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コミュニケーションと他者性

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Academic year: 2022

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(1)原. 著. コミュニケーションと他者性 圓. 岡. 偉. Commlmication. Hidεo. 男‡. and. Othemess. Tsuburaoka. Abstract This. paper. describes. Always,wemust ・being. the. of. relate. others. other.The. is. commtnicatユon. with. a. others. fact,and. others. is. as. a. to1ive. that. always. we. so王ution.to. inthe. can. a. problem. Life−World−It. tξke. his. other㌻.When. We. place. but. want. inherent. is. important. we. can. relate. not. with. in. othemess.. for. change. us. that一. self. with. others,we. need. commmicationbetweenothers.・Andyetwecannotchangeselfwiththeother.Wecannot .strictly. understand. CommunicatiO叫is tion. must. continue. operated tion. is. each.other.二This. a in. process order. of. to. is. a. nature. of. understanding. understand. eacb. Othemess.. between. others,Therfore,communica−. other.In. addition. inpersonbutinco叩血岬icati㎝.Wecanrecognizethat communicat:on.In. .resuIt,the. others. is. other. word. mderstood,and. communication. discovered. by. ae1ement. produces. means. of. communication. is. not. ofcommmica−. communication.As. a. communication一. いかに他者に到達するかが中心的な主題とされて. 1.始源」 ン、それは自已と他者をつな. きた。しかし、伝達された情報が他者にいかに理. ぐ力動的オペレーションである。われわれは他者. 解されるかというレベルにおいては十分な議論が. ξの関係のなかでその生活を営んでいる。一それは. なされてはいない{2〕。コミュニケーショーン.が他者. コミュニケーショ. 他者への一方的な関わりではなく・、・互いを志向し. を志向した営為であるならば、到達した情報がい. た営為のなかで成立しているといえる。互いへの. かに他者に内在するかが問題とされねばならない. 志向にもとづく営為、すなわち、自已と他者の相. であろう。なぜならば、他者へ向けられたコミュ. 互の理解がそれらの営為を歳立させている。これ. ニケーションとは他者の反応を期待した営為であ. ら自己と他者の相互の理解を目指した一連のプロ. り、他者の反応を期待しない情報の伝達は単なる. セスをここではとくにコミュニケーションと呼ぷ。. 情報の提示にすぎないからである。. したがって、このような議論にもとづくならぱ、. 従来のコミュニケーションの理論は、他者への情 報の伝達技術的な側面でその萌芽をみているω。. ここに情報の伝達営為には2つの様式があること. しかし、そこでみられるものは伝達された情報が. が指摘されうる。すなわち、情報の提供者と受容. 人間基礎科学科. りφ〃榊〃げ脳b. 一105一. H〃伽π∫肋〃㈱.

(2) コミュニケーションと他者性. 者の閻に反応の期待があるか否かによって、「コミ. 代表的なものだとみなされている。しかし、言語. ュニケーション」と「情報の提示」とが区分され. は意味をともなう記号としてはじめてコミュニケ. るであろう。コミュニケーションとは他者の反応. ーション・メディアとなるのである。コミュニケ. を期待、前提した情報の提示であり、その帰結と. ーション・メディアは知覚可能な形態として創出. して情報の理解があるのである。そして、それに. されるが、意味体系として一つの統一体として表. もとづいた反応が期待される営為がコミュニケー. 出することによってメディアとして機能するので. ションなのである。したがって、コミュニケーシ. ある。すなわち、記号としての言語が何を表象す. ョンの不成立とは他者の反応を誘引できないよう. るのかが問題なのである。意味をともなわない文. な他者の理解の得られない事態なのである。. 字はコミュニケーションに用いられる道具とはな. 一方、コミュニケーションは何らかのメディア を媒介として他者に情報を伝達する営為としての. り得るが、決してコミュニケーション・メディア ではないのである。. 側面を持つ。しかし、それは先にふれたように、. コミュニケーションとは他者に単に情報を提示す. コミュニケーション・メディアは他者との間に 構成された媒体であると同時に複雑性の縮減作用. るという一方的な伝達行為ではなく、他者に理解. を担っている。そして、他者との相互行為は一つ. を求めた相互行為的営為であった。ここには相互. の社会システムを産出する。すなわち他者との共. 主観的な相互了解を求めた一つの体系としてのコ. 通の了解が一つの社会システムの形成に至るので. ミュニケーション体系がある。コミュニケーショ. ある。それ故にコミュニケーションとは社会的営. ン・メディアは他者との聞に共通の理解を前提と. 為の一側面であり、社会システムの基底的要素と. して成立している。それはコミュニケーションに. して位置づけることができる。コミュニケーショ. よって産出されたコーミュニケーションのための指. ンは常に他者を必要としているが故に社会的側面. 標といえよう。. の創出につながっている。社会システムは関与者. 