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危険な外来生物 16 種 外来生物法 で指定されている特定外来生物のうち 人の生命 身体への被害 が報 告されている危険な外来生物について その被害例や対応などを まとめています 東京都環境局自然環境部計画課 TEL / FAX [0]

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(1)

[0]

危険な外来生物

16 種

「外来生物法」で指定されている特定外来生物のうち、「人の生命・身体への被害」が報

告されている危険な外来生物について、その被害例や対応などを、まとめています。

東京都環境局 自然環境部計画課

TEL 03-5388-3548 / FAX 03-5388-1379

(2)

【国内における確認状況】 ・42 都道府県で確認されている(平成 28 年 10 月 7 日 現在)。 ・東京都内で見つかっているが、繁殖・定着は確認されてい ない。 【生態:生息地など】 ・日当たりが良い場所や暖かい場所にある物陰や隙間に生 息。 ・昆虫等を捕食 ●注意すべき場所の例 ・ベンチの裏 ・自動販売機の下 ・ブロックやフェンスの隙間 ・エアコンの室外機の下 ・排水溝のふたの裏や側面 ・外に置いてあるサンダルの中 等 【形態:大きさや特徴】 ・雌の体長は約 7~10mm 雄の体長は約 4~5mm(体長とは、頭部の先から腹部の先までの長さであり、足の長さ は含まない)。 ・毒性が強く、有毒なのは雌のみで、雄は毒が弱い。 ・全体が黒色で、大きな球状の腹部の背面に目立った 赤色の縦条がある。 ・腹面に赤い砂時計状の模様がある。 【原産地・分布】 ・原産地はオーストラリア。 ・国内分布:42 都道府県(平成 28 年 10 月 7 日現在)北海道、岩手、宮城、福島、群馬、栃木、茨城、埼玉、 東京、千葉、神奈川、静岡、山梨、愛知、岐阜、新潟、石川、福井、滋賀、京都、大阪、三重、奈良、和歌山、 兵庫、鳥取、島根、広島、岡山、山口、香川、徳島、愛媛、高知、福岡、大分、長崎、熊本、佐賀、宮崎、鹿児島、 沖縄 セアカゴゲグモ(成体)

“Red Back Spider Latrodectus hasselti” By graibeard

セアカゴゲグモ(亜成体)

lセアカゴケグモ

(3)

・刺咬し こ うにより、局所の 疼痛と う つ う、熱感ねつかん、掻痒感そうようかん、紅斑こうはん、硬結こうけつをきたし、区域リンパ節が 腫脹しゅちょうする。 ・通常は、数時間から数日で症状は軽減するが、時に脱力、頭痛、筋肉痛、不眠などの全身症状が 数週間継続することがある。 ・重症例では、進行性の筋肉麻痺が生じる。 ・流水や石けん水で洗い、医療機関を受診 【セアカゴケグモの特徴】 [2]

(4)

・クモの体(横からみたところ) 【類似種の特徴】 ・ピレスロイド系の家庭用殺虫剤を散布する。 ・皮膚に触れないように靴等で踏み潰す。 ・熱湯をかける。 類似種(1)オオヒメグモ 類似種(2)フノジグモ 類似種(3)マダラヒメグモ

“Synaema globosum”By joaquinportela “Steatoda triangulosa”By promiseminime

(5)

【国内における確認状況】 ・13 都道府県で確認されている(平成 27 年 9 月 10 日 現在)。 ・東京都内で見つかっているが、繁殖・定着は確認されてい ない。 【生態:生息地など】 ・日当たりが良い場所や暖かい場所にある物陰や隙間に生 息。 ・昆虫等を捕食。 ●注意すべき場所の例 ・ベンチの裏 ・自動販売機の下 ・ブロックやフェンスの隙間 ・エアコンの室外機の下 ・排水溝のふたの裏や側面 ・外に置いてあるサンダルの中 等 【形態:大きさや特徴】 ・雌の体長は約 6~9mm 雄の体長は約 3~4mm (体長とは、頭部の先から腹部の先までの長さであり、足の長さは含まない)。 ・有毒なのは雌のみで、雄は毒が弱い。 ・灰色または褐色などの丸い胴体で、腹部背面に 縁取りのある赤褐色の斑紋が点在する。 ・腹面に赤い砂時計状の模様がある。 【原産地・分布】 ・世界中の亜熱帯、熱帯地域に広く生息。 ・国内分布:13 都道府県(平成 27 年 9 月 10 日現在) 東京、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫、岡山、山口、 福岡、長崎、宮崎、鹿児島、沖縄

lハイイロゴケグモ

ハイイロゴケグモ(背面)大きいもの:雌/小さいもの:雄

“Brown Widow Spider - Latrodectus geometricus” By Richard Crook

(6)

・α-ラトロキシンという神経毒を持ち、咬傷こうしょう被害のおそれあり。 ・刺咬し こ うにより、局所の 疼痛と う つ う、熱感ねつかん、掻痒感そうようかん、紅斑こうはん、硬結こうけつをきたし、区域リンパ節が 腫脹しゅちょうする。 ・通常は、数時間から数日で症状は軽減するが、時に脱力、頭痛、筋肉痛、不眠などの全身症状が 数週間継続することがある。 ・重症例では、進行性の筋肉麻痺が生じる。 ・人の死亡例は報告されていない(米国南部等における刺咬症事例)。 ・医療機関を受診 【ハイイロゴケグモの特徴】 [5]

