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Aus der Med. Klinik von Prof. S. Inada der Okayama Medizinischen Fakultat. Kochsalzarme Kostbehandelung bei Lungentuberkulose. (Analytische Resultate

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(1)

1751

99.

616. 24

肺 結 核 患 者 ノ 減 鹽 食 療 法

(尿 分 析 成 績)

岡山醫科大學稻田 内科教室(主 任稻 田教授)

醫學士  生

醫學士  蜂

[昭 和7年12月14日 受 稿]

Aus der Med. Klinik von Prof. S. Inada der Okayama Medizinischen Fakultat.

Kochsalzarme

Kostbehandelung

bei Lungentuberkulose.

(Analytische

Resultate

Urins.)

Von

Dr. M. Oiyama. und

Dr. M. Hatiya.

Eingegangen am 14. Dezember 1932.

1. Bei 7 Fallen von Phithisikern

haben wir kochsalzarme

Kostbehandelung

vor

genommen und

Korpergewicht,

Harnmenge,

Harn PH, Gesamtstickstoff und

Ammoniak

gehalt im Harn der Kranken

untersucht.

Dabei haben wir auch

die Reaktion

von

Diazo, Urobilin,

Urobilinogen und

Urochromogen

untersucht und

Kochsalz, Kalium,

Calcium und

Phosphate

Urins analysiert.

Ferner

haben wir bei einigen

Fallen auch

die Beschaffenheit

des Auswurfs genau untersucht.

2. Aus diesen Untersuchungen erkannten wir von Korpergewicht und

Stickstoff

wechsel besseres Resultat bei 4 Fallen, wenige Veranderung bei 2 Fallen und schlimmes

Resultat bei 1 Fall. Bei jedem Fall war der Kochsalzgehalt im Urin bedeutend ver

mindert. Und keine Veranderung war an jedem mineralischen Stoffwechsel der Kalium,

Calcium und Phosphate, Bowie Harn PH und Ammoniakgehalt im Urin, zu sehen.

3. Wahrend dieser Kostbehandelung

vermindern und

verschwinden sich ofters

die Reaktionen von Diazo, Urobilin, Urobilinogen und Urochromogen.

4. Unter 3 Fallen konnten wir die Verminderung der Auswurfsmenge bei 2 Fallen

und keine Veranderung bei dem andern beobachten.

Von dem Eiweissgehalt und

(2)

1752 生 山 昌 敏,蜂 谷 道 彦

der

Tuberkelbazillenausscheidung

im

Auswurf

beobachten

wir

keine

merkwurdige

Einwirkung.

5.

Aus den

obigen

Resultaten

erkennen

wir,

dass

die

kochsalzarme Kost

nicht

so starke

saure

Kost,

wie Sauerbruch und

die

anderen

meinen,

ist und

stellen

wir

fest,

dass

sie solche

Einwirkungen,

wie diese

Forscher

sich verstellen,

nicht

ausubt.

Daher

konnen

wir diese Kostbehandelung

als eine ausgezeichnete

nicht

erkennen.

(Kurze Inhaltsangabe).

第1章  緒

第2章  實 驗例

第3章  總括及 ビ考 案

第4章  結

第1章 

肺 結核 患 者 ニ就 テ減 鹽 食 療法 ヲ試 ミ,其 ノ臨 牀 的 觀 察 ヨ リ該 療 法 ノ批 判 ヲ試 ミタ ル 報 告例 ハ

今 日迄 決 シテ寡 シ ト セズ.

然 レ ドモ該 食餌 療 法 ガ肺 桔 核 患 者 ノ新 陳 代 謝 方面 ニ對 シ果 シテ有 效 ナ リヤ否 ヤ,又 當 該 食 餌

ハ原 著 者 ガ云 フ如 ク酸性 食餌 ニ屬 セ シム可 キ モ ノ ナ ル ヤ否 ヤ,又 若 シ酸性 食餌 ニ屬 ス ベ キ モ ノ

トス レバ 患 者尿 中 ニ於 ケ ル尿 酸 度 及 ビ無 機 物質 排 泄 状 態 ハ如 何 ニ其 ノ變遷 ヲ被 ル可 キ カ等 ノ諸

點 ニ就 テ 論 及 ヲ試 ミタ ル業 績 ハ余 等 ノ知 ル範 圍 内 ニ於 テ ハ未 ダ之 ヲ知 ラズ.而

シテ 斯 ル營 養 方

面 ニ關 ス ル 問 題 ノ解 決 ハ,結 核 菌 毒 素 ニ ヨル蛋 白 ノ消 耗 ヲ標 傍 ス ル 本病 治 療 上當 然 考 慮 ヲ拂 フ

ベ キ 事項 ト考 フル ガ故 ニ,余 等 ハ吾 内科 教 室 ニ収 容 セ シ肺 結 核患 者7例 ニ就 テ

,本 學 特 別 調理

室 ノ調 理 ニ カ カル 日本 人 向減 鹽 食餌 ヲ給 與 シ以 テ2乃 至3箇

月 間 ニ亙 リ臨 休 上 ノ所 見 ヲ觀 察 ス

ル傍,毎

日或 ハ2, 3日 間 毎 ニ1日 間 ノ全 尿 ヲ採 取 シ之 ニ就 テ尿 量,比 重, PH,食

鹽,「 カル シ

ウ ム」,「カ リウ ム」,燐 酸,總 窒 素 及 ビ「ア ンモ ニヤ」窒 素 量 ヲ測 定 シ,更

ニ體 重 ノ増 減 ヲ モ注

意 セ リ.即 チ體 重 ノ増減 竝 ニ總 窒 素 排 泄 量 ノ消 長 ヲ知 ル コ トニ ヨ リテ蛋 白 新陳 代謝 ニ及 ボ ス 影

響 ノ有 無 ヲ知 リ,又 「ア シモ ニ ヤ」窒 素 及 ビPHノ 量 的 關 係 ヨ リ有 機 體 内 ニ於 テ行 ハ レタ ル「ア チ

ドウ ジス 」 發 生 ノ強 弱 ヲ判 定 シ,更 ニ「カ ル シウ ム」,「カ リウ ム」及 ビ燐 酸 排 泄 ノ消 長 ニ ヨ リ鑛

物 質 損 失 ノ有 無 竝 ニ食 餌性 「ア チ ドー ジス」或 ハ「アル カ ロ ー ゼ」發 生 ノ如 何 ヲ窺 ヒ,尚 ホ尿 量 ノ

増 減 卜體 重 ノ増減 トヲ比 較 スル コ トニ ヨ リテ眞 ノ體 重増 加 ニ原 因 ス ル ヤ否 ヤ ヲ判 定 セ リ.更 ニ

本 食 餌 療法 實 施 中 ニ於 テ ハ尿 中 「ヂ ア ツオ 」,「ウ ロ ク ロ モ ー ゲ ン」,「ウ ロ ビ リ ン」及 ビ 「ウ ロ ビ

リノー ゲ シ」 反 應 ノ消 長 ヲ觀 察 シ又 其 ノ數 例 ニ就 テ ハ喀 痰 量竝 ニ其 ノ性 状,蛋

白 含 有 量及 ビ結

核 菌 排 泄 等 ノ状 態 ヲ檢 索 シ以 テ減 鹽 食 療 法 ニ ヨル 夫 等 變 遷 ノ有 無 ヲ追 及 シ一定 ノ成 績 ヲ得 タル

ガ故 ニ茲 ニ之 ヲ報 告 セ ン ト欲 ス.

30

(3)

肺結核患者 ノ減鹽食療 法

1753

而 シ テ 余 等 ハ本 食 餌 療 法 實 施 ニ際 シ原 著 者 ガ 行 ヘ ル ガ如 キ 黄 燐 ノ 投 與 ヲ特 ニ避 ケ タ リ.尚 ホ 余 等 ガ使 用 セ シ減 鹽 食 餌 ハ減 鹽 ヲ主 トス ル 他 比 較 的 含 水 炭 素 量 ヲ 少 ナ ク シ,蛋 白,脂 肪 及 ビ「ヴ イ タ ミ ン」ノ含 有 量 ヲ シ テ 豊 富 ナ ラ シ ム ル ガ如 ク ニ考 案 セ ラ レタ ル モ ノ ニ シ テ,曩 ニSauerbruch, Hermannsdorfer及 ビGerson氏 等 ガ 規 定 セ シ總 テ ノ 條 件 ヲ完 備 シ得 タ ル モ ノ ナ リ.而 シテ 給 與 セ シ1日 間 ニ於 ケ ル 食 餌 ノ榮 養 價 ハ 略 ボ 蛋 白 質95-150g,脂 肪100-150g,含 水 炭 素180-250g ヲ 有 シ總 「カ ロ リー 」2100-2800ニ 達 シ,「 ヴ イ タ ミ ン」A., B.及 ビC.ヲ 含 有 シ 食 鹽 含 有 量 ハ 2-3gニ 過 ギ ザ リ シ モ ノ ナ リ.尚 ホ 食 餌 ノ 調 製 ハ 嚴 重 ニ原 著 者 ノ唱 導 ニ 從 ヘ ル ガ 故 ニ 酸 性 食 餌 ト云 フ ヨ リ ハ 寧 ロ鹽 基 性 食 餌 ノ傾 向 ヲ有 ス ル 嫌 ナ キ ニ非 ザ ル モ,又 不 得 止 ル 所 ナ リ. 實 驗 方 法 ト シ テPHハHellige製 比 色 計 ニ ヨル 比 色 的 水 素 「イ オ ン」濃 度 測 定 法 ヲ用 ヒ1日 間 全 尿 ニ 就 テ 之 ヲ測 定 セ リ.食 鹽 ハVolhard氏 法,「 カ リ ウ ム 」及 ビ 「カ ル シ ウ ム 」ハKramer u. Tisdall氏 法,燐 酸 ハBel1-Doisy氏 法,總 窒 素 ハKjeldahl氏 法,「 ア ン モ ニ ヤ 」窒 素 ハKruger

Reich氏 法,喀 痰 中 ノ蛋 白 量 ハLoewenbein氏 法 ニ ヨ リテ 測 定 シ,結 核 菌 多 寡 ハGaffky氏 表 ニ據 レ リ.尚 ホ24時 間 内 尿 中 ニ排 泄 セ ラ ル ル 無 機 物 質 ニ 就 テ ハ 小 金 井 氏 ニ 從 ヒ次 ノ如 キ 量 ヲ以 テ 標 準 ト セ リ,即 チ 食 鹽 ハ15.0-29.0g燐 酸(P2O2)ハ1.5-2.Og,「 カ ルレチ ウ ム 」(CaO)ハ0.3g, 「カ リ ウ ム」(K2O)ハ2.3-3.0g,「 ア ン モ ニ ヤ 」ハ0.5-0,7gト ス.

第2章 

第1例  M. K. 男17年

左 側 滲 出性 肺 結核 及 ビ左 側 陳 舊 性 肋膜 炎

I.體

重及 ビ尿 分 析成 績(末

尾 第1表 参 照).

體重.治 療開始前後 ニ於テ之 ヲ比較 スル ニ殆 ド其

ノ増減 ヲ認 メズ.

