(青森県) 2016.10. 4 国立国際医療研究センター[海外ニーズ編](東京都医工連携HUB機構) 2016.10.20-21 飯塚病院,済生会嘉穂病院,飯塚市立病院(九州ヘルスケア産業推進協議会) ※()内は主催・共催等で関係する地域行政・産業支援機関 このような形式の臨床ニーズ交流会は,2014 年 9 月に弘前大学医学部附属病院と青森県により全国で 初めて実施され,本郷エリアの製販企業から十数名 が参加し,弘前大学医学部および附属病院の教授陣 から臨床ニーズの発表を受け,その後,医療者と製 販企業との間で個別の面談がおこなわれた。 臨床現場における取り組みが活性化するにつれ, 臨床ニーズ交流会に参加する製販企業も増加してい る。2016 年 6 月 30 日に開催された大分大学医学部 附属病院による臨床ニーズ交流会では,全国から約 30 社(約 40 名)の製販企業が参加した。 製販企業の参加が増える理由は,製販企業にとっ て医療機器が使用される臨床現場は極めて重要であ り,医工連携を通じて臨床現場とのつながりを強化 できれば自社の競争力強化に直結するからである。

3-2. 臨床現場における医工連携の意義

臨床現場において医工連携が活発におこなわれる ためには,臨床現場において医療機器開発の意義が 認識されなければならない。 図6 は,医療機器開発の意義について,国立国際 医療研究センター病院長 大西真氏と筆者とのディ スカッションにより整理したものである。 まず,医療機器開発(デバイス研究)は,医薬品 研究と同様に医療・医学に貢献する研究活動である。 そのうえで,「臨床現場から研究業績を出せる」, 「ファーストで論文を出せる」,「産業振興系の公的 資金(つまり新たな研究費ルート)を獲得できる」, 「大量かつ多様な研究テーマがある」,「自分のほし い医療デバイスを実現できる」,「ライセンス収入を 期待できる」,「臨床現場の現場改善意識から医療の 質・安全・患者満足度が向上する」,「臨床と研究の 両方のマインドを併せ持つ医療者が育成される」,ひ いては「臨床立脚型の医学の実現につながる」とい った意義があげられる。 筆者が関わる臨床ニーズ交流会では,こうした意 義を臨床現場と地域行政との間で共有できることを 重視している。 (出典)国立国際医療研究センター病院長 大西真氏と筆者との ディスカッションにより作成 図6: 臨床現場における医工連携の意義

3.3 臨床ニーズの開示

臨床ニーズには知的財産的価値が含まれることが あり,医工連携活動においてその価値を毀損しない よう配慮する必要がある。 臨床ニーズは,図7 のように,「背景」,「問題点」, 「解決策」で構成される。「解決策」は「背景」や「問 題点」に比べて知的財産的価値が含まれる可能性が

デバイス研究とは

臨床現場から研究業績を出せる(多くの医療者に機会がある) 筆頭著者(ファースト)で論文を出せる 産業振興系公的資金を獲得できる(新たな研究費ルート) 研究負荷の大半は企業にあり、医療者の研究負荷は比較的低い 研究テーマの数が多く、内容も多様。 (開発期間が短いもの、開発難度の低いものも多い) 自分の欲しい医療デバイスを実現できる 医療機関・医療者にライセンス収入(売上の1~3%) 現場改善意識が高まり、医療の質が向上する 臨床と研究の両方のマインドを併せ持つ医療者の育成 臨床立脚型の医学の実現につながる /等

医薬品研究と同様、医療・医学に貢献する研究活動

(4)

高い。このため,地域行政においては,知的財産的 価値が含まれにくい背景と問題点の情報を使いマッ チングがおこなわれるようになってきている。 (出典)日本医工ものづくりコモンズ 常任理事 谷下一夫氏の 資料を一部改変 図7: 臨床ニーズの構造 マッチングを促進するためには公開可能な情報は むしろ積極的に付加して公開することが有用である。 公開可能な情報としては,図8 に示すように,臨 床機関名,診療科名,職種,デバイスの種類,デバ イス開発の背景と問題点,対象とする疾患とその患 者数,対象とする医療行為とその実施件数といった 「ニーズ周辺情報」があげられる。 図8: 臨床ニーズ周辺情報

