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TMI 中国最新法令情報

―(2011 年 8 月号)―

TMI 総合法律事務所

〒106-6123 東京都港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー23 階 TEL: +81-(0)3-6438-5511 FAX: +81-(0)3-6438-5522 E-mail: [email protected] 〒200031 上海市淮海中路 1045 号 淮海国際広場 2606 室 TEL: +86-(0)21-5465-2233 FAX: +86-(0)21-5465-5745 E-mail: [email protected] 皆様には、日頃より弊事務所へのご厚情を賜り誠にありがとうございます。 お客様の中国ビジネスのご参考までに、「TMI 中国最新法令情報」をお届けします。記事 の内容やテーマについてご要望やご質問がございましたら、ご遠慮なく弊事務所へご連絡下 さい。なお、バックナンバーについては、弊事務所のウェブサイトに掲載させていただきま すので、併せてご利用下さい。(http://www.tmi.gr.jp/office/china/index.html)

目次 ***************************

一.中国最新法令 1.主な中央法令 (1) 認証機構管理弁法 (2) 健康食品関連の行政許可の規範化に関する通知 (3) 輸出食品生産企業届出管理規定 (4) 西部大開発戦略の深化に関する税収政策問題の通知 (5) 薬品生産品質管理規範(GMP)認証管理弁法の配布に関する通知 (6) EU、米国及び日本原産の輸入写真用紙製品に対する臨時アンチダンピング措置の公 告 二.特集・中国契約法の概要その8 32.請負契約 33.技術契約その 1~総論 34.技術契約その 2~技術開発契約 三.上海法務事情 上海経済貿易商事調停センター

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一.中国最新法令(2011 年 7 月中旬~8 月中旬公布分)*****

1.主な中央法令 (1) 認証機構管理弁法1 国家質量監督検験検疫総局 2011 年 7 月 20 日公布 同年 9 月 1 日施行 ① 背景 認証機構の監督管理を強化し、認証活動を規範化し、認証の有効性を高めるために、 国家質量監督検験検疫総局が、「中華人民共和国認証認可条例」2に基づいて、本弁法を 公布した。本弁法には、内資による認証機構の設立以外、外商投資の認証機構の設立 についても、幾つかの特別規定を取り入れている。なお、「認証機構」とは、独立して、 製品、サービス、管理体系が基準や関連する技術規範要求を満たしているかの合格判 定活動を行う、法人資格を備えた機構をいう(第 2 条)。なお、認証機構の数は、監督 官庁である中国国家認証認可監督管理委員会のデータベース3によれば、全国で 174 で ある。 ② 主な内容 本弁法によれば、中国で認証機構を設立する基本的要件(内資、外資に共通)は、 次の通りである(第 8 条)。 ア.固定の営業場所及び必要な設備を有すること。 イ.認証認可の要求を満たす定款及び管理制度を有すること。また、新領域4に属す る場合、フィージビリティスタディの報告書が必要。 ウ.300 万人民元以上の登録資本金(出資者は国の関連法規及び規定の要求を満たし、 資金信用証明を提供しなければならない)。 エ.10 名以上の関連領域の職業資格及び能力を有する専任の認証人員を有すること。 オ.認証機構の董事長、総経理(主任)及び管理代表者は国の関連法律法規、政府 関連部門規定及び職務履行に必要な管理能力を有すること。 また、外国投資者が中国国内で認証機構を設立する場合、上記の第 8 条の全ての条 件をクリアし、外商投資関連の法律、行政法規及び国の外商投資産業指導政策に従わ なければならない上に、さらに以下の条件を具備しなければならない(第 9 条)。 ア.外国投資者が、中国国外で 3 年以上の関連領域認証の経歴を有し、所在国又は 地区で当局により適法に登記され、かつ不良な記録がないこと。 イ.外国投資者が、所在国又は地区の当局の関連領域に関する認可又は認証を取得 していること。 ウ.中外合弁、合作経営認証機構の中国側当事者は、国家認監委認可を受けた 3 年 以上認証業務の経歴を有する認証機構又は資質認定を取得した検査機構、実験室 1 《认证机构管理办法》 2 《中华人民共和国认证认可条例》(2003 年 9 月 3 日公布、同年 11 月 1 日施行) 3 http://www.cnca.gov.cn/cnca/cxzq/rkcx/4424.shtml 4 新領域とは、国家認証認可監督管理委員会(CNCA)が許認可し、まだ相応する認証人員国家登録制度 (制度が既に存在しているが、まだ移行中のものも含む)を構築していない認証、認証トレーニング及び コンサルティングの業務領域をいう。(中国認証認可協会「新領域認証、認証トレーニング及びコンサル ティング人員の確認手順規則」http://wenku.baidu.com/view/e48475d276eeaeaad1f3307f.html?from=related)

