第 221 回
日本小児科学会宮城地方会
会 長
呉 繁夫
日 時
2016(平成 28)年 6 月 12 日(日)10 時
会 場
星陵オーディトリアム
仙台市青葉区星陵町 2-1 東北大学星陵会館内
時 間 厳 守
第 221 回 日本小児科学会宮城地方会 プログラム ◆10:00-10:05 開会の辞 日本小児科学会宮城地方会会長 呉繁夫 ◆10:05-10:25 血液・腫瘍 座長:力石健(東北大学病院 小児科) 01. 肺生検による起因菌同定で緑膿菌性肺炎を制御し骨髄移植を施行した重症先天性好中球減少症の1例 ○山村菜絵子、鈴木信、森谷邦彦、南條由佳、小沼正栄、佐藤篤、今泉益栄 (宮城県立こども病院 血液腫瘍科) 三橋善哉 (東北大学病院 呼吸器内科) 02. 母体自己免疫疾患により血球貪食リンパ組織球症を発症した新生児例 ○内田俊彦、桑名翔大、佐藤信一、小野寺幸子、渡邉達也、齋藤潤子 (宮城県立こども病院 新生児科) 佐藤篤 (宮城県立こども病院 血液腫瘍科) 大内勇児、鳴海僚彦 (大崎市民病院 小児科) ◆10:25-10:55 腎臓 座長:菅原典子(仙台赤十字病院 小児科) 03. 中心静脈カテーテル感染による膜性増殖性糸球体腎炎を発症した消化管ポリポーシスの1例 ○内田奈生、稲垣徹史 (宮城県立こども病院 腎臓内科) 星雄介、角田文彦、虻川大樹 (宮城県立こども病院 消化器科) 塩畑健、佐々木美香 (岩手医科大学 小児科) 04. 成長障害を呈し治療により改善を示した遠位尿細管性アシドーシスの1例 ○松木琢磨、熊谷直憲、工藤宏紀、内田奈生、呉繁夫 (東北大学病院 小児科) 佐藤亮、佐藤徹雄 (気仙沼市立病院 小児科) 05. 意識障害を呈した急性巣状細菌性腎炎の1例 ○岡部永生、西條直也、石田智之、栗島クララ、石井まり、根本照子、森島重弘、鈴木保志朗、藤江弘美、 鈴木潤 (いわき市立総合磐城共立病院 小児内科) ◆10:55-11:15 感染症(1) 座長:大橋芳之(大はしこどもクリニック) 06. 13 価肺炎球菌ワクチン 3 回接種後肺炎球菌性髄膜炎に罹患した生後 8 か月児の 1 例 ○小山寿文、林千代、二瓶真人、大原朋一郎 (みやぎ県南中核病院 小児科) 07. 肺炎球菌結合型ワクチン(PCV)接種後に発症した侵襲性肺炎球菌感染症の2例 ○千葉靖、高柳玲子、沼田美香 (東北労災病院 小児科) ◆11:15-11:45 感染症(2) 座長:鈴木陽(東北大学病院 小児科) 08. 当院における RS ウイルス感染症入院症例の検討 ○宇根岡慧、阿部雄紀、山田瑛子、宮野峻輔、和田陽一、鳴海僚彦、有馬正貴、工藤充哉 (大崎市民病院 小児科)
09. 2015 年当院に入院したヒトメタニューモウイルス(hMPV)、RS ウイルス(RSV)感染症の臨床的検討 ○沼田美香、高柳玲子、千葉靖 (東北労災病院 小児科) 10. 当科で経験したエンテロウイルス D68 (EVD-68)感染症 19 例の臨床的検討 ~RS ウイルス感染症 34 例との比較~ ○目時嵩也、三浦舞子、宮林広樹、六郷由佳、佐藤大記、渡邊庸平、野口里恵、大沼良一、渡邉浩司、 貴田岡節子、久間木悟 (国立病院機構仙台医療センター 小児科) 岡本道子、押谷仁 (東北大学大学院 微生物学分野) 大宮卓、佐藤光、西村秀一 (国立病院機構仙台医療センター ウイルスセンター) 鈴木陽 (東北大学病院 小児科) ◆11:45-12:05 循環器・消化器 座長:松木茂伸(東北公済病院 小児科) 11. 単一冠動脈症の7才女児例 ○木村正人、矢尾板久雄、吉田美智子、上村美季、菅野潤子、呉繁夫 (東北大学病院 小児科) 12. 