香川大学農学部学術報告 第29巻第61弓83∼8飢1977 83
連作障害発生のメロン栽培土壌における糸状菌
石破知加子,谷 利一・,樽谷 勝
MICROFLORAIN SOIL CAUSING SERIOUS YIELD REDUCTION
OF MELON FRUITS DUE TO THE CONTINUOUS CROPPING
ChikakoIsttIBA,Toshikazu TANIand Masaru KuRETANI
Inagreenhousewherecultivationofmelon takesaser・iousdarnagebecauseofthecontinuous
CrOpplng,microflora of soilmicIOOrganisms was examined.
(1)Fusariuminfection ofmelonplantsincreasedduringthecontinuouscroppingandcaused
reduction of the qualityand yield ofmelon fruits.
(2)Changeofmicroflorain soilwasinvestigated using selectively・・isolatingmedia.The
number offungalspeceisand fungalpopulationincreased duringthe successive replanting,
While bacterialpopulation decreased.
(3)Amongsoilmicroorganismsisolated from the cultivating soilbythedilutionplatemeth−
Od,tWenty−tWOisolatesweregrownin PSAmediaandexaminedtheirtoxicitytocucumber
plants. Sixteenisolates caused serious root−rOtting when the cucumber seeds were grown
On the fungalcolonies(Group A). Culture filtrates of nineisolates among them were
alsoinhibitoryto the growthof root. The population of Gr・Oup Aincreased gr・aduallyln
SOilalong the continuous cropplng Ofmelon.
(4)Effects of allthefungalisolates onindividualgrowth were examined on PSA media・
There wer・eatleastseveralfungi(GroupB)whichpreventedthegTOWthofeachfungalisolate
OfGroupA,While thepopulationofGroupBratherincreasedduringthereplantingofmelon.
There wer・e sti11more fungalisolates(GroupC)which wereinhibitoryto Group B;andin
GroupCsomeof theisolates belonglng tO GroupA wereincluded・Itis thus suggested
that thereis an extremely complicatedinterrelationshipamongsoilmicroorganisms.
