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ゴム支承の繰り返しせん断変形性能を考慮した免震設計に関する―研究

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(1)

愛知工業大学研究報告 第37号 B 平成 14年

ゴム支去最の繰り返しせん断変形性能を者癒した

免 震 設 計 に 関 す る 一 研 究

A study on a

seismic isolation design

considered c

y

c

l

i

c

shear deformation performance of rubber bearings

竹 内 孝 徳 ¥

鈴 木 森 品t t 青 木 徹 彦t t

T

e

t

s

u

h

i

k

o

A

O

K

I

T

a

k

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n

o

r

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T

A

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C

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M

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k

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S

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Z

U

K

I

A c

y

c

l

i

c

shear deformation performance t

e

s

t

s

have been carried

out f

o

r

three d

i

f

f

e

r

e

n

t

types o

f

actual s

i

z

e

rubber bearings.

Hysteresis curves are obtained a

t

each shear deformation l

e

v

e

l

f

o

r

these rubber bearings as well as ultimate tear strength. Making

simplified model from these t

e

s

t

results

time-history response

analysis i

s

conducted using SDOF model t

o

check the adequacy o

f

current seismic i

s

o

l

a

t

i

o

n

design. A new improved calculation

method i

s

proposed.

Key Words :

Rubber bearing

Shear deformation performance

Seismic i

s

o

l

a

t

i

o

n

design

T

i

m

e

-

h

i

s

t

o

r

y

response a

n

a

l

y

s

i

s

1 序 論 1995 年 の 兵 庫 県 南 部 地 震 で は 高 速 道 路 橋 脚 な ど に甚大な被害が生じた.それ以降,大地震に対する 構造物の耐震性能に関する研究が以前にも増して盛 んに行われている.なかでも免震装置を用いて地震 時における構造物の固有周期を長周期化するととも に闇性力を低減もしくは分散させることが,実構造 物の耐震性向上に有効であると考えられる.そのた め橋梁では,免震支承を用いた免震構造が急速に普 及してきた.これに伴い,各研究機関,大学等で免 震支承の基本性能や免震効果を明らかにする研究が 数多くなされ,徐々に解明されつつある 1)-3) しかし,現在までのところ,実橋脚で使用される 大型ゴム支承の大変形時における破断強度や使用限 界を確認する性能試験は,十分行われていないのが 現状である. 本研究では, 3タイプの大型ゴム支承 (HDR,NR, LRB)を用いて繰り返しせん断変形性能試験を行い, 破断に至るまでのせん断変形挙動に着目し,各積層 ゴム支承の特性を明らかにする 4) また,実験結果 t t 愛 知 工 業 大 学 建 設 シ ス テ ム 工 学 専 攻 愛知工業大学土木工学科(豊田市) を用いて免震支承を有する単体を l質点 l自由度系 にモデル化し,時刻歴応答解析を行い,免震設計に おける問題点を解明するとともに,これを改善する 新たな算定方法を提案していく 写真ー1実験供試体 2.繰り返しせん断変形性能試験 2. 1実験供試体 写真一1に 本 研 究 で 用 い る 実 験 供 試 体 を 示 す 表 l に供試体諸元を示す.3種類のゴム支承 (HDR・..高減 衰積層ゴム支承, NR・..天然ゴム系積層ゴム支承, LRB …鉛プラグ入り積層ゴム支承)を各 l体用意する. 89

(2)

9

0

愛知工業大学研究報告、第37号B、平成14年、 Vo1.37-B、Mar.2002 支承寸法は,平面形状口1000mm,厚さ 25mmX5層で, ゴム聞に挿入した鋼板の厚さはすべて 4.5mmである. いずれもせん断弾性係数 G12の材料を用いた. 表一1供試体諸元 伊詰体 HDR

N

R

L

R

B

補層ゴムの設計寸法 rnm 1000 1000 1000 ゴム層厚@積層数 mm 25X5 25X5 25X5 ゴム総厚さ mm 125 125 125 等 岡

t

性 凶

i

n

n

n

9.408 9.440 9.562 等 価 麟 芭 数 出 13.9 14. 7 鉛プラグ mm φ140 支承の面積 mm2 1, 000, 000 1, 000, 000 938, 425 長画電重 刷 6,000 6, 000 5,630

*

せん断ひずみ量 100%=水平変位 125mmとする

2

.