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なお、本弁法により取得した「認証機構批准書」の有効期間は 4 年とされている。(第 11 条) (2) 健康食品関連の行政許可の規範化に関する通知5 国家食品薬品監督管理局 2011 年 7 月 21 日公布 同年 9 月 1 日施行 ① 背景 健康食品の行政許可と管理を更に規範化するために、「健康食品登録管理弁法(試 行)」6の関連規定に基づき、中国国家食品薬品監督管理局は、健康食品の行政許可に関 する関連事項について、通知を公布した。 ② 主な内容 同通知では、保健食品の登録において補足資料が必要な場合、提出期限を 5 か月と し、特殊な事情により、所定期間内に提出できない場合には 1 年まで延長できると定 めている。 同通知では、再登録を申請する国産の健康食品は、批准証書の 5 年間の期間内に生 産・販売を行っていない場合には、関連規定に従い、サンプルの試作、現場検査、技 術評価等を行わなければならず、批准証書の 5 年間の期間内に生産・販売を行ったこ とある場合には、食品薬品監督管理局が指定する登録検査機構製品発行の品質検査報 告を提出しなければならないと定めている。 また、同通知によれば、原料と補助原料が同一であり、味又は色違いの保健食品に 対して、新製品登録時に安全性毒理学評価試験及び効果評価試験を行っていない場合、 申請者は、技術譲渡製品の登録申請を行う際には、当該試験を実施しなければならな い。 さらに、同通知によれば、技術譲渡製品の登録申請及び製品名称の変更申請の際に、 申請者は、2 年以内に違法行為がないことの承諾書を提出しなければならない。 (3) 輸出食品生産企業届出管理規定7 国家質量監督検験検疫総局 2011 年 7 月 26 日公布 同年 10 月 1 日施行 ① 背景 輸出食品生産企業の食品安全衛生の管理を強化し、輸出食品生産企業届出管理の業 務を規範化するために、「食品安全法」8及び「輸出入商品検査法」9及びそれらの実施 条例、関連法規に基づき、国家質量監督検験検疫総局が本規定を公布した。 ② 主な内容 本規定では、国家質量監督検験検疫総局を全国の輸出食品生産企業の届出業務の主 管機関と定めた上で、国家質量監督検験検疫総局が各地に設置する出入国検験検疫局 は所轄区域内での具体的な届出及び監督監査の業務を実施することとしている(第 4 5 《关于规范保健食品有关行政许可事项的通知》 6 《保健食品注册管理办法(试行)》(2005 年 4 月 30 日公布、同年 7 月 1 日施行) 7 《出口食品生产企业备案管理规定》 8 《中华人民共和国食品安全法》(2009 年 2 月 28 日公布、同年 6 月 1 日施行) 9 《中华人民共和国进出口商品检验法》(2002 年 4 月 28 日修正公布、同年 10 月 1 日施行)

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条)。 本弁法第 6 条では、輸出食品の生産企業は届出を経ず、又は届出の審査で不合格と なった場合には、その製品を輸出してはならないと定めている。 輸出食品生産企業が届出を行う際に必要な申請資料は次のとおりである(第 7 条)。 ア.営業許可証、組織機構コード証、法定代表人又は授権責任者の身分証明。 イ.輸出食品生産企業の衛生管理の要求及び輸入国(地区)の要求を満たす声明及 び自己検査の報告。 ウ.企業の生産条件、製品生産加工技術、主要加工プロセス等の情報、食品原料、 補助原料及び添加物使用及び衛生管理担当及び専門技術者の資質等の基本状況。 エ.食品安全衛生管理体系の構築及び実施の基本状況。 オ.法によって食品生産許可及びその他の行政許可が必要な場合、関連の許可証。 カ.その他認証及び企業内部実験室の資質等の関連状況。 企業の届出は、所定の届出条件を満たせば、当局から「輸出食品生産企業届出証明」 (以下「届出証明」)が発給される(第 11 条)。同届出証明の有効期間は 4 年間とされ、 更新の必要な場合には、有効期間満了 3 か月前に企業所在地を直接管轄する検験検疫 機構にて更新手続を行う(第 12 条)。 また、本規定では、従来の規定に対して、以下の変更点がある。 ア.輸出食品生産企業に対して、食品安全・衛生をコントロールできる体制の構築 を要求すること(第 7 条)。 イ.直属の検験検疫機構の確認があれば、有効な第三者認証等の判定結果を採用す ることができること(第 10 条)。 ウ.輸出食品生産企業が届出を行う際に、法に従い他の行政許可の取得が必要であ れば、関連の許可証書の提出が要求されること(第 7 条)。 エ.輸出食品生産企業は食品安全衛生コントロール体制の運営及び輸出食品生産記 録のファイルを作成しなければならず、資料の保存期間は 2 年を下回ってはなら ないこと(第 18 条)。 (4) 西部大開発戦略の深化に関する税収政策問題の通知10 財政部、国家税務総局、税関総署 2011 年 7 月 27 日公布 同年 1 月 1 日施行 本通知によれば、西部地区11で「西部地区奨励類産業目録」(以下「目録」という) に該当する内資、外商投資の奨励類産業及び優位産業のプロジェクトにおける投資総 額内の自家用設備が、政策規定の範囲内で関税を免除される。 さらに、2011 年 1 月 1 日から 2020 年 12 月 31 日までの間、西部地区の奨励類産業企 業12 の企業所得税は、15%の税率で徴収される。 10《关于深入实施西部大开发战略有关税收政策问题的通知》 11 本通知でいう西部地区とは、重慶市、四川市、貴州省、云南省、西蔵自治区、陜西省、甘粛省、寧夏回 族自治区、青海省、新疆ウイグル自治区、新疆生産建設兵団、内モンゴル自治区及び広西壮族自治区をいう。 また、湖南省湘西土家族苗族自治州、湖北省恩施土家族苗族自治州、吉林省延辺朝鮮族自治州は、本通知の 西部地区の税収政策に準じて執行する。 12 本通知によれば、奨励類産業企業とは、目録に定める産業を主要業務とし、かつ、その主要業務が企業

