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サイトメガロウイルス関連眼疾患の病態解明

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194 ─  ─ 第65回北関東医学会総会

サイトメガロウイルス関連眼疾患の病態解明

群馬大学大学院医学系研究科眼科学 細 貝 真 弓  サイトメガロウイルス(CMV)は,多くの成人に潜伏 感染し,免疫不全状態で再活性化して,網膜炎などの日和 見感染症をきたすウイルスとして広く知られてきた.近年, 免疫正常者の角膜内皮炎,虹彩毛様体炎,ポスナー・シュ ロスマン症候群といった前眼部炎症性疾患にも関わること が認識されつつあるが,CMVがどの組織で増殖している のかなど病態は不明である.そこでまず,初代培養角膜内 皮細胞でCMVが増殖できるかどうかを検討した.その結 果,CMV感染細胞に特徴的な「ふくろうの目」のような 細胞を認め,CMVの前初期,初期,後期mRNAおよび 蛋白が経時的に発現し,効率的なCMVゲノムの複製を認 めた.透過型電子顕微鏡にて感染細胞内に増殖過程のウイ ルス粒子を観察することができ,CMVは角膜内皮細胞で 効率よく増殖できるという知見を得た.また,CMV感染 角膜内皮細胞の免疫応答を解析した結果,自然免疫系の抗 ウイルス応答を惹起し,獲得免疫系も賦活化することが明 らかになった.さらに,初代培養線維柱帯細胞でもCMV は増殖可能で,線維柱体炎を惹起し眼圧上昇に寄与する可 能性が示唆された.線維柱帯切除術を要したCMV続発緑 内障症例の隅角組織の病理学的検討からは,マクロファー ジの線維柱帯への浸潤や線維柱帯細胞の変性・脱落などの 形態変化による流出路障害が眼圧上昇機序として考えられ た.本疾患群におけるCMVの再活性化機構や遺伝子型な どまだまだ不明な点が多く,今後も多分野にわたる研究に よる全体像の解明が期待される.

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