(7)

・クモの体(横からみたところ) 【類似種の特徴】 ・ピレスロイド系の家庭用殺虫剤を散布する。 ・皮膚に触れないように靴等で踏み潰す。 ・熱湯をかける。 類似種(3)マダラヒメグモ 類似種(2)フノジグモ 類似種(1)オオヒメグモ

“Synaema globosum”By joaquinportela “Steatoda triangulosa”By promiseminime

(8)

【国内における確認状況】 ・東京都内で見つかっている。 ・千葉県、静岡県でも定着が確認されている。 【生態:生息地など】 ・夜行性で深い水場を好む。 ・雑食性で昆虫類、甲殻類、貝類、魚類や 両生類のほか、鳥類や小型哺乳類の死体、水草まで 食べる。 【形態:大きさや特徴】 ・甲羅の長さは最大約 50cm ・甲羅には 3 本のやや発達して盛り上がった線(隆条)がある。 ・尾側の甲羅の縁はギザギザしている。 ・四肢は強靭で頭部が大きい。 ・腹側の甲羅は小さく十字型をしている(カミツキガメ科の特徴)。 【原産地】 ・原産地は、カナダ南部から南アメリカ大陸の北西部。 ・人への 咬傷こうしょう。 ・陸にあげられた個体は攻撃的で、大型個体に 咬か まれた場合は大怪我が想定される。 ・医療機関を受診

lカミツキガメ

[7]

(9)

【カミツキガメ科の特徴】 【間違えやすい類似種との識別点】 後 こう 縁 えん はギザギザ 十字型の腹ふっ甲こう、尾は他のカメより長い。 [8]

(10)

・成体と亜成体については、河川や沼岸にもんどりワナを設置することで捕獲できる。 ・幼体は成体の入ることのできない流速の穏やかな水路に生息していることが多く、孵化後の 8 月以降に駆除を行う。 小型のもんどりワナを使用する。 ・5~6 月の産卵時期には、成体のメスが陸上で産卵のために徘徊するため、その個体を捕獲する。 ・捕獲個体は冷凍庫に収容し、そのまま凍結させ致死させる。 [9]

(11)

【国内における確認状況】 ・東京都では硫黄島のみで見つかっている。 ・沖縄本島、南鳥島、伊江島でも見つかっている。 【生態:生息地など】 ・食性は雑食性で、甘露、草の種子のほか、 小型節足動物も捕食する。 【形態:大きさや特徴】 ・体長 3~5mm。 ・体色は赤褐色で頭部は褐色のアリ。 働きアリは多型を示す。 【原産地】 ・原産地はアメリカ合衆国南部から中米。 ・刺されると、アルカロイド系の毒によって非常に激しい痛みを覚え、水疱状すいほうじょうに腫れる。 ・さらに毒に対してアレルギー反応を引き起こす例が、北米だけでも年間で 1500 件 (本種を含めた“fire ant”全体の件数)近く起こっている。 ・また、1996 年に沖縄島の基地において、本種に刺された米軍兵が強度のアナフィラキシーショックを 引き起こした例が知られている。 ・医療機関を受診

lアカカミアリ

starr-070221-4739-plant-Euphorbia_hirta-leaves_and_fruit_with_Solenop sis_geminata-Lahaina” By Forest and Kim Starr

アカカミアリの有翅ゆ う しめす雌(新女王)

(12)

【アカカミアリの特徴】 【類似種】 【アカカミ アリの巣】 在来類似種例 アズマオオズアリ 寺山守氏提供 ・殺虫剤(液剤液)散布。 前伸 ぜんしん 腹 ふく 節 せつ 刺しはない 脚、胸部、腹部に立毛が多い 腹柄ふくへいは2節 (フタフシアリ亜科の特徴) 触角は先端2節は棍棒状 [11]

(13)

【国内における確認状況】 ・東京都内で見つかったことはない。 ・2015 年 12 月、国内で確認されていた全個体の 駆除が完了。 【生態:生息地など】 ・湖沼や水田などの水辺環境に生育する。 ・イネ科を中心とした植物を食べる。 【形態:大きさや特徴】 ・全長最大 110cm。 ・頭から 頸く びは黒く、頬から喉に白斑がある。 ・ 嘴くちばしは黒い。 ・背と翼は黒褐色で、淡褐色の羽縁に線が見られる。 ・胸と腹は白色、足は黒色。 【原産地】 ・原産地は北米。 ・咬みつきや羽の打ちつけ ・医療機関を受診

lカナダガン

[12]

(14)

【カナダガンの特徴】 【間違えやすい類似種との識別点】 全長約 55cm 全長約 67cm ※駆除には、鳥獣保護管理法などに基づく各種手続きが必要です。 ・餌付けをし、人に慣れさせた後、手捕りで捕獲する。 ・抱卵中ほうらんちゅうに 擬ぎ 卵ら んと交換し、繁殖を抑制する。 ・羽が生え変わり、完全に飛べない時期(6 月中旬から下旬)に岸や水中に袋網を設置し、 カヌーなどで追い込んで捕獲する。 [13]

