1
5
A0899-0413W WFP4500a © M edtr onic , I nc . 2013. All R ights R eser ved . 近年、MRI
の診療における有用性は高 くなっている。中枢神経系領域、整形外 科領域、産婦人科領域をはじめ、循環器 領域でも診断に活用され、その有用性が 認識されている。また、一般臨床の現場 でも3
テスラMRI
が使用されるようにな り、より質の高い画像診断が行えるように なっている。これまでMRI
検査はペース メーカ植込み患者は原則禁忌とされてき た。高齢化社会を迎え、ペースメーカ治 療の需要が高まる中で、ペースメーカ治 療の対象となる患者は中枢神経領域・整 形外科領域の疾患発症率も高いことが容 易に予想される。今回MRI
対応ペースメー カが臨床使用できるようになったことはよ り適切な医療を受ける上で大きな前進と なる。 当院は2001
年の開設された新しい病 院である。これまで循環器内科は常勤医 がいた時期があるものの、2009
年11
月 に病院の新築・移転に伴い実質的に稼働 した若い診療科である。現時点で循環器 専門医4
名と後期研修医2
名の常勤医で 診療にあたっている。2011
年7
月にICD
、CRT
の施設基準をクリアした。2011
年度 はペースメーカ移植術51
件、ICD
移植術14
件、CRTD
移植術9件ですべて新規 移植術の症例だった。当院では
3T MRI
(SIEMENS
社製MAG-NETOM Verio
)、1.5T MRI
(TOSHIBA
社製
EXCELART Vantage
)のMRI 2
台体 制で診療を行っている。2011
年度のMRI
検査は9243
件だった。当院のペースメーカ外来の仕組み
当院におけるデバイス植込み患者のフォ ローアップは、ペースメーカ患者が6
ヵ月 に1
度、ICD
・CRTD
患者は3
ヵ月に1
度、 毎週月曜日から金曜日までの不整脈・循環 器内科の外来にて行っており、担当医より 依頼(診療予約コメント枠にペースメーカ チェックと記載)のある患者に対し、臨床 工学技士がチェックを行っている。 院内の植込み型心臓デバイス業務に 関わるスタッフは主に、循環器内科医師、 臨床工学技士、看護師である。MRI
検査の院内体制の構築を行う
上で重要と思われる点
従来は禁忌とされていたMRI
検査を、 条件付きで受けることができる国内初の 条件付きMRI
対応ペーシングシステムを 導入するにあたり、患者の安全確保およ び、職員の混乱を避けることが必須であ り、院内体制を構築するうえで重要と考え た点について紹介する。 ❶段階的な対象の拡大 導入期においては、条件付きMRI
対応 ペースメーカ患者に対するMRI
検査の対 象を、当院にてフォローアップを行ってい る患者および、待機的なMRI
検査のみにMRI
検査への不整脈外来(循環器内 科)担当医師・臨床工学技士の立会いに ついて、放射線科より要望があり、不整 脈外来(循環器内科)担当医師および臨 床工学技士が立会いを行っている。今後 は、経験を蓄積しながら、患者の安全を 確保できると判断できれば、立会いの有 無について放射線科と協議を行い、判断 していきたい。 また、現在条件付きMRI
対応ペース メーカの導入期ということで、MRI
検査 の対象を、当院にてフォローアップを行っ ている患者および、待機的なMRI
検査 のみに限定しているが、実際の運用での 経験を蓄積しながら、患者の安全を確保 できると判断できれば、対象を段階的に 拡大していき、緊急対応についての体制 を考えていきたい。他施設で植込まれた患者への対応
当院でのフォロー履歴が無く、他施設 より、条件付きMRI
対応ペースメーカ患 者に対するMRI
検査の実施依頼があった 場合の対応として、従来のオーダーフロー と同様に、主治医が不整脈外来にペース メーカチェックの依頼(診療予約)を行い、MRI
検査が可能となるペースメーカの関 連条件を満たしているか、不整脈外来(循 環器内科)担当医師が確認を行う運用手 順を考えている。総括
条件付きながらMRI
対応ペースメーカ が使用できるようになったことは患者にとっ て非常に有益であると考えられる。ただ、 これまで禁忌とされてきたことが、条件付 きで禁忌が解除されたことから発生する混 乱を回避し、患者の安全を確保する目的 でMRI
検査の施設基準と検査に際しての 実施条件が三学会合同にて設定されたが、 スムーズな実施には時間が必要である。当 院ではこの新しいペースメーカに対応したMRI
のオーダーフローを当院での第1
例 移植時から検討してきた。この新しいペー スメーカを対象にしたMRI
検査のオーダー フローを運用しながら、当院に最適なオー ダーフローを構築中である。そのためには 関係各所と密な連携を取りながら改善して いく必要性を感じている。 条件付きMRI
対応ペースメーカの国内 導入による病院のメリットとしては、診断 にMRI
が使用できることに尽きる。その 一方で安全を確保して検査を行うために 業務が複雑化することは避けられず、より 安全で理解しやすく簡便なオーダーフロー は必要不可欠である。 今後、ペースメーカ植込み患者のMRI
検査がどの程度必要となるかについては不 透明である。この条件付MRI
対応ペース メーカの導入初期においてのMRI
検査数 は少数であるかもしれないが、この患者に 社会医療法人杏嶺会一宮西病院 〒494-0001 愛知県一宮市開明平1 TEL 0586-48-0077(代) http://www.anzu.or.jp/ichinomiyanishi-h/ index.html 病床数:400床 診療科目:26科Vol.
01
Vol.