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(5) 薬品生産品質管理規範(GMP)認証管理弁法の配布に関する通知13 国家食品薬品監督管理局 2011 年 8 月 2 日公布 同日施行 ① 背景 国家食品薬品監督管理局が 2005 年に「薬品生産品質管理規範認証管理弁法」14(以 下「2005 年管理弁法」という)を公布してから 6 年が経ち、2010 年公布の「薬品生産 品質管理規範(2010 年修訂)」(以下「管理規範」という)を受けて、「管理規範」の実 施を促すために、国家食品薬品監督管理局が、本弁法を公布した。 ② 主な内容 本弁法は、2005 年管理弁法に対して、主に以下の変更点がある。 本弁法では、薬品 GMP 認証の性質を明確化し、同認証については、薬品監督管理部 門が法に従い、薬品生産企業の薬品生産品質管理に対する監督検査の手段であり、薬 品生産企業の GMP 状況の検査、評価を経て認証証書を交付するか否かを決定する監督 管理のプロセスであると定義している(第 2 条)。 また、本弁法は 2005 年管理弁法には規定がなかったリスク評価の原則を設けて、検 査中に発見された欠陥に対して細かく定義するようになり、欠陥を重大欠陥、主要欠 陥、一般欠陥の三種類に分けることによって(第 19 条)、本弁法は、当局検査時のリ スク評価の精度を上げ、総合評価へと導くプロセスを示している。 なお、本弁法では、2005 年弁法の第 6 章の検査員の管理に関する内容を削除し15、そ の代わり、「薬品 GMP 証書」の管理に関する内容が追加され、同証書の記載内容の変 更、登録取消の条件、紛失破損後の処理について詳しく規定がなされた。 (6) EU、米国及び日本原産の輸入写真用紙製品に対する臨時アンチダンピング措置の公 告 税関総署 2011 年 8 月 9 日公布 同日施行 商務部は、2011 年 8 月 10 日より、EU、米国及び日本からの輸入写真用紙製品(税 則号列:37031010、37032010、37039010)に対して、臨時アンチダンピング措置を採 ることを決定した。当該写真用紙製品に対して、現行の関税及び輸入増値税以外に、 下表の徴収比率・算式で、アンチダンピング保証金及び相応する輸入増値税保証金を 徴収する。 収入総額の 70%以上を占める企業のことをいう。 13 《关于印发药品生产质量管理规范认证管理办法的通知》 14 《药品生产质量管理规范认证管理办法》(2005 年 9 月 7 日公布、同年 10 月 1 日施行) 15 検査員の管理については、国家食品薬品監督管理局が 2011 年 8 月 11 日に、別途「薬品生産管理規範検査 員の招聘及び考課暫定規定」〔药品生产质量管理规范检查员聘任及考评暂行规定〕を公布して、そこに規定 がまとめられた。

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原産地 メーカ名 徴収比率

EU Kodak Limited 26.8%

FUJIFILM Manufacturing Europe B.V. 17.6%

その他の EU 企業 26.8%

米国 FUJIFILM Manufacturing U.S.A., Inc. 18.2%

その他の米国企業 28.8% 日本 日本企業 28.8% アンチダンピング保証金及び輸入増値税保証金合計額の計算式は次の通り。 保証金総額=(通関後価格×徴収比率)×(1+輸入増値税税率) (彭涛、莊凌云・中国弁護士(東京))

