社会
系教科教育学会
『社会系教科教育学研究』第6号 1994
(pp.65-71)
現代史学習における「紛争
一世界史A
「地域紛争と国際社会」の授業構成一
」理論の探求
A Study
o
f Contemporary History Lessons by Inquiry on the Theory of
:How to Teach
‘Regional Conflict and International Society*
‘Conflict'
I
はじめに
新
しい地理
歴
史
科
「世
界
史
A
」
では
,
「近現
代史の
重視
」
とい
う
方針
が
明確
に
打
ち
出
され
て
いる
。現
代
史
学習の
重要
性
に
つい
ては,
これ
ま
でも
強調
され
てきた
が,
十分
な
取
り組
み
は
な
され
て
こな
かった
。その
理由
と
して,
現
代
史の
内容
が
ジャ
ー
ナ
リス
テ
ィック
な出来
事
の
羅
列に
な
りが
ち
で,
歴
史
と
して扱
いづ
らいことが
第
一
に
指摘1
)
され
る
。確
か
に事
象が
最
近の
も
の
で
あれ
ば
あるほ
ど歴
史
と
して
と
らえ
る
こ
とは
難
しい
。斉藤
孝
も
「渦
の
中
に巻
き込
まれ
て
い
るもの
には
渦
の
形が
識別
で
き
な
い
よ
うに
,現
に
進
行
中の
歴
史
は
同
時代
人
に
と
っ
て
は
,
巨大
な
混
沌
と
して
,或
いは
一連
の
偶
然
と
して
映
ず
る
こ
とが
多い
」2
)
と述
べ
て
い
る
。
では
,
ど
う
した
らジ
ャー
ナ
リス
テ
ィ
ック
な
出
来
事の
羅
列に
な
らな
い現
代
史
学
習が
可能
とな
るの
だ
ろうか
。
それ
に
対す
る
一
つの
解
答は
,理
論の
探
求
と
して授
業
を
構
成す
る
こ
と
で
ある
。現
代
史の
出
来
事
を扱
うの
に
多様
な情
報
を欠
くこ
とは
で
き
な
い
。要
は
,そ
う
した情
報
を
目的視
す
るの
では
な
く
,む
しろ事例
な
い
し教材
と
して
と
り扱
うこ
と
で社
会
(歴
史
)の
構造
を
と
ら
える理
論
を
探
求
させ
よ
う3
)
とい
うの
で
ある
。そ
こで
,本
稿
では
,
世
界
史
Aの
内容
「
(4)
現
代
世界
と
日本
」か
ら
「地域
紛
争
と国
際社
会
」
をと
り上
げ
,理
論探
求
と
しての
現
代
史
学
習の
授
業構
成
を考
察す
る
。
II
「地域
紛
争
」
の
と
ら
えかた
(1)教科
書
記
述
に
見
る
「地
域
紛
争
」の
理
論
平成
6年
度
に使
用
され
る匚
世
界
史
A
」の
教
科
書
と
し
て
,4社
か
ら
4冊
が
検
定
を通過
した
。こ
こ
では
,各
々
の
教科
書
の
「地域
紛争
と国
際社
会
」に
該
当す
る
箇
所
に
おい
分析
て
す
「地
る
。具
域
紛
体
的
争
な分
」が
どの
析
対
よ
象
と視
うに
点は
記
述
以
され
下の
て
いる
通
りで
か
を
あ
る
。
〈教
科
書
〉
①
山川
出版
『現
代
の
世界
史
』
柴
田
三
千雄佐
藤
次
高近藤
和
彦岸本
美緒
②
三省
堂
『明解
世
界
史
A』
二
井
正
浩
(広島県立湯来南高等学校)
土井正興増谷英樹ほ
か6名
③
一橋出版
『世界
史A』
二谷貞夫笠原一九司由井大三郎ほか10
名
④
清水書院
『新世界史
A』
城
戸
一夫ほか9名
〈分析視
点〉
ア
)地域紛争が教科書の構
成の
どの部分に記述さ
れ
ているか
。
イ
)地域
紛
争の
争
点が
どの
よ
うに記
述され
てい
る
か
。
まず
,匚
地域
紛争」が教科書の内容構成の
どの
部分
に記述
され
ているかについては
,2通
りの類型化が
可
能である
。一つは匚
東西
2陣営の対立]
(教科書①
)
も
しくは
「2つの世界の
対立と第三世界の台頭
」
(教
科書③)という章
を設定
し
,東西冷戦構造の中で発
生
した
地域紛争を具体的に記述
し
,その
後の章で
,ごく
最近の地域紛争に
ついて
,ジャーナ
リステ
ィックに
記
述
しているもので
ある
。もう一つは
「現代世界の
諸問
題
」
(教科書②
)も
しくは
「現代世界の課題」
(教科
書④
)という章
を設定
し
,その
中で現
代が抱
える課題
の
一つと
して地域紛争をとらえ,それが
どのような構
造のもとに発生
してきたか
を振
り返
り,記述
している
もの
である。
次に地域紛争の
記述
内容について
,前者
(教科書①
③
)
では
,主に第二次世界
大戦後の第三世界の独立へ
の動きを契機と
した東西の対立が具体的な事例
∼中華
人民共和国の成立
・朝鮮戦争
・キ
ューバ
革命
・ヴェ
ト
ナム
戦争
∼を通
して記述
され
,ごく最近の
地域紛争に
関
しては
,羅列的に記述
している
。他方,後者
(教
科
書②④
)では
,例
えば
「第二次世界大戦後の世界各地
で発
生
したさまざまな紛争は
,大きな枠内では戦後世
界の
東西対立の現
象としてとらえられ
る
。
しか
し,実
際には
,戦後に起
こったさまざまな地域
紛争は
,それ
ぞれに独
