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建築材料学特論 7/23発表PPT

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(1)

改定の趣旨

(2)

(1) 1997年のCOP3以降,地球温暖化防止のための省エネルギーが叫ばれる →1999年に住宅及び建築物の省エネルギー基準が強化 (2) その後も住宅および建築物の省エネルギー基準の改定が重ねられた (届出対象建築物の範囲拡大,評価方法・例示仕様の見直しなど) (3) 2011年の東日本大震災を契機として,省エネ以外の断熱効果が認識 • エネルギー供給が途絶えた際に最低限の室温を確保 • 消費電力のピークカットへの寄与 (4) 以上(1)~(3)の結果,寒冷地,温暖地を問わず,建築物の断熱性能が 近年大幅に向上した (5) 全国木造住宅生産体制強化推進協議会による住宅省エネルギー施工技 術者講習の実施や,北海道建築技術協会による断熱施工技術者(BIS)の認 定など,断熱工事に関わる施工技術者の養成が進んだ JASS24 断熱工事標準仕様書改定の趣旨-2013年2月改定版-

1.断熱工事に関わる政策や社会情勢の変化

(3)

(6) 2003年の建築基準法改正で,シックハウス対策に係る措置が義務化 →2008年,自主基準として建材からのVOC放散速度基準が制定 (7) 断熱材関連のJISの改正.JIS A 9511「発泡プラスチック保温材」及びJIS A 9526「建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォーム」では,発泡剤としてフロン 類を用いないA種とフロン類を用いるB種に大別 →公共建築工事標準仕様書(平成19年版以降)でA種の使用を明記 (8) 2000年の建築基準法の改正により,防耐火認定制度を性能規定に見直し. 旧建設省住指発510号通達による外断熱工法の運用が廃止 →鉄筋コンクリート造などの外壁には,JIS製品である発泡プラスチック系断 熱材を用いた外断熱を施すことも可能であるとの運用が新たになされる (9) 2005年から3ヵ年,断熱材の長期断熱性能評価に関する標準化調査が実 施され,断熱材の経年劣化に関する知見が蓄積 (10) 2000年の建設リサイクル法制定や環境意識の高まりにより,断熱工事に おいても,設計段階から建材の廃棄やリサイクルについての配慮が求めら れるようになった

1.断熱工事に関わる政策や社会情勢の変化

JASS24 断熱工事標準仕様書改定の趣旨-2013年2月改定版-

(4)

(1) 項目,記載方法を全般的に見直した.省エネルギー基準などの改正や, 新たな研究成果の反映した (2) 断熱施工を確実に行うためには,施工図が重要 →解説中の図は施工図の例示として,施工のために必要な情報を記載 (3) 日本工業規格(JIS)は将来変更される可能性があるため,引用する際は, 番号とともに改正年を記載した (4) 本仕様書では温暖地の一般建築物を主な対象に標準的な仕様を示して いることを明記した.必要に応じて寒冷地の仕様を解説で図示した (5) 4節~6節では,最初に「適用範囲」として,本仕様書で標準として取扱う断 熱工法,断熱材取付け工法の組合せを部位ごとに示した (6) 材料選択から施工手順の順番に合わせて各工程の要点を記載した.工法 ごとに使用される断熱材に応じた注意項目を記載した. (7) これまで記載方法が不明確であった現場発泡ウレタンについて,専門事 業者が施工するJIS品の場合は吹付け硬質ウレタンフォーム,缶入り製品の 場合は簡易発泡硬質ウレタンフォームと表記することとした

2.全体を通じた主な改正点(改定の方針)

JASS24 断熱工事標準仕様書改定の趣旨-2013年2月改定版-

(5)

1節 総則

2節 材料および断熱工法の種類

3節 施工法共通事項

4節 鉄筋コンクリート造建築断熱工事

5節 木造建築断熱工事

6節 鉄骨造建築断熱工事

7節 特記仕様

付録 断熱工事関連の規格の概要

断熱材の種類別一覧表

断熱材の熱伝導率一覧表

目次

本日の講習会では省略

(6)

断熱材取付け工法の記載順序について

4節 RC造

5節 木造

6節 S造

4.1適用範囲 5.1適用範囲 6.1適用範囲 4.2工法一般 5.2工法一般 6.2工法一般 4.3吹付け工法 5.3はめ込み工法1 (フェルト状・ボード状繊維系) 6.3吹付け工法 4.4打込み工法 5.4はめ込み工法2 (ボード状発プラ系) 6.4張付け工法 4.5張付け工法 5.5張付け工法 6.5はめ込み工法 4.6はめ込み工法 5.6敷込み工法 6.6敷込み工法 4.7吹込み工法 5.7吹込み工法 6.7吹込み工法 5.8吹付け工法 6.8吹付け工法 5.9打込み工法 •構造ごとに,主要な断熱取付け工法から記載した. •解説が各節で重複する内容になる場合は,代表として主に使用される構造の節に解説を 記載し,他節からの引用を受けることとした.

