「国土の基礎情報としての基盤的な地質情報の
整備」及び「地質情報の信頼性の確保」への取組
目 次
(1)国土の基盤情報としての基盤的な地質情報の整備
①陸域地質
4-5ページ
②海洋地質
6-7ページ
③沿岸域地質
8-9ページ
④火山地質
10-11ページ
⑤活断層
12-13ページ
⑥津波
14-15ページ
⑦地下水環境
16-17ページ
⑧鉱物資源
18-19ページ
⑨地熱資源
20-21ページ
(2)プロジェクト項目
②地質情報の信頼性の確保
24-25ページ
(1)国土の基盤情報としての
基盤的な地質情報の整備
①陸域地質
(整備の現状)
出版済みの区画関東~東海地域
(産業立地・インフラ整備に重要) 地質標準の確立に 重要な地域 2000年以降 1990年代 1980年代 1970年代 1960年代 1950年代 20 10 0枚 プレートテクトニ クス導入以前に 作成(26区画) 30 ・独自の調査によって作成 ・日本列島における最も基 盤的な地質情報 改訂が必要な図幅 野外調査 日本列島の基盤岩の多くが、海側から押し付けら れ付加した岩石の混合体からなることが分かり、 地質図の書き方(例えば、断層の引き方)も大幅に 変わった。その結果、旧解釈の地質図では、防災 等の利活用に支障をきたす可能性がある 20万分の1日本シームレス地質図 20万分の1地質図幅 5万分の1地質図幅 ルートマップ ・20万分の1地質図幅は2010年に全国完備(全124区画)し、全区画間でつなぎ目を無くした「20万分の1日本シームレス 地質図」を完成させ、Web公開中 ・5万分の1地質図幅は全1274区画中、943区画(約74%)を整備済み現状
地質図 出版年代 2010年に全国完備したが、プ レートテクトニクスなど新しい理 論が取り入れられる前の旧来 の地質解釈に基づく地質図が 多く残されている 5万分の1地質図幅及び20万分の1地質図幅を、20万分の1日本シー ムレス地質図に反映させるためには、印刷物のデジタル化*が必要 デジタル化に時間 と費用がかかる ・全国完備した20万分の1地質図幅について、プレートテクトニクス導入以前の旧来の地質解釈に基づく図幅に関しては、情報の正 確性に欠け、防災等の利活用に支障をきたす可能性があるため、これら図幅の改訂が課題となっている ・5万分の1地質図幅について、未整備区画が多く残されている。それらの中には、人口が密集する地都市・沿岸部があるため、防災 の観点からこれら地域の整備が必要となっている ・ 作成した5万分の1地質図幅および20万分の1地質図幅(改定版)をシームレス地質図にスムーズに移行させることが課題である。 しかし、現状では地質図幅作成時にはデジタル化されていないため、シームレス地質図に反映させるには時間と費用がかかる課題・
問題点
4 地質図幅1枚作成に4~6年を要する デジタル化 20 万 分 の 1日本シー ム レ ス 地 質図 北海道 本州 四国 九州 *岩相区分を一つの形と して認識するために、特に 線データ(ベクトルデータ) に変換することが必要長期(
2011-2020)
整備方策案
・20万分の1地質図幅においては、プレートテクトニクス導入以前の旧来の地質解釈に基づく図幅の改訂を行い、20万分の1日本 シームレス地質図の更新を行う ・5万分の1地質図幅においては、甚大な地震災害が予想される人口密集地域である関東~東海地域及び地方中核都市圏、及び 地質図整備促進に資する日本列島の地質標準が確立できる地域を優先的に整備する ・地質図幅の作成段階からデジタル化し、20万分の1日本シームレス地質図へのデータ反映をスムーズにする ・20万分の1地質図幅では旧来の地質解釈に基づく図幅の改訂を引き続き実施し、20万分の1日本シームレス地質図の更新を行う ・5万分の1地質図幅では、関東~東海地域及び地質標準の確立に必要な地域を優先的に40区画の整備を行う 中期(2011-2015) 長期(2011-2020)達成イメージ
0 5 10 15 20 25 30 2000以前 2010 2020 全区画数 東海・東南海地震対策①陸域地質
(今後の取組)