連作障害の発生している温室のメロン栽培土壌における微生物相を調べた. 1)連作によりFusaIH山m病発病は増加し,メロンの品質,収監はともに低下した. 2)選択分離培地を用いて土壌中の微生物相を調査したところ,連作につれ糸状菌ほ種類,菌盈ともに増加し,細菌 は菌畳が減少していた. 3)分離糸状菌22株をPSA培地に生育させ,菌叢上でキュウリ種子を発芽させた結果,16薗株で頚著な根部の傷害 が生じた.またPS培養ろ液を浸潰したろ紙上では9菌株そ根部の発育阻害が起こった・これら有害糸状菌の姶菌盈は 連作に.より増加する傾向に・あった・ 4)分離糸状菌相互の生育抑制作用をPSA培地上の対時培養で調べたところ,すべての上記有害菌に対し,それぞれ を抑制する菌が数種以上あったが,それらの薗盈ほ必ずしも連作土壌で減少してこいなかった・さらに,抑制薗に対し発 育抑制をする菌が数種以上検出され,糸状菌の種類と抑制との間に・は極めて複雑な関係が推定された・
84 石破知加子,谷 利一・,樽谷 勝 香川大学農学部学術報告 緒 施設栽培に‥おいては施設の高度利用上から同一・作物を連作する例が多いが,その場合,土壌病害に.よ.る連作障害が特 に問題となっている(20)..土壌病害発生は,前作紅よる病原菌密度の増加が議要な因子と考えられていた(2).しかし最 放でほ,必ずしも病原菌数のみでほなく,土壌微生物の分泌する化学物質も関係しているこ.とや(鋸2),病原菌以外の いわゆる微生物環境が病害発生を左右することなどが指摘されている(11▼19) 一・方,土壌病害防除に偲,近年農薬の規制が厳しいため,わずかに.クロールピクリン,臭化メチルなどが広範紅利用 されているが,これらの薬剤ほ病原儲への直接的効果が得られないこと(3),使用上での人体への影轡(1,3),使用後の 病原菌数の増加肌16)などの問題がある.そのため,近年ではGARRET∫に.始まる生物防除が見直されつつある(打9) すなわち品種改良(8),輪作などの栽培条件改沓に.よる耕種的防除法(∂),土壌中の微生物相の挽乱を目的とした有機質 資材の導入(8),桔抗微生物の導入(5・i),湛水(17),マルチ・ング(17〉などが単独あるいは組みあわされた研究がなされ ている 筆者らは連作障害の原因や,生物防除の一方向を揺るための基礎資料をうる目的で,連作障害の発生しているメロン 栽培土壌を供試し,病原菌および病原菌以外の有害菌の消長,ならびに.それらの菌の発育を抑制する微生物などについ で多面的紅調査した.以下に結果の概要を報告する 本実験の遂行にあたり,糸状菌の同定を賜わった醗酵研究所の横山竜夫博士,また種々御教示をいただいた高知大学 農学部小倉寛典教授に心より感謝の憲を表する. 実験材料および方法 供試土壌および植物:供試土壌ほ香川大学農学部付属腰場ガラス室において1973∼74年紅かけて調製した床土を用い た.初作土壌紅は未経作の新しい床土を用いた..2回作ほ1975年春と秋,3回作ほ1974年秋,75年春と秋にかけて栽培 したものである.連作土塊ほ2回作,3同作ともに,前作後地上部を抜き取り,ペンチ上紅残忍したまま元肥を添加施 用したものを整畦して用いた. 栽培メロンは品種ア−ルス・ブコポリット秋系3号で1975年8月4日播私 8月20日に定植した・そ・の後の肥培管 理,薬剤散布は3区とも通常管理の方法で行なったが,土壌殺菌剤ほ用いなかった巾 発病諷査:1975年10月25日に.各区7本ずつを対象に発病状況を調査した.、また,病斑部組織を切りとって−温室250C に3日間置いた後払検鏡した. 土壌微生物の分離と培養:供試ニヒ壌ほ1975年9月25口,10月1日,同4日の3回,メロンの株元より約5cm離れた地 点を,表層を取り除き地表面から地下5cmまでの土壌を2箇所ずつ約50g宛採取した・採取土壌に混入した雑草や根の 細片,石等を取り除き,よく混和してから1gをとって土壌微生物の分離に供した・分離用の選択培地として,糸状菌