情報とはそれ自体無形のものであり、われわれ. にとってその行為を規定し方向付ける一側面を持. は情報に対して何らかの形を付与することによっ て一つの理解を得ている。このような意味でコミ. つ。それは単なる方向付けではなく意味をともな う他者を視野に入れた方向付けなのである。. ュニケーション・メディアとはこのような無形の. このような意味からコミュニケニションを単な. 情報を伝達可能な形態に加工する機能を担ってい. る情報の伝達形式として理解するわけにはもはや. るのである直そして、この情報の加工によっては. ゆかない。従来のコミュニケーション研究はコミ. じめてコミュニケーションが可能となるのである。. ュニケーションにおける形式的側面を主題とした. コミュニケーションは、何らかのメディアを媒 介とした情報理解の連鎖として成立している。す. 伝達形態の学であった。それは通信技術の進歩と. 情報伝達の形態の変化にまつわる問題として展開. なわち、コミュニケーションはコミュニケーショ. されてきた。技術の進歩によるコミュニケーショ. ンによってそのオペレーションが可能となってい. ン形態の変化は確かにそれまでにない別様の側面. るのであり、コミュニケーションは常にコミュニ. を提示していた。そこでは他者は画一化された情. ケーションを前提として成立しているのである。. 報の受け取り手として取り扱われる竈しかし、先. したがって、このような状況においてコミュニケ. にもふれたとおり、コミュニケーションは一つの. ーション・メディアの産出は新たなコミュニケー. 相互行為であり、それ故に相互行為にまっわる諸. ションの可能性をもたらすのである。そして、そ. 問題がそこに存在する。その基底的問題が「他者」. れはシンボリックに一般化された選択のコードと. という問題である。. して位置づけられる。それは一つの意味体系であ. 自己とは区別される他者とは如何なるものなの. り、それによって一つの差異が創出されるのであ. であろうか。以下において他者の他者性を検討す. る。. ることによってコミュニケーションというオペレ. 言語はコミュニケーション・メディアの中でも. ーションに対してその根底に位置する意味を求め、. 一106一.

(3) 早稲田大学人問科学研究. 他方、コミュニケーションというオペレーション. 第10巻第1号1997年 双方の側面に対して予測不可能性をもたらすので. をとおして他者についての理解を求めることを試. ある。他者に対する予測不可能性の存在、これが. みるものである。すなわち、白己と他者という個々. 他者を他者たらしめている他者性なのである。す. に独立した主体が自已とは異なる対象としての他. なわち、それは不確定性としての「他者性」とし. 者に如何にして関与するのかが検討される。すな. て特徴づけられるのである。そして、自已に対し. わち、それは社会の構成にとって基底的問題の一. て「他者とは異なる自已」がここに見いだされる. つとして自已と他者が主題化されるのである。そ. のである。. しかし、その一方でこのような「他者性」を前. して、ここに展開される議論を媒介として自已、. 他者、そしてさらには社会について考察の端緒を. 提としながらも、われわれは他者をまったく理解. 再考するものである。. 不能な存在とは認識していない。人閻は個々で完 結した生を送ることはできない。すなわち他者と. 関わることを通して一つの生を完結させているの. 2.不確定性としての他者性 自已と他者の存在、このことは人間存在を考察. である。そこには何らかの他者との共有された理. するさい端緒としての基底的事実として位置する。. 解がある。われわれは個々に異なった経験の地平. 人問は他者との関わりを以てその生活を営んでお. を有している{3〕。それは自已の自律性に裏付けら. り、他者の存在は自己の存在にすべからく影響を. れた固有の地平として自己の内部に存在している。. 与えている。自已にとって他者との関わりは自我. その経験の地平が他者と共有されたとき共有され. の形成の根底に関わる間題としてある。自我とは. た理解への可能性が開かれるのである。もちろん、. 個々に備わった圃有の性格を持ち、他者にそれぞ. 他者性という前提のもとではこの共有は部分的な. れの自我があり、非自已としての他者のそれは他. 共有であることはいうまでもないことである。こ. 我と呼ばれ自我とは区別される竈個々の自我は他. の経験地平の共有は社会性の起源として理解する. 者における個々の他我になる。そして、そこにお いてわれわれは非他者のなかに白己をみることに. 経験地平共有のプロセスとして理解できる。. ことができ、また他者との関係化とはこのように. このときも、先にふれた意識の交換不可能性は. なる。. そして、ここでまず確認しなければならないこ. 保持される。しかし、このことは経験を媒介にし. とは、白已の意識と他者の意識とは交換不可能で. た相互の理解の不可能性を示すものではないので. あるということである。すなわち自已にとって他. ある。われわれは、日常的に経験の累積と社会的. 者は常に経験の対象の何ものでもないということ. な行為規範の存在により、社会的行為のレヴェル. である。.自己にとって、他者は常に自已とは独立. においては他者に対して予測可能性を獲得する。. した存在であり、自已と他者は代替不可能な存在. 行為規範は他者の了解を前提とした行為の指示体. 関係にある。そして、自己の自律性の成立は他者. 系であるが、これもまた経験地平の共有にその出. 性の成立を促している。したがって、一個の統一. 自を持っているといえる。すなわち、行為規範は. 体として自已が区分されるとき、そこに他者の存. 経験的地平の共有を前提とした体系なのである回. 社会的な行為規範は行為に対して一定の制隈を. 在が創出されるのである。自己と他者の区別はそ. の主体としての自己の志向性に由来しており、特. 課す機能を持つ。それは他に選びうるであろう行. 定の他者は主客の転倒により特定の自己になり、. 為に対して一定の制限を与えるものであり、他の. 同様に特定の自已は特定の他者となる。したがっ. 行為に対してその可能僅を否定する機能を持って. て、自己の自律性は他者の自律性として経験され. いるといえる。したがって、他者性を象徴する他. ることになる。. 者の不確定性は行為規範によってその不確定の度. 意識の交換不可能性と自他のそれぞれの自立性. 合いを減少させ、予測の可能性をもたらしてくれ. はそれぞれにとって予測不可能性をもたらす。そ. る。自己と他者の共存は自己と他者の了解のもと. れは意識の状態、行為、態度など内面的、外面的. に成立しており、その了解事項の一つとしてこの. 一107一.