先天性門脈体循環短絡症 13 例の臨床的検討 ○本間貴士、星雄介、角田文彦、鈴木大、虻川大樹 (宮城県立こども病院 消化器科) 島貫義久 (宮城県立こども病院 放射線科) ◆12:05-12:30 休憩 ◆12:30-13:00 ランチョンセミナー 座長:呉繁夫(日本小児科学会宮城地方会会長) 「ファブリー病の症状と診断のコツ」 東北大学病院小児科 准教授 坂本 修先生 共催: ジェンザイム・ジャパン株式会社 ◆13:10-13:30 総会 ◆13:30-14:30 特別講演 座長:呉繁夫(日本小児科学会宮城地方会会長) 「一般小児科医のための発達障害への診療」 浜松医科大学児童青年期精神医学講座 客員教授 杉山 登志郎先生 ◆14:30-14:40 休憩 ◆14:40-15:10 神経・救急 座長:乾健彦(宮城県立こども病院 神経科) 13. ぎんなん中毒の1例 ○佐藤優子、豊田将夫、境志穂、丹野仁、渡辺瑞香子 (坂総合病院 小児科) 小林大祐、吉村昭毅、石川美香、和田啓爾 (北海道医療大学薬学部 衛生化学教室)
14. ビッカースタッフ型脳幹脳炎を発症し、集中的な免疫治療が奏功した1例 ○加藤歩、高柳勝、宮林拓矢、三浦佐和子、大山秀晃、瀧澤沙矢香、深野賢太朗、相原悠、宮副貴光、 守谷充司、鈴木力生、川合英一郎、北村太郎、西尾利之、村田祐二、大浦敏博 (仙台市立病院 小児科) 高橋幸利 (国立静岡てんかん・神経医療センター) 楠進 (近畿大学医学部 神経内科) 15. 過去 1 年間に外来治療を行った慢性頭痛患者8例の検討 ○近岡秀二、山口祐樹、吉田美智子、鈴木恵美子、小野田正志、藤山純一 (山形県立中央病院 小児科) ◆15:10-15:40 アレルギー・膠原病 座長:堀野智史 (宮城県立こども病院 アレルギー科) 16. Kaposi 水痘様発疹症・膿痂疹を合併し入院加療を行った重症乳児アトピー性皮膚炎の1例 ○佐藤大記、渡邊庸平、宮林広樹、目時嵩也、六郷由佳、野口里恵、大沼良一、渡邉浩司、加賀元宗、 貴田岡節子、久間木悟 (国立病院機構仙台医療センター 小児科) 17. 標準的治療により改善した重症乳児アトピー性皮膚炎の児と保護者の、身体的・心理的変化 ○渡邊庸平、宮林広樹、目時嵩也、六郷由佳、佐藤大記、野口里恵、大沼良一、渡邉浩司、加賀元宗、 貴田岡節子、久間木悟 (国立病院機構仙台医療センター 小児科) 18.ヘノッホ・シェーンライン紫斑病(HSP)治療中にステロイド緑内障を来した1例 ○浅田洋司、高橋安佳里、飯塚千恵、菅原典子、久保田由紀、小澤恭子、田中佳子、永野千代子 (仙台赤十字病院 小児科) 愛川弘子 (仙台赤十字病院 眼科) 遠藤泰史 (明石台こどもクリニック) ◆15:45 表彰・閉会の辞 日本小児科学会宮城地方会会長 呉繁夫 ※一般演題は口演 7 分、討論 3 分、計 10 分で進行します。時間厳守でお願いします。 ※ランチョンセミナーで、お弁当をご用意しています。(配布時間:午前のセクションが終 わり次第)数に限りがありますので品切れの際はご容赦ください。 ※優秀演題を2題選出し、会終了時に表彰します。
<特別講演>
一般小児科医のための発達障害への診療