に.はJoHNSONらのPepton−Dextrose Agar培地,放線菌にほWAKSMANのEgg一・Albumin Agar培地,細菌にほ
THORNTONのStandaI・d培地をそれぞれ用いた _ヒ記1gの土壌に100miの滅菌蒸留水を加え,放とうJ薔巷器に.より30分間撮とうした後払静訝して上澄1mlをとり9 mlの滅菌兼留水に加えた・以下,同様にして最終希釈度まで希釈し,各希釈液1mlを平板培地上紅流した.培養は250C, 2∼4[]間行ない,微生物鼻の算出ほ各区3枚のぺトリ皿(径9cm)紅生.じたコロニ一数を平均し,希釈倍数を乗じた 通常糸状菌ほ,10イ,細菌は109希釈で行なった・また,糸状菌については,菌叢表面が異なるコロエ−の一部を取り, し上糖加用ジャガイモ煎汁寒天(以下PSA)斜面培地上に分離,培養した..分離糸状菌の同定に」は,FusaI・ium菌につい てはスライド培養の,また他の糸状菌匿ついては試験管培養の菌体を検鈍した. 毒性試験:糸状菌培養ろ液上(A法)または薗叢上(B法)紅キュクリ種子を播種する方法で行なった. Aの方法では,分離糸状菌それぞれを50mlのしょ糖加用ジャガイモ煎汁を入れた200ml容三角フラスコで10日および 20日間培養した後,培養ろ液を無菌的に採取した・pHほpH試験紙紅て測定した.検定植物のキュウリ種子(Fl近成育2 号)は,供試に.先立ち,アンチホルミン(10%)の50倍液常・20分間浸潰後,滅薗水紅て水洗した.上記の培養ろ液5ml を東洋ろ紙No.2,径9cmのろ紙3枚を敷いた径9cmのぺトリ皿紅そそいだ.このろ紙上に消毒種子10泣を置き,暗黒 下250Cで48時間育成したぺトリ皿は分離糸状菌1種紅つき3枚使用した.発根長はノギスを用いて0.1mmまで測定
発29巻算61号(1977) メロン連作障害と土壌菌 85 し,平均板長を静出した∴板の発育状態は0′−2の3等級に分けてこ記録したり 0は健全,1は発育遅延や褐変,3は枯 死で奉る・なお対照区牢は滅菌水5mlを用いた・ Bの方法でほ,分離糸状菌をPSA約10mlを入れた径9cmぺトリ皿転菌叢の直径が約3cm紅なるまで250Cで培養し た.そのぺトリ皿に糸状菌の菌叢より約1.5cm離して消毒種子各10粗を発芽孔を菌体へむけ同心円状に等間隔に層い た.ついで,ぺトリ皿を250Cで最初の3日間を暗黒,ついで30Wの螢光灯下紅7日間置き,発芽,発育の状態を培養 ろ液と同様に・3段階で記録した・分離糸状菌1播につき3枚のぺり皿を使用した・ 糸状菌間の発育抑制試験:分離糸状菌の−・部を取り,PSA約10miを入れた径9cmのぺトリ皿の両端より約1cmず つ離して2種の異なる糸状菌の菌体切片を置き,250Cで対時培養した.2∼7日間後に菌叢問の阻止帯の有無を調査 した. 実 験 結 果 1..発病,収穫と連作との関係 10月24日に収穫果の重患,等級の調査を行ない,ついで翌日に病害の発生状況を調べた(第1表).立枯症状は連作に つれ増加しているが,すべての病斑部からFusaIium菌が検出されたので,つる割病によるものと考えられる.メロン の品質,収量ほともに.連作につれ低下している・ 籍1表 温室連作栽培メロンの発病と収穫調査 調 査項 目 初 作 2 回作 3 回作 立枯症状(本) 3 6 7 収穫異数 6 6 6 1果平均重(g) 1,070 990 858 等級別異数 優 良 可 3 2 1 2 2 2 調査本数7本 2.