DSRC普及促進検討会 総会
DSRCクレジット決済標準化の検討状況
平成17年3月9日
(財)日本自動車研究所
ITS車載機器規格化委員会 モバイル情報提供標準化分科会
決済WGリーダ 三好哲夫
標準化検討の流れ
3
3
P
P
プロトコルの標準化の検討
H14
H15
H16
決済プロトコル仕様の策定と
実証実験による評価
DSRC応用決済に関する標準化要件の抽出
セキュリティ運用スキーム検討
∼H13
ITS情報通信システム推進会議
路側専門委員会 決済WG
日本自動車研究所(自動車走行電子技術協会)
ITS車載機器規格化委員会
モバイル情報提供標準化分科会 決済WG
「車利用時のモバイル決済に関わるプロトコルの標準化」
「車利用時のモバイル決済
に関わる調査研究」
セキュリティ推奨モデルの策定
標準化活動状況
ITS情報通信システム推進会議
路側専門委員会 決済WG
「DSRCシステムにおけるクレジット決済の要件定義」
ITS情報通信システム推進会議で、DSRC用決済スキームの要件を
検討、整理した。
2001年度
ITS情報通信システム推進会議
路側専門委員会 決済WG
「DSRCシステムにおけるクレジット決済適用のためのガイドライン」
自動車走行電子技術協会
ITS車載機器規格化委員会
モバイル情報提供標準化分科会
「車利用時のモバイル決済に関わるプロトコルの標準化」
2002年度
DSRCクレジット検討グループによる「DSRCクレジット機能仕様書」を
ITS情報通信システム推進会議として審議しガイドラインを制定。
資料番号:ITS FORUM RC-002
ITS情報通信システム推進会議の制定したガイドラインに基づき
決済プロトコル標準化仕様を策定し有効性を実証実験にて確認。
日本自動車研究所
ITS車載機器規格化委員会
モバイル情報提供標準化分科会
「車利用時のモバイル決済に関わる調査研究」
2003年度
駐車場におけるDSRCクレジット決済について課題を抽出・整理・検討し、
標準化仕様案を策定。
また、セキュリティ評価を実施し、候補を絞り込むとともに実用に向けて
の課題を抽出した。
日本自動車研究所
ITS車載機器規格化委員会
モバイル情報提供標準化分科会
「車利用時のモバイル決済に関わる調査研究」
2004年度
• 駐車場システムを例にDSRCクレジット決済について
のセキュリティ運用スキームを策定。
• 代表的なDSRCクレジット決済の標準化要件を策定。
DSRCクレジット決済の標準化要件
−DSRC応用決済の利用シーン −
サービス
現状のクレジット
サービス
シーン
決済の有無
処理時間
駐車場
入出門
・顧客別ガイド
管理型
時間
・駐車場空き情報
ガソリン
・観光ガイド
スタンド型
・イベント情報
・近隣商業施設情報
・セール情報
コンビニ
情報
・イベント情報提供
エンス型
ステーション
・予約サービス
・予告編配給サービス
・新曲視聴サービス
ゲーム
○
○
1,000∼5,000
数分
・地域イベント情報
ドライブ
○
△
1,000(∼5,000)
数分
・顧客別ガイド
スルー型
○
―
1,000∼
数分
・セール情報
○
―
1,000∼
数分
情報提供型
有料
音楽
○
○
1,000∼5,000
数分
・新曲視聴サービス
(半静止時利用) コンテンツ
映像
○
○
1,200∼4,000
数分
・予告編配給サービス
ゲーム
○
○
1,000∼5,000
数分
・観光ガイド
・イベント情報
乗船料金
入出船
課金
時間
∼10,000
数分
カーフェリー
○
―
∼10,000
DPE
地図
○
○
数分
ファーストフード
クリーニング
映像
○
○
1,200∼4,000
1,000∼10,000
数分
音楽
○
○
1,000∼5,000
数分
給油+物販
(有人/無人)
△
○
1,000∼5,000
数分
・近隣商業施設情報
給油
(有人/無人)
△
○
洗車
△
○
1,000∼5,000
∼15分
駐車料金
○
○
100(∼5,000)
決済項目
ユーザの乗車状
態
およその金額
(円)
決済以外のサービス
DSRCクレジット決済の標準化要件
−DSRC応用決済の検討ステップ −
ステップ 1
自動車単位での自動車に対するサービス課金であり、徐行および一時停止を
前提として、入出区間内での課金料金または定額料金を決済する。
モニター画面を必要としないことを前提とする。
例) 駐車場、洗車機等
ステップ 2
自動車単位での自動車以外に対するサービス課金であり、停止状態を前提として、
商品購入の対価を決済する。
したがって、サービス提供にはモニター画面が必要となる場合もある。
例) ドライブスルー販売、ガソリン給油等
ステップ 3
サービスそのものに対する課金であり、駐車状態を前提として、商品購入または