(4) コミュニケーションと他者性. 社会的な行為規範は位置づけられるのである。. に違背の処理を前提として他者との関係化をはか. そして、他者との関わりにともなう諸事象への. らねばならないのである。そして、ないよりも自. 関与は「社会」への関わりを視野に置かなければ. 已とは他者の視座からすれば紛れもない他者であ. ならない事態へと向かうことになる。それは特定. るということである。他者から見た自已は他者な. の他者を志向したものから不特定の他者を志向し. のである。白已はそれがいかに明確な志向をもっ. た関与を考慮するに至る。行為を方向付ける社会. ていたとしても他者にとっては明らかに不確定な. 的規範は一般化されその内在化は社会化と呼ばれ. 存在なのである。そして、このことは自己と他者. る。社会の中に生きる人間はその成長の中でその. の同一性ではなく同格性にもとづいている。そし. 社会固有の社会化というプロセスを経てその社会. て、この同格性に付随した性質として不確定性が. の成貝となる。社会の規範を身につけるプロセス. あるのである。. である社会化は他者の中で生きてゆく術を身につ けるプロセスであるといえる。そして、さらにそ. 3.他者性を前提としたコミュニケーション. れは他者を通して自已を確認してゆくプロセスで. 自已にとって不確定的な性質を負った他者を前. もあり、ひいてはそれが自我の形成のプロセスで. 提にわれわれの生(Leben)は成立している。ここ. ある。. でいう「われわれ」とは、それぞれが自己であり、. 白已は他者と関係し社会化を経験するプロセス. それぞれが他者としてあるような一個の自我を持. で自己観察を行っている。すなわち、他者を考慮. った人々の集合体を指している。そして自己と他. した自已を観察するのである回自己は常に未完成. 者は決して同一の存在とはなり得ないが、一個の. な自己であり、完成された自已では決してない。. 人間として同格の性質を有しているのである。そ. 他者との関係化は常に時問をともなった営為であ. して、このような性質を抱えならがも他者と関わ. り、複数の他者によって構成される社会にとって. ることで人間はその生を遂行しているのである。. その進化は絶えざる変化の可能性にさらされてい. 他者の理解に対してこのような困難をともないな. るのである。他者との関係化はコミュニケーショ. がらも、われわれはコミュニケーションという営. ンをとおして行われる。しかし、われわれは他者. 為によって他者との意志の疎通を試みようとして. の他者性を無視することはできないのである。し. いるのである。. たがって、他者との関係化にさいし、他者性を前. この意志の疎通とはまさに他者理解に他ならな. 提としたコミュニケーションを考慮しなければな. い。そして、これまで述べてきたように他者性は. らないのである。経験地平の共有が自已と他者と. 完全なる他者理解を阻止する。われわれは、この. の関係化にとって前提となることは先に述べた。. ようななかで他者理解を目指さねばならないので. 関係化はこの共有された共同地平の上での出来事. ある。他者という自已とは独立した主体に対して. (Ereignis)ととして展開されるのである。. 理解を得るとは相互の閻に共通の了解を得るとい. 他者性とは他者を媒介とした出来事は非蓋然性. うことといえよう。他者になれない自已にとって. を内包しており、他者に起因する起こり来る現象. 他者の理解とは自我内部における他我の構成とい. に対して蓋然佳を期待することは不可能であると. えるω。自已にとって他者は常に経験の対象であ り、そあ意味で認識の対象である。そして、自我. いうような性質として特徴づけることができる。. 社会の中において、社会的行為は行為規範のもと. にとって他我は自我への刺激でありその意味で自. に一定の方向付けがなされ、社会化された人間に. 我発達の契機といえる。換言すれば白己にとって. とって、その行為の帰結について予測可能性のポ. 自我は本質的存在であり、他者は経験的存在であ. テンシャルを獲得している。しかし、この場合に. るといえる。そして他者は自己にとって未知の領. おいてさえ、社会的行為を蓋然的なものとして期. 域を多々含んだ経験対象として自己の前に出現す. 待することはできないのである。経験地平の共有. るのである。. を前提としているにもかかわらず、われわれは常. 一10§一. このような他者性にさらされながら他者と関係.