尿 量.減 鹽 食 療 法 實 施 期 間 約3箇 月 中 ニ 於 ケ ル1 日 間 ノ尿 量 ハ 最 大2060cc最 小490ccニ シ テ 其 ノ平 均1日 量 ハ1262ccニ テ 本 食 餌 療 法 開 始 前 ニ 比 シ 多 少 ノ 増 加 ヲ示 セ ル モ 正 常 範 圍 内 ノ 動 揺 ニ 止 レ リ. PH.本 食 餌 療 怯 開 始 前 ハ6.8ニ シ テ 食 餌 療 法 實 施 中 ハ7.0乃 至5.8ノ 間 ヲ 動 揺 シ 平 均6.41ナ リ. 食 鹽.食 餌 療 法 開 始 前 ニ 於 テ ハ1日 中 ニ 於 ケ ル 尿 中 食 鹽 排 泄 量 ハ18.6gナ ル ニ 拘 ラ ズ,本 療 法 開 始 卜 共 ニ 其 ノ第1日 ニ 於 テ 既 ニ 尿 中 食 鹽 量 ハ2.5gニ 激 減 シ,其 ノ後 多 少 ノ動 揺 ア レ ド大 體1日 平 均2.24g ニ 止 レ リ. 「カ リ ウ ム 」,「 カ ル チ ウ ム 」及 ビ燐 酸 ,何 レ モ 減 鹽 食 療 法 ニ ヨ食 餌 療 法 開 姶 前 ニ 於 ケ ル 排 泄 量 ニ 比 シ テ 稍 々 減 少 ヲ 來 シ 本 療 法 實 施 中 ニ於 ケ ル1週 毎 ノ1日 平 均 尿 中 排 泄 量 ヲ 觀 ル ニ 「カ リ ウ ム 」 ニ 於 テ ハ3.69 乃 至2.59gニ シテ 其 ノ 平 均3.25g,本 療 法 開 始 前 ニ 比 シ テ1日 約1.0gヲ 減 ゼ リ.「カ ル チ ウ ム 」ニ 於 テ ハ 食 餌 療 法 中 ニ 於 ケ ル 其 ノ 排 泄 量 ハ1日 平 均0.154乃 至0.178gニ シ テ 本 療 法 開 始 前 ノ排 泄 量 ニ 比 シ テ1 日 平 均0.08gヲ 減 少 セ リ.燐 酸 ニ 於 テ ハ 其 ノ排 泄 量 ハ1週 間 毎 ノ1日 平 均 量 ニ 於 テ1日1.81乃 至2.53g ニ シ テ 平 均2.27gニ シ テ 本 療 法 開 始 前 ニ 比 シ テ 僅 ニ 減 少 セ リ. 總 窒 素.本 食 餌 療 法 開 始 ト共 ニ尿 中 總 窒 素 量 ハ 漸 31

(4)

1754 生 山 昌 敏,蜂 谷 道 彦 ク其 ノ減 少 ヲ來 シ本 療 法 開 始 後1箇 月 間 ハ1日 平 均 14.7g其 ノ後 ハ 更 ニ減 少 ヲ來 シ其 ノ排 出 量 ハ1日 平 均11.0g程 度 トナ レ リ. 「ア ン モ ニヤ」 尿 中「ア ンモ ニ ヤ」量 ハ本 食 餌 療 法 開 始 直後 ニ於 テ 輕 度(0.1-0.08g)ノ 増 加 ヲ來 セ ル モ 其 ノ後 ハ 漸 次 減 少 シ同 經 過 ヲ通 ジテ 著 シ キ變 化 ヲ認 メ ズ.從 ツテ 總 窒 素 ニ對 ス ル 百分 比 ハ 本 療 法 開 始 前 ニ比 シテ 稍 々 上 昇 ヲ來 セ リ.即 チ本 例 ニ於 テ ハ 減 鹽 食 療 法 ニ ヨ リ體 重 及 ビ尿 量 ニ著 シキ變 化 ヲ認 メ ズ. 「カ リウ ム 」,「カ ル チウ ム 」及 ビ燐 酸 等 ノ各 鑛 物 質 ハ 何 レ モ 輕 微 ノ減 少 ヲ 示 シ,食 鹽 ハ本 食 餌 療 法 實 施 中 常 ニ 其 ノ排 泄 ハ2.0乃 至3.0gノ 間 ニ 在 リテ 患 者 ノ ヨ ク減 鹽 食 ニ耐 ユ ル コ トヲ裏 書 キ セ リ.總 室 素 モ亦 可 ナ リ著 明 ニ減 少 ヲ來 シ,「 ア ンモ ニ ヤ」排 泄 量 及 ビ PHノ 價 ニハ 著 變 ヲ認 メザ リキ. 尚 ホ本 食 餌 療 法 中 一 時「ミネ ラ ロ ー ゲ ン」投 與 ヲ行 ヒ タル モ之 ニ ヨ リテ 鑛 物 質 排 泄 状 態 及 ビ尿PHノ 値 等 ニ ハ認 ム ベ キ影 響 ヲ見 ザ リキ. II.尿 中 「ヂ ア ツオ 」,「ウ ロ ク ロ モ ー ゲ ン」,「ウ ロ ビ リ シ」及 ビ「ウ ロ ビ リ ノ ー ゲ ン」反 應

第9表

第1例  M. K. 〓 尿 中 之 等 諸 反 應 ニ 就 テ 「ヂ ア ツ オ 」,「 ウ ロ ビ リ ン」 及 ビ 「ウ ロ ビ リ ノ ー ゲ ン」 ノ諸 反 應 ハ 終 始 陰 性 ニ シ テ 「ウ ロ ク ロ モ ー ゲ ン」反 應 ハ本 食 餌 療 法 開 始 前 弱 陽 性 ナ リシ モ食 餌 療 法 實 施 中 モ殆 ド某 ノ變 化 ヲ認 メ ズ. III.喀 痰 所 見

第1圖

第1例  M. K. 〓 32

(5)

肺結核患者 ノ減鹽食療 法

1755

喀痰 量.減 鹽 食 療 法 開 始 前 ハ毎 日50乃 至70ccノ 喀痰 量 ヲ示 シタ ル モ,本 食 餌 療 法 開 始 後約8日 目 ヨ リ漸 次 減 少 ヲ來 シ,本 療 法 開 始 後40日 後 ニ ハ其 ノ 量 ハ1目20cc以 下 トナ リ1箇 月 半 ニ シ テ1日 平 均 10cc以 下 トナ レ リ.而 シテ2箇 月 半 後 ニ食 餌 中 ニ食 鹽1日3.0gヲ 附 加 セル モ 何 等 喀 痰 量 ノ増 加 ヲ來 ス ガ如 キ コ トナ ク遂 ニハ 殆 ド喀 痰 ヲ見 ザ ル ニ至 レ リ. 喀 痰 蛋 白 質 量.減 鹽 食 開 始 前 ハ3.6‰ ヲ示 シ食 餌 療 法開 始 後 モ尚 ホ3.2-4.05‰ ニ シテ著 變 ヲ認 メザ リキ. 結 核 菌 排 泄 状態.食 餌 療 法 開 始 前ハGaffky VIIニ シテ開 始 後 モ 尚 ホV乃 至VIIニ シテ 何 等 其 ノ變 化 ヲ認 メズ. 性 状.減 鹽 食 療 怯 開始 前 ハ淡 緑 色 ノ粘 液膿 樣 ノ喀 痰 ニ シテ 悪 臭 モ ナ ク,時 ニ僅 力數 條 ノ血 線 ヲ混 ズ ル コ トア ル モ大 ナル 喀 血 ヲ來 ス コ トモ ナ ク,常 ニ彈 力 繊 維 ヲ認 メ時 ニ小 ナル 繊 維 素 凝 塊 ヲ認 ム ル コ トア リ タ リ. 本 療 法 開 始 後12/I及 ビ21/Iノ 所 見 ハ 何 等 コ ノ療 法開 始 前 ノ所 見 ニ比 シテ 其 ノ性 状 ニ於 ケル 著 シキ變 化 ヲ認 メザ リ シモ, 1/IIヨ リハ 喀 痰 量 ノ減 少 ト トモ ニ膿 樣 痰 モ亦 減 少 シ粘 液樣 痰 トナ リ彈 力繊 維 モ 減 少 シ繊 維 素 凝 塊 モ 全 ク認 メ ラレ ズ, 15/II以 後 ハ 粘 稠 状 ノ白 色半 透 明 ノ喀 痰 中 數 箇 ノ小 ナ ル膿 樣 痰 塊 ヲ混 ズ ル ニ過 ギ ズ, 20/IIヨ リハ 殆 ド喀 痰 ノ喀 出 ヲ訴 ヘ ザ ル ニ至 レ リ. 第2例  H. K. 男24年

兩側 滲出性肺結核 及 ビ兩側陳 舊性 肋膜炎

1.體

重 及 ビ尿 分 析成 績(末

尾 第2表 参 照).

體 重.本 食 餌療 法 實 施 後 ハ漸 次 體 重 ノ増 加 ヲ來 シ 約2箇 月 後 ニ於 ヲ1.55kgノ 増 加 ヲ來 セ リ. 尿 量.表 ニ見 ル如 ク減 鹽 食 療 法 ヲ實 施 セル全 經過 ヲ觀 察 スル ニ極 メテ輕 度 ノ増 加 ヲ見 タル 時 ア ル モ, 要 スル ニ生 理 的動 揺 ノ範 圍 内 ニ シ テ著 シキ變 化 ヲ認 メ ズ. PH.本 療 法 開 始 ノ當 初 ヨ リ其 ノ値 ハ 多 ク5 .8乃 至 6.7ノ 間 ヲ 動 揺 シ 平 均6.24ニ シ テ,生 理 的 動 揺 ノ範 圍 内 ニ ア リ テ 特 ニ減 鹽 食 々 餌 ニ ヨ リ影 響 ヲ 受 ケ タ ル モ ノ トハ 認 メ難 シ. 食 鹽.普 通 食 餌 ヲ用 ヒ タ ル 時 ニ 於 ケ ル 尿 中 食 鹽 排 泄 量 ハ1日10.5gナ リ シ ニ 拘 ラ ズ,減 鹽 食 ヲ 用 フ ル ト共 ニ 殆 ド2乃 至3gノ 間 ヲ 動 揺 セ リ. 「カ リウ ム 」,「 カ ル チ ウ ム 」及 ビ 燐 酸 何 レ モ 輕 度 ノ 排 泄 増 加 ヲ認 メ,本 食 餌 療 法 實 施 中 ニ 於 ケ ル1日 平 均 排 泄 量 ハ 「カ リウ ム 」 ハ3.37g,「 カ ル チ ウ ム 」 ハ 0.295g,燐 酸 ハ2.36gニ シ テ,本 法 開 始 前 ノ値 ニ 比 シ テ 「カ リ ウ ム 」 ハ0.35g,「 カ ル チ ウ ム 」ハ0.07g, 燐 酸 ハ0.64gノ 何 レ モ 排 泄 増 加 ヲ 來 セ リ. 總 窒 素.本 例 ニ 於 テ ハ 減 鹽 食 療 法 實 施 中 一 時 總 窒 素 排 泄 量 ガ 増 加 シ15.0gニ 達 シ タ ル コ ト ア ル モ 其 ノ 後 再 ビ 減 少 シ平 均 ニ於 テ ハ1日 量12.0gニ シ テ 本 法 實 施 前 ニ 比 シ テ0.5gノ 増 加 ヲ 認 メ タ リ. 「ア ンモ ニ ヤ」 食 餌 療 法 實 施 前 ニ 比 シテ 其 ノ排 泄 量 ハ稍 々 減 少 シ其 ノ平均 排 泄 量 ハ1日0.44gニ シテ 普 通 食 ヲ攝 リ タル時 ニ 比 シテ0.09gノ 減 少 ナ リ.從 ツテ 總 窒 素 量 ニ對 ス ル 百分 比 モ稍 々 低 下 セ ル モ其 ノ 値 ハ 尚 ホ正 常 ニ於 ケ ル 動 揺 範 圍 内 ニ屬 ス.乃 チ本 例 ハ體 重 ノ増 加 ヲ認 メ タル ニ 拘 ラズ 總 窒 素 排 泄 量 ハ増 加 シ,尿 量 ニ モ著 變 ヲ認 メザ リキ.尚 ホ鑛 物質 排 泄 モ一 般 ニ輕 度 ノ増 加 ヲ示 シ,尿PHノ 値 及 ビ「ア ンモ ニ ヤ」 量 ニ ハ變 化 ヲ認 メ ズ.又 本 例 ニ於 テ モ投 輿 セ ル 「ミネ ラ ロ ーゲ ン」 ノ鑛 物 質 代 謝 及 ビ尿PHノ 値 等 ニ 及 ボ ス影 響 ハ 殆 ド認 メザ リキ. 33

(6)

1756 生 山 昌 敏,蜂 谷 道 彦 II.尿 中 「ヂ ア ツ オ 」,「ウ ロ ク ロ モ ー ゲ ン」,「ウ ロ ビ リ ン」及 ビ「ウ ロ ビ リ ノ ー ゲ ン」反 應 第10表 第2例  H. K. 〓 「ヂ ア ツ オ 」及 ビ 「ウ ロ ビ リ ノ ー ゲ ン」反 應 ハ 終 始 陰 性 ヲ 保 チ,本 法 開 始 前 中 等 度 陽 性 ヲ 示 セ ル 「ウ ロ ク ロ モ ー ゲ ン」反 應 ハ 食 餌 療 法 開 始 後70日(20/III)ニ 至 リテ 陰 性 トナ リ,「 ウ ロ ビ リ ン」反 應 モ 一 時 的 ニ弱 陽 性 ヲ 示 セ シ コ ト ア ル モ 遂 ニ陰 性 トナ レ リ. 第3例  K. T. 男20年

左側 滲出性,右 側増殖性肺 結核

I.體

重及 ビ尿 分 析成 績(末

尾 第3表 参 照).