情報購入の対価を決済する。
したがって、サービス提供にはモニター画面が必須となる。
例) 情報配信サービス等
DSRCクレジット決済の標準化要件
−利用シーン別実施要件−
クレ ジット 決済実施に必要な条
件
一般のICクレジット 利用
ST E P 1
ST E P 2
ST E P 3
〔駐車場〕〔洗車機〕
〔ドライブスルー〕〔ガソリン〕
〔情報提供型〕
【特徴】
①車に固有の課金
②処理時間は瞬時
③入出門2ヵ所有
④出門時決済
⑤モニター無で可能
【特徴】
①車以外に対して課金
②処理時間数分可能
③入出2ヵ所アンテナ可
④サービス提供後決済
⑤モニター必要
【特徴】
①車以外に対して課金
②処理時間数分可能
③入出門なし
④決済後サービス提供
⑤モニター必須
契約主体
事業者と個別契約
店舗または店舗運営会社との契約
カード決済開始時点
金額確定後
レジ等での金額確定後
料金ゲート等通過時
商品受取時
(サービス提供後)
対象金額確定時
(サービス提供前)
利用金額表示
利用者が認識できる方法で明示が
必要
端末・POS画面
路側表示器
路側表示器
車載器
路側表示器
車載器
カード利用・金額への同意
利用者の支払意思の確認が必要
PIN入力
確認ボタン押下等
PIN入力
(カーナビまたは
車載器付属PINパッド)
PIN入力
(カーナビ)
本人確認
利用者の特定が必要
PIN入力
利用可否チェック
EMV仕様に基づく
オフライン又はオンラインオーソリ
事業者端末による
オンラインオーソリ
オーソリ上限金額の設定
ICカードの設定により
オンラインオーソリ実行を判断
カード売上票の発行
カード売上の確証が必要
カード売上票出力または専用レシート出
力
希望時は事業者より売上票を送付
希望時は事業者より売上票を送付
または手交
希望時は事業者より売上票を送付
運用方法
利用者・事業者・カード会社三者が、
安全かつ確実な取引できる運用が
必要
①金額確定
②明細および金額を必ず利用者に
明示
③利用者が確認・了承
④決済
①利用金額確定
②金額を路側に表示
③決済
①サービスメニュー表示
②購入商品選択
③サービス受領
④明細と金額を明示
⑤利用者が確認・了承
⑥決済
①サービスメニュー表示
②購入商品選択
③明細と金額を明示
④利用者が確認・了承
⑤決済
⑥ダウンロード開始
悪用発覚またはオーソリ
不承認時の対応
不正利用の防止対策が必要
店員がカード利用できない旨口頭で伝
える
→現金または他カード
ゲートが開かない
→現金または他カード
車止等で出場させない
→現金または他カード
サービス提供しない
→他の決済手段要検討
不正使用の再発防止策
不正利用の再発防止策が必要
悪用情報の提供
(不正カードは返さないことも可能)
悪用情報をカード会社へ提供
本人利用否認時
瑕疵がある側が負担
PIN入力
→会員負担
PIN無
→原則会員へ補償
(加盟店負担の方向)
取引の正確性の確保が必要
―
本人確認を行えばネガDBチェック不要
金額変更が無いようにする運用と、
変更があった場合の運用
ダウンロード中止時、通信障害による受
信不可等の対応(クーリングオフ)
対象商品の利用明細が必要
レシートまたは伝票
希望時は路側装置より明細出力
商品と明細を受領
車載器(ナビ)で金額・購買履歴を表示
その他決済上
必要な条件
通常の端末取引と同様の処理が必
要
EMV仕様に基づくオフライン又はオンラインオーソリ
(PIN入力無時はネガDBチェックが必要)
事業者との契約により金額設定
(設定金額以下はICカードの判定による)
本人確認ない場合は原則加盟店負担の方向
(会員へは補償の方向)
※PIN入力有の場合は会員負担
項目
D SR C決済
ICクレジットカード
具体的な 要件
個々の店舗または経営母体毎にカード会社が加盟店契約締結可否を判断
未定
悪用情報をカード会社へ提供
(およびカーナビ画面に表示も要検討)
DSRCクレジット決済の標準化要件
−検討項目 −
システム構成
DSRCクレジット決済に必要な標準的なシステム構成を検討
システム要件
標準的なシステムに必要な要件を整理
代表的な決済シーン例
代表的な決済シーンのフローを検討
路側システム及び車載器に対する機能要件
路側システムに対する機能要件を整理
車載器に対する機能要件を整理
DSRCクレジット決済の標準化要件
−システム要件(ドライブスルー) −
(1)商品注文時の要件
①車載器IDの取得
②商品の注文
③注文内容・支払金額の確認
④支払い意思の確認
⑤ICクレジットカードによる決済処理
(2)商品引渡し時の要件
①車両の特定
②注文商品・支払い金額の表示
③商品の引渡し
DSRCクレジット決済の標準化要件
−システム構成
(ドライブスルー)−
商品引渡しゾーン
商品注文ゾーン
