鉄棒における順手倒立からの後ろ振りに関する運動形態学的考察
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(2) . 北海道教育大学紀要 (第2部C) 第3 0巻 第2号. 昭和55年3月. i l lo fHokka ive i Sec t idoUn i fBduca IC)Vo J t na t onl our r on( s yo ,30 .2 ,No. Ma 980 r ch ,1. 鉄棒における順手倒立からの後ろ振りに関する. 運動形態学的考察. 佐. 藤. 徹. 北海道教育大学函館分校保健体育学教室. A. N1 logica IStudy on Backward Swing f orpho rom Handstand in ordinary Gr ipson the Hor izonta lbar Toru SATO. Phys ica IEduca i l l ido Un iver fEduca i i t to t tyo t on Labo ra ry e Co ege s on ,Hakoda ,Hokka , Hakoda t e040. Abstract l if f icul tisthoughtto be d ttoexecutea Powerfulswingf fhands rom astateo tandinordinary ips ont izonta lbar he hor t imi ionofthe human ta t gr sreason1sresponsibleforthe anatomicall , l Th i i l i hand d d f i t t f h b f l l d f a movement s exercse nee s a s e o gr ps no o a own rom t e ar , , l. fthe above exercise i technique o i iant connect ions o l l lhe f s made clear p to execute var , t wi fdevelopmentin hor i l exerc lses andsuggest a new wayo ba zohta rexercises,. iedouttod The Presentstudy wascarr iscovert he movementtechiquefortheaboveexercise. d Espec ia l l i imedto observe aful ll i ina laxisofthebody lturn aroundthel tud sstu yi sa / ong yth. f t rom backwa rd swing, PZγ○””ね,from hands Emdin ordinary gripsin the present comPulsory lse. exerc Exercises s 1 IJapan Ar i ic Gymnastic Competi‐ t t s , howedby P ayers whohad Performed at AI ionforlnterco l l t ionsh ipsinl979i ighspeed egeate Champ n Tokyo, weretaken by a Bolex16 m m h. hef i lm wasanalysed morphological ly. camera andt ly these exercises were c Consequent lass if ied into three types ts own , Each type has i , ist ic of movement character . A. ’ type:the player l idingofgrips. s body bends mo ththes restrongly backwa rd wi. B. type:t he al fshou l de id l l id ingofgrips, ththes ーgl eo rbecomesrap y narrower wi. ’ bd b d d C type:t he P1ayer i l l id ing s o y en s own wh ththes ethe angle ofshouldernarrows wi. ofgrips. Fron t seemsthat A typei tsuperior among these threeinthe 〔 ・the above factsi sthe mos. 1 i 去れ fbackward swing andamP tudeofpかo“e speed o (5 7 ).