二.特集・中国契約法の概要その 6 *************

32.請負契約 (1) 意義 請負契約とは、請負人が注文者の要求に基づき仕事を完成し、仕事の成果を引渡し、 注文者が報酬を支払う契約をいい、加工・注文制作・修理・複製・試験・検査等も含む(契 約法第 251 条)。請負契約は製造業やサービス業等で広く利用されている取引契約の一種 であり、仕事の完成が契約の主要目的となる。16 なお、請負契約と類似する代表的な契約に委任契約(契約法第 396 条~第 413 条)があ る。委任契約とは、受任者が委任者の事務を処理することを目的とする契約をいう(契約 法第 396 条)。委任契約は、主に、コンサルティング、医療、法律事務等の場面で使われ、 委任される事務処理の性質が請負契約のように必ずしも完成できる内容のものではない ため、受託者としては、委託事項の目的に従って、期待される水準の事務遂行を行えば、 必ずしも委託事務の完成に至らなくても、契約上の義務を果たしたことになる。 請負契約と委任契約はその類似性ゆえに、しばしば混同して理解されることが多く、 トラブルの原因ともなりやすいので注意を要する。17 16 請負契約といえば、建設・土木工事契約がその代表的なものとして挙げられるが、取引法では、請負契 約の規定とは別途建設工事契約(契約法第 269 条~第 287 条)として規定されている。これは、請負人が建設 工事を行い、注文者が代金を支払う契約である建設工事契約(契約法第 269 条)も請負契約の一種であるが、 建設工事という請負業務の性質から建設工事特有の仕事内容(工事の実施調査・設計・成功契約等)が定型的 に含まれるため、契約法では請負契約とは別途建設工事を規定している(契約法第 269 条~第 287 条)。建設 工事契約は建設業者以外では、売買契約、賃貸借契約、建設工事を除く請負契約等程頻繁に締結されること は少ないため、本項では割愛する。 17 ある会社の経営建て直しのため、経営コンサルタント会社にアドバイスを依頼したが、同社が最善を尽

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(2) 請負契約の内容 請負契約の条項に含むべき主な内容は次の通りである(契約法第 252 条)。 請負の目的、数量、品質、報酬、請負方式、材料の提供、履行期限、検収の基準及 び方法、その他 請負契約では、発注した仕事の完成を目的とすることから、かかる仕事の検収が重要 であるため、上記のように検収に関する項目が主な条項として含まれているのが特徴で ある。 (3) 材料の提供 請負契約では、物の製造等を目的とすることが多いが、この場合材料が必要となる。 そして、かかる材料の提供者の特定と材料の品質確保が契約の目的達成のために重要で ある。そこで、契約法では、材料の提供方法について特に規定している。 【図 48】 請負人が材料を提供する場合 注文者が材料を提供する場合 ① 請負人が約定に従い材料を選択・使 用 ② 注文者は当該材料の検査が可能 ① 注文者が約定に従い材料を提供 ② 請負人は遅滞なく当該材料を検査 ③ 検査により約定との不一致を発見 した場合、交換・補充等の措置18 (4) 請負契約の継続中における請負人の義務・責任 契約法では、請負契約の継続中における請負人の義務・責任を次のとおり規定してい る。 ① 主要な仕事の完成義務 注文者は請負人の個性・技能に基づき仕事を依頼するのが通常であるため、別 途約定のない限り、原則として、請負人は、自らの設備、技術、労力によって主 要な仕事を完成させる義務を負う(契約法第 253 条第 1 項)。同意なく第三者に下 請けさせた場合には、注文者は契約を解除できる(契約法第 253 条第 2 項)。 他方、補助的な作業については、反対の約定がない限り、第三者に下請けさせ ることができる(契約法第 254 条)。 第三者に下請けさせた場合、下請作業の成果について、請負人が注文者に対し て責任を負う(契約法第 253 条第 2 項、第 254 条)。 ② 材料・成果物の保管義務 請負人は、注文者が提供した材料・完成した仕事の成果を適切に保管する義務 を負い、保管の不適切が原因で毀損・滅失を生じた場合、損害賠償責任を負う(契 約法第 265 条)。 くしたにも関わらず経営建て直しが成功しなかった場合に、委任者が同社に対して、経営建て直しに至らな かったとしてその責任を追及して紛争となること場合がその一例である。 18 請負人は注文者の提供した材料を無断で交換してはならない(契約法第 256 条第 2 項)。