體 重.減 鹽 食 療 法 開 始 ト共 ニ漸 次體 重 ハ増 加 ヲ來 シ,開 始後1箇 月 餘 ニ シテ1.2kg, 3箇 月 目 ニハ2.8kg ヲ増 加 セ リ. 尿 量.本 食 餌 療 法 實 施 卜共 ニ尿 量ハ 減 少 ノ傾 向 ヲ 示 シ,本 療 法 開 始後3箇 月 目 ニハ 開 始 前 ノ尿 量 ニ比 較 シテ1日 平 均 量 ニ於 テ約300ccヲ 減 少 セ リ. PH.本 食 餌療 法開 始 後 約1箇 月 間 ハ 殆 ド實 施 前 ノ 夫 ト大 差 ナ キ モ,後 半 期 ニハ 寧 ロ稍 々「ア ル カ リ」側 ニ 傾 ク如 クPHノ 價 モ6.4乃 至6.8ノ 間 ヲ動 揺 セ リ. 食 鹽.減 鹽 食 療 法 開 始 前 ニ於 ケル 尿 中 食 鹽 量 ハ1 日約10gナ リシ モ,減 鹽 食 々 餌療 法 實 施 ス ル ト共 ニ 其 ノ量 モ亦 減 少 ヲ來 シ,平 均1日 排 泄 量 ハ2乃 至3g ニ シテ本 療 法 ヲ開 始 シテ1箇 月 後 ニ ハ1日 排 泄 量 ハ 2g以 下 ニ 減 少 セ リ. 「力 リウ ム」,「カ ル チ ウ ム」及 ビ燐 酸.何 レ モ其 ノ 尿 中 排 泄 量 ハ食 餌 療 法 實 施 前 ノ量 ニ 比 シ テ 減 少 シ, 其 ノ 實 施 期 間 中 ノ平 均1日 量 ニ 就 テ 觀 レ バ 「カ リ ウ ム 」 ニ 於 テ0.07g,「 カ ル チ ウ ム 」ハ0.025g,燐 酸 ハ 1.0gノ 排 泄 減 少 ヲ 來 セ リ. 總 窒 素.尿 中 總 窒 素 量 モ 亦 體 重 増 加 ト相 平 行 シ テ 減 少 シ,減 鹽 食 療 法 開 始 後3箇 月 目 ニ ハ 開 始 前 ニ 比 シ テ1日 平 均1.8gヲ 減 少 セ リ. 「ア ンモ ニ ヤ」.尿 中「ア ンモ ニヤ」排 泄 量 ニ ハ著 シ キ變 化 ヲ認 ム ル コ ト能 ハ ズ,從 ツテ 總 窒 素 量 ニ對 ス ル百 分 比 ハ食 餌 療 法 實 施 前 ニ 比 シテ 稍 々 上 昇 セ リ. 乃 チ 本 例 ニ テ ハ食 餌 療 法 實 施 ニ依 リ,體 重 ノ増 加 ヲ 見 ル ト共 ニ 尿 量 ハ 僅 ニ減 少 シ,尿 中 總 窒 素 量 ノ減 少 ヲ來 シ,鑛 物 質 モ 亦 僅 ニ排 泄 減 少 ヲ見 タル モ,尿PH ノ値 及 ビ尿 中「ア ン モ ニヤ 」量 ニハ 何 等變 化 ヲ認 メザ リシモ ノナ リ. II.尿 中 「ヂ ア ツ オ 」,「ウ ロ ク ロ モ ー ゲ ン」,「ウ ロ ビ リ ン」及 ビ 「ウ ロ ビ リ ノ ー ゲ ン」反 應

(7)

肺結核 患者 ノ減鹽食療法

1757

第11表 第3例  K. T. 〓 「ウ ロ ビ リ ン」及 ビ「ウ ロ ビ リ ノ ー ゲ ン」ノ兩 反 應 ハ 食 餌 療 法 實 施 前 ニハ 弱 陽 性 ヲ示 シ,「 ウ ロ ク ロ モ ー ゲ ン」反 應 ハ 中 等 度 陽 性 ヲ 示 セ ル モ 食 餌 療 法 ヲ實 施 ス ル ニ 從 ヒ 漸 次 何 レ モ 陰 性 ト ナ リ一 般 病 機 ノ 好 轉 ヲ思 ハ シ ム ル モ ノ ナ リ. III.喀 痰 所 見 喀 痰 量.本 例 ニ 於 テ ハ 減 鹽 食 療 法 開 始 前 ニ ハ 毎 日70乃 至80ccヲ 示 セ シ モ 減 鹽 食 食 餌 ニ 變 更 ス ル ト共 ニ 漸 次 減 少 シ 來 リ,約2週 間 後 ヨ リ急 激 ニ 減 少 シ 以 後 ハ1日 平 均10乃 至20ccニ シ テ 更 ニ4箇 月 後 ヨ リハ 平 均1日 量10cc以 内 ト ナ レ リ. 喀 痰 蛋 白 量.食 餌 療 怯 開 始 前4.6%ナ リ シ モ 減 鹽 食 ヲ與 ヘ テ ヨ リ稍 々 減 少 シ テ3.2乃 至4.2%ヲ 示 シ 著 シ キ 影 響 ヲ 見 ル コ ト能 ハ ザ リ キ. 結 核 菌 排 泄 状態.本 食 餌 療 法 實 施 前 後 ヲ通 觀 ス ル ニ Gaffky III乃 至VIIIヲ 示 シテ本 食 餌 ニ依 ル影 響 トシテ 觀 ル

べ キモ ノナ シ. 性 状.減 鹽 食 療 法 開 始 前 ハ淡 緑 色 ニ シテ 一 部 ニ稍 々 淡 紅 色 調 ヲ有 ス ル粘 液樣 痰 ヲ混 ジ タル粘 液膿 樣 痰 ニ シテ,血 液 悪 臭 等 全 クナ ク,曹 達 液 ニテ 處 置 檢 鏡 ス レバ毎 常 彈 力 繊維 ヲ證 明 セ リ.又 時 ニ小 ナ ル繊 維 素 凝 塊 ヲ肉 眼的 ニ認 メ得 タ リ.而 シテ減 鹽 食 ニ變 更 シ タル後 モ約2週 間 後 迄 ハ著 明 ナ ル變 化 モ認 メザ リシ ガ,其 ノ後 喀 痰 量 ハ減 少 卜共 ニ膿 樣 痰 ハ 著 シ ク減 ジ粘 稠 状 トナ リ約1箇 月 後 ヨ リハ 喀痰 ハ 殆 ド粘 液 痰 トナ リ僅 力數 箇 ノ膿 樣 痰塊 ヲ混 ズル ノ ミ トナ レ ル モ, 膿 痰 部 ヲ檢 ス レバ尚 ホ常 ニ結 核 菌 ヲ認 明 シ,僅 ノ彈 力 繊 維 モ時 ニ認 メ ラ レタ リ. 第 2 圖  第 3 例  K. T.  〓 35

(8)

1758 生 山 昌 敏,蜂 谷 道 彦

第4例 

U. E.

男36年

兩 側 増 殖 性 肺 結 核 I.體 重 及 ビ尿 分 析 成 績(末 尾 第4表 参 照). 體 重.減 鹽 食 療 法實 施 前 ハ52kgノ 體 重 ヲ示 セ シ モ本 食 餌 ヲ攝 取 ス ニ ル及 ビテ 漸 次 減 少 シ3箇 月 目 ニ ハ50kgト ナ リ約2kgヲ 減 少 セ リ. 尿 量.本 食 餌 療 法 開 始 ノ初 期 ニ於 テ一 時 減 少 セ ル モ1箇 月 後 ニハ 食 餌 療 法 開 始 前 ト大 差 ナ キ ニ至 レ リ. PH.減 鹽 食 療 法 ノ前 後 ヲ 通 ジ テ 變 化 ヲ認 メ ズ. 食 鹽.普 通 食 ヲ 攝 取 セ ル 時 ニ於 ケ ル 尿 中 食 鹽 量 ハ 1日12gナ リ シ モ 減 鹽 食 療 法 ヲ 開 始 シ テ ヨ リ1日 量 最 高4.5g最 低0.96g平 均1日 量 約2.5gヲ 示 セ リ. 「カ リウ ム 」,「 カ ル チ ウ ム 」及 ビ燐 酸.本 食 餌 療 法 ニ ヨ リ何 レ モ 排 泄 増 加 ヲ來 シ,食 餌 療 法 實 施 期 間 中 ニ 於 ケ ル1日 平 均 量 ハ 「カ リウ ム 」ニ 於 テ3.39g,「 カ ル チ ウ ム 」ハ0.20g,燐 酸 ハ2.60gニ シ テ,之 ヲ 食 餌 療 法 實 施 前 ニ 比 シ テ 「カ リ ウ ム 」ニ 於 テ1.1g,「 カ ル チ ウ ム 」ニ 於 テ0.02g,燐 酸 ニ 於 テ ハ0.8g,夫 々 排 泄 増 加 ヲ 來 セ リ. 總 窒 素.尿 中 總 窒 素 量 モ 亦 増 加 ヲ 來 シ 本 食 餌 療 法 開 始 前 ハ8.46gナ リ シ ニ 本 法 開 始 卜共 ニ14g以 上 ニ 増 加 セ リ. 「ア ン モ ニ ヤ 」.「 ア ン モ ニ ヤ 」排 泄 量 ハ 本 療 法 開 始 ノ初 期 ニ 於 テ 僅 ニ増 加 シ,其 ノ後 直 チ ニ 減 少 ヲ來 シ タ ル モ,其 ノ 動 搖 ハ 殆 ド正 常 範 圍 内 ニ シ テ,從 ツ テ 總 窒 素 量 ニ 對 ス ル 百 分 比 ハ 總 窒 素 量 ノ 増 加 ニ ヨ リ其 ノ 値 ハ 低 下 セ リ.乃 チ 本 例 ニ 於 テ ハ 體 重 ノ減 少 ヲ 來 シ タ ル モ 尿 量 ニ 變 化 ナ ク 尿 中 總 窒 素 量 ノ 増 加 ヲ 認 メ タ リノ 「カ リウ ム 」,「 カ ル チ ウ ム 」及 ビ 燐 酸 ハ 僅 ノ増 加 ヲ 認 メ タ ル ニ 止 リ,尿 中 「ア ン モ ニ ヤ 」量,尿PHノ 價 ニ ハ 變 化 ヲ 認 メ ザ リ シ モ ノ ナ リ. II.尿 中 「ヂ ア ツ オ 」,「ウ ロ ク ロ モ ー ゲ ン」及 ビ「ウ ロ ビ リノ ー ゲ ン」反 應 第12表 第4例 U. E. 〓 食 餌 療 法開 始 前 中 等 度 陽 性 ヲ示 シ タル 「ウ ロ ク ロ モ ー ゲ ン」 反 應 ガ 食 餌 療 法 ニヨ リ弱 陽 性 ニ變 化 セ ル ノ ミニ シ テ,他 ノ諸 反 應 ニ ハ 著 シ キ 變 化 ヲ認 メ ザ リ キ. 第5例  O. T.  女  21年

左 側滲出性肺結 核及 ビ左側陳舊性 肋膜炎

(9)