(15)

【国内における確認状況】 ・東京都内で見つかったことはない。 ・沖縄本島では定着が確認されている。 【生態:生息地など】 ・低地から山地、森林まで幅広い環境に生息。住宅地の 中でもわずかな緑地や水場があれば生息できる。 ・夜行性で、気温が 20℃以下になると活動率が下がる。 【形態:大きさや特徴】 ・全長 80cm 程度、最大で 130cm 程度。 ・頭は三角形(クサリヘビ科の特徴)。 ・頭部背面は小さなウロコでおおわれる(クサリヘビ科の特徴)。 ・ピット器官は目と鼻の間にある。 ・灰褐色の地色に楕円形の模様が背中と体の横側に並ぶ。 ・胴体中央の鱗の列数はおよそ 27 列。 【原産地】 ・原産地は中国大陸南部、海南島、台湾、ベトナム。 ・人への 咬傷こうしょう。 ・毒の強さはハブと比較しておよそ 1.1 倍とハブよりも強いが、体が小さく毒の総量が小さいため、 咬傷による被害はハブよりも小さい場合が多い。死亡例は無い。 ・ほとんどが民家の庭先や畑の農作業中で発生している。 ・医療機関を受診

lタイワンハブ

[14]

(16)

・本州ではマムシ、アオダイショウの幼蛇が似る。 ・マムシは同じクサリヘビ科のため頭部形状が似ているが、ウロコ状の模様が異なり、マムシのほうが小さい。 ・体色は、マムシのほうが全体的に赤みが強い。 【間違えやすい類似種との識別点(1)】 タイワンハブ(左)と類似種:マムシ(右) タイワンハブとマムシは、模様が異なり、マムシの方が赤色味が強い。 【間違えやすい類似種との識別点(2)】 タイワンハブの頭部(左:三角形、細かいウロコ状)とシマヘビ幼蛇の頭部(右:楕円、大きなウロコ状) [15]

(17)

・マウスをベイト(餌)とするハブ捕獲器を使用する。

・壁沿いに移動する個体を捕獲する誘導三角トラップを設置する。 ・ハブはさみ棒による直接捕獲する。

・ハブスプレーを散布する。

(18)

【国内における確認状況】 ・東京都本土で見つかったことはない。 ・キョクトウサソリ科のマダラサソリが石垣島、西表いりおもて島じ ま、 宮古島、与那国よ な ぐ に島じ ま、及び小笠原諸島に生息する。 ・湾岸施設で輸入資材等の積荷に紛れ込んだサソリが しばしば確認されている。 【生態:生息地など】 ・キョクトウサソリ科は 92 属 1049 種が報告され、 体長は 20mm~120mm以上と様々である。 ・肉食で、昆虫やその他の小動物を捕食する。 ・野外に生活するものと、家屋にしばしば侵入するものがあり、いずれも暗所を好み夜行性である。 【形態:大きさや特徴】 ・歩ほきゃく脚は4対で体の前端には1対の強大なハサミがある。 ・ハサミに毒や物を切る力はなく、小動物をとらえるのに役立つのみである。 ・後こ う腹部ふ く ぶ(尾部)に 鉤状かぎじょうの毒針を持つ。 【原産地・分布】 ・キョクトウサソリ科は南極とニュージーランドを除く熱帯から亜熱帯、温帯の一部に広く分布する。 ・局所症状のみをおこす種と、全身症状をおこす神経毒をもった種とがある。 ・局所症状としては、刺された直後に鋭い 灼熱感しゃくねつかんを伴う 疼痛と う つ うがあり、次いで著明な 腫脹しゅちょうがおこり、発赤はっせきもみられ、 変色や 壊死え しを伴うことがある。

lキョクトウサソリ科 の全 種

Mesobuthus martensii(キョクトウサソリ科の一種) [17]

(19)

・疼痛は激烈であるが、致命的なことはほとんどなく、多くは数時間ないし数日で軽快する。 ・全身症状としては、45 分~12 時間ぐらいの間に、流りゅう涎ぜん、流りゅう涙る い、全身発汗、悪心お し ん、嘔吐、発声および呼吸困難、 徐脈E じょみゃく A 、排尿障害、AEE すい AA E障害E しょうがい A を伴った腹部症状などが相次いで現われる。 ・呼吸筋麻痺による窒息死をおこすことも少なくなく、特に5歳以下の乳幼児で致命率は 25~60%に達するとされる。 ・国内での死亡事例の報告はないが、海外ではサソリの毒やそのアレルギー性ショックで年間数百人が死亡している。 ・医療機関を受診 【サソリ類の特徴】 [18]

(20)

【キョクトウサソリ科の特徴(1)】 【キョクトウサソリ科の特徴(2)】

<触肢(ハサミ)>

<キョクトウサソリ科> <キョクトウサソリ科以外のサソリ類> ハサミは細く、表面は滑らか。 ハサミは重量感があり、どっしりとしている。表面は時に 滑らかではなく、ザラサラしている場合がある。

<胸板>

<キョクトウサソリ科> 胸板が三角形に見える <キョクトウサソリ科以外のサソリ類> 胸板が五角形に近く、横側辺は並行に近い [19]

(21)

