『古今和歌六帖標注』翻刻(一八)
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(2) ︵人文科学・社会科学編︶. 第五十七巻. 第二号. 翻刻︵一人︶. 平成十九年二月. 藤一男. 北海道教育大学旭川枚国文学研究室. 伊. ︵天保二年−一人三一−序︶を翻刻した。中. ﹃古今和歌六帖標注﹄. 北海道教育大学紀 要. ︻概要︼ 山本明清﹃古今 和 歌 六 帖 標 注 ﹄. 巻第一号︵二〇〇塁九月︶・第五五巻第二号︵二〇〇五年二月︶・第五六巻第一号︵二〇〇五年九. す夫. 月︶・第五六巻第二号︵二〇〇六年二月︶・第五七巻第一号︵二〇〇六年九月︶所載の︵四︶∼︵一. 七︶を受けるものである。. くれなゐ. モニハキ. 五︵八九二︶に、﹁直土. 三四仝一誰まきし紅なれば三輪山をひた紅ににほはせるらむ. ヒク. ︻頭︼ 此﹁ひた何﹂といふ事、ふるき詞也。﹃万葉﹄. ︵夫雑十紅︵一三五芸︶よみ人しらず︶ ヒタッチ. につく夫. 足遽貫﹂とも、又十人︵四〇六四︶にも﹁等能乃多知波奈比多底里ホ之. 又十二︵二九七二︶にも﹁赤吊 純真衣﹂とも、又十三︵三二九五︶にも﹁当. 藁解敷而﹂とも、又九︵一人〇七︶にも﹁直佐麻乎 裳者織服而﹂とも、. ニワラトキシキテ. ホ. キヌノヒタウラヒタ. ツすニアシフミヌキテ. 土. は国歌大観番号を、私家集は私家集大. に引用されている 和 歌 に 、 ¶ 万 葉 集 ﹄. 弓﹂ともみゆ。. かくらくのとませの山をすそへらととよすめ神のまきし紅 ︵同︵一三五蓋︶︶. いでなん童. 紅のやしほの衣かくしあらば思ひそめずぞ有べかりける ︵拾恋五︵九蓋︶よみ人しらず︶. ぞ後. かくばかり恋しわたらば紅の末つむ花の色に出ぬべし ︵童︵六〇三︶︶. 貫之. 立田川色紅に成にけり山のもみぢも今はちるらし ︵後秋下︵四一三︶よみ人しらず︶. いかにしてこひをかくさん紅のやしほの衣まくり手にして. 此﹁いかにして﹂のうた、﹃童豪抄﹄巻六に、﹁﹃古今﹄十九にあり﹂と. ︵童︵実三︶︶. ︻頭︼. 三男人. 三男七. 三男六. 三男五. 三男四. 成の歌番号を、その他は新編国歌大観の歌番号を付した。 なお、今回は、第五帖、服餅の色のうち、紅・紫・梶・緑の四項目を、錦 綾のうち、錦・綾・糸・綿・布の五項目を、第六帖草のうち、春の草・夏の 草・秋の草・冬の草・下草・にこ草・雑の草・山吹・撫子・秋萩・女郎花・ 薄・篠薄・荻の一四項目を収めた。. ○本箱は、﹁﹃古今和歌六帖標注﹄翻刻︵一︶﹂︵﹃旭川国文﹄第一三号完九毒一亘 ﹁﹃古今和. 完九人年人月︶、以下、同紀要、第五〇巻第一号︵完九九年人月︶・第五. 翻刻︵三︶﹂︵﹃北海道教育大学紀要︵人文科学・社会科学編︶﹄第. ﹁﹃古今和歌六帖標注﹄翻刻︵二︶﹂︵﹃語学文学﹄第三六号完九人年三月︶. 歌六帖標注﹄ 四九巻第一号. 一巻第一号︵二〇〇〇年人月︶・第五一巻第二号︵二〇〇左二月︶・第五二巻第一号︵二〇〇左九 月︶・第五二巻第二号︵二〇〇二年二月︶・第五三巻第一号︵二〇〇二年九月︶・第五三巻第二号 ︵二〇〇三年二月︶・第五四巻第一号︵二〇≡年九月︶・第五四巻第二号︵二〇〇孝二月︶・第五五. 15.
(3) 伊 藤 一 男. 良遅法師. みゆ。され ど 今 の 本 に は み え ず 。 ﹃後拾遺﹄ 秋 上 ︵ 三 〇 八 ︶ わすれめや舌. 紅の初花 染 の い ろ ご ろ も お も ひ し 心 わ れ は わ す れ ず. ふかく舌. そでふれば露こぼれけり秋の野はまくり手にてぞゆくべかりける 三男九. 三男○. ︵Ⅲ実三︶︶. くれなゐの花にしあらば衣手に染つきもちてゆくべきものを. ︵古恋四︵七 二 三 ︶ よ み 人 し ら ず ︶ しありせば古け方くぞ恩 ふ 方 = 市. ︵万十一︵二 人 二 七 ︶ ・ 古 本 ﹃ 人 丸 集 ﹄. 紅に染し 衣 も た の ま れ ず 人 を あ く に し か へ る と 思 へ ば ︵古誹語︵言 四 四 ︶ よ み 人 不 知 ︶. 人しれず お も へ ば く る し 紅 の 末 つ む 花 の 色 に 出 な む ︵同恋一︵実六 ︶ ︶. てやは拾. よそにの み 見 つ ゝ を こ ひ ん 紅 の す ゑ つ む 花 の 色 に 出 ず と も. ぬ丸. 灰汁ヲカヌはうつるてふ也舌. 三男一白妙の我衣手にくれなゐのしみなん心うつろはんやは 三男二. 三男三. 三男四. なば拾. ︵1七一・Ⅲ二芙・Ⅲ二三六︶︶. 思ふにも 今 は あ ま り ぬ く れ な ゐ の 色 に 出 な ん 人 の し る べ く. ︵万十︵完九 三 ︶ ・ 拾 恋 一 ︵ 六 三 二 ︶ よ み 人 し ら ず ・ ﹃ 人 丸 集 ﹄. 三男五. くれなゐ に 袖 そ む 秋 は 過 に し を 春 さ へ 何 の 色 ま さ る ら ん め方. 三男六. 紅にそめ て し 衣 雨 ふ り て 匂 ひ は す と も う つ ろ は ん や も. とものり. くれなゐ の 色 に は 出 し 隠 沼 の し た に か よ ひ て 恋 は し ぬ と も. ︵万十六︵三 人 七 七 ︶ 豊 後 国 白 水 郎 ︶. 三男七. 三男人. ﹃古 今 ﹄ 恋 二 ︵ 六 〇 七 ︶. ︵第三︵一六人三 ︶ 己 出 ︶. ︻頭︼. むらさき. 紫のひと も と ゆ ゑ に む さ し 野 の 草 は な べ て も な つ か し き か な. みながらあはれとそ見る舌. ︵続後秋下︵ 四 二 九 ︶ よ み 人 し ら ず ・ 代 秋 下 ︵ 一 二 二 二 ︶ ︶. 秋の野は か ら 紅 に な り に け り い く し ほ 時 雨 ふ り て 染 け ん. やま続・ 代. ことに出ていはぬばかりぞみなせ川そこにかよひてこひしきものを 三男九. 三吉○. ︵古雑上︵八 大 七 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. ぞわかれざりける古∵家. 方. 業平. 三吉一むらさきの色こき時はめもはるに野なる草木も哀なり烏. かけ. 方∵夫. なくも 方・夫 三吉二 紫のねはふよこ野の春の野は君を恋つゝ鴬ぞ時 に夫・赤. ︵同︵八大人︶・伊︵七人︶・家︵1富・豊七・Ⅲ二九・Ⅳ三四︶︶. はるのには. ︵万十︵一人二五︶・夫春二鴬︵四莞︶・﹃赤人集﹄ ︵土二大・Ⅲ九︶︶. ︻頭︼契沖云、﹁よこ野﹂は河内也。﹃神名帳﹄ に﹁河内国渋川郡横野神社﹂. 三五≡ から人の衣そむてふむらさきの心にしみておもほゆるかも. とみゆ﹂。. な猿・夫. ︵−二・¶二︶・夫雑十︵一三五完︶︶. ﹃文選﹄任妨天監三年策秀才文一ム、﹁昔紫衣威服、猶化二斉風一﹂。 如本. ︵同四︵票九︶麻田連陽春・﹃猿丸集﹄. ︻頭︼. をおもへ舌. こむらさきほす日はくれぬいづくにかたまやとからん人さとはしにし. 夫. そめ 方∵新・夫. かさの女郎. ずして 〃∵新・夫. 思ふとも下にやあはんむらさきのねずりの衣色にいづなゆめ. て こひしくぼ舌. は. よみ人しらず. しらねどもむさし野といへばかこたれぬよしやそこそは紫のゆゑ. さ河・イ. ︵万三︵三九五︶・新拾恋一︵九二二︶・夫雑十︵一三五七人︶家持卿︶. つくま野に生る紫きぬにすりいまだきなくに色に出にけり. 近江. ︵古恋三︵六五二︶よみ人しらず︶. 三吉四. 三吉五. 三吉六. 三吉七. ﹃古今﹄雑上︵八六七︶. ︵河常夏︵完七︶︶. ︻頭︼. ︵続古恋一︵言〇九︶よみ人しらず︶. 山吹の花色衣ぬしやたれとへどこたへず口なしにして. そせい. 思ふともこふともいはじくちなしの色に衣を染てこそきめ. くちなし. むらさきの一もとゆゑにむさし野の草はみなからあはれとぞ見る. 三吾人. 三五完. ︵古誹譜昌一二︶・家︵1三人・豊七︶︶. 16.
