• 検索結果がありません。

臭化水素/Hydrogen Bromide(10035-10-6)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "臭化水素/Hydrogen Bromide(10035-10-6)"

Copied!
5
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

1

急性曝露ガイドライン濃度 (AEGL)

Hydrogen Bromide (10035-10-6) 臭化水素

Table AEGL 設定値

Hydrogen Bromide 10035-10-6 (Final) ppm

10 min 30 min 60 min 4 hr 8 hr

AEGL 1 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 AEGL 2 250 83 40 10 5 AEGL 3 740 250 120 31 15 設定根拠(要約): 臭化水素(HBr)は、腐食性や不燃性を有する無色の気体である。HBr は、湿った空気中で激しく 発煙する。最も強い無機酸の 1 つであり、塩化水素(HCl)より強力な還元作用を有する。水に極 めて溶けやすく、48%または 68%の強酸水溶液が得られる。HBr は、様々な有機反応において反 応基質として或いは触媒として用いられ、また多くの臭素化合物の調製にも用いられる。無水 HBr は、鋼鉄製の高圧ボンベを用いて輸送される。 HBr は、眼、皮膚および鼻道を強烈に刺激し、高濃度では、肺に浸透して肺水腫および肺出血を 生じるおそれがある。ヒトにおける刺激性影響についてのデータ、およびラットやマウスにおけ る致死性ないしは亜致死性の影響に関するデータが得られており、それらは AEGL 値導出の際に 有用であった。HBr のデータベースは十分なものではなかったが、フッ化水素(HF)や HCl の毒 性を対照とした HBr の毒性に関するデータは得られており、比較による検討が可能であった。 HCl および HF のデータベースは、十分なものが得られている。ラットやマウスの試験から得ら れた致死データに基づくと、HF は HCl および HBr より強力で、HCl および HBr の効力は同等で ある(MacEwen and Vernot 1972)。亜致死性が示される濃度では、上気道で最も重度の損傷を引き 起こし最も広範に影響を示したのは HF であり、次いで HCl、HBr の順であった。しかし、気道 最前部では、損傷の重症度および影響が及んだ範囲は、3 つの化学物質間で同等であった (Kusewitt et al. 1989; Stavert et al. 1991)。これらの試験データでは、上気道において、3 つの化学 物質はいずれも十分に排除されることも示されている。

AEGL-1 値は、2、3、4、5、ないしは 6 ppm の HBr に、ヒトボランティア 6 名を数分間曝露した 試験(CT Department of Health 未公表データ 1955、ACGIH 2002 において引用)に基づいて導出し た。2 ppm では、鼻、咽頭、眼のいずれにおいても刺激性が示されなかった。3 ppm では、被験 者 1 名が鼻および咽頭の刺激症状(重症度不明)を訴えたが、眼の刺激症状は示されなかった。5

(2)

2 ppm および 6 ppm では、被験者 6 名すべてが鼻の刺激症状を訴えたが、咽頭の刺激症状を訴えた のは 1 名のみであり、眼の刺激症状を訴えた者はいなかった。3 ppm という濃度が、著しい不快 感に関する無毒性量(NOAEL)であると判断された。この値を導出の出発点とし、高感受性者を 保護するため、不確実係数 3 を適用した。なお、刺激症状が濃度依存性に現れること、および AEGL-1 の定義に整合する影響としての感覚刺激に対してヒトが順応性を示すことから、時間ス ケーリングは実施しなかった。すなわち、AEGL の曝露時間全体にわたり AEGL-1 値を 1.0 ppm としたが、このことは、HF および HCl の AEGL-1 値がそれぞれ 1.0 ppm および 1.8 ppm である ことにより支持される(NRC 2004)。この AEGL-1 値は、安全側に考慮した値であると言える。 その理由は、何らかの感覚刺激を訴えた被験者が 6 名中 1 名にすぎず、またこの AEGL-1 値が、 HBr よりわずかに毒性の強い化学物質である HF と同じ値であるからである。この AEGL-1 値 は、運動性喘息患者における無影響濃度に基づいて導出された HCl の AEGL-1 値 1.8 ppm より低 い値でもある。