(7)

1節 総則

JASS24 断熱工事

(8)

1.1 適用範囲

a. 適用範囲 本仕様書は,新築の一般建築物の断熱工事,およびこれに伴う防湿工事・ 気密工事に適用する. a. • 適用範囲は,新築一般建築物断熱工事防湿工事気密工事である. • “一般建築物”とは,ここでは人間が日常居住や事務に用いる建築物をさし ている.したがって,低温倉庫・畜舎・焼却室・煙突など,断熱の設計・工法 が特殊な建築物は本仕様書では取り扱わない. • 断熱工事とともに防湿工事を扱っているのは,断熱と内部結露防止のため の防湿とが切っても切れない関係にあるためである. • 断熱は建築物の防寒または防暑の目的をもって施されるものであるが,本 仕様書では防寒のための断熱を主に取り扱っている.

P.31~32

(9)

1.1 適用範囲

解説図1.1 断熱の理由

建築物を断熱する理由

生命の維持,健康の維持増進,居住性向上,非常時の室温確保のため 省エネルギー,燃料費(暖房費・冷房費)低減のため 表面結露の防止のため

P.31~32

(10)

1.1 適用範囲

b. 設計図と特記仕様書 本仕様書による工事は,設計図および特記仕様書に示された下記の事項 に従って行う. (1) 断熱材の種類(形状・材料名・区分など)および厚さ(または種類,厚さお よび施工密度) (2) 断熱部位および箇所 (3) 断熱部位の構成 (4) 防湿層・気密層・防風層および通気層の有無とその仕様ならびに構成 (5) 断熱部位の接合部の詳細 (6) 断熱補強箇所とその詳細 • 設計図と特記仕様書には,適正な断熱を施すために,ここに示した6項目が 最小限記載されている必要がある. • 「断熱材の種類」には「16K」「2種b」などの断熱材を特定できる内容まで含 まれる. • 「種類,厚さおよび施工密度」の記載が必要な断熱材は,吹込み工法に使 用するばら状断熱材が該当する. b.

P.31~33

(11)

1.1 適用範囲

P.33

解説図1.2(上図) 設計図などに示すべき断熱関係の事項(例示) 断熱部位および箇所 断熱材の種類および厚さ (または種類,厚さおよび施工密度) 断熱部位の構成

(12)

1.1 適用範囲

寒冷地と温暖地について

本仕様書では温暖地の一般建築物を主な対象に標準的な仕様を示している. 気候条件により要求される仕様が特に異なる場合には,解説で寒冷地(省エ ネ基準の1~3地域)と温暖地(4~8地域)を分けて示している.

P.33

解説図1.2(下図) 設計図などに示すべき断熱関係の事項(例示) 断熱部位および箇所 断熱材の種類および厚さ (または種類,厚さおよび施工密度)

(13)

1.2 用語

本仕様書で用いている用語は次のように定義する. 断熱材 熱移動を少なくするための材料で,化学的性質と物理的構造で断 熱性能を発揮する材料 断熱層 断熱材ですき間なく連続的に構成された層 防湿材 水蒸気の透過を少なくする能力を持つ材料 防湿層 防湿材ですき間なく連続的に構成された層 気密材 空気移動を少なくする能力を持つ材料 気密層 気密材ですき間なく連続的に構成された層 通気層 内部結露防止のために,断熱層の外気側に設ける外気に開放さ れた空気層 防風材 通気層を通る外気が断熱層の内部に侵入するのを防ぐために, 断熱層と通気層の間に設ける材料 防風層 防風材ですき間なく連続的に構成された層 補助材 防湿材・気密材・防風材をすき間なく連続的に構成するために, 材相互または他部材等との接合部において,漏気,水蒸気の侵入 等を防ぐために補助的に使用する材料

P.34

改定事項: ・「材料」と「層」を明 確に区分して定義 した. ・「補助材」を新たに 定義した.

