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分析講習会 基礎コース 蛍光X線分析

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(1)

分光分析の楽しさ

新潟県工業技術総合研究所

下越技術支援センター 永井直人

(2)

分光分析とは

• あらゆる波はさまざまな振動数をもつ単色波

の重ね合わせと考えることができる。

• 逆に、物質から出てくる波の振動数分布(ス

ペクトル)が分かると物質の様子が分かる。

(3)

分光分析にはどのようなものがあるか

• 蛍光X線分析

• 紫外・可視分光

• 赤外分光

• ラマン分光

• X線光電子分光

• マイクロ波分光

• ICP発光分析

(4)

分光分析から得られる情報

• 元素情報

• 例:C、O、N、Alが検出

• 化学構造情報

• 例:ナイロン6と水酸化アルミの混合物

• 分光分析の種類によって異なる情報が得ら

れる(目的に応じて手法選択する楽しみ)

(5)

化学構造解析手法としての赤外および

ラマン分光分析

• 本日は赤外およびラマン分光分析に話を限って話

題提供する。

• 特徴:化学構造に関する情報が得られる。特に配向

性など他の方法では得られないユニークな情報が

得られる。

• 高真空を使わないため、自分で測定の方法を工夫

してさまざまな情報を得られる。

• 測定が迅速なのでトラブル・クレーム対策に向いて

いる。

• 非破壊分析なので、他の手法との併用ができる。

(6)

分析対象材料も多い

• 半導体、セラミックス、金属表面処理材料

• プラスチック、食品、工業材料異物、食品異

• 繊維、高分子エレクトロニクス材料

• 医療、医薬、バイオ

• 農業、木材

(7)

分光分析を業務に生かす

(1)付着物、混入物など異物の同定

(2)酸化劣化など化学構造状態の変化

トラブル原因究明・クレーム対策

(3)材料の特性に影響を及ぼす構造を知る

結晶性、結晶化度、配向、コンフォメーション、コンフィギュ

レーション、欠陥構造、分子間相互作用

新規材料開発・機能性材料の開発

反応解析・時間分解

(8)

目次

• (1) 基本的なことがら(測定原理と特徴など)

• (2) 異物分析の実例

• (3) 劣化(反応)解析の実例

• (4) 材料特性評価の実例

• (5) まとめ

• テクニックについては事例の中で随時紹介

(9)

物質の結合状態

キッテル固体物理 学入門(丸善)

(10)

双極子モーメント

• -eと+eの二つの電荷が距離d離れてあるとす

ると

μ=e・d

というベクトル量を双極子モーメントという

(11)

分極率

• 原子や分子が外部から電場の作用を受ける

と、その中における正負電荷の分布状態が

変わり、これによって新たに双極子モーメント

を生じる。

μ’=α・E

このαを分極率という

(12)

基本的な官能基

(13)

13

特性吸収帯の位置

-CH2- -CH2- 4000 3000 2000 1500 1000 650 (cm-1) 伸縮振動 変角振動 -CH3 Si-O-Si C-O-C -CH3 OH NH -CN -NCO C=O C=C アミド(C=O) アミド(NH) C-F

(14)

14

吸収ピークの波数位置から分子構造、官能基に関する情報

スペクトル全体の波形から物質そのものが推定できる。

例:ABS

(15)

カルボン酸とその誘導体

(16)

エステルの加水分解

(17)

コンフォメーション

(18)

フーリエ変換型赤外分光光度計(FT-IR)

光源 検出器 ↓ AD変換 器 ↓ PC 固定鏡 移動鏡 半透鏡 (ビームスプリッター) (Ge/KBr) 放物面鏡 放物面鏡 l1 l0

1)multiplex advantage

同時測光が可能ため信号の利用率が高い。

2)optical throughput advantage

スリットが不要なため光束利用率が高い。

3)high accuracy in wave number

レーザー(He-Ne)光で干渉計の位置をモニ

ターするため波数精度が高い。

干渉計

(マイケルソン型)

(19)

インターフェログラム

光源スペクトルと干渉計からの出力信号の関係

単色光の場合

2色の単色光の

場合

連続光の場合

光源スペクトル 干渉計からの出力信

cosine波

2種のcosine波

の重なりあわ

種々のcosine波の

重なりあわせ

光路差0で振幅は

出典:「FT-IRの基礎と実際(第2版)」田隅三生,東京化学同人(1994)

(20)