自の
原因
。
`
誘因をもっていて,東西対立との
関わ
りはそれ
ぞれに異なっている
」4
)
とか
「(地域紛
争には
)国家と国家が戦争を行うもの
〔中略〕
一国内
の
民族や宗教集団などがその居住地域の分離や
自治を
求め
て争
う内戦
〔中略〕植
民地状態か
らの解放を求め
てな
され
た戦
争が
ある
。そ
してそれ
らの紛争において
は
,大戦後の
東西対立を反映して
,米ソの二大勢力が
直接間接に関わ
っていることが
多かった」5
)な
どと記
述
され
ている
。
これ
は
,地域
紛争には
さま
ざまな争点か
おることを指摘
しなが
らも
,最終的にはやは
り米ソ冷
戦構
造の枠組み
で地域紛争を説
明するもの
とな
ってい
る
。
確か
に第二次世界
大戦後の
地域紛争の
多くは米
ソ冷戦構造と密接に関わ
っていた
。しか
し冷戦の終結
した現在
でも
,地域紛
争は
沈静化す
る
どこ
ろか
,か
えっ
て激
化の様相
を示
している
。これ
は何
を意味するの
だ
ろうか
。4種の教科書記述は
,著者が意
識するか否か
に関わ
らず
,すべ
て,冷戦構造の枠組み
を用いた説明
にな
っている
。また冷戦構
造の枠組み
があてはまらな
い地域
紛
争に関
しては
,事実
的知識
をジャー
ナ
リス
テ
ィ
ッ
ク
に羅列するだけで
,事象を説
明する構造
的な枠組み
が全く見
られ
ない
。これは
,現在の地域
紛争を説明す
る理
論の欠如を物語っているといえよう
。そこで本稿
では
,以下において,現在の
地域紛争をとらえる新
し
い理
論の解明を試み
る
。
(
一般に
2
)LIC理論に基
,地域
紛争とは
「一地域
づ
く
「地域紛
内の複
争」の定義
数国にま
たが
っ
て影響
を及ぼ
している武力対立
」6
)
と定義される
。し
か
し
,この
定義では
,地域
とは
どの
くらいの範囲なの
か
,影響とは
どのよ
うなものなのかが
明確では
なく,
現在の複雑な
地域紛争の説
明と
しては不十分である
。
そ
こで
,国際政治学者の加藤朗氏のまとめたL I
C
(Low-Intensity Conflict
=
低強度
紛争)理論を援用
し
,地域
紛争
をその
主体に注
目して匚
手段と
して物理
的暴
力が行使
され
る亜国家主体対国家主体の衝突了)
と再定義する
。
(この
定義に従
えば,紛争は
,国家
と
国家の衝
突である戦争と
,地域紛争に
区別
される
こと
になる
。)亜
国家主体
とはテ
ロ集団
・ゲ
リラ集団
・宗
教集団
・エス
ニックグルー
プなど,国家主体
に対抗す
るイデオ
ロギ
ー
に基づいた集団を意味
し,その
集団の
範囲は
一国内に限定されることもあれ
ば複
数国にまた
がることも
ある
。この
ように地域
紛争
を,主体に着
目
して再定義することによって
,争点の類型化と分析が
可能になる
。
(3)
「地域紛争」の争点別類型
加藤
氏の定義に従
えば
,現在の
地域紛争はその争
点
によって
,
「分断化問題」匚
従属化
問題」厂
西欧化問
題」の
3つに類型8
)
化
され
る。
F ̄
分断化問題
」とは
,列強の世界分割の歴史的過程
で国境線によって分断あるいは包囲
された結果
,国家
の
中で少数派
に転落
した
民族
(宗教)と多数派民族
(宗教
は
,孤立化,強制追放
)の間に生
じている差別問題
,強制
同化
,分割支配などの特
である
。具体的に
定民族
(宗教)に対する政治的抑圧
,差別的経済
開発
や国内植
民地化などによる民族
(宗教
)間
の経済
格差
,
そ
して教育
,就職の機会など社会生活における民族
(宗教)の社会的差別である
。国家の領域の画定とと
もにこのような差別問題が
,近代国家の
必須条件の
一
つである国
民の
政治的統合を妨げ
,差別に
対する抵抗
や解
消に
向けた動きが地域紛争として表出
していると
いう問題である。9
)
また
,匚
従属
化問題」とは
,資本主義の世界化の歴
史的過程で
,中心部にある西欧列強の
とった植
民地主
義や新植
民地主義が
,周辺部の非西欧諸国にもたら
し
た従属化
と
それ
に伴
って生
じた低開発
問題貧
困問題
人権
抑圧問題である
。そ
して,これは近年フランク
(A.G.Frank)
の匚
低開発発展論
」やガル
トゥング
(J.GaltungO
の
「構造的暴力論」によって説明され
るようにな
った問題である。 lo
)
匚
西欧化問題
」とは
,西欧文明の世界化の歴史的過
程で
,非西欧文明が西欧文明に対抗す
るために,西欧
文明を受容せ
ざるえないという矛盾か
ら生
じた摩擦で
ある
。この問題が特に顕著なのは
,年々信徒の数を増
や
し
,成長を続
けて
いるイスラム
世界
である。イスラ
ム世界における西欧化問題とは
,いかに匚
近代化」
し
て西欧文明に対抗するかの近代化の
方法論
をめ
ぐる思
想的対立である
。その
対立の背景には
,匚
近代化
」に
付随
して流入する聖俗分離の西欧キ
リス
ト教文明に対
し
,聖俗一致のイス
ラム文明
をいかに護持するか
とい
う問題があるo 11
)
これ
ら三者は
,それぞれ西欧型近代国家を基盤
とし
た近代世界シス
テムの世界化という歴史的過程で生
じ
た政治
・経済
・社会問題である。