(14)

1.2 用語

表面結露 室内空気の中の水蒸気が,壁などの低温の部分に触れてその 表面に凝結する現象 内部結露 壁体などの構成材中の水蒸気が,温度低下に伴って凝結する現象 壁内気流 壁体などの中空層に生ずる気流 気流止め 壁内気流を阻止するための措置 熱橋 断熱層を貫通する構造部材・下地材等で,断熱性能が周囲の部分 より劣っている部分 断熱補強 熱橋となっている部分に対して,結露防止などを目的として断 熱性能を補うこと 外断熱工法 鉄筋コンクリート造等の構造体の外気側に断熱層を設ける工法 内断熱工法 鉄筋コンクリート造等の構造体の室内側に断熱層を設ける工法 外張断熱工法 木造または鉄骨造の構造体の外気側に断熱層を設ける工法 充填断熱工法 木造または鉄骨造の構造体の内部に断熱層を設ける工法 内張断熱工法 木造または鉄骨造の構造体の室内側に断熱層を設ける工法

P.34

改定事項:「外張断熱工法」 「充填断熱工法」 「内張断熱工法」を新たに定義した.

(15)

1.2 用語

P.35

解説図1.3 通気層と防風層

(16)

1.2 用語

P.35~36

解説図1.4 表面結露とその防止方法

(17)

1.2 用語

P.36

(18)

1.2 用語

P.37

(19)

1.2 用語

P.38

解説表1.1 断熱工法の比較 項目 外断熱 内断熱 外張 断熱 充填 断熱 内張 断熱 施工性 外装材の取付け 工事費低減(低コスト) ○ ○ ○ ○ ○ 耐久性 構造体の保護 ○ ○ 断熱性 熱橋対策 ○ ○ ○ 室温変動性 暖冷房開始時の室温の応答 暖冷房停止時の室温の変動 ○ ○ (○:より有利な場合が多い) RC造 木造 鉄骨造

(20)

2節 材料および断熱工法の種類

JASS24 断熱工事

(21)

2.1 材料の種類

a. 断熱材 (1) 断熱材は表2.1に示すものとし,種類(形状・材料名・区分等)および厚さ, または種類,厚さおよび施工密度の指定は特記による. (2) 表2.1以外の断熱材は,特記による. (3) JIS(日本工業規格)が制定されているものは,その適合品とする. 表2.1 規格が制定されている断熱材

P.39

断熱材の種類 規格 分類 1 (形状) 分類 2 (特性) 材料名 フェルト状 断熱材 繊維系 断熱材 グラスウール ロックウール JIS A 9504:2011 人造鉱物繊維保温材 JIS A 9521:2011 住宅用人造鉱物繊維断熱材 ボード状 断熱材 グラスウール ロックウール JIS A 9504:2011 人造鉱物繊維保温材 発泡プラス チック系 断熱材 ビーズ法ポリスチレンフォーム 押出法ポリスチレンフォーム 硬質ウレタンフォーム ポリエチレンフォーム フェノールフォーム JIS A 9511:2006R(2009追補) 発泡プラスチック保温材 ばら状 断熱材 繊維系 断熱材 グラスウール ロックウール セルローズファイバー JIS A 9523:2011 吹込み用繊維質断熱材 現場発泡 断熱材 発泡プラス チック系 断熱材 吹付け硬質ウレタンフォーム JIS A 9526:2006(2010追補) 建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォーム

(22)

2.1 材料の種類

断熱材に関する前回JASS24改定以降の動向

発プラ系断熱材がフロン類を用いないA種とフロン類を用いるB種に大別 JIS A 9511「発泡プラスチック保温材」 JIS A 9526「建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォーム」 2003年の建築基準法改正で,シックハウス対策に係る措置が義務化 →断熱材は熱を伝えにくいことのほか,フロン類を含まずホルムアルデヒド放散量 の少ないものを選択する. JIS A 1480:2002「建築用断熱・保温材料及び製品-熱性能宣言値及び設 計値決定の手順」の制定 2000年の建設リサイクル法制定 断熱材がグリーン購入法の特定調達品目に指定

今後の動向

建築・住宅用断熱建材の統一JIS化 「発泡プラスチック系断熱材の熱抵抗の長期変化促進試験方法」のJIS化

P.39~42

(23)

2.1 材料の種類

断熱材の分類(表2.1)

