理学 療法学 第
18
巻第2
号95 〜 101
頁 (1991
年)報 告
下 肢 回 旋
機 能
の
研 究
*福 井 勉
1)谷 浩 咀
)斎 藤 宏
D入 谷 誠
2)森 雄
二郎
2) 要旨 下 肢各 部の回旋機能と身体重 心の相関 関 係 を研究した。 健 常 成 人5
名の身体 右 側の.
ヒ前腸骨棘部,
大 腿 部,
下 腿 部,
距 骨 下 関節 部の回旋 を 示 すように ジャイロ セ ンサー
を取 り付 け,
重 心 動 揺 解 析 装 置上に 右脚片脚立位に させ た。 被 検者に各 種動作を行な わ せ,
その際の身体 各部の回旋と解 析装置 上の身体重 心位 置を示 す 出 力を,AD
変 換し た後, 各々 の相 関 係 数を求め た。 重 心デー
タ は他の 身体部位との重 相 関係数を求め た。 その結 果, 下肢 各部の回旋運動は関 連し て お り, ま た身体重 心と身体各部の動き も関 連 して いた。 キー
ワー
ド 回旋運 動, 身体重 心, 下肢L
は じめ に リハ ビ リテー
シ ョ ン分 野の医 用工学の発 達にと も ない,
歩行 分析な どの運動分析は身体運動を定量化し,
患者の 運 動 特性を あ る程度表して き た。 し か し な が ら その分析 は,
運勳学 的あ るいは運動力学 的分野を問わず,
矢状 面 あ るいは前 額 面か らの解 析を主 眼にされて きた。 その理 由と しては,
我々が臨床的に判 断して き た身体回旋機能 を,
ハー
ドウエ ア の問 題か ら定 量 的に示せ な かっ たこと が第一
であると考え ら れる。一
方,
ア ラ インメ ン ト不良 を 呈 するスポー
ツ障 害 患 者 は従来から話題になっ て き た。 さ ら に, 膝靱帯損傷に代 表される ように外傷発 生機序 を 考 えてみて も,
下 肢 全 体 の もっ 回旋機能の限界が損傷機序に関係し ていることが 非 常に多い。
ス ポー
ッ活動におい ては,
合理的な連 鎖 運 動の欠 如 が存 在 す れ ば,
それは大 き く,
急 激に,
頻 回に * Astudyon rotational motion of lower extremity
1) 東京都 立 医療 技 術 短 期大 学
TsutQmu Fukui
,
RPT,
H正roaki Tani,
RPT,
Hiroshi
Saitoh
,
MD :TQkyo MetropolitanCollege
of AlliedMedical Sciences
2) 昭 和 大 学 藤が 丘病 院
Makoto Iritani
,
RPT,
YujiroMori,
MD :Fujigaoka Hos−
pital
,
Showa University(受 付日 1990年6月5日/受理 日 1990年9月9日) わ たっ て作用する ため, 通常の活動で は考えられない く らいの影響が身体に作用 する。 その ため運 動 分 析 と して
,
特に回 旋 機 能の もっ 役割 を 明 確にすることが,
どう して も必 要になっ て きて い る。
つま り運 動と身 体 回旋の連 関 の把 握 が,
究 極 的に はスポー
ツSS
害・
外 傷の予 防,
治 療 に必 要になっ て くる わけである。
さらに, 動作時の身体 重 心の挙動 も下 肢の障 害・
外 傷 に関して は理 解 不 可 欠な問題であり,
運 動 療 法 施 行 上の 大 きな題 材でもある。 そこで,
今回我々 は,
体 重 負 荷 時 の下肢の回旋 相互の連関と身 体重 心の関係を体 幹, 大腿, 下腿,
足部という部位か ら検 討し,
非常に興 味あ る知見 を得たの で報 告 す る。2 .
方 法 実 験 対 象は下 肢に外 傷な どの 既 往の ない健 常 成 人5
名 (年 齢21.
8
±4.