(5) 早稲田大学人間科学研究. 第10巻第1号1997年. しているにもかかわらず、われわれはその困難を. かうことはない。われわれは何らかの指標を持っ. 常に感じているわけではない。他者に成り代われ. て他者に関係する。そしてその指標の累積された. ない自已の存在は明らかであり、それ故に他者性. 体験(Er1eben)である「経験(Erfahrung)」にその. がもたらす不確定佳、他者の行為の非蓋然性も・否. 多くをゆだねるのである。. 定できない事実であろう。ではいかにしてこのよ. 他者の他者性をわれわれは不確定性のなかに見. うな困難をわれわれは回避しているのであろうか。. た。他者の予測不可能性とは他者に成り代われな. 人間が人閻の中で存在している以上他者の存. いということとして理解された。しかし、その根. 在は無視することはできない。すなわち、人間は. 底・は他の可能性の非否定性に見ることができる。. 他者との関係のなかに存在しており、他者との関. われわれの行動は多様な選択肢のもとに置かれて. 係をとおして自己を確認している。このとき他者. 串り、それ故に他者の不確定性が生じているので. との関わり方が如何なるものなのかが問題なので. ある。われわれは時として蓋然的行為と呼ばれる. ある。そのような意味でコミュニケーションとは. 行為を遂行することがある。しかし、その場合に. 他者との関係の」形態であるといえる。しかもそ. おいても他の可能性の存在は否定できないのであ. れは一方的な関係化の形態ではなく相互行為とし. る。つまり、蓋然的行為とは選択肢が極端に制限. てオペレートしているといことは注目すべきこと. された状態を指すものであり、あらゆる他の可能. である。. 性を排除しているわけではないのである。. 他者性の理解に関して、まず観察者としての自. 経験にもとづく指標とは様々な可能性から特定. 己の存在がそこにある。観察者としての自已はそ. の可能性を制限するような機能を持つ。そ・してそ. の時点では他者とは断絶した次元に位置してい る。他者を一方的に受け入れる自已の存在がまず. の指標は個人の特性にもとづくパーソナル・シス. ある。コミュニケーションを相互行為と認めると. き、そこには相互のお互いを志向した行為が前提. 杜会システムに起因する場合とがある。それらの 指標はいずれも行為規範と呼ぷことができよう。. テムに起因する場合と特定の社会特性にもとづく. される。つまり、コミュニケーションの端緒が自. 行為を方向付ける行為規範は他の可能性の排除と. 己にあるか他者にあるかにかかわらず、コミュニ. いう機能をもち、コミュニケーションの遂行にあ. ケーションを求める相手の存在、その相手の置か. たりそのオペレーションにおける他者性にもとづ. れている状況の認知が前提されているということ. く困難を回避する可能性を提供するのである。し. である。そこにおける認知とはまさに他者の観察. かし、そのような行為規範ではあるがそれは困難. に他ならない。コミュニケーションをはかろうと. の回避の可能性を提供するのみであり、そこに何. する自已にとってその相手とする他者が如何なる. ら確実性を保証するものではない。. 状況にあるのかということを認知することなしに コミュニケーションを開始することはできない。. 行為規韓に特定の行為をもたらす機能牽見いだ したとき、われわれは規範にもとづく行為の予期. 相互行為としてのコミュニケーションにとって相. の可能性を手に入れた。われわれは特定の行動様. 手の反応が得られるか否かはコミュニケーション. 式をもって他者の行為を予期することによって、. の成立にとって決定的な問題である。つまり、コ. 他者への関係化の端緒を得ることができるのであ. ミュニケーションにおいては他者の観察が決定的. る。その一方、その予期に対して他者性は予期に. な始源であるといえる。. 反する結果をもたらすことがある。すなわち違背. ところが、他者性にみられる不確定的な要素は. の発生である。行為規範は行為を制限する構造化. コミュニケーションの始源としての観察に大きな. された体系を有している。この構造化された体系. 影響を及ぽす。コミュニケーションの端緒獲得と. は反復に耐える形で形成される。もちろんそこに. して観察を遂行するにもかかわらず、他者性はそ. 永久的な反復が期待されているわけではなく可変. の端緒の獲得を妨げる要因となる。この不確定性. 可能性は残されていることは考慮されねばならな. を前提としながらも、われわれは唐突に他者に向. い。. 一109一.