2

実験載荷装置 図-Jに載荷装置を示す.載荷装置には,鉛直方向 に4000kNアクチュエータを4基,水平方向に 4000kN アクチュエータを 4基,全8基を使用し載荷を行っ た. 4鵬-<N ~--I アクh

2. 3載荷方法 回一1載荷装置 4江股小4 アクチコエータ 載荷方法として,鉛直荷重は,死荷重反力相当の 圧縮応力度 6.ON/mm2 (鉛直荷重 5630kN~ 6000kN 当)を載荷する.水平荷重は,地震時に想定される 慣性力として水平方向に正負交番漸増繰り返し載荷 を行う.なお,実験中は鉛直荷重を一定に保ちつつ 繰り返し載荷を行うものとする.これより,水平荷 重一せん断ひずみ履歴曲線を求めた.図

-

2

に繰り返 し載荷手順を示す.繰り返し回数については,免震 支承の安定性を調べるため,設計限界値とされてい る許容せん断ひずみ 250%までは 10回を繰り返し回 数とする.300%以降は, 25%増分で破断に至るまで各 5回の繰り返しを行う.ただし,天然ゴム系積層ゴ ム支承に関しては,特性が安定しているところで評 価するため,250%までは過去の実験経験より 4回の 繰り返し, 300%以降は3回の繰り返しとする. せん断ひずみ(日) 300% 10回 10回 10回 5回 5回 (4回) (4回) (4回) (3回) (3回) 3 実験結果 注)

0

書きは,

N

R

の場合 図

-

2

載荷手順 3. 1水平荷重一せん断ひずみ履歴曲線 圏一3 に各供試体の水平荷重一せん断ひずみ履歴 曲線と初期破断箇所(図中

O

印)を示す 縦軸は水平 荷重を,横軸はせん断ひずみを示している.ここで, 初期破断とは音と共にゴムの表面に亀裂が入った状 態のことである. これらの結果を見る限りでは,明らかに

N

R

の履歴 面積(ヱネルギー吸収量)が,他の供試体に比べ少な いことがわかる.また,すべての供試体におけるせ ん断変形挙動は, 3サイクル日以降比較的安定して いた. 3. 2包絡線 図

-

4

に各

l

サイクル自のループを用いて求めた包 絡線を示す.縦軸は水平荷重を,横軸はせん断ひず みを示している. 破断時の強度は,

H

D

R

N

R

L

R

B

の順である.すべ ての供試体が, 300%以降荷重の低下が著しく,負勾 配が急である

H

D

R

N

R

については初期破断が起き る以前に,荷重の低下が見られる. 3. 3等価剛性・等冊減衰定数の算出方法 道路橋示方書 5)において,等価剛性・等価減衰定 数は,式(1), (2)より算出する.一般には, 175%せ ん断変形時の実験による履歴ループより,これらの 値を定める 以下では,各せん断ひずみループごと のデータから等価剛性,等価減衰定数を算出してい る (図ー 5参照)

(3)

ゴム支承の繰り返しせん断変形性能を考慮した免震設計に関するー研究 91 8000 日 u n u n u n u n u n u A 斗 A 斗 ( Z A ) 同 州 問 権 時 v 一 円 初期破断箇所 325% -2サイクル 日 U HU

0

4

n u . n U

。 。

n 民 泊 ) 閉 山

A

%

前肌

γ

支 み 、 ム 0

) ん 桔 加 せ 削 400 8000 日 u n u n u ハ u n u n U A 斗 A 斗

(

Z

M

)

b t N r v T 初期破断箇所 325%・2サイクル n u n u n リ ヌ 斗 , n U E n U

。 。

n M 円 山 川 ) 承 引 例 支

γ

l

み 層 0

ひ 系 断 ム

)