肺結核患者 ノ減鹽食療 法

1759

I.體 重 及 ビ尿 分 析 成 績(末 尾 第5表 参 照). 體 重.減 鹽食 療 法 ニ ヨ リ約2箇 月 後 ニハ 體 重2kg ノ増 加 ヲ來 セ リ. 尿 量.食 餌療 法 實 施 中 ノ尿 量 ハ 本 療 法 開 始 前 ノ尿 量 ニ比 較 ス レバ多 少 減 少 ヲ來 セ ル傾 向 アル モ,尚 ホ 1週 間 毎 ニ於 ケル1日 平 均 量 ニ就 テ 見 レ バ 最 少 尿 量 ニ 於テ モ1立 餘 ニ達 セ リ. PH.本 食 餌 療 法 中 ノ 尿PHノ 値 ハ 食 餌 療 法 開 始 前 ノ 値 ニ 比 シ多 少 ノ 上 昇 ヲ 來 シ,本 療 法 黄 施 中 ニ 於 ケ ルPHノ 最 大 値 ハ7.4,最 少 値 ハ6.0ニ シ テ 平 均6.57 ニ シ テ,本 食 餌 療 法 實 施 前 ノ 値5.8ニ 比 ス レ バ 稍 々 「ア ル カ リ」性 ニ 傾 ケ ル モ ノ ナ リ. 食鹽.食 餌 療 法開 始 前 ニ於 ケ ル尿 中 食 鹽 量 ハ1日 22.0gナ リ シモ減 鹽食 ニヨ リ激 減 シ1週 間 毎 ニ於 ケ ル尿 中食 鹽 量 ノ1日 平 均量 ニ 就テ 觀 レバ 各 週 共4.5 乃 至5.5g位 ノ間 ニ在 リ,約1箇 月 後 ニハ1日 平 均 2.7gノ 食 鹽 排 泄 量 ヲ 示 ス 迄 ニ 減 少 セ リ. 「力 リ ウ ム 」,「 力 ル チ ウ ム 」及 ビ燐 酸.何 レ モ 多 少 ノ 尿 中 排 泄 量 ハ減 少 ヲ 來 シ,殊 ニ 「カ ル チ ウ ム 」 ニ 於 テ ハ1週 間 ニ 於 ケ ル 平 均1日 量0.08gニ 迄 減 少 セ リ. 總 窒 素.尿 中 總 窒 素 量 モ 亦 多 少 減 少 ヲ來 セ ル モ 著 シ 力 ラ ズ. 「ア ン モ ニヤ 」.尿 中「ア ン モ ニヤ 」量 モ 減 少 シ平 均 0.2g餘 ノ減 少 ヲ來 シ從 ツテ 總 窒 素 量 ニ對 スル 百 分 比 モ幾 分 低 下 セ リ. 乃 チ 本 例 ハ 體 重 ノ増加 ト共 ニ尿 中 總 窒素 量 ノ輕 度 ノ減 少 ヲ來 セ ル モ尿 量 ニハ 著 シ キ減 少 ヲ見 ズ.鑛 物 質 殊 ニ「カ ルチ ウ ム」ノ排 泄 減 少 ヲ來 シタ リ.又 尿 中 「ア ンモ ニヤ 」量 ノ減 少 ト共 ニ尿PHノ 値 ハ幾 分「ア ル カ リ」性 側 ニ傾 キ タ リ. II.尿 中 「ヂ ア ツオ 」,「ウ ロ ク ロ モ ー ゲ ン」,「ウ ロ ビ リ ン」及 ビ「ウ ロ ビ リ ノ ー ゲ ン」反 應 第13表 第5例  O. T. ♀ 「ウ ロ ク ロ モ ー ゲ ン」及 ビ「ウ ロ ビ リ ン」兩 反 應 ニ 於 テ ハ,本 療 法 ノ經 過 中 一 時 的 ニ 反 應 ノ出 現 セ ル コ ト ア ル モ 直 チ ニ再 ビ陰 性 トナ リ他 ノ2反 應 ハ終 始 陰 性 ニ シテ 大 體 ニ於 テ 變 化 ヲ認 メ得 ザ リキ. 第6例  O. A. 男23年

兩側滲出性 肺結核

1.體

重 及 ビ尿 分 析 成績(第6表

参照).

37

(10)

1760 生 山 昌 敏,蜂 谷 道 彦

6

第 6 例  O. K. 〓 2 3 年 體 重.減 鹽 食 ヲ攝 取 セ シ メ タル當 初 ニ於 テハ 一 時 的 ニ體 重 約1.5kgヲ 減 ジタ ル モ其 ノ後 漸 次囘 復 シ2箇 月 後 ニハ 2kg餘 ヲ増 加 スル ニ至 レ リ. 尿 量.本 食 餌 療 法 ニ ヨ リ尿 量 稍 々増 加 セ ル如 キ モ本 患 者 ノ尿 量 バ 一 般 ニ少 ク本 療 法 實 施 中 ニテ モ 尚 ホ 平 均1日 量 ハ 800ccニ 過 ギ ザ リキ. PH.減 鹽 食 ニ ヨ リ尿PHノ 値 ニ 著 シ キ 影 響 ヲ 認 ム ル コ ト 能 ハ ズ. 食 鹽.普 通 食 餌 ニ於 テ ハ尿 中 食 鹽 量 ハ12.3gナ リ シモ 減 鹽 食 ニ變 更 ス ル ト共 ニ 尿 中食 鹽 量 モ多 クハ1日3g以 下 ニ 低 下 セ リ. 「カ リ ウ ム 」,「 カ ル チ ウ ム 」 及 ビ 燐 酸.何 レ モ 一 時 的 ニ 多 少 排 泄 増 加 ヲ認 メ タル モ 著 シ キ 變 化 ヲ 認 メ ズ,殊 ニ 「カ ル チ ウ ム 」 ハ 本 患 者 ニ 於 テ ハ 普 通 食 餌 ヲ 攝 リ タ ル 時 ニ 於 テ 既 ニ 「カ ル チ ウ ム 」排 出 量 ハ 他 ノ 諸 例 ニ ミル 量 ヨ リ遙 ニ 少 量 ニ シ テ 滅 鹽 食 ニ ヨ リ テ モ 著 變 ヲ 認 ム ル コ ト能 ハ ザ リ キ. 總 窒 素.一 般 ニ尿 中 總 窒 素 量 ハ 可成 著 シ キ増 加 ヲ認 メ甚 ダ シキ ハ 食 餌 療 法 實 施 前 ノ値 ノ2倍 餘 ニ達 セ リ. 「ア ンモ ニ ヤ」.尿 中 「ア ン モ ニ ヤ」 量 モ亦 殆 ド正 常 ノ生 理 的 範 圍 内 ノ動 搖 ニ止 リ從 ツ

(11)

肺結 核患者 ノ減鹽食療法

1761

テ總 窒 素量 ニ 對 ス ル 百分 比 モ亦 多 少 低 下 セ リ. 乃 チ本 例 ハ體 重 ノ増 加 ヲ認 メ同 時 ニ尿 量 ノ輕 度 ノ増 加, 尿 中總 窒素 量 ノ排 泄 増 加 ヲ來 シ タ リ,鑛 物 質 代 謝 ニ ハ 著變 ヲ 認 メズ 「ア ンモ ニ ヤ」量 及 ビ尿PHノ 値 ニハ 變 化 ヲ認 メ得 ザ リ シモ ノナ リ.又 「ミネ ラ ロ ー ゲ ン」投與 ニ ヨル分 析 成績 ノ變 化 モ亦 認 メズ. II.尿 中 「ヂ ア ツ オ 」,「ウ ロ ク ロ モ ー ゲ ン」,「ウ ロ ビ リ ン」及 ビ「ウ ロ ビ リノ ー ゲ ン」反 應 第14表 第6例  O. A. 〓 「ウ ロ ク ロモ ーゲ ン」反 應 ノ ミガ本 食 餌療 法 前 中 等 度 陽 性 ナ リシモ食 餌 療 法 中 ニ弱 陽 性 トナ ル ノ ミ他 ノ3反 應 ハ 終 始 陰性 ニ終 レリ. III.喀 痰 所 見 喀痰 量.本 例 ニ於 テ ハ 減 鹽 食 療 法 開 始 前 ニ於 テ1日 量40 乃 至50ccナ リ シモ,減 鹽 食 療 法 開 始 ト共 ニ一 時 的 ニ20乃 至25cc迄 減少 シ其 ノ後 ハ概 シテ20乃 至40ccノ 間 ヲ動 搖 シテ稍 々 減少 ノ傾 向 ア ル モ著 シ キ影 響 ヲ認 メズ. 喀 痰 蛋 白 量.食 餌 療 法 開 始 前 ハ6.4‰ ニ シテ,開 始 後 モ 概 シテ8.0乃 至3.3‰ ノ間 ニ在 リテ著 シキ變 化 ヲ認 ム ル コ トヲ得ザ リキ. 結 核 菌 排 泄 状 態.變 化 ナ シ. 性 状.減 鹽食 療法 開 始 前 ハ淡 緑 色 粘 液 膿 痰 ニ シテ悪 臭 血 液 等無 ク鏡檢 スレ バ 菌 及 ビ少 量 ノ彈 力 繊 維 ヲ認 メ タ リ.減 鹽 食療 法 實 施 ト共 ニ 某 ノ量 ニ於 テ多 少 減 少 セ ル モ,共 ノ性 状 ハ殆 ド變 化 ナ ク,多 少 膿 樣 痰 ガ 減 ジテ 粘 液 樣 痰 ガ 増 加 セ ル モ著 シカ ラ ズ シテ終 レ リ.即 チ本 例 ニ於 テ ハ 喀痰 所 見 ニ 於 テ ハ何 等 認 ム べ キ結 果 ヲ得 ザ リシ モ ノ ナ リ. 第 3 圖  第 6 例  O. A. 〓 39

(12)

17

62

生山

昌 敏, 蜂 谷 道 彦

第7例 

M.

T.男29年

I.體

尿

績(第7表

照).

第7表

第7例  M. T. 〓. 29年 40

(13)

肺結核 患者 ノ減鹽食療法

1763

尿 量.著 シ キ 變 化 ヲ 認 ノ ズ. 體 重.増 減 ヲ認 メ ズ. PH.變 化 ナ シ. 食 鹽.減 鹽 食 療 法 開 始 前 ハ17.75gノ 排 泄 量 ヲ 示 シ タ ル モ 減 鹽 食 開 始 ト共 ニ, 1日 最 高4.0g,最 低 1.1g,平 均1日 量2.3gニ 減 少 セ リ. 「カ リウ ム 」,「 カ ル チ ウ ム 」及 ビ 燐 酸.何 レ モ 殆 ド 認 ム べ キ 變 化 ナ シ. 總 窒 素.尿 中 總 窒 素 量 ハ 本 食 餌 療 法 開 始 後1箇 月 目 ニ ハ3g餘 ヲ 増 加 シ テ15.36gニ 達 ス ル ニ 過 ギ ズ シ テ 特 ニ 變 化 ヲ 認 メ ズ. 「ア ン モ ニ ヤ 」.尿 中 「ア ン モ ニ ヤ 」量 バ 一 般 ニ 稍 々 減 少 ヲ 來 シ 從 ツテ 總 窒 素 量 ニ 對 ス ル 百 分 比 モ 亦 低 下 セ リ. 乃 チ 本 例 ニ 於 テ ハ 體 重 、 尿 量 、 尿PHノ 値,「 カ リ ウ ム 」,「 カ ル チ ウ ム 」 及 ビ 燐 酸 ノ 各 鑛 物 質 代 謝,尿 中 總 窒 素 量 ニ 著 シ ク變 化 ナ ク,尿 中 「ア ン モ ニ ヤ 」量 ハ 稍 々 減 少 セ リ. II.尿 中 「ヂ ア ツ オ 」,「ウ ロ ク ロ モ ー ゲ ン」,「ウ ロ ビ リ ン」及 ビ「ウ ロ ビ リ ノ ー ゲ ン」反 應 第15表 第7例  M. T. 〓 減 鹽食 療 法 開 始 前 ハ 尿 中 之 等 ノ諸 反 應 何 レモ 中 等 度 或 ハ弱 陽 性 ヲ示 シ タル モ食 餌 療 法 實 施 ト共 ニ 何 レ モ 陰 性 ト ナ レ リ.