浜松医科大学児童青年期精神医学講座 客員教授 杉山 登志郎先生 発達障害はいまや子どもの約 1 割と言われるようになり、全ての小児科医にとってその 診療は抜き差しならない大問題になってきました。ところがこの発達障害の診療のコツの ようなものを学ぶ機会は限られています。いきおい自分なりのやりかたで不安を覚えなが らもこなしていくといった対応をされている小児科医が多いのではないでしょうか。 この講演では新たな発達障害の考え方を整理し、一般小児科医が容易にできる診療のコ ツについてまとめます。 [御略歴] 1951 年 静岡市生まれ 1976 年 久留米大学医学部卒業 同 小児科学教室入局 1978 年 名古屋大学医学部精神医学教室入局 1980 年 静岡県立病院養心荘勤務 1983 年 愛知県心身障害者コロニー中央病院精神科医長 1986~87 年 アメリカ合衆国カリフォルニア大学ロサンゼルス校神経精神医学研究所留学 自閉症の研究に従事、またこの間にユング派分析家シュピーゲルマン博士より 教育分析を受ける 1989 年 名古屋大学医学部精神科助手 1995 年 静岡大学教育学部教授 2001 年 あいち小児保健医療総合センター 保健センター長兼心療科部長 (2004 年~2008 年 金沢大学医学部客員教授) 2010~15 年 浜松医科大学児童青年期精神医学講座 特任教授 2016 年 浜松医科大学児童青年期精神医学講座 客員教授 [専門] 児童青年精神医学 [学位] 医学博士(名古屋大学) [役職] 日本小児精神神経医学会常務理事、日本発達障害学会理事、日本子どもの虐待防止学会代議員 [著書] 発達障害の豊かな世界(日本評論社) 子ども虐待という第4の発達障害(学研) 発達障害の子どもたち(講談社現代新書) そだちの臨床(日本評論社) 講座 子どもの心療科(講談社) ギフテッド(学研) 発達障害のいま(講談社現代新書)他<一般演題>
01. 肺生検による起因菌同定で緑膿菌性肺炎を制御し骨髄移植を施行した重
症先天性好中球減少症の1例
○山村菜絵子、鈴木信、森谷邦彦、南條由佳、小沼正栄、佐藤篤、今泉益栄 (宮城県立こども病院 血液腫瘍科) 三橋善哉 (東北大学病院 呼吸器内科) 症例は 18 歳の重症先天性好中球減少症(SCN)男児。頻回の感染症罹患を契機に移植準 備に入ったが、肺炎を発症し経皮肺生検で緑膿菌を同定。MEPM 等で制御しながら、 Flu+L-PAM+ATG+CY+TBI の骨髄非破壊的前処置にて非血縁者間骨髄移植を行った。移植後感 染症の重症化を認めず生着を確認できた。移植時の感染症管理には起因菌同定が重要であ り、SCN への移植における本前処置の有用性が示唆された。02. 母体自己免疫疾患により血球貪食リンパ組織球症を発症した新生児例
○内田俊彦、桑名翔大、佐藤信一、小野寺幸子、渡邉達也、齋藤潤子 (宮城県立こども病院 新生児科) 佐藤篤 (宮城県立こども病院 血液腫瘍科) 大内勇児、鳴海僚彦 (大崎市民病院 小児科) 日齢 2 の男児。母体は全身性エリテマトーデス(SLE)を合併していた。38 週 4 日、出 生体重 2,544 g で出生した。生後 4 時間から発熱、血小板低下および CRP 上昇が出現し、 出生病院 NICU で入院管理となった。抗菌薬治療で改善せず、日齢 2 に当院に搬送となった。 当院入院時に脾腫とフェリチン高値もあり、血球貪食リンパ組織球症の診断基準を満たし ており、ステロイド治療を開始し、著効した。感染症は否定的で、母体 SLE が原因と考え られた。03. 中心静脈カテーテル感染による膜性増殖性糸球体腎炎を発症した消化管
ポリポーシスの 1 例
