Title
沖縄県の保育者の職業ストレスと健康についての予備的
研究 : 幼稚園における子育て支援等の職務内容の多様化
との関連で
Author(s)
山城, 真紀子; 友利, 久子; 大城, 一子; 池田, 尚子; 嘉数, 朝
子
Citation
琉球大学教育学部教育実践総合センター紀要 =
FACULTY OF EDUCATION CENTER FOR
EDUCATIONAL RESEARCH AND DEVELOPMENT(11): 9
-16
Issue Date
2004-03
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12001/10073
琉球大学教育学部教育実践総合センター紀要第11号2004年3月
沖縄県の保育者の職業ストレスと健康についての予備的研究
一幼稚園における子育て支援等の職務内容の多様化との関連で-
山城真紀子*友利久子**大城一子…池田尚子*…嘉数朝子…**
ThePreliminaryStudyofNurserySchoolTeacher's
JobStressandHealthinOkinawa
YAMASHIROMakikoTOMORIHisakoOSHIROIchiko TVmDAShokoKAKAZUTomoko 要約 本研究は、沖縄県で職務内容が急速に多様化している都市部の公立幼稚園教諭168名を対象に、 職務内容の変化と健康度、心理的ストレスなどについての実態把握をすることを目的とした。結果 は、大半のものが、勤務条件(残業や関所時間)や子どもや保護者の変化を感じる者も多かった。 健康状態につていは,大半が普通と答えるが,半数以上が軽いストレス状態にあった。通院を要し た病気は,腰痛,頭痛,婦人科系,膀胱炎などであった。条件面など職場への不満はあるものの、 7割以上の者はやりがいがあると感じていた。勤務形態や残業時間、健康度やストレス、職場への 満足度において、年代による違いがみられた。 はじめに 対を始めた。「エンゼルプラン」(1994年)、「新 エンゼルプラン」(1999年)などの政策を次々 と打ち出し「子育てと仕事の両立支援」への取 り組みが行なわれてきている。 しかし、国の打ち出す保育政策の流れは、規 制緩和・「最小のコスト」をスローガンにした 民間活力策が中心になり、認可外保育施設、公 設民営化、幼保一元化、設置基準や保育士定数 の基準緩和が導入され、保育環境は保育の公的 責任の骨抜きや保育の市場化で保育水率の低下 が危倶されている。 今日、子どもを取り巻く環境が、少子化、核 「三つ子の魂百まで」と幼児教育の重要性は 叫ばれ社会的に認知されているように考えられ るが、保育者の就労については幼児期特有の 「遊びを通して教育する」、「4時間保育の形態」 もあってか、いまだ関係者にあっても、社会に あっても理解されにくい状況が続いている。 国は、1990年「1.57ショック」(合計特殊出 生率)が契機となり、翌1991年「健やかに子ど もを生み育てる環境づくりに関する関係省庁連 絡会議」を発足させ、本格的に少子化政策の検 ゛沖縄キリスト教短期大学。車沖縄女子短期大学…琉球大学教育学部教育学研究科・…那覇市立柏幼稚園 。。…琉球大学 -9-方法 家族化、家庭・親・地域の教育力の低下、女性 の社会進出の増加などの変化により、幼稚園・ 保育園が担ってきた子ども達の豊かな発達保障 に、さらに親や家庭・地域の子育て支援の核と して機能することが求められ、「預かり保育」 「延長保育、夜間保育、休日保育、病児保育」 「一時預かり保育」「世代間、地域交流事業」 「子育て支援センター」と勤務内容の多様化を 担わされている。しかもその状況は規制緩和策 により、125%の受け入れや臨時教諭や臨時保 育士の対応で行なわれている。また、教育や保 育の現場からは今日の子ども達の「身体の育ち の遅れ」「心の育ちの問題」が指摘され久しい が、沖縄県においてもキレル子や荒れる子と保 育の難しい子が増えていることが報告されてい る(那覇市青少年センター、2001)。さらに親 の側も就労からの問題や放任・過保護という子 育ての力量が問われる中、保育の質を維持し子 ども達の豊かな育ちを守るために保育者の心身 の健康は必要要件である。これまで保育者の健 康問題については、以下のような報告がある。 自治労連都職労保育園部会による安全活動報告 の中で、保育の市場化や規制緩和の方向に伴う 行革の結果、保育労働者の健康状態が悪化して いることが報告されている(丸山、2001)。保 育職と健康度に関しては、「頚肩腕障害」「背腰 痛症」などの健康障害がいくつか報告されてい るにすぎない(細川・横田;1975)。職場スト レスの内容分析については、教師や看護職はな されているが、保育者については西野他(2001)、 坂野(2000)が、保育者の自由記述をもとにス トレス尺度の開発を試みている。