01
対してもより良い医療を提供することは医 療機関の役割として求められることである。 さらにMRI
検査実施数が多くない現時 点では、オーダーフローを病院間で比較 検討する機会が得られにくいため、安全 性を確保しながらそのような医療を提供す ることには困難さが伴う。今後の経験の共 有が不可欠である。結語
2012
年10
月より、条件付きMRI
対 応ペースメーカの臨床利用が可能となり、 これまで禁忌とされてきたペースメーカ移 植術後の患者において、条件付きながらMRI
検査が可能となった。画像診断の進 歩は日進月歩で進んでおり、ペースメーカ 移植術後の患者もその恩恵を受けること ができるようになったことは医療の現場に おいて大きな進歩と考えられる。 一方でMRI
対応ペースメーカの使用に より今まで存在していなかったペースメー カ植込み患者のMRI検査への対応業務 が付加されることになる。これにより、ペー スメーカ治療にかかわる医療従事者の負 担が増加するのは明らかである。より安 全で理解しやすく簡便なオーダーフローの 運用が求められるが医療機関によりオー ダーフローは異なっている。当院でのオー ダーフローが他施設のオーダーフローの 構築に参考になれば幸いである。実際に
MRI
検査を実施しての改善点と今後について
はじめに
川上徹先生 循環器内科副部長 武藤 崇史医療機器管理室先生 日本メドトロニック株式会社 CRDM事業部 105-0021 東京都港区東新橋2-14-1 Tel.03-6430-7021 販売名 / 医療機器製造販売承認番号 メドトロニック Advisa MRI / 22400BZX00131000
www.medtronic.co.jp
社会医療法人
杏嶺会
一宮西病院
4
2
3
限定した。実際の運用での経験を蓄積し ながら、運用方法を最適化していき、患 者の安全が確保できると判断できれば対 象を段階的に拡大していくこととした。 ❷知識の習得・情報の共有化 施設基準達成のために循環器内科医師 1名、放射線科医師1名、臨床工学技士 1名、放射線技師1名の計4名が、日本 メドトロニック社の提供している条件付きMRI
対応ペーシングシステムのオンライン トレーニングを受講するとともに、条件付 きMRI
対応ペーシングシステムに対する 十分な知識の習得が、患者の安全を確保 するために、医師・臨床工学技士・放射 線技師・看護師を対象にメーカー主催の 合同説明会を開催し、知識の習得や情報 の共有化を図った。 ❸役割分担・運用手順の明確化 患者の安全確保および、 職員の混乱 を避けるためには、院内の役割分担と運 用手順の明確化が必要であると考えられ、 医師・臨床工学技士・放射線技師・看護 師・看護助手の多職種による協議を行い、 院内マニュアルおよびチェックリストを作 成し、各部署における役割分担、運用手 順を明確化した。また、運用を行うごとに カンファレンスを開催し、役割分担・運 用手順を修正し、最適化を図っていった。MRI
検査当日の流れ
注1) 放射線科にて受付の確認後、臨床工学 技士はプログラマーおよび除細動器の準 備を行い、放射線技師は、電子カルテに てMRI
検査の実施承認の記載があるこ とおよび、ペースメーカ以外の項目(従 来のMRI
検査の問診)に問題が無いこ とを確認し、MRI
検査の実施手順を進 める。MRI
検査の直前、臨床工学技士 はMRI
検 査 室 の 前 室 にて、 不 整 脈 外 来(
循環器内科)
担当医師の指示に従い、SureScan
モードに変更を行う。放射線技 師は、MRI
撮像設定が撮影条件であるこ と、チェックシートがすべて完了している ことを確認した上で、MRI
検査を実施す る。MRI
検査中はパルスオキシメータに より血行動態のモニタリングを行い、不整 脈外来(循環器内科)担当医師および臨 床工学技士が立会いを行う。MRI
検査の終了後、臨床工学技士はMRI
検査室の前室にて、SureScan
モー ドの解除およびペースメーカチェックを行 う。結果は、遅滞なく不整脈外来(循環 器内科)担当医師に報告する。また、製 造 販 売 業 者より発 行された、 条 件 付きMRI
対応ペースメーカカードの写しを電 子カルテに貼付する。(図2
)*
過去に
MRI
検査履歴のある条件
付き
MRI
対応ペースメーカ植込み
患者の場合
注1) 過 去にMRI
検 査 履 歴のある患 者は、MRI
検査当日にペースメーカチェックを 受ける。 検査当日、 患者は自動再来機にて受 付票を受け取り、 内科外来にて臨床工 学技士によるペースメーカチェックを受 ける。結床工学技士が電子カルテに記載 し、電子カルテにてペースメーカチェック の結果を確認した不整脈外来(循環器内 科)担当医師が、MRI
検査の承認およ びSureScan
モードの指示を出す。(図3
)MRI
検査院内体制構築の
プロセスについて
初めに医師・臨床工学技士・放射線 技師・看護師・看護助手を対象にメー カー主催の合同説明会を開催し、条件付 きMRI
対応ペーシングシステムに対する 知識の習得や情報の共有化を図ることか ら着手した。その後、多職種による協議 を行い、院内マニュアルおよびチェックリ ストを作成し、各部署の役割分担、運用 手順を明確化した。また、運用を行うご とにカンファレンスを開催し、役割分担・ 運用手順を修正し、各部署との連携体制 を構築していった。今後、他科への啓蒙、 MRI MRI 知識の共有を目的とし、循環器内科医師 より他科の医師へ対して、オーダーフロー についての説明を行う予定である。マニュアル、チェックリストの
作成について
マニュアルは、日本医学放射線学会・ 日本磁気共鳴学会・日本不整脈学会の3
学会が定めた施設基準および実施条件に 準じて、主に臨床工学技士が作成を行った。 ●マニュアル作成時に苦労した点 国内初のシステムということで参考とす るモデルケースがなかったことや、経験の ないシステムの導入に対して、各部署で の役割分担・運用手順を明確化するのに 苦労し、カンファレンスを繰り返し行うこと で、役割分担・運用手順を修正し、最適 化を図っていった。 ●マニュアル作成時に注意した点 日本医学放射線学会・日本磁気共鳴学 会・日本不整脈学会が定めたMRI
対応 植込み型デバイス患者のMRI