2
歳)と し た。,
実験方法を図1
に示 す。
セ ンサー
自身の回転 角度 を検 出する ジャイロ セ ンサー
(アニ マ :G2210
) を身体 右側 の上前腸骨棘 部の高位 (以下, 骨盤と呼ぶ), 右大腿外 側 部 (膝 関節 裂 隙と大転子の中央部),
右 下 腿外側 部 (膝 関節裂隙と腓 骨 外 果の 中央 部), 右 距 骨 下関節 部 (HENKE 軸中心ま わりで水平 面と45 度の傾 斜面) の 回旋を示 すように取 り付けた。 骨盤,
大 腿, 下腿部の取NII-Electronic Library Service
96
理学療 法学 第18
巻第2
号 図1
実 験 方 法 り付け に際して は,
特 製バ ン ド (アニ マ )で固 定 し,
立 位に て ジャイロ セ ンサー
木体が床に平行に な る よ う水準 器で確 認し,
回旋 運 動のみが検 出できるよ う に装 着し た。
ま た 距 骨 下 関節 部は足 関 節 底 背 屈0度に て,
ジャイロ セ ンサー
が水平面と45 度の角度をなすよ うに水準器で確 認 し内 果 後 方に取り付 けた。 重 心動 揺解 析 装 置 (ア ニ マ :大型ピ ドスコー
プ シ ス テム) か ら は前後動 揺を X , 左右動揺をY とし,
解 析装 置上の 身体重 心位 置を示す 出力を用い た。 被 検者に は解析装置上で,
足部内 側 面が 左右Y
軸に垂直になるように右 足で片 脚 起 立 位にな り,
足 底 部 を 移 動 させずに次の 6種 類の課 題 〔タス ク) を行 わせ た。 膝 伸 展 位で体 幹を右に回 旋 す る。
膝 仲 展 位で体 幹 を 左に回 旋 する。
足 部を内が え し (距 骨 下 回外 ) 位にする。
足 部を外が え し (距 骨 ド回 内 ) 位にす る。 膝を右 前 斜 方へ 突き出す。
膝を左 前斜 方へ 突き出す 。 分 析 中の 口頭 指 示は行な わず,
動 作の速 度は被 検 者の 自 由とした。 た だ し足 底 面が明 らかに解 析 装 置 ヒを 移 動 した サ ンプル は除 外した。
各タス クと も解析 時間は動作 開 始 か ら5秒 間 と し, ジャイロ セ ンサー
及び 重心動揺解 析 装 置 か らの アナロ グ 信 号は デー
タレコー
ダ (TEAC ; XR−
710 ) に記 録 後,
サ ンプ リングタイム 10msec でAD 変換 (NEC :PC9801VM
,
CANOPUS
:ADX−
98E,
ADT
−98
E) し た。
出 力デー
タ はサ ンプル数500 の数 値 と して相 関 係 数 を 求め たが,
重 心デー
タ に関 して は X と Y を独 立 変 数と して扱い,
他の身 体 部 位と の重 相 関 係 数 を 求めた。3 .
結 果 表 1に結 果を示し た。 被検者, タスク毎の身体 部位の 組合わ せ (例え ば骨盤と大 腿)の相 関関係を ま と め た結 果,
ほ と ん ど全ての身体 各部の動き は関連してい た。 身 体 部 位 4ヵ所 相互で 6通 り,
タ ス ク 6種 類,
被 検 者5人 の計180
種 類の組 合 わせで有 意 な 相 関 関 係のあっ た もの は 173だっ た (p〈 0.
Ol)。
っ まり,
身 体 部 位 相 互 間に は独 凱 した動 き とい うの はほ とん どな く,
関 連 した 動 き を 呈 していた こ と になる。
ま た,
身 体 各 部 位 と重 心 動 揺 の 120の組 合 わせ (身 体 部 位4ヵ所x タス ク 6×被 検 者 5)の重 相 関 係 数の う ち116の組 合 わせ で有 意な柑 関 関 係を 認 め た (p< 0,
Gl)。
ド肢の動 きは身 体 重 心と独 立 して いるのではなく明 らかに関 連 して いた。4 .
