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車載用高出力型リチウム二次電池の性能評価方法の開発

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Academic year: 2021

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主要な研究成果

背 景

環境問題などから燃料電池自動車等の早期普及が期待されている。高効率運転のためには補助用の高性能二 次電池が不可欠である。リチウム二次電池は有望な候補であるが、高出入力と長期(10 年以上)の耐用年数 が要求される。これらの特性が必要な燃料電池自動車等の車載用リチウム二次電池に関する試験評価手法は未 だ確立されていない。要求される出入力特性の分析や劣化解析に基づき電池総合特性評価試験法を確定させる ことと、並びに 15 年の耐用年数(プロジェクト目標)を短期間で判定する加速的耐用年数評価技術を開発す る必要がある。

目 的

車載用リチウム二次電池(電池モジュール)に適用可能な電池総合特性評価試験法を提案し、車載用リチウ ム二次電池(開発品)の性能評価を行う。電池寿命について、小容量セル加速寿命試験から得られた加速係数 を実規模セル加速寿命試験結果に適用し、実規模セルの推定寿命を求める。

主な成果

1.電池総合特性評価試験法の提案と性能評価試験の実施 車載用リチウム二次電池における出入力特性などの電池特性項目を勘案し、電池開発メーカ推奨の充電方 法と整合を図った。電池総合特性試験法を NEDO「燃料電池自動車等用リチウム電池技術委員会」に提案 した。車載用リチウム二次電池開発担当法人によって最終的に開発された 3 種類の車載用電池(電池モ ジュール;図 1 参照)の電池総合特性評価試験を実施した(表 1)。重量エネルギー密度、出力密度に関して は目標が達成されている。また、エネルギー変換効率については動的負荷放電条件では 91 ∼ 93 %となり目 標には未達であるが、定電流放電条件では 96 ∼ 97 %という結果が得られている。 2.加速的耐用年数評価技術の開発 (1)約 2 年間に亘り、小容量セルによる加速寿命試験を実施し、解析に必要なデータの蓄積を行った。蓄積 したデータを基に種々の解析法を検討した結果、寿命推定を行う際の解析方法として 1/2 乗則を適用す ることが効果的であることを明らかにした。 (2)車載用リチウム二次電池の劣化速度を使用条件により分離するとともに、容量劣化・出力劣化の 1/2 乗 則による近似直線の傾きより、50 ℃では 25 ℃標準条件より何倍加速して評価ができるか(加速係数) を明らかにした。 (3)耐用年数評価試験法(加速法)の検討から絞り込んだ温度加速条件において、実規模セル(7 ∼ 18Ah 級)を用いて加速寿命試験を実施した。蓄積したデータを 1/2 乗則で解析し、これに上記(2)で得られ た加速係数を適用後、外挿法により予測寿命を見積った(図 2)。本評価技術によれば、高出力型のリ チウム電池寿命は容量低下よりも出力性能低下により決定することが示唆された。 なお、本研究は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの受託研究として実施した。 主担当者 材料科学研究所 材料物性・創製領域 主任研究員 紀平 庸男 材料科学研究所 材料物性・創製領域 主任研究員 三田 裕一 関連報告書 「燃料電池自動車等用リチウム電池の加速的耐用年数評価試験法の開発(Ⅰ)―実運転条件 を模擬した試験法の検討―」電力中央研究所報告: Q05021(2006 年 7 月) 58

車載用高出力型リチウム二次電池の性能評価方法の開発

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3.需要家エネルギーサービス

59 項 目 目標 値 複合 系 マンガン 系 ニッ ケ ル 系 備考 ( * 提案 ) 出入力密 度 1,800 2,200 2,100 2,100 エネルギー 密 度 70 71.8 74.5 70.7 寿命 ( 年 ) 15 12 充放 電 エネルギ ー 96 91.4 93.2 93.4 1/2乗則 を適用し 解析 (a)240 Wh級電池モジュール  ・複合酸化物系正極採用  ・6.8 Ah×10セル (b)260 Wh級電池モジュール  ・マンガン酸化物系正極採用  ・18.4 Ah×4セル (c)260 Wh級電池モジュール  ・ニッケル酸化物系正極採用  ・7.2 Ah×10セル 図1  評価試験対象電池モジュール(開発品)の外観 表1  電池総合特性評価試験結果 (W/kg) (Wh/kg) 効率(%) 15∼40 3∼6 *SOC50%出力で代表 *C/3 rate 放電容量 電池出入力・容量が初期の 80%以上であること。 *FCEVの走行時間を年間  876時間と想定。 *動的負荷  JEVS D709(1)Aパターン 注1)出入力密度とエネルギー密度は3kWh電池パックとしての換算値 注2)SOC(State of Charge ;充電状態) 注3)C/3 rate(3時間率放電):定格容量を3時間で放電する定電流値での放電試験 注4)FCEV(Fuel Cell Electric Vehicle ;燃料電池自動車)

注5)JEVS D709 日本電動車両規格「電気自動車用密閉形ニッケル水素電池の動的放電容量 試験方法」に記載の動的負荷パターン(1)Aパターン 注6)充放電エネルギー効率は、電池容量試験(3時間率定電流放電)条件では複合系;97%、 マンガン系;97%、ニッケル系;96%と算出。 図2 1/2乗則による寿命予測(概念図) 左図のままではデータの線形近似ができないため寿命推定は困難であるが、1/2乗則を適用することにより 右図のようにデータの線形近似ができ、近似直線を外挿することにより寿命推定が可能となる。

参照

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