このように保 育職のストレスについては端緒についたばかり である。 沖縄県において、都市部である那覇市と浦添 市では、他地区に先駆けて「預かり保育」や 「2年保育」「子育て支援センター」等急速に職 務内容が多様化している。そこで本研究では、 那覇市と浦添市の公立幼稚園教諭を対象に、職 務内容の変化と健康度、心理的ストレスなどに ついての実態把握をすることを目的とする。 対象:那覇市101名と浦添市67名の公立幼稚 園教諭168名であった。 尺度:本調査で用いた質問項目の内容の構成 内訳は次のとおりであった。1.属性;1)基 本的属性;年齢、性別、結婚、子どもの有無等。 2)職場の概要;園の規模、園児数、職員数等。 3)勤務状況;時間、形態等。Ⅱ職務内容の 変化:1)変化の程度、2)職場状況の変化、 3)残業の状況、4)持ち帰り残業の内容と時 間。Ⅲ福利厚生:休暇、生理休暇、休憩室等。 Ⅳ、健康状態:l)身体的健康状態、2)精神 的健康状態:東京都健康づくり推進センター (2001)が用いたストレス評価指標の心理行動 面のチェック項目を採用した。34項目4段階評 定(Oまったくあてはまらない-3とてもあて はまる)であった。3)職場への満足度、やり がい:いずれも3段階評定であった。 実施時期:2003年8月~12月 手続き:留置法によった。回収率は8615% であった。 で質問紙による職場の職務内容と、個人の健康、 ストレス、満足度等に関する調査を実施した。
結果と考察
I属性 l)基本的属性:対象者は女性が162名、男性 6名の計168名であった。那覇市が101名、浦添 市が67名であった。勤務形態は、正規職員が 122名、臨時職員が45名、パートが1名であっ た。職務内容としては、クラス担任が94名 (65.3%)、複数担任が17名(11.8%)、主任が 9名(6.3%)あった。この後の集計は、全て をこみにして行った。 年齢構成については、50歳以上は33.3%を占 め、もっとも人数が多かった。両市において幼 稚園教諭の高年齢化が顕著である。ついで多い のが25~29歳の層で22.6%を占めている。中間 層の30代は少なく15%程度である。世代間の断 絶が懸念される。勤務形態と年代をクロス集計 -10-行った結果、年代の主効果は得られなかった。 Ⅱ職務内容の変化 ②勤務内容・状況の変化 勤務内容の変化について「楽になった」「以前 と変わらない」「ややきつくなった」「きつくなっ た」の4評定で答えてもらった。「ややきつく なった」が36.2%でもっとも多く、「きつくなっ た」34.2%、「以前と変わらない」25.7%、「楽 になった」3.9%の結果である(図3参照)。約 7割が「きつくなった」と勤務内容の変化を感 じている。 0000000 208642 % 11 ロ正規職員 圏臨時職員 20代30代40代50代 XF(6)=48.78,p<、01 図1勤務形態と世代のクロスの結果 26年以上 21-25年 16-20年 11-15年 6-10年 3-5年 1-2年 1年以下 31.5 Ⅱ■■8.9 16.5 6 ■7.1 きつくなった ややきつい 度わらない 粟になった 14.3 8.3 17.3 253035 % 05101520 図2勤務年数 10 20 30 図3勤務内容の変イヒ 如発 0 した結果を図1に示した。カイ自乗検定の結果、 年代による勤務形態の偏りが有意となった
(が(6)=48.78,p<、01)。図1に示されるよう
に、20代では臨時職員が多かった。 勤続年数を図2に示した。26年以上勤務する ものが31.5%を占める。ついで多いのが1年以 下の17.3%であった。中間層の少ないことが特 徴的である。 結婚については、未婚が64名、既婚が104名 であった。子どものあるものは95名(55`2%) であった。子どもの平均数は2.42名(SD-83) であった。 2)職場環境(規模、職員数など):園の規 模としては、60名以下が35.4%と最も多く、つ いで90名以下が22.9%であった。教諭数は、4 名が19.8%、8名が18%であった。その他の職 員数は0名、すなわち、いない園が80.2%をし めていた。1名が9.3%であった。 受持ち児の年齢は、5~6歳児が64.5%を占 め、4歳児は8.7%であった。勤務時間は8時 間のものが75%で、5時間以内が2.9%、5~8 時間のものが3.5%であった。勤務時間につい て、年代を独立変数として-要因の分散分析を ・正規職員の増減については、「変わらない」 が43.0%、「減った」が35.5%、「増えた」が 70%という結果であった。約4割の教諭は正 規職員が「減った」と受け止めていた。 ・パート職員等の増減について、「増えた」が 38.4%、「変わらない」が18.6%、「減った」 が4.7%という結果であった。約4割の教諭は パート職員が「増えた」と受け止めている。 ・仕事量の増減は「増えた」が66.3%、「変わ らない」が19.2%、「減った」が0.6%という 結果であった。約7割の教諭は仕事が「増え た」と受け止めていた。 ・仕事の多様性については、「増えた」が 68.0%、「変わらない」が16.3%、「減った」 と答えた教諭は皆無であった。約7割の教諭 が仕事の多様性が「増えた」と受け止めてい る。 ・開所時間の変化について、「長くなった」が 48.8%、「変わらない」が41.7%という結果 であった。約5割の教諭が「長くなった」と 考えていた。 -11-鰯
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・研修等の増減については、「増えた」が34.9 %、「変わらない」が430%、「減った」が 7.6%という結果であった。約4割の教諭は 研修等が「増えた」と考えていた。 ・子どもの変化については、「常に感じる」が 50.3%、「時々感じる」が44.9%、「あまり感 じない」4.8%という結果であった(図4参 照)。子どもの変化を約8割以上の教諭が感 じていた。 ⑨40h以上 ⑪30~40h未泊 ⑦P5~30h未泊 ⑥fO~25h未君 ⑤15~20h未ヨロ ④10~15h未泊 ③5~IOh未溝 ②5h未浅 ①0 U65 5.9 0.7 13.1 11.1 11.1 6 13 2鯵 ■、 9.8 05101520 図61ヶ月の残業時間 濁発 が12.2%である。 .持ち帰り残業の時間は、②「1~2時間」が 43.8.%で、次いで③「2~3時間」が28.8 %、①「1時間以内」が216%の結果である (図7参照)。持ち帰りの仕事の中身について は、「記録」が622%で最も高く、次いで 「教材づくり」が50.0%、「報告書作成」が 44.8%、「行事にかかる準備」が42.4%の順 に高い結果である。 常に感じる 50.3 時々感じる 44.9 感じない 4.8 ・0102030405060
図4職場状況の変イヒ:子供の変イヒ%
・保護者の変化については、「時々感じる」が 44.8%、「常に感じる」が50.3%、「あまり感 じない」が4.9%という結果であった(図5 参照)。約8割の教諭が保護者の変化を感じ ていた。 ⑤4h以上 ④3~4h ③2~3h ②1~2h ①1h以内 13.3 2.6 28.8 43.8 21.6 010203040 図7持ち帰り残業の平均時間 卵% 常に恩じる 44.8 時々感じる 503 ・ここ2~3年の残業時間の増減については、 「増えている」が46.5%で最も高く、次いで 「あまり変わらない」が32.6%、「減っている」 は2.3%の結果である。約5割の教諭が増え ていると考えている。 ・残業時間と年代をクロス集計した結果を図8 に示した.カイ自乗検定の結果、年代による 残業時間に偏りが有意となった(jU2(6)=1 167,p<・10)。20代ではO~5時間以内の者 の割合が期待値よりも有意に高かった。50代 以上では月20時間以上の者の割合が有意に高 く、O~5時間の者の割合が低かった。年代 とともに残業時間が増大していた。これは、 20代では臨時職員が多く、30代では育児中の 忠じない 4.9 0102030405060 % 図5職場状況の変イヒ:保護者の変イヒ ③残業等 1ヶ月の残業時間については、③「5~10時 間未満」が21.6%で最も多く、次いで②「5 時間未満」が20.3%、⑥「20~25時間未満」が 13.1%という順位であった(図6参照)。残業 の中身について複数の回答も可として答えても らった結果は、「行事の準備や施設整備」が 77.9%と最も高く、次いで「打ち合わせ(職員 会議など)」が52.3%、「保育や給食等の準備」 -12-Ⅲ健康度、心理的ストレス、および職場への満 足度・やりがい ①健康度 ・最近の健康状態については、「普通」である と答えた教諭が最も高く55.2%、「良好」が 16.9%、「すぐれない」が13.4%、「通院中」 が8.7%の結果である。年代と最近の健康状 態でクロス集計を行った結果を図9*に示す。 カイ自乗検定の結果、年代による健康状態の
偏りが有意となった(jC2(9)=22.44、p<01)。
20代では良好な者が期待値よりも有意に多い
゛が、50代以上では良好な者は少なかった。 ・睡眠時間については、「6~7時間」が79.1 職員が多いため、50代以上への残業の増加と なっているのではないかと推測される。 20代 30代 □O~5h ■5~20h 圏20h以上 40代 50代 0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100% X2(6)=11.67,p<・10図81ヶ月の残業時間と年代のクロス表