(3) . 佐 藤. 1. 緒. 徹. 言. 現代の体操競技の技力切口速度的な発達を遂げつつあることは 今更述 べ るまでもないであろう。 本 論 で扱う 「順手懸垂振り出し倒 立 -- 後振り1回ひねり」に関しても順手握りのままで倒立から前. に振り下ろし, スピーディ な後ろ振りにつなげること などは, 非 常に 危険 であると して, あまり追 求はされていなかっ た. けれどもこの組み合わせが規定演技に採用されて以来, 順手懸垂振り出し を倒立ま で高めている者も見受けられる今日 である. i t r che Grund‐ o s このように技が発展させられていくのは, 決して人間の運動系基礎特質 (Mo. ) が 大 きく 向 上 し た の では なく 運 動 の や り 方 が変 え ら れ て き た の であ る す な わ igenschaf ten)7 e . ,. ち, 経験によっ て, いろいろなやり方の内 で最もその時の条件に適っ たものだけが選ばれ, それが 他の者に伝播され, 世代から世代へと伝承されて行き, ますます発展させられてきたのである. こ の運動の伝承は主に言語を媒介として 行なわれるが, これはエンゲルス も述べるように, 人間と他 -動物はユ ) それは人間と他の動物の行動様式の違いを示してい‐ る. の動物との本質的相違点である6 . 2 )が l t )と意味体系に関係 している2 クスキュ ルによれば, それぞれ自分に特有な環境世界(Umwe , 人間の場合にはそれと異なり, バイテンディ クが反論するように, 更に価値体系とも関わりを持っ ) つまり動物のように刺 激と直結した環境世界ではなく 開かれた世界(We l t ) を所持して ている5 , . 比して プ で活動する動物に 激と反応 ロセスの中 いるのである. このおかげで人間は刺 , 非常な運動 形態の多様さを備えることができ, 又, 創り出していくことさえ可能なのである. l iche Bewegugng) に お い て, 運動 の伝 承 に と っ て 大 き な 意 義 を 持 つ も の は t ス ポー ツ 運 動 (Spor 個々 の運動 (Ubung) の 運 動‐技 術 (Bewegungstechnik) の 確 認 であ る. 一 般に 我 国 では 運 動 技 術 と. いう語は非常に多様な使わ れ方をしているのが実状 である. それは金子が指摘しているように, 日 う言葉が持つ 意味の範囲の広さのために我国のス ポーツ研究の大きな障害を惹 本語の 「運動」 とい. o )におい 1 ) 運動技術の概念については既に金子の運動 技術論l き起こしていることに 由来している1 . て詳細な検討が行なわれているの でここでは割 愛するが, 本論において運動技術, ないし技術と言 ik の 意 味 に お い て 使用 す る もの と す techn う 時 に は す べ て, 国 際的 に 慣 用 と な っ て い る Bewegungs る. そ れは igke i ten) と して の 技 術 t a) 個 人 的 な 運動 習 熟 (Bewegungsfer. ) l n) の 総和 と して の 技 術2 i l t b) 指導内容 (Leh ) と し て の, 一 定領 域 の 技能 法 則 (Kunstrege r nha. auf) でな け れ ば な ら な い. と 理 解 さ れ, 具 体 的 な運 動 経 過 (Bewegungsabl. この運動技術は各ス ポーツ部門, 各運動領域においてそれぞれの運動 (Ubung)について明確に捉 えられなければならないが, 一般に 「単に個人的な技能や知識が寄せ集められていることが少なく なく, それらに運動学的検討を加 えて, 運動技術の客観的認識を導き 出す努力はいささか 立遅れの 4 ) 感をぬ ぐい去 れない1 」 と金子は指摘している. 本論においては, これま で困難とされていた順手握り での強力な後ろ振りを可能にする運動 技術 の解明 を目的とするものである.. (5 ) 8.
