2016 年度
明星大学大学院教育学研究科教育学専攻(通信教育課程)
博士前期課程第1期入学試験問題
「小論文」
2016 年 1 月 23 日(土)実施 問題A~Kのうち2問を選択し、答えなさい。 問題 A 日本の学校教育の歴史において、今日に通じる大きな役割を果たした人物を1 名挙げて業績を説明し、あなたの考えを論じなさい。 問題 B 中央教育審議会の教育課程企画特別部会の『論点整理』(平成 27 年8月)で の指摘事項に触れながら、これからの時代に求められる資質・能力とその育成 の在り方について論じなさい。 問題 C 教育現場においては、子どもの望ましい発達を支援することが重要な任務の 1つです。遺伝と環境が子どもの発達に及ぼす影響についてあなたの考えを述 べなさい。 問題 D 学校教育法第17 条では、保護者は、学齢段階にある子を小学校・中学校又は 特別支援学校の小・中学部に就学させる義務を負うことを規定しているが、今 日、不登校の児童生徒が約12 万人を数える中で、フリー・スクールなど学校以 外の教育機関での学習活動を義務教育の履行とみなす新法の制定の動きが高ま っている。このように保護者の「就学義務」の代わりに「教育義務」を認める ことについて、公教育制度の果たす役割や児童生徒の教育権の保障とのかかわ りでどのように考えるべきか、あなたの考えを述べなさい。 問題 E 法律上、子どもに関わる専門職には児童虐待の早期発見努力義務が課せられ ている。虐待を訴えることができないが虐待が強く疑われる、もしくは虐待を 否定しているものの虐待が強く疑われる事例に遭遇した場合、専門職の立場か らどのような対応を行うべきか論じなさい。幼児期に身に付けるべき音楽の基礎的能力と創造性について考えるところを 述べなさい。 問題 H 小中学校における「特別支援学級」および「通級による指導」の概要を述べ た上で、それぞれの教育の場における共通点と相違点について述べなさい。 問題 I 「発達障害が疑われる」Aくんに対する支援の必要性について、担任は保護 者に伝えることができない。その課題や背景について、思うところを述べなさ い。 問題 J 個別の指導計画を作成する前提として、対象児の実態把握が必要であるが、 そのための方法(アセスメント)と計画作成への生かし方に関し、具体例をあ げて述べなさい。 問題 K 1980 年以降の日本児童文学の特徴を複数の作品を例にあげて論じなさい。
2016 年度
明星大学大学院教育学研究科教育学専攻(通信教育課程)
博士前期課程第2期入学試験問題
「小論文」
2016 年 3 月 6 日(日)実施 問題A~Lのうち2問を選択し、答えなさい。 問題 A 日本の学校教育の歴史において、今日に通じる大きな役割を果たした制度を 一つ挙げて概要を説明し、あなたの考えを論じなさい。 問題 B 中央教育審議会の教育課程企画特別部会の『論点整理』(平成 27 年8月)で の指摘事項に触れながら、カリキュラムマネジメントの重要性について論じな さい。 問題 C 生涯学習社会における学校・学校教育のあり方について、その基本的な考え 方と現代日本における実態や問題点について説明した上で、そのあるべき姿に ついて自分の考えを十分に取り入れて論じなさい。 問題 D 教育現場において、子どもの学習に対する動機づけを高めることの重要性が 指摘されています。次の(1)および(2)についてあなたの考えを述べなさ い。 (1)教育学・心理学の分野において、どのような動機づけ理論が提唱され てきたか。 (2)子どもの学習動機を高めるためにどのような指導をすることが望まし いか。 問題 E 平成 27 年の通常国会において小中一貫教育を行う「義務教育学校」を新たな 学校種として位置付ける学校教育法等の一部改正法案が可決成立した。現行の 6・3・3・4制の単線型学校制度を弾力化し、義務教育の9年間一貫した教 育を行う学校制度を選択的に導入するものである今回の学制改革について、憲問題 F OECD(経済協力開発機構)による先進国の国際比較では、日本の母子家庭 と子どもの貧困は最低位のグループに属する。他国より日本の母子家庭および 子どもが貧困な理由を明らかにしたうえで、子どもの貧困を社会的に解決緩和 しなければならない理由を論述しなさい。 