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Ⅱ 平成 20 年度電気事故の発生状況について 1. はじめに電力安全規制は 電気工作物の工事 維持及び運用を規制することによって 公共の安全を確保するとともに環境の保全を図ることを目的としています このように安全を大前提としたうえで 設備の実態や技術進歩 社会情勢の変化等に応じた見直しを行い 電気

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Ⅱ 平成20年度電気事故の発生状況について

1.はじめに 電力安全規制は、電気工作物の工事、維持及び運用を規制することによって、公共の 安全を確保するとともに環境の保全を図ることを目的としています。このよう に安全を 大前提としたうえで、設備の実態や技術進歩、社会情勢の変化等に応じた見直しを行い、 電気を使用する際の安全をより確かなものにする取り組みを進めております。 この度、平成20 年度に中国四国産業保安監督部四国支部 管内において発生した電気 事故について、電気関係報告規則第3条の規定に基づき、事業用電気工作物の設置者か ら提出された電気事故報告をもとに取りまとめました 。電気事故の実態の把握により、 電気事故の未然防止に役立てていただければ 幸いです。 2.概要 (1)電気事故件数 平成20年度に発生した電気事故は15 件でした。 内訳は、感電死傷事故1件、主要電気工作物 破損事故4件、波及事故10 件となって います。 図1.平成20年度事故種類別構成比 1件 6% 4件 27% 10件 67% 感電死傷事故 主要電気工作物破損事故 波及事故 件数 %

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- 4 - 図2.電気事故件数の推移 ※ 1 件 の 事 故 が 2 以 上 の 事 故 種 類 に 該 当 し た 場 合 は 、事 故 種 類 の 各 項 目 に そ れ ぞ れ 計 上 す る た め 、事 故 種 類 別 発 生 件 数 の 累 計 と 総 事 故 件 数 と は 異 な る 場 合 が あ り ま す 。 0 10 20 30 40 50 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 感電死傷事故 感電以外の死傷事故 災害 電気火災事故 公共財産への被害事故 主要電気工作物破損事故 供給支障事故 波及事故 件 年 度

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- 5 - (2)電気事故月別発生件数 9月が5件と最も多く 、ついで11月、3月(共に3件づつ) となりました。自然 現象(雷や風雨)が原因の事故は、 9月に2件、3 月に1件発生しました。 また、平成11~20 年度に発生した事故の月別発生件数をみると、7月(35件) が最も多く、ついで9月(31件)、8月(30 件)となっています。 図3.平成20年度電気事故月別発生件数 図4. 平成11~20年度電気事故月別発生件数(電気事故全体) 0 1 2 3 4 5 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 感電死傷事故 主要電気工作物破損事故 波及事故 17件 7% 17件 7% 14件 5% 35件 14% 30件 12% 31件 12% 14件 5% 13件 5% 25件 10% 20件 8% 17件 7% 22件 8% 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 件 数 % 件 月

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- 6 - 3.電気事故の内容 (1)感電死傷事故 1件発生し、1名が負傷のため3日間入院しました 。 原因は、作業方法不良 でした。事故の概要は 後述の《事例 2》をご覧下さい。 また、電気関係報告規則が改正された平成16年以降の感電死傷事故の原因で 最も多 いのは作業方法不良(6件)でした。ついで、作業準備不良(2件)、無断加工(1件)、 被害者の過失(1件)でした。 ※ 1 件 の 事 故 が 2 以 上 の 原 因 に よ る 場 合 が あ る た め 、 原 因 件 数 の 累 計 と 事 故 件 数 の 累 計 は 異 な り ま す 。 図5.感電死傷事故件数の推移 図6. 平成16~20年度電気事故原因別発生件数(感電死傷事故) ※ 平 成 1 6 年 に 電 気 関 係 報 告 規 則 が 改 正 さ れ 、「 感 電 死 傷 事 故 」 及 び 「 感 電 以 外 の 死 傷 事 故 」 の 報 告 対 象 が 死 亡 若 し く は 治 療 の た め の 入 院 を 伴 う 場 合 に 限 る こ と に な り 、平 成 1 5 年 度 以 前 と 平 成 1 6 年 度 以 降 の 数 値 の 単 純 比 較 は 出 来 な く な り ま し た 。数 値 を 参 考 す る 際 は 、そ の 取 り 扱 い に 十 分 ご 留 意 下 さ い 。 0 2 4 6 8 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 電気事業用 自家用 件 年度 6件 60% 2件 20% 1件 10% 1件 10% 作業方法不良 作業準備不良 無断加工 被害者の過失 件 数 %

