中間報告書
第
21
期
株主の皆様には、平素は格別のご高配を賜り誠にありが とうございます。 第21期中間報告書をお届けするにあたり、一言ご挨拶を 申しあげます。 2017年度上半期の我が国経済は、引き続き緩やかな回 復基調で推移しましたが、海外経済の不確実性等により先 行き不透明な状況が継続いたしました。 こうした中にあって当社のチタン事業は、輸出向けについ ては引き続き航空機の製造が堅調であること、為替レート が前年同期に比べ円安で推移したことから売上高が増加い たしました。また、国内向けにつきましても一般産業用展 伸材の需要回復により売上高が増加いたしました。この結果、 チタン事業の売上高は14,117百万円となりました。 ポリシリコン事業では、半導体用ポリシリコンの需給調整 が継続していることに加え、上半期の一部出荷が下半期に 後ろ倒しとなることから販売数量が減少し、売上高は2,902 百万円となりました。 高機能材料事業では、半導体需要の増加に伴う高純度チ タンの販売が増加した一方、液晶用途のTILOP(タイロッ プ)の需要調整により粉末チタンの販売数量が減少したた め、売上高は昨年同期並みの1,102百万円となりました。 以上の結果、2017年度上半期の売上高は18,122百万 円とチタン事業の売上高増加に伴い増収となりました。また、 利益につきましては、チタン事業での売上高増加や全社的 なコスト合理化、為替レートが円安で推移したこと等により、 営業利益は417百万円、経常利益は413百万円、四半期 純利益は240百万円となりました。 なお、当期の中間配当につきましては、当上半期の業績 を踏まえ誠に遺憾ながら見送ることとさせていただきました。 2017年 度 の 通 期 業 績 予 想につきましては、 売 上 高 43,200百万円、営業利益2,700百万円、経常利益2,500 百万円、当期純利益1,500百万円を予想しております。 なお、期末配当につきましては、販売環境等に未確定要 素があることから引き続き未定とさせていただきます。 当社は、いかなる環境の中でも安定業績を確保し、グ ローバル市場におけるプレゼンスを高め、持続的に成長で きる企業体であることを目指して引き続き取り組んでまいり ますので、株主の皆様におかれましては、なにとぞ格段の ご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申しあげます。 2017年11月 代表取締役社長
株主の皆様へ
0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 39,180 2016年度 23,569 41,149 2015年度 2017年度 17,964 43,200 (予想) 18,122 (百万円)
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売上高
上半期 通期 △2,000 △1,000 0 1,000 2,000 3,000 1,226 2016年度 △1,343 △2,058 2015年度 2017年度 2,500 (予想) 552 413 (百万円)■
経常利益
上半期 通期 △2,000 △1,000 0 1,000 2,000 3,000 417 2,050 2016年度 △418 50 2015年度 2017年度 2,700 (予想) △1,643 (百万円)■
営業利益
上半期 通期 △1,000 △9,000 0 1,000 2,000 240 2016年度 △983 △8,840 2015年度 2017年度 327 1,500 (予想) 579 (百万円)■
純利益
上半期 通期業績ハイライト
当社事業の紹介
当社は、高品質・高性能のスポンジチタン、チタンインゴットおよびポリシリコンを製造・販売しています。また、第3の事業 として高機能材料の製造・販売に加えて、新用途品の開発にも注力しています。当社の事業は次のとおりです。 当社事業の特徴 独自技術の開発とノウハウの蓄積により、 質、量ともにスポンジチタンのトップメーカー としてお客様から絶大なる評価をいただいて います。また、スポンジチタンを主原料として チタンインゴットも製造・販売しています。 主として 半 導 体・液 晶 向 け 素 材 で ある 高純度チタン、SiO、TILOP(タイロップ)等の商 品を製造・販売しています。 独自の研究開発、技術開発により、半導体 用のシリコンウェーハの材料となる、11N (99.999999999%)の高純度半導体用ポリシ リコンを製造・販売しています。 スポンジチタン 高機能材料 高純度チタン SiO 航空機©Boeing 液晶テレビ パソコン プレート式熱交換器 ©アルファ・ラバル SiO蒸着バリアフィルム スマートフォン TILOP(タイロップ) 粉末チタン 大阪チタニウムテクノロジーズの事業 製造メーカー(最終用途の例) チタン原料 カルサインコークス 金属シリコン ポリシリコン チタンインゴット チタン事業 ポリシリコン事業 高機能材料事業 展伸材 メ ー カ ー 展伸材 メ ー カ ー 素材 ・加工 メ ー カ ー 素材 ・加工 メ ー カ ー 単結晶 ウ ェ ー ハ メ ー カ ー 単結晶 ウ ェ ー ハ メ ー カ ー 半導体 メ ー カ ー 半導体 メ ー カ ー特集 チタンとは?
