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保護者と教員のコミュニケーションを高めるコンジョイント行動コンサルテーションの効果の検討 : コンサルタントの役割に着目して

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Academic year: 2021

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(1)   保護者と教員のコミュニケーションを高めるコンジョインド行動コンサルテーションの効果の検討.                一コンサルタントの役割に着目して.                                     専攻特別支援教育                                     学籍番号M1mgE                                     氏  名 辻  真盛                                     指導教員 岡村 章司 Key words. コンジョインド行動コンサルテーション 保護者と教員、コミュニケーション、コンサルタントの役割. I 問題と日的 教員と保護者の連携において、両者との間に子ども の捉え方や課題意識に違いが見られる場合、問題の要. 皿方法. 1.対象 1)コンサルティ(2名). 因、経過という相互から共有していく仕組みが重要で. 保護者(対象児の母親)と教員(担任、50代男性)と. ある(吉利ら,2009)。また、保護者や教師の力を引. した。両者とも、これまで対象児へは注意や叱責が多. き出す支援や仕組みが必要であると指摘されている. く、称賛が少なかった。. ことから(大山・廣澤,2007)、課題解決に向けて、. 2)巡回支援者(コンサルタント). お互いが協力し合える保護者と教員の間をつなぐコ. 教員養成系大学大学院修士課程の特別支援教育コー. ンサルテーションの必要性が考えられる。囲坂(2003). ディネーターコース2年生の現職派遣者であった。. は、保護者と教師がより積極的なパートナーシップを. 4)対象児(クライアント). 築くためは、客観的な事実の伝達、共通した視点によ. A市立B中学校3年生で通常学級に在籍する男児。. る問題の共有、共同での問題の整理が重要であると指. 対象児のW I S C−IVの結果は、F S I Q:74,VC. 摘している。そのためには、教員と保護者は、明確な. I:68,P R I=82,WM I71,P S I:96で境界. コミュニケーションを持つことが必要であると考え. 線であるが知的に遅れはなかった。弱みとしては、聴. る(上村・石隈,2007)。また、保護者と教師間で課. 覚からの記憶保持と情報処理が困難だった。強みとし. 題の共通理解や支援方法の共有を行うには、「コンジ. ては、視覚的な系列的処理が得意だった。対象児は、. ョインド行動コンサルテーション」が役に立つと報告. 診断名はないが、WI SC−lVの結果とLDI・Rの結果. されている加藤,2007)。コンジョインド行動コンサ. 判定がA型であることからLDの可能性が高かった。. ルテーション(以下CBCと略称する)は、行動コン. 2.手続き. サルテーションを基盤としている。コンサルタントで. 1)対象児への介入手続き. ある支援者が行動論的技法を伝え、コンサルティであ. (1)期間:平成X年5月∼平成X+1年7月. る保護者と教員が対象児の学習、行動上の二一ズに対. (2)標的行動:r保護者から渡された書類を学校で. しての情報や介入の情報の共有を行う。その後、共通. 担任に提出する」、「担任から配布された書類や資料を. の目標に向かって学校と家庭の役割を明確にしてい. 家庭で保護者に提出する」と学校と家庭の2つの場面. き、保護者と教員が協働的な関係を維持しながら、問. で、対象児が配布物を自発的に提出することを標的行. 題解決に向けて取り細められるよう構造化された間. 動とした。. 接的サービスの提供と定義されている(Sheridan,. (3)家庭での介入手続き. 1996)。また、コンサルティ間のコミュニケーション.  介入1期では、通学用の鞄を放置する部屋に、「提. を高める為のコンサルタントの役割に焦点を当てる. 出物を出す」と書かれたポスターを掲示し、できたと. ことは、保護者と教員の連携を促す為の方略を明らか. きはすべての介入期でrよくできたね」と褒めた。介. にすると考える。そこで本研究では、CBCによる対. 入2期では、ポスターの掲示だけでなく、キッチンに. 象児への支援の効果の検証を行うとともにコンサル. 提出専用かごを設置した。介入3期では、リビングに. ティのコミュニケーションの向上をもたらす主体的. ポスターと提出専用かごを移動し、併せて設置した。. な問題解決を図るための条件をコンサルタントの役.  「ポスターに指さしをする」、「声がけをナる」と段階. 割の視点から明らかにすることを目的とする。. 的に援助を加えた。.