形状による分類 フェルト状 ボード状 ばら状(吹込み用) 現場発泡

P.39~55

素材による分類 繊維系 発泡プラスチック系

断熱材の性能

断熱性 熱伝導率(単位:W/(mK))または熱抵抗(単位:m2K/W) で表される. 透湿性 繊維系断熱材のほか,吹付け硬質ウレタンフォームA種3,A種フェノールフォーム3種2 号は透湿性が高いため,防湿層が必要である. 吸水性,燃焼性,耐熱性,耐久性,耐候性,施工性,加工性 解説を参照

(24)

2.1 材料の種類

P.42

解説表2.3 断熱材の廃棄・リサイクルにおける取扱い 断熱材の種類 廃棄*1 リサイクル*1 分類 材料名 種類 埋立て処 分場 可否 広域認定2 繊維系 グラスウール ガ ラ ス く ず , コンクリートく ず 及 び 陶 磁 器くず 安定型 可 ○ ロックウール 可 ○ セルローズファイバー 紙くず 管理型 可 発泡プラス チック系 ビ ー ズ 法 ポ リ ス チ レ ン フォーム 廃プラスチッ ク類 安定型 可 ○ 押 出 法 ポ リ ス チ レ ン フォーム 可 ○ 硬質ウレタンフォーム 可 ポリエチレンフォーム 可 ○ フェノールフォーム 可 ○ 吹 付 け 硬 質 ウ レ タ ン フォーム 可 *1 一般的な断熱材本体部分の扱いについて示す. *2 製品により認定されているものがあることを示す.

(25)

2.1 材料の種類

b. 防湿材 (1) 防湿材はJIS A 6930:1997(2008追補)(住宅用プラスチック系防湿フィル ム)に適合するもの,または透湿抵抗0.029㎡・s・Pa/ng以上でJIS A 6930:1997(2008追補)に規定と同等の強度,耐久性を有するものとし, その指定は特記による. (2) (1)以外の防湿材は,特記による. (3) 特記のない場合に用いる防湿材の種類は,監理者の承認を受ける.

P.55~56

前回JASS24改定以降に制定 防湿材 透湿抵抗 ㎡・s・Pa/ng ㎡・h・mmHg/g JIS A 6930:1997(2008追補) 住宅用プラスチック系防湿フィルム A種 0.082以上 170以上 B種 0.144以上 300以上 解説表2.4 防湿材の種類 繊維系断熱材の付属防湿フィルムも上記性能を確認の上で使用する.

(26)

2.1 材料の種類

c. 気密材 (1) 気密材は以下に示す材料とし,その指定は特記による. (ⅰ) JIS A 6930:1997(2008追補)に適合する住宅用プラスチック系防湿 フィルム (ⅱ) JIS A 6111:2004に適合する透湿防水シート (ⅲ) 合板,せっこうボード,構造用パネル(JAS) (ⅳ) JIS A 9511:2006R(2009追補)に適合するボード状プラスチック系断熱 材,JIS A 9526:2006(2010追補)に適合する吹付け硬質ウレタンフォーム (ⅴ) 木材等,金属部材等,コンクリート部材 (2) (1)以外の気密材は,特記による. (3) 特記のない場合に用いる気密材の種類は,監理者の承認を受ける.

P.56

今回のJASS24改定で具 体的に(ⅰ)~(ⅴ)を定義 した 気密化の目的 1) 漏気負荷を減らし省エネルギー化と室内温度環境の快適性向上を図る 2) 壁体内気流を抑制し断熱性能の低下を防止する 3) 壁内結露を防止する 4) 計画換気の性能保持 c.

(27)

2.1 材料の種類

d. 防風材 (1) 防風材は以下に示す材料とし,その指定は特記による. (ⅰ) JIS A 6111:2004に適合する透湿防水シート (ⅱ) 合板,シージングボード,火山性ガラス質複層板,MDF,構造用パネ ル(OSB) (ⅲ) 防風材を必要とする断熱材の外気側に使用される発泡プラスチック 系断熱材,ボード状繊維系断熱材 (ⅳ) JIS A 9521:2011の防湿フィルム付き繊維系断熱材の外気側の外被 (2) (1)以外の防風材は,特記による. (3) 特記のない場合に用いる防風材の種類は,監理者の承認を受ける.

P.56~57

今回のJASS24改定で具体的に定義した 防風材は一般に通気層をもつ外壁において,断熱層の外気側の通気層との間 に設けられ,通気が断熱層に侵入するのを防ぐ防風のために用いられる. d.

