大連市の概要②
①大連の歴史と街並み ~色濃い
日本の影響
●1898年,帝政ロシアが清朝政府から遼東半島を
租借し大連港の建設を開始,日露戦争(1904~05
年)後,租借権は日本に移り,後に関東州総督府が
設置され,終戦に至るまでの約40年間日本の統治
下にあり,終戦時大連には日本人が約20万人が居
住していた。
●現在でも,日本統治時代の建築物や路面電車等
が活用されている。
②大連の経済環境 ~工業を中心
とした東北経済の中心都市
●大連は中国東北部で最大の工業生産値をもつ工
業都市で,遼寧省GDPの約3分の1を占める。東北
地域は他の沿海地域と比べて立ち後れているが,
政府は東北振興を重要国家戦略として数次の政策
を打ち出し,産業構造の改革に取り組んでいる。
●1984年に経済技術開発区に指定され,外資進出
③大連の交通 ~航空,海運の中心
都市
●空港は,大連周水子国際空港は世界16の国・地域と
110余りの空路を結んでいる。このうち日本路線は9都
市で運行。現在,金州湾で新空港の建設計画が進行中。
※日本との国際線就航都市
札幌,仙台,東京(成田),富山,名古屋,
大阪,広島,福岡,北九州
▲中山広場
日本租借時代の建築物が建ち並ぶ。
▲大連駅
1937年竣工。日本の上野駅がモデル。
大連市の主要経済エリア
金普新区
市中心部
旅順口区
⑤高新園区
(ハイテクパーク)
日系を含むIT,BPO関係企業が
③保税区
②経済技術開発区
旧「日本工業団地」を含み,
日系製造業が多く集積。
④遼寧自由貿易
試験区大連エリア
⑨花園口経済区
①
⑨
⑦
⑥
⑤
③
②
④
③
⑥普湾経済区
⑧
⑧金石灘国家
観光リゾート区
大連北駅
大連新空港(建設予定地)
大連国際空港
⑦長興島臨港工業区
設備製造のほか,化学工業で
最近注目
日本と大連市の交流関係の特徴①
①良好な対日感情
歴史的経緯から日本との関係が特に深く,政府レベルから市民に至るまで,日本に対する伝統的
な友好感情を有している。日本文化に対する理解度も高く,日系企業の社員も日本企業文化を理
解。大連市の対外関係において日本との関係(貿易・投資,人的交流)が最重要となっており,当地
における官民の様々な交流も一段と活発になってきている。日本食レストランも多い(約1300店)。
②地方都市交流が活発
大連市は,福岡県北九州市,京都府舞鶴市との友好都市関係をはじめ,改革開放直後から深い
地方交流の歴史があり,活発に友好交流活動を展開。また,大連市には7地方自治体の事務所
が駐在している。
●友好都市(締結年):
・大連市-福岡県北九州市(1979年),京都府舞鶴市(1982年)
・中山区-東京都荒川区(2006年)
・西崗区-岩手県花巻市(2008年)
・金州区-石川県七尾市(1986年),宮崎県延岡市(2012年)
・瓦房店市-熊本県玉名市(1994年),山形県天童市(2002年)
●友好合作関係都市等(締結年):
日本と大連市の交流関係の特徴②
④在留邦人,日系企業・商工会の存在感
大連市にとって日本は第一の貿易投資のパートナーであり,中国の他の都市と比べ圧倒的に在
留邦人・日系企業の存在感がある。現在,大連には約1,500社の日系企業が進出。当初は加工貿
易主体の製造業が中心であったが,内販型も増加傾向であるほか,JETRO,大手銀行,保険会社,
商社,法律・会計事務所等が東北地方の拠点として支店ないし事務所を設置し,日本語サービスも
充実。運輸,サービス業,IT,ソフトウェア,BPO関連企業の進出も多数。商工会会員数も約750社
と組織率の高さがうかがえる。
●長期滞在邦人数:4,689人(2018年10月現在)
●日本人学校生徒数:137人(2018年8月現在。小学部及び中学部の合計)
