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Endogenous tissue type plasminogen activator facilitates NMDA-induced retinal damage

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Academic year: 2021

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Title

Endogenous tissue type plasminogen activator facilitates NMDA-

induced retinal damage( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

熊田, 雅子

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学)乙 第1400号

Issue Date

2005-01-19

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/14872

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏 名(本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付

学位授与の要件

学位論文題目 審 査 委 員 熊 田 雅 子(岐阜県) 博 士(医学) 乙第 1400 号 平成17

年1月19

日 学位規則第4条第2項該当

Endogenous tissue type plasminogen activator facilitates NMDA-induced retina[damage

(主査)教授 山 本 哲 也

(副査)教授 小 澤 修 教授 森 秀 樹

論文内容の要旨

組織型プラスミノーゲンアクチベーター(tissue type plasminogen activator,tPA)は,線溶系において重

要な生理的役割を担っており,酵素源であるプラス主ノーゲンを蛋白分解酵素プラスミンに活性化することによ

り,′血栓の構成成分であるフィプリンを分解する。tPAは,主に血管内皮細胞から分泌されるが,神経系にも局 在しニューロンの成長やシナプスの形成にも関与していることが知られている。 神経系において∴tPAの治療効果は両刃の剣であり,その血栓溶解作用により,脳梗塞などの虚血性疾患の治 療に効果的である一方,グルタミン酸などの神経興奮性物質の投与や一過性虚血による神経細胞の障害を促進す ることが報告されてきている。しかしながら,海馬CAl領域において,tPAノックアウトマウスは,神経興奮 性物質の投与もしくは一過性虚血によるニュ⊥ロンの障害に耐性があるとする報告もあれば,脳障害において, tpAは細胞保護効果があるとする報告もあるなど,神経細胞障害におlナるtPAの役割はいまだ明らかでない。 今回我々は,網膜細胞死におけるtPAの役割を検討するため,神経興奮性物質(NMDAもしくはカイニン酸)

投与による網膜障害モデルならびに高眼圧負荷による虚血/再潅流モデルを用い,tPAノックアウトマウスと野

生型マウスの比較を行った。 〔対象と方法〕

体重23∼28gのtPAノックアウトマウスと卓の野生撃マウスを用い,以下の芦験を行った。

①NMDA(10mM/3FLゼ)を硝子体投与し,6,12,24,72時間後と1,2週間後に眼球摘出し,組織切片を作成 した。 ②NMDA(10,40,80mM/3pP)を硝子体、投与し,12時間後に眼球摘出し,組織切片を作成した。

③tPAノックアウトマウスにhuman recombinant tPA(r-tPA)とNMDAを同時投与し,12時間後に眼球摘

出し,組織切片を作成した。

④_カイニン酸(50,500mM/3〟ゼ)を硝子体投与し,6,12/24,72時間後に眼球摘出し,組織切片を作成し

たム ⑤前房内に30ゲージ針を挿入,接続した生理食塩水のバッグを,45分間,高さ176cmに設置することにより, 高眼圧負荷による虚血/再潅流モデルを作成した。圧負荷解除に伴_う再潅流12時間後,眼球を摘出し,組織 切片を作成した。

網膜細胞死を評価する方法として,.TUNEL染色を行い,網膜神経節細胞層と内顆粒層のTUNEL陽性細昭数

をカウントすることによら,tPAノ

ックアウトマウスと野生型マウスの比較を行った。

〔結果〕 野生型マウスでは,NMDA(10mM/3〟B)硝子体投与後,6時間後には網膜神経節細胞層と内顆粒層にTUN EL陽性細胞が観察され,12,24時間後にピークを迎え,72時間後では減少し,1,2週間後でははとんど認めな くなった。NMDA硝子体投与後,12,24時間後におけるtPAノックアウトマウスのTUNEL陽性細胞数は,野生

(3)