連作土壌中の微生物相の変遷 連作と微生物の菌温および種類との関係は第2表のとおりである・糸状菌は菌盈,種類とも連作紅より増加してい た・細菌は調査日に・より菌盈の変動が激しいが,これは土壌水分,温度などの影響が考えられる.同一調査日の結果を 比較すると,連作につれ減少の傾向にあった・放線菌ほ採取土壌中からほ全く検出されなかった. 第2表 連作土壌中の糸状菌および細菌数 菌 墓 実験回数(試料採取日) 初 作 2回作 3回作 糸状菌(×10ソg土壌) 第1回(9月25日) 第2回(10月1日) 第3回(10月4日) 94.2 547.5 654.3 28.6 18.、5 67.4 8.4 11..3 50.0 細 菌(×109/g土壌) 第1回(9月25日) 第2回(10月1日) 34.3 30.7 16.1 150.7 36.4 3.0
石破知加子,谷 利一▲,樽谷 勝 香川大学虚学部学術報彗 86 3.連作と有害糸状菌 糸状菌の培養ろ液浸治ろ紙上(A法),ならびに.PSA培地歯音上(B法)でのキュクリ種子発芽に対する影鮮を調べ た(算3表).分離糸状菌22菌株のうち,培養ろ液で9菌株,菌韮上で16菌株でキユ.クリ幼濁根部に発育阻害と顕著な 傷害が発生した.培養ろ液上で傷害を示した菌株は,菌叢上でも傷害をおこしたが,菌叢上で傷害がある場合に必ずし も培養ろ液でも傷害は発生しなかった.A∫♪♂㌢g∠〃鉱∫.γ♂g♂♂乃∫∠∫,創出噸購Sp・の培養ろ液はそれぞれpHl・3,3・6に・な っていたが,NaO王Ⅰで中和してもなお同程度の毒性を示したので,これらの毒性は培地pHの変化によるものでほない・ 第3表 連作土壌中の糸状菌の種類,菌盈ならびに.キュウリ子音に対する作用 傷 害 の 程 度 菌愚(×104/g土壌) 培養ろ液(A法) 歯叢_上(B法) 菌 株 初作 2匝Ⅰ作 3回作
0 1 2 根長比α 0 1 2
ダαSαγ・よ〝∽0抑S如7〝∽(1) 0 0 30 0.2 0 15 15 4.3 0 0 ダ弘Sαγ去α研叩γざ如γ〝∽(11)26 2 1 0.8 0 4 26 0 0 6 2 0 0 2 2 7 0 0 0 3 1 5 1 9 7 nO 一l ダ鋸5α㌢・壱〟研5OJα〝よ(5f) ダ〟Sα′メ〟瑠5∂Jβガ∠(61) ダ弘Sα㌢飯沼Sp.(7g) ダ弘5α㌢よ〟∽Sp.(18) 点カよ加♪弘S Sp. Cカαeね椚よ■祝∽gJ¢∂〃・5〝∽ Pr′/JぐJ/Jdf〟川Sp. rαJαγ仇朋.γCβ5ノJαⅢ5 A.s♪gγgよ〝那.γ♂g〃♂〝1g彦∫ GJ♂♪/由〃〃♪Jか浦山s Pβ乃よ‘〃〃狛昭Sp.(2) アβ乃査cまJJ去〟沼Sp.(15) Mycelia sterilia(14) Mycelia steIilia(16) 肋coγSp. A.s♪βγg∠JJぴ・ざ・S.γめ甜∠ Cβ♪ゐαJ去0♪加γα如♪よ 月初椚fcoJα./おSCOαfγα クα♂CよJo沼.γCβS Sp. 肋乃まJ壷αSp.(5) 0 5 3 8 只︶ 1 0 0 0 0 0 5 <U 0 0 0 0 0 16.9一3000003001 劇 00 ∬ 00000
劇 010180324一31一12515
Ⅷ 0293029210265一2729 臍 29加252925
0.3 0.,7 1.0 0、8 1,0 0.1 0,8 0.9一30303030292941130303〇一90000
一〇〇〇〇 〇〇 251900〇一7 0 1101
一〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇一1430193029