5万分の1地質図幅の整備(2008 年時点)が進んでいる大阪及京 都周辺(赤い枠は,20万分の1地質図 幅 京都及び大阪の範囲) 5万分の1地質図幅整備状況と長期達成目標 関東~東海地域及 び地方中核都市圏 地質標準の確立に 必要な地域 5万分の1地 質図幅の重 点対象地域 東 海 ・ 東 南 海 地 震 など大規模地震に よる甚大な災害が 予想される 人口密 集地域 代表的地層群が分 布しており標準化に 適した地域 5 万 分 の 1 地 質 図 幅 の 整 備 (2008年時点)が十分とはいえ ない東海地方西部の豊橋・岡 崎周辺(赤い枠は,20万分の1地質 図幅 豊橋及び伊良湖岬の範囲) 整備が進んでいない都市圏の例 整備済 未整備 整備が進んだ都市圏の例 整備済 5万分の1地質図幅及び20万分の1地質図幅の作成時にデジタル 化することにより、迅速な反映と信頼性・正確性を確保 5万分の1地質図幅 20万分の1 地質図幅 20万分の1日 本シームレス 地質図 デジタルデータ での作成 防災上必要 性の高い地 域の整備 周辺地域の 地質図整備 の促進 迅速な更新 デジタルデータ (線データ)で の作成 重点化により、関東~東海地域の防災に貢献 5 対象地域の重点化:2020年までに5万分の1地 質図幅40区画整備 ←20万分の1地 質図幅区画名②海洋地質
(整備の現状)
現状
課題・
問題点
6 ・日本周辺の100万分の1海洋地質図については、1974年から整備を開始し、1982年に全8区画完備している ・人口の多い主要4島周辺の20万分の1海洋地質図については調査を完了し、46区画(全49区画)を整備済みである ・2008年から未整備区画として残されている南西諸島周辺海域の調査を開始している・
20万分の1海洋地質図に関しては、南西諸島周辺海域について未整備であり、基盤的な地質情報として完備す
る必要がある
・
2001年以前に出版された20万分の1海洋地質図については、デジタル化がなされていない
・現在の
20万分の1海洋地質図は、各調査海域によって地層区分の基準が異なるため地層年代に差異が生じる
ものも存在する
海洋地質図 南西諸島周辺海域において、未知の活断 層の存在や海底資源の存在の把握を伴 う地質調査が行われている 20万分の1海洋地質図が未整 備の南西諸島周辺海域現在、調査中の南西諸島周辺海域
既知の海底熱水鉱床 既存100万分の1海洋地質図区画 2001年以降発行のデジタ ル化された海洋地質図 既存20万分の1海洋地質図区画 南西諸島 周辺海域 海上保安庁による海底地形図 柱状試料採取器 表層試料採取器整備方策案
中期(2011-2015) 長期(2011-2020)達成イメージ
②海洋地質
(今後の取組)
7デジタル化
100万分の1海洋地質図 100万分の1海洋地質図「北海道周辺日本海 およびオホーツク海域広域」 20万分の1海底地質図「天売島周辺」海洋地質図のシーム
レス化
各区画ごとの地質の対比を行 い、区画によって異なる地層区 分を統一的な基準で整理 「落石岬沖表層堆積図」 「釧路沖表層堆積図」 「襟裳岬沖表層堆積図」 北海道・20万分の1海洋地質図について、日本列島主要4島周辺海域の全49区画の海洋地質図の完成に向けた整
備を行う
・過去に出版された20万分の1海洋地質図についてデジタル化を進める
・未調査海域を多く残す南西諸島の主要な島周辺の整備を進め、全区画の調査を完了する
・海域シームレス地質図の整備に向けて、各区画ごとに異なる地層区分を統一的な基準で整理する
利便性の向上
海洋地質図において、地層区分を統一基準で再整理 し、またデジタル化とシームレス化を図ることで、利便 性の高い地質情報の提供を実現させる 全国完備に 向けた整備 20万分の1海洋地質図の全国完備に向け た整備の継続 よ り 高精度に海
- 陸を繋ぐ
地質図(
海
陸シ
ー
ム
レ
ス
地質図)
の
整備
③沿岸域地質
(整備の現状)
現状
課題・
問題点