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- 7 - (2)感電以外の死傷事故 該当ありませんでした。 (3)公共財産への被害 事故 該当ありませんでした。 (4)電気火災事故 該当ありません でした 。 ※ 電 気 火 災 の 報 告 対 象 は 、 平 成 1 6 年 か ら 半 焼 以 上 ( 延 べ 床 面 積 の 2 0 % 以 上 を 焼 失 し た 場 合 ) に 限 ら れ て い ま す 。 (5)主要電気工作物破損事故 ①概要 4件発 生して おり 、 電 気事業 用設備 が3 件、 自家 用 設 備 が 1 件 と な り ま し た 。 ②事故の内容 4 件 全て 、 火 力 発 電 所 に お ける 破 損 事 故 で し た 。 原因 は 、 保 守 不 完 全 が 2件、 調査中が2件でした。 ※ 1 件 の 事 故 が 2 以 上 の 原 因 に よ る 場 合 が あ る た め 、 原 因 件 数 の 累 計 と 事 故 件 数 の 累 計 は 異 な り ま す 。 図7.主要電気工作物破損事故件数の推移 (6)供給支障事故 該当ありませんでした 。 (7)発電支障事故 該当ありませんでした 。 0 5 10 15 20 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 電気事業用 自家用 件 年度

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- 8 - (8)波及事故 ①概要 10件発生し ました。 ②事故の内容 発 生 箇所 別 で は 、 開 閉 器 が 5件 、 電 線 路 2 件 、 受 電用 遮 断 器 2 件 、 コ ン デンサ 1件となっています。 原 因 別で は 、 保 守 不 完 全 が 1件 、 自 然 务 化 が 4 件 、自 然 現 象 ( 雷 ) が 3 件、作 業者の過失が2件 となっています。 ま た 、電 気 関 係 報 告 規 則 が 改正 さ れ た 平 成 1 6 年 以降 の 波 及 事 故 の 原 因 で最も 多い の は 自然 現 象 (雷 )( 1 8件 )、次 に 自 然 务化 ( 1 4件 )、保 守 不完 全 ( 7 件 ) となっていま す。 ※ 1 件 の 事 故 が 2 以 上 の 原 因 に よ る 場 合 が あ る た め 、 原 因 件 数 の 累 計 と 事 故 件 数 の 累 計 は 異 な り ま す 。 図8.波及事故件数と自家用需要家数の推移 14 17 11 5 12 15 8 8 11 10 25.7 26.0 26.2 27.1 27.0 28.4 28.7 29.6 28.2 28.8 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 0 5 10 15 20 25 30 35 40 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 波及事故件数 自家用需要家数 件 千件 年度

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- 9 - 図9.平成16~20 年度電気事故原因別発生件数(波及事故) (9)災害 該当ありません。 18件 32.7% 14件 25.5% 7件 12.7% 6件 10.9% 4件 7.3% 2件 3.6% 2件 3.6% 2件 3.6% 自然現象(雷) 自然劣化 保守不完全 作業者の過失 鳥獣接触 製作不完全 自然現象(風雨) その他 件 数 %