4 東京都による医工連携

4.1 東京都医工連携HUB機構

地域による医工連携の例として東京都の取り組み を紹介する。東京都の医工連携は,東京都医工連携 HUB機構と公益財団法人東京都中小企業振興公社, 東京都立産業技術研究センターが連携する体制で推 進され,上で述べた一連の考え方が実践されている。 東京都医工連携HUB機構は,都内のものづくり 中小企業による医療機器産業への参入を促進するこ とを目的として2015 年 7 月に発足した。 同機構の役割は,臨床機関,製販企業,ものづく り企業,研究機関といった関係機関の有機的連携の 促進であり,代表的な取り組みは「臨床ニーズ・技 術シーズのデータベース」と「クラスター研究会」 である。 東京都医工連携HUB機構の活動内容はWeb サイ ト(https://ikou-hub.tokyo/)に集約されている。(図9) (出典)東京都医工連携HUB機構 図9: 東京都医工連携HUB機構Webページ

4.2 データベース

(1)データベースの構成

東京都医工連携HUB機構では,マッチングの促 進を目的としてデータベースが構築されている。 データベースは,技術シーズが登録されるものと 臨床ニーズが登録されるものとの2種類がある。 データベースに登録された臨床ニーズおよび技術 シーズのマッチング可能性を高めるため,データベ ースの閲覧機能はユーザー登録やログインをするこ となく使用できる。 データベースへのニーズ・シーズ情報の登録機能 やマッチング機能を使用するためにはユーザー登録 とログインが必要である。

(2)技術シーズ・データベース

技術シーズ・データベースは,多くの技術を直感 的に伝えることが重視され,画面構成は,図10 のよ 現在の診療方法や医療機器の問題点

解決策

医療機器の開発アイディア・提案

知的財産を守るため、知的財産的価値が含

まれにくい「問題点」までの情報でマッチング

「この問題を解決したい!」 ※知的財産的価値が含まれにくい 「このようにして解決したい!」 「こんなデバイスを開発したい!」 ※知的財産的価値が含まれる可能性

現在の診療方法、使用される医療機器 「こんな医療があります」 医療者が所属する臨床機関の名称 医療者が所属する診療科の名称 医療者の職種(医師、看護師等) 開発するデバイスの種類(鉗子、クリップ等) デバイス開発の背景(現在の医療とその問題点) ※開発アイディアや解決策など、知財を含む情報は記載しない デバイスを使用する疾患名・症例、患者数 デバイスを使用する手術・処置・検査・診断、実施件数 デバイスに関連する診療報酬点数

知的財産的価値を守る一方で、公開可能な

「臨床ニーズ周辺情報」を積極的に公開

(5)

うに,企業や研究機関の技術シーズの画像がリスト 状に配置される。 完全一致型のキーワード検索が可能である。登録 機関ごとにコメントや面談希望を送るためのボタン が配置されている。 登録機関名が表示されたハイパーリンクから当該 機関のWebサイトを閲覧できる。 (出典)東京都医工連携HUB機構 図10: 技術シーズ・データベース

(3)臨床ニーズ・データベース

臨床ニーズ・データベースは,図11 のような画面 構成である。 データベースには医療機器等の研究開発につなが る臨床現場の「問題点」が掲載される。臨床ニーズ に関する知的財産を保護するため,解決策や開発ア イディアそのものは掲載されない。 また,臨床ニーズの周辺情報として,臨床機関名, 診療科・職種,開発するデバイスの種類,デバイス 開発の背景(臨床現場が抱える問題点),デバイスが 使用される疾患とその患者数,デバイスが使用され る医療行為とその実施件数などが掲載される。 完全一致型のキーワード検索が可能である。 臨床ニーズごとにコメントや面談希望を送るため のボタン,個人用メモを保存するボタンが配置され ている。 臨床ニーズ・データベースの利用者は,主に製販 企業が想定されている。製販企業は医療業界の知識 を保有することから,データベースに掲載された情 報とあらかじめ自社が保有する情報とを組み合わせ ることで臨床ニーズの重要性や魅力を判断すること ができる。 (出典)東京都医工連携HUB機構 図11: 臨床ニーズ・データベース