フーリエ変換

インターフェログラムパターンとスペクトル

フーリエ変換:インターフェログラムのパターンからどのような周波

数の重ねあわせ(周波数分布)であるかを数学的に

処理

FT-IRの場合、コンピュータを用いたフーリエ変換が分光となる

出典:「新化学実験講座4 基礎技術3 光Ⅰ」丸善(1976)

0

光路差 x 波数 n フーリエ変換

I

(x

)

B ( n )

(21)

赤外とラマンの比較

赤外分光分析

ラマン分光分析

最小ピクセルサイズ 2.6μm

1μm

測定波数範囲

7800~700cm

-1

一度に測定可能

8000~50cm

-1

複数回に分けて測

波数安定性

高い(FT方式)

低い(分散型)

測定モード

透過、反射、ATR

(試料形体に合わ

せたモードの選択)

散乱(試料形体の影

響が少ない)

その他

試料ダメージが少

ない。末端官能基。

水蒸気・炭酸ガスに

よる擾乱。データ

ベースが豊富。

蛍光がでるサンプ

ルの測定は困難。

骨格振動。水中成

分が分析可能。

(22)

水蒸気と二酸化炭素

4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 500 Wavenumber (cm-1) Absorb ance (a. u.)

CO

2

H

2

O

CO

2

H

2

O

H

2

O

N

2

gasによるパージや真空排気などでこれらの吸収を除くことが必要

(23)

ポリエチレンの赤外とラマンスペクトル

1600 1400 1200 1000 Wavenumber (cm-1) IR Raman 透過率% 散乱強度 遷移が有限の確率をもつか、 あるいは正確にゼロの確率 をもつかを見出す時に使うこ とができる 対称性からわかること

(24)

PETの赤外とラマンスペクトル

1800 1600 1400 1200 1000 Wavenumber (cm-1) IR Raman 透過率% 散乱強度

(25)

ピークから何が分かるか

波数位置: 官能基のタイプ コンフォメーションの違い 強度: 濃度・厚さ 強度比: 配向度 シフト:応力 半値幅: 結晶性 シフト、半値幅: 相互作用 ただし、 素励起(プラズモン、 エキシトン、ポーラリトンなど) が共存する場合は注意 50x10-3 40 30 20 10 0 A bs orban c e 1780 1760 1740 1720 1700 1680 Wavenumber (cm-1)

(26)

異物分析の特徴と対処

• 小さいけど目で見える(数ミクロン-数mm)

• 複合材であることが多い(検索でヒットすると

は限らない)。

• 迅速性が要求されるため赤外及びラマン分

光分析で対応する場合が多い。候補品があ

れば早く対処できる。

• 頻度が高いポリマーや無機成分などはデー

タベースでパターンを覚えておくことが有効。

(27)

40 30 20 10 0 -10 x10 -3 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 Wavenumber (cm-1) アクリロニトリルースチレン共重合体 アクリルニトリルスチレン 共重合体 0.20 0.15 0.10 0.05 0.00 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 Wavenumber (cm-1) ナイロン6成形品ナイロン6 0.16 0.14 0.12 0.10 0.08 0.06 0.04 0.02 0.00 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 Wavenumber (cm-1) PET ポリエチレンテレフタレート (PET) 0.4 0.3 0.2 0.1 0.0 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 Wavenumber (cm-1) 4フッ化レジンフィルムテフロン 0.4 0.3 0.2 0.1 0.0 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 Wavenumber (cm-1) セルロース セルロース 50 40 30 20 x10 -3 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 Wavenumber (cm-1) ポリ塩化ビニル(PVC)塩化ビニル

各種樹脂の赤外スペクトルパターンの違い

スペクトルパターンから樹脂を同定することが可能である

(28)

無機成分のIRスペクトル例

0.8 0.6 0.4 0.2 A bsor ba nce 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 Wavenumber (cm-1) 硫酸アンモニウム 炭酸カルシウム 水酸化アルミニウム

(29)

無機成分のIRスペクトル例

1.4 1.2 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 A bsor ba nce 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 Wavenumber (cm-1) 塩基性炭酸銅 二酸化ケイ素 酸化チタン

(30)

ポリマーのラマンスペクトルの例

Intens ity 1800 1600 1400 1200 1000 Raman shifts (cm-1) テフロン ポリエチレン ポリプロピレン

(31)

Intens ity 1800 1600 1400 1200 1000 Raman shifts (cm-1) アクリル PET ナイロン66 ポリカーボネート ナイロン6