仰せ均一

400 8000 n u n u n u n u n u n u A 斗 A 斗

( Z

U 円

)

N r v T

初期破断箇所 300%ー1サイクル 日 u n u n U 河且守 口 U-n u o o -200 0 200 せ ん 断 ひ ず み

γ(%)

(c)鉛プラグ入り積層ゴム支承(LRB) 図寸水平荷重一せん断ひずみ履歴曲線 400 n u n u n u n u n u n U A U 寸 勺 ん

国側提

N r v T 100 200 300 せ ん 断 ひ ず み γ

(

%

)

-

4

包絡線 400 K D

=

F(u

Be ) -

F

(-u

Be ) = ~

2u

n 15e 式(1) n u

v n

!J.

W

2%

時F

(2) ここで,

K

B :等価剛性,

h

B・等価減衰定数,U Be : 有効設計変位,

W:

弾性エネルギー,

!

J

.

r: 1サイ クルの履歴吸収エネルギーとする. 水平荷量 Ll曹 Uae 水平変位 Uae F

Ua) 図

-

5

等価剛性・等価減衰定数 3. 4等価剛性 図-6に各供試体の等価剛性を示す.縦軸は等価剛 性を,横軸はせん断ひずみを示している.ここで, 剛性値は 250% までは各ループ 1~10 サイクル (NR は 1~4 サイクル) ,それ以降各ループ 1~5 サイクル (NR は 1~3 サイクル)の平均値を使用している. すべての供試体が, 175%以降徐々にハードニング 現象が起き,剛性が高くなることがわかる.また, 300%以降,急激に剛性低下する傾向が見られた.

戸 、

d n U

戸 、

u ' E ム 噌 B よ

(

g

g

¥

Z

M

)

100 200 300 せ ん 断 ひ ず み

γ(%)

図-6 等価剛性 400

(4)

9

2

愛知工業大学研究報告、第37号 B、平成 14年、 Vo1.37-B、Mar.2002 3. 5等価減衰定数 図ー7に,各供試体の等価減衰定数を示す.縦軸は 等価減衰定数を,横軸はせん断ひずみを示している. ここで,減衰定数は 250% までは各ループ 1~10 サイ クル (NR は 1~4 サイクル) ,それ以降各ループ 1~5 サイクル (NR は 1~3 サイクル)の平均値を使用して いる せ ん 断 ひ ず み 300%ま で は せ ん 断 ひ ず み の 増 加 に 伴い,等価減衰定数が低下し,その後やや上昇して いる. HDRは, LRBに比べると等価減衰定数が若干小さい が, NRより高い減衰性能を有している. NRは,全体 的に等価減衰定数が小さいが,それでも 10%近くの 減衰があることは注目できる. LRB は,他の供試体 に比べ,小変形時から等価減衰定数が大きい事がわ かる. 40 Eヌ E30 ..c: 家 長 {l:!t20 1~ E10 排

100 200 300 せん断ひずみ γ(%) 図一7等価減衰定数 3. 6等価剛性における繰り返し安定性 400 図-8に,免震支承である HDR,LRBにおける繰り 返し回数に対する等価剛性の変化を示す 縦軸は等 価剛性を,横軸は繰り返し回数を示している. HDR, LRBの両者とも, 1サイクル目から 2サイク ル目にかけてやや大きく減少する傾向が見られた.3 サイクル以降,剛性の低下もあまり見られず安定し た特性を示した. LRBの 300%時では, HDRのように 剛性が高くならず, 100%~250% 時と同様な特性が得 られた. 3. 7等価減表定数における繰り返し安定性 図-9に,免震支承である HDR,LRBにおける繰り 返し回数に対する等価減衰定数の変化を示す.縦軸 は等価減衰定数を,横軸は繰り返し回数を示してい る. 100%時では, HDRは高減衰性を生かし, LRBは鉛が 効いていることで高い減衰性能を示した. HDR, LRB の両者とも,繰り返し増分量が増えるにつれて減衰 性能は低下するものの,繰り返し回数の影響はほと んど受けずほぼ特性は安定している傾向が見られた. 20 (