(4)地域紛争理論の教材化の視点
現在
,冷戦の終結
によって
,冷戦型の地域
紛争は解
決
した
。
しか
し,それは資本主義か社会主義か
という
国家体
制をめ
ぐる問題に決着が
ついただけであって
,
3つの
問題は未解決のままである
。それ
どころか
,第
一に,社会
主義がナシ
ョナ
リズム
を止揚できなかった
ためにこれ
まで
以上に匚
分断化問題
」が増加
し,第二
に社会主義が貧富の格差
を是
正することに失敗
したた
めに旧社会
主義諸国の経済破綻
を含めて
「従属
化問
題
」
がさらに悪化
し
,その結果第三に
,資本主義や社会主
義に代わる近代化の
方法
を求めて
「西欧化問題」が再
燃
し始めた
。 12
)
こう
した深刻化を増す地域
紛争の理解は
,近現代史
を重視する新
しい世界史
Aには不可欠である
。では
ど
う
した
らこの教材化か可能なのであろうか
。これか
ら
の
国際社会に生きる新
しい世代13
)
である
生徒
に
とっ
て
,
今後,地域紛争の問題は
避けて通れ
ない。ジャーナ
リ
−66一
ス テ ィ ッ クに な り が ち で あ る な ど, 現 代 史 , 特 に 現 在
進 行 中 の 事 柄 を 歴 史 と し て 扱 う の は困 難 な点 も多 い 試
ま ず教 材 化 にあ た っ て , こ の問 題 を “現 代 が 未 来 に向
け て 抱 え る 課 題 ’ で あ る と い う 視 点 に立 っ て , 歴 史 的
に そ の 構 造 を 探 求 さ せ る 構 成 と す るO 14
)
前 述 し た よ う に, 加 藤 氏 の定 義 に 従 え ば地 域 紛 争 は
そ の争 点 に よ っ て 3 つ に 類 型 化 で き る。 そ こ で 教 材 化
に お い て は, ま ず地 域 紛 争 の定 義 を 明 確 に し, 次 に 3
つ の争 点 が い か な る 歴 史 的 過 程 に よ って 生 じ た か につ
い て具 体 例 を 用 い て 探 求 さ せ る。 そ れによ っ て ここ で,
そ れ ら の争 点 が 近 代 世 界 シ ステ ム の世 界 化 の中 で 生 じ
た 問 題 で あ る こ と を 認 識 さ せ る 。 そ う し た 後 , 現 在 進
行 中 の 地 域 紛 争 を い くつ か取 り 上 げ , そ の 中 に存 在 す
る争 点 を 探 ら せ る。 具 体 的 に は, 各 々 の 地 域 紛 争 が
匚分 断 化 問 題 」 厂
従 属 化 問 題 」 厂
西 欧 化 問 題 」 の ど の
争 点 に 起 因 して い る か を 分 析 さ せ, 図 1 の よ う なI か
ら Ⅶ ま で の 7類 型 を 用 意 し, あ て は めさ せ る こ と に す
る。 現 在 の地 域 紛 争 の複 雑 さ は, 争 点 が 複 合 的 な も の
と な っ て い る こ と に 原 因 か お る 。 こ の よ う な 図 を 用 い
る こ と によ っ て 各 々 の地 域 紛 争 の分 析 の 枠 組 み が 明 確
に で き る 。 そ し て こ の図 に もと づ い て, 現 在 の地 域 紛
争 が, い か な る 歴 史 的 構 造 の 中 で 生 じ て い る の か 分 類
で き, そ の性 格 を 説 明 で き る よ う に さ せ る 。 そ う し て
最 後 に, こ の 3 つ の争 点 は冷 戦 の終 結 に よ っ て 解 決 で
き る も ので は な い こ と が 説 明 で きる よ う に さ せ , 地 域
紛 争 が 未 来 に向 け て の 課 題 で あ る こ と を 認 識 さ せ る 。
以 上 のよ う な 視点 と 構 成 に よ っ て , 加 藤 氏 の地 域 紛
争 に関 す る 理 論 を 援 用 し , 地 域 紛 争 を 教 材 化 し て い く
こ と に す る。 こ の 授 業 によ っ て , 地 域 紛 争 に つ い て の
漠 然 と し た 課 題 意 識 し か持 だ な か っ た生 徒 が , 地 域紛
争 が近 代 世 界 シ ス テ ム の世 界 化 の中 で生 じ た 課 題 で あ
る と い う, よ り 具 体 的 な認 識 と そ の 解決 方 法 に関 す る
考 察 が で き る よ う に な るで あ ろ う 。
【 図 1 : 地 域 紛 争 の 歴 史 的 構 造 に 関 す る 類 型 】
分 断 化問 題I … 分 断 化 起 因 型
Ⅱ … 西 欧 化 起 因 型
Ⅲ … 従 属 化 起 因 型
IV … 分 断 化 西 欧 化 複 合 起 因 型
V … 西 欧 化 従 属 化 複 合 起 因 型
VI… 従 属 化 分 断 化 複 合 起 因 型
Ⅶ … 分 断 化 西 欧 化 従 属 化 複 合 起 因 型
Ⅲ 「地 域 紛 争 と 国 際 社 会 」 の 授業 モ デ ル
(1)小 単元
「地 域 紛 争 と 国 際 社 会 」
(2)小 単元 の 目 的
冷 戦 終 結 後 の地 域 紛 争 は, 西 欧 近 代 世 界 シ ス テ ム の
世 界 化 に 伴 う政 治 ・ 経 済 ・ 社 会 面 で の争 点 に 起 因 し て