第3章 

總 括 及 ビ 考 案

1926年Sauerbruch, Hermannsdorfer及 ビGerson氏 等 ハ氏 等 ノ創 唱 セ シ減 鹽 食 療 法 ヲ 皮

膚,關 節 及 ビ淋 巴 腺 結 核 ニ應 用 シ テ 顯 著 ナ ル 效 果 ヲ擧 ゲ 次 デ 肺 結 核 ニ 對 シ テ モ 亦 之 ヲ 實 施 シ,以 テ 體 重 ノ 増 加 喀 痰 ノ 減 少 或 ハ 菌 排 出 ノ 消 失 乃 至 ハ 肺 臓 ノ物 理 的 所 見 竝 ニ 「 レ ン トゲ ン」所 見 及 ビ 血 液 像 等 ニ 於 テ 其 ノ 輕 快 ヲ來 ス コ トヲ 報 告 セ リ.而 シ テ 本 食 餌 療 法 ノ根 據 ハ 酸 性 食 餌 ヲ 與 フ ル コ ト ニ依 リ局 所 性 乃 至 全 身 性 「ア チ ドー ジ ス 」ノ發 性 ヲ 強 メ,慢 性 疾 患 ヲ シ テ 恰 モ 急 性 症 ニ向 ハ シ ム ル ガ 如 ク組 織 ニ作 用 セ シ メ以 テ 治 癒 轉 歸 ヲ迅 速 ナ ラ シ ム ル ニ 在 リ.即 チHermannsdorfer 氏 ノ創 意 ニ ヨル 酸 性 食 餌 ニ, Gerson氏 發 案 ノ植 物 性 食 品 ノ給 與 ヲ加 味 シ,更 ニ 「ミ ネ ラ ロ ー ゲ ン」ラ 與 へ尚 ホ 減 鹽 ヲ強 制 シ以 テ 「ア チ ドー ジ ス 」 ノ發 性 ト共 ニ 鑛 物 質 ノ 置 換 ヲ促 シ有 機 體 内 ニ 於 テ 或 ル 一 種 ノUmstimmungヲ 起 サ シ ム ル ニ在 リ.偖 テ 斯 カ ル 研 究 ガ 一 度 世 ニ 發 表 セ ラ ル ル ヤ,從 來 ノ結 核 菌 毒 素 ニ ヨ ル 體 組 織 ノ異 常 消 耗 ニ對 シ テ ノ ミ之 ヲ 十 分 ニ 補 給 シ以 テ 其 ノ體 力 維 持 ニ努 メ ン ト企 テ タ ル 肥 胖 療 法 方 面 ニ衝 動 ヲ與 へ 之 ヲ 追 試 シ報 告 ス ル モ ノ續 出 ス ル ニ 至 レ リ. 41

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1764 生 山 昌 敏,蜂 谷 道 彦

今 夫等 諸 家 ノ 報 告 ヲ綜 合 ス ル ニS. H. G.氏 減 鹽 食 療 法 ハ 骨 及 ビ關 節 ニ 於 ケ ル 結 核 竝 ニ皮 膚 結

核 ニ對 シ テ ハ 從 來 ノ 療 法 ニ比 シ遙 ニ卓 越 セ ル ト コ ロ ア ル モ(Jesionek, Bommer, Wichmann, Dorffel等)肺 結 核 ニ 就 テ ノ 效 果 ハ賛 否 相 一 致 セ ズ,即 チ 本 療 法 ノ效 果 ヲ 認 ム ル モ ノ ト シ テ ハ

Sauerbruch, Hermannsdorfer, Gerson氏 等 ヲ 始 メClairmont, Kohler, Schuller等 ヲ 擧 グ

可 ク,又 本 療 法 ニ 依 リテ 幾 分 佳 良 ナ ル 效 果 ラ認 メ得 タ リ ト云 フ學 者 モ 其 ノ效 果 ノ 原 因 ヲ或 ハ肝

油 ニ歸 シ(Bacmeister),或 ハ 豊 富 ニ 含 有 セ ラ ル ル 「ヴ イタ ミ ン」量 ニ ヨル トナ シ(Bergmann),

又 其 ノ效 果 ヲ全 然S. H. G.氏 食 餌 ニ歸 シ難 シ ト主 張 ス ル モ ノ(Graetz, Schmitz, Rietschel) ア レ ド モ,大 多 數 ノ 學 者 ハ 何 レモ 其 ノ效 果 ヲ 否 定 シ在 來 ノ食 餌 療 法 ニ比 シ特 ニ優 秀 ナ ル 點 ヲ 發

見 シ難 シ ト云 フ ノ ミ ナ ラ ズ,時 ニ 食 慾 不 振 ヲ來 シ消 化 障 碍 ヲ併 發 シ却 ツ テ 其 ノ 悪 影 響 ヲ 認 ム ル コ ト ア リ トセ リ. (Wigand, Westphal, Gmelin, Peffer u. Stern, Liesenfeld, Heinelt, Apitz, Schmitz, P. Muller u, Quincke, Gettkant, Bacmeister, Harms u. Grunwald, Grafe,

Schroder u. Mecklenburg, Leitner, Curschmann, Sylla u. Schone, Derwahl等).本 邦 ニ

於 テ 始 メ テ 肺 結 核 患 者 ニ 就 テ 本 療 法 ヲ 試 ミ タ ル ハ 藤 岡,篠 井 及 ビ河 合 ニ シ テ氏 等 ハ 本 食 餌 實 施 ニ ヨ リ喀 痰 量 ノ減 少 ヲ 認 メ 且 胸 部所 見 ニ就 テ 又 良 好 ナ ル 結 果 ヲ 得 タ リ ト報 告 セ リ.以 下 余 等 ノ

成 績 ニ 就 キ テ 之 ヲ 觀 察 批 評 セ ン ト欲 ス.

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肺結核患者 ノ減 鹽食療 法

1765

註 前 ハ 減 鹽食 療 法 開 始 前 ニ於 ケ ル値 後 ハ 同療 法 實 施 期 間 中 ニ於 ケル 最 大 竝 ニ最 小 ノ値 ニ シテ 括 弧 内 ハ 其 ノ平 均 値 膿 重,尿 量 及 ビ窒 素 代 謝.一 般 ニ體 重 ノ増 減 ハ 各 人 ノ體 質 ニ ヨ リ テ 支 配 セ ラ ル ル ノ ミ ナ ラ ズ 病 勢 ノ 進 行 ア ル ニ 拘 ラ ズ 體 重 ノ變 化 ヲ モ 認 メ 得 ザ ル 場 合 モ ア ル ガ 故 ニ,體 重 ノ増 減 ハ 結 核 進 行 ノ 有 無 判 定 上 絶 對 的 價 値 ア リ トハ 之 ヲ 主 張 シ難 キ 所 ナ ル モ,體 消 耗 ヲ 標 榜 ス ル本 症 ニ於 テ ハ 屡 體 重 ノ増 減 ハ疾 病 増 悪 ノ 良 否 卜相 一 致 ス ル コ トア ル ガ 故 ニ,其 ノ經 過 中 體 重 ノ消 長 ヲ 觀 察 ス ル コ トモ 亦 判 定 ノ 一 指 針 タ リ得 ベ シ.偖 減 鹽 食 療 法 ニ ヨ リ體 重 ノ 増 加 ヲ來 ス コ トハSauerbruch , Hermannsdorferヲ 始 メPohlmann , Brugsch, Mecklenburg, Peffer u. Stern, Westphal,

Sylla u. Schone等 ノ諸 家 ノ 報 告 ス ル所 ニ シ テ,殊 ニBrugschハ6封 度 ニ 及 ブ體 重 ノ 増 加 ヲ

見,又Westphalハ10乃 至20kgノ 體 重 ノ増 加 ヲ 認 メ 得 タ リ.併 シ體 重 増 加 ト水 分 代 謝 及 ビ窒 素 代 謝 トノ 相 互 關 係 ニ 就 テ 之 ヲ 觀 察 セ シ モ ノ 極 メ テ 少 シ.曩 ニMeyer-Bisch及 ビTuteur等 ハ 結 核 患 者 ニ於 ケ ル 減 鹽 ハ 却 ツ テ 體 内 ニ水 分 ノ貯 溜 ヲ來 ス 虞 ア リ ト述 べ,其 ノ 結 果 病 勢 ノ 悪 化 ヲ 招 來 ス ル トナ シ減 鹽 食 療 法 ニ 反 對 セ ル モ, Sauerbruchハ 減 鹽 ニ ヨ ル 體 重 増 加 ハ 「ザ リー ル ガ ン」利 尿 ヲ來 サ ザ ル ガ故 ニ水 分 貯 溜 ニ 因 ル モ ノ ニ 非 ズ ト反 駁 シ,又Sylla u. Schoneハ 尿 量 ニ 變 化 ナ キ コ トヲ 報 告 セ リ.尚 ホ 窒 素 代 謝 ニ 關 シ テ ハLiesenfeldハ 血 液 殘 餘 窒 素 ヲ測 定 シ テ 變 化 ヲ認 メ 得 タ リ ト稱 ス.由 來 結 核 性 疾 患 ニ於 テ ハ 其 ノ病 状 ニ應 ジ 多 少 共 健 康 人 ニ 比 シ 窒 素 代 謝 ノ 昂 進 ヲ來 ス モ ノ ナ リ.從 ツ テ 患 者 ニ 就 テ 窒 素 平 衡 状 態 ノ 有 無 ヲ 嚴 密 ニ知 悉 ス ル タ メ ニ ハ ,一 定 食 餌 ヲ供 給 シ攝 取 食 品 中 ニ於 ケ ル 窒 素 量 竝 ニ 糞 尿 中 ニ 排 泄 セ ラ ル ル 窒 素 量 ヲ 測 定 シ,以 テ 消 化 管 内 ニ 於 テ消 化 吸 収 セ ル 窒 素 量 ヲ算 出 ス ベ キ モ,長 期 間 内 ニ 亙 ル 斯 ル 檢 索 ハ 臨 牀 ニ携 ハ ル 余 等 ニ 餘 裕 ヲ 與 ヘ ザ ル ノ ミ ナ ラ ズ,餘 リ嚴 密 ナ ル 監 督 下 ニ所 置 シ難 キ 事 情 ノ タ メ遺 憾 ナ ガ ラ 余 等 ハ 尿 中 總 窒 素 量 ノ 測 定 ノ ミ ニ 止 メ タ リ,而 シ テ 消 化 セ ラ レズ シ テ 糞 便 中 ニ ハ 排 泄 セ ラ ル ル 食 餌 43