【キョクトウサソリ科の特徴(3)】 【キョクトウサソリ科以外のサソリ】 コガネサソリ科(チャグロサソリ Heterometrus cyaneus) フェニトロチオン、ダイアジノン、DDVPなど有機リン系殺虫剤の散布が有効である。 船や倉庫では、青酸、ホルマリン、クロルピクリン、メチルブロマイド、二硫化炭素などによる燻蒸が必要である。 <キョクトウサソリ科> 触肢膝節の覆面には毛(聴毛)が見られない。 触肢膝節の覆面には毛(聴毛)が見られる。

<触

しょく

しつせつ

<キョクトウサソリ科以外のサソリ類> [20]

(22)

【国内における確認状況】 ・国内で見つかったことはない。 【生態:生息地など】 ・夜行性で、甲虫やゴキブリ、トカゲなどを捕食する。 ・枯れ木や石の下や割れ目などに営巣する。 ・住宅街では、岩を多く配置した庭や低木が蜜な庭を好み、 芝地などの開けた場所での営巣はほとんど見られない。 (いずれも海外事例を参考) 【形態:大きさや特徴】 ・雌の体長は約 40-50mm、雄の体長は約 25-30mm (体長とは、頭部の先から腹部の先までの長さであり、足 の長さは含まない)。 ・背甲には光沢があり、中窩ちゅうかは深く曲がっている。 ・背せ 眼がんは頭部前方中央部に集中する。 ・糸い と疣いぼは 4 つあり、このうち後方のものが最も大きい。 ・口器こ う きの中で 下唇か し んには短く、鋭くは無い 棘と げが生えている。 【原産地】 ・オーストラリア原産。 ・刺咬し こ う後 10 分以内に、 悪心お し ん・ 嘔吐・腹痛・発汗・流りゅう涙る いなどの症状が現われる。重篤な例では、 全身痙攣をきたし、呼吸困難に陥る。 ・ジョウゴグモ刺咬症は、オーストラリアの代表的なクモ刺咬症で、抗血清生産以前の 1927 年から 1980 年までに少なくとも 13 件の死亡例が確認されている。 ・医療機関を受診

lジョウゴグモ科 アトラクス属 の全 種

シドニージョウゴグモ(アトラクス属の一種)

“Atrax Robustus” Copyrighted free use, via Wikimedia Commons

(23)

【アトラクス属の特徴】 【間違えやすい類似種との識別点(1)】 <アトラクス属> 雄には円錐状の突起がある <アトラクス属以外のジョウゴグモ類> 円錐状の突起無し

<雄の第 2歩

ほきゃく

けい

せつ

下部>

[22]

(24)

【間違えやすい類似種との識別点(2)】 【類似種】 【クモの体】(横からみたところ) Macrothele calpeiana:スペイン南部原産で周辺国で外来種として定着 ・ピレスロイド系の家庭用殺虫剤を散布する。 ・人家内では、ナフタリンを家具の隙間や中に入れておくと効果的である。 <アトラクス属> 国内にも分布するジョウゴグモ類 Macrothele 属と比較すると 糸疣の後疣が短い <類似種(国内にも分布するジョウゴグモ類 Macrothele 属)> 糸疣の後疣が非常に長い

Mygalomorphae, Macrothele calpeianaBy shannon mccoll

(25)

【国内における確認状況】 ・国内で見つかったことはない。 【生態:生息地など】 ・夜行性で、甲虫やゴキブリ、トカゲなどを捕食する。 ・枯れ木や石の下や割れ目などに営巣する。 ・住宅街では、岩を多く配置した庭や低木が蜜な庭を好 み、芝地などの開けた場所での営巣はほとんど見られな い。 (いずれも海外事例を参考) 【形態:大きさや特徴】 ・背甲には光沢があり、中窩ちゅうかは深く曲がっている。 ・背せ 眼がんは頭部前方中央部に集中する。 ・糸い と疣いぼは 4 つあり、このうち後方ののもが最も大きい。 ・口器こ う きの中で下唇には短く鋭くは無い棘が生えている。 【原産地】 ・原産地はオーストラリア東部、南部。 ・刺咬し こ う後 10 分以内に、 悪心お し ん・ 嘔吐・腹痛・発汗・流りゅう涙る いなどの症状が現われる。 重篤な例では、全身痙攣をきたし、呼吸困難に陥る。 ・ジョウゴグモ刺咬症は、オーストラリアの代表的なクモ刺咬症で、抗血清生産以前の 1927 年から 1980 年までに 少なくとも 13 件の死亡例が確認されている。 ・医療機関を受診

lジョウゴグモ科 (ハドロニュケ属 の全 種 )

“Hadronyche cerberea” By Alan Couch , via .Flickr. CC-BY -2.0

キノボリジョウゴグモ(ハドロニュケ属の一種)

(26)

【ハドロニュケ属の特徴】 【間違えやすい類似種との識別点(1)】 <ハドロニュケ属> 雄には円錐状の突起がある <アトラクス属> 円錐状の突起無し

<雄の第 2歩

ほきゃく

けい

せつ

下部>

[25]

(27)