い る こ と を 理 論 的 に 探 求 さ せ る 。
(3)小 単元 の 構 成 ( 5 時 間 )
導 入
展 開
パ ート A 地 域 紛 争 と は何 か。
パ ート B 地 域 紛 争 は な ぜ 起 こ る か 。
a 「 分 断 化 問 題」 と は何 か。
b 「 従 属 化 問 題 」 と は何 か。
c 「西 欧 化 問 題 」 と は何 か。
パ ート C 冷 戦 前 後 で 地 域 紛 争 の 性 格 と国 際 関
係 は ど う 変 わ っ た か 。
d冷 戦 期 の地 域 紛 争 の特 色 は 何 か 。
e冷 戦後 匚
分 断 化 問 題 」 は 解 決 し た か。
f 冷 戦 後 「従 属 化 問 題 」 は 解 決 し た か。
g 冷 戦 後 匚
西 欧 化 問 題 」 は 解 決 し た か。
終 結
(4)至
り達 目 標
A 現代 の地 域紛争 は, 匚
手 段 と して 物 理 的 暴 力 が 行
使 さ れ る亜 国 家 主 体 対 国 家 主 体 の 衝 突 」で あ る。
B 現 代 の地 域 紛 争 は, 匚分 断 化 」 「 従 属 化 」 「 西
欧 化 」 が原 因 で あ る。
a 厂
分 断 化 問 題 」 と は, 列 強 の世 界 分 割 の過 程 で
国 境 線 に よ って 分 断 あ るい は包 囲 さ れた 結果 ,
国 家 の 中 で 少 数 派 に 転 落 し た民 族 と 多 数 派 異民
族 の 間 に 生 じ る差 別 問 題 で あ る。 ( 政 治 問 題 )
b 「 従 属 化 問 題 」 と は, 資 本 主 義 の 世 界 化 の 過 程
で , 中 心 部 に あ る西 欧 列 強 が, 周 辺 部 の非 西 欧
諸 国 に もた らし た 低 開 発 ・ 貧 困 ・ 人 権 問 題 で あ
る。 ( 経 済 問 題 )
c 「 西 欧 化 問 題 」 と は, 西 欧 文 明 の 世 界 化 の 過 程
で , 非 西 欧 世 界 が西 欧 文 明 に対 抗 す るた め に,
西 欧 文 明 を 受 容 せ ざ る 得 な い と い う矛 盾 か ら 生
じ た摩 擦 で あ る。 ( 社 会 問 題 )
C 大 国 の 介 入 に よ る代 理 戦 争 の 危険 は低下 し たが,
「 分 断 化 問 題 」 匚従 属 化 問 題 」 「 西 欧 化 問 題 」
は深 刻 化 し た 。
d 冷 戦 期 の地 域 紛 争 は, 大 国 の介 入 に よ る代 理 戦
争 に 発 展 し 易 い 。
e 匚分 断 化 問 題」 は解 決 せ ず, 悪 化 し た。
f 匚従 属 化 問 題 」 は解 決 せ ず, 悪 化 し た。
(5) 授 業 展 開
発 .問 教授・ 学習活動 資 料 期待 さ れ る生 徒 の 認識 指 導 上 の留 意点 導 入 ・ 最近 の新 闘 やニ ュ ー スで 話 題 にな っ て い る 地域 紛 争 に はど のよ う な のが あ る だろ う か ・ 資 料を 読 ん でど の よ うに 思 うか ○ な ぜ こ のよ うな 地 域紛 争 が お こる の だ ろ う か T:家庭での課題 を提示する P: 家庭で調べ て発表する T: 資料提示 T: 発問する 誤認iとして翳 監・ 鍜銅・雑誌 等で調 べさ他 発友させる ①NewsWeek 証淳 より(1993. 11.10 厂凄 廖を 極 め るボ スニ アの地獄」) ( 旧 ユ ー ゴ スラ ヴ ィ ア紛 争, カ ン ボジ ア紛 争 など や 各地 で の テロ 傴件 など が あがる であろ う) ・「 人 権を 無 視 し てい る」 匚な ん とか や め さ せ た」 「 自 分 たち は 何か で き る のか」 な ど ○ 地 域 紛 争を 減 ら して い く に は,ど う す れ ば よ い の だろ う か。 ・ 課 題 意 識 を も た せる パ | 卜 A ○ 地 域 紛争 と は 何な の だろ う ・ 冷 戦 終結 も継続 し て い る紛 争 ま た は冷 戦 後 に 発生 し た 紛争 を い くつ あ げ , 各 紛 争 が い つ 発生 し た か, 又 , そ の 主 体 と 争 点 に つ い て ま と めな さい 。 ・ 調 べ た 紛争 を I 先 進 国 間 の紛 争 n 途上 国 間 の紛 争 Ⅲ先 進 国 と 途上 国 の 間 の紛 争 IV 国家 内 もし く は国 家 対 亜国 家 間 の 紛 争 の 4 つ に分 類し な さ い ・ 第二 次 大 戦後 , 4つ に分 類し た 紛 争 は各 々 ど のよ う に増 減 し たかo ・I ∼ Ⅲの 紛争 とIV型 の紛 争 の違 い は何 な の だ ろ うか ・IV 型 の地 域紛 争 は, ど のよ うな も のと い え る か T: 発問する T:課題提示する P: 調べる 整理する 発表する T:課題提示する P: 分類する T: 資料提示 P:分顛と資料を もとに答える T: 発問する P: 答える T: 説明する 定義する 課題として年隘・ 新 聞 ・ 雑誌 等 で 調べ さ せ, 発表 させる ②国 際 紛争 の 変 遷( 進藤榮 一一 『 現代 紛争 の構 造』 