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本日の内容 1. 短時間正社員の定義とそのタイプ 短時間正社員は多様化する正社員のうちの 1 つ 2. 短時間正社員の必要性 社会的要因 労働者側の要因 企業側の要因 3. 短時間正社員制度を機能させるための仕組み : 制度構築 雇用管理 4. 総括

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全文

(1)

短時間正社員制度

導入・定着を目指して

短時間正社員とは?

なぜ今、短時間正社員が注目されるのか?

東京大学社会科学研究所

特任研究員

松原光代

(2)

本日の内容

1.

短時間正社員の定義とそのタイプ



短時間正社員は多様化する正社員のうちの1つ

2.

短時間正社員の必要性



社会的要因



労働者側の要因



企業側の要因

3.

短時間正社員制度を機能させるための仕組み:

制度構築、雇用管理

4.

総括

(3)

本日の話のポイント

1.

短時間正社員制度は、社会的要因、労働者側の要因、企業側の要因の3点から不可

欠な取組み

2.

短時間正社員制度を利用ながら労働生産性を向上させるには「目標管理制度」を合わ

せて活用することがポイント



目標管理の方法に関する詳細の調査は今後の課題であるが、一定期間の業務量、役割の達

成度を明確化し評価=時間当たりの生産性を評価をすることは重要

3.

短時間正社員制度を利用した人材の活用の在り方(人事戦略)を検討す

る必要:

制度の適用範囲、期間などに基づき、いかに人事管理をしていくか

4.

「正規」「非正規」の区分をなくし、多様なルートからいい人材を確保・活用できる基盤

(キャリア管理、雇用管理)の構築が必要



特に、継続就労意識が高い社員、キャリア意識の高い社員

5.

職場における仕事配分、人員のやりくりを適切に行い、短時間正社員の労働生産性も

維持するためには、職場マネジメントが鍵



制度を利用できる職場づくり・・・まずは、所定労働時間内で業務をやり繰りする工夫:多能工

化、コミュニケーションの円滑化など



適正な労働時間で業務をやり繰りできるようになれば、短時間正社員がいても職場の仕事配

分、人員確保の課題が軽減する

(4)
(5)

短時間正社員とは?

○短時間正社員とは、他の正規型のフルタイムの労働者 と比較し、その所定労働時間(所定労働日数)が短い正 規型の労働者であって、次のいずれにも該当する者。 ①期間の定めのない労働契約を締結している者 ②時間当たりの基本給及び賞与・退職金等の算定方法 等が同一事業所に雇用される同種のフルタイムの正規 型の労働者と同等である者 ※企業内において、このような働き方を就業規則等に制度化 することを指して「短時間正社員制度」と呼んでいる。 <短時間正社員の働き方の例> ・一日の所定労働時間が短い(例:1日6時間週5日勤務) ・一週間の所定労働日数が短い(例:1日8時間週4日勤務) ◆短時間正社員 ○労働契約の期間 :無期契約 ○給与:フルタイム正社員の月給を時間比例で支給ある いはフルタイム正社員の時間当たりの基本給と同等の水 準の時間給を支給 ○労働時間 :短時間勤務・短日勤務のいずれも可 ○年次有給休暇 :労働基準法の規定による比例付与 ◆フルタイム正社員 ○労働契約の期間 :無期契約 ○給与 :月給 ○労働時間 :1日8時間週5日勤務 ○年次有給休暇 :労働基準法の規定による比例付与 ◆短時間正社員とはならない短時間労働者(パート) ○労働契約の期間 :有期契約 ○給与 :フルタイム正社員の時間当たりの基本給とは 異なる水準の時間給 ○労働時間 :短時間勤務・短日勤務のいずれも可 ○年次有給休暇 労働基準法の規定による比例付与 短時間正社員 短時間正社員 短時間正社員 短時間正社員とはとはとはとは???? 【参考【【【参考参考参考】】】】フルタイムフルタイム正社員フルタイムフルタイム正社員正社員正社員、、、、パートタイマーパートタイマー等パートタイマーパートタイマー等等等のののイメージのイメージイメージイメージ

(6)