HBr 曝露による AEGL-2 の影響については、データが限られている。Stavert et al.(1991)は、HBr 1,300 ppm に 30 分間曝露されたラットに重度の壊死性出血性鼻炎が生じたことを報告している が、この濃度における死亡率が 8%であったことも報告している。適切なデータを欠いているた め、HBr の AEGL-3 値を 3 で割ることにより、AEGL-2 値を導出した。

Sprague-Dawley ラットを HBr に曝露した様々な試験における 1 時間曝露の致死データから、 BMCL05(有害反応率が 5%に認められるベンチマーク濃度の 95%信頼限界下限値)が、1,239 ppm

と算出されている(MacEwen and Vernot 1972)。致死閾値の推定値であるこの BMCL05値を、HBr

の AEGL-3 値算出の出発点として用いた。 総不確実係数として、10 を適用した(種差について 3、ヒトにおけるばらつきについて 3)。直接的に作用する刺激物質による影響には、動物種間な いしは個体間で大きなばらつきは見られないと考えられる(NRC 2001)ことから、これらの係数 は、それぞれ十分であると判断された。こうして得られた 60 分間値を出発点として、Cn × t = k の式を用い、他の曝露時間への時間スケーリングを行った。n の値は、関連化合物である HCl のデータに基づき 1 とした。HCl については、ラットとマウスの LC50(半数致死濃度)データを併 せた回帰分析から、n の値が 1 とされている(NRC 2004 参照)。 Table 8-1 に HBr の AEGL 値を示す。

(3)

3 TABLE 8-1 AEGL Values for Hydrogen Bromide

Classification 10 min 30 min 1 h 4 h 8 h End Point (Reference)

AEGL-1 (nondisabling) 1.0 ppm (3.3 mg/m3) 1.0 ppm (3.3 mg/m3) 1.0 ppm (3.3 mg/m3) 1.0 ppm (3.3 mg/m3) 1.0 ppm (3.3 mg/m3)

Threshold for nasal irritation in humans (CT Department of Health, unpublished data 1955). AEGL-2 (disabling) 250 ppm (830 mg/m3) 83. ppm (270 mg/m3) 40 ppm (130 mg/m3) 10 ppm (33 mg/m3) 5 ppm (17 mg/m3) One-third of AEGL-3 values AEGL-3 (lethal) 740 ppm (2400 mg/m3) 250 ppm (830 mg/m3) 120 ppm (400 mg/m3) 31 ppm (100 mg/m3) 15 ppm (50 mg/m3)

Threshold for lethality in rats (MacEwen and Vernot 1972)

---

注:本物質の特性理解のため、本文書の最後に、参考として国際化学物質安全性カード(ICSC) を添付する。

(4)

国際化学物質安全性カード

臭化水素

ICSC番号:0282

臭化水素

HYDROGEN BROMIDE

Hydrobromic acid

(圧力容器)

HBr

分子量:80.9

CAS登録番号:10035-10-6

RTECS番号:MW3850000

ICSC番号:0282

国連番号:1048 (無水物)

EC番号:035-002-00-0

災害/

暴露のタイプ

一次災害/

急性症状

予防

応急処置/

消火薬剤

火災

不燃性。加熱すると、破裂の危険を伴う圧力上昇が起こる。 周辺の火災時:適切な消火薬剤を用いる。

爆発

金属と接触すると水素を生成し、火災や爆発の危険性があ る。 火災時:水を噴霧して圧力容器 を冷却するが、この物質に水が 直接かからないようにする。

身体への暴露

あらゆる接触を避ける!  いずれの場合も医師に相談! 吸入 灼熱感、咳、咽頭痛、息苦し さ、息切れ。症状は遅れて現わ れることがある。 「注」参照。 換気、局所排気、または呼吸用 保護具。 新鮮な空気、安静。半座位。医療機関に連絡する。 皮膚 液体に触れた場合:凍傷。発赤、痛み、水疱。 保温用手袋、保護衣。 凍傷の場合:多量の水で洗い流し、衣服は脱がせない。医療 機関に連絡する。 眼 発赤、痛み、重度の熱傷。 呼吸用保護具と眼用保護具の併用。 数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずし て)、医師に連れて行く。 経口摂取 作業中は飲食、喫煙をしない。