(4) . 順手倒立-後ろ振りにおける運動技術. 1 1 . 順手懸垂振動における諸問題 1. 握 り に つ いて. 体操競技の技を表記する場合, 握り方を明確にしておくことは面や向き, 位置等の規定詞と同様 に不可欠なことである. つり輪のように可動性の器械の場合にはほとんど問題にならないが, 固定 した, すなわち握られる部分が不動の性格を持つ器械種目においては, 握りの種類によっ て技は制. 約を受ける. 握りの種類は, 順手と逆手, 外手と内手を基本としてそれを変化させて大順手, 大逆手がある. 又, これらを組み合わせて片逆手などがあり, 同じ順手でも交差させた交差握りもある.. この握りの規定のし方は, ベ ルトラムによれば 「腕を前挙した時の状態が基本となり, ねじれが 伴わない限り腕の位置によっ て変化しない3 」 とされている. 従っ て順手 で腕を体の後ろに持っ て いけば, それは背面という規定詞をつけて順手背面と表記される,. このように整然と分類されている握り方も, 実際の運動の中では多様に変化する。 肩の半転移技 術が導入された今日の逆手背面車輪は大逆手との差が暖昧になっ ているし, 平行棒でのけ上がりの ように, 握りを離さずに, しかも腕軸に対して身体を回転することもなくして, 外手から内手に握. りが変化するような場合もあり, 握りについては「手首や肩 でのねじれ, 又その方向を明確にして, 1 ) その変化を理解すべきである2 」 と山下は言及している. このように握りは, 器械の特性と人間の身体の解剖的条件によっ て制約され, 同時に行なわれる. 運動 を制 限するのである. 例えば平行棒での懸垂はほとんどの場合, 外手で行なわれるが, この握 り方 での振動は鉄棒での順手や逆手に較べて困難 である. そのため最近の競技会 で見られるように なっ た, 倒立から振り下ろしてほん転逆上がり倒立のような技は, そのさばき方の是非は別として も, 外手握り で雄大な懸垂振動を作り出すことが可能になっ た点 では大きな発展であろう. 2. 鉄 棒 に お け る 順 手 握 り の 技 に つ い て. 鉄 棒における技は, 平行棒の場合と異なり握りの軸は横向きであり, 体を前後に振るために振動 は比較的容易 である. そのため雄大な振動 が可能 であり, 種々の車輪技へと発展した.. しかしながら順手車輪と言う時には, 一般的に後方車輪を表わし, 逆手車輪の場合は前方車輪を 示すのが普通 である. 順手で前方車輪を行なっ たり, 逆手で後方車輪を行なうことは, 人間の手の 解剖的条件によっ て, 経験的に不可能 であると理解されてきたからである. 例えば順手握りの後ろ 振り上がりについて金子は 「順手による振り出しと順手による後ろ振りのため, そのさ ばきの極限 3 ) を倒 立 に 見 出 す の は 至 難 の わ ざであ る1 」 と 述 べ て いる.. それにも拘らず最近になっ て順手握りで前方車輪を行なっ たり, 順手前方浮腰回転倒立, 更に順 手後ろ振り開脚前方宙返りなどの技を行なう選手も出現している. 順手 で前に振り下ろし, 後ろ振 り上がり倒立に至る経過の繰り返 しを前方車輪と表記 できるか どうかは, 運動 構造 (Bewegung - s. t ) か らみ て, 車 輪 の 概 念 の 問 題 に 関 わ る の でこ こ では 検 討 は しな い が, こ れは 順 手 に よ る 強 s ruktur. 力な後ろ振りを可能にする運動 技術を内包していることは明らかである.. この発展の契機は何と言っ ても規定演技への採用 であろう.19 77年に公布された鉄棒運動の規定 演技の開始技は, 順手懸垂振り出し -- 後ろ振り1回ひねり (ピルエッテ) であり, 更に途中 でも 順手後ろ振り上がりが含まれている.規定演技の技の選択については体操競技採点規則第42条に明 ) 記されているように「必要 なA部 分と並 ん で, 3 な い し4個 のB部分を含む9 」もの であり, 技の (5 9 ).