○内田奈生、稲垣徹史 (宮城県立こども病院 腎臓内科) 星雄介、角田文彦、虻川大樹 (宮城県立こども病院 消化器科) 塩畑健、佐々木美香 (岩手医科大学 小児科) 中心静脈カテーテル(CVC)感染により、免疫複合体型腎炎を起こすことが知られている。 症例は消化管ポリポーシスのため 2 年前から中心静脈栄養を行っていた。多剤耐性コアグ ラーゼ陰性ブドウ球菌による CVC 感染を繰り返すうちに、肉眼的血尿・タンパク尿、低補 体血症を伴う腎機能低下を示し、腎生検で膜性増殖性糸球体腎炎と診断された。CVC 抜去 および抗生剤投与により臨床所見・検査所見ともに改善してきている。04. 成長障害を呈し治療により改善を示した遠位尿細管性アシドーシスの1
例
○松木琢磨、熊谷直憲、工藤宏紀、内田奈生、呉繁夫 (東北大学病院 小児科) 佐藤亮、佐藤徹雄 (気仙沼市立病院 小児科) 成長障害をきたす疾患において、比較的容易な検査で診断しうる尿細管性アシドーシス がある。運動発達遅滞、低身長を呈する児がアニオンギャップ正常の代謝性アシドーシス を認め、当院を受診した。血液ガス分析と尿所見から遠位尿細管性アシドーシス(dRTA)に 一致する結果であり、各種検査結果から特発性 dRTA と診断した。アルカリ補充を開始し、 代謝性アシドーシスの改善とともに成長障害、発達遅滞ともに改善傾向である。05. 意識障害を呈した急性巣状細菌性腎炎の1例
○岡部永生、西條直也、石田智之、栗島クララ、石井まり、根本照子、森島重弘、 鈴木保志朗、藤江弘美、鈴木潤 (いわき市立総合磐城共立病院 小児内科) 症例は 7 歳女児。意識障害、発熱、嘔吐を主訴に受診。炎症反応高値(CRP 22.14 mg/dL、 WBC 24500/μL)を認め、尿所見は軽度異常(尿蛋白 100 mg/dl、WBC 5-9/HPF)が認められた。 髄液検査、血液培養等を行ったが、異常所見を認めず、造影 CT にて右腎上部に造影効果の 弱い領域を認め、急性巣状細菌性腎炎と診断した。抗生剤投与により速やかに解熱し、意 識状態も改善した。意識障害を呈する不明熱においては急性巣状細菌性腎炎の鑑別のため 造影 CT 検査が有用と考えた。06. 13 価肺炎球菌ワクチン 3 回接種後肺炎球菌性髄膜炎に罹患した生後 8 か
月児の 1 例
○小山寿文 (みやぎ県南中核病院 小児科、(現)宮城県立精神医療センター 精神科) 林千代、二瓶真人、大原朋一郎 (みやぎ県南中核病院 小児科) 生後 4 か月までに 13 価肺炎球菌ワクチンを 3 回接種していたにも関わらず、生後 8 か月 で肺炎球菌性髄膜炎に罹患した症例を経験した。7 価ワクチンの公費助成は 2011 年 2 月に 開始され 2013 年 4 月に定期接種化されたが、ワクチン導入前に比べ侵襲性肺炎球菌感染症 罹患率は半減したことが報告されている。2013 年 11 月に 13 価ワクチンに移行し 2 年半が 経過し、侵襲性肺炎球菌感染症はさらに減少しているのか、届出数と血清型の推移を検討 した。07. 肺炎球菌結合型ワクチン(PCV)接種後に発症した侵襲性肺炎球菌感染症
の2例
○千葉靖、高柳玲子、沼田美香 (東北労災病院 小児科) 症例 1 は 10 か月男児、13 価 PCV (PCV13)を 3 回接種後に上顎洞炎・蜂窩織炎に罹患した。 血液培養検出の肺炎球菌を解析したところ、PCV13 非含有の莢膜血清型 33F と判明した。 症例 2 は 4 歳男児で 7 価 PCV (PCV7)接種 4 回完了。急性肺炎・急性中耳炎に罹患し、血液 培養検出の肺炎球菌が PCV7 非含有(PCV13 含有)血清型 7F と判明した。PCV 接種後も、ワク チン非含有血清型による侵襲性肺炎球菌感染症罹患の危険性に注意すべきである。08. 当院における RS ウイルス感染症入院症例の検討