検査の施 設基準および実施条件や、Medtronic
社Advisa MRI®
の関連条件に準じたチェッ クリストやマニュアルになっていることに 注意した。MRI
検査の時間枠内にて、 関わる業 務を終了しなければ、その後のすべてのMRI
検査に遅れが出るため、検査が円滑 に進むよう注意した。(図4
・図5
参照)MRI
検査中の血行動態モニターおよ
び体外式除細動器の準備について
検査中のモニターはパルスオキシメータ を用いて監視を行っている。 体外式除細動器の準備は臨床工学技士 が行い、検査の都度MRI
検査室の前室に スタンバイする。また、除細動器が準備さ れていることを放射線技師が確認する。今までの
MRI
検査のオーダーフロー
について
当院では電子カルテにてオーダーエント リシステムを運用しているが、これまでは ペースメーカ移植術患者については電子 カルテ上にペースメーカ移植術後のためMRI
が禁忌であることが表示されていた。 担当医は電子カルテ上から患者がMRI
検査可能かどうかを確認した上でMRI
検 査を依頼、コメディカルの担当者がMRI
検査前チェックシートを確認、さらにMRI
検査直前に放射線科で再確認を行う、ト リプルチェック体制をとっている。 図1 図3 脚注1) 企業から特定の手順は推奨しない。各施設で検討・作成。 MRIオーダー 診療科 PM管理診療科 放射線科 MRI検査 オーダー医 ペースメーカ管理医(ME) MRI実施者 検査オーダー PMチェック 検査受付 PMCオーダー MRI検査オーダー MRI検査承認 内科外来 プログラマー(ME) ペースメーカ管理医 ME ME ペースメーカ 関連確認 MRI検査の承認 SureScanモード の指示 放射線科 SureScan ON MEにプログラマー 除細動器の 準備を連絡 SureScan OFF &チェック 帰宅 MRI検査前室 MRI検査前室 MRI実施者 ME ME 放射線科 SureScan ON MEにプログラマー 除細動器の 準備を連絡 SureScan OFF &チェック MRI検査前室 MRI検査前室 MRI実施者 放射線科 受付❶
❷
❸
る患者については、条件付きMRI
対応 ペースメーカ患者に対するMRI
検査前の ペースメーカチェックとし、リード抵抗値・ ペーシング閾値等がMRI
検査条件に合 致しているか、その結果を電子カルテに 記載する。また、合わせて製造業者より 発行された「条件付きMRI
対応カード」 の確認を行っており、確認が取れない場 合は、日本メドトロニック社のWeb
検索 およびMRI
専用ダイヤルを利用している。 電子カルテにてペースメーカチェックの 結果を確認した不整脈外来(循環器内科) 担 当 医 師 が、MRI
検 査 の 承 認 およびSureScan
モードの指示を出し、主治医あ てに回答書を作成する。主治医は、回答 書にMRI
検査の承認がされていることを 確認し、MRI
検査の予約を行う。MRI
検査前後のペースメーカの処置お よび設定は不整脈外来(循環器内科)担 当医師と臨床工学技士が行う。 当院におけるAdvisa MRI®
植込み患 者のスクリーニング方法としては、まず電 子カルテを使用しており、Advisa MRI®
植込み患者は、電子カルテに「MRI
対 応ペースメーカ患者」と記載されている。 主治医(MRI
検査依頼医)は電子カル テにてこの記載を確認する。主治医から不整脈外来担当医師へ
の伝達方法
条件付きMRI
対応ペースメーカ患者に 対するMRI
検査の実施に際して、不整脈 外来(循環器内科)担当医師の承認を必須 とし、主治医が不整脈外来にペースメーカ チェックの依頼(診療予約)を行い、MRI
検査が可能となるペースメーカの関連条件 を満たしているか、不整脈外来(循環器内 科)担当医師が確認を行う、運用手順とした。MRI
検査前のペースメーカチェックと
MRI
検査の予約
当院のAdvisa MRI®
植込み患者の検 査フローを図1
に示す。注1) 主治医が不整脈外来にMRI
検査前の ペースメーカチェックの依頼を行う。その 際、「診療予約コメント枠にMRI
対応ペー スメーカチェック」と記載。この記載があ MRIオーダー 診療科 PM管理診療科 放射線科 MRI検査 オーダー医 ペースメーカ管理医(ME) MRI実施者 検査オーダー PMチェック 検査受付 PMCオーダー MRI検査オーダー MRI検査承認 内科外来 プログラマー(ME) ペースメーカ管理医 ME ME ペースメーカ 関連確認 MRI検査の承認 SureScanモード の指示 放射線科 SureScan ON MEにプログラマー 除細動器の 準備を連絡 SureScan OFF &チェック 帰宅 MRI検査前室 MRI検査前室 MRI実施者 ME ME 放射線科 SureScan ON MEにプログラマー 除細動器の 準備を連絡 SureScan OFF &チェック MRI検査前室 MRI検査前室 MRI実施者 放射線科 受付❶
❷
❸
❶ MRI検査オーダー医が不整脈外来の予約を取りチェックを依頼 ❷ 後日、不整脈外来チェックを行い、ペースメーカ管理医(循環器内科医)が内容を確認し、MRI検査の 承認とSureScanモードの指示をMRI検査オーダー医に回答❸ MRI検査オーダー医が条件付きペースメーカ患者のMRI検査であることを伝え、MRI検査の予約を行う
MRIオーダー 診療科 PM管理診療科 放射線科 MRI検査 オーダー医 ペースメーカ管理医(ME) MRI実施者 検査オーダー PMチェック 検査受付 PMCオーダー MRI検査オーダー MRI検査承認 内科外来 プログラマー(ME) ペースメーカ管理医 ME ME ペースメーカ 関連確認 MRI検査の承認 SureScanモード の指示 放射線科 SureScan ON MEにプログラマー 除細動器の 準備を連絡 SureScan OFF &チェック 帰宅 MRI検査前室 MRI検査前室 MRI実施者 ME ME 放射線科 SureScan ON MEにプログラマー 除細動器の 準備を連絡 SureScan OFF &チェック MRI検査前室 MRI検査前室 MRI実施者 放射線科 受付
❶
❷
❸