ε

旦よ Z4 1 5

10 全世 産主 5 思 昨

5 10 繰 り 返 し 回 数 (a)HDR 20 〆 '局、、 E iZ AEd15

10 世tH

~

5 、問埼て一司 昨

5 10 繰 り 返 し 回 数 (b) LRB 図 サ 等 価 剛 性 に お け る 繰 り 返 し 安 定 性 40 〆'“、 t'2.

30 ..c: 訴 {l:!t20

1

10 排

40 〆'垣旬、 Eま ::::-30 問..c: 報 { 回20 {隠

f

軍 思排 10

5 10 繰 り 返 し 回 数 (a)HDR 5 10 繰 り 返 し 回 数 (b) LRB 図-9 等価減衰定数における繰り返し安定性

(5)

9

3

式(3) ゴム支承の繰り返しせん断変形性能を考慮した免震設計に関するー研究

=

C nU B ~ B U Be 3. 8累積エネルギー吸収量 図-10 に累積エネルギー吸収量を示す.縦軸は累 積エネルギー吸収量を,横軸はせん断ひずみを示し 式(

4

)

(震度法)

k

W

K

B

k

hem砂FEI

K

u B

(

5

)

ここで UBe 有 効 設 計 変 位 UB :設計変位,

k

h : 震 度 法 に 用 い る 設 計 水 平 震 度,

k

hem・保有水平耐力 法 に 用 い る 等 価 水 平 震 度 , ん : 等 価 剛 性 ,

J

九 上 部工重量 CB:補正係数(=0.7)とする (保有水平耐力法) ている. 履歴面積の大きさは,

L

R

B

H

D

R

N

R

の順である. すべての供試体が,初期破断を起こした後もエネル ギーを吸収し続けている.

N

R

(

天然ゴム)に対して,

H

D

R

は高減衰性を生かしエネルギーを吸収し,

L

R

B

についても鉛を入れることで、小変形時からエネルギ ーを吸収するなど,各積層ゴムの特徴が明確に表れ る結果となった. 位 変 乎 b k p E a ,

・ 一

h

r T

水平荷重 400 300

(

%

)

A 斗

(

g

g

Z

ぷ ) 凶

l

俳 ム ヘ ル 川 叶 樫 眠

2

1

ここで,

M

C

K

は質量,減衰係数,剛性を表 しており X,X, X,・土0はそれぞれ応答加速度, 応答速度,応答変位,地動加速度を表している. 解析は, Newmark s法(s二

1

/

4

)

を用いて行う.また 入力地震波は,表

-

2

に示す道示(平成

8

年)に示され ている標準加速度応答スペクトルに適合するよう調 整された標準地震波形を用い, 1種地盤, 2種地盤, 3種地盤に各3波,言十日波の波形を入力する. 国一11 免震支承の特性 4. 2解析方法 本研究では,国-12(a)に示すような免震支承単体 を対象とし,この系を図ー12(b)のように 1質点 1自 由度系にモデル化した.地盤から加速度入力を受け るl質点系の運動方程式は,式(6)で表される.

M

記キ

C

土 キ 玄

χ

- M

主o

式(6) 国一10 累積エネルギー吸収量 平成8年に改訂された道路橋示方書・問解説

V

耐 震設計編(以下,道示と称す)でほ免震設計の章が新 たに加えられ,これまで具体的な規定がなかった免 震設計が確立された.この方法は,地震力の分散と 系の高減衰化に重点を置いた設計法として規定され 時刻歴応答解析 4. 1解析概要 4 表

-

2

入力地震波 現在,道示において,免震装置の設計変位(免震支 承に生じる変位)UBを算出する際に,前章で求めた 等価剛性を用いて式(4),(5)より算出すると規定さ しかしながら,図一11 に示すとおり,免 震支承は非線形な特性を有するにもかかわらず,線 形な特性と仮定して定めており,実際の構造物の挙 動を正しく再現できるのか疑問である. そこで本研究では,前章の結果をもとに,免震支 承を有する単体を l質点 l自由度系にモデル化し, Newmarks法を用いて時刻歴応答解析を行い,免震設 計における上記の問題点を解明するとともに新たな 算定方法を提案する o) ている. れている.