ドライブスルー管理アプリケーション
HOST
EMVクレジット決済
POS端末機
DSRC路側機
DSRC車載器
EMV
クレジットカード
決済ネットワーク
料金表示機
料金1200円
支払い
スイッチ
HMI
DSRCクレジット決済の標準化要件
−決済シーン例(有人ガソリンスタンド)−
【車載器単独】
【ナビ連動】
↓
↓
↓DSRC通信開始 ⇔
⇔ ARIB STD75,T88
↓機器認証・鍵交換 ⇔
⇔ DSRC-SPF
↓外部端末のHMIにて案内 →
→ PUSH配信アプリケーション
↓顧客DB確認 ←
← 車載器メモリアクセスアプリケーション
↓顧客マーケティング ←
← 車載器指示応答アプリケーション
↓決済方法確認 ←
← 車載器指示応答アプリケーション
↓ ↓店員が判断 ←
店員が油種を口頭確認
油種選択
← 車載器指示応答アプリケーション
↓ ↓店員が給油 →
→ PUSH配信アプリケーション
↓サービス配信/顧客誘導 →
↓
画像広告・商品メニュー配信 → PPP/LAN制御
↓店舗サービスサーバ ←
↓
商品選択
← 車載器指示応答アプリケーション
↓店舗サービスサーバ →
↓
商品金額表示
→ 車載器指示応答アプリケーション
↓店員が商品探す ←
↓
商品・購入意思確認
← 車載器(ナビ)の確認ボタン押下
↓料金表示 →
利用金額表示(路側)
利用金額表示
→ 車載器指示応答アプリケーション
↓ ↓利用者の意思確認 ←
← 車載器指示応答アプリケーション
↓EMV処理 ⇔
⇔ ICカードアクセスアプリケーション
↓EMV処理 ⇔
⇔ ICカードアクセスアプリケーション
↓店舗が利用者の確認 ←
↓売り上げ票印刷 →
↓EMV処理 ⇔
⇔ ICカードアクセスアプリケーション
↓決済結果通知 →
→ 車載器指示応答アプリケーション
↓DSRC通信終了 ⇔
⇔ ARIB STDT75,T88
↓退場
DSRC通信終了
退場
支払い意思確認
車両情報読取り
車載器/ナビ判定∼顧客確認∼サービス情報配信
決済方法(クレジット/現金)選択
クレジットカード情報読取
本人確認
売上票発行
給油ポンプ可動∼給油ができます 案内
決済完了通知
決済処理
カード認証
入場
DSRC通信開始
機器認証・鍵交換
キーOFFしないよう案内
DSRCクレジット決済の標準化要件
−路車間システムに対する機能要件(駐車場)−
支払金額の表示方法
路側シ
ス
テ
ム
• 支払金額の表示機能は原則、路側システムに持たせることとする。
ただし、その手段は限定しない。
• 車載器が金額表示(LED/LCD表示、音声通知等)の機能を搭載している
場合を考慮し、トランザクション上は路側機から車載器に対して金額を
通知する機能を設ける事とする。
売上票の印刷
• 売上票については、利用者が必要とする場合を考慮し、
路側システム側で発行する機能が必要な場合も想定。
ただし、DSRC駐車場の利便性を考慮し、事業者が利用状況に関するデータ
ベースの保持を前提条件として、電子データ(電子メール、WEBでの明細閲
覧等)で代用する簡易サービスについても可能と想定。
• カード会社
• カード番号
• 利用者氏名
• 利用日時
• 利用店舗名
• 決済金額
支払い金額の表示
(液晶表示、音声案内等)
車載器
• 表示、音声、若しくは他の手段による金額表示機能を有する車載器において
は、路側機からの金額通知により、支払い金額を表示する事とする。
ただし、車載器の金額表示機能はオプションとし、必須機能ではない。
金額表示機能を有しない車載器の場合は、データを無視する事とする。
• 利用者の支払意思の確認が可能な機能を車載器に持たせる事とする。
ただし、その手段について限定はしない。
支払意思の確認
売上票を発行する場合の必要な情報。
セキュリティ運用スキーム
−適用範囲−
ICカード
DSRC
車載器
DSRC
路側機
駐車場管理
サーバ
識別処理・セットアップ情報発行装置
セットアップカード
セットアップ装置
決済
システム
ICカード
発行装置
セットアップ
管理システム
路側識別処理
情報配信装置
路側識別処理
情報管理装置
コンテンツ
サーバ
DSRC通信区間
セットアップ
システム
鍵配信
システム
適用範囲
セットアップ
情報配信装置
いずれかに実装
前提条件
前提条件
-EMVクレジットカードによる決済
-駐車場管理システム
-DSRC−SPFを使用
DSRC通信区間の
DSRC通信区間の
セキュリティを確保
セキュリティを確保
運用に必要なシステム
運用に必要なシステム
-路側識別処理情報配信システム
-セットアップシステム
インフラへはDSRC路側機か駐車場管理サーバのいずれかに実装
路側識別情報 : DSRC通信区間における機器認証並びに暗号化・復号処理を実行するための情報
路側管理 番号通知