ポリマーのラマンスペクトルの例

(32)

ポリマーのラマンスペクトルの例

Intens ity 1800 1600 1400 1200 1000 800 600 400 200 Raman shifts (cm-1) 塩ビ ポリアセタール ポリスチレン

(33)

無機成分のラマンスペクトルの例

Intens ity 1000 800 600 400 200 Raman shifts (cm-1) 酸化亜鉛 炭酸亜鉛 リン酸亜鉛 塩基性炭酸銅 硫酸ナトリウム

(34)

結晶性の変化(ラマンスペクトル)

Intens ity 1000 800 600 400 200 Raman shifts (cm-1) Anatase Rutile Amorphous Intens ity 1800 1600 1400 1200 1000 Raman shifts (cm-1) スクロース スクロース水添加

(35)

片刃

(36)

千枚通し

(37)

異物試料 片刃 サンプリング 異物の取り出し ウェハ上への固定 異物 Siウェハ 赤外線領域 で透明ならば どのような素材 でも構わない。 Siウェハは1Ωcm 以上の抵抗品 を使うべし

(38)

試料をつぶす

顕微赤外装置にセッティング 測定

(39)

0.4 0.3 0.2 0.1 0.0 Abso rba n c e 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 Wavenumber (cm-1) つぶした場合 つぶさない場合

糸状異物の分析例

(40)

2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 -0.5 A bsor ba nce 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 Wavenumber (cm-1) 黒色部 正常部 黒色部アルコール抽出 そのまま分析して比較すると油脂(トリグリセリド)しか認められない。

ハンバーガーに混入した黒色オイル状異物

エタノールを滴下すると黒色異物だけ取り出せ、カルボン酸塩(●)と フタル酸エステル(▼)の混合物であることが分かる。 ● ▼ ▼

1740→1730

(41)

4000 3000 2000 1000 0 In ten si ty 1000 800 600 400 200 Raman shift (cm-1) ×2 ×2 ×3 Fe3O4 Fe2O3 異物

鶏肉中の黒色異物分析

(42)

ATRプリズム 分析試料 圧着 表面付着物 引き離す 表面付着物が 転写されて残る!

ATR転写法による表面付着物の分析

(43)

43/25

樹脂割れのATR転写法による分析結果

100x10-3 80 60 40 20 0 Abso rba n c e

×10

1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000 Wavenumber (cm-1)

(44)
(45)

ATRスペクトル

0.30 0.25 0.20 0.15 0.10 0.05 0.00 -log(I / I 0 ) 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 Wavenumber (cm-1) NG OK ATR

(46)

サブμm以下の表面層をどうやって分析す

るか

極薄膜をサンプリングできるか?

(47)

ナノキャッチャー法による表面サンプリング装置

の開発

Diamond Blade Sample CCD Camera Illuminated light

Horizontal Precision Stage Vertical Precision Stage

Electrostatic Capacitance Displacement Sensor Roberval type Load Cell

Sample Holder

Gonio Stage X-Stage

Y-Stage Z-Stage -Stage -Stage Blade Holder Controller PC

N. Nagai et.al, Applied Spectroscopy 63 (2009) 66.

(48)
(49)
(50)

シミのNCスペクトル

1.4 1.2 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 -log(I / I 0 ) 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 Wavenumber (cm-1) NG OK NC

(51)

しゃもじの変色

(52)

ラマン散乱分析結果

50x103 40 30 20 10 0 In te n sity 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 500 Raman shift (cm-1) C=C C=C C-C 共役系を有する カロテノイドが検出

(53)

劣化(反応)解析

• 反応による化学構造変化をおさえておく。

• 劣化生成物のスペクトルもデータベースとし

ての価値がある。

• 劣化物が共存するとラマンでは蛍光がバック

グラウンドとなりシグナルが取れないことがあ

る。

(54)

PETのTG/DTAチャート

25 20 15 10 5 0 Heat Flow (  V) 350 300 250 200 150 100 50 Temperature (℃) ガラス転移 結晶化 融解 分解 岡田英樹 IR分析テクニック事例集(技術情報協会) 27.50 27.45 27.40 27.35 27.30 27.25 27.20 Weig ht (m g)

(55)

PETのIRスペクトル

1.2 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 69℃ 116℃ 130℃ 152℃ 215℃ 253℃ 270℃ 101℃ 80℃ 350℃ R.T. Wavenumber (cm-1 -l og (I/I 0 )

(56)

PETのIRスペクトル(拡大)