(4) 『古今和歌六帖標注』翻刻(一人). 三五言 みどり 宗行. くちなし の 色 に 心 を 染 し ょ り い は で 心 に 物 を こ そ 思 へ. ︵二二大︶︶. 木拾. の拾. よみ人しらず. 下紅葉有 け る も の を 桧 の 葉 の う へ は み ど り を 頼 み け る か な. するをばしらで拾. ︵副春上︵二四︶・凰︵三九︶・矧楓︵三・家︵九︶・叶︵九五︶・矧︵四二七︶・乳価. 三雲一ときはなる松のみどりも春くれば今一しほの色増りけり. 三雲二. ﹃後 撰 ﹄ 恋 四 ︵ 八 三 四 ︶. ︵拾恋三︵人 四 四 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. ︻頭︼. たれ家. いせ. あさみど り の べ の 霞 は つ ゝ め ど も こ ぼ れ て に ほ ふ は な 桜 哉. ︵同雑上︵望七 ︶ ・ 家 ︵ 1 七 一 ・ Ⅲ 窒 ・ Ⅲ 吾 三 ︶ ︶. 海にのみひちたる桧のふかみどりいくしほとかはしるべかるらん. なみ家. 高砂の桧をみどりと見しことはしたのもみぢをしらぬなりけり. 三雲三. 三雲四. ﹃新 古 今 ﹄ 春 下 ︵ 一 五 〇 ︶. ︵同春︵四〇 ︶ よ み 人 し ら ず ・ 寛 ︵ 一 一 ︶ ・ 新 万 ︵ 五 ︶ ・ 新 朗 ︵ 一 一 三 ︶ ︶. ︻頭︼. にしき. ︵同秋下︵二空 ︶ ・ 新 撰 ︵ 二 人 一 ︶ ︶. ど後. せきを よわ古∵新. ︵一一五・八四︶. なほざり に 秋 の 野 山 を 分 ゆ け ば 錦 を 衣 に き ぬ 人 ぞ な き. やまぺ後こえくればおらぬにしきを後. ︵後秋下︵三 人 九 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. なぞ更に 秋 か と と は ん 唐 錦 た つ た の 山 の 紅 葉 し る き を. するよ後. 霜のたて露のぬきこそもろからし山のにしきのおればかつちる. ︵古雑上︵人 畜 ︶ よ み 人 し ら ず ・ 新 撰 ︵ 二 人 一 ︶ ︶. 思ふどち ま と ゐ せ る 夜 は 唐 錦 た ゝ ま く を し き 物 に ざ り け る. ぞあ古∵新. たが為にあすはのこらん山ざくらこぼれてにほへけふのかたみに. 三五妄. 三雲大. 三雲七. 三雲人. ﹃寛 平 歌 合 ﹄. ︵同︵四〇三︶︶. ︻頭︼. なほざりに秋のみやまに入ぬればにしきの色の衣をこそきれ. あき舌. たゞみね. 神なびのみむろの山をわけゆけばにしきたちきる心ち社すれ. 人和. 日ぐらしに秋の野山を分くればこゝろにもあらぬ錦をぞきる. 三雲九. ︵古秋下︵二九大︶・新撰︵芙︶・家︵1二二千Ⅲ一人・Ⅳ三〇︶︶. もみぢばををしき錦とみしかども時雨とゝもにふりてゝぞこし. たゞふさ. たちよりて見るべき人のあればこそ秋の林に錦しくらめ. 貫之. ︻頭︼契沖云、﹁にしきたちきる﹂は、﹁立着る﹂なり。﹁裁労﹂にはあらず。. 三五二〇. 三五三. ︵後秋下︵四〇人︶よみ人しらず︶. てこそ後. 忠峯 やまものも後. 秋風のうち吹からに野も山もなべて錦におりかへす哉. ︵同冬︵塁四︶︶. 三五二二. いせ. もみぢばを分つゝ行ば錦きて家にかへると人やみるらむ. ︵同秋下︵三人人︶︶. 三五二三. ﹃史記﹄項羽本紀云、﹁富貴不レ帰二故郷一、如二衣レ繍夜行一﹂。. ︵同︵四〇四︶︶. ︻頭︼. ﹃前漢書﹄朱買臣伝云、﹁上拝二朱買臣会稽太守一、上謂二買臣一日、富貴. 木のもとにおらぬ錦のつもれるは雲の林の紅葉なりけり. つらゆき. 不レ帰二故郷一、如二衣レ繍夜行一﹂。. 三五二四. こゝに﹁雲の林﹂といふは、雲林院の事也。﹃栄花﹄ みねの月の巻︵二. ︵後秋下︵四〇九︶よみ人しらず︶. ︻頭︼. 七二︶に、. けふりせぬみやまおろしの悲しさにくものはやしはたちやそひけん. 17.
(5) 伊 藤 一 男. 人丸 ざる方 こま方・夫 むす方 か方 三五二五 唐錦ひもときあけてゆふへともしらぬ命にこひつゝやあらん を古∵夫. つらゆき をとめ子かイ. しく後. 秋風に ち る も み ぢ 葉 は 女 郎 花 や ど に お り き る 錦 な り け り. ︵Ⅲ. ︵万十一︵二四〇六︶・夫雑十五︵三大五三︶よみ人しらず・古本集︵Ⅲ二七七・山四二六︶︶. 三五二大. たつた川もみぢば落てながるなりわたらばにしき中や絶なん. みだれてながるめり舌・新=市本. ︵後秋下︵甲 石 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. 三五二七 ﹃人丸集﹄. もみぢ葉のふりしく秋の山べこそたちてくやしき錦なりけり. 妄九︶︶. ︵古秋下︵二 人 三 ︶ よ み 人 し ら ず ・ 新 撰 ︵ 一 一 人 ︶ ・ 大 ︵ 二 五 五 ︶ ・ 古 本. 三五二人. 貫之. もみぢばのながるゝ秋は河ごとににしき洗ふと人やみるらむ. ︵後秋下︵四 一 二 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. 三五二九. ﹃華 陽 国 志 ﹄ 云 、 ﹁ 錦 江 織 レ 錦 濯 二 其 中 一 則 鮮 明 ﹂ 。. ︵同︵四妄︶ よ み 人 不 知 ︶. ︻頭︼. かきほなす人はいヘビも唐にしきひもときあくる人もなきかな. ひとまろ. ﹃文選﹄左 思 局 部 賦 云 、 ﹁ 貝 錦 斐 成 濯 二 レ 色 江 波 一 ﹂ 。. 三五三〇 ︵ひもの条︵ 三 三 望 ︶ 己 出 ︶. あや. くれはどりあやに恋しくありしかばふたむら山もこえずなりにき. 二河. ︻頭︼本文題 の み に て 歌 か け た り 。 今 は エ 本 、 蔵 本 に て 補 へ り 。 四実五. ﹃延喜主計式﹄云、﹁上総国呉服綾同遠江国呉服綾白二十疋赤十五疋. ︵後恋三︵七一 二 ︶ 清 原 諸 実 ︶. ︻頭︼. ひとまろ. 独ねのこ も く ち め や も 綾 む し ろ を に 成 ま で に 君 を し ま た ん. ぬと方. 云云﹂。. 四実六. 三五≡. ︵万七︵二五三人︶・新千恋二︵一二男︶・古本集︵¶竺九︶︶. いと. 夏引の手びきの糸をくりかへしことしげくとも絶むと思ふな. 三五三三 かふちめの手染の糸をくりかへし片糸に有とも絶むとおもふな. かた糸のこれかれよそによられつゝ連なん後は何かたゆべき. ︵古恋四︵吉三︶よみ人しらず︶. 三五三二. なれど方へや方. ﹃延喜内蔵式﹄云、﹁中宮御服科云云、右年科御服、以二寮糸、付二河. ︵万七︵一三六︶・夫雑十七女︵一大六C二二︶よみ人しらず︶. ︻頭︼. 又. ﹃主計式﹄. 云、﹁凡貢二夏調糸一者、伊勢、三河、近江、美濃、但. 但馬糸のよれどもあはぬ思ひをば何のたゝりにつけてはらへん. 崇ヲカヌ. 内国一俵レ件雇織貯二収寮庫一、又云染手二人、染女四人云云﹂。 三五三四 ︻頭︼. 馬云云。右十二国並上糸﹂とみゆ。. カケウム. ﹃和名抄﹄蚕糸具云、﹁絡探、﹃楊氏漢語紗﹄ 云﹁︹多々理︺﹂。. ﹃万葉﹄十二︵二九九〇︶ ヲ ト メ ラ ガ ウミ ヲ ノ タ 、 リ ウチ ヲ の童. かく計やめにかくてふ但馬糸まゆめかきては嬉しかりけり. せき童. 撼嬬等之績麻之多田有打麻懸績時無二恋渡鴨. 三五三五. 沙 弥 満 誓 さみませい いまだはきねど方. いましはきねど夫. しらぬひのつくしのわたは身につけてまだききねども暖に見ゆ. わた. みだれ糸の我にはとけずありしかど尋てよらんと思ふ心あり. ︵童︵四一一︶︶. 三五三大. 三五三七. なにぞこの子のこゝたかなしき方・夫. ﹃続紀﹄云、﹁神護景雲三年三月、始毎年運二太宰府綿二十万屯一、輸. ︵万三︵三三六︶・夫雑十五︵三大芙︶︶. ︻頭︼. ぬの. 玉河にさらす調布さら︿にむかしの人の恋しきやなぞ. 二京師﹂。. 三五三人. いまに袖 ︵同十四︵三三七三︶・拾恋四︵八大〇︶よみ人しらず・夫雑十三里︵垂ハ吾︶・袖 ︵六六一︶︶. 18.