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③ 秘密保持義務 請負人は、注文者の要求に従い秘密を保持する義務を負い、注文者の許可なく して複製品・技術資料を保存してはならない(契約法第 266 条)。 ④ 共同請負責任 共同請負人は、別途約定のない限り、注文者に対して連帯責任を負う(契約法第 267 条)。 (5) 請負契約の継続中における注文者の義務・責任 契約法では、請負契約の継続中における注文者の義務・責任として、次の事項を規定 している。 ① 協力義務 請負の仕事に注文者の協力が必要な場合、注文者は協力義務を負う(契約法第 259 条第 1 項)。注文者の協力義務不履行により、仕事の完成ができない場合、請 負人は、合理的期間内に義務履行を行うよう注文者に催告するとともに、請負契 約の履行期限を延長することができる。催告期間の経過後、注文者がなおも協力 義務を果たさない場合、請負人は、契約を解除できる(契約法第 259 条第 2 項)。 ② 請負内容の不合理部分通知に対する回答義務 請負人は注文者が提供した設計図や技術上の要求が不合理であることを発見し た場合、遅滞なく注文者に通知する義務を負う。これに対し、注文者が通知への 回答を怠った等の原因で請負人に損害を与えた場合、注文者は損害賠償責任を負 う(契約法第 257 条)。 ③ 請負内容の中途変更に対する責任 注文者が請負の内容を中途変更したため、請負人に損害を与えた場合も、注文 者は損害賠償責任を負う(契約法第 258 条)。 (6) 仕事の監督検査と引渡・検収 請負契約の目的である仕事完成の確実を期すため、請負作業期間中の監督検査と、仕 事完成後の引渡・検収が必要かつ重要であり、次のような規定が置かれている。 ① 監督検査 請負人は請負期間中、注文者が必要とする監督検査を受け入れなければならな い。但し、注文者は監督検査のために請負人の正常な仕事を妨げてはならない(契 約法第 260 条)。 ② 仕事の引渡・検収 請負人は、仕事を完成した場合、注文者に対して仕事の成果物・必要な技術資 料・関連する品質証明を引渡さなければならない。また、注文者は成果物を検収 しなければならない(契約法第 261 条)。 引渡された成果物が当該検収において品質基準に合致しない場合、注文者は請 負人に対して、修理・再履行・報酬減額・損害賠償等の違約責任を追及できる(契 約法第 262 条)。

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(7) 注文者の報酬支払い 注文者は、約定の期限に請負の報酬を支払わなければならない。報酬支払時期につい て約定がない場合又は不明な場合で、協議又は契約上の関連条項や取引慣行から確定で きない場合には、成果物の引渡時に支払う。また、一部引渡の場合には、当該部分に応 じた報酬を支払う(契約法第 263 条)。 なお、注文者が報酬や材料の費用を支払わない場合、請負人は、完成した成果物につ いて、別段の約定がない限り留置権を有する(契約法第 264 条)。 (8) 注文者による契約の随時解除 請負契約も契約一般に共通する解除事由により解除できるのは当然であるが(契約法 第 93 条、第 94 条参照)、請負契約においては、注文者は随時請負契約を解除することが できる。但し、請負人に損害を与えた場合には損害賠償責任を負う(契約法第 268 条)。19 33.技術契約その 1~総論 (1) はじめに 技術の開発、譲渡、コンサルティング、サービスにおいては、当該技術の価値を保持 し、権利者の正当な利益を保護するために、相手方企業との契約を如何に締結するかが 非常に重要となってくる。そこで、本特集の最後に、技術契約について説明する。 (2) 意義 技術契約とは、当事者が技術の開発、譲渡、コンサルティング又はサービスに関して 締結する、相互間の権利義務を確立する契約をいう(契約法第 322 条)。但し、技術契約 の締結は、科学技術の進歩に有益で、科学技術成果の転化・応用・普及を促進するもの でなければならないとされる(契約法第 323 条)20 契約法では、技術契約を総論・各論(技術開発契約・技術譲渡契約・技術コンサルティ ング契約・技術サービス契約)に分けて規定している。 本章では、総論について説明する。 (3) 技術契約の内容 契約法で定める技術契約の内容をまとめると、次の通りである。 【図 49】 項目の種類 契約項目の具体的内容 基本項目 技術契約においては、通常次の事項を定める(契約法第 324 条第 1 項)。 ① プロジェクト名称 19 委任契約でも随時解除は可能で、解除により相手方当事者に損害を与えた場合には侵害賠償責任を負う が(契約法第 410 条)、委任契約では委任者・受任者いずれもが随時解除可能という点で請負契約と異なって いる。 20 違法に技術を独占し、技術の進歩を妨害し又は第三者の技術成果を侵害する技術契約は無効となる(契約 法第 329 条)。但し、どのような場合に無効となるかは明確ではない。