(6) コミュニケーションと他者性. 他者の行為を観察するとき、予期に反した行為. コミュニケーションは特定の情報を伝達するプ. を観察する事態に陥ることがある。このときわれ. ロセスではなく、コミュニケーションという・オペ. われは2通りの反応を示すことになる。一つは予. レーションを通して他者との間に意味の構成を行. 期に反した事態に対して適用した予期自体を破棄. うとともにそのことによって一つの了解を得てい. して修正する立場。もう一方は予期に反した事態. る。それは多数の選択肢の中から特定のものを一. を偶然の事態として、すなわち例外的事態として. つの選択結果として選び出し、それに対する意味. 扱い適用した予期を変更することなく以降もその. 付与をもって相互の了解としているのである。他. 予期を用いようとする立場がそれである。このこ. 者性にもとづく不確定佳にたいして行為規範のも. とをルーマンに倣って前者を認知的予期、後者を. たらす予期も共有された意味として了解されてい. 規範的予期と呼ぷ{5〕。. るがゆえにその機能を遂行できるのである。. 認知的予期にせよ規範的予期にせよ観察者とし. 他者との閻に構造化された意味体系はコミュニ. ての自已にとって、これらの予期によって他者の. ケーションにとって再度利用できる指標となるこ. もつ可能性を限定することに役立っている。この. とがある。このような指標をここではコミュニケ. ことは他者の「他者性」を行為規範によって、す. ーション・メディアと呼ぷ㈹。先に挙げた行為規範. なわち社会化に見られる「社会性」によって他者. は行為者の行為を限定するという行為者の立場か. を理解することを示しているのである。特に規範. ら見た意味と特定の人々の間で了解された行動様. 的予期にいたってはその社会的な性格を強く帯び. 式を表現しているという観察者の立場から見た意. ることになる。しかし、行為の遂行が複数の他者 と関係するような事態において、もぽや社会性を. 味の2つの側面を持っている。行為規範は後者の 意味においては明らかにコミュニケーション・メ. 無視するζとはできない事態となる。それにもか. ディアの機能を有している。そしてコミュニケー. かわらず他者性は確実に堅持され、行為の遂行は. ション・メディアには行為規範のところで考察し. 自我を有している個人にゆだねられていることも. たように生じうる可能性を限定する機能を有して. また事実なのである。. いるといえる。コミュニケーション・. いずれにせよコミュニケーションという営為に. メディアの. 創出はコミュニケーションの遂行を円滑にすると. おいて、他者への観察と他者からの反応は基本的. 同時に別の他者への認知を契機に一般化され社会. オペレーションといえる。他者に投げかけられた. 性を付与されることになる。. ものは他者の反応を通してはじめてわれわれはそ. 自已は他者に成り代われないという理由から、. の理解の度合いを知ることになる。すなわち自已. 他者性は単独では理解不可能性という可能性とし. と他者の了解が如何なるレヴェルにあるかという. ての性質を多々もつことになる。しかし、そこに. ことは他者の反応にかかっているのである。. 自已と他者の間に形成された何らかの共通のメデ. コミュニケーションは他者の反応をもって最低. ィアが媒介されたとき他者の理解不可能性は減少. 限のオペレーションを完緒する。相互行為として. のコミュニケーションは端緒としての行為とその. する可能性を獲得」そして、それが一般化され 社会性を帯ぴたならばさらにその不可育維は減少. 反応の接続によって成立する。コミュニケーショ. する可能性を獲得することになるのである。. ンによって人間は確かに他者の反応から様々な情. 社会性を付与された新たな了解事項の産出は他. 報を知覚し、認識している。しかし、それは他者. 者理解に対して有益な貢献をしているように思え. からの情報を他者と等しく理解しているとは限ら. る。しかし、ここで新たに創出された社会性は新. ないのである。たしかに個々の自已にはそれぞれ. たな選択肢を形成しているといえ乱そしてこの ことは新たな他者性を創出しているともいえるの である。すなわち、他者性の他者性たるゆえんは. の主観が存在し、それにもとづいて様々な認識を. 得る。しかし、その主観の形成にあたり他者が関 与しているという事態が考慮されなければならな. その不確定性にあった。それは多様な選択肢のな. い。. かでどれを選択するかが不確定であるということ. 一110一.