○宇根岡慧、阿部雄紀、山田瑛子、宮野峻輔、和田陽一、鳴海僚彦、有馬正貴、工藤充哉 (大崎市民病院 小児科) 対象は 2014 年 1 月から 2015 年 12 月に当院に入院した RS ウイルス感染症 135 例。入院 日、入院時月齢、入院日数、重症化リスク、治療内容等について診療録を元に後方視的に 調査した。また、早期退院群と非早期退院群の 2 群で患者背景や治療内容を比較したので 報告する。09. 2015 年当院に入院したヒトメタニューモウイルス(hMPV)、RS ウイルス
(RSV)感染症の臨床的検討
○沼田美香、高柳玲子、千葉靖 (東北労災病院 小児科) hMPV と RSV は同じニューモウイルス亜科に属する近縁関係にあり、臨床像が類似してい る。2015 年 1 月から 12 月当院小児科に入院した迅速診断キット陽性の hMPV30 例、RSV90 例について比較検討した。hMPV は 3~6 月、RSV は 8~12 月に多く、平均年齢は hMPV2.1 歳、 RSV1.1 歳、平均有熱期間は hMPV4.7 日、RSV4.0 日、平均入院日数は hMPV6.2 日、RSV6.8 日、酸素投与例は hMPV60%、RSV62%、中耳炎合併は hMPV52%、RSV71%だった。10. 当科で経験したエンテロウイルス D68 (EVD-68)感染症 19 例の臨床的検討
~RS ウイルス感染症 34 例との比較~
○目時嵩也、三浦舞子、宮林広樹、六郷由佳、佐藤大記、渡邊庸平、野口里恵、大沼良一、 渡邉浩司、貴田岡節子、久間木悟 (国立病院機構仙台医療センター 小児科) 岡本道子、押谷仁 (東北大学大学院 微生物学分野) 大宮卓、佐藤光、西村秀一 (国立病院機構仙台医療センター ウイルスセンター) 鈴木陽 (東北大学病院 小児科) 2015 年秋に比較的重い呼吸器症状を呈し当科を受診した患児 105 例のうち、19 例で EVD-68 が鼻腔拭い液から RT-PCR で検出された。EVD-68 は呼吸器感染症ウイルスの一つで、 2014 年に米国で大流行した。当科の症例では気管支喘息の既往のある症例で重い喘息発作 が誘発される傾向にあった。さらに臨床像を明確にするために同じ母集団から同定された RSV 感染症患者 34 例と比較検討を行ったので報告する。11. 単一冠動脈症の7才女児例
○木村正人、矢尾板久雄、吉田美智子、上村美季、菅野潤子、呉繁夫 (東北大学病院 小児科) 先天性心疾患を伴わない冠動脈の奇形はまれな疾患である。発見の契機には運動時の胸 痛や失神の精査によることが多く、無症状の場合には発見が非常に困難な疾患の1つであ る。今回、川崎病が疑われ心エコーを施行したところ、左冠動脈の描出が困難なことによ り診断に至った単一冠動脈症の1例を経験した。まれではあるが心事故の原因となりうる 重要な疾患と考え報告する。12. 先天性門脈体循環短絡症 13 例の臨床的検討
○本間貴士、星雄介、角田文彦、鈴木大、虻川大樹 (宮城県立こども病院 消化器科) 島貫義久 (宮城県立こども病院 放射線科) 当院で経験した先天性門脈体循環短絡症 13 例の臨床的検討を行った。診断時年齢は生後 9 日から 9 歳で、3 例がマススクリーニングでの高ガラクトース血症で発見された。肝外 7 例、肝内 5 例で、2 例で自然閉鎖が得られ、4 例でシャント血管結紮術が、1 例で脳死肝移 植が施行された。本疾患の重症度は症例により差異が大きく、合併症も多岐にわたること から、外科手術の適応判断のためにも正確な画像診断と病態の把握が重要である。13. ぎんなん中毒の1例