(6)

愛知工業大学研究報告、第37号B、平成14年、 Vo1.37-B、Mar.2002 表-3免震支承諸元 田

R

L

R

B

j

吉田霊童

M

(kN)

6

0

0

0

6

0

0

0

i

彦氏モデル 朝岡山生}ら

(

k

N

/

m

n

)

1

0

.

2

3

8

9

.

2

7

8

唱曲義憲設立 h

B

(

)

1

2

.

4

1

7

.

2

よ宣紅彊 M(

6

0

0

0

6

0

0

0

ノヰイリニア

以剛性

K

l

V

m

n

)

8

5

.

0

0

0

8

5

.

0

0

0

モデル

2

凋剖性

K

21(

凶/剛

5

.

4

2

1

5

.

7

2

5

拒題提数 h自

)

0

.

0

(a)橋脚 (b) 1自由度モデル 圏一12 解析対象のモデル / 同 ¥ 也

9

4

地表面

r

c

水平荷重 4. 3解析モデル 解 析 対 象 は , 通 常 用 い ら れ る 免 震 支 承 で あ る HDR(高減衰積層ゴム支承)と LRB(鉛プラグ入り積層 ゴム支承)の 2種類に対して検証した

zc e 一 ! B 一 p ' u 一 , 4 v h p -E

・ ・ ・ ・ ・ ・ :

-z r ' U 2 田 d p T ' 盟 F d F i g

i

s

;

a

; g j F

J

j

z

e

;

-f

;

4

! n o a d v ・ -l a p

-u

t

i

-j

-由

4 d v 4. 3. 1道路橋示方書による規定値 道示に規定されているとおり,実験結果における 各諸元を表寸に示す.ここで,

M:

上部工重量,

KB'

h

B :有効設計変位 (175%時変位)U Beにおける 10回 の正負交番漸増繰り返し載荷より求められた等価剛 性,および等価減衰定数の平均値とする 5.1応答履歴曲線 国ー 14,15に HDR,図一 16,17に LRBにおける各種 地盤に対しての時刻歴応答解析を行った結果を示す. 圏一 14,16の縦軸は荷重を,横軸は変位を示してい る.回一 15, 17の縦軸は変位を,横軸は時刻を示し ている.また,図ー 18に,各入力地震波に対して, 道示の応答変位に対するパイリニアモデルによる変 位の割合を示す(ヲ│張側).縦軸はパイリニアモデル の応答変位九を,道示の応答変位

d

dで除した値を, 横軸は各入力地震波を示している. 1) 1 種地盤(岩盤のような固い地盤) l種地盤に対しては, HDR, LRBの両者とも,パ イリニアモデルよりも道示の応答変位が大きく, 回一 18(a)を見ても,各地震波とも安全側の等価式 となっていることがわかる. 図

-

1

3 2

次剛性 解析結果 4. 3. 2パイリニア型複元力モデル 本研究では,比較対象として,実際の免震支承の 復元力特性に近い硬化型パイリニアモデルを実測値 から以下のように定めた. パイリニア型の復元力モデル上で必要となる各諸 元を表ー3に示す. 1)1次剛性

Kl

実験結果より,算出した.