短時間正社員のタイプ



短時間正社員は、その「なり方」等によって3つのタイプに分類される



タイプを決定する基準

 「一時的な制度利用」か「恒常的な制度利用」か  「社内からの転換」か「社外からの入職」か

一時的な短時間正社員制度(タイプ

一時的な短時間正社員制度(

)】

正社員が一時的に短時間勤務をする

タイプ

【恒常的な短時間正社員制度(タイプⅡ)】

正社員が恒常的、または期間を定めずに

短時間勤務するタイプ

入社の時点から、フルタイム正社員ではな

く短時間勤務として採用されるタイプ

【パートタイマー短時間正社員制度

(タイプ

)】

パートタイマーなどが、短時間勤務のまま

正社員になるタイプ

(7)

短時間正社員と従来の育児・介護短時間

勤務制度の違い

育児または介護に対処する必要がある場

合にのみ、一時的に(一定期間)短時間

(短日)勤務をすることができる

短時間正社員制

育児または

介護の短時

間勤務制度

従来の育児・介護短時間勤務制度

• •

育児・介護に限定せず、それ以外の事由(

育児・介護に限定せず、それ以外の事由(

ex.

ex.

自己

自己

啓発、健康障害または希望があれば何でも)でも

啓発、健康障害または希望があれば何でも)でも

必要があれば一時的または恒常的に短時間(ま

たは短日)勤務をすることができる



正社員だけでなく、パートタイマーなどのキャリア

アップ策の一つとして位置づけられる

短時間正社員

短時間正社員

短時間正社員

短時間正社員

(8)

(

ところで・・・)「正社員」とは何か

特に明確な定義はないが、一般的には以下の点をもって「正

社員」としている

雇用契約が無期である

幅広い職務に対応できるよう職務ローテーション制度に

よって知的熟練度を高めながら組織の「コア人材」として育

成していくことが期待されている(一定のキャリアの展望)

組織が求める働く時間、場所、仕事に柔軟に対応すること

が期待されている

①のみ、各社共通。

「正社員」に対する期待、役割は各社の規模、職種によって異なってい

(9)

短時間正社員制度の導入状況



全体的には「一時的な短時間正社員」の導入企業(運用も含

む)が2割強



「恒常的な短時間正社員制度」や「パートタイマー短時間正

社員制度」の導入企業は少ない

9 n=2811 ①制度あり ②制度はな いが運用し ている ③制度導入 を検討中 ④制度なし ⑤無回答 合計 ①+② 制度がある または運用 している 一時的な 短時間正社員 % 17.5 2.7 2.7 73.4 3.7 100.0 20.2 n 491 76 77 2062 105 2811 567 恒常的な 短時間正社員 % 4.0 3.0 2.6 85.7 4.7 100.0 7.0 n 113 83 73 2410 132 2811 196 パートタイマー 短時間正社員 % 1.1 0.9 2.4 89.6 6.0 100.0 2.0 n 30 25 67 2519 170 2811 55 ※アイデム(2008)「短時間正社員と人事管理等に関する調査」データを元に筆者が再分析したもの

(10)

【参考】すでに多様化している正社員



勤務地限定社員・・・転居を伴う異動をしない(特定のエリア内のみの異動し

か生じない)正社員



職務限定社員・・・特定の業務しか行わない正社員



短時間正社員・・・所定労働時間(所定労働日数)が短い正社員

出所)三菱UFJリサーチ&コンサルティング(2011)「多様な雇用形態と産業界への影響に関する実態調査」 そうした雇用形態 がある そうした雇用契約 がある そうした雇用慣行 がある いずれもない 特定の仕事内容に限定して活用する正社員の 雇用(職種限定社員) 全体(n=869) 28.0 9.2 13.3 55.9 9人以下(n=13) 7.7 0.0 0.0 92.3 10~29人(n=70) 15.7 7.1 18.6 58.6 30~49人(n=79) 22.8 11.4 12.7 64.6 50~99人(n=126) 24.6 7.1 11.9 60.3 100~299人(n=317) 28.1 8.8 15.1 53.6 300~999人(n=210) 33.3 11.4 11.9 52.9 1000人以上(n=28) 42.9 7.1 10.7 46.4 勤務地限定の正社員の雇用 (勤務地限定社員) 全体(n=871) 18.7 7.1 13.3 64.5 9人以下(n=13) 7.7 0.0 0.0 92.3 10~29人(n=70) 8.6 4.3 24.3 64.3 30~49人(n=80) 17.5 5.0 10.0 71.2 50~99人(n=126) 16.7 7.9 7.1 72.2 100~299人(n=318) 17.9 6.3 14.5 64.5 300~999人(n=210) 21.4 10.0 12.4 61.0 1000人以上(n=28) 35.7 10.7 21.4 39.3