(7) 早稲田大学人問科学研究. を示していたのである。選択肢の少ない状況にお. 第10巻第1号1997年 ミュニケーションはさらなる了解を得るためのさ. いては自已も他者も限られた類似の思考様式や行. らなるオペレーションである。そして、この新た. 動様式をとることになろう。しかし、そのようで. なるコミュニケーションは先行するコミュニケー. ない状況においては予測不可能なものとして他者. ションについてのコミュニケーションとなる。こ. は存在することになる。したがって、他者の理解. の事態はコミュニケーションの自已言及と呼べよ. 不可能性はその軽減作用のために新たな理解不可. う。そして、このような自己言及的なコミュニケ. 能性を付加されることになるのである。そして、. ーションによって]つの了解が目指されるのであ. コミュニケーションはこのような他者性のもとに. る。. コミュニケーションの自己言及性はその再帰的. さらなるコミュニケーションを求めることになる. な運動を通して一つの了解を求めている運動であ. のである。. るといえよう。そしてコミュニケーションは他者. 4.コミュニケーションの自己言及性 コミュニケーションが他者性のもとにオペレー. そして、その接続は他者の反応にもとづいており、. トせざるを得ない状況は明らかである。そして、. 一方的に他者に接続することはできないのである。. 他者性を前提としたときコミュニケーションは一. との連続的な接続にもとづいた営為なのである。. つの行為とそれに対する反応という一対の相互行. コミュニケーション・メディアはコミュニケーシ ョンを円滑に進める手助けをしてくれる。しかし、. 為のみで完了するとは限らない。そこには他者性. そのコミュニケーション・メディアもコミュニケ. にもとづいた他者の反応における違背の可能性を. ーションによって形成されているのである。そし. 考慮しなければならない。われわれは他者との問 に違背が生じたとき、すなわちコミュニケートに. て、コミュニケーションはコミュニケーションに よってオペレートされるのである。したがって、. 失敗したとき、われわれはコミュニケーションを. コミュニケーションはコミュニケーションをその. 中断するか、あるいは新たなるコミュニケーショ. 構成要素に見ているのである。そして、そのコミ. ンを起こすかの2つの道のいずれかを選ぷことに. 立ニケーションはコミュニケーションによって産 出されているのである。このような特徴を持った. なる。. コミュニケーションは少なくとも2つの主体を 必要とする。この主体はそれぞれが自己であると. コミュニケーションはこのオートポイエティッ ク・システムとして特徴づけられる。. 同時にそれぞれが他者なのである。そして、それ. オートポイエティック・システムとは、システ. ぞれが他者性としての不確定性をもっており、そ. ムにおいてそれを構成してレ・る要素を用いること. れらが接続することによってコミュニケーション. で、そのシステムを構成している要素を再生産す. がオペレートしている。このコミュ. る能力によって特徴づけれらるシステム理論であ. ニケーション. に関与する主体のそれぞれのもつ不確定性は「二. る{8〕。オートポイエティク・システムは自己組織的. 重の不確定性」という事態を生じさせる{7〕。コミュ. なシステム特性を提示するが、それは、たんに自. ニケーションの成立を意味の共有に見てきたが、. 身の構造を形成し変化させることができる自己組. ここに見られる二重の不確定性という事態は意味. 織システムではない。オートポイエティック・シ. の共有に障害をもたらすことは明らかである。し. ステムは、自分自身の要素単位をも産出し、さら. かし、障害のないコミュニケーションの状況はき. に、そのシステムは要素をそれ以上分解できない. わめてまれな事態であり、そのような事態におい. 単位として扱うそのようなシステムである。そし. てコミュニケーションの必要性はきわめて低いも. て、オートポイエティック・システムは、自分自. のとなる。. 身のオペレーションを継統するために自分自身に. 他者の反応に対して違背を見いだしたとき、さ. 依存している閉鎖システムなのである。その閉鎖. らにコミュニケートを望むならば新たなコミュニ. 性は自らの境界を定め、そして特定化するのであ. ケーションを展開しなければならない。新たなコ. る。. 一111一.

(8) コミュニケーションと他者性. コミュ三ケーションはフミュニケーションによ って一つの了解、・すなわち意味構成を行う閉じた. 一ションにおける次のオペレートが可能となるの である。. システムとして機能する。ここにコミュニケrシ. ョンの閉鎖性が見いだせる。そしてこの閉鎖性が. 5.コミュ=ケーションと他者性. コミュニケーションを特徴づけ・るのである。そし. ド.コミュニケーションはオペレートすることによ. て、この閉鎖性ゆえに共通の了解を得る環境が構. ってのみコミュニケーションたり.うるオートポイ. 成されるのである。. エティク・システムである。コミュニケーション. コミュニケーションの自己言及性は常に他者の. はその運動を通して他者との間に一つの意味を構. 反応を前提としている。そして、このプロセスに. 成する。それらの意味は認知の差異というリスク. おいて了解された了解が新たな了解を産出するの. をともないながらも特定の成貝聞の共通の理解を. である。それは意味構成が新たな意味構成をなし. 導こうとする機能を有する。そして、このことが. ていることを示している。ここにおいても自已と. 新たなコミュニケーションを産出する契機と㌢り、. 他者の差異は存在することを考慮しなくてはなら. 自己と他者の間にコミュニケーションの契機をも. ない。コミュニケーションによって了解されたこ. たらすのである。. と、すなわち、共有された意味につレ・て、自己と. われわれは他者に対して蓋然性の高いと考えら. 他者の間で等しく共有されているとは限らないと. れる事態に対しても常に非蓋然性への考慮を強い. いうことである。意味構成は相互行為によって形. られている。それは偶発性への予期と対処の考慮. 成を見る。