④休暇等・年次有給休暇の取得については、「O~5日」
が34.9%で最も高く、次いで「6~10日」が 29.1%、「11日~15日」が15.1%の結果であ る。・生理休暇については、「有給生理休暇制度は
あるが、取っていない」が45.9%で最も高く、
次いで「無給の生理休暇制度があるが、取っ
ていない」が14.5%、「有給の生理休暇制度
はあり、希望通り取っている」が8.1%という結果であった。有給制度の生理休暇が認め
られているにも関わらず希望通り取っている 教諭は1割以下の状況である。 ・休憩室の有無については、「ない」が44.2%で最も高く、次いで「ある」36.6%、「足り
ない」が11.0%、「十分にある」は1.2%とい う結果であった。約5割が休憩室がないか、不足している状況
である。・休憩時間については、「職員室か保育中適当
に休む」が44.2%で最も高く、次いで「休憩
することができない」39.0%、「休憩室で休
むことができる」は5.2%の結果である。休 み時間が設定されていない幼児教育の保育の 在り方に起因していると考えられるが、休憩 室で休むことができる状況が5%と低い。 20代 30代 □良好 ■笹通 園すぐれない 国通院中 40代 50代 0%101620%30%40%50%60%70%80%90%100% ェ!(9)=22.44,p<,01図9最近の健康状態と年代のクロス表
20代 くいい永極却池や栖茄媚
ま臣あ痕や夜と疲 □■圏圖 30代 40代 50代 0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100% r(12)=35.68.p<01図10仕耳Jでの心身の疲労と年代のクロス表
%で最も高く、次いで「5時間以下」が12.2 %、「7~8時間」が4.7%、「8時間以上」 は1.2%の結果である。 ・疲労の回復状況については、「翌朝に前日の 疲れを持ち越すことが時々ある」が48.8%で 最も高く、次いで「翌朝に前日の疲れを持ち 越すことが良くある」が20.3%、「一晩眠れ -13- I’11 ■■■ ■■ ■■ 鰯副攪譲欝 ■■ ■ ■ ■ 暉纏鞠  ̄ ̄■
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Ⅱ
’’1ば回復する」が19.2%、「翌朝に前日の疲れ をいつも持ち越している」が8.7%の結果で ある。約8割以上の教諭が疲れを持ち越して いる状況にある。年代と疲労回復状況でカイ 自乗検定の結果、年代による疲労回復の偏り
が有意となった(jC2(9)=22.23,p<、01)。
20代では「一晩眠れば回復する」者が期待値 よりも有意に多いが、50代以上では「翌朝に 前日の疲れを持ち越すことが良くある」者が 多かった。 ・仕事での心身の疲れ具合については、「やや 疲れる」が62.2%で最も高く、次いで「あま り疲れない」が15.7%、「とても疲れる」が 12.8%、「まったく疲れない」が4.1%の結果 である。約7割以上の教諭は仕事での心身の. 疲れを感じている状況にある。疲労と年代を クロス集計した結果を図10*に示した。カイ 自乗検定の結果、年代によって疲労の程度の偏りは有意であった(X2(12)=35.68、p<、
01)。20代ではあまり疲れない者が期待値よ りも有意に多く、とても疲れる者が少ないが、 40代ではとても疲れる者が期待値よりも有意 に多かった。 15.1%、「生理蒲」が13.4%、「貧血」が11.0 %、「膀胱炎」が10.5%とあげられる。 ・通院を要した病気について複数回答も可とし て回答して頂いた結果は、「腰痛・背腰痛症」 が28.5%で最も高く、次いで「頭痛」が10.5 %、「子宮筋腫など婦人科系病気」が9.9%、 「膀胱炎」が8.7%である。他の病気について は5%以下であった。 ②心理的ストレス 心理的ストレス評価尺度は、最少得点O~最 大45点の範囲で、心理行動面での指標としては 4段階①O~4点:問題なし、②13~23点:軽 いストレス状態、③24~34点:かなりなストレ ス状態、④35~45点:日常生活に支障があるス トレス状態)に分けられる。本研究の対象者を 分類すると、1段階人34.8%、2段階人約53.9 %、3段階人約10.4%、4段階人約1.8%(無 回答20人、約14%)であった。半数以上が軽い ストレス状態にあり、かなりストレス状態にあ るもの(3,4段階)も1割以上いた。 心理的ストレスについて、年代による-要因 の分散分析を行ったところ、年代の主効果が有意(F(3/151)=2.42,p<、10)となった。図11に