(11)
(12)

1.社会的要因

①法改正

・育児・介護休業法

・高齢者雇用安定法

②労働力人口の減少

短時間正社員の必要性

2.労働者側の要因

①正社員のニーズ・価

値観の変化

②正社員以外の社員

のニーズ・価値観の変

3.

.企業側

企業側

企業側

企業側の

の要因

要因

要因

要因

①組織内

組織内で

組織内

組織内

で働

働く

く社員

社員

社員

社員の

の変化

変化

変化

変化

・「

「正社員

正社員

正社員」

正社員

」の

の雇用管理

雇用管理

雇用管理へ

雇用管理

の変化

変化

変化

変化

・「

「正社員以外

正社員以外

正社員以外の

正社員以外

の社員

社員

社員」

社員

」の

雇用

雇用

雇用

雇用の

の実態

実態

実態と

実態

と管理

管理

管理

管理への

への

への

への変化

変化

変化

変化

②グローバル

グローバル

グローバル

グローバル化

化に

に伴

伴う

う人材

人材

人材

人材

競争力向上

競争力向上

競争力向上

競争力向上の

の必要性

必要性

必要性

必要性

(13)

社会的要因

1.

育児・介護休業法改正への対応



短時間勤務制度の措置義務化(2010年6月~)



子が3歳まで



1日の所定労働時間6時間を原則とする

2.

高齢者雇用安定法改正への対応



継続雇用制度や定年の引き上げ・廃止といった高年

齢者雇用確保措置を講じる必要性



趣旨を踏まえたものであれば、常用雇用のみならず、

短時間勤務や隔日勤務なども含めた対応策可

(14)

労働者側(正社員)の要因:ライフステージ

別短時間正社員へのニーズ

単位:% 希望しない どちらかと いえば希 望しない どちらかと いえば 希望する 希望する 無回答 どちらかと いえば希 望する+希 子どもが未就学児 男性  41.3 14.5 24.6 17.2 2.5 41.8 女性 10.5 6.1 18.9 61.4 3.1 80.3 子どもが小・中学生 男性  46.8 21.0 20.6 8.7 2.8 29.3 女性 8.8 9.2 41.7 36.4 3.9 78.1 子どもが高校・大学 男性  60.2 22.5 10.0 4.2 3.0 14.2 女性 30.7 27.2 24.6 14.0 3.5 38.6 子どもが経済的に自立 男性  59.2 17.8 13.8 6.1 3.0 19.9 女性 50.4 16.7 14.0 15.8 3.1 29.8 家族の介護 男性  15.4 10.5 41.1 29.9 3.1 71.0 女性 11.4 7.9 26.8 50.4 3.5 77.2 60歳代前半層 男性  13.3 11.5 41.2 31.3 2.7 72.5 女性 13.6 14.5 31.3 36.8 3.9 68.1 学習活動時 男性  12.6 12.5 44.2 27.9 2.7 72.1 女性 7.9 14.9 40.8 33.3 3.1 74.1 社会活動時 男性  15.2 15.4 44.3 22.1 2.9 66.4 女性 10.5 18.4 39.5 27.6 3.9 67.1 (出所)武石恵美子(2006) 「雇用システムと女性のキャリア」



