雇用の拡大と
人材のギャップ
世界中で、
雇用主が必要とする熟練した
プロジェクトマネジメント人材と、
その専門的役割を満たすことの
できる人材との間で
ギャップが広がりつつある。
この傾向は2008年にPMIが初めての人材ギャップ分析を行った時より
増加しており、2012年の2度目の分析の予想をも上回っている。
ギャップが広がった理由は次のとおりである。
プロジェクト指向のスキルを必要とする仕事が劇的に増加した
プロフェッショナルスキルを持つ人材の定年退職を含む人材減少
中国やインドのように急激に経済が発展した国における、プロジェクト人
材の需要の急増
これらの要因は、プロジェクト・マネジャーが従事する組織の中で、変化と革新を推
進する役割をより助長させる。直接、もしくは間接的に、プロジェクトは日々我々の生
活を変化させる可能性があり、現にそうなっている。
その結果、現在および未来のプロジェクト人材には、第一線でかなりの機会がある。
より多くの人材が専門職に就き、人材のギャップを狭めるよう働きかける義務があ
る。
機会が拡大している中、
かなりの人材が定年を迎えることが、
熟練したプロジェクト・プロフェッショナル
にとって非常に前向きな雇用の展望
を示している。
2023
2025
2021
2019
2017
2027年までに、企業のプロ
ジェクトマネジメントに関連す
る役割を持つ人材の雇用が
8770万
人になる。
2027
一方、有能な人材の不足は、戦略的イニシアチブを実施し、変化を促進
し、革命をもたらすためにその才能に依存する組織にとって大きなリスクとな
る。
11ヵ国の分析結果によると
人材ギャップによる損失は
2027年までのGDPで
2079億米ドル
に上る可能性がある
役割範囲の拡大と求人の増加
世界経済はよりプロジェクト指向型になってきている。医療や出版、プロフェッショナルサ
ービス業界などといった従来プロジェクトが主流ではなかった業界にもプロジェクトマネジメン
トの実施が広がっているからである。
この状況下でプロジェクト・マネジャーの役割は極めて重要である。
組織がますますテクノロジーに頼り、プロジェクトを必要とするため雇用機会も生まれる。組織は戦略と行動を結び 付け、プロジェクトの利益が実際に期待通りに届けられるよう取り組んでいる。 人員の減少、特に経験を積んだベテラン実務者が定年に達することにより、多くのプロジェクトに関係する求人が 増えている。米国では、製造業は減少した人員のほぼすべてにあたる97%の求人が発生し、マネジメントとプロフ ェッショナルサービスでは減少した人員の約半分の52%の求人が同じ理由から発生するだろう。主要な分野
11か国による分析で、 2017年から2027年の間に プロジェクト指向型分野における 規模拡大および人員の減少 により発生する求人数17%
拡大
製造・建設 970万件 公共 27万9千件米国の医療分野
米国での分析結果によると、 プロジェクト指向の仕事の割合が 最も大きくなった分野である 情報サービス・出版 550万件 金融・保険460万件 マネジメント・プロフェ ッショナルサービス 170万件 石油・ガス 4万9千件2017
PMIのタレント・トライアングル
®に示されているように、複数の必要とさ
れる能力 ―テクニカルスキル、リーダーシップスキルに加えストラテジック&
ビジネスマネジメントスキル―を持つ実務者の需要は高い。
アンダーソン・エコノミック・グループ(AEG)とPMIは先進国および発展中の経済力を代表する5大陸11か国の プロジェクト関連雇用機会を分析した。プロジェクト関連業務は合計で33パーセント増加すると予測されている。選ばれた国の雇用の展望
今日のプロジェクト・
プロフェッショナルの
理想的なスキルセット
© Project Management Institute. All rights reserved.中国 インド 米国 日本 ブ ラジ ル ド イツ イ ギ リス カ ナダ スト ラ リ ア ア ラ ビア 4600 万 3490 万
2017年と2027年のプロジェクトが主流となっている業界におけるプロジェクトマネジメント業務
2170 万 200 万 120 万 779,828 574,399 228,077 93,861 1470 万 670 万 880 万 340 万 380 万 190 万 240 万 190 万 100 万 690,184 474,495 201,127 73,352 2017 2027人材ギャップが世界に及ぼす結果
この分析により、プロジェクト・マネジャーは国の生産性に貢献することが
わかった。それはGDPを上昇させる、すなわち生活水準に寄与している。