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② 目的物の内容・範囲・条件 ③ 履行についての計画・進度・期間・場所・地域・方式 ④ 技術情報・資料の秘密保持 ⑤ 危険責任の負担 ⑥ 技術的成果の帰属・収益の分配方法 ⑦ 検収の基準・方法 ⑧ 代価・報酬・使用費、及びその支払方法 ⑨ 違約金・損害賠償の計算方法 ⑩ 紛争解決方法 ⑪ 名詞・専門用語の解釈 ⑫ その他 添付資料 基本項目以外に、次の資料・文書を当該技術契約の構成部分とする こともできる(契約法第 324 条第 2 項)。 ① 契約の履行に関する技術背景資料 ② フィージビリティスタディ・技術評価報告 ③ プロジェクトの任務書・計画書 ④ 技術標準・技術規範・基本設計・加工技術文書・その他の技術 文書 特 許 が 関 わ る 場 合 の 明 記事項 技術契約が特許に関わる場合、次の事項を明記する必要がある (契約 法第 324 条第 3 項)。 ① 発明創造の名称 ② 特許出願者 ③ 特許権者 ④ 出願年月日 ⑤ 出願番号 ⑥ 特許番号 ⑦ 特許の有効期限 (4) 代価・報酬・使用費、及びその支払方法 ア.支払方法の種類 技術契約の代価・報酬・使用費の支払方法は、当事者の約定によるが、次の各種支 払方法のいずれかを採用することができる(契約法第 325 条第 1 項)。 ① 一括計算+一括支払 ② 一括計算+分割支払 ③ 歩合支払 ④ イニシャルフィー支払+歩合支払 イ.歩合支払の決定方法 歩合支払を採用する場合、次のルールに従う必要がある(契約法第 325 条第 2 項)。 (ア)歩合支払額の算出方法 歩合支払額の算出方法として、次の方法が選択できる。

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B 次の要素の一定比率に基づき算出する方法 ① 製品の価格 ② 特許の実施・技術秘密の使用後新たに増加した製品価値 ③ 利潤 ④ 製品販売額 (イ)歩合支払額の比率 歩合支払額の比率として、次の比率が選択できる。 A 固定比率 B 毎年増加・減少する比率 (ウ)歩合支払における検査方法 当事者は関連する会計帳簿の検査方法を技術契約で定める必要がある。 (5) 技術成果の取り扱い 契約法では、技術成果の使用権・譲渡権の帰属・その取り扱いについては、職務技術 成果21か否かにより、次のように規定されている(契約法第 326 条~第 328 条)。 【図 50】 職務技術成果の場合 職務技術成果でない場合 職務技術成果の帰属 法人・組織 技術成果完成者個人 技術契約の締結主体 法人・組織 技術成果完成者個人 利益の帰属 法人・組織に帰属するもの の、使用又は譲渡により得た 利益の一定割合を、技術成果 完成者個人に報奨金又は報 酬を支払う必要がある。 技術成果完成者個人に帰属 する。 譲渡の際の制限 技術成果完成者個人に優先 的譲受権がある。 なし 34.技術契約その 2~技術開発契約 (1) 意義 技術開発契約とは、当事者間で新技術・新製品・新加工技術・新材料その他のシステ ムの研究開発について書面で締結する契約をいう(契約法第 330 条第 1 項・第 3 項)22 同契約には委託開発契約・共同開発契約が含まれる(契約法第 330 条第 2 項)。 21 職務技術成果とは、法人・その他の組織の仕事上の任務を執行、又は法人・その他の組織の物質的・技 術的条件を利用して完成させた技術的成果をいう(契約法第 326 条第 2 項)。 22 当事者間で産業応用価値を具備する科学技術成果の実施転化について締結した契約についても、技術開 発契約の規定が準用される(契約法第 330 条 4 項)。

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(2) 委託開発契約当事者の権利関係 ア.はじめに 技術開発契約の 1 つ目の類型である委託開発契約においては、委託者・研究開発者 (受託者)が当事者となるが、委託開発という契約形態の性質上、委託開発契約当事者 特有の権利義務が存在し、契約法上規定されている(契約法第 331 条~第 334 条・第 339 条・第 341 条)。 イ.各当事者の義務・責任 契約法の規定する各当事者の義務は次の通りである。もちろん、これ以外にも約定 が必要な事項を規定することは可能である。 【図 51】 委託者 研究開発者(受託者) 委託者は研究開発者に対して、契約の約 定に基づき以下の義務を負う(契約法第 331 条)。 ① 研究開発経費の支払い ② 報酬の支払い ③ 技術資料の提供 ④ 原始データの提供 ⑤ 協力事項の完成 ⑥ 研究開発成果の受領 研究開発者は委託者に対して、契約の 約定に基づき以下の義務を負う(契約法 第 332 条)。 ① 研究開発計画の制定・実施 ② 研究開発経費の合理的使用 ③ 期限通りの研究開発任務の完成 ④ 研究開発成果の引渡 ⑤ 研究開発関連技術資料の提供 ⑥ 必要な技術指導の提供 ⑦ 研究開発成果習得の援助 研究開発契約の約定に違反し、研究開発任務の停滞・遅延・失敗をもたらした当事 者は、違約責任を負う(契約法第 333 条、第 334 条)。 ウ.当事者の権利・利益の帰属 技術開発契約における当事者の権利・利益の帰属は当事者にとって非常に切実な問 題である。この点について契約法では、(ア)特許出願権、(イ)成果物の使用権・譲渡 権・利益配分方法について既定している。 (ア)特許出願権 委託者・研究開発者間における、委託開発契約により完成した発明創造に関す る権利帰属については次の通りの規定がある(契約法第 339 条)。 【図 55】 特許出願権 研究開発者に帰属する。 実施権 委託者は、研究開発者が取得した特許権について、無償の実施 権を有する。 優先譲受権 研究開発者が出願権を譲渡する場合には、委託者に同等の条件 下での優先的な譲受権がある。 なお、契約で定めがあれば、それに従う。 (イ)成果物の使用権・譲渡権・利益配分方法 委託者・研究開発者間における、委託開発契約の成果物の使用権・譲渡権・利 益配分方法については、契約に定めがあればそれに従うが、契約に定めがなく、