一宮西病院検査オーダーフロー 図2 図4 MRI検査チェックリスト 図5 MRI検査マニュアルAdvisa MRI®
植込み患者の
MRI
検査院内体制構築について
MRI
検査当日の流れ4
2
3
限定した。実際の運用での経験を蓄積し ながら、運用方法を最適化していき、患 者の安全が確保できると判断できれば対 象を段階的に拡大していくこととした。 ❷知識の習得・情報の共有化 施設基準達成のために循環器内科医師 1名、放射線科医師1名、臨床工学技士 1名、放射線技師1名の計4名が、日本 メドトロニック社の提供している条件付きMRI
対応ペーシングシステムのオンライン トレーニングを受講するとともに、条件付 きMRI
対応ペーシングシステムに対する 十分な知識の習得が、患者の安全を確保 するために、医師・臨床工学技士・放射 線技師・看護師を対象にメーカー主催の 合同説明会を開催し、知識の習得や情報 の共有化を図った。 ❸役割分担・運用手順の明確化 患者の安全確保および、 職員の混乱 を避けるためには、院内の役割分担と運 用手順の明確化が必要であると考えられ、 医師・臨床工学技士・放射線技師・看護 師・看護助手の多職種による協議を行い、 院内マニュアルおよびチェックリストを作 成し、各部署における役割分担、運用手 順を明確化した。また、運用を行うごとに カンファレンスを開催し、役割分担・運 用手順を修正し、最適化を図っていった。MRI
検査当日の流れ
注1) 放射線科にて受付の確認後、臨床工学 技士はプログラマーおよび除細動器の準 備を行い、放射線技師は、電子カルテに てMRI
検査の実施承認の記載があるこ とおよび、ペースメーカ以外の項目(従 来のMRI
検査の問診)に問題が無いこ とを確認し、MRI
検査の実施手順を進 める。MRI
検査の直前、臨床工学技士 はMRI
検 査 室 の 前 室 にて、 不 整 脈 外 来(
循環器内科)
担当医師の指示に従い、SureScan
モードに変更を行う。放射線技 師は、MRI
撮像設定が撮影条件であるこ と、チェックシートがすべて完了している ことを確認した上で、MRI
検査を実施す る。MRI
検査中はパルスオキシメータに より血行動態のモニタリングを行い、不整 脈外来(循環器内科)担当医師および臨 床工学技士が立会いを行う。MRI
検査の終了後、臨床工学技士はMRI
検査室の前室にて、SureScan
モー ドの解除およびペースメーカチェックを行 う。結果は、遅滞なく不整脈外来(循環 器内科)担当医師に報告する。また、製 造 販 売 業 者より発 行された、 条 件 付きMRI
対応ペースメーカカードの写しを電 子カルテに貼付する。(図2
)*
過去に
MRI
検査履歴のある条件
付き
MRI
対応ペースメーカ植込み
患者の場合
注1) 過 去にMRI
検 査 履 歴のある患 者は、MRI
検査当日にペースメーカチェックを 受ける。 検査当日、 患者は自動再来機にて受 付票を受け取り、 内科外来にて臨床工 学技士によるペースメーカチェックを受 ける。結床工学技士が電子カルテに記載 し、電子カルテにてペースメーカチェック の結果を確認した不整脈外来(循環器内 科)担当医師が、MRI
検査の承認およ びSureScan
モードの指示を出す。(図3
)MRI
検査院内体制構築の
プロセスについて
初めに医師・臨床工学技士・放射線 技師・看護師・看護助手を対象にメー カー主催の合同説明会を開催し、条件付 きMRI
対応ペーシングシステムに対する 知識の習得や情報の共有化を図ることか ら着手した。その後、多職種による協議 を行い、院内マニュアルおよびチェックリ ストを作成し、各部署の役割分担、運用 手順を明確化した。また、運用を行うご とにカンファレンスを開催し、役割分担・ 運用手順を修正し、各部署との連携体制 を構築していった。今後、他科への啓蒙、 MRI MRI 知識の共有を目的とし、循環器内科医師 より他科の医師へ対して、オーダーフロー についての説明を行う予定である。マニュアル、チェックリストの
作成について
マニュアルは、日本医学放射線学会・ 日本磁気共鳴学会・日本不整脈学会の3
学会が定めた施設基準および実施条件に 準じて、主に臨床工学技士が作成を行った。 ●マニュアル作成時に苦労した点 国内初のシステムということで参考とす るモデルケースがなかったことや、経験の ないシステムの導入に対して、各部署で の役割分担・運用手順を明確化するのに 苦労し、カンファレンスを繰り返し行うこと で、役割分担・運用手順を修正し、最適 化を図っていった。 ●マニュアル作成時に注意した点 日本医学放射線学会・日本磁気共鳴学 会・日本不整脈学会が定めたMRI
対応 植込み型デバイス患者のMRI
検査の施 設基準および実施条件や、Medtronic
社Advisa MRI®
の関連条件に準じたチェッ クリストやマニュアルになっていることに 注意した。MRI
検査の時間枠内にて、 関わる業 務を終了しなければ、その後のすべてのMRI
検査に遅れが出るため、検査が円滑 に進むよう注意した。(図4
・図5
参照)MRI
検査中の血行動態モニターおよ
び体外式除細動器の準備について
検査中のモニターはパルスオキシメータ を用いて監視を行っている。 体外式除細動器の準備は臨床工学技士 が行い、検査の都度MRI
検査室の前室に スタンバイする。また、除細動器が準備さ れていることを放射線技師が確認する。今までの
MRI
検査のオーダーフロー
について
当院では電子カルテにてオーダーエント リシステムを運用しているが、これまでは ペースメーカ移植術患者については電子 カルテ上にペースメーカ移植術後のためMRI
が禁忌であることが表示されていた。 担当医は電子カルテ上から患者がMRI
検査可能かどうかを確認した上でMRI
検 査を依頼、コメディカルの担当者がMRI
検査前チェックシートを確認、さらにMRI