・2007年能登半島地震、2007年新潟県中越沖地震及び2005年福岡県西方沖地震に対応して、「能登半島北部沿岸域 (2010)」、「新潟沿岸域(2010)」の海陸シームレス地質情報集をDVD-ROMで整備している(福岡沿岸域については現在 整備中) ・現在、地震・津波防災の観点から、「石狩低地沿岸域」、「駿河湾沿岸域」などに重点化した地質調査を行い、海域-沿岸 域-陸域を繋ぐシームレスな地質情報の整備を進めている・沿岸域は浅海部のため、調査実施上の困難さから地質情報の空白域(未調査域)として残されており、海域に伸
びる活断層の連続性や活動性、およびその被害想定が過小評価されている可能性がある
・海陸シームレス地質情報の整備は十分ではなく、防災の観点から、重要な産業施設が立地し、人口の密集する
地域を重点化する必要がある
8 地質情報の空白域 未調査域に 震央が集中 大型船における 調査の限界海洋地質図
陸域地質図
○ 能登半島地震の 震央 ★ 本震の 震央 沿 岸 域 の 調 査を可能にす る、高分解能 音 波 探 査 装 置の開発 既存ボーリング資 料 収 集 地 点 ・ 調 査地点図 断面図 ・大型船が沿岸に近づけない ・小型船に積載可能な探査装置では、 高品質データが取得できない 沿岸海域において未 調査域(地質情報の 空白域)が存在 小型船 空白域における調査長期(
2011-2020)
整備方策案
中期(2011-2015) 長期(2011-2020)達成イメージ
③沿岸域地質
(今後の取組)
9 ・「福岡沿岸域」、「石狩低地沿岸域」については、整備を完了する ・防災の観点から、関東・東海地域(例えば、駿河湾沿岸域)を中心に沿岸域の地質情報の整備を進める ・沿岸域の調査手法の確立を図り、災害リスク評価に資する地質地盤図などの整備を進める ・他の地質情報と統合できるように、共通の電子ファイル形式で整備・提供を行う ・防災の観点から、関東・東海地域の主要な大都市に加え、瀬戸内などの中核都市沿岸部を整備の重点対象に拡げ、 正確で精密な地質地盤図や海域-沿岸域-陸域を繋ぐシームレスな地質情報集をデジタル化して整備する 海陸接合部に位置する地質情報 の空白域を解消し、継ぎ目のない 地質図ができることで、断層や地 層のつながりが明確になる ●重要インフラの巨大 災害リスク緩和 ● 災 害 に 強 い ウ ォ ー ターフロント開発 ●中・長期予測に基づ く海岸砂防 海陸シームレス地質図 他種データと統 合可能な形式で の整備・提供 デジタル化地質地盤図
整備済みの沿岸域 中期で整備する沿岸域 長期で整備の対象 とする沿岸域 海陸シームレス地質情報の 整備の推進 100万分の1海洋 地質図と20万分の1地 質図幅との間で生じる 地質情報の空白域 「新潟沿岸域」の一部④火山地質
(整備の現状)
火山地質図現状
課題・
問題点
・火山地質図は
16火山について整備済み
・最新の研究成果を反映し、火山における地質情報の整備及び活火山データベースの随時更新を行っている
・地質図整備がなされていない活火山、あるいは噴火災害履歴図としての併用が難しい旧来の解釈に基づく地質図整備しかなされていない活火 山に対する情報整備が必要である ・整備の対象とする活火山は、火山噴火予知連絡会など国の政策と整合的に選定する必要がある ・噴火履歴および噴火推移を予測する噴火シナリオの構築に向け、ボーリング・トレンチ調査による詳細な噴火活動履歴、噴出物に対する物質 科学的研究を進め、その成果を火山データベースに反映させ、データベースを充実させる必要がある ・火山地質情報のユーザーへの提供に当たっては、各種地質情報データ(活断層データ、衛星画像データ、地球物理データ等)を公表行政デー タ(人口分布、交通量等)と統合させることで噴火発生時の防災対策への活用を進めるなど一般市民・行政に対して付加価値のあるデータを提 供する仕組み作りが課題となっている 9 整備済み(16火山) ●:中期計画(4火山) 火山地質図作成状況 ●:1980年以降の1/5 万地質図幅(11火山) ― Aランク火山 ▲ 活火山(110火山) 日本の活火山については、火山噴火予知連絡会に より活動度ランクが定められている 近年の活火山に対する研究の進展により、火山噴火 予知連絡会では、平成21年6月に「火山防災のために 監視・観測体制の充実等が必要な火山(47火山)」を選 定している ランクA:100 