予定している. 3.当院における人工膝関節置換術後 MRSA感染症の 一例 鈴木 秀喜,有田 覚 (群馬県立心臓血管センター 整形外科) 変形性膝関節症において人工膝関節置換術 (TKA) は 日常的な手術であるが, 一度感染を起こすと治療に難渋 する例が多い. 当院で TKA 後 MRSA 感染を発症した症 例を経験したので報告する. 【症 例】 患者は 79 歳の 女性.術後 12日目に 部の腫脹・発赤も認め関節穿刺を 施行, 40cc血漿性の液体が引けた. 後日培養の結果 MRSA と判明したため, 同日局所麻酔下に Pumping を 施行した. その後脛骨内顆部に溶骨性変化が著明になっ たため 31日目に洗浄・滑膜・脛骨内顆切除・浜野式灌流 装置挿入を施行した. 灌流は約 36時間で詰まり抜去し た.62日目には CRP陰転化し 部も乾燥し閉鎖した.93 日目の退院時は歩行可能で ROM0/80であった. 現在退 院後 2年になるが再発はない. 【結 語】 人工物に感 染した場合は長期的な戦いが強いられる. 今症例のよう に早期の対応が重要な治療となる. 4.体幹部まで波及したガス壊疽に対し 部のドレナー ジにて救命できた2症例 武智 泰彦,小林 亮一,反町 泰紀 中島 飛志,内田 徹,浅見 和義 (前橋赤十字病院 整形外科) ガス壊疽はガス産生を伴う壊死性軟部組織感染症の 称である. 近年糖尿病など免疫不全を呈する疾患に合併 する非クロストリジウム性ガス壊疽が増加傾向にある. 治療の基本的事項として, 1抗ショック療法 2起因菌を 推量し適切な抗生剤投与 3筋膜・筋層に壊死があれば広 範囲の外科的デブリードメンがあげられている. 外科的 デブリードメンに関しては, 患肢切断を要する場合が多 いが, 患肢温存を え切断範囲に苦慮する症例も少なく ない. 特に股関節離断は手術侵襲の大きさ, その後の ADL 制限を えると一期的に施行しにくい. 今回我々 は体幹部まで波及したガス壊疽に対し洗浄ドレナージに て救命できた 2症例を経験したので報告する. 5.小児化膿性股関節炎の治療経験 鈴木 隆之,柘植 和郎,小林 敏彦 小野 庫 , 原 圭介,原 和比古 加納 竜太,角田 和彦 ( 立富岡 合病院 整形外科) 小児化膿性股関節を 2例経験した. 【症例1】 1歳 2ヶ月の男児, 40度の発熱があり, 近医小児科を初診し, 抗生剤を投与された. 解熱したが歩行しないのを主訴に 近医整形外科を受診後, 当科紹介となった. 【症例2】 4歳 9ヶ月の男児, 先行する上気道炎後の右股関節の痛 みを訴え当院救急外来を初診となった. 37.6度の発熱, 強い可動時痛を認め, 当科に入院となった. 入院後は両 者 MRI を施行し, 関節水腫を認めていた. 発熱・局所の 熱感が強く, 股関節穿刺により黄白色・濁の液体が引け たため, 化膿性股関節炎と診断し, 全身麻酔下, 切開・排 膿・洗浄を行なった.術前・術中採取した膿の培養は陰性 であった. ドレーンは術後 1wで抜去した. 解熱し可動時 痛も消失した. 術後 2wで退院となり, 再発も認めていな い. 初期治療で抗生剤が投与されると起因菌がマスクさ れたり,症状が軽快するので,診断・治療には注意が必要 である. 6.発症初期の診断が困難であった化膿性椎間板炎の2 症例 喜多川孝欽,日尾 有宏,鈴木 涼子 小林 明,高柳 ,田中 宏志 (伊勢崎市民病院 整形外科) 我々は, 腰痛を主訴とし初診となった患者のうち, 経 過とともに化膿性椎間板炎と判明した 2症例を経験し た. いずれも発症初期の単純 MRI において明らかな化 膿性椎間板炎を疑わせる所見は認められなかった. 【症 例1】 (53歳 男性) 腎盂腎炎と腰痛症の合併と判断 し, 抗菌剤点滴と安静にて入院加療および外来経過観察 を行った. 初回 MRI においては特別な異常はなかった が, 30日 後 の MRI に て 化 膿 性 椎 間 板 炎 が 判 明 し た. 【症例2】 (45歳 男性) 腰痛による体動困難を主訴に 当院救急外来へ搬送される. MRI 上, 腰椎椎間板ヘルニ アを認めたため安静にて経過観察を行った. しかし, 発 熱や腰痛の増悪を認めたために MRI を再度施行したと ころ化膿性椎間板炎が判明した. これら 2症例の初診か ら最終調査時までの経過をまとめて報告し, 若干の 察 を加える. 【まとめ】 腰痛症を診察するにあたり, 化膿 性椎間板炎は常に念頭に置くべき疾患である. 発症初期 の化膿性椎間板炎は, 単純 MRI で異常が見出せない場 合があるので注意が必要である. 第 15回群馬整形外科研究会 372
3. 当院における人工膝関節置換術後MRSA感染症の一例(第15回群馬整形外科研究会 主題I 整形外科感染症疾患(症例報告, 症例検討))
1
0
0
全文
関連したドキュメント
信心辮口無窄症一〇例・心筋磁性一〇例・血管疾患︵狡心症ノ有無二關セズ︶四例︒動脈瘤︵胸部動脈︶一例︒腎臓疾患
therapy後のような抵抗力が減弱したいわゆる lmuno‑compromisedhostに対しても胸部外科手術を
ABSTRACT: [Purpose] In this study, we examined if a relationship exists between clinical assessments of symptoms pain and function and external knee and hip adduction moment
参考 日本環境感染学会:医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド 第 2 版改訂版
〈下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症 抑制〉
宮崎県立宮崎病院 内科(感染症内科・感染管理科)山中 篤志
藤田 烈 1) ,坂木晴世 2) ,高野八百子 3) ,渡邉都喜子 4) ,黒須一見 5) ,清水潤三 6) , 佐和章弘 7) ,中村ゆかり 8) ,窪田志穂 9) ,佐々木顕子 10)
・Mozaffari E, et al. Remdesivir treatment in hospitalized patients with COVID-19: a comparative analysis of in- hospital all-cause mortality in a large multi-center