検査直前に放射線科で再確認を行う、ト リプルチェック体制をとっている。 図1 図3 脚注1) 企業から特定の手順は推奨しない。各施設で検討・作成。 MRIオーダー 診療科 PM管理診療科 放射線科 MRI検査 オーダー医 ペースメーカ管理医(ME) MRI実施者 検査オーダー PMチェック 検査受付 PMCオーダー MRI検査オーダー MRI検査承認 内科外来 プログラマー(ME) ペースメーカ管理医 ME ME ペースメーカ 関連確認 MRI検査の承認 SureScanモード の指示 放射線科 SureScan ON MEにプログラマー 除細動器の 準備を連絡 SureScan OFF &チェック 帰宅 MRI検査前室 MRI検査前室 MRI実施者 ME ME 放射線科 SureScan ON MEにプログラマー 除細動器の 準備を連絡 SureScan OFF &チェック MRI検査前室 MRI検査前室 MRI実施者 放射線科 受付❶
❷
❸
る患者については、条件付きMRI
対応 ペースメーカ患者に対するMRI
検査前の ペースメーカチェックとし、リード抵抗値・ ペーシング閾値等がMRI
検査条件に合 致しているか、その結果を電子カルテに 記載する。また、合わせて製造業者より 発行された「条件付きMRI
対応カード」 の確認を行っており、確認が取れない場 合は、日本メドトロニック社のWeb
検索 およびMRI
専用ダイヤルを利用している。 電子カルテにてペースメーカチェックの 結果を確認した不整脈外来(循環器内科) 担 当 医 師 が、MRI
検 査 の 承 認 およびSureScan
モードの指示を出し、主治医あ てに回答書を作成する。主治医は、回答 書にMRI
検査の承認がされていることを 確認し、MRI
検査の予約を行う。MRI
検査前後のペースメーカの処置お よび設定は不整脈外来(循環器内科)担 当医師と臨床工学技士が行う。 当院におけるAdvisa MRI®
植込み患 者のスクリーニング方法としては、まず電 子カルテを使用しており、Advisa MRI®
植込み患者は、電子カルテに「MRI
対 応ペースメーカ患者」と記載されている。 主治医(MRI
検査依頼医)は電子カル テにてこの記載を確認する。主治医から不整脈外来担当医師へ
の伝達方法
条件付きMRI
対応ペースメーカ患者に 対するMRI
検査の実施に際して、不整脈 外来(循環器内科)担当医師の承認を必須 とし、主治医が不整脈外来にペースメーカ チェックの依頼(診療予約)を行い、MRI
検査が可能となるペースメーカの関連条件 を満たしているか、不整脈外来(循環器内 科)担当医師が確認を行う、運用手順とした。MRI
検査前のペースメーカチェックと
MRI
検査の予約
当院のAdvisa MRI®
植込み患者の検 査フローを図1
に示す。注1) 主治医が不整脈外来にMRI
検査前の ペースメーカチェックの依頼を行う。その 際、「診療予約コメント枠にMRI
対応ペー スメーカチェック」と記載。この記載があ MRIオーダー 診療科 PM管理診療科 放射線科 MRI検査 オーダー医 ペースメーカ管理医(ME) MRI実施者 検査オーダー PMチェック 検査受付 PMCオーダー MRI検査オーダー MRI検査承認 内科外来 プログラマー(ME) ペースメーカ管理医 ME ME ペースメーカ 関連確認 MRI検査の承認 SureScanモード の指示 放射線科 SureScan ON MEにプログラマー 除細動器の 準備を連絡 SureScan OFF &チェック 帰宅 MRI検査前室 MRI検査前室 MRI実施者 ME ME 放射線科 SureScan ON MEにプログラマー 除細動器の 準備を連絡 SureScan OFF &チェック MRI検査前室 MRI検査前室 MRI実施者 放射線科 受付❶
❷
❸
❶ MRI検査オーダー医が不整脈外来の予約を取りチェックを依頼 ❷ 後日、不整脈外来チェックを行い、ペースメーカ管理医(循環器内科医)が内容を確認し、MRI検査の 承認とSureScanモードの指示をMRI検査オーダー医に回答❸ MRI検査オーダー医が条件付きペースメーカ患者のMRI検査であることを伝え、MRI検査の予約を行う
MRIオーダー 診療科 PM管理診療科 放射線科 MRI検査 オーダー医 ペースメーカ管理医(ME) MRI実施者 検査オーダー PMチェック 検査受付 PMCオーダー MRI検査オーダー MRI検査承認 内科外来 プログラマー(ME) ペースメーカ管理医 ME ME ペースメーカ 関連確認 MRI検査の承認 SureScanモード の指示 放射線科 SureScan ON MEにプログラマー 除細動器の 準備を連絡 SureScan OFF &チェック 帰宅 MRI検査前室 MRI検査前室 MRI実施者 ME ME 放射線科 SureScan ON MEにプログラマー 除細動器の 準備を連絡 SureScan OFF &チェック MRI検査前室 MRI検査前室 MRI実施者 放射線科 受付
❶
❷
❸
一宮西病院検査オーダーフロー 図2 図4 MRI検査チェックリスト 図5 MRI検査マニュアルAdvisa MRI®
植込み患者の
MRI
検査院内体制構築について
MRI
検査当日の流れ4
2
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限定した。実際の運用での経験を蓄積し ながら、運用方法を最適化していき、患 者の安全が確保できると判断できれば対 象を段階的に拡大していくこととした。 ❷知識の習得・情報の共有化 施設基準達成のために循環器内科医師 1名、放射線科医師1名、臨床工学技士 1名、放射線技師1名の計4名が、日本 メドトロニック社の提供している条件付きMRI
対応ペーシングシステムのオンライン トレーニングを受講するとともに、条件付 きMRI
対応ペーシングシステムに対する 十分な知識の習得が、患者の安全を確保 するために、医師・臨床工学技士・放射 線技師・看護師を対象にメーカー主催の 合同説明会を開催し、知識の習得や情報 の共有化を図った。 ❸役割分担・運用手順の明確化 患者の安全確保および、 職員の混乱 を避けるためには、院内の役割分担と運 用手順の明確化が必要であると考えられ、 医師・臨床工学技士・放射線技師・看護 師・看護助手の多職種による協議を行い、 院内マニュアルおよびチェックリストを作 成し、各部署における役割分担、運用手 順を明確化した。また、運用を行うごとに カンファレンスを開催し、役割分担・運 用手順を修正し、最適化を図っていった。MRI