年活動度指数(5を超える)あるいは1万年活動度指数(10 を超える)が特に高い火山 【13火山】 ランクB:100 年活動度指数(1を超える)あるいは1万年活動度指数(7 を超える)が高い火山(ランクAを除く) 【36火山】 ランクC:いずれの活動度指数とも低い火山(ランクA、B以外の火山) 【38火山】 10 陸域の87活火山(気象庁による活火山110のうち、データのない北方領土の活火山 11と海底火山12を除く)のうち、1980年以降発行の5万分の1地質図幅でカバーされ ているものを含めると、30%強が整備済み0 10 20 30 40 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020 達成枚数 火山地質図(新規) 火山地質図(改訂) 1980年以降の1/5万地質図幅 総数 (火山地質図+1980年以降の1/5 万地質図幅) 噴火シナリオ の高度化
長期(
2011-2020)
整備方策案
中期(2011-2015) 長期(2011-2020)達成イメージ
④火山地質
(今後の取組)
11 ・火山噴火予知連絡会による活火山の活動度ランクに基づくなど、国の政策に従い、防災上の重要な4火山(諏訪之瀬島、桜島、九重山、蔵王 山)について火山地質図を整備する ・噴火シナリオの高度化に向け、ボーリング・トレンチ調査、および噴出物に対する物質科学的研究を進める ・火山地質図、5万分の1地質図幅、火山研究解説集などの成果を反映した活火山データベースの充実を図る ・火山地質図は防災上の重要な7火山について整備する ・噴火活動の将来予測の基礎となる噴火推移データをとりまとめ、噴火シナリオ等を作成し、活火山データベースに反映させる ・各種地質情報データ(活断層データ、衛星画像データ、地球物理データ等)を公表行政データ(人口分布、交通量等)と統合できるように仕組 みを整備し、噴火発生時の防災対策への活用を進める他種データ
(例えば、人口 分布や交通量)との統合
防災計画・対策
(例えば、 噴火時の避難経路・道路閉 鎖の検討)に資する情報
の提供
火山地質図作成 トレンチ調査 ボーリング調査 岩石・ 鉱物分析 47 達成予定 47火山に対する火山地質図整備 火山地質図(新規) 火山地質図(改定) 1980年以降の1/5万 地質図幅 総数 (火山地質図+ 1980年以降の1/5万 地質図幅) 活火山データベース 中期計画対象火山:監視・観測体制の充実が必要な活火山(47火山)のうち、近年火山活動が活発化して いる諏訪之瀬島、噴火活動が継続している火山であり、1981年の出版から30年以上経過し、火山地質図 の噴火履歴情報の大幅改訂が必要である桜島(改訂)、5万分の1の地質図が古い(一部は1963年)九重 山、5万分の1の地質図は発行されていない蔵王山を整備対象とする火山地質図の整備充実と火山シナリオの高度化による防災への貢献
⑤活断層
(整備の現状)
現状
課題・
問題点
・活断層情報の整備については、1980年代から活動履歴の調査を行い、活動性評価を付与し、これをデータベー
ス化することで整備を行っている
・2005年からは、他機関の調査結果も含めた情報を収集・整備し、全559活動セグメントをデータベース化し、活断
層データベースとしてWeb公開している
・活断層データベースについては、20万分の1日本シームレス地質図からの閲覧機能に加え、活断層データベー
スの検索地図にもシームレス地質図を重ねて表示できるなど、利便性の向上が図られている
・活断層については、地震調査研究推進本部の方針と整合的に整備を進める必要がある
・陸域の活断層の活動性評価の高度化のために、活断層の地下深部形状、地盤の変形予測手法や断層挙動の
解明に資する地質情報の整備を進める必要がある
・データの整備だけではなく、これをいかに防災や減災につなげるかが課題となっており、現在整備・更新されてい
る活断層データベースに、
3次元地下構造モデルを組み合わせた総合的なデータベースを構築する必要がある