1.2 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 2000 1800 1600 1400 1200 1000 800 69℃ 116℃ 130℃ 152℃ 215℃ 253℃ 270℃ 101℃ 80℃ 350℃ R.T. 結晶化バンド 結晶化バンド 酸化ピーク 非晶バンド -l og (I/I 0 ) Wavenumber (cm-1

(57)

PETのIRスペクトル(拡大)

0.15 0.10 0.05 0.00 -0.05 -0.10 2000 1800 1600 1400 1200 1000 800 69℃ 116℃ 130℃ 152℃ 215℃ 253℃ 270℃ 101℃ 80℃ 350℃ R.T. 非晶バンド -l og (I/I 0 ) Wavenumber (cm-1

(58)

LDPEのTG/DTAチャート

50 40 30 20 10 0 -10 Heat Flow (  V) 350 300 250 200 150 100 50 Temperature (℃) 8.65 8.60 8.55 8.50 8.45 8.40 Weig ht (m g) 融解 酸化・酸化分解

(59)

PEのIRスペクトル

0.4 0.3 0.2 0.1 0.0 -log( I/I 0 ) 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 Wavenumber (cm-1) 350℃ 320℃ 300℃ 245℃ 145℃ 115℃ 87℃ R.T.

(60)

PEのIRスペクトル(拡大)

0.4 0.3 0.2 0.1 0.0 -log( I/I0 ) 2000 1800 1600 1400 1200 1000 800 Wavenumber (cm-1) 350℃ 320℃ 300℃ 245℃ 145℃ 115℃ 87℃ R.T. C=C C-O COOH C=O

(61)
(62)

クラマース・クローニッヒ変換を使う場

合の注意点

屈折率(n)と消衰係数(k)を計算する場合は特に以

下に注意する。

• (1)入射角は小さくとる(12°程度)

• (2)表面反射のみが必要(裏面反射は裏面を荒

らすなどして除去する)

• (3)できるだけ広い周波数領域を測定し、データ

がない場合は外挿する。

定性分析に利用する場合は(1)に注意し、裏面反

射が返ってこない吸収が大きな波数領域に適用す

る。

(63)

未処理試料のKKT後スペクトル

Im (D F ) 2000 1800 1600 1400 1200 1000 800 Wavenumber (cm-1) Surface 5μm depth 2000 1800 1600 1400 1200 1000 800

Kramers-Kronig変換 (KKT)

反射スペクトル

吸収スペクトル相当

N. Nagai et.al, Polymer Degradation and

Stability, 81 (2003) 491-496.

(64)

72hr処理後試料のKKT後スペクトル

Im (D F ) 2000 1800 1600 1400 1200 1000 800 Wavenumber (cm-1) Surface 5μm depth

表面近傍でケトンやカルボン酸が形成されている

(65)

構造変化モデル

O OH C HO CH2 C CH3 O C OH O CH2 O C O O C CH3 CH3 C CH2 CH3 OOH C OH O

(66)

劣化構造の深さ方向変化

0.25 0.20 0.15 0.10 0.05 0.00 5 4 3 2 1 0

Depth (

m)

I (1600cm

-1

)/I (820cm

-1

)

表面近傍

0.5μm程度の領域に大きく構造変化した領域が存在

(67)

PI/Cu試料

Polyimide (1.5

m) / Cu (0.3

m) / Si

PI は250ºC 30分間 キュアされ、

121ºC 100%湿度で24 時間保持.

試料1 添加なし

試料2 1wt% 1H-tetrazole 添加

C N C C N C O O O O O N N N H N Polyimide 1H-tetrazole

N. Nagai et.al, Applied Surface Science 171 (2001) 101-105.

(68)

切削面の光学顕微鏡写真

surface Cu Si PI interface scan IR Si PI Cu

(69)

ラインスキャンIR反射スペクトル

2000 1800 1600 1400 1200 1000 800 A bso rb an c e Wavenumber (cm-1) 2000 1800 1600 1400 1200 1000 800 2000 1800 1600 1400 1200 1000 800 A bso rb an c e Wavenumber (cm-1) With tetrazole Without tetrazole Surface

(a) (b)

(70)

カルボン酸塩の深さ分布

5 4 3 2 1 0 1.2 0.8 0.4 0.0 Depth (m) (b) 5 4 3 2 1 0 1.2 0.8 0.4 0.0 Depth (m) I (160 0cm -1 ) / I (136 2cm -1 ) (a)