検査当日の流れ
注1) 放射線科にて受付の確認後、臨床工学 技士はプログラマーおよび除細動器の準 備を行い、放射線技師は、電子カルテに てMRI
検査の実施承認の記載があるこ とおよび、ペースメーカ以外の項目(従 来のMRI
検査の問診)に問題が無いこ とを確認し、MRI
検査の実施手順を進 める。MRI
検査の直前、臨床工学技士 はMRI
検 査 室 の 前 室 にて、 不 整 脈 外 来(
循環器内科)
担当医師の指示に従い、SureScan
モードに変更を行う。放射線技 師は、MRI
撮像設定が撮影条件であるこ と、チェックシートがすべて完了している ことを確認した上で、MRI
検査を実施す る。MRI
検査中はパルスオキシメータに より血行動態のモニタリングを行い、不整 脈外来(循環器内科)担当医師および臨 床工学技士が立会いを行う。MRI
検査の終了後、臨床工学技士はMRI
検査室の前室にて、SureScan
モー ドの解除およびペースメーカチェックを行 う。結果は、遅滞なく不整脈外来(循環 器内科)担当医師に報告する。また、製 造 販 売 業 者より発 行された、 条 件 付きMRI
対応ペースメーカカードの写しを電 子カルテに貼付する。(図2
)*
過去に
MRI
検査履歴のある条件
付き
MRI
対応ペースメーカ植込み
患者の場合
注1) 過 去にMRI
検 査 履 歴のある患 者は、MRI
検査当日にペースメーカチェックを 受ける。 検査当日、 患者は自動再来機にて受 付票を受け取り、 内科外来にて臨床工 学技士によるペースメーカチェックを受 ける。結床工学技士が電子カルテに記載 し、電子カルテにてペースメーカチェック の結果を確認した不整脈外来(循環器内 科)担当医師が、MRI
検査の承認およ びSureScan
モードの指示を出す。(図3
)MRI
検査院内体制構築の
プロセスについて
初めに医師・臨床工学技士・放射線 技師・看護師・看護助手を対象にメー カー主催の合同説明会を開催し、条件付 きMRI
対応ペーシングシステムに対する 知識の習得や情報の共有化を図ることか ら着手した。その後、多職種による協議 を行い、院内マニュアルおよびチェックリ ストを作成し、各部署の役割分担、運用 手順を明確化した。また、運用を行うご とにカンファレンスを開催し、役割分担・ 運用手順を修正し、各部署との連携体制 を構築していった。今後、他科への啓蒙、 MRI MRI 知識の共有を目的とし、循環器内科医師 より他科の医師へ対して、オーダーフロー についての説明を行う予定である。マニュアル、チェックリストの
作成について
マニュアルは、日本医学放射線学会・ 日本磁気共鳴学会・日本不整脈学会の3
学会が定めた施設基準および実施条件に 準じて、主に臨床工学技士が作成を行った。 ●マニュアル作成時に苦労した点 国内初のシステムということで参考とす るモデルケースがなかったことや、経験の ないシステムの導入に対して、各部署で の役割分担・運用手順を明確化するのに 苦労し、カンファレンスを繰り返し行うこと で、役割分担・運用手順を修正し、最適 化を図っていった。 ●マニュアル作成時に注意した点 日本医学放射線学会・日本磁気共鳴学 会・日本不整脈学会が定めたMRI
対応 植込み型デバイス患者のMRI
検査の施 設基準および実施条件や、Medtronic
社Advisa MRI®
の関連条件に準じたチェッ クリストやマニュアルになっていることに 注意した。MRI
検査の時間枠内にて、 関わる業 務を終了しなければ、その後のすべてのMRI
検査に遅れが出るため、検査が円滑 に進むよう注意した。(図4
・図5
参照)MRI
検査中の血行動態モニターおよ
び体外式除細動器の準備について
検査中のモニターはパルスオキシメータ を用いて監視を行っている。 体外式除細動器の準備は臨床工学技士 が行い、検査の都度MRI
検査室の前室に スタンバイする。また、除細動器が準備さ れていることを放射線技師が確認する。今までの
MRI
検査のオーダーフロー
について
当院では電子カルテにてオーダーエント リシステムを運用しているが、これまでは ペースメーカ移植術患者については電子 カルテ上にペースメーカ移植術後のためMRI
が禁忌であることが表示されていた。 担当医は電子カルテ上から患者がMRI
検査可能かどうかを確認した上でMRI
検 査を依頼、コメディカルの担当者がMRI
検査前チェックシートを確認、さらにMRI
検査直前に放射線科で再確認を行う、ト リプルチェック体制をとっている。 図1 図3 脚注1) 企業から特定の手順は推奨しない。各施設で検討・作成。 MRIオーダー 診療科 PM管理診療科 放射線科 MRI検査 オーダー医 ペースメーカ管理医(ME) MRI実施者 検査オーダー PMチェック 検査受付 PMCオーダー MRI検査オーダー MRI検査承認 内科外来 プログラマー(ME) ペースメーカ管理医 ME ME ペースメーカ 関連確認 MRI検査の承認 SureScanモード の指示 放射線科 SureScan ON MEにプログラマー 除細動器の 準備を連絡 SureScan OFF &チェック 帰宅 MRI検査前室 MRI検査前室 MRI実施者 ME ME 放射線科 SureScan ON MEにプログラマー 除細動器の 準備を連絡 SureScan OFF &チェック MRI検査前室 MRI検査前室 MRI実施者 放射線科 受付❶
❷
❸
る患者については、条件付きMRI
対応 ペースメーカ患者に対するMRI
検査前の ペースメーカチェックとし、リード抵抗値・ ペーシング閾値等がMRI
検査条件に合 致しているか、その結果を電子カルテに 記載する。また、合わせて製造業者より 発行された「条件付きMRI
対応カード」 の確認を行っており、確認が取れない場 合は、日本メドトロニック社のWeb
検索 およびMRI
専用ダイヤルを利用している。 電子カルテにてペースメーカチェックの 結果を確認した不整脈外来(循環器内科) 担 当 医 師 が、MRI
検 査 の 承 認 およびSureScan
モードの指示を出し、主治医あ てに回答書を作成する。主治医は、回答 書にMRI
検査の承認がされていることを 確認し、MRI
検査の予約を行う。MRI