(5) . 佐. 藤. 徹. 難 度 そ の も の は あ ま り 高 度 では な い. 反 面, 決 め ら れ た 運動 課 題(Bewegungsaufgabe)を どのよ う に. さ ばくか, その質的追求が規定演技の本質である. 今回の鉄棒の規定演技でも同様 であり, 順手懸垂振り出し -- ピルエッテの組み合わせは, 難度. としてはA+B であるが, いかに雄大なピルエッテを行なうかが勝敗の決め手になる. 又, 途中の 後ろ振り上がりも理想は倒立ま で高められなければならない. 順手懸垂振り出しは, 従来は倒立ま で上げると次の後ろ振り で握りを離されてしまうと考えられ 2 ) 」 ていたために「振り出して体が一線に伸 びた時に, 手首を折り屈 げて深く握っ たままに保持する1 0 ことを大切な点として注意していた. 今回の規定演技の減点表を見ても, 振り出しの高さは45 とい う要求に止まっ ている. l ige tungsmaB しか し な が ら 体 操 競 技の 運動 の 二 大 特 性 の 内 の 姿 勢 的 簡 潔 性 (Ha. denz) と 関 連 して,. 運動形態 (Bewegungsform) も あ る 収 敏 性 を 持 つ こ と は,. pragnanz t en r. か っ て 巴 と 呼 ば れて. いた技が技術の発展により,後方浮支持回転倒立へと収敏されていっ た例を挙げれば十分であろう. 順手懸垂振り出しも同様 である.すなわち振り下ろしの際の握り 換えの技術が解明され,スピーディ な後ろ振りが保証されれば, この技の理想像 が倒 立経過になることは時間の問題 である. この技術の解明によっ て鉄棒運動 の規定演技において有利になるばかり でなく, 自由演技の技も 多様性を増して複雑な組み合わせ が可能になる.. 例えば, 逆手 での後ろ振りから行なわれている多くのと び越し系の技も, 肩のはじきによる回転 方向の切り返しは, 逆手よりも順手の方が有利 であると考えられ, 質の変化をもたらす可能性があ る. 又, より強力な切り返しによっ て, 後ろ振りから後方宙返り系統の新技へ通じる可能性も出て く る.. m. 考察の方法 i l r og eder 本研究において,運動を考察するのは運動形態学的方法による.この運動形態学(Mo pho. 5 )に よ っ て 説 明 さ れ て い る よ う に 運 動 の 質 的 把 握 に は 不 可 欠 な Bewegung) に つ い て は 既 に 岸 野1 ,. i 研究法 である. その目的は端的に言っ て現象の記述 (Phanog r a e) である. ph 本来, 生物に対する認識方法として発達した形態学は, 今日の分子レベ ルにま で掘り下げられ,. 生化学なる分野にま で分化した 生物学にとっ ても尚, 重要な地位を占めている どころか, 逆に生命 体の全体構造を探る方法として再認識されてきた今日である. 生物学の形態学は,「客体を自己形成 的な, 同時に進化発展する存在としての自己運動をなすものとして捉え, その視覚的認識をいかに ) 」 学的体系として記述記載するかが問題とされる.3 ichtung) が l 運動 形 態 学 に お い て は 運 動 の 構 造 分 析 (St rukturana yse) と 徴 表 の 発 見 (Merkm副es 6 )は 物 体 の 運動 と 異 なり 実 施 l bs tbewegung)1 問題とされるが, 対象と なる人間 の 自 己運 動 (Se , ,. 者の価値観, 意図によっ て変化するものである. つまりマイネルが述べているように 「周界との積 8 ) 極的対峰関係によっ て生じる1 」 の であり, 因果的に諸法則に従っ て一義的に決められているので はない. 運動 が初めからそこにあるものとして考察してはならないの である. この意味で最も現実的な現象の記述の方法として運動形態学が必要とされるのである.. (6 ) 0.