(71)

レジストの光照射反応

+ +H2O hn N2 R1 O C O R1 R1 COOH OH CH2 R2 C R1 O O CH2 R2

N. Nagai et.al, Surface and Interface Analysis 34 (2002) 545-551.

(72)

3500 3000 2500 2000 1500 1000 500 1800 1600 1400 1200 1000 Raman shift (cm-1) Inte ns it y 新米 古米 古古米 ラマン分光法による米中油脂の不飽和度の 変化 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 新米 古米 古古米 I( 1 2 6 0 )/ I( 1 3 0 0 )

米の劣化分析 不飽和度

(73)

40x10-3 30 20 10 0 Ab so rban c e 1900 1800 1700 1600 1500 1400 Wavenumber (cm-1) 古米 新米 古古米 カルボン酸 エステル 赤外分光法による米中油脂の酸化度の変化 0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 新米 古米 古古米 I( 1 7 0 0 )/ I( 1 7 3 8 )

食品の変性 米の劣化分析 酸化

(74)

グラファイトの振動モード

(75)

材料特性評価

• キーバンドを見つける

• データ処理を工夫する

• 官能基だけではなく配向やコンフォメーション

などについても考察し、高次構造変化につい

て推定する。

(76)

1355

/I

1580

とLaの相関

1355

/I

1580

:黒鉛化度を評価するパラメータとして広く採用

F. Tuindtra and J. Koenig

(77)

3000 2500 2000 1500 1000 In ten si ty 1800 1600 1400 1200 1000 Raman shifts (cm-1) 赤血球 血清

血液のラマンスペクトル

(78)

3300 3250 3200 3150 3100 3050 3000 In ten si ty 1380 1370 1360 1350 Raman shifts (cm-1) 励起波長(nm) ピ ーク位置(c m -1 )

赤血球のポルフィリンバンド

R.Bayden et.al, J.Raman Spectroscopy 33 (2002) 512-523.

(79)

PETシートの延伸によるスペクトル変化

1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 Abso rba n c e 1800 1600 1400 1200 1000 800 Wavenumber (cm-1) 延伸方向平行 延伸方向垂直 未延伸

(80)

玄米断面のイメージング

• FT-IRによる測定(反射)

○測定条件 分解能:8cm-1 積算回数:16回(3.06秒) ピクセルサイズ:100μm 測定エリア:5800×3300μm スペクトル数:2006 測定時間:102分

部位ごとにスペクトルが異なる

多糖類(1170cm

-1

アミド(1550cm

-1

油脂(1740cm

-1

でイメージング

2012/10/19 80

(81)

多糖類(1170cm

-1

玄米断面のイメージング

• FT-IRによる測定(反射)

○測定条件 分解能:8cm-1 積算回数:16回(3.06秒) ピクセルサイズ:100μm 測定エリア:5800×3300μm スペクトル数:2006 測定時間:102分

油脂(1740cm

-1

アミド(1550cm

-1

2012/10/19 81

(82)

玄米断面のイメージング

• ラマンによる測定

○測定条件 レーザ波長:532nm 露光時間:1秒 積算回数:20回 測定点数(X, Y):(58, 32)=1856 ステップサイズ:100μm 全測定時間:619分 多糖類(940cm-1)、油脂(1660cm-1アミド(1670cm-1カロテイノイド(1520cm-1でイメージング 2012/10/19 82

(83)

玄米断面のイメージング

• ラマンによるイメージング

多糖類(940cm

-1

○測定条件 レーザ波長:532nm 露光時間:1秒 積算回数:20回 測定点数(X, Y):(58, 32)=1856 ステップサイズ:100μm 全測定時間:619分 2012/10/19 83

カロテノイド(1520cm

-1

油脂

タンパク質(1660cm

-1

(84)

数学的・統計学的手法

を適用

膨大なデータから重要な情報を抽出

★ケモメトリックス★

ケモメトリックスについて

滴定・秤量等は1回の測定で

1つのデータを取得

■従来の分析■

FT-IR、ラマン等は複数の数

値データ(スペクトル)

■機器分析■

同時に様々な情報がスペクトルの中に

サンプルが増えると劇的に情報が増える

2012/10/19 84

(85)

雪室ニンジンの分析

• FT-IRで組成分析

部位ごとにサンプリン

グしてATRで測定

• ATR測定のイメージ

1 2 3 4 肉部 心部 加圧治具 採取した部位 ATRクリスタル 赤外線の光路 光源・干渉計から 検出器へ 加圧治具でサンプルを クリスタルに接触 サンプルを取り除き 残った液体を乾燥し測定

2012/10/19 N. Nagai, H. Okada et.al, Applied Spectroscopy 85 66 (2012) 1087-1090.