検査前後のペースメーカの処置お よび設定は不整脈外来(循環器内科)担 当医師と臨床工学技士が行う。 当院におけるAdvisa MRI®
植込み患 者のスクリーニング方法としては、まず電 子カルテを使用しており、Advisa MRI®
植込み患者は、電子カルテに「MRI
対 応ペースメーカ患者」と記載されている。 主治医(MRI
検査依頼医)は電子カル テにてこの記載を確認する。主治医から不整脈外来担当医師へ
の伝達方法
条件付きMRI
対応ペースメーカ患者に 対するMRI
検査の実施に際して、不整脈 外来(循環器内科)担当医師の承認を必須 とし、主治医が不整脈外来にペースメーカ チェックの依頼(診療予約)を行い、MRI
検査が可能となるペースメーカの関連条件 を満たしているか、不整脈外来(循環器内 科)担当医師が確認を行う、運用手順とした。MRI
検査前のペースメーカチェックと
MRI
検査の予約
当院のAdvisa MRI®
植込み患者の検 査フローを図1
に示す。注1) 主治医が不整脈外来にMRI
検査前の ペースメーカチェックの依頼を行う。その 際、「診療予約コメント枠にMRI
対応ペー スメーカチェック」と記載。この記載があ MRIオーダー 診療科 PM管理診療科 放射線科 MRI検査 オーダー医 ペースメーカ管理医(ME) MRI実施者 検査オーダー PMチェック 検査受付 PMCオーダー MRI検査オーダー MRI検査承認 内科外来 プログラマー(ME) ペースメーカ管理医 ME ME ペースメーカ 関連確認 MRI検査の承認 SureScanモード の指示 放射線科 SureScan ON MEにプログラマー 除細動器の 準備を連絡 SureScan OFF &チェック 帰宅 MRI検査前室 MRI検査前室 MRI実施者 ME ME 放射線科 SureScan ON MEにプログラマー 除細動器の 準備を連絡 SureScan OFF &チェック MRI検査前室 MRI検査前室 MRI実施者 放射線科 受付❶
❷
❸
❶ MRI検査オーダー医が不整脈外来の予約を取りチェックを依頼 ❷ 後日、不整脈外来チェックを行い、ペースメーカ管理医(循環器内科医)が内容を確認し、MRI検査の 承認とSureScanモードの指示をMRI検査オーダー医に回答❸ MRI検査オーダー医が条件付きペースメーカ患者のMRI検査であることを伝え、MRI検査の予約を行う
MRIオーダー 診療科 PM管理診療科 放射線科 MRI検査 オーダー医 ペースメーカ管理医(ME) MRI実施者 検査オーダー PMチェック 検査受付 PMCオーダー MRI検査オーダー MRI検査承認 内科外来 プログラマー(ME) ペースメーカ管理医 ME ME ペースメーカ 関連確認 MRI検査の承認 SureScanモード の指示 放射線科 SureScan ON MEにプログラマー 除細動器の 準備を連絡 SureScan OFF &チェック 帰宅 MRI検査前室 MRI検査前室 MRI実施者 ME ME 放射線科 SureScan ON MEにプログラマー 除細動器の 準備を連絡 SureScan OFF &チェック MRI検査前室 MRI検査前室 MRI実施者 放射線科 受付
❶
❷
❸
一宮西病院検査オーダーフロー 図2 図4 MRI検査チェックリスト 図5 MRI検査マニュアルAdvisa MRI®
植込み患者の
MRI
検査院内体制構築について
MRI
検査当日の流れ1
5
A0899-0413W WFP4500a © M edtr onic , I nc . 2013. All R ights R eser ved . 近年、MRI
の診療における有用性は高 くなっている。中枢神経系領域、整形外 科領域、産婦人科領域をはじめ、循環器 領域でも診断に活用され、その有用性が 認識されている。また、一般臨床の現場 でも3
テスラMRI
が使用されるようにな り、より質の高い画像診断が行えるように なっている。これまでMRI
検査はペース メーカ植込み患者は原則禁忌とされてき た。高齢化社会を迎え、ペースメーカ治 療の需要が高まる中で、ペースメーカ治 療の対象となる患者は中枢神経領域・整 形外科領域の疾患発症率も高いことが容 易に予想される。今回MRI
対応ペースメー カが臨床使用できるようになったことはよ り適切な医療を受ける上で大きな前進と なる。 当院は2001
年の開設された新しい病 院である。これまで循環器内科は常勤医 がいた時期があるものの、2009
年11
月 に病院の新築・移転に伴い実質的に稼働 した若い診療科である。現時点で循環器 専門医4
名と後期研修医2
名の常勤医で 診療にあたっている。2011
年7
月にICD
、CRT
の施設基準をクリアした。2011
年度 はペースメーカ移植術51
件、ICD
移植術14
件、CRTD
移植術9件ですべて新規 移植術の症例だった。当院では
3T MRI
(SIEMENS
社製MAG-NETOM Verio
)、1.5T MRI
(TOSHIBA
社製
EXCELART Vantage
)のMRI 2
台体 制で診療を行っている。2011
年度のMRI
検査は9243
件だった。当院のペースメーカ外来の仕組み
当院におけるデバイス植込み患者のフォ ローアップは、ペースメーカ患者が6
ヵ月 に1
度、ICD
・CRTD
患者は3
ヵ月に1
度、 毎週月曜日から金曜日までの不整脈・循環 器内科の外来にて行っており、担当医より 依頼(診療予約コメント枠にペースメーカ チェックと記載)のある患者に対し、臨床 工学技士がチェックを行っている。 院内の植込み型心臓デバイス業務に 関わるスタッフは主に、循環器内科医師、 臨床工学技士、看護師である。MRI
検査の院内体制の構築を行う
上で重要と思われる点
従来は禁忌とされていたMRI
検査を、 条件付きで受けることができる国内初の 条件付きMRI
対応ペーシングシステムを 導入するにあたり、患者の安全確保およ び、職員の混乱を避けることが必須であ り、院内体制を構築するうえで重要と考え た点について紹介する。 ❶段階的な対象の拡大 導入期においては、条件付きMRI
対応 ペースメーカ患者に対するMRI