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ば、契約の関連条項又は取引慣行により確定する。それでも確定できない場合に は、各当事者ともに使用権・譲渡権を有するが、研究開発者は、開発の成果を委 託者に交付する前に、当該成果を第三者に譲渡してはならない。(契約法第 341 条)。 (3) 共同開発契約当事者の権利関係 ア.はじめに 技術開発契約の 2 つ目の類型である共同開発契約においては、契約当事者全員が研 究開発者として開発を担うが、委託開発契約と同様に、共同開発という契約形態の性 質上、共同開発契約当事者特有の権利義務が存在する。 イ.各当事者の義務・責任 共同開発契約の当事者の義務としては、①契約の約定に従って投資(技術を現物で 投資することを含む)すること、②研究開発作業に分担して参与すること、③協力し て研究開発を遂行することが挙げられる(契約法第 335 条)。 そして、各当事者が研究開発契約の約定に違反し、研究開発任務の停滞・遅延・失 敗をもたらした場合、違約責任を負う(契約法第 336 条)。 ウ.当事者の権利・利益の帰属 (ア)特許出願権 当事者間における、共同開発契約により完成した発明創造の出願権の帰属につ いては次の通りの規定がある(契約法第 340 条)。 【図 56】 特許出願権 各当事者の共有となる。 特許の出願 特許の出願は、共同申請が原則であり、他の当事者が同意又は 出願権を放棄しない限り、単独ではできない。 実施権 特許出願権を放棄した当事者は、出願をした他の当事者が取得 した特許権について、無償の実施権を有する。 優先譲受権 共同開発契約の当事者が出願権を譲渡する場合には、他の当事 者に同等の条件下での優先的な譲受権がある。 なお、契約で定めがあれば、それに従う。 (イ)成果物の使用権・譲渡権・利益配分方法 共同開発契約の当事者間における、成果物の使用権・譲渡権・利益配分方法に ついては、契約に定めがあればそれに従うが、契約に定めがなく、又は不明確な 場合、協議により補充合意に至ればそれにより、合意に至らなければ、契約の関 連条項又は取引慣行により確定する。それでも確定できない場合には、各当事者 ともに使用権・譲渡権を有する (契約法第 341 条)。

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(4) 技術開発契約の解除 技術開発契約も契約の一種である以上、合意解除(契約法第 93 条第 1 項)、約定した解 除条件の成就(契約法第 93 条第 2 項)、債務不履行等の法定解除事由に基づく解除(契約 法第 94 条参照)により当該契約を解除することができる23 さらに、技術開発契約においては、技術開発の目的物である技術が第三者により公開 されるに至り、これにより技術開発契約を履行する意義が喪失した場合にも、当事者は 契約を解除することができる(契約法第 337 条)。かかる場合には、契約締結の目的が達 せられなくなるためである。 (5) 技術開発契約の失敗 技術開発契約においては、一定の技術開発をその目的とするが、新たな技術の開発と いう性質上、常にかかる目的が達成できるとは限らない。そこで契約法においては、技 術開発が失敗した場合についての危険負担について規定している。 ア.失敗の恐れを発見した場合の対応 当事者の一方が、技術開発契約の履行過程において、克服不可能な技術的困難が生 じたため、研究開発の全部・一部が失敗するおそれのある状況を発見した場合、遅滞 なく他方当事者に通知をするとともに、適切な損害軽減措置を取る必要がある。適切 な損害軽減措置を怠ったことにより損害が拡大した場合には、当該当事者は、拡大し た損害について、責任を負う(契約法第 338 条第 2 項)。 イ.失敗が生じた場合の危険負担 失敗が生じた場合の危険負担については、技術開発契約において約定したところに 従うのが原則である。約定がない場合、又はあっても不明確な場合には、協議により 補充合意に至ればそれにより、合意に至らなければ、契約の関連条項又は取引慣行に より確定する。それでも確定できない場合には、各当事者が合理的に分担する。 (つづく) (山田美好・弁護士(上海))