0.1 0 10.1 0 0 0 5 ︵0 0 6 1 3 7 2 0 2 70 1 2 0 1 0 6 0 0 0 1 5 9.7 0 0.1 0 0 0 0 0 0 0.1 1 2 8 0 6 2 nO O O O O O 5 7 0 0 8 7 1 膏.2一.〇 沌.〇.3.3 ︵U l l l l l l ()は菌株分離番号 0:健全1:発育阻害および褐変 2:枯死 α対照区=1‖0 わ 実験せず有害菌の種類はFusarium spp・が6菌株で最も多く,その他はPenicillium spp,AsPergillus spp”,Mycelia
sterilia各2菌株,Chaeto7ni’3Em Sp・,Pciricllidium spr,TalaYO鱒yCeS Sp,RhiiobuSSp.の各1薗株であった.また これら有害菌の金歯鼻は連作に・つれ増加していた・とくに・,FusaIium属では有害性の強いダ.叫γ1S♪0㌢〝研(11),ダ. ざ〃Jα乃よ(5f),同(61),ダ。Sp.(18)の増加が顕著であった 一方,キュウリ種子発芽紅影響を与えなかった菌ほ,肋c¢γSpl,Aざ♪βγ■gよ肋∫5一γdβ紗壷,Cβ♪カαJよ〃♪加㌢α如♪∠七α, 月加椚わ〃Jα./おSC〃αわ・’α,且鋸南J〃肌.γCβ・ざSp・,肋乃之J≠αSp.の各1菌株であった.これらの糸状菌も2,3回作で増加の傾 向に.あった(算3表). 4.、分離糸状菌相互の生育抑制 PSA培地上での対峠培養によって,前述した有害16菌株に対し生育抑制をする菌を調査した(第4表)1種の有
メロン連作障害と土壌菌 第29巻第61号(1977) 87 害菌に対し生育抑制をする菌はそれぞれ数菌株以上あったが,その中には他の有害菌も含まれて−いた.またこの抑制す る菌の菌塁は連作で必ずしも減少していなかった.また有害菌の代表としてダ.叩γざ♪∂タ・〟∽(11)を選び,その抑制菌 に対して生育抑制をする菌を調べた(寛5,6表).・そ・の結果,抑制菌をさらに.抑制する菌株が8種(第5表),相互 に抑制する菌株が8種(第6表)存在していたル 第4表有害菌の発育を抑制する菌 抑 制 菌 キユクリ子濁に有害な菌 初 作 2 回 作 3 回 作 種類 菌畳α 種類 菌盈 種類 菌盈 ダ〟5αタ・∠〟椚叩γざ♪0′■〟研(1) ダ〟.5α7∠〟研叫γぶ♪∂γ〟∽(11) 爪J∫(け〃〃〃Sp.(18) 見離一之〃♪〝√SSp. C加ぐ′〃〃JJJナノJgJ∂毎5J川J Pセわ■よβJJ彦dよ〝∽Sp. r〃/の(刷り・(丁ぐ∫.//〝r〝5 .1∫♪rJg〃/〟51・rヱ0ぐ〃∫J∫ P仇那c去JJよ〟㈹Sp.(15) Mycelia steIilia(14) Mycelia sterilia(16) ▲4 7 3 7 7 0・4 8 5 1 9 9 3 4 3 3 0 2 6 9 0 6 3 ■4■ 1 4 4 1 1 1 2 1 2 7 00 5 00 8 A▲ 4 6 6 2 2 8 189.8 7 99.6 7 118.1 7 115.8 6 110.7 3 89.0 4 108.2 4 93.1 4 91.8 11 101.7 10 191.2 11 132.5 10 107.6 9 93.7 5 84.8 7 95.6 7 86.2 7 90.3 1 17.0 1 6.0 0 0 1 2.5 α ×10ソg土壌 籍5表 FusaI・ium抑制菌を抑制する菌 A を 抑 制 す る 薗(B) Bを抑制 3回作 総菌 する菌 FusaI・iumα抑制菌(A) 初 作 2 回作
種類 菌盈 株数 総菌株数