(6) . 順手倒立-後ろ振りにおける運動技術. W. 考. 察. 1. 考察資料の作成 考察の対象となっ た演技者は, 昭和54年度全日本学生体操競技選手権大会にお いて 鉄棒の規定 , 演技の開 始を倒立近くま で振り出し, かつ手首を返して行なっ た者20数名 である .. 演 技 は ボ レ ッ ク ス 16 ミ リ カ メ ラ に よ っ て 撮 影 さ れた そ の 時 の フ イ ル ム 送 り ス ピー ドは 毎 秒 64 。 コ マ に セ ッ ト した が, 正 確 なコ マ 数 を測 る た め に カ メ ラ に タイ ミ ン グ マ ー カ ー を 設置 した 。. 撮影さ れたフイ ルムからキネ グラム連続図 (資料1) と肩, 腰, 足首の各点 の軌跡図を作成し , 基礎資料とした. その際, 腰点 (大転子) が鉄棒の鉛直下に最も近いゴマを0コマとして 倒立か , ら肩 が振れ戻り始めるゴマま でをマイナス, 又, ピルエッテ で両手がバーに触れたゴマま でを プラ. スとして表わし, 各3 コ マ 毎に ゴ マ を 選 ん だ. 更に各点の軌跡図 を基に, 各点のスピー ドを算出し, その変化をグラフ (資料2) に表わした . )に 従 っ た ス ピー ドの 算 出 方 法 は, DHfK 方式4 .. 2. 考察対象者の選定. 前述 した 基 礎 資 料 と フイ ルム か ら の 印 象 分 析(Eindrucksana l yse)に よ っ て 実 施 の タイ プ を 3 つ に. 分類した. その規準は次の通りである. ①振り下ろし での握り換えの際に,体を反っ て足先のスピー ドをつけるタイ プ -- Aタイ プとす る.. ②握り換えの際に, 肩の落下が大きいタイ プ -- Bタイ プとする . ③握り換えの際に, 肩と同時に腰の落下も大き いタイ プ -- Cタイ プとする .. この3 つのタイ プの中から最も典型的と思われる者を1例ずつ選出し, それぞれA B C選手 , , として考察を進めて行くことにする. 3。 各タイ プの評価 行なわれた運動 が良いか悪いか判 断するには, その運動の目的 が明確にされなければならない . 人間の自己運動を物体の運動と捉えて得た数量的データだけから判断することは とりわけ体操競 , 技のように運動 の質的側面が直接, 競技成績に影響を及ぼすス ポーツ種目においてはつつしむべき であ る.. キネ グラム連続図(資料1)から明らかなように, 3 つの例においてはA選手のピルエ ッテがB ,. C選 手 の も の と 較 べ て 高 さ, ひ ね り 等 共 に は る か に 優 っ て い る と 言 え る 又 ス ピー ドも 真 下 か . , ,. らの振り上げ では, 足や腰共に非常に速い .. ピルエッテの技術的展望として栗原は 「後ろ振り上 がりにおいて 腰の反り込 みが強く 足先が , , 7 ) 肩の高さを越えてもなお, 肩を沈めて足先の上昇を維持する1 」 やり方を現時点での最も良いさば き方としているが,この現象が認められるのはA選手だけ である BやC選手程度のあふりのス ピー 。 ドでは無理 であると思われる。 これらのことからA選 手のやり方が,B, C選手のやり方よりも 強力な後ろ振りの可能性を持っ ,. て い る と 言 っ て 良 い であ ろう。. (6 ) 1.
(7) . 9 ‐ 3 3 6 ‐ 3 3 ‐ - 2 ‐ 0 4 3 5 ’ ‐ 4 5… 6 ‐ 4. 7 ‐ 2. おぬ 対戦 5. 8 ‐ 1. 1 2 7 3. 6. 3. 2 .. 2 1. 8 ・. 5 ,. 鋤於. ( 豊. 答 茅 丞多. 9 ‐. 2 1 -. 0 3. 3 3. ※も q ,、. ‐ 3. - 6. 6 3. 。. 3 9. 。. 4 2. 。. 。. 隷. 4 5. 4 8. 5 1. 5 4. 5 7. 0 6. ,. 6 3. 6 6. 資料1. キネ グラム 連続図. 6 9. A.
(8) 窮 附 . N d l. 的 ー. m - ー. N r 十. の ‐. リ ー. 順手倒立-後ろ振りにおける運動技術. . (6 ) 3.
(9) . 寸 N ‐ ト N , o m ‐ 前 的 ー. の 酋 ‐. の 画 - ” オ ー 鎖 オ ー. の 寸 ‐. 一 助 -. /. o. (; ず. )i 、. 奉. \ く. 佐. 藤. 徹. 飛べ、 . 無} 。 ※、. 賊、. ‘ ー. . 箸.歌川. 畜 ぬ -. i の二. (64 ).
(10) . 順手倒立-後ろ振りにおける運動技術. -48. ◎う6. -24. 塗12. 0. 資料2. 速度変化 グラ フ. 12. 24コ マ. A. 15. ( m/ 8). 10. に ノ. 足 ・肩 ・ ‐ ‐. -48. -ラ6. ゅ24. 囲12. 速度変化 グラフ (65 ). 0. 12. B. 24 コ マ.