○佐藤優子、豊田将夫、境志穂、丹野仁、渡辺瑞香子 (坂総合病院 小児科) 小林大祐、吉村昭毅、石川美香、和田啓爾 (北海道医療大学薬学部 衛生化学教室) 症例は 1 歳 4 か月女児。発症 1 ヶ月前から一度に十数個、複数回銀杏を摂取していた。 銀杏を摂取した翌朝に嘔吐し、5 分程度の無熱痙攣と意識障害の遷延を認め紹介入院とな った。ビタミン B6 投与にて意識障害は改善し痙攣の再燃を認めなかった。血清から中毒物 4´-O-methylpyridoxine の検出と活性型ビタミン B6 低値を確認した。小児では数個でも 発症する場合があり、中毒の病態と臨床像について報告する。14. ビッカースタッフ型脳幹脳炎を発症し、集中的な免疫治療が奏功した1
例
○加藤歩、高柳勝、宮林拓矢、三浦佐和子、大山秀晃、瀧澤沙矢香、深野賢太朗、相原悠、 宮副貴光、守谷充司、鈴木力生、川合英一郎、北村太郎、西尾利之、村田祐二、 大浦敏博 (仙台市立病院 小児科) 高橋幸利 (国立静岡てんかん・神経医療センター) 楠進 (近畿大学医学部 神経内科) ビッカースタッフ型脳幹脳炎(BBE)は、眼球運動障害、運動失調、意識障害を三主徴と し、脳幹病変を主座とする自己免疫疾患である。BBE に対し免疫治療により良好な治療結 果を得た 13 歳男児例を報告する。受診 12 日前に発熱、下痢を認めた。意識障害、構音障 害、眼球運動障害、四肢の筋力低下を主訴に来院。mPSL パルス療法、免疫グロブリン大量 療法により改善。血清抗ガングリオシド抗体陽性より BBE と確定診断した。15. 過去 1 年間に外来治療を行った慢性頭痛患者8例の検討
○近岡秀二、山口祐樹、吉田美智子、鈴木恵美子、小野田正志、藤山純一 (山形県立中央病院 小児科) 2015 年 4 月 1 日から 2016 年 3 月 31 日までに慢性頭痛の主訴で外来初診し治療を行った 8 例を後方視的に検討した。片頭痛 4 例、自律神経失調 2 例、疲労に伴うもの 1 例、心因 性 1 例であった。片頭痛のうち 3 例は西洋薬による予防内服が奏功した。それ以外の 4 例 では漢方治療を行い 2 例は明らかに改善、1 例はある程度改善、1 例は治療開始したばかり である。慢性頭痛の患者は多く、薬物療法だけではなく生活指導も重要である。16. Kaposi 水痘様発疹症・膿痂疹を合併し入院加療を行った重症乳児アトピ
ー性皮膚炎の1例
○佐藤大記、渡邊庸平、宮林広樹、目時嵩也、六郷由佳、野口里恵、大沼良一、渡邉浩司、 加賀元宗、貴田岡節子、久間木悟 (国立病院機構仙台医療センター 小児科) 今回我々は、重症アトピー性皮膚炎(AD)に、Kaposi 水痘様発疹症と膿痂疹を合併し、入 院加療を行った症例(1 歳 5 か月女児)を経験した。当院へ入院するまでは、かかりつけ 医師・母親の方針でステロイド外用を行わずに加療されていた。上記に対して加療を行い 退院するも、外来で外用治療が進まず、再入院を要した。初回入院時は、好酸球が検出さ れず、Th2 ケモカイン(TARC)も低値であったが、AD の改善とともに両者とも増加すると いう興味深い経過をたどった。診療過程の紹介とともに文献的考察を交えて報告する。17. 標準的治療により改善した重症乳児アトピー性皮膚炎の児と保護者の、
身体的・心理的変化