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1766 生 山 昌 敏,蜂 谷 道 彦 中 ノ 蛋 白 質 ハ健 康 者 ニ テ ハ 食 品 中 ニ於 ケ ル 總 蛋 白 質 ノ20乃 至30%ト 見 做 サ ル ル モ,結 核 患 者 ニ 於 テ ハ 多 少 ト モ消 化 機 能 ノ 侵 サ ル ル 場 合 多 キ ガ故 ニ此 値 ヨ リ上 昇 ス ル ハ 當 然 ナ リ.而 シ テ 余 等 ノ當 該 試 験 ニ應 ゼ シ結 核 患 者 ハ 幸 ニ食 慾 不 振 下 痢 等 消 化 不 良 ヲ 認 メ ザ リ シ ヲ 以 テ,糞 便 中 ニ 排 泄 セ ラ ル ル 食 品 中 ノ 蛋 白 量 ハ健 康 者 ノ 夫 レ ニ 比 シ テ 大 差 ナ キ モ ノ ト考 ヘ ラ ル.而 シ テ 余 等 ノ 7症 例 中 體 重 ノ 増 加 ヲ 來 セ ル モ ノ ハ4例(第2例,第3例,第5例 及 ビ第6例)ニ シ テ 其 ノ 増 加 ハ 最 大2 .8kg,最 小1.4kgニ 及 ベ リ,然 ル ニ殘 ル3例 中2例 ニ 於 テ ハ 體 重 ニ變 化 ナ カ リ シ モ 他 ノ1例 ニ 於 テ ハ2kgノ 減 少 ヲ 見 ル ニ至 レ リ. 24時 間 内 尿 量 ハ 各 試 驗 日 ニ ヨ リ又 各 例 ニ ヨ リテ 多 少 共 其 ノ 變 動 ヲ 見 ザ ル ナ キ ニ 非 ザ ル モ,各1週 問 内 ニ 於 ケ ル 平 均1日 ノ 尿 量 ヲ 通 覧 ス ル ニ, 總 ジ テ 其 ノ 動 揺 ハ 極 メ テ寡 ク 先 ヅ 本 邦 人 ト シ テ 生 理 的 範 圍 内 ニ在 ル モ ノ ト断 定 セ ラ ル.即 チ 各 例 共 裕 ニ1立 以 上 ニ及 ブ排 尿 量 ヲ 認 メ得 ラ レ特 ニ本 食 餌 ニ ヨ ル ト考 ヘ ラル ル 可 キ尿 量 ノ 減 少 ヲ 見 ズ.只 第3例 ハ其 ノ 尿 量 平 均1日 僅 力800ccニ シ テ 恰 モ 本 食 餌 ニ ヨ ル 尿 量 ノ減 少 ヲ來 シ タ ル カ ノ 如 キ 感 ナ キ ニ 非 ザ ル モ 當 該 患 者 ノ體 重 ハ 僅 力35.9kgナ ル ヲ 以 テ 其 ノ 體 重 ニ應 ジ給 與 セ シ 食 餌,「 カ ロ リー 」ヲ制 限 セ シ結 果 ニ外 ナ ラ ザ ル ナ リ.次 ニ 上 記7例 ニ於 ケ ル 窒 素 代 謝 ノ 状 態 ヲ 窺 フ ニ,體 重 増 加 ヲ 伴 ヘ ル 第3例 及 ビ第5例 ニ於 テ ハ 本 療 法 開 始 後 尿 中 總 窒 素 量 ハ 開 始 前 ニ於 ケ ル モ ノ ニ 比 シ,平 均1日 量 第3例 ニ テ ハ1.0g,第5例 ニ テ ハ1.78gノ 減 少 ヲ 來 シ更 ニ 食 餌 中 ニ於 ケ ル 總 窒 素 量 ニ 對 ス ル 百 分 比 ニ就 テ 之 ヲ 見 レバ 第3例 ハ546-41.3%,第5例 ニ於 テ ハ 40.3-35.3%ヲ,何 レ モ 尿 中 ニ 排 泄 セ リ.即 チ 窒 素 出 納 「ビ ラ ンツ 」ノ 關 係 ト體 重 増 加 ヲ招 來 セ シ事 實,更 ニ尿 量 ニ 於 テ ハ 何 等 其 ノ増 減 ヲ 證 明 シ得 ザ リ シ點 等 ヲ 綜 合 觀 察 ス レバ 本 例 ニ 於 ケ ル 窒 素 平 衡 ハ寧 ロ陽 性 ニ傾 キ,體 重 ノ増 加 ハ 窒 素 蓄 積 ノ 存 在 ヲ 意 味 ス ル ニ 他 ナ ラ ザ ル コ トヲ 知 ル. 尚 ホ 第2例 ヲ觀 ル ニ 之 又 尿 量 ニ 變 化 ナ ク 尿 中 窒 素 排 泄 量 ニ ハ 總 ジ テ 著 シ キ變 化 ヲ缺 ク モ,食 餌 中 ニ 含 マ ル ル 總 窒 素 量 ニ對 ス ル 其 ノ 百 分 比 ハ63.6-58.9%ニ シ テ 平 均61.4%ヲ 示 シ ヨ ク 窒 素 平 衡 ヲ 保 チ,尚 ホ 多 少 陽 性 ニ 轉 向 セ ル 點 ヲ 觀 察 ス レ パ 本 例 ニ於 ケ ルし體 重 増 加 モ 亦 前2症 例 ト同 樣 ノ モ ノ 卜解 釋 セ ラ ル.又 第6例 モ 同 ジ ク2.2kgニ 及 ブ體 重 ノ 増 加 ヲ來 シ タ ル モ,本 例 ハ 治 療 實 施 中 一 時 尿 中 總 窒 素 量 ノ 過 剰 排 泄 ヲ 起 シ窒 素 平 衡 ハ 陰 性 ニ 陷 リ其 ノ 體 重 ノ減 少 ヲ來 シ タ ル モ 其 ノ後 ニ 及 ビ總 窒 素 排 泄 量 ハ 減 少 シ平 衡 ヲ 保 ツ ニ至 リ,遂 ニ體 重 ノ増 加 ヲ示 ス ニ 至 レル モ ノ ナ リ.次 ニ 第1及 ビ第7例 ニ 就 テ 之 ヲ觀 ル ニ 兩 者 共 尿 量 ニ 變 動 ナ ク 尿 中 總 窒 素 量 ハ 第1例 ニ於 テ ハ 本 食 餌 療 法 實 施 中14.9-9.3gニ シ テ 治 療 經 過 ニ從 ヒ漸 次 減 少 ノ傾 向 ヲ示 シ食 餌 中 ニ於 ケ ル 總 窒 素 量 ノ77.8-48.9%,平 均64.8%ヲ 尿 中 ニ排 泄 シ,以 テ 克 ク窒 素 平 衡 ヲ 保 チ得,又 第7例 ハ 尿 中 總 窒 素 量 ハ 食 餌 療 法 中 平 均1日11.85gニ シ テ 食 餌 中 ノ總 窒 素 量 ニ 對 ス ル 百 分 比 モ 平 均 63.3%ヲ 占 メ,ヨ ク 窒 素 平 衡 ヲ保 チ 以 テ 體 重 ノ減 少 ヲ 防 止 セ リ.然 ル ニ 第4例 ノ ミハ 尿 量 ニ 著 變 ヲ 來 サ ザ リ シ モ 尿 中 總 窒 素 量 ハ 本 食 餌 療 法 中 殆 ド常 ニ14g以 上 ヲ排 泄 シ食 餌 内 總 窒 素 量 ノ 71%以 上 ニ 達 シ明 カ ニ 窒 素 平 衡 ハ 陰 性 トナ リ,且 體 重 ハ2kg以 上ノ 減 少 ヲ來 シ 體 蛋 白 質 崩 壊 ノ 存 在 ヲ 豫 想 シ得 タ リ.

(17)

肺結核患者 ノ減鹽食療法

1767

以 上 記 載 セ シ成 績 ニ ヨ リ之 ヲ按 ズ ル ニ 本 治 療 法 ニ ヨ リテ 比 較 的 良 好 ナ ル 結 果 ヲ 得 タ リ ト思 ハ ル ル モ ノ ハ7例 中4例 ニ シ テ,他 ノ2例 ニ於 テ ハ 著 變 ナ ク, 1例 ニ 於 テ ハ 却 ツ テ 其 ノ 悪 化 ヲ 認 メ得 タ リ,而 シ テ 此 成 績 ヲ 以 テ 在 來 ノ榮 養 療 法 ニ比 シ本 治 療 法 ガ 特 ニ 卓 越 セ リ トハ 遽 カ ニ 速 斷 シ難 キ 所 ナ ル モ,斯 カ ルレ現 象 ハ本 食 餌 ガ寧 ロ鹽 基 性 側 ニ 偏 スル 爲 ト,尚 ボ 一 方 ニ ハ 食 鹽 含 有 量 ノ少 キ ニ原 因 ス ル 窒 素 分 解 亢 進 ノ 抑 制 作 用 ニ 基 ク モ ノ ト考 ヘ ラ ル,從 ツ テ 本 治 療 法 ガ有 害 ニ ノ ミ作 用 ス ル モ ノ トハ 又 考 フ ル コ ト能 ハ ザ ル 所 ナ リ. 食 鹽.全7例 ヲ 通 ジ テ 減 鹽 食 療 法 實 施 中 ニ於 ケ ル 尿 中 食 鹽 含 有 量 ハ 第5例 ノ平 均1日 量 4.64gヲ 以 テ最 大 ト シ,第6例 ノ 平 均1日1.5gヲ 以 テ 最 小 トス レ ド モ,全 例 ヲ 通 ズ レバ 平 均

1日 量2.659ヲ 排 泄 セ リ.即 チAmbard, Lucet及 ビClaret等 ノ 云 フ ガ 如 ク 迅 速 ニ 其 ノ平 衡 ヲ

來 シ 食 餌 中 ニ 含 有 セ ラ ル ル 食 鹽 量 ト殆 ド相 等 シ キ ニ至 リ,大 體1乃 至4gノ 間 ヲ 動 搖 セ リ.之 一 方 ニ ハ 各 患 者 ガ忠 實 ニ 本 食 餌 療 法 ヲ 守 リタ ル コ ト ヲ裏 書 キ ス ル モ ノ ニ シ テ 間 々 治 療 初 期 ニ 於 テ 多 少 ノ倦 怠,或 ハ 食 慾 不 振 乃 至 ハ 胃 腸 障 碍 ヲ訴 フル モ ノナ キ ニ 非 ザ レ ドモ 漸 次 ニ シ テ 克 ク 之 ニ 慣 レ遂 ニ ハ 本 食 餌 ヲ嫌 惡 ス ル コ トナ ク 長 期 間 ニ 亙 リ之 ニ 堪 フル コ ト ヲ立 證 ス ル モ ノ ナ リ. 鑛 物 質 代 謝,尿 酸 度 及 ビ尿 中 「ア ン モ ニ ヤ 」量.酸 性 食 餌 給 與 ニ ヨ ル 食 餌 性 「ア チ ドー ジ ス 」 ノ 目 的 ハ組 織 ハ 分 布 セ ルNa「 イオ ン」 ヲ減 ジCa, K, Mgノ 増 加 ヲ 招 來 シ,尚 ホ 一 方 斯 ノ 如 キ 「カ チ オ ン」ノ 置 換 ニ ヨ リテ 組 織 膠 質 ノ脱 水 性 ヲ 高 メ 且 組 織 ノ乾 燥 ヲ促 シ,以 テ 炎 症 性 分 泌 物 ヲ 抑 制 シ 又 細 菌 性 傳染 ニ對 ス ル 抵 抗 カ ヲ強 メ其 ノ 自 然 治 癒 ヲ シ テ 迅 速 ナ ラ シ ム ル ト云 フLuithlen ガ 動 物 實 験 ノ 皮 膚 ニ 就 テ 行 ヘ ル其 ノ知 見 ヲ 基 礎 トナ シ, Hermannsdorfer氏 ハ 減 鹽 ニ 兼 ネ多 量 ノ蛋 白 質,脂 肪 竝 ニ 燐 ヲ供 給 ス ル コ トニ ヨ リ食 餌 ヲ酸 性 側 ニ 偏 セ シ ヲ以 テ 食 餌 性 「ア チ ドー ジ ス」ノ 發 生 ヲ促 シ,之 ヲ結 核 病 竈 ノ 治 癒 ニ應 用 セ ン トセ リ.更 ニ 尚 ホ 氏 ハ 本 療 法 ニ ヨ リ「カ チ オ ン」ノ 移 動 ヲ シ テ 一 層 理 想 的 ナ ラ シ メ ン ガ 爲 ニ減 鹽 ノ 外,「 カ リ ウ ム 」 含 有 量 多 キ 新 鮮 ナ ル 野 菜 ヲ 多 量 ニ 與 へ 且 同 時 ニ 「ミ ネ ラ ロ ー グ ン」ニ 因 リ, Ca「 イ オ ン」及 ビ鑛 酸 ニ ヨ ル 「ア ニ オ ン」ヲ攝 取 セ シ メ 之 ニ 由 リ又Transmineralisationノ 成 立 ヲ 容 易 ナ ラ シ メ ン ト企 テ タ リ. 斯 カ ル 氏 ノ考 察 ハ理 論 上 ニ 於 テ極 メ テ 理 想 的 創 意 ト ス ル 所 ナ ル モ 爾 來 此 方 面 ニ 關 ス ル 諸 家 ノ 研 究 業 績 ニ ヨ レバ,食 餌 ノ 變 更 ニ ヨ リ酸 鹽 基 平 衡 ヲ 破 ラ ン ト企 ツ ル コ トハ 人 力 ノ 全 ク及 バ ザ ル 所 ニ シテ,假 令 過 剩 ノ酸 或 ハ 鹽 基 ヲ與 フ ル トモ 夫 等 ハ 直 チ ニ 尿 中 へ 排 出 セ ラ レ以 テ 生 體 ハ 常 ニ 其 ノ 平 衡 ヲ保 タ ン ト努 力 ス.從 ツ テ 一 時 的 ニ 組 織 反 應 ヲ シ テ 或 ハ 酸 性 側 ニ 或 ハ 鹽 基 性 則 ニ 之 ヲ

偏 セ シ ム ル 性 ア リ ト ス ル モ 持 續 的 ニ 之 ヲ 保 持 シ能 ハザ ル 所 ナ リ(Beckmann u. Ewig, Meckle-nburg等).而 シ テ 余 等 ノ 實 験 成 績 ニ 就 テ 本 食 餌 療 法 實 施 ノ 前 後 ニ 於 ケ ル 尿 中 「カ リ ウ ム 」,「カ ル チ ウ ム」 及 ビ燐 酸 等 ノ排 出 量 ヲ 比 較 ス ル ニ 其 ノ 差 極 メ テ 少 ク,之 ヲ 生 理 的 尿 中 排 泄 量 ノ 動 揺 範 圍 ニ比 較 ス レバ 著 シ キ 増 減 ヲ 認 メ 難 シ,即 チHermannsdorfer氏 等 ノ 云 フ如 キ 「カ チ オ ン 」ノ 置 換 ガ 生 體 組織 内 ニ 於 テ 行 ハ レタ リ ト考 ヘ ラ ル ル べ キ 其 ノ 形 跡 ヲ 見 ザ ル ノ ミ ナ ラ ズ 「ミ ネ ラ ロ ー ゲ ン」 投 與 ノ 前 後 ニ 於 テ サ へ 尿 中 鑛 物 質 量 ニ ハ何 等 認 ム ベ キ 變 化 ヲ 來 サ ザ ル ナ リ.以 上 ノ 理 45

(18)

