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連携に基づいた包括的な生徒支援のための心の教育総合プラン

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Academic year: 2021

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(1)連携に基づいた包括的な生徒支援のための心の教育縫合プラン                             教育実践高度化専攻                             心の教育実践コース.                              M0 7 2 9 5K                              木 之 元 道 子. 1.問題の所在と目的. 一シャルワーカー活用事業」により、福祉分野.  現在の児童生徒が抱える課題や、表出する問. の専門家など新しい外部支援人材が学校現場に. 題行動は多様化し、学校だけの対応では解決や. 配置されている。教職員と外部支援人材、学校. 改善が困難になっている。対症療法的な指導に. と関係機関をつなぐ橋渡しを行うコーディネー. とどまることなく、問題の本質を把握し適切な. ター役の教職員を中心として、パートナーシッ. 指導・支援を行うためには、学校・家庭・地域. プの構築と、効果的な協働をめざすことは、学. など児童生徒を取りまく環境への着目と、関係. 校内における支持的・協力的な風土の形成にも. 機関との連携が不可欠である。そこで、連携に. つながることが期待される。. 基づいた包括的な生徒支援をめざし、連携をす.  学校と関係機関とが連携するためには、顔の. すめるうえでの学校内外における課題を明確に. 見える関係づくりと相互理解が早急に求められ. し、実際に協働を試みる。. る。それぞれの機関がもつ役割と機能を正しく. 理解し、お互いを尊重しながら対等な立場で協 2.校内体制の整備と連携の基盤づくり. 働するために、学校の機能と役割を再認識し、.  学校には、児童生徒の問題を全て解決しよう. 必要に応じて関係機関と協働することが大切で. とする傾向がある。この自己完結性は学校のr閉. ある。. 鎖性」を生むと同時に、教師一人一人の「抱え 込み」の要因でもある。こうした学校・教師の. 3.実践. 強い使命感と役割感は校内における協働体制だ. ○聞き取り調査と合同事例検討会の実施. けでなく、他機関との連携も阻んでいる。.  学校と関係機関との連携のための課題を明確.  校内における協働体制の構築には、適切な役. にするために、警察・福祉機関・保健所などを. 割分担と具体的な支援目標を設定することが大. 訪問し、「学校との連携を推進するために必要な. 切である。そのための校内ケース会議を定着さ. ことや課題は何か」という内容の聞き取り調査. せ、生徒に関する情報を共有することが必要で. を行った。その結果、各機関が学校との連携の. あり、これまで学校現場では注目されることが. 必要性を強く感じているものの、「学校からの働. 少なかった「生徒の最善の利益を守る」という. きかけが少なく、協働の機会も少ない。また、. 福祉的視点に基づいたアセスメントを行うこと. 学校は全ての問題を学校のみで解決しようとす. が必要である。. る傾向が強い」という印象を抱いているという.  平成20年度からは文部科学省の「スクールソ. ことが明らかになった。このことから学校と関. 一594一.

(2) 係機関とのつながりは極めて希薄なものである.  授業後のアンケートには、様々な意見や感想、. という現状が浮かび上がった。. 質問などが書き込まれており、重要な課題であ.  そこで、連携のための基盤づくりと、率直な. りながらも学ぶ機会が少なく、疑問を持ちつつ. 意見交換の場を設定する目的で、A県教育委員. 必要な助言や回答を得ることができていない生. 会の協力を得て、生徒指導推進連絡会議の場に. 徒の実態が明らかになった。性教育だけではな. おいて学校と関係機関との合同事例検討会を実. く、「法関連教育」、『消費者教育」など他の分. 施した。A県内の県立高校の実際の事例を用い. 野の知識を習得するためのプログラム作成を行. て、学校・警察・福祉・教育委員会・生徒指導. う必要性を再認識した。. 事務局などのメンバーによる協議を行った。事 例をとおして率直な意見交換をおこなうことで、. 4.心の教育総合プラン. それぞれの機関のもつ役割や視点の違いが明確.  関係機関との連携を推進し、道徳教育・キャ. になり、日頃からの関係作りと相互理解の必要. リア教育などの領域と関連させた実践的な心の. 性を再認識できた。. 教育総合プランを作成する。. ○外部講師との協同授業. ○生徒に福祉的視点を育み、社会資源の活用.  関係機関との連携に基づき、生徒に自らの在.  を可能にするための授業プログラム. り方生き方を考え、生きるための力を育むため.  『生きる力』の重要な構成要素である問題解. の授業を実施することを日的として、B市保健. 決能力の中でもく自他を大切にするために必要. 所健康課感染症対策担当班の保健師との協同授. な知識や情報〉に焦点化したプログラムを作成. 業を実施した。. し、法律・経済に関わる権利と責任、社会保障.  高校2年生を対象に「心と身体を大切にする」、. 制度や福祉に関する知識など、社会生活を送る. というテーマで、性感染症に関する専門的な知. うえで必要となる知識を習得させ、規範意識を. 識の獲得と、保健所の機能の理解と実際の利用. 育成する授業プログラムを作成した。. につなげる内容の性教育プログラムを実施した。. ○学校と関係機関との連携と協働体制の構築. 生徒が持つ知識や興味・関心を把握するために.  のための具体策. 作成した教材とワークシートを用いて授業を行.  問題の早期発見と早期対応を図り、包括的な. い、生徒の実態をふまえたうえで、専門知識を. 生徒支援を行うために、これまで学校現場では. 獲得させる講座を、保健師(外部講師)が担当. 注目されることが少なかった福祉的視点を取り. した。更に生徒の質問や意見を収集して、授業. 入れた校内ケース会議の進め方、そのアセスメ. の最後には全ての質問に回答した。. ントのあり方について提起した。.  この取り組みは、生徒に専門的な知識を習得.  また、学校と関係機関の相互理解を深め、連. させるだけではなく、生徒がもつ「疑問を解決. 携のための関係づくりを行う上での留意点をま. できた」という満足感をもたらしたことが、授. とめた。. 業後の生徒の感想から明らかになっている。同 時に、学校以外の機関が、生徒の実態を理解す. 主任指導教員  渡辺 満. るという効果にもっながった。. 指導教員 渡辺満 一595一.

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