○渡邊庸平、宮林広樹、目時嵩也、六郷由佳、佐藤大記、野口里恵、大沼良一、渡邉浩司、 加賀元宗、貴田岡節子、久間木悟 (国立病院機構仙台医療センター 小児科) 入院を要するような重症アトピー性皮膚炎は、医療機関の非標準的治療や保護者のステ ロイド忌避が原因となることが多い。今回我々が経験した 1 歳 5 か月の重症乳児アトピー 性皮膚炎症例を通して、頑なにステロイド忌避であった保護者の入院前とその後の心理的 変化について考察を行った。重症化した乳児アトピー性皮膚炎患者の入院前とその後の身 体的変化とともに報告する。18. ヘノッホ・シェーンライン紫斑病(HSP)治療中にステロイド緑内障を来し
た1例
○浅田洋司、高橋安佳里、飯塚千恵、菅原典子、久保田由紀、小澤恭子、田中佳子、 永野千代子 (仙台赤十字病院 小児科) 愛川弘子 (仙台赤十字病院 眼科) 遠藤泰史 (明石台こどもクリニック) 6 歳女児。腹痛と下肢の盛り上がった紫斑のため当科紹介入院。齲蝕(-)、慢性副鼻腔 炎(-)、扁桃肥大(Ⅱ度)の HSP と診断し、同日経静脈的プレドニゾロン(PSL)1.6mg/kg/d の投与を開始した。入院 7 日目に頭痛を訴え、8 日目に高眼圧(右 52,左 53mmHg)が判明、 直ちに眼圧降下剤点眼、マンニトール点滴、PSL 減量にて対応し、11 日目に眼圧正常化し た。母親は緑内障の既往があった。ステロイドレスポンダーにおける眼合併症には配慮を 要する。<優秀演題賞 歴代受賞者
(敬称略)>
第 215 回(H25・春)
堅田有宇 (国立病院機構仙台医療センター 小児科) 塙 淳美 (東北大学病院 小児科)第 216 回(H25・秋)
窪田祥平 (石巻赤十字病院 小児科) 松原容子 (国立病院機構仙台医療センター 小児科)第 217 回(H26・春)
内田 崇 (宮城県立こども病院 総合診療科) 鈴木菜絵子(国立病院機構仙台医療センター 小児科)第 218 回(H26・秋)
伊藤貴伸 (仙台赤十字病院 総合周産期母子医療センター 新生児科) 岩瀨愛恵 (仙台市立病院 小児科)第 219 回(H27・春)
阿部雄紀 (大崎市民病院 小児科) 相原 悠 (仙台市立病院 小児科)第 220 回(H27・秋)
鈴木智尚 (仙台市立病院 小児科) 三浦舞子 (国立病院機構仙台医療センター 小児科)メーリングリスト参加のお願い
日本小児科学会宮城地方会メーリングリストは、現在 240 名の地方会会員に 登録頂いております。メーリングリストに参加されますと、地方会のご案内や プログラムを早めに把握することができます。地方会の事務運営上、多くの会 員の皆様にメーリングリストの会員になっていただきたく存じます。個人情報 の問題もありますので、東北大学小児科地方会事務局の熊谷が管理者となりま す。 日本小児科学会宮城地方会 事務局代表 熊谷 直憲◆メーリングリストへの参加方法◆
(1)お名前、勤務先、勤務先住所を記したメールを、 メーリングリストに登録したいメールアドレスで作成する。 (2)メールの件名を「メーリングリスト参加希望」とする。 (3)作成したメールを下記アドレス(東北大学小児科医局)へ送る。[email protected]
(4)登録済みをお知らせする返信メールが届く。 以上の手続きで、登録は完了です。 尚、既に参加されている方はお申込み不要です。日本小児科学会宮城地方会会則 第 1 章 総則 第 1 条 本会は日本小児科学会宮城地方会と称する。 第 2 条 本会は小児医学の進歩、発達及び知識の普及を図ると共に、会員相互の親睦を図ることを目的 とする。 1.学術講演会の開催。 2.各種の団体、機関との連絡を図り、社会の福祉に寄与する事。 3.その他必要と認めた事業。 第 3 条 本会は事務局を東北大学医学部小児科教室に置く。 第 2 章 会員 第 4 条 本会は小児医学に関心を有する医師で宮城県在住の者及び県外居住者の希望者をもって構成す る。