(11) . 佐 藤. 徹. ー . ” ・足 .“ - -肩. -48. -う6. ‐24. ‐12. 速度変化 グラ フ. C. 4. 握り換えの時期 資料3は振り下ろしから 真下までの肩の軌跡を示す.矢印の間は握り換えの期間を表わしている. 握り換えの際には手にかかる力を軽減させなければならないの で,肩はその間に急激に落下する. 鉄棒を中心と して肩 が回転した度合を見ると, A選手はB, C選手よりも短い間に, すなわち握. り換えが遅く始まり, 早い時期に完了 している. 又, この間の肩の落下スピー ドもA選手の最高値 が 2.2 m/s 程 度 に 対 し て, B では 3,4 m/s, C は 3.2 m/s と な か り の 差 が認 め ら れ る.. 出来るだけ肩の落下が少ない間に握り換えを行なっ た方が, その時の肩や腰のたるみを抑え易い. と推察される.. 5. 握り換え局面の姿勢の変化 資料4は倒 立から振り下ろ した時の姿勢の変化を表わしたものである.. 全者共に振り下ろしの開始付近 では体の背屈姿勢が見られるが, 反りの程度と時期には大きな差. が あ る.. A選手においては握り換えの開始局面 (-30コマ付近) で, 体の反りは増大する傾向にあり, 最 も反りが強められるのは握り終えの途中 (-24コマ付近) である. 更に反りは握り換えがほぼ完了. するまで維持されている。このことは振り下ろしの開始局面から急激に足先のス ピー ドを上昇させ, 握り換えの際の肩の急激な落下ス ピー ドの増加に対して, 足や腰のスピー ドが遅れないようにして い る こ と を 示 し て い る.. これに対してB選手では, 体の反りが最も強められるのは握り換えの開始局面 (一36コマ付近). (66 ).
(12) . 順手倒立-後ろ振りにおける運動技術. 碓60. 0. 0. 資料3. 鉄棒を中心とした肩点の軌跡 であり, 握り換えが始まると同時に体の反りは急に弱められている. この時のス ピー ド変化をみる と, 振り下ろし開始から足先 のス ピー ドはほぼ停滞し, A選手のような急激なス ピー ドの上昇が認 められない。 反面, 肩の落下スピー ドは三者中最も速く, そのために肩角 が非常に狭まっ ている . 反りの様相はC選手もB選手と同様 であり 握り換えが始まると同時に, 反りから背中や腰を丸 ,. くすることによっ て手への荷重を弱めている. BとC選手との違いはB選手では握り換えで肩のス ピー ドが急増 し, それに次いで腰のス ピー ドが上昇を始めるのに対して, C選手 では肩と腰が同時. に上昇する点である。 以上のことから, BやC選手 のように肩, 或いは腰の落下に対して足先が大きく遅 れている場合 には, すなわち振り下ろして体のたるみが生じていると, 次に来るあふり動作に重大な影響を及ぼ すと考えられる.. 6. あふり局面の構造 あふり動作の機能は, 真下付近 での体の曲げ伸 ばしによる振り上げのための加速 である ここ で . 言う加速とは物理学用語としての加速現象をさすのではなく, 振り上げの際になるべく減速させな いようにするための勢いをつけることと解しなければならない。. 現代の鉄棒運動の発展は, このあふり技術の発見, 改良にあると言っ て過言 ではない しかしな . がら単にあふりと言っ ても, 実際の現象形態は全く多様 である. 筆者は鉄棒における後方伸身2回宙返り下りに関する研究の結果, それまで行なわれていた諸々 の2回宙返り系統とは全く 異なっ たあふりの形態を発見した. 更に 技術の確認のため の実験を行. なっ て, 従来のかかえこみ, ないし屈身2回宙返り下り等から除々 に伸身体勢に近づける練習方法 0 ) このようにあふりは固定したもの ではなく では不利 であるという方法論的認識にま で達した2 . ,. 個々 の技に最も適した形態が探究されねばならない . しかしながらあふりを, どこからどこま でと規定することは困難であるので, 本論 ではあふりの 開始を, 腰が最も深く曲げられた局面 (資料5の( a )の局面) として規定する. 又, 腰あふりの最終 局面は, 真下を通過して腰角 が最も広がっ た局面, ないしはピルエッテのひねりが開始される直 前 の局面 ( ( c )のゴマ) と考えられる.. ) (6 7.
(13) . . 佐. 藤. 徹. -9. コマ. 握 . り 換. ぇ. ーう写. -27. 2 4 - ー21. @一. ; i :. 醒め ~ ノ ]工 皿1 川”m:m. \ 4m m圃mm ノ. ー12. 資料4. 振り下ろ しの姿勢の変化. ) (6 8. A.
(14) . 順手倒立-後ろ振りにおける運動技術. B選 手. 鞘9 伽6. ◎42 9. 6 ラ 〇 7. 4 1 8. 振り下ろしの姿勢の変化. (6 9 ). B.