(6) 『古今和歌六帖標注』翻刻(一人). きりぐす. まつ虫. 虫 夏虫. みちのくのけふのさぬのゝほどせばみまだむねあはぬ恋もする哉 せみ. 三五三九 むし. ﹃後 拾 遺 ﹄ 恋 一 ︵ 六 五 一 ︶ 能 因 法 師. ︻頭︼. きちかう. かや. り、つたん. ひし. はちす. しをに. かり. とり. はなちどり. ゆづる葉. くは. ほゝがしは. あふち. すぎ. 山、なし. たちばな. 花ざくら. かひ. かたかし. はたつもり. ながめがしは. かし. むろ. もゝ. あへたち花. 山ざくら. 呼子鳥. つる. つまゝ. しきみ. つゝじ. くぬぎ. 槙. すもゝ. しひ. 庭桜. 柳. ひなどり. ちどり. かほどり. わたつみ 赤 たつしら波にちへぞまされる. つばくらめ. はこどり. 梅. 紅葉. くも. くさのかう かるかや. あし. つき草. しぎ. 秋の花. はたおりめ. 木. 菊 さうび 花かつみ. うき草. なぎ. かさゝぎ. は、な. ほたる. てふ. 木. つばき. くたに こも. あさゞ. せり. さねかづら. かへ. ひぐらし. し新. 下草. 岩つゝじ. かきつばた ねぬなは. ことなし草. くず. かにひ. し 赤. まつ. すゞむし. し古∵家. たちぬは ぬ 衣 き る 人 も な き 物 を な に 山 姫 の 布 さ ら す ら ん と舌・新. はゝそ 竹. ひざくら. 冬の草. 秋萩. あせみ. ぬなは しのぶ革. 玉かづら. つばな. 春の草 たてば 赤. かへで. にしき木はたちながらこそ朽にけれけふのほそぬのむねあはじとや 三富○ いと新ば新. ︵古雑上︵九二 大 ︶ 伊 勢 ・ 家 ︵ 1 七 ・ Ⅲ 七 ・ Ⅲ 七 ︶ ︶. ひき古∵新. ︵同︵九二七︶ 橘 な り も り ︶. 白河にさ ら す 布 に も あ ら な く に な ぞ わ が 恋 の こ ゝ ち 悲 し き. 山城. らの誤なるぺし. ぬしなく て さ ら せ る 布 を た な ば た に 我 心 と や け ふ は か さ ま し. ︵同︵九二四 ︶ 承 均 法 師 ・ 矧 掛 ︵ 三 三 ︶. 三富一誰ためにかけてさらせる布なれやよをへてみれどきる人もなき. 三富二. 三富三. ざくろ. 秋の草. なでしこ. らに. からもゝ. 夏の草 山ぶき. 荻. 古今和歌六帖第六. 春の草 雑の草. しのすゝき. かづら. にこ草 すゝき. 草. 女郎花. 忘草 むぐら. あさぢ. さねき. たで あさがほ. 三富四. に か ゆ を は ん み り 桜 な ぢ さ し ふ る さ ぎ は か み. はる草のしげき我恋大海のかた行彼のちへにつもりぬ. 鳥. あをつゞら. わらび ひかげ. 山 ひ か が く 梨 藤 か た ま し. つらゆき. ︵万十︵一九二〇︶・﹃赤人集﹄ ︵1完七・Ⅲ七人︶︶. おはぎ まさきかづら. みくり. すみれ あゐ. あふひ. さこく. さゝ. しば. あぢさゐ ゑぐ. いちし. 赤. 19. 山たち花 よもぎ. こ す ゆ け げ り.
(7) 伊 藤 一 男. 三五里. 三五男. みつね. ね拾・家. のべみれ ば 若 菜 つ み け り う べ し こ そ 垣 ほ の 革 も 春 め き に け れ ︵拾春︵完︶・ 家 ︵ 1 三 富 ︶ ︶. ﹃古 今 ﹄ 恋 五 ︵ 七 九 一 ︶. 伊勢. 今ははやかれはてなまし草のねのもえても終にはるにあへるかも. ︻頭︼. 業平. は舌. 春くれば野べのまに︿おひしげる千種に物をおもふころ哉. ︵新千恋一︵昌 一 六 ︶ ・ 伊 ︵ 九 〇 ︶ ︶. うらわか み ね よ け に み ゆ る 若 草 を 人 の 結 ば ん こ と を し ぞ 思 ふ. 寝ヲカヌ. ︵古恋一︵聖人 ︶ 忠 峯 ・ 家 ︵ 1 三 九 ・ 晶 ・ Ⅲ 四 ・ Ⅳ 一 三 ︶ ︶. かすが野の雪まをわけて生出くるくさのはつかにみえし君かも. 冬がれの野べとわがみを思ひせばもえても春をまたましものを 三五男. 三五男. 三五男 つらゆき. 三五毒. 窮恒 刈ヲカヌ. もなし新. しげさのみ日ごとに増る夏草のかりそめにだにとふ人のなき. のおもほゆる舌. 枯はてんことをばしらで夏くさのふかくも人をたのみける哉. ︵新続古夏︵二七人︶︶. 三五五五. ﹃窮恒集﹄ ︵Ⅳ一六〇・Ⅴ二六三︶. ︵古恋四︵六人六︶みつね・古本集︵土人一二一九四・¶九七・Ⅲ三人・Ⅳ四三四︶︶. ︻頭︼. うはせ河したのこゝろはしらなくにふかくも人をたのみけるかな. の舌. ひとしれす我より外に夏草のしげりあふこそみればねたけれ に舌. 三五五大. 夏草のうへはしげれる沼水のゆくかたもなき我心かな. やどエ. 三五五七. 小野小町. つれぐとながめせしまに夏草のあはれやごとに茂りあひに烏. 忠峯. ︵古物名︵空三︶たゞみね・古本集︵1吉・¶妄九︶︶. 三五芙. 三雲三. 三雲二. の朗や後・家. 三五五九 夏草は結ぶばかりに成にけり野がひし駒もあくがれにけん やせんエ は朗 刈ヲカヌ. ︵後拾夏︵一天︶・新朗︵四一二︶・家︵二四二︶︶. 業平朝臣. なつくさのかりのよ人は侍しくも我に秋風ふき初つるか 同恋三︵六四六︶. もとかた ︹エ︺. るらん 後. ミヤケ ﹃書紀﹄景行紀云、﹁五十七年冬十月、令二諸国一興二田部屯倉一﹂。 秋の革. 乗 後・家. こゝろなき身は草木にもあらなくに秋くる風にうたがはれぬる. ︵後秋下︵三夫︶元方︶. 石上ふるのゝ革も秋は猶色ことにこそあらたまりけれ. 人和. ︻頭︼. ︵万十三︵三二九大︶・夫雄三路︵九三三︶よみ人しらず︶. 三雲一ちゝはゝにしらせぬこ放みやけ路の夏野の草をなつみくるかも. 屯倉. かきくらす心のやみにまどひにき夢うつゝとはよひとさだめよ. ︻頭︼. 三雲○. ﹃古今﹄春下︵一一三︶. ︻頭︼. ﹃古 今 ﹄ 恋 二 ︵ 五 人 三 ︶. ︻頭︼. はらへ方∵赤. しげゆき. はなの色はうつりにけりないたづらにわがみよにふるながめせしまに. たゞみ. Ⅳ一大六︶・家︵1二・晶︶・金玉︵一一︶・朗︵四四二︶・. やかずとも草はもえなん春日野をたゞ春のひにまかせたらなん ︵新古春上︵七 人 ︶ ・ ︵ ﹃ 忠 孝 集 ﹄. ︵室ハ︶・什︵一三〇︶︶. 夏の草 と人・家・赤 ね方 人ごとは夏野の草のしげくとも妹とわれとしたづさはりなば. 古本﹃重之 集 ﹄. 三五空. けく方. ぬらん後・朗. 秋の野にみだ れ て さ け る 花 の 色 の 下 同. 三五吾. きみ拾. ︵万十︵完人三︶・拾恋三︵人二七︶人丸・家︵1六甲晶〇四・Ⅲ四実︶・﹃赤人集﹄︵1二五三・. げるごと赤 ︵1二五甲Ⅲ一三四︶︶. この比 の 恋 の し げ く て 夏 草 の 刈 そ く れ ど も お ひ し く が ご と. Ⅲ≡二︶︶. 三五五二. はつ人. ︵1六大・晶〇五・Ⅲ二三四︶・﹃赤人集﹄. らん人・赤. つらゆき. 足曳の 山 下 し げ き 夏 く さ の ふ か く も 君 を 思 ふ こ ろ か な. ︵同︵完人四︶ ・ ﹃ 人 丸 集 ﹄. 三五五三. ︵新古恋一︵萱 ハ 人 ︶ ・ 家 ︵ 1 二 七 二 ︶ ︶. 20.
