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学習者間インタラクション効果のあるタッチタイプ練習システム

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Academic year: 2021

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(1)2C-6. 情報処理学会第66回全国大会. 学習者間インタラクション効果のあるタッチタイプ練習システム 榎本. 守伸†. 別府大学†. 1. 研究の背景と目的 過去に担当した学生について大学の1年次の タッチタイプ能力と、その後に学習するプログ ラミング言語演習等キーボードを利用する科目 の成績を追跡調査した結果、タッチタイプ能力 の劣る学生がその後の学習でも伸び悩む傾向が 見られた。 タッチタイプ能力の向上は重要であるが限ら れた時間の中でその練習に多くの時間を割り当 てるわけにはいかず、その習得は学習者の主体 性に委ねられる場合が多い。 本研究の目的は学習者間のインタラクション 効果によって学習者の主体的取り組みを促すタ ッチタイプ練習システムを開発することである。 また学内の多様な端末に対応させるため、Java 言語等を利用しマルチプラットフォームに対応 したシステムにすることにした。 Java を利用したタッチタイム練習システム研 究には、木村(2003)の指の運動に重点を置く トレーニングのポリシーに基づいた Java アプレ ットを核とタッチタイプトレーナーや、吉岡ら (2001)による Java 言語等を利用したマルチプ ラットフォームに対応した、タッチタイプ練習 システムへのエージェントプロセスの組み込み を目指した研究等がある。また大学での利用も 見られる「Trr」等ネットワークに対応し成績管 理のできるソフトも存在するがいずれも学習者間 のインタラクション効果に主眼を置いたもので なく、新たに開発を行うことにした。 2. システムの概要 本システムではクライアントはネットワーク に接続された端末およびブラウザであり、アプ リケーションサーバーに Tomcat を利用し、JAVA 言語によるサーブレットとアプレットを主体に して開発した。. A Touch-type Training system with the Interaction effect between students † Morinobu Enomoto Beppu University. 本システムでは学習者は最初にブラウザで認 証を行って授業用の web ページにアクセスする。 学習者はそのページにリンクのあるアプレット で作成されたタッチタイプ練習ページを呼び出 して練習を行い、その履歴はサーバーのデータ ベースに蓄積される。 学習者は随時ランキングページを呼び出し、 全体の中における自己の順位等を確認できる。 2.1. 練習を促進する仕組み 学習者がタッチタイプ練習を終えると、アプ レットはサーバーのデータベースと通信し、そ の課題における当該学習者のこれまでの最短記 録と比較して今回の所要時間がそれを更新した 場合、所要時間と同時にその旨を表示する機能 を持たせた。 ランキングページには、課題別に所要時間の 昇順に学習者の氏名、履修クラス、所要時間、 実施日時、誤り回数がリアルタイムで更新され 表示される。(図1). 図1 本システムでは学習動機を高めるため実名を 表示することにした。従って認証機能を設けて いるが、現時点では事故に備えてアクセスでき る範囲を学内に限定して運用している。 学習者は各課題について任意の回数、任意の 時間に練習することができるが、ランキングペ ージに表示されるのは、その学習者の最も所要 時間の短いレコードのみである。従って、学習 者は自身の氏名を高順位で表示させるため自己. 4−363.

(2) 記録を更新しようとする動機を持つ。 また、所要時間の短さばかりでなく、学習者 の努力の程度を表示するため、自己記録の更新 頻度を記録し、その頻度によりランキング表の 氏名の横に小さなアニメーションを表示する機 能を持たせた。このアニメーションは更新頻度 によって段階的に変化する。また表示されるの は記録を更新した当日のみに限定し、翌日以降 には改めて自己記録を更新しなければ表示され ようにした。. 履修人数と短縮率の関係 50 45 履 40 修 35 人 30 数 25 20 人 15 10 5 0 0.0%. ︵ ︶. 2.2. 学習者間インタラクションを促す工夫 本研究ではインタラクションという概念の基 本的要件はアクションとリアクションの対、そ れが場合によっては反復されるということ(黒 須 2001)であるととらえ、ある学習者が自己最 短記録を更新することにより、抜かれた学習者 が自らの最短記録を更新すべくタッチタイプ練 習を行い抜き返す。その相互作用によって学習 者全体のレベルを向上させることを狙う。 ランキングページは、登録している学習者全 員のデータが掲載されるページと、履修クラス 毎のデータが掲載されるページを選ぶことがで き、ハイレベルな学習者は履修クラスの枠組み を超えて、そうでない学習者は履修クラス内の 身近な友人とインタラクションが生じるよう工 夫した。 また当日に自己最短記録を更新している学習 者のレコードをそうでない学習者のレコードを 背景にしてアニメーションで際立たせ、当日練 習中の学習者を相互に意識させる工夫をした。. クラスではより多くの学習者間インタラクショ ンが生じていることを示唆する結果となった。 (図2) アンケート調査にもおいても「タッチタイプ ランキングを見ると自分のタイムも分かるし、 みんなのタイムも分かって、次はこの人に勝つ ぞ。自己ベストを更新するぞ。と、やる気が出 て来ます。これからもどんどん更新できるよう に頑張ります。」(女子学生)など、学習者間 のインタラクションの示唆する記述が多数見ら れた。 また、昼休憩や放課後に2、3名が連れ立っ て近くの端末に座り、互いの順位を競う様子が 度々観察された。これらの点から本システムは 学習者間のインタラクション効果によって学習 者の主体的な取り組みを促す効果があったと考 えられる。. 20.0%. 40.0%. 60.0%. 80.0%. 100.0%. 平均短縮率. 図2. 4.今後の課題 履修人数の多いクラスでは授業前の休憩時間 より多くの学習者が本システムの利用すること 3.運用と結果 でサーバーの CPU 使用率が上昇し始め、授業開 運用方法は初回の授業で操作法を説明し、授 業毎に新しい課題を加えて趣旨説明のみを行い、 始直前には100%に達してレスポンスタイム の悪化や、レコードの記録ミスが生じるなどの 実際の練習は学習者の主体性にまかせた。 トラブルがあったが、プログラムの見直しで解 学習者間インタラクションの有無を検証する 消しており、今後はより多人数でインタラクシ ため、特定の課題における履修クラス毎のタッ ョンが生じる仕組みや、伸びの低かった層をイ チタイプ所要時間の短縮率と、履修クラスの人 ンタラクションに参加させる方途を考え実装し 数の関係を調べた。 ていきたい。 学習者間でインタラクションが存在すれば、 履修人数の多いクラスではより多くのインタラ 参考文献 クションが生じて課題毎のクラスの平均所要時 1) Jason Hunter 「 Java Servlet Programming 2nd 間が短縮され、学習者間でインタラクションが 存在しなければ、それらに有意な関係が見られ ないとの仮説を考えた。 特定の課題について、初回の所要時間と最終 的な所要時間との間の短縮率について履修クラ ス毎に平均値を求め、履修人数との相関を調べ たところ−0.623となり、履修人数の多い. 4−364. Edition」O'Reilly & Associates 1 2001. 2) Elliotte Rusty Harold 「 Java Network Programming 3) 4). 2nd edition」 O'Reilly & Associates 8 2000 George Reese 「Database Programming with JDBC and Java 2nd edition」O'Reilly & Associates 1 2000 S. J. Liebowitz 、 Stephen E. Margolis 「 Typing Err」 Reason 6 1996.

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