いろいろなライフステージの場面で、短時間勤務を必要とする社員の増加

「子どもが未就学時」時に女性で6割強、「家族の介護」時に男性で約3割、女性で

約5割、「60歳代前半」や「学習活動時」で男女ともに3割程度

夫婦の就業の組み合わせが「夫婦ともに正社員」の場合、「子どもが未就学時」と

「家族の介護」時でニーズが高い



入社

入社から

入社

入社

から

から退職

から

退職

退職まで

退職

まで「

まで

まで

「フルタイム

フルタイム

フルタイム

フルタイム勤務

勤務

勤務」

勤務

」だけで

だけで

だけで

だけで働

働き

き続

続けることができる

けることができる

けることができる社員

けることができる

社員

社員

社員の

の減少

減少

減少

減少

(15)

<

参考>共働き世帯数の推移

(16)

【参考】育児に関する短時間・短日勤務の

希望



男性は「1歳になるまで」が37.9%と最も多いが、「3歳~小学校にあがる前

まで」の希望も27.2%ある



女性は「

3歳~小学校にあがる前まで」が32.4%で最も多いが、それ以上

の期間に対する希望も35.5%ある

16 (出所)三菱UFJリサーチ&コンサルティング(2009)「両立支援に係る諸問題に関する総合的調査研究アンケート調査」

(17)

【参考】50歳代以降の社員における介護と仕

事の両立の可能性

17

1 要

2 要

1 要

2 要

3 要

4 要

6

5

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1

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75歳以上の高齢者の約3割は要介護状態にある



親が75歳以上の子の年齢は50代であることを想定すると、

仕事と介護を両立する社員が増加

(18)

労働者側(正社員以外の社員)の要因(1)

正社員と パート等 労働者の 両方を雇 用してい る事業所 職務が正 社員とほ とんど同 じパート 等労働者 がいる 職務が正社員と同じ者の「パート」全体に占める 割合または「その他」全体に占める割合 職務が正 社員と同 じパート 等労働者 はいない 不明 1割未満 1割以上3 割未満 3割以上5 割未満 5割以上8 割未満 8割以上 事業所規模計 57.9 51.9 32.2 18.6 14.1 8.4 26.7 47.1 1.0 1000人以上 66.7 50.1 46.7 11.4 9.4 15.9 16.7 49.5 0.4 300~999人 75.3 58.1 41.1 14.4 11.7 11.3 21.5 41.0 0.9 100~299人 77.1 62.0 32.8 18.8 12.5 12.6 23.3 36.8 1.2 30~99人 73.1 58.5 40.0 23.0 10.9 8.0 18.1 40.5 1.0 5~29人 55.1 50.2 30.4 17.6 15.0 8.2 28.8 48.7 1.0



「職務が正社員とほとんど同じパート等労働者がいる」事業所が半数以上



職務が正社員とほとんど同じパートの割合が8割以上である事業所が1/4

以上

出所)「平成18年パートタイム労働者総合実態調査」

(19)

労働者側(正社員以外の社員)の要因(2)



「正社員になりたい」ニーズ

⇒18.4%で多いとはいえない

出所)「平成18年パートタイム労働者総合実態調査」 長時間働くことが できない 負担・責任が重くなるこ とへの抵抗感 全体(男女計)(n=599) 65.4% 46.7% 女性(n=525) 65.3% 48.8% 働く夫を持つ女性(n=417) 71.7% 46.5% 利用したい 利用したく ない わからな い 無回答 残業も転勤もフルタイム正社 員と同様の短時間正社員 17.1% 43.1% 33.2% 6.7% 残業や転勤がほとんどない 短時間正社員 46.2% 12.0% 36.0% 5.8% 

労働時間の長さや転居を伴う転勤

が阻害要因の一つ



「残業や転勤がほとんどない」働き

方へのニーズは高い

⇒モチベーションの高いパートタイマー

を活用する一施策としての必要性

出所)21世紀職業財団〔2001〕「多様な就業形態のあり方に関する 調査」

(20)

企業側の要因(1)

1.

(前述の)労働者側の価値観の変化に応じた人材マネ

ジメントの必要性



人的資本論の基本的概念:「企業組織の目標達成」と「個

人の欲求充足」との同時実現



「個人の欲求充足」の範囲の変化:「職業生活の中の自己

実現」

「職業生活人、家庭生活人、社会生活人、自分

生活人」の4つの生活の並立・充実

(京都文教大学教授

渡辺峻)



「4つの生活の並立・充実」を通じて個人の勤労意欲を刺激

し、組織貢献を獲得する人材マネジメントの必要性



正社員の中には従来通りの働き方を受容することが困難な層も

»

夫婦共働き世帯の増加:夫婦で子育て、お互いの親を各々が介護

(21)

企業側の要因(2)

2.