型マウスに比較し,有意に少なく(P<0.05,ANOVA),6,72時間後では有意差を認めなかった。 また,tPAノックアウトマウス,野生型マウスともに,NMDA硝子体投与後(12時間)のTUNEL陽性細胞数 は,NMDAの濃度依存性に増加したが,低濃度のNMDA(10mM/3pP)投与において,tPAノックアウトマ ウスでは野生型マウスと比較し,有意にTUNEL陽性細胞数が少なかった(P<0.05,ANOVA)。 NMDA投与による網膜細胞死におけるtPAの役割を確認するため,tPAノックアウトマウスにr-tPAと NMDAを同時投与したところ,野生型マウスとはぼ同様なTUNEL陽性細胞数が観察された。なお,r-tPAの単 独投与では,TUNEL陽性細胞を認めなかった。 野生型マウスでは,カイニン酸(50,500mM/3〝ゼ)の硝子体投与により,6時間後には網膜神経節細胞層と 内顆粒層にTUNEL陽性細胞が観察され,24時間後にピークを迎え,72時間後では減少したが,tPAノックアウ トマウスと野生型マウスのTUNEL陽性細胞数には有意差を認めなかった。 高眼圧負荷による虚血/再潅流モデルにおいて,再潅流12時間後に眼球摘出し,網膜神経節細胞層と内顆粒層 のTUNEL陽性細胞数をカウントしたところ,tPAノックアウトマウスと野生型マウスの間には有意差を認めな かった。 〔考接〕 本研究において,我々はtPAノックアウトマウスがNMDAによる網膜細胞死に対し抵抗性を有することを示 した。この結果は,内因性tPAがNMDAによる網膜細胞死において重要な因子として関与していることを強く 示唆している。 しかしながら,tPAノックアウトマウスにおけるNMDA硝子体投与後のTUNEL陽性細胞は,野生型マウスに 比較して有意に少ないものの存在しており,NMDAによる網膜細胞死において,tPAは重要であるが,必要不 可欠な因子ではないことが推察される。 tpAは今回使用した濃度において,その単独投与では網膜毒性を示さないが,tPAノックアウトマウスへのr-tpAとNMDAの併用投与により,NMDAによる網膜細胞死の増強が認められた。これは,Wangら(1998)に ょる脳虚血における報告と矛盾しない。Nicoleら(2001)は,tPAが直接NMDA受容体の機能を活性化するこ と,すなわちtPAがNMDA型受容体のNRlサブユニットを分解し,NMDAによる細胞内へのCaイオンの流入 を増加させることを報告しており,このことがtPAのNMDAによる網膜細胞死増強作用に強く関与しているこ とが推察される。なお,カイニン酸による網膜細胞死はtPAによる影響を受けなかったが,これはNMDAによ る細胞死がCaイオンの流入により引き起こされるのに対し,カイニン酸はAMPA/カイニン酸型のグルタミン 酸受容体に作用し,CaイオンではなくNaイオンの流入により細胞死を引き起こすことが要因とも考えられる。 一方,従来から虚血による神経細胞死は,NMDA型受容体の活性化によるCaイオンの流入によると報告され てきた。しかし,我々の実験では,虚血/再潅流にともなう網膜細胞死において,tPAノックアウトマウスと野 生型マウスの間にはその発現数に有意差を認めず,虚血による網膜障害には,NMDA型受容体の活性化による ものに加え,他の機序も関与していることが示唆される。 本研究において,我々はtPAが,神経興奮性物質,特にNMDAによる網膜細胞死において重要な役割を果た すことを示した。網膜細胞死は,緑内障や網膜中心動脈および静脈閉塞症などの多くの眼疾患の病態であるが, その機序はいまだ明らかでない点が多い。細胞死の過程を明らかにすることにより,新たな治療手段を得ること ができる可能性があり,今後もさらなる研究が必要である。 論文書査の結果の要旨 申請者 熊田雅子は,線溶系因子のtPAが,神経興奮性物質,特にNMDAによる網膜細胞死において障害増 強因子として重要な役割を果たすことを明らかにした。このことは神経科学眼科学の発展に少なからず寄与する ものと考えられる。 [主論文公表誌]

Endogenous tissue type plasminogen activator facilitates NMDA-induced retinaldamage・

ToxicoIApplPharmaco1200,48-53(2004).

参照

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