【間違えやすい類似種との識別点(2)】 【類似種】 【クモの体】(横からみたところ) Macrothele calpeiana:スペイン南部原産で周辺国で外来種として定着 ・ピレスロイド系の家庭用殺虫剤を散布する。 ・人家内では、ナフタリンを家具の隙間や中に入れておくと効果的である。 <アトラクス属> 国内にも分布するジョウゴグモ類 Macrothele 属と比較すると 糸疣の後疣が短い <類似種(国内にも分布するジョウゴグモ類 Macrothele 属)> 糸疣の後疣が非常に長い <糸疣>

Mygalomorphae, Macrothele calpeianaBy shannon mccoll

(28)

【国内における確認状況】 ・国内で見つかったことはない。 【生態:生息地など】 ・暗く、風雨の影響がない所や、割れ目に主に見られる。 ・建築物や室内にもしばしば見られる。 ・クモやアリを含む節足動物全般を捕食する。 ・比較的乾燥した場所を好む。 【形態:大きさや特徴】 ・7~12mm(雄の平均 8mm、雌の平均 9mm)。 (体長とは、頭部の先から腹部の先までの長さであり、足の長さは含まない。) ・脚は細長く、くすんだオレンジ色~赤褐色である。 ・3 対(6 個)の目が背甲の前縁に U 字型に並んでいる。 ・雌雄とも腹部は茶色から焦げ茶色を呈する。 ・背甲は薄黄色から赤褐色であり、バイオリンの形をした模様がある。 ・雌の歩脚は第 2 歩脚が 18mm 以上と最も長く、第 4、第 1、第 3 歩脚の順で短くなる。 ・雄の歩脚は第 2 歩脚が 24mm 以上と最も長く、第 1、第 4、第 3 歩脚の順で短くなる。 ・幼体は体色が薄い。 【原産地】 ・原産地はアメリカ合衆国の亜熱帯地域(テキサス州からジョージア州)。 ・咬まれたときに一過性の刺すような痛みがある。 ・初期段階(剌咬後 0 ~2 時間):顕著でない 水疱すいほう形成、他の 咬傷こうしょうに似ることが多い。 周囲に異常な 浮腫ふ し ゅと 紅斑こうはんがほとんど診断できない程度に出現する。小型の水疱が形成される場合がある。 ・虚血段階(2~6 時間後):最初の診断できる症状として咬傷部位の周囲に 虚き ょ血域けついきがみられる。 明らかに毒の作用である。中等度あるいは激しい痛みが始まる。 ・チアノーゼ段階(5~12 時間後):虚き ょ血部け つ ぶは徐々に赤から青黒くなる。 血管収縮の拡大と局所組織の酸素欠乏が伴う。この段階の初期には、病変は咬傷部位の著しい酸素欠乏の

lドクイトグモ

[27]

(29)

進行拡大により無感覚になっている。刺咬し こ う部位の周囲に出血や 紅斑こうはんを生ずる。全体に 浮腫性ふ し ゅ せ いとなり、 四肢の場合はしばしばリンパ管炎を起こす。 ・組織破壊段階(12 時間以上):組織の酸素欠乏から局所組織の破壊と 壊疽え そが進行する。 一般にこの段階では、 病変部びょうへんぶは無感覚である。25 % の患者に、24 ~48 時間のうちに全身症状が現れる。 中等度の発熱、 嘔気、 不快感、重症の場合は嘔吐、 関節痛、 せん妄、 ショック、昏睡になり、 全身に 麻疹様瘙痒ま し ん よ う そ う よ う性せい、 あるいは 出血性皮疹しゅっけつせいひしんが出現する。 小児はしばしば重症になりやすい。 全身症状を伴う場合は、2 ~3 時間から数日のあいだに溶血が起こる。 そのために血尿、 へモグロビン血症、血小板減少症、黄疸、ネフローゼ、または 白血球はっけっきゅう増加症ぞうかしょう、タンパク尿もみられ る。 米国では 1998 年までに少なくとも 126 例のドクイトグモ刺咬症が報告され、高齢者や幼児では まれながら死亡例がある。 ・医療機関を受診 【ドクイトグモの特徴】 背甲 バイオリン形の模様 薄黄色から赤褐色 腹部は茶色から焦げ茶色 脚は細長く、くすんだオレンジ色~赤褐色 眼 3 対(6 個)の目が U 字型に並ぶ [28]

(30)

特定外来生物指定の他のロクソスセレス属 2 種(イエイトグモ、ブラジルイトグモ)も形態的に酷似しており、 背甲の模様のパターンや体色に違いが認められるものの、種の判別には生殖器や触肢の形態から判断する必要がある。 【類似種の特徴】 類似種:イトグモ(Loxosceles rufescens) イトグモ科と類似の特徴を持つ種(1)ヤマシログモ科 薄黄色から赤褐色 イトグモの方が背甲の体色が より濃く、より赤褐色味が強い <ドクイトグモ> <類似種イトグモ> (在来種)

“Female Emperor Scorpion”By Vijay Anand Ismavel

イトグモ類と同じく、 3 対(6 個)の目が U 字型に配列

“P1030458v1-cellar-spider”By Donald Hines

(31)

イトグモ科と類似の特徴を持つ種(2)ヒメグモ科(写真はホクオウヒメグモ) ・クモの駆除には、 有機リン系の殺虫剤が有効である。 ・人家内ではナフタレンを家具の隙間や中に入れておくと効果的である。 ・米国では室内に定着しているイトグモ類の駆除に粘着性のトラップが商品化されている。 イトグモ類と同じく、 バイオリン型の模様