経済のグローバル化に伴う、人材競争力向上の必

要性



社員一人一人のスキルや知識を高め、かつモチベー

ションも高める必要性



従来:長期での人材育成。人材が流出しても、新たな人材を

確保し育成すればよい



近年:人材育成の短期化、即戦力化。あらゆる人材の能力を

十分に引き出し活用する必要



新たな人材の確保が困難(労働力人口の減少による)



多様な人材の活用が不可欠にも関わらず、日本の働き

方は画一的

(22)

【参考】日本と英国の従業員の働き方の違い

現在の就業形態(個人調査、複数回答)

(23)

まとめ:短時間正社員の必要性

高 高 高 高 低 低 低 低 高 高高 高 企業 企業企業 企業とのとのとの拘束度との拘束度拘束度拘束度 賃金 賃金 賃金 賃金・・・・雇用保障雇用保障雇用保障雇用保障 パートタイマー パートタイマーパートタイマー パートタイマーなどなどなどなど 正社員以外 正社員以外正社員以外 正社員以外のののの従業員従業員従業員従業員 パートタイマー パートタイマーパートタイマー パートタイマーなどなどなどなど 正社員以外 正社員以外正社員以外 正社員以外のののの従業員従業員従業員従業員 正 正 正 正 社社社社 員員員員 正 正 正 正 社社社社 員員員員 短時間正社員 短時間正社員 短時間正社員 短時間正社員 短時間正社員 短時間正社員 短時間正社員 短時間正社員 企業側 企業側 企業側 企業側のののの 要因要因要因要因 正社員以外の社員 •正社員以外の従業員の積極的活用 正社員 ・社員の価値観の多様化等に対応した人材 マネジメントの必要性 ・グローバル化に伴う、高い専門性や創造 性を有する従業員の育成と活用の必要性 多様な働き方を求める人材マネジメントの強化 多様な働き方を求める人材マネジメントの強化 労働者側 労働者側 労働者側 労働者側ののの要因の要因要因要因 正社員 •就業意識や価値観の変化 •生活と調和する働き方のニーズの拡大 •全ての労働者の継続就労の拡大 正社員以外の社員 ・正社員と同じ職務内容・責任を 担うパートの増加 •柔軟な働き方に対応できる人 材活用と管理 •労働者の求める自己実現像に 適した人事管理 •柔軟な働き方に対応できる人 材活用と管理 •労働者の求める自己実現像に 適した人事管理

これまでの企業の指示に従って、柔軟に働くことができる正社員の減少

多様な人材=何らかの事情を持つ社員を活用しなければならない時代の到来は不可避

⇒短時間正社員は多様な人材活用の一つの在り方

正社員以外の社員の活用も加味することが重要

(24)

3.短時間正社員制度を機能させるための仕組み:

(25)

短時間正社員制度を機能させるため

に考えるべき点

1.

制度利用の目的範囲をどこまでにするか



企業として支援すべき範囲はどこか



支援することによるメリットを仕事の特徴等から考える

2.

適用期間をどの程度にするか



延長化する傾向



期間の設定は雇用管理と関連

3.

雇用管理(キャリア管理や評価の仕組み)をどうするか



現在は「一時的な制度利用」を前提に「フルタイム正社員」

の雇用管理を基準



適用期間の長期化に伴い、雇用管理が「フルタイム正社

員」と変わってくる傾向

(26)

