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皮革製造副産物の飼料化に関する研究 - 特にニワトリ用飼料原料として -

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Academic year: 2021

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Title 皮革製造副産物の飼料化に関する研究 - 特にニワトリ用飼料原料として -( 内容の要旨 ) Author(s) 桜井, 健一 Report No.(Doctoral Degree) 博士(農学) 甲第201号 Issue Date 2000-09-08 Type 博士論文 Version URL http://hdl.handle.net/20.500.12099/2542 ※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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氏 名(国籍) 学 位 の 類 学 位 記 番 号 学位授与年月 日 学位授与申要件 研究科及び専攻 研究指導を受けた大学 学 位 論 文 題 目 審 査 委 員 桜 井 健 一 (長野県) 博士(農学) 農博甲第201号 平成12年9月8日 学位規則第4条第1項該当 連合農学研究科 生物生産科学専攻 信州大学 皮革製造副産物の飼料化に関する研究 一特にニワトリ用飼料原料として-主査 信州大学 教 授 唐、渾 豊 副査 信州 大学 教 授 佐々木 晋 一 副査 静岡 大学 教 授 森 誠 副査 岐阜大学 教 授 大 谷 滋 論 文 の 内 容 の 要 旨 本研究は皮革製造副産物である床皮がニワトリ用飼料原料として利用可能かど うかを明らかにすることを目的として,床皮飼料の噂好軋消化性,窒素の利用 性および吸収をニワトリヒナで検討した・得られた結果を要約すると次のように なる. 1.■床皮の飼料虎料としての利用の可能性 (1)床皮の飼料への配合はニワトリヒナに'よる飼料の噂好性を著しく低下させ た.

(2)しかし飼料のタンパタ質を半量床皮で置換した飼料は,増体重,飼料効率

及び窒素の蓄積率と■も対照飼料との間に差が認められなかった・ (3)また床皮半量置換飼料のタンパク質消化率は対照飼料と同等であった・ (4)床皮を2,4,7,10および20%(飼料中タンパク質の全量)含み,NRC 飼養標準に対して不足する■アミノ酸を添加した飼料を給与した場合は,飼料摂取 量と増体重が対照飼料と同程度かそれ以上笹なり;噂好性が大幅に改善された・

2-10%床皮飼料の窒素蓄積率と飼料効率および20鱒床皮飼料の窒素蓄積率

とタンパク質消化率は,対照飼料と同等かそれ以上であった・ (5)床皮のゼラチン化は床皮の利用性の向上たならない・

(6)以上の結果から,床皮タンパク質飼料は,アミノ酸補正すれば,ニワトリ

ヒナにおいて卵白タンパク質飼料と同等かそれ以上に消化され利用されると結論

(3)

-12-した. 2.次に,一床皮のコラーゲンタンパク質は,・立体構造とアミノ酸組成から,消 化と利用性が一般甲タンパク質と比べ劣ることが考えられるのに,いずれも同等 であった理由について検討した.

(1)床皮と卵白の可溶化と低分子化を血痛ro実験で比較検討した結果,床皮鱒

可溶化と低分子化が卵白より遅く,劣ったニ

(2)こワトリ腸管内た投与した床皮加水分解物の個々のアミノ酸消失率は,卵

白加水分解物のそれらとほぼ等しく,床皮シュミレ∵トアミノ酸混合物のそれら より低かった. (3)全アミノ酸消失量に対する腸管膜静脈血中遊離アミノ酸量の割合は,床皮 加水分解物は72%,卵白加水分解物か57%であり,ペプチド態でのアミノ酸の門 脈中への出現の可能性を示した. (4)血扇voで床皮と卵白タンパク質の吸収量と吸収率を調べたところ,これら は両タンパク質でほぼ同じ値を示した. (5)以上の結果から,床皮タンパク質は,卵白タンパク質と比べて,消化管に おける可溶化と低分子化は遅く劣るものの,遊離アミノ酸の形と共にペプチド態 でも吸収されることにより同程度吸収されるため,両タンパク質の消化率がほぼ 等しくなり,アミノ酸で補正することによって蓄積率も高くなることを示唆し た. 審 査 結 果 の 要 旨 平成12年8月3日(木)午後1暗から信州大学農学部30番講義華において,審査員 を含む関連分野の蓼宮,学生出席のもと,桜井論文の公開発表会が行われ,引き続き 質疑応答が行われた. 本研究は,人間の食料と競合する飼料原料の使用をできるだけ控え,競合しない飼 料資源を新たに開発すること,および環境負荷をもたらす産業廃棄物を活用すること を目指して,皮革製造副産物である床皮がニワトリ用飼料原料として利用可能かどう かを明らかにすることを目的として行われた. そのため先ず,床皮の飼料原料としての利用の可能性を検討し,床皮タンパク質の 飼料への配合はニワトリヒナの飼料の噂好性を低下させるが,不足するアミノ酸を準 加することによって噂好性の改善とタンパク質消化率,窒素蓄積率,飼料効率か対照 飼料と同等かそれ以上になることを明かにし,.床皮タンパク質飼料は,アミノ酸補正 すれば,ニワトリヒナにおいて卵白タンパク質と同等かそれ以上に消化され利用され ると結論した. 続いて日韓皮のコラーゲンタンパク質は,立体構造とアミノ酸組成から∴消化と利 用性が一般のタンパク賓と比べ劣ることが考えられるのに,いずれも同等であった理 由喧ついて検討し,●床皮は可溶化と低分子化が卵白より遅く,劣ること,ニワトリ腸

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-13-管内に投与した床皮加水分解物の個々のアミノ酸消失率は,卵白加水分解物のそれら とほぼ等しく,床皮シュミレートアミノ酸混合物のそれらより低いことを明かにし; 腸管からの全アミノ酸消失量に対する腸管膜静脈血中遊離アミノ酸量の割合は,床皮 加水分解物が72%,卵白加水分解物が57%であり,ペプチド態でのアミノ酸の門脈 中への出現の可能性を示した.さらに,これらの結果から,床皮タンパク質は,卵白 タンパク質と比べて∴消化管における可溶化と低分子化は遅く劣るものの,遊離アミ ノ酸の形と共にベアチト態でも吸収されることにより同程度吸収されるため,両タン パク質の消化率がほぼ等しくなり,アミノ酸で補正することにようて窒素蓄積率も高 くなることを示唆した. 本研究は,体系的な研究によって,皮革製造副産物の床皮が,不足するアミノ酸を 添加することによってニワトリヒナの飼料タンパク質として,利用できることを初め て明かにレ,床皮が有用な飼料資源として利用可能であることを示した.この社会的 意義は極めて大きく高く評価できる・また,ニワトリの腸管におけ卑床皮タンパク質 の消化,吸収の特徴を,卵白タンパク質と比較して検討し,その特性付けを初めて行 い考察している. よって,蕃査委員全員一致で本論文が岐阜大学大学院連合農学研究科の学位論文と して十分価値あるものと認めた。 [基礎となる学術論文] (1)床皮飼料へのアミノ酸添加はニワトリヒナの飼料摂取量と窒素利用性を改善する 桜井健一,唐澤 豊,神 勝紀 日本家禽学会誌 37:221-227,2000. (2)床皮タンパク質と卵白タンパク質のh扇tro消化の比較 桜井健一,唐澤 豊,神 勝綻 日本家禽学会誌 37:か4-244,2000.

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