“Platnickina tincta”By Phil

(32)

【国内における確認状況】 国内で見つかったことはない。 【生態:生息地など】 ・主に乾燥した場所に見られる。 ・主に夜行性で、昆虫やその他の節足動物を捕食する。 【形態:大きさや特徴】 ・体長は雌で 12mm~15mm)であり、雄は通常雌より小さい。 (体長とは、頭部の先から腹部の先までの長さであり、足の長さ は含まない。) ・背甲は薄黄色から赤褐色であり、バイオリンの形をした模様が ある。 ・3 対(6 個)の目が背甲の前縁に U 字型に並んでいる。 【原産地】 ・原産地はチリ、ペルー、エクアドル等南アメリカ西部。 ・咬まれたときに一過性の刺すような痛みがある。 ・初期段階(剌咬後0~2時間):顕著でない 水疱すいほう形成、他の 咬傷こうしょうに似ることが多い。 周囲に異常な 浮腫ふ し ゅと 紅斑こうはんがほとんど診断できない程度に出現する。小型の水疱が形成される場合がある。 ・虚血段階(2~6 時間後):最初の診断できる症状として咬傷部位の周囲に 虚き ょ血域けついきがみられる。 明らかに毒の作用である。中等度あるいは激しい痛みが始まる。 ・チアノーゼ段階(5~12 時間後):虚き ょ血部け つ ぶは徐々に赤から青黒くなる。血管収縮の拡大と 局所組織の酸素欠乏が伴う。この段階の初期には病変は咬傷部位の著しい酸素欠乏の進行拡大により 無感覚になっている。刺咬部位の周囲に出血や紅斑を生ずる。全体に浮腫性となり、四肢の場合は しばしばリンパ管炎を起こす。

lイエイトグモ

“Chilean recluse spider”By Ken Walker

(33)

・組織破壊段階(12 時間以上):組織の酸素欠乏から局所組織の破壊と 壊疽え そ が進行する。 一般にこの段階では、 病変部は無感覚である。25% の患者に、24~48 時間のうちに全身症状が現れる。 中等度の発熱、嘔気、不快感、重症の場合は嘔吐、関節痛、せん 妄も う、ショック、昏睡になり、全身に 麻疹様瘙痒ま し ん よ う そ う よ う性せい 、 あるいは 出血性皮疹し ゅ っ け つ せ い ひ し んが出現する。小児はしばしば重症になりやすい。全身症状を伴う場合は、2~3 時間から 数日のあいだに溶血が起こる。そのために血尿、へモグロビン血症、血小板減少症、黄疸、ネフローゼ、 または白血球増加症、タンパク尿もみられる。 ・ブラジルのサンタカタリーナ州では 1985 年~1995 年の間に、イエイトグモ及び L.intermedia による 刺咬症 267 例が報告され、そのうち4例で死亡が報告されている。 ・医療機関を受診 【イエイトグモの特徴】 [32]

(34)

【間違えやすい類似種との識別点】 特定外来生物指定の他の Loxosceles 属 2 種も形態的に酷似しており、背甲の模様のパターンや体色に違いが認めら れるものの、種の判別には生殖器や触肢の形態から判断する必要がある。ただし、本種はドクイトグモに比べると目が小さ いとされ U 字型に並ぶ目の配列がより急カーブとなる。 【類似種の特徴】 イトグモ科と類似の特徴を持つ種(1)ヤマシログモ科 <イエイトグモ> <類似種ドクイトグモ> イトグモ類と同じく、 3 対(6 個)の目が U 字型に配列 眼が大きい、 U 字型のカーブが緩い 眼が小さい、 U 字型のカーブが強い 類似種:イトグモ(Loxosceles rufescens)

“P1030458v1-cellar-spider”By Donald Hines “Female Emperor Scorpion”By Vijay Anand Ismavel

(35)

イトグモ科と類似の特徴を持つ種(2)ヒメグモ科(写真はホクオウヒメグモ) ・クモの駆除には、有機リン系の殺虫剤が有効である。 ・人家内ではナフタレンを家具の隙間や中に入れておくと効果的である。 ・米国では室内に定着しているイトグモ類の駆除に粘着性のトラップが商品化されている。 イトグモ類と同じく、 バイオリン型の模様

“Platnickina tincta”By Phil

(36)