一般ユーザーの利便性 向上のために「よくある質 問」や「この画面の使い 方」のページを装備 活断層データベースの検 索地図に、20万分の1日 本シームレス地質図を重 ねて表示 H21は10断層 H22は8断層 H23は10断層 活断層データーベースの例 12 地質との関係が 把握可能 利便性の向上 *地震調査研究推進本部では、社会的・経済的に大きな影響を与えると考えられ、マグ ニチュード(M7)以上の地震を引き起こす可能性のある110の主要活断層帯を設定 活動性評価などを反映 20-30万件/月 のアクセス 日本列島の主要110活断層*の調査総合的な DB 活断層 DB
整備方策案
中期(2011-2015) 長期(2011-2020)達成イメージ
⑤活断層
(今後の取組)
13 ・地震調査研究推進本部の方針(活動性を評価すべき断層の選定基準の変更への対応等)と整合的に整備を進める ・太平洋沿岸の巨大津波地震発生状況を把握するために、首都圏をはじめとする社会的重要地域(房総半島・下北半島、 東海・東南海・南海地震エリア等)を中心として、陸域及び沿岸海域の活断層の活動履歴などの古地震情報を整備する ・主要活断層の履歴調査及び活動性評価に関する調査データの充実と、活断層の地下深部形状、地盤の変形予測手法 や断層挙動の解明に資する地質情報を整備する ・現在整備されている活断層データベースに、3次元地下構造モデルを組み合わせた地震被害予測に資する総合的な データベースを構築し、関係機関や自治体に防災・減災に資するデータを提供する 地表面での地震動予測 基盤岩での地 震動予測 軟弱地盤の厚さ 3次元地盤構造モデル 活動度の高い断層については、 トレンチ調査による活断層活動 履歴調査を行う 防災に資する、様々なデータを総合的したデーターベースの構築 履歴調査及び活動性評価に 関する調査データの充実 活断層に関する様々な情報が総合的データベースから入手可能 これまでの活断層 DBは地表の位置を 示すものであったが、 地下構造の情報な ども格納していく より精度 の高い 地震 被害予測 などに 利用 可能 断層の地下 深部形状 活断層DBでは地表面の断層しか 表現されていないが、3次元モデル では断層の地下構造も表現される。 それは断層を挟んで両側の地盤の 揺れの違いの把握につながる。⑥津波
(整備の現状)
津波浸水履歴情報現状
課題・
問題点
・今後津波が発生した場合の被害を想定するため、2004年から北海道釧路湿原周辺をはじめとする地域で、過去の津波 堆積物の調査を行い、その結果に基づいた津波浸水計算から、沿岸各地の浸水域情報を津波浸水履歴図として整備し、 CD-ROMで提供している ・津波浸水履歴図については北海道太平洋岸のみ出版済みであり、現在仙台平野について、津波堆積物等の情報に関す るWeb公開に向けた準備を進めている ・津波情報については、それを引き起こす低頻度・大規模地震活動(例えば、東日本大震災)の将来予測に資する基礎データの蓄積が求められ ている ・東日本大震災以降、津波防災において、津波堆積物等の情報の重要性が増しており、その影響の大きさから、首都圏をはじめとする社会的重 要地域を重点対象として、過去の津波情報(津波浸水履歴等)の整備を進める必要がある ・津波情報をユーザーに使いやすく提供するために、現在整備・更新されている活断層データベースに、津波浸水履歴情報を組み合わせた総合 的なデータベースを構築し、防災・減災に資するデータを提供する必要がある ・基礎データの整備だけではなく、これをいかに防災や減災につなげるかが課題となっており、津波調査結果を防災対策へ反映させるために、精 度の高い津波シミュレーションが必要とされている 仙台・石巻平野における東日本大震災の津波浸水 域(右図緑の実線)は、産総研が事前の津波堆積物 調査で明らかにした貞観津波(869年)の浸水域(右 図水色で塗りつぶした範囲)とほぼ一致していた過去の津波痕跡に関する情報が将
来の津波浸水規模の予測に有効
北海道太平洋岸の津波浸水履歴図 南部沼(北海道東部)の津波浸水履歴図 津波堆積物の位置から推定される津波浸 水域のシミュレーション結果とその解説が 記載されている 14 津波の痕跡を示す粗い堆積物 ボーリングコア 2011年 津波堆積物 869年 貞観津波 堆積物総合的 なDB