岩波 書 店 1987 や伊 藤 正 孝 『 世 界紛 争 地図 』 岩波 書 店1992 など か ら作成) ・【 近 年 の 紛争 】10 A: カ ン ボ ジア 内戦 (76∼, カ ンボ ジ ア) /B : 印 パ紛 争(71 ∼,イ ンド ・ パ キ ス タン) /C: タ ミル・ シ ン ハ リ紛 争 (83 ∼, イ ンド ・ ス リ ラ ンカ)∠D: 湾岸 戦争(90 ∼91,イ ラク・ クウェ ー ト ・米 国 ・ サ ウ ジ ア ラ ビ アな ど )/E: パ レ ス チナ 開 放運 動(48 ∼, イ スラ エ ル・ PL O ) /F: ス ーダ ン内 戦(83 ∼ ,ス ーダ ン・ リ ビ ア ) / G : アン ゴ ラ内 戦(75 ∼91, エ チ オ ピ ア ) / H: ソ マ リア 内戦 (88∼ ,ソ マ リア)/I: エ ジ プト テロ闘 争(60 年 代 頃∼ , エ ジプ ト )/J : 南 ア反 ア パル ト ヘ イト 連動(48∼, 南 アフ リカ・ ANC)/K : 米 国 の パ ナ マ侵攻(89∼, パ ナマ・ 米 国 )/L : ペ ルー反 政 府 運動 (80 ∼,ペ ル ー) /M : ア フ ガニ ス タ ン内 戦 (79 ∼ , ア フ ガ ニ ス タ ン)/N : 旧 ユ ーゴ ス ラ ヴィ ア紛 争(91 ∼ , セ ル ビア ・ クロ ア チ ア・ ボ スニ ア・ ヘル ツ ェ ゴ ビ ナ) / ○: ロ ス ア ンゼ ル ス暴 動(92, 米 国 ) な ど ・【 紛 争 の 分類 】 ・ 生 徒 が 調 べ や す い よ う, 適 切 な 調 べ方 を 指 示 す る I 型 II型 BCD Ⅲ型 DK TV型 AEFGHI J LMN0 | ・ I型 の 紛 争… ま れ ’ n型 の紛 争 …し ば し ば発生 Ⅲ 型 の紛 争 …戦 後 か ら60年 代 にか け て植 民 地( 的)支 配か ら の独 立 の紛 争 が各 地 発生 し たが 現 在 は まれ Ⅳ 型 の紛 争 …激 増 , 現代 世 界 の課 題 であ る ・I 型 n型 Ⅲ 型 は地 域 紛 争と い うよ り む し ろ 戦 争 であ る。 ・ 地域 紛 争 は 厂手段 と し て物 理 的 暴力 が 行 使 さ れ る亜 国家 主 体 対 国家 主 体 の衝 突」 とい え る。 パ I 卜 B ○ 地 域 紛争 は な ぜ 起こ る のだ ろ うか ・ 地 域 紛争 の 争点 ( 原 因) に つい て 予 想 し て みよ う ・地 域 紛 争 は争点 によ っ てど の よ う に 類 型化 で きる のだ ろ う か T: 発問する T: 発問する P: 予想 する 答える T:課題提示する P: 煩型化する ・ 人 種,民嶌 愕ヒ匕 宗訛 言語, イデ オロギ ー, 指 導 者間 の 確執 , 貧富 の格 差, 地 域 覇権 な ど ・ い ろい ろ な 分類 が可 能 で あろ う 。 国 際関 係 学 者 の 加藤 朗氏 の類 型 に よる と「(1)分 断化 」 「(2) 従 属 化」 厂(3)西欧 化」 に大 別 で きるo ・ 争 点 を 帰 納 的 に 整理 す る ・ 生 徒 が 作 っ た 類 型 化 案 を で き る 限り 生 か す O 「(1〉分 断化 問 題」 と は何か ・ セ ルビ ア の ミロ セ ビ ッチ は イ スラ ム 教 徒 や ク ロア チ ア人 に ど のよ う な こと を し て い る の か ・ な ぜユ ーゴ ス ラ ヴ イアに こ のよ う な 地 域 紛 争 が 起き た のか T: 発問 する T: 資料提示 P: 答える T: 発問する 課題提示する P: 発表する T: 整理する ③NewsWeek 記 抔より(1992. 8.27 厂セ ル ピ アの 地 塗 ら れ 傾 塑」) 年 鑑・ 新 聞 ・ 雑 誌 等で調 べさせ, 発表させる ・ ミロ セ ビ ツチ は, セ ル ビ ア人 の国 を 作 る た め に 厂民 族浄 化」 を 推 し 進 め, ボ スニ ア全土 の 村 とい う 村を 破 壊 し尽 く し, イス ラ ム教 徒 や ク ロ ア チア 人を 数 百万 人 も追い 出 し, ま たは 強 制 収 容 所に辿 行 し た。 ・〔 ユ ー ゴ スラ ヴ イアの 近現 代 史 の整 理 〕 ユ ー ゴ ス ラ ヴ イ ア は, 第 一 次 大 戦 後 ,“ セ ル ビ ア ・ クロ ア チ ア・ ス ロ ベ ニ ア共 和 国 ”と し て 誕 生 。 し か し , 連 合 国 側 で戦 っ た セ ル ビ ア 人 と 同 盟 国 の オ ー ス ト リ ア領 内 にあ っ た ク ロ アチ ア大 ・ ス ロ ベ ニ ア 大 は建 国 後 も対 立を 続 け た。 