確かにその意味でコミュニケーション. といえよう。われわれは様々な情報を自己の外部. によって構成された意味は単なる独我的なものと. から取り入れる。その一つとして他者を介した情. は区別されねぱならない。しかし、これらを認知. 報の摂取がある。こρとき明らかに他者性という. するのは自律した他とは異なる自己と他者なので. 事態はコミュニケーションを妨げる要因である。. ある。. しかし、他者の不確定性二あるいは他者の不透明. コミュニケーショ!は常に他者を前提と.する。.. 性がコミュニケーションの端緒でもあることも事. ユニケーショ.ンとは他者との単なる. 実であろう。すなわち他者のことを知りえないが. 接続を意味するものではな.い。コミュニケーショ. ゆえにコミュニケーションの必要性見いだすので. ンとは常に「何事か」についてのコミュニケーシ. ある。. しかし、コミ. ョンなのである。したがって、この「何事か」の 様相によづてコミ.ユニケーションのあり方が変化. いずれにせよ、われわれが他者のなかで生きて いることは事実であり・、人間の存在1ま他者の存在. する。コ・ミュニケーションが複雑であったり、単. を否定して語ることはできないのである。. 純であったりする根元はこの「何事か」.を他者が. の人聞は他者性を持った存在として他者のなかに. いか辛こ認知しているかによっているのである。. 存在している。それは自己と他者という同楕性の. そして、コミュニケーションについてコミュニ ケーションする事態がコミュニケ∵ションの自已. であり、日常性の蓋然性への期待は非蓋然性を常. 言及なのである。自己言及的なプロセスは反省と. に前提としたきわめて不安定なものとして現象す. いう自已再構成の契機をもたらすのである。自己 言及的なコミュニケ丁ションはそのプロセスにお. る。現代の人問を取り巻く環境世界の複雑化は 様々な場面における非蓋然性を強化する。このこ. いて選択とオペレーションを繰り返すのである。. とは他者性における不確定性への強化へとつなが. そして、それは自已の営為に対する他者の反応へ. っている。この時、コミュニケーションというオ. すべて. もとに成立する出来事として日常イ叫ているもの. の観察にもとづいており、自已の営為に連なる一. ペレーションは非蓋然性から特定の蓋然性を得る. 運のプロセスとして自已を観察するりである。こ. 試みとしてとらえるこξができる。非蓋然性とは. こに自弓の自旦観察が行われているのである。・し. 世界の力動性が故に産出されたものであり、われ. かし、この自已観察があってはじめてコミュニケ. われはこのなかに置かれているという事実は否定. 一112一.

(9) 早稲田大学人問科学研究. 第10巻第1号1997年. することはできないことであろう。そして他者性. (7)ここでいう二重の不確定性とはDoub1e. もこのなかで維持されているのである。コミュニ. Conti㎎encyという事態を指している。この概. ケーションというオペレーションはオートポイエ. 念は当初丁.パーソンズによって萌芽的な言及. ティックなオペレーションをとおしてはじめて世 界の力動性に対応できるのである。このことがコ. がなされた。しかし、そこでは二重の相互依存 性という意味での言及であった。これに対して、. ミュニケーションのもつ特性として挙げれられる. N.ルーマンは別様に起こりうる事態を前提と. と同時にここに他者の本質的理解が見いだされる. してこの概念を再定式化した(Luhmam,1984.. といえよう二すなわち他者とは関係化の運動にお いて他者たりうるのである。. S148−190)曲. (8)オートポイエーシスは1974年に生物学者H.. マットラーナとF.ヴァレラによって提唱され. 註. た概念である(Maturana,H.R.,Varela,F.. (1)このような側面としてC.シャノンとW.ウ. J.,1980)。その後1980年代前半にN.ルーマン. ィーバーの『コミュニケーションの数学的理論』. によって社会システム理論(Lu㎞am,1984.). (Shamon/Weaver,1949)やN.ウィナー『サ. のなかに援用され、それを契機に社会科学、人. イバネティクス』(Wiener,N.,1961)をその代. 文科学の分野等で注目されるようになった。我. 表として挙げることができよう。. が国でも河本英夫がオートボイエーシスを第三. (2)このようななかでG.ジンメル(SimmeI,1908/. 世代システムとして特徴付けシステム理論を体. ユ9ユ7)とG,H.ミード(Mead,ユ934)の学説等は. 系づけている。(河本,ユ995). 注目に値する。. 文. (3〕地平の概念はフッサールによって積極的に展 開された概念である(Husserl,1954.1985)。新. 献. 馬場靖雄「複雑性という記述形式」松岡正剛他著. 田義弘は地平の概念を現代的意義の立場から次. 『複雑性の海へ』NTT出版、1994年。. のように特徴づける。「地平とは、第一に意味に. Berg,H.,Prangel,M.,(Hg.),Kommunikation. 場の投企であるとともに、第二に、構造的布置. md. Dlfferenz. 性、さらに第三に、生成しつつ自己を拡犬また. in. der. は修正していく過程性などをその性格とする知. chaft,1993.. 識形成の現象であるといえるであろう。」(新. Brand,G.,Welt,Ich. 田,1995,51頁). Literatur−und. fentichten. (4)このような見解に対して独我論の域をでない. (5〕これに先立ち「予期の予期」について考察を. Zeit−nach. mverof−. Edmmd. Husser−. Habe㎜as,J.ErkemtnismdInteresse,1973. 一 Theorie der Kommunikative Hand− lung2Bd.1980,. Habermas,J.,Luhmann,N.,Theorie. mam,1983.S.31−64.). Gesel1schaft. (6)N.ルーマンは社会システムとの連関でコミ. ュニケーション.メディアとして真理(Wahr−. Kunstwissens−. 