【国内における確認状況】 ・国内で見つかったことはない。 【生態:生息地など】 ・薄暗く高温で乾燥し、攪乱がない場所を好む。 ・主に夜行性で、昆虫やその他の節足動物を捕食する。 【形態:大きさや特徴】 ・成体雌は 7~12mm(最大 14mm)で雄は通常 雌よりも小さい。 ・背甲は薄黄色から赤褐色であり、バイオリンの形をした 模様がある。 ・3 対(6 個)の目が背甲の前縁に U 字型に並んでいる。 【原産地・分布】 ・原産地はブラジル南東部 ・咬まれたときに一過性の刺すような痛みがある。 ・初期段階(剌咬後0~2時間):顕著でない 水疱すいほう形成、他の 咬傷こうしょうに似ることが多い。 周囲に異常な 浮腫ふ し ゅと 紅斑こうはんがほとんど診断できない程度に出現する。小型の水疱が形成される場合がある。 ・虚血段階(2~6 時間後):最初の診断できる症状として咬傷部位の周囲に 虚き ょ血域けついきがみられる。 明らかに毒の作用である。中等度あるいは激しい痛みが始まる。 ・チアノーゼ段階(5~12 時間後):虚き ょ血部け つ ぶは徐々に赤から青黒くなる。血管収縮の拡大と 局所組織の酸素欠乏が伴う。この段階の初期には病変は咬傷部位の著しい酸素欠乏の進行拡大により 無感覚になっている。刺咬部位の周囲に出血や紅斑を生ずる。全体に浮腫性となり、四肢の場合は しばしばリンパ管炎を起こす。 ・組織破壊段階(12 時間以上):組織の酸素欠乏から局所組織の破壊と 壊疽え そ が進行する。 一般にこの段階では、 病変部は無感覚である。 ・ブラジル・サンパウロの病院の症例研究では、1985 年~1996 年の間にブラジルイトグモによる刺咬症が 28 例があったが、死亡例は報告されていない。

lブラジルイトグモ

“Recluse spider shot in Santa Catarina - Brazil”By Philipe de Liz Pereira

(37)

・医療機関を受診

【ブラジルイトグモの特徴】

(38)

【間違えやすい類似種との識別点】 特定外来生物指定の他の Loxosceles 属 2 種も形態的に酷似しており、背甲の模様のパターンや体色に違いが認めら れるものの、種の判別には生殖器や触肢の形態から判断する必要がある。 【類似種の特徴】 類似種:イトグモ(Loxosceles rufescens) イトグモ科と類似の特徴を持つ種(1)ヤマシログモ科 イトグモ類と同じく、 3 対(6 個)の目が U 字型に配列 <ブラジルイトグモ> <イトグモ> 在来種

“Female Emperor Scorpion”By Vijay Anand Ismavel

“P1030458v1-cellar-spider”By Donald Hines

(39)

イトグモ科と類似の特徴を持つ種(2)ヒメグモ科(写真はホクオウヒメグモ) ・クモの駆除には、有機リン系の殺虫剤が有効である。 ・人家内ではナフタレンを家具の隙間や中に入れておくと効果的である。 ・米国では室内に定着しているイトグモ類の駆除に粘着性のトラップが商品化されている。 イトグモ類と同じく、 バイオリン型の模様

“Platnickina tincta”By Phil

(40)

【国内における確認状況】 ・東京都内で見つかったことはない。 ・国内では、2県(平成 27 年 6 月 3 日現在) 【生態:生息地など】 ・日当たりが良く、地面のある広い場所であれば、 コンクリート建造物や器物のあらゆる窪みや穴、 裏側、隙間、管渠、アングル部分に営巣が可能である。 ・食性は昆虫等。 【形態:大きさや特徴】 ・体長 3~10mm,雌は 8~10mm ・全体が黒色の大きな球状の腹部である。 ・腹部には剛毛が少なく、背面の斑紋は変異が大きく、 明るいすじを持ったりしている。 ・幼生は白色・ピンク色でるが成長すると黒くなる。 【原産地・分布】 ・原産地は北米中部~南米 ・国内分布:2県(平成 27 年 6 月 3 日現在)滋賀、山口。 ・刺咬により、局所の 疼痛と う つ う、熱感ねつかん、掻痒感そうようかん、紅斑こうはん、硬結こうけつをきたし、区域リンパ節が 腫脹しゅちょうする。 ・通常は、数時間から数日で症状は軽減するが、時に脱力、頭痛、筋肉痛、不眠などの全身症状が 数週間継続することがある。 ・重症例では、進行性の筋肉麻痺が生じる。 ・アメリカ南部~メキシコでは被害報告が多く、アメリカでは 1726 件の咬傷例があり、55 名が死亡した。 死亡率 5%という報告もある ・幼児や子どもの死亡率が高い。 ・医療機関を受診

lクロゴケグモ

“ Striped Bark Scorpion (Centruroides vittatus) and Black Widow (Latrodectus mactans)” By Wyatt Berka

(41)

【クロゴケグモの特徴】 【類似種の特徴】 ・ピレスロイド系の家庭用殺虫剤を散布する。 ・熱湯をかける。 ・皮膚に触れないよう靴などで踏み潰す。 類似種(1)オオヒメグモ 類似種(2)フノジグモ 類似種(3)マダラヒメグモ

“Synaema globosum”By joaquinportela “Steatoda triangulosa”By promiseminime

(42)