(28)

2.1 材料の種類

e. 補助材 (1) 防湿層・気密層・防風層を形成するために用いる補助材は,使用箇所 の状況に応じて以下に示す材料とし,その指定は特記による. (ⅰ) テープ (ⅱ) パッキン材 (ⅲ) 現場発泡断熱材 (ⅳ) シーリング材 (2) (1)以外の補助材は,特記による. (3) 特記のない場合に用いる補助材の種類は,監理者の承認を受ける.

P.57~58

今回のJASS24改定で新たにに定義した •テープは,ブチル系,アスファルト系,アクリル系など,長期的に気密性や粘着 性を有するものを使用する.ガムテープやビニルテープは使用しない. •パッキン材は基礎断熱における土台と基礎天端など,常時圧縮応力のかかる 部分に使用する. •現場発泡断熱材は,形状が比較的単純で20mm程度以上のすき間があり,長 期的に形状が変化しない場所に使用する. e.

(29)

2.2 断熱材取付け工法の種類

断熱材取付け工法は表2.2による. 表2.2 断熱材取付け工法の種類

P.60

今回追加 4節以降では「断熱材取付け工法」の種類ごとに記載している. 断熱材取付け工法 説明 1.はめ込み工法 フェルト状断熱材またはボード状断熱材を根太や 間柱などの下地材の間にはめ込む工法 2.張付け工法 ボード状断熱材を接着剤・ボルト・釘などにより壁 面などに取り付ける工法 3.打込み工法 ボード状断熱材をあらかじめ型枠に取り付けるか, そのものを型枠として用いてコンクリートを打ち込 むことにより取り付ける工法 4.吹込み工法 ばら状断熱材をホースなどにより吹き込む工法 5.吹付け工法 現場発泡断熱材を壁面などに吹き付ける工法 6.敷込み工法 フェルト状断熱材またはボード状断熱材を天井や 床などの上に敷き込む工法

(30)

2.3 断熱材と断熱材取付け工法の組合せ

断熱材と断熱材取付け工法の組み合わせは表2.3によることを標準とし,そ の指定は特記による. 表2.3 断熱材と断熱材取付け工法の組み合わせ

P.61

断熱材と断熱材取付け工法の組合せについて現在一般的なもののみを選んで示 し,仕様書全体の簡素化を図った. (○印:適用) 断熱材取付け工法 断熱材の形状 はめ込み 張付け 打込み 吹込み 吹付け 敷込み フェルト状断熱材 ○ ○ ○ ボード状断熱材 ○ ○ ○(1) ばら状断熱材 ○ 現場発泡断熱材 ○ [注] (1) コンクリートに十分付着する断熱材とする

(31)

3節 施工法共通事項

JASS24 断熱工事

(32)

3.1 計画および工程管理

a. 施工要領書の作成 断熱工事の施工に先立ち,その材料・施工法・施工図・工程計画などを 記載した施工要領書を作成し,監理者の承認を受ける.

P.62~63

施工要領書の記載事項 ⅰ) 材料・施工法:施工箇所ごとの断熱材・防湿材・気密材・防風材の種類と規 格,断熱工法等の種類,施工精度など〔表2.1,2.2参照〕. ⅱ) 施工図:断熱材・防湿材・気密材・防風材の構成図,貫通金物・サッシまわ りの断熱補強図,断熱施工手順など〔解説図3.1参照〕 ⅲ) 工程計画:〔解説図3.2,3.3参照〕. ⅳ) 検査:検査の時期と方法など〔3.6「検査」参照〕. ⅴ) その他仮設計画など:使用機器・作業床・養生法・安全管理など. a. 解説図3.1 木造床断熱の施工手順図(例示)

(33)

3.1 計画および工程管理

b. 施工の時期 断熱工事は他種工事との関連に十分留意し,確実な施工を行うのに最 も適した時期に実施する. c. 補助材などの準備 使用する断熱材・防湿材・気密材・防風材の種類および断熱材取付け 工法の種類に応じ,適切な補助材・工具・器具・作業衣などをあらかじめ 準備しておく.