制度利用の目的範囲



「一時的な短時間正社員」は育児・介護の必要がある社員への適用が主流



「恒常的な短時間正社員」は育児・介護のほか、定年延長した社員、短時間正社

員としての採用を希望する社員、元正社員の再雇用など多様な人材活用を目的

⇒短時間正社員の活用の仕方に応じて適用理由の範囲を設定する

人材活用の戦略が必要:女性の活用なのか、優秀な人材確保のためのチャネ

ルの多様化なのか

26 ※アイデム(2008)「短時間正社員と人事管理等に関する調査」データを元に筆者が再分析 1育児や介 護をする必 要がある が、それら と仕事を両 立させたい 2自己啓発 などの学 習活動に 参加したい 3ボランティ アなど社会 貢献活動 へ参加した い 4定年延長 した高齢者 が短時間 での勤務を 希望 5健康を損 なったため 働き方を変 えたい 6離婚など で家庭状 況が変 わったため 働き方を変 えたい 7退職した 元正社員 が短時間 正社員で 復職したい 8短時間正 社員で採 用されたい 9能力・意 欲が高く、 本人が希 望 10一定の 基準以上 の評価を 有し、本人 が希望 11上司か らの推薦を 有し、かつ 本人が希 望 12その他 13希望者 全員を対 象とする 一時的な短 時間正社員 (n=545) 93.4% 4.8% 2.6% 6.1% 11.2% 3.7% 2.4% 2.2% 5.7% 4.8% 3.9% 2.9% 5.1% 恒常的な短 時間正社員 (n=196) 38.9% 9.7% 6.5% 48.1% 21.1% 13.5% 19.5% 23.2% 16.8% 17.3% 11.4% 4.9% 10.3% パートタイ マー短時間 正社員 (n=50) 64.0% 10.0% 8.0% 20.0% 8.0% 16.0% 12.0% 32.0% 28.0% 28.0% 24.0% 8.0% 6.0%

(27)

制度の適用期間

出所)厚生労働省「平成20 年度雇用均等基本調査」



「3歳に達するまで」が57.5%(H20年度)で最も多いが、適用期間が6年以上

である事業所が35.6%、10年前後の制度適用を認めている事業所が8%程度



子どもが複数人いると仮定した場合、従業員一人が制度を利用する期間は

10年以上

「一時的な短時間正社員」の「恒常的な短時間正社員」化



介護の場合はケースバイケースであるが、長期化する可能性高

(28)

28

【参考】その他の調査より



短時間正社員調査

短時間正社員調査

短時間正社員調査〔

短時間正社員調査

〔2008

2008

2008

2008〕

〕:

:14

14

14

14社

社への

への

への

へのヒアリング

ヒアリング

ヒアリング

ヒアリング



小学校就学前まで(適用期間:約6年):4社



小学校低学年まで(適用期間:約9年):2社



小学校4年生まで(適用期間:約10年):4社



中学校入学まで(適用期間:約12年)

:1社

※適用事由および適用期間の制限なし

:3社



ニッセイ

ニッセイ

ニッセイ

ニッセイ基礎研究所

基礎研究所

基礎研究所〔

基礎研究所

〔2008

2008

2008〕

2008

〕「

「今後

今後の

今後

今後

の仕事

仕事

仕事と

仕事

と家庭

家庭の

家庭

家庭

の両立支援

両立支援

両立支援

両立支援に

関する

する

する

する調査

調査

調査」

調査

1歳まで 1歳半まで 3歳まで 小学校就 学前まで 小学校3年 生まで 小学校卒 業まで 中学生以 上 上限なし

20.0

6.4

36.9

24.6

6.6

2.6

0.0

1.1

※無回答:1.8%

6年以上:約35%、10年前後~:約10%

(29)