(15) . 佐. 、 G 聾手. 徹. 藤. -18. コマ. 握. ‐う6. リ. ーララ. 換. -50. え. 臨27 -24 -21. 振り下ろ しの姿勢の変化. ) (7 0. C.
(16) 順手倒立-後ろ振りにおける運動技術. a ,b. 資 料5. あふりの 様相. ) (71.
(17) . 佐. 藤. 徹. 資料5からあ ふりの開始局面の体の位置 (Lag. の差は歴然としているが, BとC選手の場合は 手の握り換えが完了 した局面とほ ぼ一致 している. すなわち, 握り換えにおいて腰や肩の落下に対 して足先が遅れれば, 腰角や肩角 は急激に狭まら ざるを得ず, その反動 で腰の伸ばしが余儀なくさ れている. そのため真下の局面 ではB, C両者共に既に体の反りが見られる .. これに対してA選手 では, 真下の局面から腰の伸 ばしが行われている A選手の握り換えが完了 . した局面は-15コマ付近 であるが, その時点 では肩も腰も極端に角 度が狭まっ ていない そのため . 真下に至るま での間にあふりの準備のための腰の前屈 が行なわれている . あふりの開始局面の差 は, 同様に終末局面 (資料5の( c )のゴマ) の差となっ て現われ, A選手と. 比較 してBやC選手はあふりの時期が相当に早いことが解る. この早い時期のあふりは, 振り上げ の上昇にとっ て有利に働かず, あふりの方向 が後ろの方であり, 勢いが逃げた現象になっ ている . これらのことをスピー ド変化として捉えてみると, BとC選手 では, 足先のスピー ドが最高にな る の は, B では - 9 コ マ 付 近, C では -12 コマ付近と真下の かなり以前である A選手 では真下直 . 後の6コマ付近 である. その値もA選手が1 3m/s であ る の に 対 し て, B では 10.2 m/s, C では 1 1.6m/sと低く, 早い時期のあふりは決して真の加速とはならないこと を示している . 7. ピル エ ッ テ と の 関 連. 多くのひねり技において, ひねりの合成は反り身の姿勢から行わなわれるのが有効 である . ピルエッテ でも, 振り上げにおけ る反り身から肩の引き上げによっ て その反り身を真直な姿勢 , に戻す際にひねりが融合される. そのためBやC選手のよう に真下で既に反り身になり 真下直後 , に最大腰角に達してしまう やり方 では, ひねり動作の開始が低 い位置から行われざるを得ない そ . の結果ピルエッテの浮きが不足 したり, 悪いさ ばき方とされている棒立ち体勢 すなわち空中 で体 , が鉛直線に近い体勢になり易い.. 雄大なピルエッテを行なうためには, A選手のように体が鉄棒に水平の位置以上ま で楽に反り身 で振り上げられることが必要 である.. V. 結. 論. これまでの考察によっ てA選手のタイ プが, あふりの様相, ピルエッテの質的内容を鑑みて最も 優れたさばき方と言える. このタイ プの特徴は, 手首を返した状態から深く屈 げるための握り換えの際に, 体の反りを強め , 足先のス ピー ドが, 肩や腰の落下ス ピー ドに対して遅れないようにしている点 である そして真下 . ま でに余裕を持っ て腰あふりのための前屈 を行ない, 真下直後には満を持していたように強力な反. り上げを行なっ ている. B, Cタイ プ では, 握り換えの際に必要な手への荷重を, 肩や腰をたるませることによっ て軽減 させている. この体のたるみはあふり動作の時期が早くなりすぎて, 振り上げの上昇ス ピー ドに有 効に働いていない.. この順手 での握り換えの技術の開発によっ て, 今回の規定演技で有利になるだけではなく 多く , の技の組み合わせ が多様になり, 今後の鉄棒運動の発展にとっ て, 新たな方向への道が開かれる で あろう. 又, 高校や中学校レベルの規 定演技にはしばしば順手後ろ振り上がりが採用されるが 指導者は , ) (72.