政策立案者はこの情報を使用し、プロジェクトマネジメントのスキルセット
が経済的成果に及ぼす重要性を評価することができる。
DGPへのリスク プロジェクトマネジメン トの人材不足による もの2080億米ドル
中国 インド 米国 日本 ドイツ オーストラリア アラブ首長国連邦 ブラジル イギリス カナダ サウジアラビア 1210億 234億 153億 99億 40億 39億 30億 27億 21億 3億 225億 GDPへの貢献 プロジェクトが主流となって いる業界の2027年の予 測から20.2兆米ドル
国別のGDPへのリスク
単位:米ドル前後関係の分析
就業チャンスはそこまできている
これらの数字には、プロジェクトマネジメントが職務の一部または全部を占める仕事が含まれる。今日、
組織が人員のプロジェクトマネジメント能力とその重要性を認めるにつれ、ますますプロジェクトマネジメン
ト職務を含む多様な職業が急増している。
2016年の人材ギャップ分析は、2008年および2012
年の分析による発見を強く肯定した。
2008年の分析では、プロジェクトマネジメントが主流となって
いる業界は大きく成長している分野であり、将来実務者の
準備ができない場合、数千億という経済的な損失をもたら
す可能性があるという結果であった。
2012年の分析でも同様な結果を示し、プロジェクト・マネジ
ャーの将来の需要が他の職種への需要より急増していること
がわかった。また、この分析ではプロジェクト関連の雇用が
5240万人に達すると推定されたが、2017年の初めには当
初の予見を上回り、すでに約6600万人に達した。
当初の予測 2020年までに5240万
件の求人 実際の総数 2017年現在6590万
件の求人プロジェクト・プロフェッショナルになるにはさまざまな道があり、その道筋には正
解も間違いもない。確かなことは、組織のプロジェクト人材へのニーズは少なく
ともPMIが最初の人材ギャップ・レポートを発表した2008年以降、急速に高
まっていることである。
2027年まで新規プロジェクト
関連任務に毎年約
220万人
の人材が必要になる
分析した11か国のプロジェクトが主流な
業界では、毎年新たに作られる職が
発生すると予想されている。
中国 インド 米国 ブ ラジ ル 日本 イ ギ リス ド イツ オ ー スト ラ リ ア カ ナダ サウ ジ ア ラ ビア ア ラ ブ首長国連邦 110 万プロジェクト人材の新しい仕事
2017-2027の年間平均
706,682 16,820 11,690 9,990 8,964 2,695 2,051 56,440 36,979 213,9742017年米国では、プロジェクトマネジメント型の業種の人員の給与は、非プロジェク
トマネジメントの業種より平均的にはるかに高かった。
その差は82パーセントにもなる。
世界レベルでは、「Earning Power: Project Management Salary Survey」に示されているように、資格取得に よっても給与水準が引き上げられる。PMIの2年ごとのレポート第9版では、調査対象者の中でProject Management Professional (PMP)® 資格を持つ人の給与は、そうでない人より平均20%高いことが判明した。 予想される仕事の増加、競争力のある給与と違いを生む機会があるため、プロジェクト・プロフェッショナルの未来は明る い。 「プロジェクトマネジメント 雇用の拡大と人材のギャップ 2017 – 2027」は、PMIのためにAEGが行った、プロジェクトマ ネジメントに関連する雇用と業界活動に関する3度目のアセスメントである。利用可能なデータを使い、AEGはプロジェ クトマネジメント指向の職種の人材不足の規模を、米国および10か国のプロジェクトマネジメントに強く依存している業 種において予測した。また、AEGは将来の雇用に対して新たなプロジェクト人材を準備できない場合に起きる経済的な 損失を見積もる方法を開発した。2017年の方法は、2008年および2012年に実施された人材ギャップ調査に整合し ている。
キャリアの経済的な見返り
本レポートについて
2004 2008 2009 2010 2011 2015 2016 2017米国のプロジェクト型の職種の給与
単位:米ドル プロジェクトマネジメントが 中心となっている職種 9.3万 9.1万 8.1万 9.8万 9.7万 10.4万 10.5万 10.5万 5.0万 4.9万 4.3万 5.4万 5.7万 5.7万 5.8万 5.3万 プロジェクトマネジメントが 中心でない職種82%
高い
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