考察
今回の結 果か ら,
下 肢の各部位に お け る動きの一
般的 特微は次の通りであっ た。 タスク か ら 言え る ことは,
骨 盤が回 旋 する に し た がい,
大腿部,
下 腿 部は同じ方 向に回旋し,
ま た距 骨 下 関 節は骨 盤が時計 周 りの時は回 外 方 向に,
反 時 計 周 りの N工 工一
Eleotronio Library下 肢回旋機能の研究
97
表1
身 体部 位お よ び重心間の相 関 係数 身 位 タス ク1 タス ク2 タスク3 タス ク4 タス ク5 タス ク6 身 体 部 盤 骨盤 骨 盤 骨 盤 盤 A 盤 大腿 * * o,
ggo 榊 0.
960 率* 0.
318 * * 0.
931一
〇.
008 准* 0.
986 下腿 * * G,
884 * * 0.
836 騨 0.
183 零 * 0.
71D * *−
o.
142 癖 D.
860 距 骨下 ** 0.
327 ** 0.
543 林一
〇,
118 榊 O,
76D一
〇.
D59 構 0.
553 重 心XY ** 05B3 零* 0551 ** o.
2ア1 耕 e,
775 零 o.
129 林 o.
7η 身 体部位 大 腿 腿 大 腿 大 腿 大 腿 披 検 者よ 下腿 ** 0.
899 林 0,
933 継 0.
978 赫 0.
911 *ホ 0.
790 骨 ‡* 0.
266 ** O.
603 審*−
0.
804 ** 0.
863 林一
〇.
651 宰* 0.
909 *ホ o.
593 綿 o.
806 重 心XY 林 0.
550 ** 0.
679 ** 0.
872 ** o.
91ア ** 0.
85廴 身 体 部 位 下 腿 下 距 骨 ‡* C,
332 ** 0,
551 * *−
9.
757 傘* 0.
838 将一
〇.
239 粧 0.
827 重 心XY ** 0、
342 料 0,
832 率* 0.
895 絆 o.
949 淋 0.
845 料 0.
889 部 、 夙 下 骨 重 心XY * * 0,
793 * * 0.
467 *零 0.
ア77 駄 0.
805 零* O.
573 纏 O,
848 体部 盤 盤 必 盤 盤 晶 盤 盤 ** 0,
943 緋 o.
991 纏 0,
9η 綜 0.
888 林 O.
732 傘* 0.
884 *宰 0370 赫 G.
826 林 o.
942 舘 0.
442 締 0.
931 纏 0,
796 林一
〇、
838 林 0.
9η 絆 0.
970 林一
〇,
350 **−
0.
728 粧 o.
670 重心XY0、
107 林 0.
741 継 0.
863 綿 0、
759 林 0.
827 * 串 D.
915 部 被検 者2 *傘 0,
533 琳 o,
8go 榊 D.
985 皐 零 0.
748 林 o,
789 零 串 0.
782 零*−
o.
も80 緜 O.
948 誅 o.
9340,
G80 林一
〇.
454 淋 0.
879 心 XY 躰 o、
2 1 鰰 D、
796 申串 O.
905 榊 o.
799 塩 察 0.
8B3 零 寧 0.
90i 身▼
腿 骨下 ホ 0.
093 魑 0.
727 * * 0.
896 舞 0.
563 * *−
o,
729 絆 o.
726 重 心XY 部 位 林 0.
865 魍,
綿 0.
920 * * 0,
948 褓 9.
938 * * 0、
916 躰 0.
902 凰 距 下 愚 重 心XY ホ* 0.
487 *字 0.
641 ** 0.
801 * * 0.
8ア4 ** B、
512 * * o.
go1 身 部 愚 盤 轟 盤 盤 盤 骨 盤 骨 盤 ** 0.
990 林 0,
995 ** o.
924 ** 0.
388 ** 0、
808 *ホ o.
994■
** o、
960 睾 * 0,
937 ** 0,
799 寒 *−
0.
824 ** 0.
305 零* 0.
952 距 骨 下 率*−
0.
895 * 零 9.
181 * *−
0.
656 蛛 0.
795 榊 0、
203 ** 0.
936 重心XY 綜 o.
7670.