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- 10 - 4.電気事故事例 《事例1》 【波及事故】 受電電圧 6,600V 供給支障電力・時間 不明・34 分 設置場所 小売業 事故発生の電気工作物 受 電 用 遮 断 器 事故点の電圧 6,600V 事故原因 故 意 ・ 過 失 ( 作 業 者 の 過 失 ) 主任技術者選任形態 外部委託 経験年数・年令 - 事故発生月 9月 天候 雨 〈事故概要〉 ・当該事業場の受電用遮断器(以下、VCB)が短絡し、停電発生。ただし、このときは区分 開閉器(以下、G 付 PAS)が動作し、再閉路は成功した。( V0=1,160V) ・主任技術者は、当該事業場及び工事業者に連絡し現場に向かっていたが、当該事業場の 従業員が、主任技術者の到着を待たずして独断で G 付 PAS を入れてしまい、波及事故発 生。(V0=930V) ・電力会社が配電線を切り分け操作した結果、当該事業場が原因と判明。当該事業場を切 り離し、配電線全線復旧。 ・停電戸数は 172 戸。 ・この波及事故で、近隣事業場の IT ソフトに障害が生じた。 〈事故原因〉 ・当該事業場に設置していた VCB は、絶縁务化の可能性があるため平成 11 年 10 月よりメ ーカーから取替えの要請が出ていた。電気主任技術者は、取替えを設置者に依頼し、平 成 20 年 10 月に取替えを予定していた。 ・再閉路成功後、当該事業場の従業員は、主任技術者到着までの間は電力会社に連絡を取 り指示を仰ぐよう、主任技術者から連絡を受けていたが、最寄りの電力会社営業所の最 新の電話番号を把握していなかったため、電力会社からの指示を受けられなかった。 ・G 付 PAS を投入してしまった従業員は、これまで同様の操作をしたことはなく 、主任技 術者からもそのような指示はしたことがなかった。しかしながら、営業日ということも あり、早急に停電を復旧させないといけないと考え、独断で、 G 付 PAS を投入してしま った。 〈再発防止対策〉 ・設備更新等、予防保全に努める。 ・従業員への保安教育の徹底。特に、停電時は、電力会社、主任技術者、工事業者等とよ く話し合い、行動する。 ・非常時に関係各所に連絡が取れるよう、常に最新の電話番号を把握する。

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- 11 - 事故発生時の VCB

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- 12 - 《事例2》 【感電負傷事故】 受電電圧 6,600V 供給支障電力・時間 - 設置場所 介護福祉施設 事故発生の電気工作物 高 圧 進 相 コ ン デ ン サ 用 LBS 事故点の電圧 6,600V 事故原因 作 業 方 法 不 良 主任技術者選任形態 外部委託 経験年数・年令 約 30 年・69 才 事故発生月 10月 天候 曇り 〈事故概要〉 ・当該事業場の主任技術者(以下、被災者 )は、月次点検時に、屋上キュービクルの扉の 鍵穴に鍵が折れ込んでいるのを発見、現場にて鍵を取り出そうと試みたが、取り出せな かった。 ・そこで、持ち帰って修理しようと考え、扉のハンドルを外し、カン抜き棒を撤去しよう としたところ、カン抜き棒がキュービクル側に倒れ、被災者の左肩と SC 用 LBS に接触、 感電事故となった。 ・また、G 付 PAS が動作、停電となった。(停電は、 75 分で解消。) ・被災者は、キュービクル前で気絶しているところを当該事業場の従業員に発見され、救 急車で搬送、 3 日間入院した。 ・電流は左肩から流入し右足親指から流出。左肩の小さな火傷となった。 ・当日の服装は軽装(ヘルメット、長袖作業着)であった。 〈事故原因〉 ・簡易な作業だと思い込み、工事業者等に依頼することなく単独で作業を行った。 ・被災者が、作業場所と充電部の離隔距離が十分(約 40cm)にあると考え絶縁用防護具等 は必要ないと思いこみ、作業を行った。 〈再発防止対策〉 ・改修工事は工事業者に依頼し、主任技術者は監督業務に専念する。 ・監督業務を行う際には、次の点に注意するよう指導する。 1.活線作業の場合は、絶縁防護具等を着用する。 2.取り扱う機器の脱落防止のため絶縁テープで支持する等、事前に作業内容の検討を 行う。 3.充電部に接近する作業を実施する場 合は、2 名以上で行う。

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感電時の状況 (イラスト)

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- 14 - 《事例3》 【波及事故】 受電電圧 6,600V 供給支障電力・時間 1,975kW・32 分 設置場所 工場 事故発生の電気工作物 高 圧 ケ ー ブ ル 事故点の電圧 6,600V 事故原因 保 守 不 備 (自 然 务 化 ) 主任技術者選任形態 選任 経験年数・年令 - 事故発生月 10月 天候 雨 〈事故概要〉 ・当該事業場の高圧ケーブルで、地絡事故が発生。区分開閉器 (以下、G 付 PAS)が動作せず、 波及事故発生。 ・主任技術者は、当該事業場の G 付 PAS を開放。当該事業場を除き配電線全線復旧。 ・停電戸数は 46 戸。 〈事故原因〉 ・高圧ケーブルの S 相で、絶縁务化が発生していた。なお、直近の絶縁抵抗測定では、異 常はみられなかった。 ・G 付 PAS が動作しなかった理由として、高圧ケーブルが長大であるため、高圧ケーブル による対地静電容量が非常に大きくなり、 G 付 PAS の動作範囲を逸脱したためと考えら れる。(電力会社の調査より) 〈再発防止対策〉 ・不良ケーブルの取替え。 ・設備全体の务化診断の実施。 ・電力会社からの調査結果を元に、対地静電容量の対策の検討。 事故発生した高圧ケーブル(撤去後) 高圧ケーブル(再埋設時)