4.3 クラスター研究会

東京都医工連携HUB機構のクラスター研究会は, 関係機関の有機的連携の促進を目的として,「講演型」 と「臨床ニーズ交流型」の2つの形式がある。 講演型のクラスター研究会では医工連携のキーパ ーソンを講師に,医工連携の最新動向に関する講演 がおこなわれる。 臨床ニーズ交流型のクラスター研究会は,多くの 場合,医療機関の施設内または近隣施設でおこなわ れる。研究会1回あたり医療者から計20~50 件の臨 床ニーズが発表され,医療者と研究会に参加する企 業や研究機関とのマッチングがおこなわれる。 図12 は,2016 年 7 月 19 日に国立国際医療研究セ ンターで開催されたクラスター研究会の会場の様子 である。 クラスター研究会は,臨床ニーズ・データベース と強く連携しておこなわれる。 具体的には,研究会開催日のおおむね2週間前に, 発表予定の臨床ニーズがデータベース上で公開され, 参加者の参加/不参加の判断や事前情報収集・予習 に活かされる。

(6)

また,研究会当日には,約10 件の臨床ニーズが発 表されるごとにデータベースを通じてコメントや面 談希望を入力するための時間帯が設けられる。研究 会開催後には約2週間,データベースを通じてコメ ントや面談希望が受け付けられる。 コメントや面談希望は事務局により取りまとめら れ,臨床ニーズを提供した医療者に伝えられ,医療 者の希望に基づき個別面談がおこなわれる。 (出典)東京都医工連携HUB機構 図12: クラスター研究会の様子

5 今後の展望

全国で展開される医工連携は,2012 年頃から「製 品化・事業化」が強く指向され,事業化ノウハウを もつ製販企業とものづくり企業とが連携する医工連 携が実践されてきた。このことにより「出口戦略」 を備えた医工連携が進展した。 出口戦略が整い始めたところで,臨床現場におけ る医工連携が活発化してきた。2016 年から,地域の 有力な医療機関において臨床現場と製販企業とのマ ッチングを目的とした臨床ニーズ交流会の開催が増 えている。今後も,医工連携に取り組む臨床現場, 医療者はよりいっそう増え,その分だけ,医工連携 に供給される開発テーマも増えると期待される。 医工連携に取り組む臨床現場が増えれば医工連携 に取り組む製販企業が増える。今後,臨床現場の医 工連携の活性化に伴い,製販企業による医工連携も よりいっそう活発化すると期待される。 臨床現場と製販企業との連携が活性化すればソリ ューション技術を提供するものづくり企業が参画す る余地が広がる。そして,地域行政により公的資金 の獲得を含めたフォローアップがおこなわれ,医療 機器開発の製品化・事業化が円滑化・加速される。 全国の医工連携の現場に関わっていると,このよ うに医工連携を活性化させるサイクルが動き始めた ことを感じる。この方向性の先に,「日本的な医工連 携システム」があると期待している。

参照

関連したドキュメント

「必要性を感じない」も大企業と比べ 4.8 ポイント高い。中小企業からは、 「事業のほぼ 7 割が下

土地賃借料を除く運営費 大企業:上限額 500 万円、中小企業:上限額 1,000 万円 燃料電池バス対応で 2 系統設備の場合 大企業:上限額

再エネ電力100%の普及・活用 に率先的に取り組むRE100宣言

活用することとともに,デメリットを克服することが不可欠となるが,メ

フラである (池上,2013)

 これを,海外トレーニー制度を実施中の企業にしぼり,製造業・非製造業別

(b) other organizations which have a stake in financial reporting standards (i.e. the current members of the Advisory Committee). The powers and duties of the observers to the

感染症拡⼤で浮き彫りとなった企業の課題とその対応.