D85 * * O.
504 ** 0.
837 * * 0、
370 * *0.
817 部 下 腿 林 0,
988 汝 *−
0.
885 料 0.
956 承寧 ゆ,
176 林 o.
951 大 寧 0,
106 腿 糧 0.
770 腿 *翠 o.
978 承 駈 0β55 搴 * D.
937 重 心 XY 緜 0o、
.
010672 糧一
9,
239 * 准 0,
708 * * 0.
814D.
041 幅 α.
778 ** 0.
851 身 体 部位 鳳下腿
、
一
* *−
D.
84ア O.
073 **−
0.
206 ホ*−
0,
950 継 0,
221 * 丞一
〇.
601 ** 0.
916 ** 0.
836 林 o,
878 * ‡o,
696 * * 0.
833 ** 0.
908 重心XY 身体 部 位 璽 心XY 距 骨 * * o,
710 距 骨 下 * 零0,
696一
距 骨 骨下 率ホ 0.
402一
置 榊 0.
191 畳盤 *掌 o.
466 ** 0,
8且8 身体部 位 大腿 A 盤 盤 禺 盤隅
聯 0.
992 唇 盤 * ネo.
992 * * 0、
881 駄 0.
942 孝* 0.
164 ** 0.
973 ** 0,
948 下腿.
骨 ** o.
943 林 0.
886 ‡*−
0.
628 * * 0.
962 林 o,
82ア ネ*−
0,
970 *零 0,
683 排一
〇.
556 * *−
0、
491 * *−
0.
704 榊 0,
820 重 心 XY ネ * 0,
204 ** 0.
635 ** 0.
810 ** O.
885 林 0.
918 ホ* 0.
830 雖 部 位 下 腿 大 腿 ** o.
97駐 大 * * 0、
910 腿 腿 被検 者3 披 検 者4 被検者 5 * * o.
979 腿 纏 o.
991 **−
0.
789 腿 ** 0.
959 * * o.
640 林一
〇.
182 距骨 下 ネ*−
o.
972 * * 0,
646 林一
α.
661 * * 0.
804 纏 0.
838 重 心XY 身体 部 位 ** 0.
293 ** 0,
670 ホ* 0.
431 ホ* o.
898 * * 0.
911 下腿 腿.
下 腿 下 距 骨 重 心 XY **−
0.
945 ** 0.
349 琳一
〇.
75ア ** 臼.
261 * 象一
〇.
805 林 D.
824 聯 o.
794 ** o.
嘆68 * * o.
822 恩 D.
729 僻 0,
92ユ 耕 D,
9王1 身 体部 位 重 心XY 距 骨下 黙 * 0.
245 距晶 下 距骨下 距 骨 下 * * D.
254 骨 下 承* 0.
44α 距从 * *o,
732 ホ* D.
771 ** 0.
778 部 位 ^ 盤 瓜 盤 盤 材 D.
986 風 盤 ** 0.
971 晶 盤 鉢 0,
748 盤 腿 下 腿 林 D.
993 料 o,
972 寒* o,
646 林 0、
864 * 塞 0,
914 聯 0.
922 桝 o.
277 懸 0.
847.
・
聾 林一
〇.
500 ** 0.
645 ** 0,
280 柳 σ.
798 率* 0,
170 事*−
0,
137齟
* ‡ 0365 重心XY ** 0.
316 林 o.
弖92 ** o,
447 * * 0,
570 林 o.
844 林 0.
ら68 身 体「
部 位ゴ
大 腿 大 腿 大 腿 大 工腿 距 骨下 纏 0.
845 **−
o、
449−
* 零 o.
937 * * o.
969 *ホ O.
807 * * 0.
903一
蛛 o,
607 * *0,
573 * 事 0.
152 緜 0,
785 ** 0.
228 * * 0、
902 林 0.
380 下腿 * *0.
582 * * 0.
5爭1 * * 0.
921 * * o.
899 誅 o.
86臼 重 心 XY 身体 部 位 距 骨 下 腿 下腿 下 腿 下 腿 下 腿 林一
〇.
445 * * G,
653 掌* 口.