漏洩物処理

貯蔵

包装・表示

・自給式呼吸器付気密化学保護衣。 ・危険区域から立ち退く!  ・専門家に相談する!  ・換気。 ・液体に向けて水を噴射してはならな い。 ・細かな噴霧水を用いて気体を除去す る。 ・混触危険物質、物質混触危険物質 から離しておく。 ・「化学的危険性」参照。 ・涼しい場所。 ・乾燥。 ・床面に沿って換気。 ・EU分類  記号 : C  R : 35-37  S : 1/2-7/9-26-45 ・国連危険物分類(UN Hazard Class):2.3 ・国連の副次的危険性による分類 (UN Subsidiary Risks):8

重要データは次ページ参照

(5)

国際化学物質安全性カード

臭化水素

ICSC番号:0282

重 要 デ | タ 物理的状態; 外観: 刺激臭のある、無色の圧縮液化ガス。 物理的危険性: この気体は空気より重い。 化学的危険性: この物質の水溶液は強酸であり、塩基と激しく 反応し、腐食性を示す。強力な酸化剤、多くの 有機物と激しく反応し、火災および爆発の危険 をもたらす。多くの金属を侵して引火性/爆発性 気体(水素[ICSC番号0001])を生じる。 許容濃度: TLV:2 ppm (天井値) (ACGIH 2007)。 MAK:2 ppm, 6.7 mg/m3;ピーク暴露限度カテゴ リー:I(1); 妊娠中のリスクグループ:D (DFG 2007)。

(訳注:詳細はDFGのList of MAK and BAT valuesを参照) 暴露の経路: 体内への吸収経路:吸入。 吸入の危険性: 容器を開放すると、空気中できわめて急速に有 害濃度に達する。 短期暴露の影響: 眼、皮膚、気道に対して腐食性を示す。気体を 吸入すると、肺水腫を引き起こすことがある。 「注」参照。 この液体が急速に気化すると、凍傷を引き起こ すことがある。 長期または反復暴露の影響: 物理的性質 ・沸点:-67℃ ・融点:-87℃ ・比重(水=1):1.8 ・水への溶解度:193 g/100 ml(20℃) ・蒸気圧:2445 kPa(20℃) ・相対蒸気密度(空気=1):2.8 環境に関する データ 注 ・他の国連番号:1788 臭化水素酸 (液体)、国連危険物分類:8 ・作業時のどの時点でも、許容濃度(天井値)を超えてはならない。 ・肺水腫の症状は2~3時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する。したがって、安静と経過 観察が不可欠である。 ・医師または医師が認定した者による適切な吸入療法の迅速な施行を検討する。 ・許容濃度を超えても、臭気として十分に感じないので注意すること。 ・(圧力容器の腐食を防ぐため)漏出している圧力容器に水を噴霧してはならない。 ・圧力容器が漏出しているときは、気体が液状で漏れるのを防ぐため、洩れ口を上にする。

Transport Emergency Card(輸送時応急処理カード):TEC(R)-20S1048 or 20G2TC NFPA(米国防火協会)コード:H(健康危険性)3;F(燃焼危険性)0;R(反応危険性)0 付加情報

ICSC番号:0282

更新日2001.03

臭化水素

© IPCS, CEC, 1993

  国立医薬品食品衛生研究所

Table  AEGL 設定値

参照

関連したドキュメント

正会員  黒 木 義 彦 †1 , 高 橋 春 男 †2 , 日下部 正 宏 †3 , 山 越 憲 一 †4 Yoshihiko Kuroki †1 ,  Haruo Takahashi †2 ,  Masahiro Kusakabe

本症例における IL 6 および IL 18 の動態につい て評価したところ,病初期に IL 6 は s JIA/ inac- tive より高値を示し,敗血症合併時には IL

F1+2 やTATが上昇する病態としては,DIC および肺塞栓症,深部静脈血栓症などの血栓症 がある.

私たちの行動には 5W1H

 12.自覚症状は受診者の訴えとして非常に大切であ

および皮膚性状の変化がみられる患者においては,コ.. 動性クリーゼ補助診断に利用できると述べている。本 症 例 に お け る ChE/Alb 比 は 入 院 時 に 2.4 と 低 値

c S状結腸に溜まった糞 ふん 便が下行結腸へ送られてくると、 その刺激に反応して便意が起こる。. d

9 時の都内の Ox 濃度は、最大 0.03 ppm と低 かったが、昼前に日照が出始めると急速に上昇 し、14 時には多くの地域で 0.100ppm を超え、. 区東部では 0.120