(18) . 順手倒立-後ろ振りにお ける運動技術. この握り換えの 技術を軽視して, 冒険的な振り下ろしの練習を強いてはならない.. l i te 体 操 競 技 の 運動 は ガウ ル ホ フ ァ ー が 分 類 した 巧 技 (Gauk sche Bewegungskuns er ) として,. 驚 }ものであるが それは冒険することを意味 異的なるもの (Das Wunderbare) を 本 質 的 特性とする8 , するものではない. その技の運動構造を把握し, 合理的な運動技術に裏付けされていることが前提 である。 人間が長い間の経験によっ て可能にした技は, 伝承され, その中 で発展し続けてきたもの であり, その運動技術は社会的, 文化的な所産 である. この運動 技術をそれぞれの技について解明 していく努力 を我々は忘れてはならない.. 献. 文. 8頁, 1. 飯島衛. 1 96 9 . 生物学と哲学との間. みすず書房, 東京. 35 f IHo fmann i h l i d L i b 3 H 1 9 6 T i eme 7 rndor t t R d 2. B r n ) n o e e r e s e z e u ( e r m o e 4 e g g .s ,128 . .Kar ,Au日age . ,Scho . , .. t t t 3, Ber r ankfur am,A,1967 ache , ,s ,19 .Turnspr ,Limper ,Fr l i t i h i 1 U b F h d G ur G 9 5 7 t a t t r K6rpeku 4, Bor eund Pr ax s de r m e m r n e o r s c u n s o e n r ur nen r 1 na 1 e .4: g ,Theor . , , 297一311 .. 5, ボィ テンディ ク. 1 9 7 0 . 人間と動物/浜中訳. みすず書房, 東京. 73頁. 6. エンゲルス. 1 5 96 . 猿が人間になるについての労働の役割. 大月書店, 東京, 5 6頁, 7. フェッツ. 197 9 , 体育運動学/金子・朝岡訳. 不昧堂, 東京.2. l l k l i l ho f 949 turnens 1,Ver rJugendundVo t t電l en 8. Gau nenBd agfu chesTur em desschu er , ,1 ,Sys , Na , Wi ,K,1 s .77 .. i f ) tungsvor ten(Manne r 9. 1 schr ,s ,28 . .T.B . Wer .1975 10 16頁, 9頁-1 . 金 子明友. 1968a. 運動技術論. 序説運動学. 大修館, 東京. 8 11 1 . 金 子明友. 1968b. 運動の概念の問題性. 体育の科学1 .. 1 2 0 1鉄棒編. 不昧堂, 東京. 65頁. 97 . 体操競技教本1 . 金子明友. 1 0 5頁. 金子明友 1 4 体操競技のコーチング 1 3 9 7 , 大修館, 東京. 4 . . . 4頁. 14 金子明友 1 運動学からみたスポーツ スポーツの科学的原理 9 7 7 . , 大修館, 東京, 29 . , . 東 4 2頁 大修館 京 1 5 1 9 6 8 運動学の対象と研究領域 序説運動学 岸野雄三 , . . . . . . . i i l bs K f K 1974 tun te tbewegung 16 rd r r r Cht1:10一15 ese , ,Ube .SPo . nau, ,. 6 1 9 7 . . 栗原英昭. 197 , ピルエッテの技術的考察. 日本体操協会研究部報44:11-1. l in l l kundVV i l kse igene 入江i l K 1960 r r 18 ssen vo ehr e . ,s .12 .Vo ,Beweguns ,Be . ene, , f IH f f 口 h i k A f l K i h L 3 Rb i P 1 9 7 6 S t t t r 1 n n 19 n u e a o a n o r s s e n s C a C e s e x o a w g g p ,s ,228 , , , , ,Schorndor , , ・. 2 0 979 .鉄棒における後方伸身2回宙返り下りに関する運動形態学的考察.筑波大学体育研究科集録1: . 佐藤徹.1 125一134頁.. 0頁. 21 0 , 山下芳男. 197 , 器械運動における握り方に関する一考察. 日本体操協会研究部報23:4 0 2 2 97 , 生物から見た世界/日高・野田訳. 思索社, 東京. , ユクスキュ ル. 1. ) 3 (7.
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