童88 靺 0,
606 零 率 0.
456 騨 o.
664 林 o.
619 ** 0.
673 舞 0、
798 重 心XY 身体 部 位 重心XY ヰ * 0,
584 距骨 下 宰* 0.
55δ 距 下 ** o.
410 距骨 林 0.
149 ** 0.
875 距 骨 下 ** *窒 0、
ge4 距 骨下 距 骨 下 e.
ア98 聯 0.
694 稀 0、
876S五gnificant leve艮at * * :P〈0
,
01NII-Electronic Library Service 98 理学療 法 学 第 18巻 第 2 号 十〇
.
00 骨 盤 大 腿 下 腿 距 骨 下 重心 X Y + ゴ25 十2.
50 十3.
75 sec,
1
・・d
・g1
・d・g1
・・mm 骨盤 1.
OO0.
80
O.
600
.
40O.
200.
00 重 心 +…
+ 骨盤 Q− −
e 大 腿 x−一一
x 下 腿 大 腿 n…
li 距 骨 下 ve− .
pa 重心 図 2 タス ク4
の測 定 波 形例 (上 ) と相 関 係 数 (下 ) 時は回 内方向に回旋して い く とい うことで あ る。 但 し距 骨下 関 節は タスク の際は逆の動 き を見せたもの もあっ た。
重 心 移動 は 骨 盤 が時 計 周りの時に は右にt 反時計周 りの時は左に移 動して い た。 タス ク によ り,
距 骨 下 関節の動きを回外位あ るいは回 内 位に した場合,.
ド肢の 動 きは距骨下関節の動き と相 関 した が,
その動き は時計 周りに した もの と, 反時計 周 りに した もの の両 方 が存 在 した。
タス ク は,
膝を斜め前 方に突き出した ときに は大 腿 と下腿はすべ て 同じ回旋を 呈 した ことを示 した 。 タスク では 距 骨 下 関 節 を 回外さ せて い た が,
回内方 向 に し たもの もいた。 ま た タス ク で はすべて重 心 は右に,
タスク で はすべて左に移 動さ せ て い た。
タス ク の動 きは被検者に よっ てバ リエー
シ ョ ンが か なり存 在 し た が,
の動きは類 似 し た動き を 呈 し た。結果を総 合す ると6っの タスクと もに共 通に観察さ れ たことは
,
大 腿,
下腿の回旋は ほ ぼ同 方 向に生じ たこと,
骨盤の動き は や や独立して いたこと,
距 骨下の動き は可 動域 中聞で は不 定の ことが多か っ たが,
可動域の限界で は身 体各部位と強い相関があること な ど であっ た。 右 足 片脚起 立位で重心位置は前へ あるい は内側へ よる につ れ, 大腿・
下腿は左回旋を示し,
後 ろへ 外 側へ 重 心 が移動 し て行く と右 回旋を示 した。 しか しな が ら,
これ と反 する 動 きを示した被検 者もい た。 例えば,
膝を前 方 斜め に出 すタ ス ク で は,
体 幹を 國旋す る もの や あ ま り回 旋 し な N工 工一
Eleotronio Library下 肢 回 旋 機 能の研 究 99 十〇
.
00 骨 盤 大 腿 下 腿 距 骨 下X
重心Y
十1.
25 十2.
50 十3.
75 sec.
1.
000
,
800.
600
,
400,
20O.
・
OO 動薫
図3
賢
腿 +一
叶 骨 盤 c>一
’
o 大 腿 x’
一
一
x 下腿 N−一
一
ロ 蹟 骨下 pm…
M 重心 タス ク6の測 定 波 形例 (上)と相 関係 数 (下 )卜
・d
・g15d
・gli
・mm かっ た もの がいた。 相 関係 数の 符 号とい う観 点か らは,
膝関節や股 関 節に おい てその上 下で逆の回 旋を して いた ものが, 数例で観察さ れ た。 しか しい ずれであっ て も,
結果で示し た ように身体部位の動きは時系 列 的に関 連 し てお り,
独立 して動い てい る部 位,
身 体 重 心はな かっ た わけである。 測 定 例を図 2に示 す。
これは,
タス ク つ ま り足部を 外が え しに して下さいとい う指 示の もとで行 われ たもの で あ る。 こ の ように上4
つ の波 形っ ま り骨 盤・
大 腿・
下 腿。
距骨下関節は,
ほと ん ど同じパ ター
ンを呈した。
こ の解 析に より距 骨 下と下 腿は0.