(2) (4)学校での介入手続き. 4)会話に関するカテゴリーの作成.  学校での提出場面は、朝のショートホームル』ムの.  全ての回においてボイスレコーダーで会話を記録. 時間の最後とした。一斉指導において、自らできたと. した。ボイスレコーダーの発話を上村・石隈(2006). きは褒めた。対象児が自発的に提出しなかった時には、. を参考に5カテゴリーに分類した。そのうち「情報提. 教卓で提出物の専用かごを高く持ち上げて対象児に. 供」下位カテゴリーは3つ、r関係構築」下位カテゴ. 示した。個別での声がけの実行は、視覚支援で気づか. リーは4つのカテゴリーを設けた。. ない場合とした。介入2トークンシステムを導入した。. 5)アンケートの実施. 対象児が、1週間、全て提出物を出していたときには、.  両コンサルティに、コンサルタントの支援について. バスケットボール部の活動時間を延長した。. の評価とコンサルテーションの内容の評価に関する. 2)コンジョインド行動コンサルテーションの手続き. アンケートを実施した。.  (以下、CBCと略称). 皿.結果と考察. (1)支援期間及びセッティング.  全4回実施した。原則として、1回につき約1時間 半から2時間開催した。 (2)マテリアル.  ホワイトボードとABCフォーマットを使用した。. (3)CBCでの手続き. 1)対象児への介入結果 (1)朝の会での一斉指示による提出率(学校).  学校での朝の会での提出物の一斉指示場面のBL期 では、0%であり、介入1期では、「自らできた」が 16%、噸別の声がけ」で提出できたが36%となった。. 介入2期以降からトークンシステムを導入しその結果、.  どんな関わりを行えば、提出行動が生起し、維持1し. r自らできた」が100%となった。. ていくのか両コンサルティに話し合いを促した。その. (3)家庭での提出率. 際、ABCフォーマッットを用いて、「いつ」、「どこで」、.  BL期はO%であった。介入1期では、「自ら出せた」. rどのようにする」のか具体的に考えるよう促した。. が16%、「指さし」で出せたが38%となった。介入2. 最後に、決定した手続きで標的行動が生起するかどう. 期は、「声がけ」で100%提出したことになった。介. かを改めて確認した。決まった手続きについては、両. 入3期では、「自ら出せた」が78%、「指さし」が22%. コンサルティがABCフォーマットに記述した。. となった。.  2回目以降は、両コンサルティは、最初に記録結果. 2)会話分析の結果と考察. の報告をした。コンサルタントは、両コンサルティに.  CBCの1回目は保護者のr情報提供」下位カテゴ. 家庭や学校での介入の効果があった場面、なかった場. リー「意見考え」は低かったが、2回目以降、コンサ. 面を取り上げ、それらの原因を明らかにしながら計画. ルタントからの「確認」と「発言促進」による関わり. を修正した。. をしてからr意見考え」が増加した。また、併せて両. 3)両コンサルティのコミュニケーションを促進させ. コンサルティのr関係構築」下位カテゴリーのr同意. るコンサルタントの役割. 支持」も増加した。また、コンサルタントからの情報.  全ての回において、コンサルタントは、両コンサル. 提供下位カテゴリーの「意見考え」はすべての回で高. ティの意見を明確にするためにホワイトボードに記. い割合だった。内容は、支援の手続きの考え方や対象. 述し、重要な語を色づけた。2回目以降、コンサルタ. 児の特性についてなど助言に留め、両コンサルティ間. ントは、記録を基にして結果をグラフ化して両コンサ. で検討するよう促した。その結果、両コンサルティの. ルティに提示した。コンサルタントは、両コンサルテ. r意見考え」は高く維持された。これらのことから、. ィから、問題解決に向けた支援策を求められてもすぐ. 両コンサルティの問題解決に向けたコミュニケーシ. に解決案を言わないで、質問や提案をし、発言を促し. ョ!の機会が増加されながら、併せて互いの関係を構. た。また、コンサルタントは、両コンサルティの発言. 築しようとする態度も向上することができた。さらに. 内容を復唱、要約し、話題内容の明確化を図った。次. は、両コンサルティ間の発言に相手を労う発言や対象. に、コンサルタントは、両コンサルティに検討すべき. 児を肯定的評価する発言がCBCの回ごとに増加した。. 事項を提案し、発言を促した....

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