(8) 『古今和歌六帖標注』翻刻(一人). 三五盃. ︵同秋中︵二人 六 ︶ 又 雑 四 ︵ 一 二 芸 ︶ 伊 勢 ・ 家 ︵ 1 二 九 五 ・ Ⅲ 二 九 三 ・ Ⅲ 二 九 五 ︶ ︶. 元方. よみ人しらず. いづれをかわきてしのばん秋の野にうつろはんとて色かはる草. ﹃古 今 ﹄ 春 下 ︵ 六 九 ︶. ︵同秋下︵三 七 一 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. ︻頭︼. 秋の野 に 千 く さ に 咲 る 花 の 色 の 乱 て 物 を 思 ふ こ ろ か な. 春がすみたなびく山のさくら花うつろはんとや色かはりゆく 三五大五. ﹃新 古 今 ﹄ 秋 上 ︵ 三 四 五 ︶ 是 則. ︵第二︵一重二 ︶ 己 出 ︶. ︻頭︼. 貫之. いなにはあらず方 けは方 かみさぶとゆかさすはあらじ秋草の結びし紐をとくはかなしも. うらがれのあさぢかもとのかるかやの下同 三五大六. ﹃拾 遺 ﹄ 恋 一 ︵ 六 六 九 ︶. ︵万人︵一大一 二 ︶ 石 川 賀 係 女 郎 ︶. ︻頭︼. 思ふど ち あ る だ に 秋 は 侍 し き を 草 の か れ ぐ な る ぞ 悲 し き. あさな︿けづればつもるおちがみの下同 三五大七. わがまたぬ年はきぬれど冬草のかれにし人は音信もせず. みつね. 冬のくさ 貫之 はら蔵 草枯の の べ を ば う し と 思 へ ば や 冬 野 の く さ と 人 の か る ら む. 三五大九. ︵第二︵一重ハ ︶ 己 出 ︶. 三五大人. ぬ舌 ︵古冬︵三三人︶ ︶. 窮恒. 三雲二. 我宿の軒のした草生れども恋忘革みれどまだおひず. 柏木の社の下草年ふともひかりをいつかみんと頼みし. 人和. ︵万十一︵二塁五︶︶. 三雲三. 大荒木の森の下草老ぬれば駒もすさめず刈人もなし. 我宿の夕陰草のしら露のけぬがにもとなおもほゆるかな. ︵第二︵一〇実︶己出︶. 三五蓋. さかの女郎. 三雲四. も方. 窮恒. れ方・夫けてを夫いゆけはゝ方. には、. ︵Ⅲ. ﹁夕の除草﹂也。﹁足引の山の除草﹂﹁天の川水除草﹂などよめるたぐひ. ︵万四︵五九四︶笠女郎・夫雑十日除草︵≡二三六︶・又︵一三六三七︶︶. ︻頭︼. はまてとおもふを夫. こといたくさたにしもせん岩代の野べの下くさ我しかりてば. ちたくは左んせんを方. 三五二︶︶. ︵万十一︵二天七︶・新勅恋四︵人七七︶・夫雑十麻︵一三芙五︶・古本﹃人丸集﹄. さくらをのをふの下草露しあらばあかしてゆかん親はしるとも. あさ新. ︵第二︵一〇六二︶己出︶. 人につくたよりだになし大荒木の社の下なる草の身なれば. 也。. 三至六. 三雲七. 三雲人. ︵同七︵一三四三︶・夫雑四野︵九大一七︶︶. にこぐさ. ︻頭︼今按ずるに、此﹁にこ草﹂、たしかならず。﹃日量上人聞書﹄. たんぼゝの事也ともみえ、また貝原は、俗にいふ箱根草なるべしともい. ひ、また契沖は、﹃万葉﹄十四︵三三七〇︶に﹁にこ草の花妻なれや﹂とも、. ﹃続 千 載 ﹄ 夏 ︵ 三 〇 四 ︶. ︻頭︼. いるしかをとむる河辺のにこ草のみわかきか上にさねしこらはも. ﹃書紀﹄斉明紀御製︵一一七︶云﹁伊喩之之乎都那遇何播杯能倭村矩婆. ︵同十六︵三人芸︶︶. ︻頭︼. 三雲九. へり。. 又こゝに秋風になびくなどあるによりて考るに、萩の異名にや、ともい. 山里は冬 ぞ さ び し さ ま さ り け る 人 め も 革 も か れ ぬ と 思 へ ば. 夏草は日ごとにふかくなりゆけどかれにし人はとはぬやどかな 三五吉. ︵第二︵九人三 ︶ 己 出 ︶. 人丸. 三五七一わすられ ぬ 心 の う ち は 冬 く さ の 枯 に し 人 を こ ふ る な り け り 下草. 21.
(9) 伊 藤 一 男. 三芙○. 能云云﹂ や夫る夫. 芦垣の中のにこぐさにこよかに我とゑみして人にしらるな. 坂上郎女 シラルナ. ︵同十一︵二 真 二 ︶ ・ 夫 雑 十 ︵ 一 三 五 忘 ︶ 人 丸 ︶. ︻頭︼. ﹃万 葉 ﹄ 四 ︵ 六 八 八 ︶ キル イ チ ジ ロ ク. 三天六. く和. ま袖さしもおもはぬことにやはあらぬ袖. あぢきなやいぶきの山のさしもぐさおのが思ひに身をこがしつゝ ︵袖二︵人二︶・和︵七一一︶︶. 契りけん心からこそさしも草おのがおもひにもえわたりけれ. ﹃重之集﹄. ︵二五〇︶. ︵夫雑十︵一三六三人︶よみ人しらず・袖二︵七三︶・和︵ナシ︶︶ ︻頭︼. 三芙七. ず和. なほざりにいぶきの山のさしも草さしも思はぬことにやはあらぬ ︵袖二︵八大︶・和︵七忘︶︶. 三天人. 秋風になびく河辺のにこ草のにこよかにしもおもほゆるか なきやまともしに出る狩人のおのがおもひに身をややくらん さつ. し新. 藤原実方朝臣. ま袖. ﹃新古今﹄釈教︵一九一六︶清水観世音の御うた. ︵夫雑十︵一三六三九︶よみ人しらず・袖二︵人四︶・和︵七一二︶︶. しもつけやしめつの原のさしもぐさおのが思ひに身をやゝくらん. ぢ夫. ﹃後拾遺﹄恋一︵六一二︶. ︻頭︼. 座∪袖ふる口袖み袖. るめ新 塩みてば入 ぬ る 磯 の 草 な れ や 見 ら く す く な く 恋 ら く の お ほ き. 雑の草. ︵万二十︵四三 〇 九 ︶ ︶. も方. 青山乎横殺雲之灼然吾共咲為而人二所知名 三芙一. 三芙二. 三五空. おほゐぐさ ﹃和名抄﹄草類云、﹁﹃唐韻﹄. 云、莞︹﹃漢語抄﹄云、於保井︺。可二以. 人麿. かんつけのいならの沼のおほゐ草よそに見しょは今こそまされ. み方▲夫. かくもぐさ. 同書云、﹁黄連︹和名加久末久佐︺﹂。また ﹃童豪抄﹄七にも、﹁かく. ︵童︵五九九︶︶. うかりけるみぎはがくれのかくも草葉ずゑも見えず行隠なん. からん。. とあり。されど、別にさしもぐさ、よもきあれば、黄連といふかた正し. もぐさは黄達也﹂とみゆ。又、﹃能因歌枕﹄ ﹃椅語抄﹄等には、蓬をいふ. ︻頭︼. ︵万十四︵三田一七︶・夫雑六沼︵一一三七二︶よみ人しらず︶. 三五九〇. 為一レ席者也﹂。. ︻頭︼. たゞたのめしめぢが原のさしも草われよの中にあらんかぎりは. ︻頭︼. 三芙九. かくとだにえやはいふきのさしも草さしもしらじなもゆるおもひを. ねなしくさ. もゝよ草. ﹃蔵 王 集 ﹄. には、菊の異名を百夜草とあり。されど、契沖が、一種. わがよしもちよにあらめやねなし草たはれやせまし身のわかい時. よエ. ︵同七︵≡蓋︶・掛恋五︵九大七︶・新撰︵二人○︶・対雑八磯︵三三七︶・矧︵室︶︶. 三芙三. ︻頭︼. き万. ちゝはゝ が 家 の し り へ の も ゝ よ 草 百 夜 い で ま せ 我 い た る ま で. との方. にかぎらず 、 た え ず 生 て あ る 草 を い ふ な ら ん 、 と い へ る よ ろ し 。 三芙四 ︵万二十︵四 三 二 大 ︶ 生 田 部 足 国 ︶ 手向草. ︻頭︼契沖云、手向草は松を引結びて手向る也。﹃万葉﹄第二︵一四一︶、. は方九. 有馬皇子﹁岩代の浜桧がえをひき結び﹂とよみ給へるも、神の手向なるべ のき方九. 白波の浜 桧 が え の 手 向 草 い く よ ま で に か 年 の へ ぬ ら ん. し。. 三芙五. ︵同一︵三四︶・又九︵一七一大︶・新古雑中︵三人人︶・夫雑十︵一三大男︶︶. さしもぐさ. ︻頭︼又云、﹁さしもぐさ﹂、則文也。戎人云、よもぎは広き名も 、ぐさは もえ草の義也。今按ずるに、よもぎは野にある時の名、もぐさはもみ製 したる時の名 と い は ゞ 論 な か る べ し 。. 22.