61,
距 骨 下と大 腿が 0.
79,
距 骨 下 と骨 盤が0.
80
とい う相 関を示し た。 っ まり自ら が距 骨下関節を回内す る とい うよ うな比 較 的 可 動 域が狭 い動 作で は,
骨 靱 帯 性の制限が下腿L
部へ 回旋を誘導し て い たと考え られ, 距骨下回内と と も に下腿は全体と し て内 旋 し,
重 心は左 方 向へ 移 動 してい たことがわ か っ た。 図3は タス ク っま り右足片脚起 立で膝を斜め 左に出 して下さ い,
とい う指 示の もとに行なっ た もの で あ る。 動作開始す ぐの と き は下 腿は あ まり回 旋を呈さ ないが,
距 骨 下 回 内が最終域にな る と図中央部にみ ら れる よ うに 骨 盤 か ら距 骨 下ま で が同 じ様 な 波形を示して い た。 こ の 時に は重 心 も前へ ま た左へ と動い てお り,
重 心 と骨盤の 動 きの相 関係数は0.
92
であっ た。 Mann ’)は 歩 行 中の下肢回 旋に着 目し,
距 骨 下関節 回NII-Electronic Library Service 100 理学 療 法 学 第 18巻 第2 号
内に伴う下肢内旋をpassive type of mechanism と し
て
,
関節面の配 置 と靱 帯の構 造に よっ てのみ制限を受け るとした。 その後,
立 脚側骨盤を回して下肢を外旋 する ことは,
passive type で は な く,
骨盤外 旋は大 腿,
’
ド 腿に リン ク されてい て距骨下関節は回外す る と し た。 周 期 的で し か も前 進 運 動しか伴わ ない歩行 動 作で は,
これ らの相 関 関係はもっ と顕著に な る と我々 は考えて いる。
事 実,Mann
が示し た歩 行 中の回 旋は我々 のデー
タと非 常に似て いた。 実 験 方 法から,
骨 盤の動 き と大 腿の動 きが追随し ない 時は股 関 節で,
また大 腿と下 腿の圓旋の不一
致は膝関節 で回 旋 運 動が起 きていると考えられ る。 相 関係数が比較 的 低か っ た例は, こ の よ うに関節におい て回 旋が生 じた こ と,
動 きの位 相 差があっ たこ と が考え ら れる。 測 定 例 に は,
距 骨 下で起 きた波形の相が時系列 的に遅れて徐々 に下 腿,
大 腿,
骨 盤と伝 わっ てい るもの が存 在して いた。 可 動 域が限 界の時は,
図3に示 した よ う に, 回旋機能が よ り一
致してお り,
これ らが連 鎖 的に起こること を裏 付 けて い ると考え られる。 実 際の ス ポー
ツ障 害と ダ イナ ミッ クな回旋 機 能に は強 い関係が あ る。 特にス ポー
ツ における動 作は,
カッ ティ ングの よ うに身 体 各 部の回 旋とそれに伴 う身体 重 心の円 滑な移 動が なけれ ば達 成さ れな い運 動 勁 作で あ る。 例え ば, テ= ス の ス トロー
ク でも前 足は距骨下 回外と下肢の 外方へ の 回旋 後 足は距 骨 下 回 内と下 肢の内 方へ の回 旋 が お こる。 これ は臨 床 的に も 当 然 関 連 してい る。 足部 アー
チ低下によ る回 内症 候 群など は そ の い い例で, 膝関 節内側面には強 制 的な牽 弓】力 を伴い鵞 足炎の発 生 を引き 起こす。 Waller ら 2> も距骨 ド関節は下 肢の動きの トル ク コ ン バー
タで ある としてい る よ う に,
距骨 ド回 内と下肢 の内 旋は連関している わ け で あ る。 こ の ように身体 各 部 の動 きが他の部 位に及 ぼ す影 響は多い。 ま た,
距 骨 下 関 節の動きは, 構造的に個人で あ る程度決 定されてお り 3),
疼痛と も連 関 して い る% よっ て スポー
ツ にお ける運 動 療 法と して考え ね ば な ら ない ことは,
ダイナミッ クなア ライン メ ン ト構 造,
特に回 旋 機 能に着 目 しな けれ ば なら ない ことであろ う。
今 鳳,
被 検 者 全 体の傾 向 をつ かむた め に タスク は故意 に ラフに し た が,
そ の中で もこれ だ け高い相関が得られ た。
タス クを 関 節 可 動 域の限 界 近 くにした り周期的 な運 動にすれば, よ り高い相 関関係が得られ る と考え ら れ る。 身 体 各 部 位や重 心の前後左右方向の相 関は結 果より高い といえ る が, 観察さ れ た相関 係 数の寄 与 率には広い幅が あ り,
特に重 心 を決 定す る た めに は多 変量に よ る解 析が 必要に な る と考え ら れ る。
また連 鎖 機 能にっ いて は時 系 列 的に相互 相 関 を 用い,
さ ら に は よ り ダ イ ナ ミッ ク な動 きにっ い て も検 討し て いくっ もりであ る。
5 .
ま と め 片脚起立 位における動 作 時の下 肢 各 部の回 旋 および 身 体 重 心の相 関関係を計測し た。 その結果,一
ド肢各部の回 旋 運 動は関 連 しており,
ま た身 体 重 心と身体 各部の動き も関連 して い た。 文 献1)Mann RA :Biomechanics of running
.
The Lower Ex・