1768 生 山 昌 敏,蜂 谷 道 彦 由 ヨ リ「ミ ネ ラ ロ ー ゲ ン」ハ 果 シ テ 如 何 ナ ル 程 度 ニ 於 テ 消 化 管 壁 ヨ リ吸 収 ヲ 受 ク ル モ ノ ナ リ ヤ, 更 ニ 今 後 ノ研 究 ヲ要 ス. 斯 ク尿 分 析 ノ結 果 鑛 物 質 代 謝 ニ 就 テ認 ム ベ キ 變 化 ナ シ トス レバ 此S. H. G.氏 減 鹽 食 餌 ハ 實 際 ニ 於 テ 酸 性 食 餌 ト テ 之 ヲ 認 メ得 可 キ ヤ 否 ヤ 甚 ダ 疑 問 トス ル 所 ナ リ.曩 ニHermannsdorfer 氏 ハ本 食 餌 ニ ヨ リ血 液 貯 蓄 「ア ル カ リ」ハ 減 少 シ尿 ノPHハ6.1乃 至5.9ト ナ リ シ コ トヲ 報 告 シ, 又Worffe1ハ 狼 瘡 患 者 ニ 就 テ 本 食 餌 療 法 ヲ行 ヒ タ ル 結 果 貯 蓄 「ア ル カ リ」及 ビ尿PHノ 推 移 ガ酸

性 側 ニ 傾 ケ リ ト云 ヒ, Liesenfeld, P. muller及 ビQuinckeハ 病 状 ノ 増 惡 ヲ來 セ ル症 例 ニ於 テ ノ ミ酸 性 側 ニ 移 動 ヲ來 ス コ トヲ 發 表 セ リ.然 レ ドモ 重 症 結 核 ニ於 テ ハ 體 質 ノ分 解 著 シ キ ガ故 特 ニ 本 食 餌 ニ 因 ラ ザ ル モ 中 毒 性 「ア チ ドー ジ ス 」ヲ惹 起 シ得 ル 可 能 性 アル コ ト ハ容 易 ニ 首 肯 シ得 ル

所 ナ リ(Brieaer, Schroder等).尚 ホSylla及 ビSchone, Gmelin等 ハ 尿pHニ 變 化 ナ キ コ ト ヲ 觀 察 シ, Schroder及 ビMecklenburgハ 本 食 餌 療 法 ヲ 行 ヘ ル11例 ニ就 テ 尿 ハ寧 ロ 「ア ル カ リ」側 ニ 傾 キ 貯 蓄 「アル カ リ」ハ46.5乃 至56.6%ナ リ シ ト云 フ.更 ニ 又Kroetzハ 本 食 餌 ガ多 量

ノ 新 鮮 ナ ル 野 菜 ヲ含 有 ス ル ノ ミ ナ ラ ズ,尚 ホ 多 量 ノ牛 乳 ヲ 供 給 セ ザ ル ベ カ ラ ザ ル 點 ヨ リ本 食 餌 ノ 鑛 物 質 組 成 ハ 寧 ロ 「ア ル カ リ」性 ナ リ ト云 ヒ, Bergモ 亦 鹽 基 過 剩 ヲ 認 メ, Gmelin, Andersen

及 ビStraub等 ハ 中 性 ナ リ ト云 ヘ リ. 余 等 ノ 實 験 成 績 ニ ヨ レバ 本 食 餌 療 法 實 施 中 ニ 於 ケ ル 尿PHノ 推 移 ハ 全7例 ノ 各 々 ニ 就 テ 平 均 略 ボ6.24乃 至6.57ニ シ テ,普 通 食 餌 ヲ攝 取 シ タ 際 ニ 於 ケ ル 尿PHノ 價6.1乃 至6.8ニ 比 シ 何 等 認 ム ベ キ 懸 隔 ヲ有 セ ザ ル ノ ミナ ラ ズ,尿 中 ニ 於 ケ ル 「ア ム モ ニ ヤ 」排 泄 量 モ 亦1日0.3乃 至0.54g ノ 間 ヲ 動 搖 シ,特 ニ 生 體 内 ニ 於 ケ ル 有 機 性 乃 至 無 機 性 酸 「イオ ン」發 生 ニ ヨ ル 「ア チ ドー ジ ス」成 立 ヲ思 ハ シ ム ル ガ 如 キ 結 果 ヲ見 ル コ ト能 ハ ザ ル ナ リ.以 上 ノ 理 由 ニ ヨ リ之 ヲ制 斷 ス ル モS. H. G.氏 食 餌 ハ原 著 者 等 ガ 云 フ 如 キ 強 キ 「ア チ ドー ジ ス 」 ヲ 生 體 内 ニ 發 生 セ シ ム ル コ トハ 不 可 能 ナ ル ノ ミ ナ ラ ズ,該 食 餌 本 來 ノ灰 分 組 織 ヨ リ之 ヲ判 斷 スル モ既 ニ 本 食 餌 ガ酸 性 食 ニ 非 ザ ル コ トヲ 知 ル ベ シ.從 ツ テ 尿 中 ニ 於 ク ルP., K.及 ビCaノ 排 泄 量 ニ 著 變 ヲ 來 サ ザ ルレ可 キ ヲ 正 當 ト ス. 尿 中 「ヂ ア ツ オ 」,「 ウ ロ ク ロ モ ー ゲ ン」,「 ウ ロ ビ リ ン」及 ビ 「ウ ロ ビ リ ノ ー グ ン」反 應 一 般 ニ 結 核 患 者 ノ多 數 ニ 於 テ ハ 多 少 ニ 拘 ラ ズ 結 核 菌 毒 素 ニ ヨ ル 内 因 性 蛋 白 質 ノ消 耗 作 用 ガ 昂 進 ス.殊 ニ急 性 経 過 ヲ 取 ル 滲 出 性 結 核 ニ 於 テ ハ 比 較 的 慢性 ノ 経 過 ヲ トル 所 ノ 良 性 増 殖 性 結 核 ニ 比 シ其 ノ蛋 白 消 耗 ハ 高 度 ナ リ.從 ツ テ カ カ ル 結 核 患 者 ノ尿 中 ニ 於 テ ハ 中 毒 症 状 ハ進 行 ニ 連 レテ 屡 々 「ヂ ア ツ オ 」或 ハ「ウ ロ ク ロ モ ー ゲ ン」ノ 出 現 ヲ 來 ス,余 等 ノ7例 中 減 鹽 食 療 法 開 始 前 ニ 於 テ 尿 中 「ヂ ア ツ オ 」反 應 陽 性 ナ リ シ モ ノ ハ 僅 力1例 ニ 過 ギ ザ リ シ ガ,本 例 ニ於 テ ハ 減 鹽 食 療 法 開 始 後 ニ 於 テ 反 應 ハ 陰 性 トナ レ リ又 他 ノ6例 ハ 何 レ モ終 始 陰 性 ニ 終 レ リ.尚 ホ 本 食 餌 療 法 開 始 前 ニ 於 テ 「ウ ロ ク ロ モ ー ゲ ン」反 應 ノ 陽 性 ナ リ シ モ ノ ハ 第5例 ヲ除 ク他 ノ6例 ニ シ テ,該 反 應 ガ 中 等 度 陽 性 ヨ リ弱 陽 性 ニ 移 行 セ ル ハ 第6例 ノ1例 ナ リ.又 第1例 及 ビ第4例 ノ2症 例 ハ食 餌 療 法 ノ 前 後 ニ 於 テ 變 化 ヲ認 メ ズ,第5例 ハ終 始 陰 性 ナ リキ.即 チ「ヂ ア ツ オ 」及 ビ「ウ ロ ク ロ モ ー ゲ ン」

(19)

肺結 核 意 者 ノ減 鹽 食 療 法 1769 ノ兩 反 應 ニ 就 キ テ 之 ヲ 觀 察 ス ル ニ,第2例,第3例,第5例,第6例 及 ビ第7例 ノ5例 ハ 窒 素 新 陳 代謝 及 ビ體 重 ノ 項 ニ 於 テ 既 ニ 述 べ シ如 ク,窒 素 平 衡 陽 性 ナ リ シ モ ノ カ 或 ハ 充 分 ニ 其 ノ 平 衡 ヲ 保 持 シ且 體 重 モ 亦 其 ノ 増 加 ヲ來 セ シ症 例 ナ リ.而 シ テ 斯 ク本 食 餌 療 法 ニ ヨ リテ 兩 反 應 ノ 消 失 乃 至減 弱 ヲ來 セ シ コ トハ,結 核 性 疾 患 ニ 多 ク見 ラル ル 生 體 内 組 織 崩 壊 ノ 亢 進 ヲ 充 分 ニ 防 止 シ 得 タ ル コ トヲ證 明 ス ル ニ 外 ナ ラ ズ,又 第1例 ハ體 重,窒 素 平 衡 ニ變 化 ヲ 來 サ ズ,從 ツ テ 「ヂ ア ツ オ 」反 應 ハ 陰 性,「 ウ ロ ク ロ モ ー ゲ ン」反 應 ハ 弱 陽 性 ニ 終 始 シテ 著 シ キ 變 化 ヲ認 メ ザ リ キ.第4 例 ハ窒 素 平 衡 ハ陰 性 ニ シ テ 且 體 重 ノ減 少 ヲ來 シ タ ル モ ノ ニ シ テ 「ウ ロ ク ロ モ ー グ ン 」反 應 ハ 又 多 ク 中 等 度 陽 性 テ示 シタ ル モ ノ ナ リ.乃 チ以 上 述 ベ タ ル ガ 如 ク尿 中 ニ 於 ケ ル 「ヂ ア ツ オ 」竝 ニ 「ウ ロ ク ロ モ ー グ ン 」 兩 反 應 ノ消 長 ハ ヨ ク 窒 素 代 謝 ノ 状 態 及 ビ體 重 ノ増 減 等 ト相 一 致 セル 成 績 ヲ 得 タ リ.コ レ鹽 基 性 食 餌 ハ 酸 性 食 餌 ト異 リ窒 素 分 解 作 用 ヲ抑 制 シ 得 ル 可 能 性 ア ル ト共 ニ 治 療 上 注 意 ヲ拂 フ 可 キ 點 ト考 ヘ ラ ル.次 ニ 結 核 性 疾 患 ニ 於 テ ハ 屡 々 消 化 機 能 障 磯 ト共 ニ 夫 等 ト密 接 ナ ル 關 係 ニ 立 ツ肝 臟 機 能 障 礙 ヲ惹 起 ス ル コ トア リ,例 へ バBardt, Wagner,氏 平 等 ガ重 症 結 核 患 者 ニ 就 テ 肝 臟 ニ於 ケ ル 「 ビ リル ビ ン」形 成 機 能 或 ハ 含 水 炭 素 同 化 機 能 減 退 ヲ 認 メ タ ル ガ 如 キ 其 ノ 一 證 左 タ リ得 ベ シ.勿 論 「ビ リル ビ ン」形 成 機 能 ハ 單 ニ 肝 臟 ノ ミナ ラ ズ,同 時 ニ 網 状 内 被 細 胞 系 統 及 ビ脾 臟 ノ關 與 ヲ必 要 ト ス ル モ ノ ナ レ ドモ,之 等 諸 機 能 モ亦 同 時 ニ重 症 結 核 ノ際 ニ於 テ ハ 屡 々 其 ノ機 能 減 退 ヲ 來 ス所 ヨ リ考 フ レバ,肝 臟 機 能 ノ 減 退 モ 亦 當 然 起 リ得 ベ キ コ ト ト考 ヘ ラ ル ル ナ リ.斯 ク 「ビ リル ビ ン」形 成 機 能 ノ減 退 ヲ來 ス 以 上重 症 結 核 患 者 ノ尿 中 ニ 於 テ ハ 「ウ ロ ビ リ ン」, 「ウ ロ ビ リ ノ ー ゲ ン」反 應 ノ 出 現 ヲ 認 ム ル 場 合 ナ キ ニ シ モ 非 ラ ズ.從 ツ テ 尿 中 ニ 於 ケ ル 當 該 反 應 ノ有 無 ヲ檢 ス ル コ トニ ヨ リ テ,結 核 患 者 ニ於 ケル 肝 臟 機 能 ノ状 態 ヲ推 知 ス ル 外 更 ニ 結 核 ノ 輕 重 テ 判 定 ス ル 上 ニ其 ノ一 助 トナ リ得 ル モ ノ ナ リ.而 シ テ 余 等 ノ 患 者7例 ニ就 テ ノ檢 査 成 績 ヲ 觀 ル ニ 第1,第2,第4,第5及 ビ第6ノ5例 ハ 表 ニ 之 ヲ 示 ス ガ 如 ク 其 ノ 第1,第2症 例 ニ於 テ ハ 時 ニ 弱 陽 性 ヲ示 シ タ ル コ ト ア ル モ 大 體 陰 性 ナ リ キ.然 ル ニ 第3,第7ノ2例 ニ 於 テ ハ 本 食 餌 療 法 實 施 前 「ウ ロ ビ リ ン」及 ビ「ウ ロ ビ リ ノ ー ゲ ン」ノ兩 反 應 共 弱 陽 性 又 ハ 中 等 度 陽 性 ナ リ シ ガ,食 餌 療 法 開 始 ト共 ニ何 レモ 陰 性 トナ レ リ. 喀 疾. Sauerbruch, Hermannsdorfer氏 等 ハ 肺 結 核 患 者 ノ喀 痰 ガ減 鹽 食 療 法 テ 實 施 ス ル コ トニ ヨ リ其 ノ 量 ヲ 減 少 シ,又 時 ニ其 ノ性 状 ガ 粘 稠 状 トナ ル コ ト等 ヲ 報 告 セ リ.其 ノ後 藤 岡,河 合 及 ビ篠 井 氏 等 ハ10例 ノ 本 症 ニ就 キ其 ノ 追 試 ヲ 行 ヒ 同 様 ニ 喀 痰 量 ノ 減 少 ヲ 認 メ 其 ノ 中2例 ニ