宗 教上 で もセ ルビ ア 大 はギ リ シ ヤ正 教を ・生 徒 が 調 べや すい よ う, 適 切 な 調 べ 方 を 指 示 す るパ 卜 B ・ なぜ ユー ゴ ス ラ ヴ ィ ア に こ の よ う な 様 々 な民 族 が混 在 す る よう に な った の か ・混 在 し た結 果, ど のよ う な 問 題 が 起 き た か ・「 分 断 化問 題」 の構 造 を 整理 し よう ○ 厂(2)従 属化 問 題」 と は 何 か ・ ペル ー の フ ジ モ リ大 統 領 の 直 面 し て い る 問 題 は何 か ・ な ぜ ペ ル ーに こ の よ う な 地 域 紛 争 が 起 きた の か ・ な ぜ 大多 数 の イ ン デ ィ オ ( ペ ル ー の 大 衆) と 一 部 の 白 人 富 裕 觚 が 対 立 す る の か ・ 米 国政 府 と ペ ル ーの 白 人 支 配 層 は ど の よ う な関 係 か ・ 米国 政 府 と米 国 の 大 衆 が ペ ル ー の よ う に対 立 し な いの は な ぜか ・ 結局 , 米 国 大 衆 と ペ ル ー大 衆 はど の よ う な関 係 にあ る の か ・ ペ ル ー の大 衆 がど ん ど ん 貧 し くな る の はな ぜ か 厂従 属 化問 題」 の構 造 を 整理 し よ う T: 発 問 す る P: 答 え る T: 発惆 す る P: 答 え る T: 発 問 す る 資 料提 示 P: 答 え る T: 説 明 す る T: 発問 する T: 資料提示 P: 答え る T: 癸惆1する 皿 隧る P: 答え る P: 整理 する T: 発問す る P: 答え る T: 発問する P: 答え る T: 発 句する P: 答える T: 発問する P: 答える : 癸澗 す る : 答 え る : 発問 す る : 答 え る 整 理 す る ③ ④NewsWeek 記 傴より(1992 8.27「民 族 と いう要素 を甘 く見る な」 ) ⑤NewsWeek 琵淳 より(1992 4.23「 フジモ リ大統 領カ 劬 て身 の駆 け」) 年 鑑 ・ 新 聞 ・ 耗 誌 等 で 調 べ さ せ , 発 表 さ せ る ⑤ ほか ⑤ ほか ⑤ ほか , ス ロ ベ ニ ア 人 ・ ク ロ ア チ ア 人 は カ ト リ ッ ク を 信 仰 す る。 ま た, こ の地 域 は オ ス マ ン 帝 国 領 で あ っ た こ と か ら イ ス ラ ム教 徒 も 多 い 。 言 語 も各 々 異な っ て い る 。第 二次 大 戦後 ,チ ト ー の 下 で一 時 安 定 す る が , 彼 の 死 後 連 邦 制 は 揺 ら ぎ始 め, 冷 戦 終 結 後, 各 民 族 は 独 立 し , セ ル ビ ア が 覇権 を め ざ し , 紛 争 が 勃 発 し た。 ・ 第 一 次 世 界 大 戦 後 の 西 欧 列 強 の 力 関 係 で 国 境 線 が 設 定 さ れ た た め , 各民 族 は 分 断 あ る い は包 囲 さ れ, 混 在 す る よ う に な っ た。 ・ 民 族 間 の多 数 派 少 数 派 と い っ た 問 題 が 発 生 し , 差 別 問 題 等 に ま つ わ る 不 満 を 生 み出 し た。 ・19 世 紀 以 降 の ナ シ ョ ナ リ ズ ム の 高 揚 は , 政 治 共 同 体 と民 族 共 同 体 の ー 致 を 求 め る よ う に な り, こ れ が ウ ィ ル ソ ンの 厂民 族 自 決 の 原 則」 と し て 西 欧 国 際 政 治 体 制 の基 本 理 念 の 一 つ に な っ た。 し か し, 各 民 族 が 実 際 に こ れ を 実 現 す る の は 現 実 に は 無 理 が あ るO ま た , 同 時 に 列 強 に よ る 世 界 分 割 は, 欧 州 ・ 非 欧 州 を 問 わ ず 民 族 共 同 体( 宗 教 共 同 体 ・ 言 語 共 同 体 ) を 分 断 し た。 厂分 断 化 問 題」 と は 国 境 線 に よ っ て 分 断 あ る い は 包 囲 さ れ た結 果 , 国 家 の 中 で 少 数 派 に 転 落 し た 民 族 と 多 数 派 異 民 族 の 間 に 生 じ る 差 別 問 題 で あ る。 ・ 貧 困 と 反 政 府 極 左 ゲ リ ラ 匚セ ン デ ロ・ ル ミ ノ ソ」 に よ る テ ロ に 直 面 し て い る 。 貧 困 と 富 の不 平 等 を 背 只 に 厂セ ンデ ロ ・ ル ミ ノ ソ」 は 麻 薬 密 輸 を 資 金 源 に しつ つ 政 府 に 対 し て 武 力 闘 争 を 続 け て い る。 そ の テ ロ 行 為 に よ る 犠 牲 者 は 2 万 人以 上 に 逹 して い る と 言 わ れ るO ・〔 ペ ル ー の 近 現 代 史 の整 理 〕 16 世 紀 に ピ サ ロ の 率 い る ス ペ イ ン 軍 に イ ン カ 帝 国 が滅 ぼ さ れ て 以 来 , 一 部 の 白 人 富 裕 眉 が 国 の富 と土 地 を 独 占 し , 大多 数 の イ ン デ ィ オ は 極 貧 の生 活 を 強 い ら れ た 。 1821年 に 共 和 国 と し て 独 立 し た が, こ の 構造 は 変 わ ら な いO 独 立 後 は米 国 の経 済 支 配 を 受 け た。 反 政 府 左 翼 ゲ リ ラ「 セ ンデ ロ ・ ル ミ ノ ソ 」 は 米 国 お よ び 白 人 支 配 眉 に 対 抗 し ,毛 沢東 主 義 と イ ンデ ィ オ の 民 族 主 義 を 結 合 さ せ, 徹 底 し た ゲ リ ラ闘 争 を く り ひろ げ て い る。 ・16 世 紀以 来, 白 人 富 裕 層 は イ ン デ ィ オ を 支 配 し 酷 使 し 財 を 築 い た 一 方 , イ ン デ ィ オ は 困 窮 し た 生 活 を 強 い ら れ て い た 。 つ ま り , 利 害 が 一 致 し て い な い。 ・ 米 国 政 府 は白 人 支 配 層 を 政 治 的 軍 事 的 経 済 的 に 支 援 し て , そ の地 位を 保 障 す る。 一 方 , 白 人 支 配 層 は米 国 に 対 し, 借 款 に よ る 利 子 返 済 の みな らず , 企 業 進 出 等 の 様 々 な 便 宜 を は か るO つ ま り, 利 害 が 一 致 し て い る。 ・ 米 国 政 府 は 社 会 福 祉 の充 実 等 に よ り , 利 益 を 大 衆 に 週 元 し て い る。 政 府 と 大 衆 は 利 害 が 一 致 し て い る か ら で あ る。 ・ 米 国 政 府 の ペ ル ー経 済支 配 が 強 ま り , 米 国 が 豊 か に な る ほ ど , 米 国 の 大 衆 は 豊 か に な る。 そ の た め, ペ ル ー の 大 衆 と 利 害 が 一 致 し な い。 ・ ペ ル ーの 大 衆 は, 白 人 富 裕 屆 ・ 米 国 政 府 ・ 米 国 大 衆 の い ず れと も 利益 不 調 和 の 関 係 に あ り, 他 の三 者 の 利 益 追 求 は ペ ル ー大 衆 の 貧 困 化 を 加 速 さ せ る こ と に な る か らO こ の 問 題 が 「 従 属 化 問 題 」 で あ り , し ば し ば 地 域 紛 争 の 原 因 に な る 。 ・ 西 欧 国 際 経 済 体 制 の基 本 理 念 で あ る 資 本 主 義 の 世 界 化 に よ っ て 生 ま れ た 厂従 属 化 問 題 」 を J . ガ ル ト ゥ ン グ16)は 下 図 の よ う に 説 明 す るO つ ま り, 利 益 調 和 利 益 不 調 和 ・生 徒が 調べ や すい よう, 適 切 な調 べ方を 指示 する ・ ペル ーの 抱え ている 問題 は中 南米諸 国共通 の 問題で もあ るこ とに言及する
パ 1 卜 B ① 中心 国 中心 部 と 周辺 国中 心 部 は利 益 か 調 中心耶 ぷ に 払 鄙よ り 回 ゛ く。 ① 辺 国 内 部 によ り多 く ヽ の利 益 不 調和 が 存 在 (3) ] す る( α< β ) 。 / ゛″中心部, , ③ よ って 中 心 国 周辺 周辺国 く L ① 鄙 と周 辺 国周 辺 部 は ``周辺部 利益 が 不 調和 と な る。 ②αべβ ④ そ の結 果, 周辺 国 周 辺 鄙 は他 の 3集 団 の いず れとも利 益不調 和とな り,貧困 化し ていくパ ○ 厂(3 )西 欧 化 問 題」 と は何 か ・ オ マル ・ ア プ デ ル ラ ーマ ンら を 師 と仰 ぐ エ ジプ ト の イ ス ラ ム 原 理 主 義 団 体 は ど のよ う な こと を して い る のか ・ な ぜ エ ジ プト に こ の よ う な 地 域 紛 争 が 起 き た のか ・ な ぜ 原 理 主 義 者 は欧 米 型 の 近 代 化 を 否 定 す る のか ・ 厂西 欧 化 問題 」 の構 造 を 整理 し よ う T: 発問する T: 資料提示 P: 答える T: 発問する W る P: 答える T: 整理 する T: 発問する P: 答える T: 発問する P: 答える 整理する ⑥NewsWeek 記事より(1993 8.4「 原理主義 の挑戦 に苦悩 するエジプトゴ) 年鑑 ・新 聞・雑 誌 等で調 べさ せ, 発 表さ せる ⑥ ほか ・ 欧 米寄 り の ム バ ラク 政権 を 倒 し, 純 粋な イ ス ラ ム国家 を 樹 立 す るた め, 反 イ ス ラ ム的勢 力 に 対 し て テロ 行 為を 繰 り 返 して い る。 ・〔 エ ジプ ト の 近現 代 史 の整 理 〕 1923年 に正 式 に 独 立国 と な った エ ジプ ト は 西 欧 型 の近 代化 を 選 び政 教 分 離国 家 を 築 こう と し て い る。 こ の政 教 分 離に 対 し ては, 熱 心 な イ ス ラ ム教 徒 が反 抗 し 政 教一致 の イ スラ ム法 に 基 づ く 建国 を 主張 して い る。 こ れが イス ラ ム原 理 主 義 であ る 。 イ ス ラエ ルと 国 交を 結 ぶ など , 欧 米 と 中東 の橘 渡 役 にあ るエ ジ プト で は, 原理 主 義 者 の 不 満 は大 き く,81年 に はサ ダト 大 統領 が 原 理 主 義 者 に暗 殺 さ れた。 ・ イ ス ラ ム教 そ の ものが 政 教一 致 の社 会を 必 要 と す る宗 教 で あ ると 同時 に, 西欧 の政 治的 経 済 的 支 配力 に対 す る反 発 があ る。 ・ 西 欧 国際 社 会 体制( 近代 化 ・ 西欧 文 明) の 世 界化 は, 非 西欧 世界 に対し て社会 的文化 的に 様々 な摩 擦を 引 き起 こす 。 イ ス ラ ム原理 主 義 の 問 題 も, イス ラ ム国 家が 西 欧文 明 に 対抗 す る た め に 西欧 文 明を 受 容 せざ る を 得な い と いう 矛 盾 か ら 生 じ た摩 擦 であ る。 