※アイデム(2008)「短時間正社員と人事管理等に関する調査」データを元に筆者が再分析

短時間正社員の雇用管理

 「一時的「「「一時的一時的一時的なななな短時間正社員短時間正社員」短時間正社員短時間正社員」」と」ととと「「「「恒常的恒常的恒常的恒常的なな短時間正社員なな短時間正社員短時間正社員」短時間正社員」」で」ででで大大きく大大きくきくきく異異異異なるなるなるなる項目項目項目項目  退職金退職金退職金退職金((((前者前者前者前者---後者-後者の後者後者ののの差差差差::40.6::40.640.6)40.6)))  昇進昇進昇進昇進::::38.338.338.338.3  転居転居転居のない転居のないのないのない事業所間異動事業所間異動:事業所間異動事業所間異動:::22.622.622.622.6  事業所間異動事業所間異動事業所間異動事業所間異動::::20.820.820.820.8  教育訓練教育訓練教育訓練教育訓練::::16.716.716.716.7  「一時的「「「一時的一時的一時的なななな短時間正社員短時間正社員」短時間正社員短時間正社員」」と」ととと「「「「恒常的恒常的恒常的恒常的なな短時間正社員なな短時間正社員短時間正社員」短時間正社員」」で」ででで差差が差差ががが小小小小さいさいさいさい項目項目項目項目  福利厚生福利厚生福利厚生福利厚生::::3.73.73.73.7  残業残業残業残業・・・・休日出勤休日出勤:-休日出勤休日出勤:-:-:-3.33.33.33.3(((恒常的(恒常的な恒常的恒常的ななな短時間正社員短時間正社員短時間正社員短時間正社員のののの方方が方方ががが適用多適用多適用多適用多))))  職務職務職務に職務ににに関連関連関連関連したした手当したした手当手当:手当::12.4:12.412.412.4  「フルタイム「「「フルタイムフルタイムフルタイム勤務勤務勤務」勤務」」」であることがであることがであることがであることが、、仕事内容、、仕事内容仕事内容の仕事内容のの違の違違い違いい≒い≒≒キャリア≒キャリアのキャリアキャリアののの積積積積みみ重みみ重重重ねのねのねのねの違違いに違違いにいにいに影響影響影響影響をを及をを及及及ぼしているぼしているぼしているぼしている可能性可能性可能性可能性 「 「「 「恒常的恒常的恒常的恒常的なななな短時間正社員短時間正社員短時間正社員短時間正社員」」」」はははフルタイムはフルタイム正社員フルタイムフルタイム正社員正社員正社員とはとはとは異とは異なる異異なるなるなる雇用区分雇用区分雇用区分?雇用区分??? ⇒ ⇒⇒ ⇒同同じ同同じじ正社員じ正社員正社員正社員ルートルートルートルートののの短時間正社員の短時間正社員でも短時間正社員短時間正社員でもでも適用期間でも適用期間適用期間が適用期間がが長期化が長期化長期化すること長期化することすることすること により によりにより により、、、キャリア、キャリアキャリア管理キャリア管理管理管理がが異がが異異異なるなるなるなる可能性可能性可能性可能性 ①退職金 ②職務に関連 した手当 ③その他手当 ④福利厚生 ⑤残業・休日 出勤 ⑥転居のある 異動 ⑦転居のない 事業所間異動 ⑧事業所内異 動 ⑨昇進 ⑩教育訓練 一時的な短時 間正社員 81.0% 86.4% 85.8% 97.3% 70.7% 47.2% 80.6% 89.5% 80.7% 94.9% 恒常的な短時 間正社員 40.4% 74.0% 73.4% 93.6% 74.0% 31.5% 58.0% 68.7% 42.4% 78.2% パートタイマー 短時間正社員 55.3% 68.4% 71.1% 95.1% 75.7% 26.7% 48.5% 66.7% 50.0% 88.9%

(30)