種類 菌盈わ 種類 菌盈 Pβわ′■去βJJよ成〟椚Sp.. rαJαγ−0∽.γ‘β5./■Jα〃〟5 A相即gよJJ〟.ゞ.S.γd〃紺よ Gデα♪カ≠〝∽♪〝≠7∠離如.ざ ガ加刑cクJα./お,Sα旭わⅥ A那加Jo∽.γC♂5 Sp. Mycelia$terilia(14) Mycelia sterilia(16) 0 4 7 へ∂ 8 1 9 2 0 2 6 9 6 0 6 0 1 1 2 3 2 1 2 A▲ .4 3 6 4 2 2 2 3 4 2 4 3 1 0 1 89.0 7 9 7 0 9 4 3 5 1 8 6 3 2 3 0 9 6 78 5 7 4 5 7 1 0 3 1 1 1 1 0 4 9 4 3 3 6 8 2 00 8 0 0 2 ︵1.〇 〇O 1 9 7 0 0 0 8 9 8 1 1 αダ〝5α7・∠鋤=明明知・〝沼(1)を供試 わ×104ノg土壌 考 察 土壌中の微生物柏は複雑な変化を示し,それに関与する要因もまた多い(14).それらの要因の−・つに.いわゆる微生物 環境があげられるが,病原菌以外の土壌微生物個々の変遷については必ずしも十分に調査されてない(18).したがって, 連作障害に.ついて土壌病害を考える場合,土壌中紅おける病原菌の生活環のそれぞれの場面(根圏,非板圏,有機物)で の行動を,代謝物や他の微生物との相互作用のあらわれとしてとらえるとともに,病原菌以外で植物に・善作用のある菌 の生態や,その変遷,また桔抗菌を桔抗する菌の実態をもあわせて,環境条件を加味しながら追求していく必要がある石破知加子,谷 利一,樽谷 勝 春川大学農学部学術報磐 第6表 FusaIium抑制菌と相互抑制する菌 88 A と相互抑制する歯(B) Bを抑制 FusaIiumα抑制菌(A) 初 作 2回作 3回作 総薗 する菌
種類 菌盗む 種類 菌鼠 種類 菌畳 株数 姶菌株数
8 0 3 ︵UO 1 0 3 7 2 1 2 2 1 5 991.6 10 99.7 7 86.2 2 3.1 10 111..6 10 114.6 5 12.3 3 75.8 7 5 只︶ ■4 5 4 9 A− 1 1 1 肋c〃㌢■sp“ ぐん〃ぐJ(り〃川7〃g/β毎ざJ川J A頭働gよJ/〝′S∴γ♂gOβ乃ざ∠ざ C(1♪んα/J扉血一用汀吋Jrα ダ〝5α7・ねほ㍑¢一方.γ5♪βγ鋸∽(11) ダ〟5α㌢・戎■〝椚Sp巾(18) ク玖椚c∠JJ∠〟研Sp.(2) 肋乃去J∠−αSp..(5) 3 30.9 4 112.、2 8 43.7 6 110..7 6 16.8 4 93.1 3 14.4 1 1.9 8 43.7 6 98.8 6 31.2 6 113uO 4 21.4 3 19.1 3 14..1 3 90.7 αj巧相αわー〟椚叩γ・S如服仰(1)を供試 わ ×10ソg土壌 ように思われる. 本実験において,連作障害が発生している温室栽培メロンにおいて,FusaIium病は連作につれ増加しており,メロ ンの収屋つ品質ほとも紅低下していた(第1衷).また糸状菌鼻は連作につれ増加し,なかでも,同じクリ科であるキュ クリ種子に対する有害菌は,FusaIiumを含めて,菌恩,秤類ともに増加していた(第2,3表)l一方,細菌数は逆紅 減少している(第2表).最近,竹下ら〈15)は土壌病害の発生率を,土壌中の糸状菌(F)と細菌(B)の薗恩比(早/F) ← 抑制 [::::コ有害菌 ÷一す相互抑制 ⊂=⊃無害函 館1図 糸状菌相互の生育抑制関係第29巻第61号(1977) メロン連作障害と土壌菌 89 で考察することを提案しているが,それによると,B/F率が低下すると土壌病害が発生しやすい・本実験結果におい ても,連作により糸状菌が多くなり,細菌が少なくなっている.. 上述のような有害菌の増加の叫・因として,有害菌の発育を抑制する菌が適作によって減少することが考えられる・第 4表は,有害菌16菌株のうち,特に害作用の強い11菌株について,それらの発育を抑制する菌の種類を示したものであ るが,一層の有害菌紅対する抑制菌の穣類は2∼11菌株把わたっている一.しかし,本実験結果では,有審菌の増加にっ れ,抑制菌は必ずしも減少していない.