但しその他学会の主旨に賛同する者は、運営委員会の承認を得て、本会会員となることが 出来る。 第 5 条 会員になろうとする者は、氏名、現住所及び勤務する者は勤務先を記し、当該年度の会費を添 えて、事務局へ申込むものとする。会員で前項に変更を生じた時は,速やかに事務局に届け出 なければならない。 第 6 条 退会しようとする者は、その旨を事務局へ届け出なければならない。但し既納の会費は返付し ない。 第 3 章 役員 第 7 条 本会に次の役員を置く。 会長 1 名,運営委員 若干名,監事 2 名 第 8 条 本会に名誉会員若干名を置くことが出来る。名誉会員は本会に特に功労のあった会員のうちか ら会長の推薦を受け、総会の承認を経て決定される。名誉会員は会費を納入しない。 第 9 条 (1)会長は全会員の投票により決める。任期は 4 年とする。但し再任は妨げない。 (2)運営委員は総会において会員の互選で決める。 (3)運営委員長は会長がこれを兼ねる。 (4)運営委員・監事の任期は 2 年とする。但し再任は妨げない。 第 10 条 (1)運営委員は、運営委員会を組織し、庶務、会計、渉外連絡その他、本会の運営に関する 事項を協議、処理し、総会に報告する。監事は、会計を監査する。 (2)運営委員会は、委員長が必要に応じて召集する。 第 4 章 学会 第 I1 条 (1)地方会:運営委員会の議を経て、会長がこれを開催する。 (2)北日本小児科学会:当番年度においては当地方会がその主催、運営にあたる。 (3)学会における学術発表者は会員とする。ただし会員以外の場合は運営委員会の承認を要 するものとする。 第 5 章 総会 第 12 条 (1)当該年度第 1 回の学会の際、会長が総会を開催する。必要に応じ運営委員会の議を経て、 臨時総会を開催することが出来る。 (2)総会は会員現在数の 1/10 以上を以て成立する。 (3)総会の議事は、出席会員の過半数を以て決する。 (4)総会の議長は出席会員の中から互選する。 第 6 章 会計 第 13 条 本会の会計年度は毎年 4 月 1 日に始まり、翌年 3 月 31 日に終り、経費は会費その他の収入に よって支弁する。ただし運営委員会の認めるものを会費免除とする。 第 14 条 会員は毎年会費 5,000 円を納入する(平成 6 年度より)。会費の額の変更は総会の議を経るも のとする。 第 15 条 総会において、庶務、会計の報告を行う。 第 7 章 会則変更 第 16 条 本会会則は総会の議を経て変更することが出来る。
附則 (1)本会会則は昭和 44 年 11 月8日より施行する。 (2)平成 7 年 6 月 24 日一部改訂。 (3)会費は 3 年以上滞納の場合は退会とする。 (4)平成 20 年 6 月 7 日一部改訂。 (5)会費免除対象者として第 8 条(名誉会員)のほか、海外への留学者、海外からの留学生、初期研修 医とする(平成 20 年 6 月 7 日)。
謝辞 この度、第 221 回日本小児科学会宮城地方会を開催するにあたり、多くの企業・団体の方々 にご支援をいただきました。ここに厚く御礼申し上げます。 第 221 回日本小児科学会宮城地方会 会長 呉 繁夫 <ご協力企業一覧> ◆ アステラス製薬株式会社 ◆ アレクシオンファーマ合同会社 ◆ 協和発酵キリン株式会社 ◆ ジェンザイム・ジャパン株式会社 ◆ 第一三共株式会社 ◆ 大日本住友製薬株式会社 ◆ 日本イーライリリー株式会社 ◆ ノボ ノルディスク ファーマ株式会社 ◆ ファイザー株式会社 2016 年 5 月 9 現在