(10) 『古今和歌六帖標注』翻刻(一人). ︻頭︼. 八、草の条に、■.つれなしの草﹂、﹁の﹂ゝ字なくてもおな. つれなしぐさ ﹃藻 塩 草 ﹄. し事なり云々﹂。また、蓮の条に、﹁つまなし草︹はちすの異名也︺﹂とも. 十. みゆ。明清接するに、蓮の異名つまなし草は誤にて、つれなし草なるべ し。﹁つれなし﹂とは、すべて面つよくうけひかぬ意の詞也。﹃万葉﹄. ヒゲナキガゴト. 六︵三人三五︶に、新田部親王、蓮を見ていたくめで給ひしを、ある婦人、. ワレシルハチスナシシカイフキミガ. 面つよくうけ ひ か ぬ さ ま に 戯 れ て 、 ハ. ともみゆ。此歌は ﹃万葉﹄十四︵三五〇八︶、相聞の歌也。﹁奥州﹂とある 方・夫. こ 万・夫. ずあらば 方∵夫. われ方. ︹如本︺ みうらさきなるねつら草あひみさりせば我恋めやも. しはつきの. はわろし。﹃楢山拾葉﹄ には﹁相模﹂とあり。それ正しからん。 ∴.七四. 三五九五騒謁熟練藷怒る郡㌢かの間も腰壌韻. ︵万十四︵三五〇人︶・夫雑八崎︵一二三四︶よみ人しらず︶. われわすれすな方・夫. ︵万十一︵二芙三︶作者未詳・古本﹃人丸集﹄ ︵Ⅲ三二︶・夫雑四野︵九七七人︶よみ 人しらず︶. 勝間田之他者 知き 蓮無然言君之撃無如之 山我ぶ. ノイケ. ﹃和名抄﹄. タ. カツ. ︻頭︼. 云﹁山吹花﹂。かく﹁款冬﹂と﹁山吹﹂とをひとつに心得られたるは誤. マ. とよめるうたあり。此歌によりて蓮を﹁つれなし草﹂とはいふなるべし。. 葉集﹄. ︹和名夜末不々木、一云夜末布木︺﹂。﹃万. されど此帖、別にはちすを出せれば、猶つれなしぐさはことものなるべ. なり。もはら歌によむ﹁山吹﹂は、﹃遵生八億﹄ に﹁棟菜花﹂なるよし、﹃和. ﹃家持集﹄ ︵1六人・Ⅲ三〇五︶・﹃猿丸集﹄ ︵1三四・. 山ぶきはあやなゝ咲そ花みんと植てし君がこよひこなくに. けん人の舌. 三五九七. ちはやふる神南河に影みえて今調くらん山ぶきのはな. ︵毒一︶︶. みなせ新. かけ新. すみイ. 折ても見をらずてもみん吉野川水底てりて咲るやま吹. あhリイ. 貫之. うつる影有と思はずは水底に春とぞ見まし山吹の花. ︹今はかひなしの条︺ ︵三≡二︶己出︶ にみゆれば東. ︵土一二・Ⅲ≡・Ⅲ富・Ⅳ二三︶. 山城. 八重ながらあだなるみれば山振の下にこそなけ井出の蛙は ︵﹃斎官女御集﹄. 三大〇二. ︵第五. 三大〇一蛙なくゐでの山ぶきちりにけり花の盛にあはましものを. 三大〇〇. 三五九九. ︵万人︵壷二五︶厚見壬・新古春下︵一大一︶・新撰︵九三︶・夫春六︵二〇六九︶・朗. 人和. ︵同︵≡一一︶よみ人しらす︶ かはづなく方∵新吉∴薪∵夫・朗. 三五九人. 晶四︶︶. ︵古春下︵一三︶よみ人しらず・. 今もかも咲匂ふらむたち花のゝ ﹂じまの崎の山ぶきの花. 山城が家・猿. にいへり。猶くはしくは、予が随筆に弁じたり。. 草類云、﹁款冬. しと思ふ人あるべけれど、﹁さしもぐさ﹂と﹁よもぎ﹂を別に出し、又﹁こも﹂. 云、鷺尻刺︺。似. いろ猿. ホ雅﹄. ︹和名為。﹃弁色立成﹄. ...≠叱hへ. と﹁かつみ﹂、﹁かるかや﹂と﹁かや﹂、﹁ぬなは﹂と﹁ねぬなは﹂とを別に出せ. としをへてなにたのみけんかつま田の他に生てふつれなしの草. るが如し。 三五九二. 云、蘭. ﹁しりくさ﹂は、仙覚も若沖も、皆、蘭の異名なり、といへり。﹃和. しりくさ. ︵夫雑五池︵ 岩 七 七 二 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. ︻頭︼ 名抄﹄草類云 、 ﹁ ﹃ 玉 篇 ﹄ レ莞柵堅宜 レ 為 レ 席 ﹂ 。. 人まろ みなと方 三五九三 しほあしにまじれる草のしり草の人みなしりぬ我したおもひ ︵万十一︵二 男 人 ︶ 作 者 未 詳 ︶. ねつら草 ︻頭書︼明清接するに、﹁ねつら草﹂は﹁ねつこ草﹂の誤なるべし。﹃八雲御抄﹄ 草部に、﹁ねつこ︹みうらさき︺﹂とみゆ。また﹃藻塩草﹄の草の条に、﹁ね つこ草、三 浦 に よ め り 々 ﹂ 、 ま た 崎 の 条 に ﹁ 三 浦 崎 ︹ 奥 州 ︺ しはつきのみうらさきなるねつこ草あひみずあらばわれこひめやも﹂. 23.
(11) 伊 藤 一 男. 三大〇三. ゆく続・家. つらゆき 今やちるらん続. ながれ く る 蛙 鳴 な り 足 び き の 山 ぶ き の 花 に ほ ふ べ ら な り. たて舌. な舌. 山吹の花はちとせも咲べきをくれぬる春の惜くも有. ゆかり と も 聞 え ぬ 物 を 山 吹 の 蛙 が こ ゑ に に ほ ひ け る か な. ︵続後春下︵妄 四 ︶ ・ 家 ︵ 1 七 七 ︶ ︶. 三大〇四 ︵家︵1二富︶︶. 三大〇五 貫之. みつね. よし野 河 岸 の 山 ぶ き 吹 風 に そ こ の 影 さ へ う つ ろ ひ に け り. りてエかなエ・蔵. 三大〇六. 人和. 春ふか み 枝 さ し ひ ち て 神 な び の 河 べ に 咲 る や ま 吹 の は な. く夫. ︵古春下︵一二 四 ︶ ・ 新 撰 ︵ 昌 一 ︶ ︶. 三大〇七 がら舌さくらかりには舌. の亭. 窮恒. ︵土一三・Ⅲ三二・Ⅲ三・Ⅳ三吉︶︶. あしびきの山のやまぶき山ならば咲さかりにはあふ人もあらじ. ぷきのはな舌. ︵夫春六︵二〇 六 五 ︶ ・ 古 本 集 ︵ 土 二 五 ・ Ⅲ 二 七 ・ 竺 三 ・ Ⅳ 三 人 ○ ︶ ︶. 三大〇人 ︵古本﹃窮恒集 ﹄. こそなけれ家. はる深 き 色 は な け れ ど 歎 冬 の 花 に 心 を ま づ ぞ そ め つ る. 独のみ見 つ ゝ ぞ 忍 ぶ 山 ふ き の 花 の 盛 に あ ふ 人 も な し. てこそこふれ舌. ︵亭︵三︶・家 ︵ 1 忘 九 ・ 具 〇 ・ Ⅲ 実 ・ Ⅳ 四 〇 〇 ・ V 完 ︶ ︶. 三大〇九. 三大言. のすぎ代=市. ︵続千春下︵ 茎 ハ ︶ み つ ね ・ 古 本 集 ︵ 土 塁 ・ 豊 人 ・ Ⅲ 実 ・ Ⅳ 三 九 九 ︶ ︶ をしむ舌. 三大一一いかでわ れ 逢 ん と 思 ひ し 山 吹 の 花 の さ か り に あ ひ に け る か な. もろと も に ゐ 手 の 里 こ そ 恋 し け れ 独 を り う き 山 振 の 花. 居ヲカヌ. ︵代春下︵四四 二 ︶ み つ ね ・ 古 木 集 ︵ 1 忘 四 ・ 豊 五 ・ Ⅲ 四 三 ・ Ⅳ 三 九 七 ︶ ︶. 三大一二 ︵大︵一七七︶︶. わが宿のやへ山吹のちるをみて春過行とみるぞ悲しき さめ古∵ 新. ︵1三三 ・ 些 一 四 ︶ ︶. ︵1六〇・Ⅲ喜︶・﹃猿丸. 春の雨に匂へる色もあかなくにかさへなつかし山ぶきの花. 集﹄. ︵古春下︵一 二 二 ︶ よ み 人 知 ら ず ・ 新 撰 ︵ 九 五 ︶ ・ ﹃ 家 持 集 ﹄. 四 三. 三大一五. によそへて五. なにしおへば八重山吹ぞうかりける隔てをれる君がつらさに. ﹃古今﹄恋三︵人六四︶. よみ人しらず. 山吹のそれにあくことなくしあらば人のしるべく我恋めやは. ︵第五︵二芙三︶己出︶. 三大一大 ︻頭︼. 家持 さかりなり方. な方. と新. わがやどの撫子の花咲にけり手折てひとめみせん子もがも. なでしこ. 山しなの音羽の瀧のおとにだに人のしるべくわがこひめかも. 三大一七. やかもち のかきねにうゑしなでしこは 後. 我やどに咲し撫子いつしかも花にさかなんよそへつゝみん. まき方. ︵万人︵一男六︶・新綻古夏︵三人︶︶. 三大一人. か夫. わがせ子がやどのなでしこちらめやもいや初花に咲はますとも. ︵万人︵一四実︶・後夏︵完九︶よみ人不知︶. 三大一九. ﹃万葉﹄廿︵四四四三︶. 大伴家持. ︵同廿︵四望○︶・対夏三︵三塁一︶家持︶. ︻頭︼. 比佐可多乃安米波布里之久奈弓之故我伊夜波都波奈ホ故非之伎和我勢. 撫子のその花にもが朝な︿手に折もちて恋ぬ日なけん. 貫之. よみ人しらず. 床夏の花をしみれば打はへて過す月日の数もしられず. ︵同三︵四〇人︶家持︶. 三大二〇. 三大三. ﹃後撰﹄夏︵二〇〇︶. ︵新撰︵一五七︶・家︵1二七三︶︶. ︻頭︼. つらゆき も家も家・イ. かはる時なき宿なれば花といへどとこ夏をのみ植てこそみめ. 貫之. ながけくの色をそめつ、春秋をしらでのみ咲常夏の花. に家. 床夏の花をたにみばことなしにすごす月日もみじかかりなん. 三大二二. 三大二三. ︵家︵1実九︶︶. どイばイれ家. 24.