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- 15 - 《事例4》 【波及事故】 受電電圧 6,600V 供給支障電力・時間 1,080kW・48 分 設置場所 工場 事故発生の電気工作物 区 分 開 閉 器 事故点の電圧 6,600V 事故原因 保 守 不 備( 保 守 不 完 全 ) 主任技術者選任形態 選任 経験年数・年令 - 事故発生月 11月 天候 晴れ 〈事故概要〉 ・事故は、工場の終業後に発生した。 ・ボイラー整備のため給水していたところ、給水ポンプが停止する。原因を調査すると、 停電であることが分かる。 ・電力会社が調査したところ、当該事業場の区分開閉器で地絡事故が発生したことが原因 と判明する。 (V0=3,010V) ・当該事業場を切り離し、配電線全線復旧。 ・停電戸数は 188 戸。 〈事故原因〉 ・区分開閉器 (1982 年製)の内部が腐食し、地絡リレーが動作しなかった。 ・点検については、漏れ電流測定及び接地抵抗測定については実施、記録がされていたが それ以外の点検については、定期的に実施しておらず、記録も残されていなかった。ま た、全ての記録が整理されていなかった。 〈再発防止対策〉 ・区分開閉器の取替え。 ・保安規程に従って、点検を定期的に実施する。 地絡した区分開閉器

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- 16 - 《事例5》 【波及事故】 受電電圧 6,600V 供給支障電力・時間 1,067kW・180 分 設置場所 水産加工業 事故発生の電気工作物 受 電 用 遮 断 器 事故点の電圧 6,600V 事故原因 保 守 不 備 ( 自 然 务 化 ) 主任技術者選任形態 外部委託 経験年数・年令 - 事故発生月 11月 天候 晴れ 〈事故概要〉 ・電力会社の変電所にある過電流継電器が動作し、配電線停電。 ・電力会社による調査の結果、当該事業場に原因があることが判明。当該事業場を切り離 し、配電線全線復旧。 ・その後、電力会社がさらに調査した結果、受電用遮断器 (以下、VCB)が、相間短絡焼損し ているのを発見。 ・電力会社より主任技術者へ連絡、到着後、区分開閉器 (以下、PAS)の地絡過電流保護装置 (以下、SOG)の過電流蓄勢トリップ (以下、SO)不動作を確認。SOG の地絡トリップ、及び SO の動作試験をするも、問題はなかった。 ・復旧作業後、当該事業場仮復旧。 ・早朝の事故だったため、復旧に時間がかかってしまった 。 ・停電戸数は 281 戸。 〈事故原因〉 ・塩害により、VCB(1995 年製)が絶縁不良を起こし、焼損したため。 ・直近の年次点検では、異常なし。また、今年度の年次点検は、当初は 5 月を予定してい たが、停電の都合等により 11 月もしくは 12 月に延期となっていた。ただし、梅雨の時 期の月次点検では、絶縁抵抗値が低下傾向にあった。 ・PAS の SOG の SO が動作しなかった理由としては、メーカー調査により次のとおりと推測 される。 SO 動作試験(単体及び連動)は、異常なし。 PAS 内部の低圧制御回路部の絶縁抵抗測定 値は、問題なし。 波及事故発生時の配電線事故電流値は、約 450A(電力会社に確認) 事故時の短絡電流値(計算値)は、単相で 301A、三相で 350A。 波及事故発生前の配電線負荷電流値は、 94A。 PAS の SO 動作電流は、720±280A(メーカー資料より)