P.62~63

断熱工事技術者の活用

全国木造住宅生産体制強化推進協議会の「住宅省エネルギー施工技術 者講習」修了者 北海道建築技術協会の「断熱施工技術者BIS (ビルディング・インシュレー ション・スペシャリスト)」

(34)

3.1 計画および工程管理

P.65

解説写真3.1 床の断熱材受け金物の例 解説写真3.3 厚さ表示具の例 (ばら状グラスウール用) 解説写真3.4 厚さ測定具の例 (吹付け硬質ウレタンフォーム用) 補助材や工具の準備 解説写真3.2 床の断熱材受け材の例

(35)

3.2 材料の試験・取扱いおよび保管

a. 材料の試験 材料の試験を行う場合は,特記による. b. 材料の搬入 材料の搬入の際,品質・寸法などを十分に確認する.また材料の破損 の有無を調べ,性能を著しく損なうものであれば取り替える. c. 材料の運搬・保管 材料の運搬・保管に際し,ぬれ・裂け目・つぶれ・反り,日射・熱・有機 溶剤などによる劣化,溶接火花による焼けなど,性能を損なう欠損が生 じないよう十分に注意する.

P.65

(36)

3.3 作業環境

a. 温・湿度環境 現場発泡断熱材・接着剤など温・湿度の影響を受けやすい材料を用い る場合は,所要の性能が得られるよう作業環境を整える.作業環境の 温・湿度を規定する場合は特記による. b. 換気とほこり対策 接着剤などで揮発性溶剤を取り扱う場合,およびばら状断熱材などで ほこりが多量に発生する場合に,消防法および労働安全衛生法および それらの関係法規に従い十分な換気や保護具の着用等の対策を施すと ともに材料片などの飛散防止に留意する. c. 作業床 天井・壁上部などの断熱工事のため高所作業を行う場合には,無理が なく確実な施工を行えるよう適切な作業床を設ける. d. 火気の注意 断熱工事中の火気には十分に注意し,引火のおそれのある範囲にお いては火気の使用を厳禁とする.

P.68

(37)

3.4 材料の加工

a. 材料の加工 切断などの材料の加工は,清掃した平たんな面上で行う.加工の際, 材料に損傷を与えないよう注意する. b. 材料の切断 材料は,適切な工具と定規などを用いて,正確な寸法に切断する.

P.69~70

解説図3.6 防湿材の加工(床を清掃し踏みつけない) 解説図3.7 加工の際,できるだけ材料を 踏みつけない

(38)

3.4 材料の加工

P.70

解説表3.5 断熱材の施工状態が外壁の断熱性能に及ぼす影響

(39)

3.5 施工上の注意事項

a. 断熱層・防湿層・気密層・防風層の連続性 断熱工事は施工要領書に従い,断熱する箇所全面が出来るだけ均一 な所定の性能となるよう行う.このため断熱材は連続性を保ち,すき間 や厚さむらがないように施工する.また,防湿層・気密層・防風層もすき 間の無いように施工する. b. 熱橋部の断熱補強 断熱層を貫通する金物類の室内側露出部,および断熱層を貫通する スラブ類と外壁との取合い部などで熱橋となるおそれのある箇所には, 必要に応じて有効な断熱補強を施す.

P.71~72

解説図3.9 防湿材の継ぎ目 継ぎ目の位置は必ず間柱など下地材の面上 に設け,継ぎ目の重ねは30mm以上とる.な お,寒冷地では100mm以上の重ねを確保す ることが望ましい. 取合い部の継ぎ目も同様とし,より慎重に施 工する. a.

(40)

3.6 検 査

a. 検査の時期 断熱工事の検査は,工事終了後早い時期に必ず行う. b. 検査の要領 検査は断熱工事を行った箇所全面にわたり,断熱上および防湿上の 支障となる欠陥がないことを確かめることに重点を置いて行い,欠陥が ある場合は補修する.特別な検査を行う場合は特記による.

P.72~73

断熱工事における検査の要点 ⅰ) すき間や破れ目がない. ⅱ) 厚さのむら,すなわち極端に薄い箇所がない(吹付け工法). ⅲ) 気流止めの設置を確認すると共に壁内気流の生じうる中空層やへこみがない. ⅳ) 熱橋となりうる部分に断熱補強が施してある. ⅴ) 防湿層は継ぎ目の重ねが十分にある. b.

(41)

3.7 養 生

a. 後続工事に対する養生 断熱工事終了後,後続の工事によって断熱層および防湿層が損傷を 受けないよう,必要に応じて養生を行う. b. 火気に対する養生 後続の工事で特に溶接など高温や火気を伴う工事によって断熱材が 引火・燃焼・溶融しないよう,十分に養生する. c. 雨水などに対する養生 断熱工事中および後続の工事中に屋外に直接面する断熱層は,雨水 によるぬれ,日射による劣化などの損傷を受けないよう,必要に応じて シート類で養生する.

P.74

参照

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