(12) 『古今和歌六帖標注』翻刻(一人). 素性 はん古∵寛・新・家. みつね み舌. 塵をだ に す ゑ じ と ぞ 思 ふ 植 し ょ り 妹 と 我 ぬ る 床 夏 の 花. さき舌. ︵古秋上︵二四四︶・寛︵人○︶・新万︵人九︶・家︵1七ふ五︶・河夕霧︵三人人︶︶. る河. 我のみ や 哀 と や 思 ふ き り ぐ す 鳴 夕 陰 の 大 和 な で し こ. ︵家︵1三富︶︶. 三大二四 偏. 三大二五. のみ舌. いもとわれとぬる床夏の花なればなべて人にはみせんともせず. ︵古夏︵一大七 ︶ み つ ね ・ 朗 ︵ 実 七 ︶ ︶. 三大二大. 伊勢. いづこ に も 咲 は す ら め ど 我 宿 の 大 和 撫 子 誰 に 見 せ ま し. く拾 ・ 家. ︵古本集︵1完七 ・ Ⅲ 九 三 ・ Ⅲ 人 二 ・ Ⅳ 四 三 三 ︶ ︶. 三大二七. いせ. こきかぎりことはつみいれて撫子にうつれる袖の色ぞみせまし. にイ. ︵拾夏︵≡一︶ ・ 家 ︵ 土 二 〇 ・ Ⅲ ≡ 一 ・ 竺 三 ︶ ︶. 三大二人. むねゆき たゆく集. おふる新. 我袖に う つ ら ば 移 れ 手 も や ま ず つ み や い れ ま し 撫 子 の 花. ︵家︵1三男・Ⅲ 三 雲 ・ Ⅲ 三 五 二 ︶ ︶. 三大二九 ︵1三男・些一吾・Ⅲ三雲︶︶. あな恋 し 今 も み て し が 山 購 の 垣 ほ に 咲 る や ま と な で し こ. ︵﹃伊勢集﹄. 三大三〇. ﹃後 撰 ﹄ 恋 三 ︵ 七 四 二 ︶. 戒仙法師. ︵古恋四︵六 九 五 ︶ よ み 人 し ら ず ・ 新 撰 ︵ 二 七 〇 ︶ ︶. ︻頭︼. さかりはなつかしきかな集. 涼しやと 草 村 ご と に 立 よ れ ば あ つ さ ぞ 増 る と こ な つ の 花. あな恋し行てやみましつの国の今もありてふうらのはつ島 三大三. ︵1人五・Ⅲ七七ノノ. うつくしと見るたびごとに撫子の花のなごりはをしくやはあらぬ. ︵朗︵一大五︶貫 之 ︶. 三大三二. ︵﹃家持集﹄. 秋はぎ. ︻頭︼. ﹃和名抄﹄草類云、﹁鹿鳴草、﹃ホ雅集註﹄云、萩一名斎︹和名波木。. 今案牧名用二萩字一、萩倉是也。﹃弁色立成﹄﹃新撰万葉﹄等、用二芽字一。﹃唐. 駒﹄、芽、音胡誤反、草名也。国史用二芳宜草三字一。﹃楊氏漢語抄﹄、又、. としゆき. に今やしかの新. も家. あき萩の花咲にけり高砂のをのへの鹿は今や鳴らむ. 播磨. 用二鹿鳴草三字一。並本文未レ詳︺﹂。. 三大三三. ぎ蔵. 見其. あきはぎの下葉につけてめに近くよそなる人の心をぞしる. 女のつらきにやれる. 白妙の披かもたつとみるまでに乱てさける山のはなかな. 素性. ︵古秋上︵三人︶・新万︵一二七︶・家︵一大︶︶. 三大三四. 三大三五. 此はし書は、うたのさまによりて、作者意を得てつけられたるなる. ︵拾雑秋︵一二大︶女・﹃貫之集﹄ ︵1人夫〇︶︶. ︻頭︼. べし。﹃拾遺﹄ ﹃貫之集﹄等には、ちかどなりへ方たがへに来たる女、貫. きみ風. やかもち ︹﹃万葉﹄を正しとすべし︺. 我宿の萩の花さく夕かけに今もみてしが妹がすがたを. あきのはぎ方・風. 之がうたよむさまこゝろ見んとてよみておこせたるうた也。. 三大三大. もたわゝ家. ゆはらの大君. せ方. わがやどの一むら萩を思ふ子に見せでほと︿ちしつるかも. 家持. ︵万人︵一大二二︶大伴田村大嬢・風恋四︵一二人五︶よみ人しらず︶. 三大三七. た方. れわゝら万. 玉にぬきけさでたばらん秋萩のうへははらはに置るしら露. けきえずはきえず家. ︵同︵妄六五︶︶. 三大三人. ︵万人︵一大一人︶・﹃家持集﹄ ︵1岩国・Ⅲ九五︶︶. ︻頭︼ ﹃万葉﹄十人︵四一三三︶ ハ リ プ ク ロ コ レ ハ タ パ リ ヌ ス リ プエ ク イ オマ キ ナ サ ピ セ ム テ ロ シ カ. 波里夫久路己礼波多婆利奴須理夫久路伊麻婆衣天之可於吉奈佐備勢牟. 人まろ. 25.
(13) 伊 藤 一 男. 三大三九. よを寒み衣 か り が ね 鳴 な べ に 萩 の 下 葉 も 色 付 に け り. ﹃人丸集 ﹄. ル. カリ. ︵Ⅲ人七・Ⅲ妄二︶︶. 同人︵ 一 五 七 五 ︶. ッ. ノ. うつろひに新方=市. は拾=市本. サムキナヘ. ハ. ノ. シタ. パ. ︹桓武帝皇子︺. キ. ハ. わすれやはする重. ウツロハン. ︵古秋上︵三一︶よみ人しらず・拾雑秋︵一一完︶・新万︵童二︶・新撰︵夫︶・古 本. ︻頭︼. クモノウヘニ ナ キ. 貫之 ︹五首︺ ず家. ︵1二二〇・Ⅲ二三︶︶. 萩の露玉 に ぬ か ん と と れ ば け ぬ み ん 人 は 猶 よ そ な が ら み よ. よしみんひとは枝古∵家. ならのみかど. 平城. 雲上ホ鳴都流層乃寒苗芽子乃下葉者黄変可毛. 三盃○ ︵同︵二二二︶ ・ 古 本 ﹃ 家 持 集 ﹄. ︵家︵三三︶︶. るら家. 妻恋る魔 の 涙 や 秋 萩 の し た ば も み づ る 露 と な ら な ん ︵同︵1四〇人︶ ︶. ︵同︵1芙三︶︶. や家. ︵同︵1人五︶︶. 窮恒. よみ人しらず. 秋はぎの ふ る え に 咲 る 花 み れ ば も と の 心 は か は ら ざ り け り. わすれ舌. 置物は久 し き も の を 秋 萩 の し た ば の 露 の 程 も な き 哉. ︵同︵1妄五︶︶. 小男魔の い か ゞ い ひ け ん 秋 は き の 匂 ふ 時 し も 人 の 恋 し き. つまをこふらん家. あき萩を見つゝけふこそくらしつれ下葉は恋の妻にぞ有ける. ぎり家. 三盃一はなの色はあまたみゆれど人しれぬ萩の下葉ぞながめられける. 三盃二. 三盃四. 三大望. 三大実. ﹃古 今 ﹄ 雑 上 ︵ 八 八 六 ︶. ︵古秋上︵二完 ︶ ・ 童 ︵ 五 蓋 ︶ ︶. ︻頭︼. ゆはらの大君︹¶万葉﹄を正しとすべし︺. ﹃猿丸集﹄. ︵Ⅲ二三︶︶. 我せこに こ ひ つ ゝ あ ら ず ば 秋 は ぎ の 咲 て 散 ぬ る 花 な ら ま し を. わぎも万古. いそのかみふるからをのゝもとがしはもとのこゝろはわすられなくに. 三大望. ︵万二︵一二 〇 ︶ 弓 削 皇 子 ・ 古 木. ︻頭︼. ﹃人丸集﹄ ︵Ⅰ二一九︶. とみのをかぺの方. ︵同人︵一五大〇︶・夫秋二︵四完三︶︶. 大伴坂上郎女. がく月夜を後. いく世へて後かわすれん散ぬべきのべの秋萩みだるべきよを. ふかやぶ. いもがめを見そめの崎の秋萩はこの月ごろはちりこすなゆめ. 人和. なが月をきみにこひつゝいけらずは咲てちりにし花ならましを. モ. 三大突 カ. 三大買. ︵後秋中︵三七︶︶. 宮城野のもとあらの小萩露をおもみ風を待ごと君を社まて. これひらの宰相. よみ人しらず. 白露はうへよりおくをいかなれば萩の下葉のまづもみづらむ. ︵第五︵二人完︶己出︶. 三大五〇. 三大空. ﹃後撰﹄秋中︵二八五︶. ︵拾雑下︵空三︶︶. ︻頭︼. さを魔のしがらみふする秋萩は下葉や上に成かへるらん. 窮恒. 白露の上はつれなくおきゐつゝはぎの下ばの色をこそみれ. 三六五二. たゞみね はな続二雲. ︵同︵空四︶かへし・家︵Ⅲ三大・Ⅲ二完・V一六人︶︶. に続二雲∵イ. 秋萩の下葉がくれて鳴鹿の涙やなにの色をそむらむ. 三大五五. 秋萩の下葉よりしももみづるはもとより物ぞ思ふべら也. つらゆき. ︵拾雑下︵五妄︶忠みね・﹃忠孝集﹄ ︵1四・豊六・Ⅲ盲人・Ⅳ一二五︶︶. くる琴. わ琴 くとはおもはぎらなん え 拾∴琴 うつろふ 拾・. あき萩はまづさす葉よりもみづるを露の心のわけるとなみそ. 興風︹此名あやまれり︺. ︵続千秋上︵三蓋︶・雲秋上︵四一大︶︶. 三大五三. 三大富. なるイ. 素性. 拾. 26.