示されるように、50代以上のストレスが高いこ とが明らかになった。Tukey法による下位検定 の結果、20代と50代の間に有意差が認められた (P<0.5)。 08642086420 211111 團 ストレス 20代 30代 20代30代40代50代 図11世代別ストレス合計得点の平均値□霞溌
■篭鮮
團篭して
40代 50代 ・身体の自覚症状について複数回答も可として 答えて頂いた結果は、「肩こり・首筋のはり」 が55.8%で最も高く、次いで「疲れが取れな い」が40.7%、「「背中・腰の痛み」が37.2% とそれぞれに約4割以上を示している自覚症 状である。 それ以下の結果は、「のど・声の調子」が 26.2%、「睡眠不足」が23.3%、「低血圧」が 0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100% x7(6)=25.75,p<、01 図12職場への満足度と年代のクロス表 ③職場への満足度や仕事のやりがい 職場への満足度については、「どちらともい えない」が最も多く39.2%で、「満足していな -14-鼠
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鱸 □い」ものが28.8%、「満足している」ものが 24.8%であった。職場への満足度と年代をクロ ス集計した結果を図12に示した。カイ自乗検定 の結果、年代によって満足度の偏りは有意であっ
た(几2(6)=25.75、p<01)。20代では満足し
ている者の割合が期待値よりも有意に高く、満 足していない者の割合が少なかった。逆に40代 では満足している者の割合が期待値よりも有意 に低く、満足していない者の割合が高かった。 50代以上では満足している者の割合が期待値よ りも有意に低かった。 仕事のやりがいについては、「やりがいがあ る」と答えた者が71.2%と大半をしめ、「どち らともいえない」が20.8%、「やりがいがない」 と答えた者はわずかに3.2%であった。仕事の やりがいと年代についてについてカイ自乗検定 を行ったが年代によってやりがいの偏りは有意 とならなかった。 以上の結果から、条件面での不満はあるもの の、やりがいがあると感じているものが多いこ とが分かった。また、年代によって満足度は減 少するが、やりがいには年代差はみられなかっ た。光岡・水田(1980)の研究においても、保 育者のパターンとして、一般的疲労感は高いも のの、労働意欲の低下はみられないことが報告 されている。 本研究では、幼稚園教諭の健康度やストレス 等について年代による違いのみで検討したが、 園の規模や子どもの有無など、さらに詳細な要 因分析を行う必要がある。 が最も多くず生理休暇を取っている者は1割 以下であった。休憩室はない所が多かった。 3.健康状態については半数が普通と答えて いるが、1割以上のすぐれない者や通院中の 者もいた。 4.通院を要した病気は、腰痛、頭痛、婦人 科系、膀胱炎などであった。 5.健康状態Iこっていは、普通であると答え るものが半数をしめているが、心理的ストレ スでは、半数以上が軽いストレス状態にあっ た。 6.条件面など職場への満足度は高くないが、 7割以上の者はやりがいがあると感じていた。 7.年代による違いが、勤務形態や残業時間、 健康度やストレス、職場への満足度において みられた。 引用文献 坂田和子「保育者の精神的健康に関する研究一 保育所職員の日常的ストレスについて~」 2000聖心ウルスラ学園短期大学紀要第30号 p65~p71 那鰯市青少年センター「那覇市における子ど もの実態調査~幼稚園・小学校・中学校担任 対象アンケート結果~」2001所報12号平 成13年3月 西野美佐子・白井秀明・木村進・荒井龍弥「保 育者のストレスに関する基礎的研究」2001 感性福祉研究所年報2p205~212 細川汀・細川昌子監修「保母の労働と職業病」 1975ささら選書 丸山麻利子「自治労連都保育職労保育園部会 での安全衛生活動」労働と医学 2001NO70p53-61.「特集保育労働者 の安全衛生活動」財団法人東京社会医学研 究センター 光岡摂子・水田和江「保育者の健康問題第3 報一山口県の保育者の実態一」 l980宇部短期大学学術報告第16号p77~ p87 東京都健康づくり推進センター2001ストレ まとめ 本研究は、沖縄県都市部における幼稚園教諭 の勤務条件の変化や健康度、ストレスについて の実態把握を目的として、以下のような知見を 得た。今後、各要因間の関連について検討して いきたい。 1.勤務条件の変化残業や開所時間が増え ていた。また、子どもや保痩者の変化を感じ る者も多かった。 2.休暇は、年次有給休暇は0~5日のもの -15-ス教室の開き方保健同人者