於 テ ハ 結 核 菌 ノ消 失 ヲ來 セ リ ト述 べ タ リ.然 ル ニStrauss, Peffer u. Stern, Wigand等 ハ 其 ノ 一 部 ノ モ ノ ニ 於 テ ハ 喀 痰 ノ減 少 ヲ 認 〓得 ル コ ト ア ル モ,亦 一 方 ニ ハ 何 等 影 響 ナ キ 症 例 ノ ア ル コ トヲ報 告 シ,且 結 核 菌 ノ排 泄 及 ビ弾 力 繊 維 ニ ハ 變 化 ヲ認 メズ ト云 ヒ, Piskハ69例 ニ 就 キ,

Harms u. Grunwaldハ10例 ニ 就 キ 何 レ モ 結 核 菌 消 失 ヲ 認 メズ ト稱 へ, Sylla u. Schoneハ 14例 中4例 ニ於 テ 喀 痰 減 少 シ6例 ハ 不 變 ニ シ テ1例 ハ却 ツ テ 其 ノ 増 加 ヲ來 シ不 良 ノ 結 果 ヲ 齎

セ リ ト發 表 セ リ.余 等 ノ症 例 中 多 量 ノ喀 痰 ヲ排 泄 セ シ モ ノ ハ 僅 カ3例 ニ過 ギ ザ リ シ ガ 此 ノ 内 第

(20)

1770 生 山 昌 敏,蜂 谷 道 彦 1及 ビ第3ノ2症 例 ハ 何 レ モ 著 明 ナ ル 喀 痰 ノ 減 少 ヲ 來 シ,減 鹽 食 々 餌 ヲ 攝 ラ ザ リ シ以 前 ニ 比 シ 約 其 ノ1/4乃 至1/10ニ 迄 減 少 セ リ,併 シ第6例 ニ於 テ ハ 著 明 ナ ル 變 化 ヲ 見 ル コ ト能 ハ ザ リキ. 喀 痰 ニ於 ケ ル 蛋 白 量 ハ 第1例 ハ3乃 至4‰,第3例 ハ3乃 至5‰,第6例 ハ4乃 至8‰ ハ 間 ヲ 動 搖 シ テ 食 餌 療 法 ニ ヨ ル 其 ノ影 響 ヲ 認 メ ザ リ キ,喀 痰 内 結 核 菌 ハ 其 ノ消 失 ヲ1例 ダ ニ 認 メズ 其 ノ 排 泄 程 度 ニ何 等 著 シ キ消 長 ヲ示 サ ザ リ キ.喀 痰 ノ性 状 ハ上 記3例 中 喀 痰 ノ減 少 ヲ 來 セ ル2例 (第1及 ビ第3例)ニ 於 テ ハ,其 ノ 減 少 ト共 ニ 漸 次 其 ノ 膿 様 性 ヲ失 ヒ粘 液 様 半 透 明 トナ リ更 ニ 彈 力 繊 維 ノ 減 少 ヲ來 シ タ ル モ,他 ノ1例(第6例)ニ 於 テ ハ 著 シ キ 變 化 ヲ 認 メ ザ リ キ. 要 スル ニ以 上 述 べ 來 レル 余 等 ノ7實 驗 例 ヨ リ得 タ ル 結 果 ハ 尿 中 ニ於 ケ ル 「ヂ ア ツ オ 」,「ウ ロ ク ロ モ ー ゲ ン」,「ウ ロ ビ リ ン」及 ビ 「ウ ロ ビ リ ノ ー ゲ ン」 ノ4反 應 及 ビ喀 痰 所 見 ノ 一 部 ニ 於 テ 多 少 共 良 好 ナ ル 影 響 ヲ 認 メ得 タ ル モ ノ ナ キ ニ 非 ザ レ ドモ,尿 分 析 結 果 ノ 方 面 ヨ リ之 ヲ 觀 察 ス ル 時 ハ, 原 著 者 等 ガ 唱 フ ル ガ 如 キ 著 シ キ 效 果 ヲ認 メザ リ シ バ ミ ナ ラ ズS. H. G.氏 食 餌 ガ酸 性 食 餌 ナ リ ト稱 セ ラ ル ル コ ト及 ビ斯 ル 食 餌 ノ 影 響 ニ ヨ リ氏 等 ガ想 定 セ シ 如 キTransmineralisationガ 實 際 生 體 ニ 惹 起 セ ラ ル ル 可 能 性 ア リ ヤ ノ 點 ハ,余 等 ノ 成 績 ヨ リ之 ヲ 公 平 ニ推 斷 ス レ バ カ カ ル 事 實 ヲ 否 定 セ ザ ル ヲ 得 ザ ル 所 ナ リ.從 ツ テ 在 來 ノ榮 養 療 法 ニ比 シ本 療 法 ガ特 ニ 優 秀 ナ リ トハ 認 メ難 キ 所 以 ナ リ.故 ニ斯 ノ如 キ 減 鹽 食 療 法 ヲ行 フ ニ 當 リ各 人 ノ 體 質,其 ノ嗜 好 及 ピ環 境 ノ 差 異 竝 ニ結 核 進 行 ノ 時 期 等 ヲ 顧 ル コ トナ リ千 篇 一 律 ニ 之 ヲ 實 施 シ 以 テ 理 想 的 效 果 ヲ擧 ゲ ン ト欲 ス ル コ トハ 全 ク 不 可 能 事 ナ リ. 第4章  結 論 1.余 ハ7例 ノ 肺 結 核 患 者 ニ就 テ 減 鹽 食 療 法 ヲ 實 施 シ以 テ 患 者 ノ體 重,尿 量,尿PH,尿 中 總 窒 素 竝 ニ 「ア ン モ ニ ヤ」,食 鹽,「 カ リ ウ ム 」,「 カ ル チ ウ ム 」及 ビ燐 酸 等 ニ 就 キ分 析 ヲ 行 ヒ,併 セ テ 尿 中 「ヂ ア ツ オ 」,「 ウ ロ ク ロ モ ー ゲ ン」,「 ウ ロ ビ リ ン」及 ビ「ウ ロ ビ リノ ー ゲ ン」ノ 諸 反 應 ヲ檢 シ 尚 ホ 其 ノ中 數 例 ニ就 テ ハ 喀 痰 ハ性 状 ヲ精 査 セ リ. 2.夫 等 ノ 成 績 ニ依 レバ 體 重 及 ビ窒 素 代 謝 ニ 就 キ 比 較 的 良 好 ナ ル 結 果 ヲ 見 タ ル モ ノ4例,著 シ キ 變 化 ナ キ モ ノ2例,却 ツ テ増 惡 セ ル モ ノ1例 ナ リ.尿 中 食 鹽 量 ハ何 レ モ著 明 ニ 減 少 ヲ觀 タ ル モ,尿PH,尿 中 「ア ム モ ニ ヤ」量 竝 ニ 「カ リ ウ ム 」,「カ ル シ ウ ム 」及 ビ燐 酸 ノ 各 鑛 物 質 代 謝 ニ就 テ ハ 變 化 ヲ 認 メザ リキ. 3.尿 中 「ヂ ア ツオ 」,「 ウ ロ ク ロ モ ー ヂ ン 」,「 ウ ロ ビ リ ン 」及 ビ 「ウ ロ ビ リ ノ ー ゲ ン」 反 應 ハ 屡 々 本 食 餌 療 法 中 ニ減 弱 又 ハ 消 失 ヲ來 ス コ トア ル 可 シ. 4.余 等 ハ 以 上 ノ成 績 ヨ リ減 鹽 食 々 餌 ハSauerbruch氏 等 ノ 云 フ ガ如 キ 強 キ 酸 性 食 餌 ニ非 ザ ル ト共 ニ 氏 等 ハ 想 定 セ シ如 キ 效 果 ヲ期 待 シ得 ザ ル モ ノ ト信 ズ,從 ツ テ 在 來 ノ 榮 養 療 法 ニ比 シ特 ニ 優 秀 ナ ル 食 餌 療 法 トハ 之 ヲ 認 メ難 シ. 擱 筆 ス ル ニ當 リ御 懇 篤 ナ ル 御 指 導 竝 ニ 御 校 閲 ノ勞 ヲ賜 ヒ タル 恩 師 稻 田 教 授 ニ滿 腔 ノ謝 意 ヲ捧 グ.

(21)

肺結核患 者 ノ減鹽食療 法

1771

1) Apitz, Dtsch Med. Wschr. 1929.

2)

Brieger, Beitr. Klin. TBK. 1929.

3)

Curschmann,

Beitr. Klin. TBK. Bd. 77.

4)

Derwahl,

Beitr. Klin. TBK. Bd. 67.

5)

Drosdek,

Beitr. Klin.

TBK. Bd. 78.

6)

Dorffel,

Dtsch Med. Wschr. 1931.

7)

Fujioka, Kawai & Sasai, Grenzgebiet.

Jan 1930.

8)

Gettkant, Dtsch Med. Wschr. No. 43, 1929.

9)

Gmelin, Beitr. Klin. TBK. Bd.

66.

10)

Grafe, Beitr. Klin. TBK. Bd. 75.

11) Heinelt,

Beitr. Klin. TBK. Bd. 63.

12)

Harms & Grunwald,

Dtsch. Med. Wschr. No. 7, 1930.

13)

S. Inada,

Tiryo oyobi Shoho. 5.-6,

1930.

14) R. Inada,

Nippon Naika Gakkai Zasshi. 4, 1931.

15) Kroetz,

Munch. Med. Wschr.

1929.

16)

Liesenfeld, Beitr. Kliu. TBK. Bd. 72, 1929.

17)

Leitner,

Beitr. Klin. TBK. Bd. 78.

18) P. Muller & Quincke, Dtsch. Arch. Klin. Med. 1928.

19)

Myer-Bisch,

Beitr. Klin. TBK.

Bd. 65.

20)

Mecklenburg, Beitr. Klin. TBK. Bd. 73.

21)

Peffer & Stern, Beitr. Klin. TBK.

Bd. 67, 1928.

22)

Pisk,

Wien. Med. Wschr. 1929.

23)

Rietschel, Beitr. Klin. TBK. Bd. 68.

24)

Rehfeld, Beitr, Klin. TBK. Bd. 75, 1930.

25)

Sauerbruch, Hermannsdorfer & Gerson, Munch.

Med. Wschr. No. 2.-3, 1926.

26)

Sauerbruch, Hermannsdorfer,

Munch. Med. Wschr. 1928.

27)

Schafer, Beitr. Klin. TBK. Bd. 69.

28)

Schroder, Beitr. Klin. TBK. Bd. 75, 1930,

29)

Sylla,

& Schone, Beitr. Klin. TBK. Bd. 78.

30)

Sachs, Beitr. Klin, TBK. Bd. 73.

31)

Teraoka,

Ziryogaku-Zasshi. 6.-7,1931.

(22)

1772 生 山 昌 敏,蜂 谷 道 彦

第1表

(23)

肺結核患者 ノ減鹽食療法

1773

(24)

1774 生 山 昌 敏,蜂 谷 道 彦

第2表

(25)

肺 結核 患者 ノ減 鹽食療 法

1775

(26)

1776 生 山 昌 敏,蜂 谷 道 彦

第3表

第3例  K. T. 〓 20年

(27)

肺結核 患者 ノ減鹽食療 法

1777

(28)

1778 生 山 昌 敏,蜂 谷 道 彦

第4表

第4例  U. E. 〓 36年

(29)

肺結核 患者 ノ減鹽食療 法

1779

(30)

1780 生 山 昌 敏,蜂 谷 道 彦

第5表

(31)

肺結核患 者 ノ減 鹽食療法

1781

参照

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