2

)

2

次剛性

K

2 175%時 せ ん 断 ひ ず み の 半 分 の 値 (87.5%)に相当 する変位となる正側,負側の合計 4点(引張側 :

T

j および

T

2,圧縮側

C

jおよび

C

2)に対して,引 と

T

2を結んだ直線

T

の傾きを

K

2T,

C

j と

C

2を 結んだ直線

C

の傾きを

K

2Cとし,それぞれ 10回 の平均値を求め,それらの平均値を

K

2とした. (図ー

1

3

参照) 3)減衰定数

h

免震支承に関しては, ため 0%とする. 履歴減衰を考慮している

(7)

9

5

ゴム支承の繰り返しせん断変形性能を考慮した免震設計に関するー研究 一一道示モデル ーバイリニアモデル n u n u n u n U

戸 、

J

戸 、

J ( 回 目 ) 吉 叫 g u o 司

1

n

凸 .

一一道示モデル 一一一パイリニアモデル 4

5000

5000

( Z U { ) 8 H O h 同

50

40

20

30

T

i

m

e

(

s

e

c

)

(

a

)

1

種地盤

I

n

a

g

a

w

a

1

0

500

D

i

s

p

l

a

c

e

m

e

n

t

(mm)

(

a

)

1

種地盤

I

n

a

g

a

w

a

-

5

0

0

一一提案モデル ーバイリニアモデル n u n u n u n u

, 、

J

戸 、

J ( 回 目 ) 吉 U E U O 司五幻凸-ーー・道示モデル ーバイリニアモデル 一一提案モデル

( Z M ) 8 包 H H

50

40

20

30

Tim

(

s

e

c

)

(

b

)

2

種地盤

F

u

k

i

a

i

10

-

5

0

0

0

500

O

D

i

s

p

l

a

c

e

m

e

n

t

(mm)

-

5

0

0

(

b

)

2

種 地 盤

F

u

k

i

a

i

一一提案モデル ーパイリニアモデル

500

2

白 色b

g

g

国 0.. 凸

-

5

0

0

--・道示モデル 一一バイリニアモデル ーーー提案モデル

( Z U A ) u u h c h 同

-

5

0

0

0

50

20

30

T

i

m

e

(

s

e

c

)

(c)

3

種地盤

N

-

h

k

b

-

n

s

図-15時刻歴応答変位曲線 (HDR)

40

1

0

500

D

i

s

p

l

a

c

e

m

e

n

t

(mm)

(c)

3

種地盤

N

-

h

k

b

-

n

s

図ー 14 荷重一変位履歴曲線 (HDR)

-

5

0

0

(8)

愛知工業大学研究報告、第37号 B、平成 14年、 VoL37-B、Mar.2002 道示モデル パイリニアモデル 日 u n u n u n u 弓 d

戸 、

d

(

5

5

)

冒 o g u u 司

1

Z

-。

ー道パイ示モデル リニアモデル

5

0

0

0

-

5

0

0

0

( Z M U S H C 同

9

6

5

0

40

2

0

3

0

Tim巴(sec) (a) 1種地盤 lnagawa

1

0

5

0

0

Displacement (mm) (a) 1種地盤 Inagawa

-

5

0

0

一一ー提案モデル ーーパイリニアモデル

5

0

0

呂 田 口 <l) S 也B u o:l 0.. rJ] 凸

-

5

0

0

一道示モデル パイリニアモデル 一一提案モデル

( Z

U

) U O H C 同

5

0

40

2

0

3

0

Time (sec) 2種地盤 Fukiai (b)

1

0

5

0

0

0 Displacement (mm) (b) 2種地盤 Fukiai

-

5

0

0

-

5

0

0

0

一一提案モデル ーパイリニアモデル

5

0

0

呂 田 口 <l) g <l) u 司 0.. rJ] 凸 ・

5

0

0

-ーーー道示モデル 一一バイリニアモデル 一一提案モデル

( Z M ) U Q ﹄ C 同

5

0

2

0

3

0

Time (sec) (c)3種地盤 N-hkb-ns 図ー17時 刻 歴 応 答 変 位 曲 線 (LRB)

