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また 仲介サイト事業者と運転者の契約関係 責任分担の課題もあります 経費を下回る価格設定や最低賃金以下の報酬で働かされている実態報告も多く 一方では運転者を強く統制する仕組みは大きな負担を強いています こうした中 2016 年 10 月 28 日には英国 雇用裁判所 (Enployment Trib

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2016 年 11 月 25 日

東京都 知事

小池百合子 様

日本労働組合総連合会東京都連合会 会 長 岡田 啓 シェアリングエコノミーにおける「ライドシェア」、「民泊」に関する要請書 貴職の都民生活向上へのご努力に深く敬意を表します。 また、日頃より連合東京の活動に対し、ご理解とご協力を頂いておりますことに 感謝申し上げます。 Ⅰ.はじめに 政府は、2015 年 6 月 30 日に閣議決定した「『日本再興戦略』改訂 2015」におい て、改訂戦略の主要施策例として「IT利活用を推進するための新たな法制上の措 置」をあげ、「対面・書面原則を転換し、『原則IT』をルール化するとともに、 引 越、死亡時等の各種行政手続のワンストップ化や、 シェアリングエコノミーなどの 新たな市場の活性化のために必要な法的措置を講ずる」とし、第 190 回通常国会か ら順次、関係法案の提出を目指すこと打ち出しました。 これを受けて政府は、内閣府の規制改革会議を中心に「シェアリングエコノミ ー」の類型の中でも「ライドシェア」と「民泊サービス」に焦点を絞って、具体的 な対応について検討を重ねてきています。 「ライドシェア」は、仲介サイト事業者がIT技術を活用して、有償輸送サービス を提供する一般の運転者と利用者とをマッチングすることで手数料収入を得る事 業形態であり、所管省庁である国土交通省が「道路運送法に抵触した、いわゆる 白タク行為であり、運行管理などの面から本質的に違う」との見解を示していま す。しかし、内閣府を中心に「ライドシェア」の合法化に向けた検討は継続して おり、運行管理や整備管理など、既存の規制の下で担保されてきた生活者・利用 者の安全を毀損する懸念は拭えません。 また、「ライドシェア」では、運転者の運転技術や、事故歴や犯罪歴といった 運転者としての適格性判断については運転者の自己申告に委ねられ、就業後の教 育訓練や技能講習受講などの義務もありません。運行管理や車両管理についても 運転者の自己責任のもとで行われるため、第 3 者によるチェックや指導を受ける こともありません。利用者にとっての安全・安心を確保するための仕組みの欠如 が、先行する諸外国において様々な社会問題を引き起こしていることも一部報道 されており、利用者の安全を確実に保障するための規制が必要であります。

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また、仲介サイト事業者と運転者の契約関係、責任分担の課題もあります。経費 を下回る価格設定や最低賃金以下の報酬で働かされている実態報告も多く、一方で は運転者を強く統制する仕組みは大きな負担を強いています。こうした中、2016 年 10 月 28 日には英国・雇用裁判所(Enployment Tribunals)では仲介サイト事業者ウ ーバーの「使用者性」が認められるなどの動向も生まれています。 「民泊」に関して政府は、訪日外国人旅行者 2020 年 4000 万人、2030 年 6000 万人 を国内に呼び込むことで、低迷している国内消費を下支えし、地方活性化につなげて いくことを目指しています。そのような中で、厚生労働省と国土交通省とが合同で「民 泊サービスのあり方に関する検討会(以下、検討会)」を設置し、都市部を中心に逼迫 する宿泊施設に対応するため、シェアリングエコノミーによる新たな市場として、自 宅の部屋や遊休不動産を貸し出す「民泊サービス」について検討を進めています。 検討会では、これまでも旅館業法などに定めた営業許可を得ることなく、有償で部 屋を貸し出す違法行為が問題とされていましたが、そのような違法民泊を合法民泊と していくための新たな規制についても結論を出そうとしており、2016 年 3 月 15 日に は「中間整理」を取りまとめ、規制改革会議へ報告しました。その規制改革会議が 5 月に取りまとめた「規制改革に関する第 4 次答申」の中では、『届出』『登録』の所管 行政庁の決定を含めて早急に法整備に取り組むとともに、平成 28 年度中には、既存 の旅館業法とは別の法案を提出することが明記されています。 他方で、現行法に基づいた適正な申請を行っていない違法貸主、仲介サイト事業者 が多数存在していることも事実である。これに対し、旅館業法を所管する各保健所は、 許可を得ている事業所の取り締まりが主対象であり、現行法の中での監査や処罰の厳 格化だけでは、違法民泊を排除できない問題が残ります。民泊サービス」が先行する 欧米では、トラブルが頻発しており、家賃相場の急上昇や賃貸契約の未更新、貸主が 偽名で物件登録し、仲介サイトの「匿名性」が脱税の温床となるなど、地域社会への ダメージや既存業界衰退の実態も報告されており、関係省庁、地方自治体の対応は、 一様に慎重であり、訪日外国人旅行者数拡大や安全規制の緩和部分だけを取り上げた 議論が進めば、諸外国で顕在化している問題が日本においても発生する懸念がありま す。また、利用者や対象物件の近隣住民にとっての安心・安全が損なわれる可能性も 否定できない状況にあります。