以上のことより、PAS に流れた事故電流は約 350A と推測され、SO が動作するまでの過電 流が流れず PAS がトリップしなかった。

〈再発防止対策〉 ・VCB の取替。

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- 17 - ・高圧回路の絶縁抵抗測定について、これ までは各相と大地間の絶縁抵抗測定値の管理を 行っていたが、今後は各相間の絶縁抵抗測定も実施する。 ・年次点検を延期させることがないよう、設置者と主任技術者で協議していく。 焼損した VCB(概観) 焼損した VCB(内部)

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- 18 - 《事例6》 【波及事故】 受電電圧 6,600V 供給支障電力・時間 480kW・398 分 設置場所 建設業 事故発生の電気工作物 高 圧 コ ン デ ン サ 事故点の電圧 6,600V 事故原因 保 守 不 備 ( 自 然 务 化 ) 主任技術者選任形態 外部委託 経験年数・年令 - 事故発生月 11月 天候 晴れ 〈事故概要〉 ・電力会社の不感帯遮断器が動作し、配電線停電。 ・電力会社から外部委託先に「停電事故が発生している範囲に、自家用が2軒あるから、 現場に向かってほしい」と連絡、主任技術者が当該事業場に到着し、開閉器 (以下、G 付 PGS)を切り、別の事業場に向かう。このとき、まだ事故点は特定されていなかった。 ・別事業場にも異常がなく、電力会社の配電線にも異常がないことから、当該事業場を除 き配電線全線復旧。 ・主任技術者が、当該事業場の点検を開始。高圧コンデンサのケースに若干の膨らみを発 見したため、相間の絶縁抵抗測定を実施。白相 -黒相間が 0MΩだったため、高圧コンデ ンサ内での2相短絡事故と判明した。 ・高圧コンデンサを電路から切り離し、当該事業場復旧。高圧コンデンサの漏油がないこ とを確認した。 ・停電戸数は 825 戸。 ・当該事故が夜中に発生したこと、当該事業場が山間部に位置していること等より、事故 の解消に時間を要してしまった。 〈事故原因〉 ・高圧コンデンサ内の2相間短絡については、高圧コンデンサの経年务化 (製造後 27 年経 過)によるものと考えられる。 ・また、波及事故に至った原因については、電力会社の不感帯遮断器 と、当該事業場の過 電流保護装置 (電力ヒューズ)との保護協調が保たれておらず、当該事業場で発生した短 絡事故の保護が出来なかったためと考えられる。 〈再発防止対策〉 ・高圧コンデンサを取替し、高圧コンデンサの保護として、プライマリーカットアウトス イッチ(PC)に高圧コンデンサ用の電力ヒューズを取付けした。 ・電力会社の不感帯遮断器との保護協調をはかるため、受電用遮断器を PF・S 形(LBS)から、 CB 形(VCB)に変更するとともに、過電流継電器 (OCR)の取付けを検討中。

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- 20 - 5.まとめ ○ 電気設備の設置者の皆様へ 電気設備の保安は、電気主任技術者だけにより確保されるものではありません。 保安規程に定められた電気設備の巡視・点検の結果、電気主任技術者が設備の更新・補 修に関する意見を述べた場合は、それを尊重していただきますようお願いします。 これらの設備の更新・補修は、計画的に行われるため、生産活動等に大きな支障は及ぼ しませんが、事故発生による計画外の停電は、大きな損害をもたらす可能性があります。 設置者の皆様におかれましては、これらの点を考慮いただき、設備の更新・補修に 対す るご配慮をお願いします。 また、一見電気設備とは関係ないように思われる工事の場合も、施工場所が高圧充電部 に接近していることも考えられるため、電気主任技術者に相談して下さい。 なお、万一作業者に「間違い」があっても事故発生に至らないよう、危険標識設置、防 護カバーの取付け等の設備的な対策にご配慮をお願いします。 ○ 電気保安管理業務に従事する皆様へ 電気保安管理業務に従事する方は、長年の経験の蓄積による思い込みが安全基本動作の 遅れを招くこともありますので、作業にあたっては長年の経験のみに頼るのではなく、「図 面と現場の確認」、「作業前の検電」、「安全保護具の着用」等基本事項を遵守して下さい。 また、ここ数年、低圧による感電が原因で死傷する事故報告がありますので、低圧の感 電に対する危険を軽視することなく、必要な安全保護具を着用して作業を実施して下さい。

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