【国内における確認状況】 ・国内で見つかったことはない。 【生態:生息地など】 ・日が当たらず適度に湿り気がある場所に造網する。 ・昆虫や小型の節足動物を捕食する。 【形態:大きさや特徴】 ・雌の体長は、9~18mm 雄の体長は 4~7mm。 ・雌の腹部は球状であり焦げ茶色から黒色を呈する。 ・通常、13~17 個の赤色の斑点が不規則に並んでいる (希に無班のものもある)。 ・幼体はより薄い色をしており、赤やオレンジ、 白色のストライプまたは斑点がはいるなど、 多様な模様をしている。 【原産地】 ・原産地は亜熱帯地方 ・本種は四種のゴケグモ類の中で最も毒が強い。 ・初期症状:一般に鋭い針で剌されたような痛みがある。 初期の痛みはすぐに治まるが、20~40 分後に 鈍い痛みが現れる。1 箇所あるいは 2 箇所の刺し傷がある。 ・局所症状:咬傷こうしょう部は発赤がないことが多いが、紅斑こうはんと 浮腫ふ し ゅを伴うことがある。 局所の発汗がしばしばみられる。 ・全身中毒症状:30 分から 2 時間以内に激しい筋肉痛、 筋痙攣が始まる。 胸痛や腹痛があり、 狭心症や急性腹症と誤診されやすい。 ・イラン北部では、死亡事例も報告されている。 ・医療機関を受診

lジュウサンボシゴケグモ

ジュウサンボシゴケグモ雌 ジュウサンボシゴケグモ雄 [41]

(43)

【ジュウサンボシゴケグモの特徴】

【類似種の特徴】

・ピレスロイド系の家庭用殺虫剤を散布する。

・人家内では、ナフタレンを家具の隙間やなかに入れておくと効果的である。

類似種(1)オオヒメグモ 類似種(2)フノジグモ 類似種(3)マダラヒメグモ

“Synaema globosum”By joaquinportela “Steatoda triangulosa”By promiseminime

(44)

【国内における確認状況】 ・国内で見つかったことはない。 【生態:生息地など】 ・公園や農耕地などやや開けた場所に営巣する。 ・食性は雑食性で、節足動物、トカゲなどの 小型脊椎動物、甘露、樹液、花蜜、種子など。 ・極めて攻撃的で、節足動物のほか爬虫類、 小型哺乳類をも集団で攻撃し、捕食することで知られる。 【形態:大きさや特徴】 ・体長 2~6mm。 ・主に赤茶色。 ・体色は赤褐色、腹部が暗色。 【原産地】 ・原産地は南アメリカ。 ・刺されると、アルカロイド系の毒(ソレノプシン)によって非常に激しい痛みを覚え、水疱状すいほうじょうに腫れる。 ・さらに毒に対してアレルギー反応を引き起こす例が、北米だけでも年間で 1500 件(本種を含めた“fire ant”全体の件数)近く起こり、100 人以上の死者が出ている。 ・このソレノプシンは、呼吸困難や意識障害等を起こす場合がある。 ・医療機関を受診

lヒアリ

“ヒアリの働きアリ” By 環境省 “ヒアリ” By 環境省 [43]

(45)

【ヒアリの特徴】 ・胸部の体色が赤褐色、腹部が暗色で艶がある。 ・触覚節数は 10 節で第 3 節は長い。 ・トフシアリ(日本産種は Solenopsis japonica はサイズが小さく識別可)、ヒメアリ属(兵アリの有無により識別可)。 ・在来種で本種のような土で大きな塚を作る種はいない。 【類似種】 【ヒアリの巣】 在来類似種例 アズマオオズアリ アリ塚 複眼は 15 個以上の 個眼からなる 触角は 10 節で先端 2 節は棍棒 状、第三節は幅より長さの方が長い 腹柄 ふくへい は 2 節(フタフシ アリ亜科の特徴) 前伸 ぜんしん 腹ふくせつ節刺しはない 頭盾前縁中央に小突起 [44]

(46)

・殺虫剤(液剤)を散布する。 ・熱湯をかける。

・ベイト(毒餌)剤を使用する。

(47)

【国内における確認状況】 ・国内で見つかったことはない。 【生態:生息地など】 ・昼夜を問わず活動し、採食能力が高い。 ・食性は雑食性で、甘露、草の種子など。 【形態:大きさや特徴】 ・体長 1~2mm。 ・赤黄褐色で腹部はしばしば黒っぽい赤黄褐色で、 腹部は黒っぽい。 【原産地】 ・原産地は南米。 ・刺されると、アルカロイド系の毒によって非常に激しい痛みを覚え、水疱状すいほうじょうに腫れる。 ・さらに毒に対してアレルギー反応を引き起こす例が、北米だけでも年間で 1500 件(本種を含めた"fire ant"全体の件数)近く起こっており、農作業等に大きな被害を与えている地域がある。 ・医療機関を受診

lコカミアリ

By Michael Branstetter

”Caryota mitis (with Wasmannia auropunctata nearby). Location: Hawaii, Hilo” By Forest & Kim Starr

(48)

・日本には同属の近縁種は生息しない。 ・フタフシアリ亜科に所属し、腹柄節第 1 節が四角型に突出するのが顕著な特徴。 【コカミアリの特徴】 ・殺虫剤を散布する。 触角 しょっかく 収容 しゅうよう 溝 こう が発達し、 頭部後縁近くまで達する 触角は 11 節で先端 2 節は棍棒状 腹柄は 2 節(フタフシアリ亜 科の特徴)で前方の腹柄ふ く へ い節せ つ はこぶ状に発達 (寺山守氏提供) [47] このページの内容の一部は、Flicker 等が提供しているコンテンツを利用しており、クリエイティブ・コモンズの表示ライセンスに記載の条件に従って使用しています。 本サイト上の文書や画像等に関する諸権利は東京都に帰属します。本サイト上の文書・画像等の無断使用・転載を禁止します。

参照

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