検査の対 象を、当院にてフォローアップを行ってい る患者および、待機的なMRI
検査のみにMRI
検査への不整脈外来(循環器内 科)担当医師・臨床工学技士の立会いに ついて、放射線科より要望があり、不整 脈外来(循環器内科)担当医師および臨 床工学技士が立会いを行っている。今後 は、経験を蓄積しながら、患者の安全を 確保できると判断できれば、立会いの有 無について放射線科と協議を行い、判断 していきたい。 また、現在条件付きMRI
対応ペース メーカの導入期ということで、MRI
検査 の対象を、当院にてフォローアップを行っ ている患者および、待機的なMRI
検査 のみに限定しているが、実際の運用での 経験を蓄積しながら、患者の安全を確保 できると判断できれば、対象を段階的に 拡大していき、緊急対応についての体制 を考えていきたい。他施設で植込まれた患者への対応
当院でのフォロー履歴が無く、他施設 より、条件付きMRI
対応ペースメーカ患 者に対するMRI
検査の実施依頼があった 場合の対応として、従来のオーダーフロー と同様に、主治医が不整脈外来にペース メーカチェックの依頼(診療予約)を行い、MRI
検査が可能となるペースメーカの関 連条件を満たしているか、不整脈外来(循 環器内科)担当医師が確認を行う運用手 順を考えている。総括
条件付きながらMRI
対応ペースメーカ が使用できるようになったことは患者にとっ て非常に有益であると考えられる。ただ、 これまで禁忌とされてきたことが、条件付 きで禁忌が解除されたことから発生する混 乱を回避し、患者の安全を確保する目的 でMRI
検査の施設基準と検査に際しての 実施条件が三学会合同にて設定されたが、 スムーズな実施には時間が必要である。当 院ではこの新しいペースメーカに対応したMRI
のオーダーフローを当院での第1
例 移植時から検討してきた。この新しいペー スメーカを対象にしたMRI
検査のオーダー フローを運用しながら、当院に最適なオー ダーフローを構築中である。そのためには 関係各所と密な連携を取りながら改善して いく必要性を感じている。 条件付きMRI
対応ペースメーカの国内 導入による病院のメリットとしては、診断 にMRI
が使用できることに尽きる。その 一方で安全を確保して検査を行うために 業務が複雑化することは避けられず、より 安全で理解しやすく簡便なオーダーフロー は必要不可欠である。 今後、ペースメーカ植込み患者のMRI
検査がどの程度必要となるかについては不 透明である。この条件付MRI
対応ペース メーカの導入初期においてのMRI
検査数 は少数であるかもしれないが、この患者に 社会医療法人杏嶺会一宮西病院 〒494-0001 愛知県一宮市開明平1 TEL 0586-48-0077(代) http://www.anzu.or.jp/ichinomiyanishi-h/ index.html 病床数:400床 診療科目:26科Vol.
01
Vol.
01
対してもより良い医療を提供することは医 療機関の役割として求められることである。 さらにMRI
検査実施数が多くない現時 点では、オーダーフローを病院間で比較 検討する機会が得られにくいため、安全 性を確保しながらそのような医療を提供す ることには困難さが伴う。今後の経験の共 有が不可欠である。結語
2012
年10
月より、条件付きMRI
対 応ペースメーカの臨床利用が可能となり、 これまで禁忌とされてきたペースメーカ移 植術後の患者において、条件付きながらMRI
検査が可能となった。画像診断の進 歩は日進月歩で進んでおり、ペースメーカ 移植術後の患者もその恩恵を受けること ができるようになったことは医療の現場に おいて大きな進歩と考えられる。 一方でMRI
対応ペースメーカの使用に より今まで存在していなかったペースメー カ植込み患者のMRI検査への対応業務 が付加されることになる。これにより、ペー スメーカ治療にかかわる医療従事者の負 担が増加するのは明らかである。より安 全で理解しやすく簡便なオーダーフローの 運用が求められるが医療機関によりオー ダーフローは異なっている。当院でのオー ダーフローが他施設のオーダーフローの 構築に参考になれば幸いである。実際に
MRI
検査を実施しての改善点と今後について
はじめに
川上徹先生 循環器内科副部長 武藤 崇史医療機器管理室先生 日本メドトロニック株式会社 CRDM事業部 105-0021 東京都港区東新橋2-14-1 Tel.03-6430-7021 販売名 / 医療機器製造販売承認番号 メドトロニック Advisa MRI / 22400BZX00131000
www.medtronic.co.jp
社会医療法人
杏嶺会
一宮西病院
1
5
A0899-0413W WFP4500a © M edtr onic , I nc . 2013. All R ights R eser ved . 近年、MRI
の診療における有用性は高 くなっている。中枢神経系領域、整形外 科領域、産婦人科領域をはじめ、循環器 領域でも診断に活用され、その有用性が 認識されている。また、一般臨床の現場 でも3
テスラMRI
が使用されるようにな り、より質の高い画像診断が行えるように なっている。これまでMRI
検査はペース メーカ植込み患者は原則禁忌とされてき た。高齢化社会を迎え、ペースメーカ治 療の需要が高まる中で、ペースメーカ治 療の対象となる患者は中枢神経領域・整 形外科領域の疾患発症率も高いことが容 易に予想される。今回MRI
対応ペースメー カが臨床使用できるようになったことはよ り適切な医療を受ける上で大きな前進と なる。 当院は2001
年の開設された新しい病 院である。これまで循環器内科は常勤医 がいた時期があるものの、2009
年11
月 に病院の新築・移転に伴い実質的に稼働 した若い診療科である。現時点で循環器 専門医4
名と後期研修医2
名の常勤医で 診療にあたっている。2011
年7
月にICD
、CRT
の施設基準をクリアした。2011
年度 はペースメーカ移植術51
件、ICD
移植術14
件、CRTD
移植術9件ですべて新規 移植術の症例だった。当院では
3T MRI
(SIEMENS
社製MAG-NETOM Verio
)、1.5T MRI
(TOSHIBA
社製