また抑制薗の発育を抑制する菌殊のうちには,キユ.ウリに有害なものが含まれ ている.このように土壌に分布する糸状菌相互の関係は施めて接経である.いま,一例をダ.叩γ・S♪0γ〝∽(11)にとり, それを中心に.分離菌相互の抑制関係を示すと算1図のようになる.すなわち,有害菌の増減ほ,数多くの薗の消長と敏 雄紅関係しているといえよう.したがって土壌微生物相の変遷は,単紅有害菌又は有害菌を抑制する菌の消長紅とどま らず,土壌に存在する微生物を総体的紅理解することが重要であると考える. 引 用 文 献 第1報 土城中の植物残湾な利用する点彪g〃一 Cね〝よαSOJα〝よ−,ダ〝Sαγ∠〝沼叩γ5♪0㌢’〝∽,ぞγ才力査■級椚 硬磁戒ゐ㌢研動物仰の生存紅ついて,日臆病報,32 236−243(1966). (12)沢田泰男:マメ科作物の連作障害を中心托して, 田植病第8回土壌伝染病談話会要旨集,46−50 (1976). (13)鈴木考仁:土壌殺菌剤施用による土壌微生物相の 変動一括抗菌の増加,病原菌の復活,畑作施用の 問題点,植物防疫,18,411−414(1964). (14)鈴木達彦:土壌微生物学と植物病理学との接点, 日植病質8回土壌伝染病談話会要旨集,59−63 (1976). (15)竹下純則,加藤邦彦,鈴木達彦:施設栽培の連作 障害に対する土壌微生物の研究,土壌徽生物研究 会発表(1977). (16)津山博之:クロ−ルピクリン土壌消毒後の疏菜軟 腐病菌の復活,土と微生物,7,23−27(1965). (17)渡辺文書郎:生物的防除の問題点,日権柄第8回 土壌伝染病談話会要旨集,69−73(1976)り (18)渡辺恒雄:土壌および栽培植物の根部から分離さ れた糸状菌相,土と微生物,15・16,39−51(1974). (19)渡辺恒雄:土壌中における病原糸状菌の菌盟と病 原性及び発病との関係,植物防疫,2さ,229− 235(1974). (20)山本 磐:施設作物の土壌病害その2(フグリユ クム病),日植病算8回土壌伝染病談話会要旨集 43−45(1976). (1)石沢修一・:戯薬と土壌微生物,新腰薬,23,40− 45(1969). (2)伊藤征男,字井格生:インゲン根腐病の発病経過 と根圏,および病斑内の病原菌数,北大農紀要, 8,391叫395(1973) (3)加藤容量郎:土壌病害防除の可能性と限界−一案剤 防除の問題点,日植病籍8回土壌伝染病談話会要 旨集,64−68(1976). (4)切貫武代司,尾藤博道,鈴木直治:放線菌のキチ ナ−ゼ,β−1,3−グルカナ・−ゼ痛憤とキュ.クリつ る割病初期感染防止効果,神戸大農研報,12,41− 48(1976). (5)駒田 員:土壌病害の生物的防除の現状と問題 点,農及関,46,1137−1142(1970) (6)駒田 員‥野菜土壌病害防除における拡抗性品種 利用と生物的防除法の意義,農林水産研究情報, 36・37,1−10(1974) (7)KoMMEDAHL,T・,CHANG,Ⅰ・:Biocontrolof
corn rootini’ectionin the field by seed
treatment with antagonists,Phyiobathol−
og.γ,65,296−300(1975) (8)松田 明,尾崎克己,下長根鴻:有機物および消 石灰施用土壌紅おけるキュクリつる割病の消長, 日植病報,38,164(1970) (9)見壁朝生:微生物源農薬への期待と問題点,植物 防疫,28,173−174(1974)u (10)西尾道徳:リクトクの連作障害,日植病第8回土 壌伝染病談話会要旨集,51−55(1976). (11)小倉寛典:土壌病原菌の腐生生活に関する研究, (1977年5月31日 受理)