-

5

0

0

0

40

1

0

5

0

0

-

5

0

0

Displac巴ment(mm) (c)3種地盤 N-hkb-ns 図-16荷重ー変位履歴曲線 (LRB)

(9)

ゴム支承の繰り返しせん断変形性能を考慮した免震設計に関するー研究

9

7

2

)

2

種地盤(1種と

3

種の中間地盤)

2

種地盤に対しては,

H

D

R

L

R

B

の両者とも,実 際のゴム支承に近いパイリニアモデルの応答変位 が大きく,

H

D

R

では引張側で約

5

0

m

m

,圧縮側で約

1

0

0

m

m

L

R

B

では引張側で約

1

6

0

m

m

,圧縮側で約

1

5

0

m

m

,道示による設計値より大きく応答変位が生 じる結果となった.図-18(b)を見ても,道示の 4 割程度も応答変位が大きく生じる結果があり,安 全側とは言えない結果となった. 3) 3種地盤(沖積層のような柔らかい地盤)

3

種地盤に対しては,

H

D

R

を見ると,剛性の値は 異なっているが,ほぼ同等の応答変位が生じる結 果となった.しかし,

L

R

B

ではパイリニアモデル の応答変位が大きく,ヲ│張側で約

5

0

m

m

,圧縮側で 約

1

2

0

m

m

,道示による設計値より大きく応答変位 が生じる結果となった.また,図ー18(c)では, 2 種地盤同様,応答変位が

4

割程度も大きく生じる 結果もあり,安全側とは言えない結果となった. 5. 2残留変位 図一

1

9

H

D

R

L

R

B

における各地震波に対して,設 計上の残留変位に対するパイリニアモデルによる変 化の割合を示す,縦軸はパイリニアモデルでの残留 変位

d

brを,設計上の残留変位。rで除した値を,横 軸は各入力地震波を示している. 免震支承の残留変位としては,保有水平耐力法に 用いる免震支承の設計変位UBの

1

0

%

程度以下にな ることを目安にしている. 道示モデルにおいては,

H

D

R

L

R

B

の両者とも,各 地震波に対してすべて

O

m

m

に収束する結果となった. パイリニアモデルにおいては,

H

D

R

L

R

B

の両者とも, 許容範囲内に収まっていた. 5. 3提案モデル 解析結果より得られたとおり, 1種地盤について は,安全側に評価できるが, 2, 3種地盤について, 現在の手法を適用するには問題があると思われる. そこで本研究では,現在の手法を大きく変更する のではなく,簡易的に変更することで,実際に近い 応答変位を表現できる手法を提案する. すなわち,現在の設計で用いられる等価剛性の代 わりに,4.3. 2で求めた 2次剛性(図ー 13参照)を用い ることを提案する.この

2

次剛性を用いた解析結果 を,

H

D

R

は図

-

1

4

1

5

(

b

)

(

c

)

L

R

B

は国一

1

6

1

7

の(b),(c)に示す.

1

.

4

E

1.2ト 4E よ 司勺¥︻占。 0.8 冨 0.6 @ 圏 @ 掴 @

E

入力地震波 (a) 1種地盤 皿 1.

4

園 1.2 ロ @ ー 4 i ℃ h U ¥

0.8 号 0.6

N

V

V

I

入力地震波 (b) 2種地盤 1.

4

圏 1.2 ロ 口 @ 旬 -同 vhu¥

ロ @ 理 @

0.8 0.6

1

直 咽 医 入力地震波 (C)3種地盤 図一18応答結果(引張側) 同図から明らかなように,提案モデルを用いた解 析の結果,道示モデルでは4割程度応答変位が大き く生じていたが,提案モデルでは2割程度以内まで 応答変形を抑えることができた.

(10)

9

8

愛知工業大学研究報告、第37号B、平成 14年、 Vo1.37-B、Mar.2002 6 結論 本研究では,実橋脚に使用される

3

種 類

(

H

D

R

N

R

, LRB)の大型ゴム支承の繰り返しせん断変形試験を実 施した.実験結果より以下の点が明らかとなった.