(86)

-log(I / I 0 ) 1200 1150 1100 1050 1000 950 Wavenumber (cm-1) Glucose Fructose Sucrose 1:1:1

糖の赤外スペクトルパターンの違い

(87)

ケモメトリックス(PCR)の適用

フルクトースの予測と参照の関係 フルクトース100% グルコース100% スクロース100% 複雑なスペクトルの重なり 糖を混合して作成したサンプルのスペクトル PCRで解析 2012/10/19 87 (グルコース、フルクトース、スクロース)

(88)

-lo g( I/I0 ) 1200 1150 1100 1050 1000 950 Wavenumber (cm-1) 1 2 3 4 0.05 -lo g( I/I0 ) 1200 1150 1100 1050 1000 950 Wavenumber (cm-1) 1 2 3 4 0.05 -lo g( I/I0 ) 1200 1150 1100 1050 1000 950 Wavenumber (cm-1) 1 2 3 4 0.05 -lo g( I/I0 ) 1200 1150 1100 1050 1000 950 Wavenumber (cm-1) 1 2 3 4 0.05 (a) (b) (c) (d) -lo g( I/I0 ) 1200 1150 1100 1050 1000 950 Wavenumber (cm-1) 1 2 3 4 0.05 -lo g( I/I0 ) 1200 1150 1100 1050 1000 950 Wavenumber (cm-1) 1 2 3 4 0.05 -lo g( I/I0 ) 1200 1150 1100 1050 1000 950 Wavenumber (cm-1) 1 2 3 4 0.05 -lo g( I/I0 ) 1200 1150 1100 1050 1000 950 Wavenumber (cm-1) 1 2 3 4 0.05 (a) (b) (c) (d)

ニンジンのスペクトルの変化

(a)収穫後 (b)冷蔵庫保管 (c)雪室貯蔵 (d)雪下貯蔵

(89)

0.26 0.29 0.12 0.17 0.47 0.42 0.14 0.21 0.28 0.29 0.75 0.63 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1 2 3 4

glucose fructose sucrose

0.26 0.26 0.19 0.16 0.35 0.37 0.20 0.21 0.39 0.37 0.61 0.62 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1 2 3 4

glucose fructose sucrose

0.10 0.13 0.10 0.11 0.21 0.24 0.13 0.16 0.69 0.63 0.78 0.74 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1 2 3 4

glucose fructose sucrose

0.15 0.20 0.18 0.22 0.30 0.34 0.19 0.22 0.55 0.46 0.63 0.56 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1 2 3 4

glucose fructose sucrose

Sampling Position Sampling Position

Content Ratio (a) (b) (d) (c) 0.26 0.29 0.12 0.17 0.47 0.42 0.14 0.21 0.28 0.29 0.75 0.63 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1 2 3 4

glucose fructose sucrose

0.26 0.26 0.19 0.16 0.35 0.37 0.20 0.21 0.39 0.37 0.61 0.62 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1 2 3 4

glucose fructose sucrose

0.10 0.13 0.10 0.11 0.21 0.24 0.13 0.16 0.69 0.63 0.78 0.74 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1 2 3 4

glucose fructose sucrose

0.15 0.20 0.18 0.22 0.30 0.34 0.19 0.22 0.55 0.46 0.63 0.56 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1 2 3 4

glucose fructose sucrose

Sampling Position Sampling Position

Content Ratio (a) (b) (d) (c)

ニンジンの糖成分の組成比の変化

(a)採取後 (b)冷蔵庫保管 (c)雪室貯蔵 (d)雪下貯蔵

(90)

まとめ

(1) 赤外およびラマン分光による各種材料の分析事例を紹介した。 (2) 異物分析、反応解析、材料特性分析でややアプローチが異なる。 ①異物分析では官能基で分類しスペクトルパターンをデータベース化することが 重要。 ②反応解析では、反応を推定しつつ小さなスペクトル変化にも注目する必要がある。 ③材料特性評価では、キーバンドを見つけ出し、データ処理に工夫をすることが重要 となる。 (3) 赤外およびラマン分光分析はあくまで官能基レベルの局所構造解析技術であり、 よりグローバルな構造を調べるためには工夫が必要である。

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