間』国文社。. 与え、これら2つの予期(認知的/規範的予期). についての議論の前提を述べる。(Luh−. md. Manuskripten. Ansatze. ls,1955.新田義弘・小池稔訳「世界・自我・時. との批判が多々ある。・特にフッ=サールの相互主. 観性に関する記述にその批判は代表されよう。. Systemtheoretische. leistetdie. oder. der. Sozialtechnologie−Was. Systemforschmg一,1971.. Hoh1,H.,Lebenswelt. und. Geschichite,Grund一. heit)、愛(Liebe)、貨幣(Geld)、権力(Macht). 乞uge. の4つを特に取り上げる。そして、自己の体験/. ls,1962.深谷昭三・阿部未来訳『生活世界と歴. 行為、他者の体験/行為との関係でコミュニケー. 史. ション・メディアを位置づけている。(Haber− mとs/Luhmam,1971.S.345.). der. Spatphilosophie. Edmund. Husser−. 一フッセル後期哲学の根本特徴一』行路. 社。. Husser1,E.,Die. 一113一. Krisis. der. Europaischen. Wis一.

(10) コミュニケーションと他者性. senschaften und Die transzendentale Phanomeno工og1e;in Husser11ana Bd.. Maturana,H.R.,Varela,F.J.,Autopoiesisand. Cognition,1980.河本英夫訳『オートポイエー. VI,1954.. 一. Teil,in 一. md. Philosophie(1923/24). Husserliana. Cartesianische. serIiana 一. シスー生命システムとはなにか一』国文社。. Erste. Zweiter. Mead.G.H.,Mind,Self,&Society,1934.稲葉他. Hus−. Mingers.J.,Self−Producing. Bd.m,1959.. 訳「精神・自我・社会』青木書店。. Meditationen;in. 新田義弘,『現象学と近代哲学』岩波書店1995年. Bd.I2.auflag,1963.. Ideen. zu. einer. reinen. Ph註nomenologischen. Ph身nomenologie. Rusch,G.,Schmidt,S.J.(Hg),Konstruktivis−. Philosophie,in. mus:Geschichte. HusserlianBd.III−1.1976.. 一. 一. ie,1994.. Erfahamng. und. Uerteil,1985.. Krohn,W.,Kuppers,G.,Die tion. der. Se1bstorganisa−. of. a. Scientific. Revolution,1990.. SOcial. gemeinen 一. 一. on. Systeme:GrundriB. Autopiesis. of. einer. a11−. Sosial. Wissenschaft. ,Identit査t−Was. Soziologische. Systems;in. ,Haltlose. che. Aufk1童rung5.1990.. 一. 一. ,Die. Gesens−. Soziologische. oder. Komplexit査t;in. Autopoiesis. Papers. I:The. Problem. of. Weaver,W.,The. Mathe−. der. Soziologie,1917.. Wie一;in. Stro㎞er.H.,Kognitive. Systeme,1995.. Varela,F.J.,Principles. of. 一. Soziologis−. Bewustsein;in. Biological. Auton−. omy,1979.. ,Autonomy. and. Autopoiesis;in. Gerhard,R.,Helmut,S.(Ed.),Self−organ−. izing. des. ,Grundfragen. 清水幾太郎訳『社会学の根本問題』岩波書店。. der. Aufklarung5.1990.. 一. Kom−. 白水社。. chaft,1990.. 一. von. Si㎜el.G.,Soziologie,1908.居安正訳『社会学』. Se1freference,1990.. ,Die. Beobachtung. 論』明治図書。. Theorie,1984.. ,The. Essays. Sozialtheor−. maticalTheoryofCommunication,1949.長 谷川淳他訳『コミュニケーションの数学的理. 1995年。. ,Soziale. md. reality,1962.. Sha㎜on,C.E,and. Luhmam,N.,Rechtssoziologie,1983. 一. ,Konstruktivismus. Schutz,A.,Co1lected. 河本英夫,『オートポイエーシスー第三世代システ ムー』青土社. Anwendedmg,1992.. munukation,1994.. Krohn,W.,Kuppers,G.,Nowotmy.H.(Hg), ,Portrat. und. Schneider.W.L.,Die. Wissenschaft,1989.,. Selforganization. Systems,1995.. Systems,1981.. Wiener,N.,Cybemetics,2nd.edition,1961.池原. Aufk1蓋rung6.1995.. 止文夫他訳『サイバネティクス』岩波書店。. 一114一..

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参照

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