(

1

)せん断弾性係数

G

1

2

相当の大型ゴム支承の破断 1 0.5 ハ U ﹄勺¥﹄﹄勺 @ 圏 @ 圏 ひずみは, 300%~325% であった -0.5

(

2

)

すべての供試体において,ゴムの表面に亀裂が 生じたぐらいでは,荷重の低下はするものの, エネルギーは吸収し続ける. (3)繰り返し載荷におけるせん断変形挙動は 1サ イクル目はやや大きく, 2サイクル目からは小 さくなるが, 3サイクル目以降比較的安定して いた.

(

4

)

す べ て の 供 試 体 に ハ ー ド ニ ン グ 現 象 が 顕 著 に 見られ,この現象が大きくなるほどエネルギー 吸収性能も増加する傾向がある. (5) 実物大のせん断変形挙動を確認でき,各積層ゴ ムの特徴が明確に表れた結果となった. 実験結果をもとに,時刻歴応答解析を行い,免震 設計における問題点を明らかにし解明した.解析結 果より以下の点が明らかとなった. (6)現在,道示における等価剛性,等価減衰定数を 用いた応答では, 1種地盤については,安全側 の評価となることが確認された. (7) 2, 3種地盤については,設計値より 4割程度も 大きく応答変位が生じる結果となり,場合によ っては,安全性に問題があるのではないかと考 えられる. (8)残留変位においては,各種地盤に関わらず許容 範囲内であった. (9)等価剛性として, 2次剛性を採用することを提 案した.これによって,応答変位を

2

0

%

増まで 抑えることができた 本研究では,実物大の供試体

2

体のみの解析結果 であるので,今後更に供試体数を増やした実験を行 い,その結果を用いて解析する必要があると思われ る. 謝辞.本実験は,愛知工業大学耐震実験センターの 大型実験設備を用いて行った.また,本研究は,本 学大学院の水野君,昨年度卒業生の小林君,津田君, 愛 知 工 業 大 学 耐 震 実 験 セ ン タ ー 技 術 員 の 鈴 木 氏 の 協力により行われた.ここに感謝の意を表する園 -1

1 I

I

rnNVVI

VlI咽医 入力地震波 (a)

H

D

R

1 0.5 』 圃 '0 4、 』、3、 @ 圏 '0 圏 ー0.5 -1

I

I

I

I

I

N V V

I

百 四 区 入力地震波 (b) LRB 図

-

1

9

残留変位 < 参 考 文 献 >

1

)

日本免震構造協会:免震積層ゴム入門,

1

9

9

7

.

9

.

2

)

日本ゴム協会・免震用積層ゴム委員会:設計者 の た め の 免 震 用 積 層 ゴ ム ハ ン ド ブ ッ ク ,

2

0

0

0

.

1.

3

)

竹内孝徳,水野豪,鈴木森品,青木徹彦,前野 裕文,森下宣明:ゴム支承のせん断変形性能に 関する実験的研究,第

2

6

団地震工学研究発表 会,

H

2

-

3

1

1

0

1

-

1

1

0

4

2

0

0

1

.

8

.

4) 青木徹彦,鈴木森品,前野裕文,森下宣明,今 井隆,山根義洋:大型ゴム支承の繰り返しせん 断変形特性に関する実験的研究,土木学会第

5

6

回 年 次 学 術 講 演 会 , ト

A

2

3

0

p

p

.

4

6

0

-

4

6

1

2

0

0

1.

1

0

.

5

)

日本道路協会:道路橋示方書・同解説

V

耐震設 計編,

1

9

9

6

.

1

2

.

6) 子林稔,宇佐美勉,葛西昭:免震および非免震 鋼製橋脚の動的解析による耐震性能評価,土木 学会論文集,

N

O

.

6

1

9

I

-

4

7

1

7

7

-

1

9

2

1

9

9

9

.

4

.

(受理平成1

4

3

月四日)

参照

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