三.上海法務事情 *********************

上海経済貿易商事調停センター 8 月 18 日、浦東新区は東方明珠テレビ塔裏手の、黄浦江沿いの洋館で、上海経済貿易 商事調停センターの日系企業向け説明会が開かれ、総領事館、JETRO、商工クラブを始 め、日系企業の法務担当者及び弁護士ら数十名が集まった。 調停とは、各当事者の自らの希望に基づき、第三者により紛争解決方法を提供する手段 をいう24。調停は、仲裁と並ぶ ADR(裁判外紛争解決手続)の一種であり、中国でも「人 民調停法」や、「労働紛争調停仲裁法」の下、多く行われている。 23 一般的な契約の解除については、本稿 2011 年 3 月号 17 を、ご参照されたい。 24 「上海経済貿易商事調停センター調停規則(試行)」第 1 条。

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柔軟で、迅速かつ経済的であることから、話し合いが成り立つ当事者間での紛争解決手 段としては、非常に有用である。 しかし、中国では、国際商事紛争における専門性を有する調停機関が未発達であるため、 これまで、企業間の紛争解決では、あまり使われてこなかった。そこで、上海現代服務 業連合会が発起し、上海市商務委員会と上海市社会団体管理局の認可を受けて、2011 年 1 月に上海経済貿易商事調停センターが設立された。 同センター張主任の話では、調停委員に、各 専門分野に精通した弁護士のほか、裁判官や銀 監会の専門家を揃えており、専門性の高い案件 にも対応できる陣容である25。また、政府から独 立した中立的な機関であるものの、政府機関に 幅広いネットワークを有するため26、紛争に関係 する政府機関との調整を含む、効果的な紛争解 決を図ることができるとのことである。 調停の申立てについては、各当事者が自ら同 センターに案件を持ち込むほか、裁判所から委 託されて調停を行う例もある。後者については、 最高人民法院が 2010 年に司法解釈27を出して、 訴訟の係属中に、調停機関等に委託して解決を 試みることを、積極的に推進している。また、 香港調停会(Hong Kong Mediation Council、香港 国際仲裁センターに附属する機構)との協力協 定を結ぶなど、国際交流にも熱心である。 調停は非対立構造による解決を旨とするため 3 名の仲裁人を原則とする仲裁と異なり、調停委員は原則として 1 名のみとされる。また、 迅速な解決を図るため、調停期日は、調停委員決定から 10 営業日以内に開かれ、20 営業 日以内に、和解合意書又は調停書を作成するものとされる。和解契約書は、調停委員の中 立的な支援を経て、当事者が自主的に合意に至った場合に作成される。他方、調停書は、 調停委員が解決策を示して、両当事者の合意・調印により作成される。 気になるのは、調停の効力である。調停成立の場合に作成される和解契約書又は調停書 は、それ自体、民事的な合意書の性質を有するにとどまり、仲裁判断のように、確定判決 と同様の執行力があるわけではない。しかし、人民法院にて効力の確認手続を行えば、執 行力が付与される(「人民調停法」第 33 条)。また、同センターが提携している上海仲裁 委員会にて特別に設けられた簡易手続により、仲裁判断の形(裁決書)を作り、これによ り、執行力が付与される。 25 当事者の合意により、調停委員名簿にない専門家を調停委員に指定することもできる。 26 同センターの名誉主任には、上海市人民代表大会の副主任と、人民政府副秘書長・市商務委員会主任が 就任している。 27 「『調停優先、調停と判決の結合』の作業原則をより一層貫徹することに関する若干の意見」(最高人民法 院 2010 年 6 月 22 日公布)第 11 条。

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張主任は、中国と日本には「和を以て貴しと為す」28という共通の伝統があり、これを 体現する紛争解決手段としての調停が、大変有効であると説く。そのため、同センターの 説明会を諸外国向けに先駆けて、日系企業向けに行ったとのことである。確かに、同セン ターが入居している、前掲の写真下段の瀟洒な邸宅風の建物に足を踏み入れた時点で、緊 張感がほぐれて、調停の成立が促進されるのではないかとの印象であった。紛争解決の一 手段として、考慮に入れておくのがよいと思われる。 (山根基宏・弁護士(上海)) 監 修:何連明・外国法事務弁護士(東京) 編集主幹:山根基宏・弁護士(上海) 編集協力:王嶺・弁護士(東京)、葉雋宜・パラリーガル(上海) 28 聖徳太子の「十七条憲法」の第 1 条に見られる。

参照

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