問題 G 男女両性が「保育」に関わることは、子どもにとって、また、保護者にとっ て、そして保育者自身にとって、どのような意味があるのか論じなさい。 問題 H 幼稚園教育要領の第2章「ねらい及び内容」には領域「表現」の目的とする ところとして「感じたことや考えたことを自分なりに表現することを通して、 豊かな感性や表現する力を養い、創造性を豊かにする。」と記されている。この ような捉え方に基づくならば、保育の中で行われる音楽を含む活動として、ど のようなものが望ましく、どのようなものが望ましくないのか、それぞれ1つ ずつ例を挙げ、それらについて説明しなさい。 問題 I 特別支援学校学習指導要領で取り扱われている「自立活動」について、その 目的と概要について述べなさい。 問題 J 保護者と教員における特別支援教育において「気持ちがすれ違う」ことへの 課題について論じなさい。 問題 K 特別支援が必要な児童生徒におけるキャリア教育の課題に関し、学校から職 場・社会への移行支援、ワークキャリアとライフキャリアの関係などを踏まえ、 思うところを述べなさい。 問題 L 日本児童文学の成立の状況を概観し戦前と戦後に分けて説明しなさい。
2016 年度
明星大学大学院教育学研究科教育学専攻(通信教育課程)
博士後期課程入学試験問題
「小論文」
2016 年 3 月 6 日(日)実施 問題(Ⅰ~Ⅹ)のうち2問を選択し、答えなさい。 問題 Ⅰ 自身の教育体験や研究テーマについて、歴史的な背景を踏まえて意義や成り 立ちを論じなさい。 問題 Ⅱ 次回の学習指導要領の改訂は、昭和 33 年の学習指導要領改訂以降の歴史的経 緯の中でどのように位置付くものと考えられるか。中央教育審議会の教育課程 企画特別部会の『論点整理』(平成 27 年8月)に示された新しい学習指導要領 が目指す姿にも触れながら、論じなさい。 問題 Ⅲ 地域社会における子どもの社会化について、その基本的な姿と現代日本にお ける実態や問題点について説明した上で、そのあるべき姿について自分の考え を十分に取り入れて論じなさい。 問題 Ⅳ 教育場面において、教師と学習者、及び、学習者同士の相互作用のあり方が 学習に重要な影響を及ぼすことが指摘されています。教育学または心理学の教 授・学習理論に基づいて、教師と学習者、学習者同士の相互作用のあり方と学 習の関係性について論述しなさい。置者管理負担主義」の原則に基づき、公立学校を設置する地方公共団体が責任 をもって公立学校の管理運営に当たることとされていたが、今回の法改正によ り、「国家戦略特区」に限ってこの原則を外し、民間による公立学校の管理運営 を例外的に容認することとなったことについて、あなたの所見を述べなさい。 問題 Ⅵ 福祉、医療、保育、教育などの対人支援では、支援を必要とする人とラポー ル(rapport 信頼関係)を形成することが大切だとされている。そのラポールを 形成するために専門職にはどのようなことが求められるか、思うところを論述 しなさい。 問題 Ⅶ 日本の乳幼児を取り巻く環境の変化を踏まえて、保育者の資質と専門性のあり 方を論じなさい。 問題 Ⅷ 幼稚園教育要領の第2章「ねらい及び内容」には、領域「表現」の「内容の 取扱い」として次のように書かれている。「幼児の自己表現は素朴な形で行われ ることが多いので、教師はそのような表現を受容し、幼児自身の表現しようと する意欲を受け止めて、幼児が生活の中で幼児らしい様々な表現を楽しむこと ができるようにすること。」これを音楽を含む表現の活動に当てはめると、具体 的にどのような状況が想定され、教師はどのように受け止めて、働きかけるこ とができるのか、あなたの考えるところを述べなさい。 問題 Ⅸ 特別支援教育における教員間の連携における課題を2つ述べ、その課題に対 する具体的な解決策について、思うところを論じなさい。 問題 Ⅹ 障害児者の社会参加に向けての支援モデルに関し、当事者の能力開発・向上 を重視するAbility(個人能力) Model から環境調整やナチュラルサポートに基づ く付加支援を重視するStrength(相互作用)Model への転換が図られてきてい る現状があるが、この点に関する今後の特別支援における意義、方法論及び課 題などに関し、自らの見解も含め論述しなさい。