1.シェアリングエコノミーにおける「ライドシェア」に関する要請

連合では、2016 年 6 月に開催した第 9 回中央執行委員会において、仲介事業者が スマートフォンアプリ等のIT技術を活用し、自家用車での有償輸送サービス提供 者と利用者とをマッチングする「ライドシェア」の合法化への議論に対する考え方

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を整理し、確認いたしました。 今般国政を中心に議論されております「ライドシェア」に関しては、運転者の運 転技術や、事故歴や犯罪歴といった運転者としての適格性判断については、運転者 の自己申告に委ねられているばかりか、就業後の教育訓練や技能講習受講などの義 務もありません。運行管理や車両管理も、運転者の自己責任のもとで行われるた め、第三者によるチェックや指導を受けることもありません。 「ライドシェア」の市場参入が先行している諸外国においては、上記のような利 用者にとっての安全・安心を確保するための仕組みの欠如から、運転者による女性 への脅迫・暴行事件などの社会問題を引き起こすだけでなく、輸送サービスを提供 する運転者の適正な就労環境や処遇条件をめぐって法廷で争われている事例も多数 報告されています。「ライドシェア」を利用した有償輸送サービスの市場参入を許可 する前に、利用者の安全を確実に保障するための規制が必要です。 つきましては、既存の規制の下で担保されてきた生活者・利用者の安全が毀損す ることがないよう、特区制度を活用する場合も含め、今後具体的に「ライドシェ ア」に関する条例等の法制上の措置を検討する際の対応について、下記のとおり要 請いたします。 記 1.利用者の安心・安全の確保 不特定多数の一般国民が利用する「ライドシェア」による有償輸送サービスにおい ては、何よりも利用者の生命や財産が保護されることが必要であり、既存の公共交通 サービスで保障されている水準以上の安心・安全が確保されない限りは「ライドシェ ア」は導入しないこと。 2.タクシー産業規制のあり方の検討 タクシー産業などの労働者にもたらす影響に鑑みれば、「ライドシェア」のみの問 題ではなく、これまでの規制緩和の経験を踏まえて、タクシー産業に対する規制のあ り方と併せて検討すること。 3.仲介サイト事業者の責任と適正な運行管理が行われる仕組みの構築 利用者の安心・安全を確保しつつ、社会経済に悪影響を及ぼすことのないように、 「ライドシェア」における仲介サイト事業者の責任のあり方や、運転者の適正な運行 管理が行われる仕組みの構築に向けた対策を併せて検討すること。 4.運転者の労働者保護のあり方 諸外国や過去の国内類似事例の判例等を踏まえ、運転者の労働者性や労働者保護の あり方について十分な検討をすること。

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2.

「民泊サービス」に関する要請

連合では、「民泊サービス」においても 2016 年 6 月開催、第 9 回中央執行委員会 において、仲介事業者がWEBやスマートフォンアプリ等のIT技術を活用して、 利用宿泊客と、個人居宅や遊休不動産を有償で貸し出す者とをマッチングするマッ チングする「民泊サービス」の適法化に対する考え方を整理し、確認しました。 「民泊サービス」については、国家戦略特別区域(以下、特区)内では一定の要 件のもとで旅館業法の適用除外とされてきましたが、今般、国政において、特区に 限らず広く「民泊サービス」を適法化する動きが強まっています。しかし、「民泊サ ービス」は、耐震や消防、公衆衛生といった規制や宿泊者名簿の備え付け義務な ど、利用者の安全・安心を確保するための仕組みが十分ではありません。 他方で国内では、借主が大量の未分別ゴミを出し、第三者である近隣住民が費用 を負担して処分せざるを得ない事例や、騒音や共用スペースでの喫煙・飲酒など、 さまざまな社会問題を引き起こしているばかりか、必要な申請や届出を行わずに営 業しているいわゆる「ヤミ民泊」や「違法民泊」が横行しています。 また、「民泊サービス」が先行する欧米では、集合住宅を丸ごと買い取るか借り上 げて民泊サービスに転換する貸主が急増したことに起因して家賃相場の急騰を招い たり、盗撮行為、テロリストやその他犯罪者の潜伏先となるなど違法行為に使用さ れたりと、地域社会への悪影響や治安の悪化が報告されています。 したがいまして、管内における「民泊サービス」営業において、生活者・利用者 の安心・安全が十分に確保できるよう、東京都としてもご対応いただきますよう、 下記のとおり要請いたします。 記 1.適切な安全管理のための対策 「民泊サービス」において、最優先されるべきは、生活者・利用者の安全・安心 が守られることであり、耐震・防災設備や衛生といった最低限の安全性を確保する ための規制は必要です。そのため、建築基準法や消防法、既存の旅館業法など関連 法規との関係を考慮しつつ、地方自治体が貸主(管理者)、仲介サイト事業者に安 心・安全のために必要な情報提出を求めることができ、関係者は、これに応じる義 務が生ずるなど、適切な安全管理のための対策を講じられたい。 2.違法業者の徹底排除のための適切な対応 現行法では、抑止力が働かないという問題があることから、違法業者の徹底排除 のために、次のような適切な対応を条例等で定めるとともに国に対して求められた い。