●進出日系企業数:1,522社(2018年10月現在。上海,バンコクに次いで世界第3位)
●商工会会員数:754会員(2019年4月現在)
●日本からの旅行者数:27万人(2016年。全外国人旅行者98万人)
●当事務所での訪日ビザ発給数:約12万5千件(2018年。前年比20.9%増)
③豊富な日本語人材・日本語教育ネットワーク
高等・中等教育機関における日本語学習熱が非常に高い。日本語学科を擁する大学も多く,人口
100万人当たりに占める日本語能力試験1級の受験者数(2018年)は中国で1位となるなど,日本語
人材の集積地としての存在感が大きい。
●日本語専攻のある大学数:15校(東北3省中25%)
●日本語専攻学生数:7,512人(東北3省中42%)
●日本語能力試験1級受験者数:6,226人(広州,上海,北京に次いで第4位)
●人口100万人当たりに占める同級受験者数:889人(全国で第1位)
「新日本工業団地」建設計画
【大連市に進出する日系企業】
[製造業]: 日本電産,キヤノン,パナソニック,東芝,スター精密,マブチモー
ター,アルプス電機,TDK,YKK,菱星,一広タオル,LIXIL,オムロン,原田
日本と大連市の経済関係
●日本との貿易額(2017年):79,668百万人民元
(前年比+15.9%,対外貿易全体の19.3%(
大連市の貿易相手国・地域として日本が最大
))
うち輸出46,667百万人民元(+16.6%) 輸入33,000百万人民元(+14.9%)
●日本からの直接投資(2017年)
投資件数:49件(-14%)
投資額(実行ベース):2.2億米ドル(+22.4%)
【トピックス】
・ 大連市政府の対外経済重視の動きが活発化する中で,特に対日関係への期待が高まっ
ている。
・ 市長の訪日(2019年4月)をはじめ,市幹部による訪日説明などにより積極的な姿勢。
・ 新しい「日中産業園区」の建設(金普新区)や,「対日自由貿易試験区」構想(自由貿易区,
保税区)等,新たな計画を打ち出している。渤海湾に埋立て式の大連新空港を建設中。
大連の主要行事と領事事務所の主な活動①
大連アカシア祭り
大連日本商品展覧会
日本の魅力発信(観光,日本食等)
北九州市・大連市航空便就航記念セレモニーが
大連空港で開催(2019年8月)
東北6県と新潟の知事等が来訪し,訪日観光
のトップセールスを実施(2018年8月)
アカシア祭り開幕式 中日文化観光交流大会開幕式で
訪日観光をアピールする鈴木政務官
日本商品展覧会の様子
藤間貴雅氏によ
る日本舞踊公演
(領事事務所主催)
領事事務所と新潟県大連事務所が,日本食・
観光紹介イベントを共催(2019年3月)
「大連アカシア祭り」は毎年5月に実施され,2019年に30周年を迎えた。
中日文化観光交流(大連)大会と同時開催され,大連と日本との文化観
光交流促進のための一大イベントとなっている。
2018年には海外初の「北前船寄港地フォーラム」と同時開催,二階自民
党幹事長が来訪。2019年は小泉龍司自民党国際局長や鈴木憲和外務
大臣政務官,3県知事等が来訪。
中国全国でも類を見ない日本商品に特化した商品展で,
毎年9月に開催。日本から多くの自治体と企業が参加し,
日本商品紹介のプラットフォームとなっている。第11回目
となる2019年には,来場者数が3日間で10万人を超えた。
大連の主要行事と領事事務所の主な活動②
市政府との官民対話
日本語教育の促進
文化交流
市内の商業施設で華道デモンストレーションを開催
大連裏千家茶道同好会によるデモンストレーション
大連駐在の日系企業のビジネス環境や日中交流の深化を議論する
対話プラットフォーム「大連日中アカシア懇談会」を立ち上げ,2019年
に2回開催した。第1回会合は大連市長が出席。