(14) 『古今和歌六帖標注』翻刻(一人). 三大五大 ︻頭︼. 秋はぎ の 匂 へ る 枝 に め で た ら ば い と う つ 蝉 に 人 や お も は ん ﹃万 葉 ﹄ 十 五 ︵ 三 七 〇 四 ︶. 三︵四六有︶に、﹁虚蝉之. 毛美知婆能知良布山辺由許具布祢乃ホ保比ホ米侶弓伊侶弓一伎ホ家理 こゝのうつ 蝉 は 、 は か な し と い ふ 意 也 。 ﹃ 万 葉 ﹄ 代者無常跡﹂とも、又十九︵四一六二︶に﹁宇都世美能常無見者﹂とも、. 三大六二. ︹参議琴守男︺. あきならで逢辛かたきをみなへし天の河原に生ぬ物ゆゑ. 小野よしき. たゝまし朗. 女郎花おほかるのべにやどりせばあやなくあだの名をやたちなん. にほへる寛・新方. ︵同︵二三一︶・新撰︵人○︶︶. 三大六三. ︵古秋上︵二二九︶・寛︵八人︶・新万︵九三︶・新撰︵七二︶・朗︵二人○︶︶. つらゆき. 名にめでゝをれるばかりぞ女郎花我おちにきと人にかたるな. ︵同︵二三七︶︶. 三大六五. 遍昭. をみなへし後めたくもみゆるかなあれたる宿にひとりたてれば. かねみの大君︹惟喬親王御子︺. よしのぶ. ︻頭︼. 手にとれば袖さへ匂ふをみなへし此下露にちらまくをしも. ︵同︵二二六︶・家︵1二田・Ⅲ二四︶︶. にほへる後. 貫之 ぞ舌. 女郎花生たる秋のむさし野は常よりも猶むつましき哉. ゆゑ舌. ひとの心にあきはくるとも 新方. つらゆき. たが秋にあらぬ物から女郎花など色に出てまだきうつろふ. ︵後秋中︵三三七︶︶. 三大六大. 三大歪. 方・勅. ︵古秋上︵二三二︶︶. し. へば後. 名におはゞしひてたのまん女郎花はな坤秋はうくとも. 清原深養父. ︵後秋中︵三田三︶・新万︵壷二︶・新勅秋上︵二四二︶よみ人しらず︶. ﹃後撰﹄春下︵九二︶. おなし人. しろたへの衣かたしきをみなへし咲る野辺にそこよひねにける ︵同︵三四二︶︶. 三大六九. 打はへて春はさばかりのどけきをはなのこゝろや何いそくらん. ︻頭︼. 三大天. ﹃拾遺﹄秋︵一五九︶. その外にもあまた出て、皆はかなきことに用ふる詞なれは、かくはよめ. ︵初段︶. 三大盃. をみなへしにほふあたりにむつるればあやなく露やこゝろおくらん いせ に朗しらつゆイ. うつろ は ん こ と だ に 惜 き 秋 萩 に を れ ぬ ば か り も 置 る 露 か な. る家. るなり。. 三大五七. 三大芙. ︵拾秋︵完三︶ ・ 新 撰 ︵ 二 大 ︶ ・ 家 ︵ 1 九 大 ・ Ⅲ 九 三 ・ Ⅲ 突 ︶ ・ 什 ︵ 三 人 ︶ ・ 朗 ︵ 二 人 四 ︶ ︶. 女郎花 しら方もをし新続・ 夫 ・ 雲 ・ 家. ︵万十︵三重・新続古秋上︵四〇人︶人丸・対秋二萩︵竺一大︶・劃秋上︵四一人︶人. こと′ぐし家. あきの 野 に な ま め き た て る 女 郎 花 あ な か し が ま し 花 も 一 時. 丸・家︵1萱 一 ・ Ⅲ 九 七 ︶ ︶. 三大五九. ﹃伊勢 物 語 ﹄. ︵古誹語︵昌一 人 ︶ 遍 昭 ・ 家 ︵ 1 二 大 ・ Ⅲ 二 大 ︶ ︶. ︻頭︼. ︵五七︶. いとなまめ き た る 女 は ら か ら あ り け り 云 々 ﹃大和物語﹄. 女郎花 秋 の 野 風 に 打 な び き 心 ひ と つ を 誰 に よ す ら ん. 時平公 左大臣︹昭官一公男︺. まがきするひだのたくみのたつき音のあなかしがましなぞや世の中. 三大六〇. ︵同秋上︵二三 〇 ︶ ・ 新 万 ︵ 五 三 二 ︶ ・ 朱 ︵ 四 ︶ ︶. としゆき 名を舌. ︵二〇︶︶. 三大六一秋の野に や ど り は す べ し 女 郎 花 猶 む つ ま し み 旅 な ら な く に ︵同︵二二人︶ ・ 家 ︵ 一 三 ︶ ・ 古 本 ﹃ 宗 干 集 ﹄. 三条右大臣. 27.
(15) 伊 藤 一 男. 三大吉. よみ人しらず. みえ家. をみなへしうつろひがたに成時はかりにのみこそ人はとひけれ. ﹃拾 遺 ﹄ 秋 ︵ 一 六 四 ︶. ︵家︵1人二︶︶. ︻頭︼. 秋の野に花の名たてに女郎花かりにのみくる人にをらるな おなし人 いろイ. 三大七一かりにの み 人 の み ゆ れ ば 女 郎 花 は な の 裸 ぞ 露 け か り け る 人やわれを新. をみなへし匂ひを袖にうつしてはあやなく我を人やとがめん. ︵拾秋︵一大六 ︶ ・ 家 ︵ 1 二 蓋 ・ 吾 三 ︶ ︶. 三大七二. みつね. 女郎花 ひ と も と ゆ ゑ に 秋 の 野 の 千 種 な が ら に 花 を 思 ふ か な. ︵新拾秋︵三大 三 ︶ ・ 家 ︵ 1 二 人 人 ︶ ︶. 三大七三. ﹃古 今 ﹄ 雑 上 ︵ 八 六 七 ︶. よみ人しらず. ︵古本集︵1二 五 二 一 〇 七 ・ Ⅲ 一 二 甲 Ⅲ 三 人 ・ Ⅳ 望 七 ︶ ︶. ︻頭︼. をみなへ し 吹 過 て く る 秋 風 は め に は み え ね と か こ そ し る け れ. むらさきの一もと故にむさし野の草はみながらあはれとぞ思ふ 三大芸. にはあら家. 此﹁をみなへしふき過てくる﹂の歌は、流布本にはなし。今はエ本に. ︵古秋上︵二三 四 ︶ み つ ね ︶. ︻頭︼. ︵同︵二三三︶・ 家 ︵ Ⅲ 一 男 ・ Ⅲ 忘 九 ・ V 一 二 五 ︶ ︶. もの後. みつね. 走方朝臣. 棚機に似 た る 花 か な を み な へ し 秋 よ り 外 に あ ふ こ と か た し. ときもなし後. 妻恋る鹿 ぞ 鳴 な る を み な へ し お の が す む 野 の 花 と し ら ず や. ておぎなへり 。. 三大蓋. 三大芙. ﹃古 今 ﹄ 秋 上 ︵ 二 三 一 ︶. ︵後秋中︵三四四 ︶ ︶. ︻頭︼. 窮恒 をらんと恩ふに家. 明ぬればつきなくなりぬ女郎花人しれずこそつまんとはおもへ. れ家. 秋ならてあふことかたき女郎花あまの河原におひぬものゆゑ. 三大七七. ︵家︵1二三・V萱ハ︶︶. む朱. わび古本. あきぎりにのみ 古∵朱=市本. 忠みね. 人の見ることやくるしき女郎花霧の寵に立かくるらん. きみにみえんことやゆゝしき 新万. 三大七人. り後 三大七九. せイ. をるからに我名はたちぬをみなへしいざ同しくは花ながら見む. おきか. ︵古秋上︵二三五︶・新万︵空二︶・朱︵一三︶・古本集︵Ⅲ二二・Ⅲ三大・Ⅳ三五︶︶. ばなに後. 花にあかで何かへるらん女郎花おほかるのべにねなましものを. ︵後秋中︵二芸︶・家︵土一・五七・Ⅲ言︶︶. 三六人○. ﹃新拾遺﹄秋上︵三六六︶清原元輔. ︵古秋上︵二三人︶平定文︶. ︻頭︼. なべてさく花の中にもをみなへしおほかるのべはすぎうかりけり 素性. 秋伊. ︹雅望親王御子︺. 枝もなく人にをらるゝ女郎花ねをだにのこせ植しわがため. たひらのまれよ. 三大八一をみなへし色にもあるか松虫を下にやどして誰をよぶらむ. 三六人二. ん篠∵伊. を後. をみなへし折ける枝のふしごとに過にし君は思ひ出やせし. ︵後恋四︵八田四︶︶. 三六人三. ︵−三男・Ⅲ三男・Ⅲ三男︶︶. 伊勢 を篠∵家かく篠∵家ものならなくに後・家. 女郎花をりもをらずもいにしへは更にとふべきことならぬ哉. ︹かへしエ︺. ︵同秋中︵三男︶枇杷大臣・﹃伊勢集﹄. 三六人四. 女郎花うしと見つゝぞ行過る男山にしたてりと思へば. 山城. ふるのいまみち. 此﹁わが宿に﹂のうた、流布本になし。今はエ本にておぎなへり。. わが宿に今咲花のをみなへしたへぬ心に猶恋にけり. ︵同︵三吉︶・家︵1三塁・Ⅲ三男・Ⅲ三吉︶︶. 三六人五 ︻頭︼. 三大八大. しら露の置る朝の女郎花はなにも葉にも玉ぞかゝれる. ︵古秋上︵二二七︶︶. 三六人七. 28.