短時間正社員制度の効果

制度の適用期間が長期化するほど目標管理は重要~

30 主 主 主 主ななな説明変数な説明変数説明変数説明変数 短時間正社員短時間正社員短時間正社員短時間正社員のののの タイプ タイプ タイプ タイプ 売上高 売上高 売上高 売上高 経常利益経常利益経常利益経常利益 女性正社員女性正社員女性正社員女性正社員のののの 勤続年数 勤続年数 勤続年数 勤続年数 正社員全体 正社員全体 正社員全体 正社員全体のののの 勤続年数 勤続年数 勤続年数 勤続年数 労働生産性 労働生産性 労働生産性 労働生産性 制度 制度 制度 制度のののの有無有無有無有無 一時的一時的一時的一時的 - - - 正(10%水準) - 恒常的 恒常的 恒常的 恒常的 - - - - - 利用実績 利用実績 利用実績 利用実績 ( ( ( (実績有実績有実績有=1実績有=1=1)=1))) 一時的 一時的 一時的 一時的 正(10%水準) 正(10%水準) - 恒常的 恒常的 恒常的 恒常的 正(5%水準) - - 賃金 賃金 賃金 賃金のののの決定方法決定方法決定方法決定方法 ( ( ( (別建別建別建=1別建=1=1)=1))) 一時的 一時的 一時的 一時的 - - - 恒常的 恒常的 恒常的 恒常的 - 正(10%水準) - 賃金 賃金 賃金 賃金のののの水準水準水準水準 ( ( ( (フルタイムフルタイムフルタイム正社フルタイム正社正社正社 員 員 員 員とととと同程度同程度同程度同程度でなでなでなでな い い い い=1)=1)=1)=1) 一時的 一時的 一時的 一時的 - - - 恒常的 恒常的 恒常的 恒常的 - - - 目標管理 目標管理 目標管理 目標管理 ( ( ( (適用適用適用=1)適用=1)=1)=1) 一時的 一時的 一時的 一時的 - - - 恒常的 恒常的 恒常的 恒常的 - - 正 正 正 正 正 正 正 正(10(10(10(10(10(10(10(10%水準%%%%水準%%%水準水準水準水準水準水準)))))))) 仕事内容 仕事内容 仕事内容 仕事内容 ( ( ( (変更変更変更=1)変更=1)=1)=1) 一時的 一時的 一時的 一時的 負(10%水準) 負(5%水準) - 恒常的 恒常的 恒常的 恒常的 - - - ※アイデム(2008)「短時間正社員と人事管理等に関する調査」データを元に筆者が再分析

(31)

短時間正社員制度が機能している企業の

雇用管理

アイデム(2008)「短時間正社員と人事管理等に関する調査」におけるヒアリン

グ調査結果に基づく考察

 

正社員と正社員以外の社員との区別なく、

正社員と正社員以外の社員との区別なく

仕事内容や役割を基準に社員を再

仕事内容や役割を基準に社員を再

区分

区分している企業が約半数(6/14)



「パートタイマー

短時間正社員

フルタイム正社員」へ円滑にキャ

リアが移行していくように雇用管理を再構築する傾向



職能等級と職務等級を併用して社員を格付けする傾向

(ex.)後ほど講演のあるモロゾフ株式会社など



【パートタイマー短時間正社員】短時間正社員登用後の業務の難易度や責任

を高める傾向



将来的には、組織のコア人材(≒フルタイム正社員と同じ役割)として活躍

してもらうことを期待



短時間正社員として働く期間が実質的なフルタイム正社員への適正を確認

する機能

(32)

短時間正社員の課題:仕事の進め方

32 ※アイデム(2008)「短時間正社員と人事管理等に関する調査」データを元に筆者が再分析

職場

職場

職場

職場の

の仕事

仕事

仕事のやり

仕事

のやり

のやり

のやり

繰りが

りが

りが課題

りが

課題

課題

課題

(33)

短時間正社員の課題:処遇

※アイデム(2008)「短時間正社員と人事管理等に関する調査」データを元に筆者が博士論文で再分析したものより 従 来 従 来 従 来 従 来 のののの 人 材 活 用 人 材 活 用 人 材 活 用 人 材 活 用 をををを 基 準 基 準 基 準 基 準 と し た と し た と し た と し た 制 度 制 度 制 度 制 度 のののの 限 界 限 界 限 界 限 界 ???? 従 来 従 来 従 来 従 来 のののの 人 材 活 用 人 材 活 用 人 材 活 用 人 材 活 用 をををを 基 準 基 準 基 準 基 準 と し た と し た と し た と し た 制 度 制 度 制 度 制 度 のののの 限 界 限 界 限 界 限 界 ????

(34)

短時間正社員制度を機能させる仕組み



各社の社員構造や短時間正社員へのニーズ、仕事

の特性を加味したうえで、人材活用の方向性を定め

制度設計(適用事由、適用期間)をおこなう



目標管理を短時間正社員に適用し、一定期間の目

標・ビジョンを持たせながら能力発揮させることが肝



正社員だけでなく正社員以外の社員も含めた活用を

視野にいれた雇用管理を再構築する必要

⇒多様な人材の活用に向けた雇用管理への移行



職場マネジメント者による

職場の仕事のやり繰りが

課題

⇒管理職のマネジメントを支援する取組がカギ

(35)

参照

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