チタンは1790年代に発見され、ギリシャ神話の巨人「タ イタン(Titan)」が地底に封じ込められたという話から、鉱 石中に存在し封じ込められたこの金属を「チタン」として名 付けたのが由来です。 その後チタンは、150年の歳月を経た1946年、ルクセ ンブルクの冶金学者クロール博士により現在のチタン製錬 技術であるマグネシウム還元法(クロール法)が開発され、 工業生産が可能となりました。 当社はこのクロール法により、1952年に我が国で初めて スポンジチタンの工業生産に成功し、以降、リーディングカ ンパニーとして発展してきました。 チタンは原子番号22、元素記号はTi、地球の地表付近 に存在する元素では10番目(金属では8番目)に多く存在し、 「軽く、強く、さびない、そして人に優しい」等、多くの特 性を有する金属です。具体的には、重量は鉄の約60%であ りながら、約2倍の強度を誇ります。 このメリットを活かし、航空機・ロケット、発電・化学プ ラント、建材、医療、スポーツ用品や身近な生活用品に至 るまで、さまざまな特性を活かしてその用途と可能性は限 りなく広がっており、今後一層の需要拡大が期待されてい ます。 チタンの名の由来 チタンの特性新たな夢と可能性を持つ金属
Ti
軽い
比重4.51 (銅の約50%、鉄の約60%)強い
重さあたり強度はアルミニウムの 約6倍、鉄の約2倍さびない
海水では白金に匹敵人に優しい
金属アレルギーを 航空機©AIRBUS 航空機エンジン©Rolls-Royce 当社の主力事業である「チタン」についてご紹介します。科 目 金 額 資産の部 流動資産 41,632 現金及び預金 3,018 受取手形及び売掛金 11,753 たな卸資産 26,185 その他 679 貸倒引当金 △3 固定資産 48,279 有形固定資産 43,503 無形固定資産 497 投資その他の資産 4,278 資産合計 89,912 負債の部 流動負債 22,120 固定負債 33,185 負債合計 55,305 純資産の部 株主資本 34,496 資本金 8,739 資本剰余金 8,943 利益剰余金 16,823 自己株式 △9 評価・換算差額等 110 純資産合計 34,606 負債純資産合計 89,912 科 目 金 額 売上高 18,122 売上総利益 2,956 営業利益 417 経常利益 413 税引前四半期純利益 349 四半期純利益 240 貸借対照表(要約) (単位:百万円) 損益計算書(要約) (単位:百万円) 科 目 金 額 営業活動によるキャッシュ・フロー 4,694 投資活動によるキャッシュ・フロー △488 財務活動によるキャッシュ・フロー △3,361 現金及び現金同等物に係る換算差額 △8 現金及び現金同等物の増減額 835 現金及び現金同等物の期首残高 2,182 現金及び現金同等物の四半期末残高 3,018 キャッシュ・フロー計算書(要約) (単位:百万円) 区 分 金 額 チ タ ン 事 業 国 内 6,156 輸 出 7,960 計 14,117 ポリシリコン事業 2,902 高 機 能 材 料 事 業 1,102 合 計 18,122 事業別売上高 (単位:百万円) (注)記載金額は、表示単位未満の端数を切り捨てにより表示しております。
2018年3月期上半期の業績
発行可能株式総数 125,760,000株 発行済株式の総数 36,800,000株 株主数 20,982名 創 業 1952年11月26日 資 本 金 87億3,962万円 従 業 員 数 757名 (注)上記の他、臨時従業員が95名(平均雇用人数)在籍しています。 事 業 所 本社・尼崎工場 兵庫県尼崎市東浜町1番地 岸和田製造所 大阪府岸和田市岸之浦町3番2 東京支社 東京都港区浜松町1丁目18番16号住友浜松町ビル8階 事 業 内 容 チタン事業 ポリシリコン事業 高機能材料事業 大株主 株 主 名 所有株式数(千株) 所有株式数の割合(%) 新日鐵住金株式会社 8,800 23.91 株式会社神戸製鋼所 8,800 23.91 住友商事株式会社 864 2.35 日本トラスティ・サービス 信託銀行株式会社(信託口5) 424 1.15 日本マスタートラスト 信託銀行株式会社(信託口) 342 0.93 BNPPARIBASSECURITIESSERVICES LUXEMBOURG/JASDEC/ HENDERSONHHFSICAV 335 0.91 日本トラスティ・サービス 信託銀行株式会社(信託口1) 310 0.84 日本トラスティ・サービス 信託銀行株式会社(信託口2) 307 0.83 日本トラスティ・サービス 信託銀行株式会社(信託口) 263 0.72 日本トラスティ・サービス 信託銀行株式会社(信託口9) 205 0.56 (注)所有株式数の割合は、発行済株式の総数から自己株式数を除いて算出しております。 代 表 取 締 役 社 長 杉﨑 康昭 代 表 取 締 役 副 社 長 三宅 貴久 取 締 役 髙村 実朗 取 締 役 一瀬 正人 取締役(社外取締役) 髙松 明 取締役(社外取締役) 飯島 奈絵 監査役(常勤監査役) 岡田 宗久 監査役(社外監査役) 安藤 雅則 監査役(社外監査役) 永良 哉