(16) 『古今和歌六帖標注』翻刻(一人). にも﹃万代﹄. ︵三三・些一大︶︶. 人唐. ︵Ⅰ二三八・Ⅲ一五一︶. ﹃朱雀院女郎花合﹄. かなむら. 方・新・家. に. に入たる、い. 方∵新・夫二家. おなじ人. は家. 花薄ほにはおけども初霜の色はみえずて消ぬべらなり. ︵家︵1芙五︶︶. 三大九五. おなじ人 花すゝき家. めとめてぞ見るべかりけるまねくかたにや秋のいぬらむ. ︵同︵1人三︶︶. 三大九大. おなじ人. まねくとてきつるかひなく花薄ほに出て風のはかるなり烏. ︵同︵1吾四︶︶. 三大九七. おなじ人. よみ人しらず. いつとても人やはからす花すゝきなどか秋しも穂には出らん. ︵同︵1二三︶︶. 三大九人. ﹃古今﹄恋一︵五四九︶. ︵同︵三三四︶︶. ︻頭︼. 人めもるわれかはあやな花すゝきなどかほに出て恋ずしもあらん. きみとはん人にはあはで秋風になびくを花をみてや帰らむ. ︵古本集︵1三人二二二・Ⅲ≡二・竺三・Ⅳ実六︶︶. 窮恒 にき舌 と舌 さ 野が のて 薄初 しぬ かべ 君し が手 三を 大し 九か 九の入過 にを の花 べい はつへ 花枕 薄を こせ れんかれまねく袖のみゆれば. 三吉○. 在原のむねやな ︹業平朝臣男︺. 三吉一秋の野の草の狭かはな薄穂に出てまねく袖とみゆらん. ︵古秋上︵二田三︶・寛︵八大︶・新万︵萱二︶・後六︵一三四︶︶. いせ. あきの野に出ぬとならば花薄はかなき空をまねきたてらむ. ﹃伊勢集﹄ ︵Ⅰ四五・Ⅲ四七・Ⅲ四四︶. 此うたをうつし誤りたるにや。﹁はかなき空を﹂にては一首の意聞えず。. 秋の野に出ぬときくを花すゝきしのびにわれをまねきやはせぬ. ︻頭︼. いかご山のべに咲たる花みれば君が家なる尾花おもほゆ 三吉二. 三大空. にも、﹁昌泰元年享子院歌合に、女郎. ︵玉秋上︵五二大︶よみ人しらず・新万︵吾六︶・代秋上︵八大一︶・朱︵七︶︶. ︻頭︼此うた 、 ﹃ 玉 葉 ﹄. に此うた入たる、いぶかし。又. 花を﹂とあり。今流布せる歌合には此歌みえず。それのみならず、﹃新撰 万葉﹄ よ︿うたがはし。いかにといふに、﹃新撰万葉﹄は寛平五年の撰のよし、 自序に害せ給へり。さらば昌泰元年より五年まへ也。又、﹃朱雀院歌合﹄. 貫之 の拾. 小倉山 み ね 立 な ら し 鳴 魔 の へ に け ん 秋 を し る 人 ぞ な き. る拾. ははるかにおくれて四十年ほど後也。此歌の入べきよし、さらになし。. 三大八人 ︵古物名︵四三 九 ︶ ・ 拾 雑 秋 ︵ 一 萱 一 ︶ ︶. おきかぜ わびつゝぞふる家. 風エ やわたらん後・宋 秋の野 の 露 に お か る ゝ 女 郎 花 は ら ふ 人 な み ぬ れ つ ゝ や へ ん. ︵同︵二芙︶・ ﹃ 興 風 集 ﹄. すゝき いも. をみな へ し 花 の 心 の あ だ な れ ば 秋 に の み 社 あ ひ わ た り け れ. ︵後秋中︵二 蓋 ︶ よ み 人 し ら ず ・ 朱 ︵ 一 七 ︶ ・ 家 ︵ 土 二 ・ Ⅲ 三 五 ︶ ︶. 三六人九. 後. 三大九〇. 丹. 我宿の を ば な が 上 の 白 露 を け た ず て 玉 に ぬ く も の に も が. ︵万十︵二二七七︶・新古秋上︵三男︶・対秋二︵四三三︶・家︵1二不Ⅲ三雲︶︶. 三大九二. ﹃家 持 集 ﹄. ︵同人︵妄七 二 ︶ 家 持 ・ 後 秋 中 ︵ 三 〇 五 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. ︻頭︼. 三大九三. 桧かげのあさ ぢ か う へ の し ら 雪 を 下 同. 近江萩有∵イ・夫し ぞ 恩 ふ 方 ∵ 夫. 貫之. 野辺み れ ば お ふ る 薄 の 秋 わ か み ま だ ほ に 出 ぬ 恋 も す る か な. くさ家. ︵同人︵童二七 ︶ ・ 夫 雄 二 山 ︵ 八 一 三 〇 ︶ ︶. 三大九四. 29.
(17) 伊 藤 一 男. 三吉三. 三吉四. 三吉五. ふかく伊. ︵1九・Ⅲ言・Ⅲ九︶︶. 花薄われ こ そ 下 に た の み し か ほ に 出 て 人 に 結 ば れ に け り おもひしか舌. ︵古恋五︵七 実 ︶ 藤 原 な か ひ ら の 朝 臣 ・ ﹃ 伊 勢 集 ﹄. 君が植し 一 村 す ゝ き 虫 の 音 の し げ き の べ と も 成 に け る か な ︵同哀傷︵人 五 三 ︶ み は る の あ り す け ︶. ﹃大和 物 語 ﹄. ︵二〇六︶. いか斗風 の つ ら さ に 花 す ゝ き 吹 く る か た を ま づ そ む く ら ん. ︻頭︼. 小倉山ふ も と の 野 べ の 花 薄 ほ の か に 見 ゆ る 秋 の 夕 ぐ れ. 秋風のこゝろ や つ ら き 花 す ゝ き 下 同 三吉大. ﹃拾 遺 ﹄ 恋 二 ︵ 七 三 二 ︶. よみ人しらず. ︵新古秋上︵ 三 塁 ︶ よ み 人 し ら ず ・ 朗 ︵ 二 三 二 ︶ 貫 之 ︶. ︻頭︼. ︵続古秋上︵三 四 二 ︶ ・ 劃 秋 上 ︵ 四 二 四 ︶ ︶. さだ文. 今よりは 植 て だ に 見 じ 花 薄 穂 に 出 る 秋 は わ び し か り け り. ︹伝未詳︺. けゝんエ はなすゝ き 風 に な び き て み だ る ゝ は 結 び 置 て し 露 や と く ら ん. 深養父. よそにてもありにしものをはな薄ほのかにみてぞ人はこひしき. 三吉七. 三吉人. 口置長枝. ひおきのながきがむすめ. あきつけば尾花が上におく露のけぬべく我はおもほゆるかな. ︵古秋上︵二四 二 ︶ ・ 後 六 ︵ 蓋 ︶ ︶. 三吉九. はな方. いしかはのひろなり. めづらし き 君 が 家 な る し の 薄 ほ に 出 る 秋 の 過 ら く を し も. しのすゝき. ︵万人︵妄 盃 ︶ ・ 続 後 拾 雑 上 ︵ 萱 一 四 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. され続も方も方. 三七三 ︵同︵一大〇一︶︶. ひとまろ. 三七一一妹がりと 我 か よ ひ 路 の し の 薄 我 し か よ は ゞ な び け し の 原 おひいでぬらん夫. 年ふともわれわすれめや逢坂のしのゝをすゝき老はてぬとも. ︵同七︵一一三︶ ︶. ≡七一二. ﹃新勅撰﹄恋一︵六七七︶藤原仲実朝臣. 秋風のやゝ吹のべの篠すゝき穂に出ぬ恋はくるしかりけり. ︵夫秋二薄︵四四一二︶よみ人しらず︶. 三七一三 ︻頭︼. テ. オ ヒ. ソ ヤ. ノ. 於比曽箭乃 曽与等奈流麻壁云云. モ ヒ. しのすゝきほに出ずとも行秋をまねくといはゞそよとこたへよ. あふことのかたのゝ小野のしのすゝき下同 三七一四. 伊弊乎於毛比墾. ︻頭︼ ﹃万葉﹄廿︵四三九人︶長歌 ハ ロ ハ ロ ニ イ ヘ ヲ オ. 波呂波呂ホ. ︵旭川校教授︶. ソ. ヨ ト ナ ル マ. 30.
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