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(1)法令違反に対し、営業停止や登録抹消などを含め、より厳格な罰則の規定 (2)「民泊サービス」で、法令違反のもとでの営業実態を見つけた場合の通報窓口の 設置とブラックリスト化 (3)仲介サイト事業者の事業内容をチェックする第三者機関の設置 (4)新規に民泊へ参入した事業者の審査・再審査 3.近隣住民の生活を守る措置 近隣住民の生活を守るために、「民泊サービス」を提供する際には、事前に近隣住民 との合意を仲介サイト事業者および貸主(管理者)に対して義務づけることなどを条 例等で定め、トラブルを未然に防ぐ措置を講じられたい。 4.新法あるいは同法施行規則等で規定する事項 既存の旅館業法における規制に鑑みて、次の事項を条例等で定めるとともに、国 に対して新法あるいは同法施行規則等で規定するよう求められたい。 (1)日本に居住していない外国人宿泊者に対する旅券呈示及び写しの保管の義務 化 (2)近隣住民の範囲の明確化 (3)公衆衛生、風紀の適正化の観点から、学校施設等との距離の規定や宿泊拒否 制限規定のあり方の整理 なお、本日の連合東京要請を共に行いますサービス連合が「民泊サービス」に関す る課題を検討し、まとめつつある考え型を別紙にて添付いたしました。東京都として 民泊に関する課題を検討する場合に参考とすることを併せて、要請いたします。 (別紙添付) 以 上

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(別紙)サービス連合の2016重点政策から関係個所抜粋 民泊サービスについて ① 民泊サービスに含まれている住居利用については、日本の文化交流、地域活性化、 観光立国に資するものについては賛成するが、防災や治安、衛生面などにおいても利用者 の安全・安心を確保するためにも旅館業法を適用させることで進められるべきである。 ② 「民泊サービスの仲介業者」については、利用者の安全性を確保する観点から、ただ単 に空き部屋を紹介するだけではなく、仲介業者としての責任を求めていくためにも、旅行 業法を適用するべきである。 ③ 民泊時における食事の有償提供について、食品衛生に関する法令順守や知識、必要な設 備がない状況で、利用者に食事を提供することは食中毒や異物混入などの事故を誘発させ る可能性があることや保健所の営業許可が必要な場合があることから、既存の旅館業法を 適用するべきである。 ④ 近隣住民や地域社会における安心・安全の担保について 1) 民泊サービスの運用によって家賃相場が急上昇した場合や、本来生活していた地域住 民が転居を余儀なくされた場合など、その地域社会の発展が阻害されない環境維持を求 める。 2) テロや犯罪者の潜伏先となることや、違法行為に使用されることにより、地域の治安 を悪化させないためにも仲介事業者の取り締まりや、提供者の実態把握を徹底するべき である。また、感染症対策のためにも、民泊サービス提供者による利用者への身元確認 を徹底するべきである。 3) 近隣住民の対象範囲については、特区の事例※などにならい、近隣住民へその範囲を わかりやすく示すべきである。 ※大田区:(同じマンション住民・隣の住民・道路を挟んだ隣の住民) 4) 自治体は、民泊事業の申請があった場合には事前に近隣住民や自治会などに対し説明 会を開催し、住民の承認を求めることなどの観点を踏まえた制度設計を行うべきである。 5) 学校、通学路などの安全確保や公衆衛生、風紀の適正化を踏まえた「学校施設等との 距離の規定」については、国民の理解・コンセンサスが得られない中で拙速に導入する ことのないよう様々な角度から慎重に対応するべきである。 宿泊関連業法の改正について ① 違法なサービスの提供に対する行政処分について 自治体によっては、旅館業法に基づいた適正な申請を行っていない違法貸主や仲介サイ ト事業者が多数存在し、適正な法整備がなされないまま民泊サービスの提供が先行されて いるが、自治体独自の取り締まりについては監査要員不足などによる対応の苦慮が想定さ れることから、関係省庁が一丸となった取り締りを徹底するべきである。 ② 民泊サービスの提供に建築基準法の耐震基準や、防災のための消防設備に関して、

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明確な設定は無い。このことは旅館業法や旅行業法では、貸主(営業者)が都道府県知事 の許可を受け耐震や防災設備などの設備面や衛生面も含めた安全水準の維持確保や、サー ビス向上に努める責務や宿泊者名簿の備え付け義務を要する点と比較しても明らかで、安 心・安全の観点からも十分とは言えないことから、旅館業法を適応するべきである。 ③ 旅館業法における無許可営業に対する罰則規定は、懲役6ヶ月以下または3万円以下の 罰金となっており、違法事業で得られる経済的利益の大きさに比べて刑が軽いことから、 抑止力を働かせるためにも、既存の規定を改めるべきである。 以 上

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