tremity and Sp正ne in Sports Medicine
.
ed by Nicho王asJA,
Hershman EB,
St Louis,
The CV MQsby Company,
1986
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2)Waller Jr JF
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,
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pp 412−
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3)Kaelin X
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BiO−
MECANIC IX
−
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ed by Win 亡er DA,
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4)Luethi SM
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Nigg BM :The influence of different shoe constructions on discomfQrt and pain in tennis.
ibid,
PP 149
−
153,
TNmabeuetsEout3E
101<Abstract>
A Study on Rotational Motion of Lewer
Extremity
Tsutomu FUKUI, RPT. HiroakiTANI, RPT, HiroshiSAITOH, MD 7bleyoMbtrQPolitanCoUege
of
AgliedMbdical SciencesMakoto
IRITANI, RPT,Yujiro
MORLMD
Fwfigaoha
ffbspital,Shotva
Uitiversity
The
purpose of thisstudy was toquantify the retational components of the pelvis,femur,
tibia,and subtalarjoint,
and center of pressure of thebodyduring
activities.Five
healthy
sub-jects
participatedin
thisstudy.
Subjects
stood on theirrightleg
over the gravicoder which outputX
andY
of the centerof pressure,and
four
gyrosensors which exhibited rotational motion were attached over ante-rior-superioriliac
spine, centrolateral of thigh,centrolaterallower
leg
and vertical plane totheHenke's
line.
Subjects
wereinstructed
to perform the follewing six tasks without moving theirrightfooL
over the gravicoder.
1)
Rotating
the trunk totheright with theknee extended,2)
Rotating
the trunk totheleft
with theknee
extended. 3) Inverting theright subtalarjoint.4) Everting the right subtalar
joint.
5) Thrustipg the right knee anterolaterally. 6) Thrusting the right knee anteromedially.
The signals from each task performed by fourgyrosensors and gravicoder were converted
tothedigitaldata,and correlation of thedata was analyzed.
Commgn movements were observed inttisks2),4)and 6),of pelvisrotate internally,femur and tibiarotate internally,subtalar
joint
rotate evertly and center ef pressurernoved medially,On
the contrary tasks 1),3)
and5)
showed reverse rn6vement.Most cases revealed significant levetof p<O.Ol
t173
out of 180 cases inrotation, 116 outof
120
casesin
center of pressure].