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[講演要旨] 江戸(東京)における毎年の有感地震回数の変遷

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Academic year: 2021

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[講演要旨] 江戸(東京)における毎年の有感地震回数の変遷

東京大学名誉教授 宇佐美龍夫 (有)渡辺探査技術研究所 渡邊 健 §1. 目的 地震史料集は小さい地震の記事も大量に収録さ れている.これらは色々役に立つ情報が含まれている が,今回はこれらを用いて江戸(東京)の有感地震回 数を調査することにした. §2. 調査方法 調査する場所を江戸(東京)とした.史料集から,そ の場所の地震記事を選び出し史料別・発生年月日別 に抽出して1記事とし,カード等に書き込む.カードを 並べ替えて年月日順とし,紙またはワープロで一覧 表を作成する.これを「史料ごとの地震の表」とする. 江戸(東京)の場合には,これはノート十数冊分の量と なっている.次に地震が何個あるかに着目して,同一 の地震の史料記事を取りまとめたものを「史料をまと めた地震の表」とした.今回は,このような表から進め て,1596~2000 年分の江戸(東京)の毎年の地震数 の表を作成し,又 5 年間の移動平均値を作成し,横 軸に西暦年,縦軸に年地震数をとって図化した.(下 図参照). §3. 使用した史資料 使用したものは,刊行済の歴史地震史料集と明治 以降の各種の公開資料である. §4. 調査結果 1923 年の関東地震の年が 1370 回と最も多い.こ れは機械観測で,小さい余震や近傍で発生した地震 も計測しているためと考えられる.江戸時代では 1855 年安政江戸地震の時に 2 年間で 332 回,1703 年元 禄地震が 2 年間で 411 回と多く記録されている.これ に対して 1707 年宝永地震の年は 37 回.これ以外で, 顕著に多い年が 3 ヶ年ある.即ち,1649 年が 95 回で 7 月 30 日武蔵下野の地震と 9 月 1 日江戸川崎の地 震があった.1672 年は 93 回であるが江戸付近の被 害地震はない.1793 年は 100 回で,江戸での被害地 震は不明で,三陸地方の大地震が数回発生してい る. 以上は簡単に年単位で見た場合であるが,実際に は日単位で詳細な地震表が作成されているので,日 単位で検討するべきである.まだ詳細な検討をしてい ないので,今回の表を作成した時点で気のついたも のを,次の「問題点」として記す. §5. 問題点 史料が不足していることは明らかである.さらに 資料が増加すれば,例えば,群発地震・中規模地 震の震度分布・大地震の余震活動状況などの詳 細が判明する可能性がある. 江戸(東京)の地震数年変化 0 100 200 300 400 500 1600 1650 1700 1750 1800 1850 1900 1950 2000 西暦年 地震 数 毎年の地震数 5年間の移動平均値 歴史地震 第 20 号(2005) 274 頁

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