し か し, こ の 矛盾 は 単 に イ ス ラ ム世 界 だけ の 問題 で は ない 。 程度 の 差 こ そ あ れ他 の 非 西欧 世 界 も抱 え てい る 問題 で あ る。 ・ 生 徒 が 調 べ や す い よ う , 適 切 な 調 べ 方 を 指 示 す る。 ・ エ ジ プ ト の 抱 え て い る 問 題 は イ ス ラ ム 世 界 で あ る中 東 全 体 の 問 題 で あ る こ と に も言 及 する ・IV型 の 紛争( 地 域紛 争 ) の分 類 を ,加 藤 氏 の提 案 に基 づ い てし て みよ う T; 課閣提示する P: 分類する A ∼〇 ま で の 事 例 の うちIV型 の事 例を 分類 して み る 湊1 ① ) 従 属 化間 西 欧化 間 ・ 生 徒 が 分 類 し や す い よ う に 適 切 な 指 示 を 心 が け る ゛こ れ ま で の 地 域 紛 争 の 枠 組 み で 他 の 事 例 を 説 明 さ せ る 意 味 が あ る。 ゛【 分 類 例 】 と は 違 っ た 分 類 を 生 徒 が し て も, う ま く 説 明 で き れ ば よい パ 1 卜 C ・ 冷 戦 期 の 地 域 紛 争 は ど のよ う な 性 格 が 強 か っ たか ・ ア ン ゴラ 内 戦 の経 過を ま と めな さ い ・ ア ンゴ ラ内 戦 が 激イヒし た の はな ぜか ○ 冷 戦 が終了 し , 米 ソ の 代 理 戦 争 の 要 素 が 消 滅 して も, 世 界各 地 で地 域 紛争 が激化 ・ 多 発 し てい る の はな ぜ だろ う 。 ○冷 戦 の 終結 で 「 分 断 化 問 題 」 は 解 決 し た か TJ 調 する T: 発司する P: 答える T: 范司する P: 答える T: 癸澗する T: 発司する P: 答える ⑦ 現 代用 語の 基 礎知 識1993 年 版別冊「 ア ンゴ ラ内 戦」 ② ⑧ 知恵 蔵94年 版 冂日ソ連内 各国 の民族 構 1 成」 ・ ポ ルト ガ ルか ら の独 立 を め’ざ す ア ンゴ ラ に 解 放人 民 戦 線( M PL A ) ,民 族 解 放戦 線( F N L A) , 全 面独 立民 族同盟(U NIT A) とい っ た反 政府 組 織が 発 足。 M PL A はソ 連 の支 援 , UN I T A とFNLA は アメ リ カと 中国 の支 援 を 得 て対 立, 1971 年 に内 乱 勃 発o 勃 発後 は南 ア 軍 がU N I TA 支 援 を名 目 に 侵攻 , キ ュ ー バ 軍 が M PL A 支 援で 参 戦 し た。 内戦 は泥 沼化 し た が , 冷 戦終了 後 の1991年 , 和 平が 成 立 し た。 ・ 冷 戦 期 に典型 的な 米 ソ の代 理戦 争 の 生活 を も つ もの であ っ た か らで あ るo ・ 解決 し ない 。 ソ迪 の崩 壊 のた め, か え っ て 旧 共 産國 を 中心 に 激化 する 一方 で あ る。
パ | 卜 C ○ 冷 戦の 終 結 で 「 従 属 化 問 題」 は 解 決 し た か ○ 冷 戦 の終 結 で 「 西 欧 化 問 題 」 は解 決 し た か ・国 際 連 合や ア メ リ カ は , 地 域 紛 争 解 決 の た めど のよ う な 役割 を 果 たし て い るか T: 発問 する P: 答える T: 発問する P: 答える T: 発問する P: 答える ⑨ 現 代用語の基 礎SS0.993 年 版別冊「主 な 国の債務状況 」 ⑩NewsWeek 記 事 より(1993. 8.U「 タジク国 境に緊張高まる− イスラム原理主 義の脅滅」) ⑩NewsWeek 記 事より(1992. 6.18「 ユーゴの 若い教訓」) ・ 解 決し な い。 さ ら に旧 共 産主 義 諸国 が 途 上 国 並 の 経済 状 態 にあ る とい う 事実 も表面 化 し た。 つ ま り, 世 界 は新 た に広 大 な低 開 発 地域 を 抱 え 柵 造 的暴 力 の難 問 に こ れま で以 上 に 悩 まさ れ る こと にな った。 ・ 解 決 しな い。 社会 主 義が 西 欧 諸国 に 追い つ く た めの 近代 化 の方 法 と して 無 効 にな っ た為 , イ ス ラ ム原理 主 義 が再 び 勢い を 盛り 返 し て きた。 ・旧 ユ ーゴ スラ ヴ ィ ア紛争 に は, 西 側 諸 国 や 国 連 は私 極的 な 解 決 の手 段を 講 じ てい な い 。 こ れ が 冷戦 期 であ れば, 西 側 陣営 は積 極的 に 介 入 し た であ ろ うo 現 在 こ の紛 争が 黙 認 さ れて い る の は, 人 道上 で は許 さ れざ る 事で あ って も, 介 入 が ア メリ カ に もE C にも利 益 に つ なが ら な い か ら であ るo 終 結 ○地 域 紛 争を 減 ら し て い く に は, ど う すれ ばよ い の だ ろ うか T: 発問 する P: 考え る ・ 課題 意 識 を 持 た せ続 ける ・ オープ ンエンド