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績から作成された標準被害率曲線の被害率・断水率関係

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度). Ⅰ‑433. 水道施設損傷が水道管路システムの断水率に与える影響評価 京都大学大学院工学研究科. 学生員 ○村越 雄太. 京都大学大学院工学研究科. 正会員. 小池 武. 1. はじめに 水道管の地震時被害を把握する指標として,管路被害率 (管体の被害箇所数/水道管の布設延長)と断水率(断水戸数 /給水戸数)がある.これらは,地震直後の被害状況を把握す るために使用されるし,将来の地震防災対策を検討する際 の被害想定指標としても用いられる.従来は,想定する地 震動における管路被害率を求め,兵庫県南部地震の被害実. 図-1 機能的に分離した水道管路システム. 績から作成された標準被害率曲線の被害率・断水率関係. 過去の地震被害例. 1 0.9. 断水率(断水戸数/給水戸数). と比較することで断水率を推定してきた.しかし,この断 水率推定方法は水道施設(たとえば,浄水施設,ポンプ施設, 配水池など)の損傷が断水に与える影響は考慮していない 結果,その推定精度は必ずしも良くない. (図-2) 本研究は,水道管路の被害に加えて水道施設の被害も考 慮に入れた新しい断水率を推定する方法を提案する.. 0.8 0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 0 -3 10. 2. 水道管路システムの形状. -2. 10. 10. -1. 10. 0. 1. 10. 被害率(件/km). 水道管路システムは図-1 に示すように一般的に送水管,. 図-2 標準被害率曲線と過去の被害実績. 配水本管,配水管から構成され,ノード(点)とリンク(線)か 𝑗. らなる.送水管の始点ノードに浄水場,途中ノードにタン. n = ∑*(1 − 𝑃𝑆𝑘 )(1 − 𝑃𝑅𝑘 )𝑃𝐻𝑘 𝑚𝑘 + (1 − 𝑃𝑆𝑘 )𝑃𝑅𝑘 𝑚𝑘 + 𝑃𝑆𝑘 𝑚𝑘 +. ク,途中リンクにポンプ施設などの水道施設が配置され,. (2). 𝑘=1. ここで, 𝑃𝑆𝑘 : 送水管第 k ノード非連結確率, 𝑃𝑅𝑘 : 配水. 配水本管中に配水池(タンク)が存在している.. 本管非連結確率, 𝑃𝐻𝑘 : 配水管断水率, 𝑚𝑘 : 送水管第 k ノー 3. 提案する断水率算定方法. ド下給水戸数である.. 断水率を次式で定義する. ζ=. 非連結確率とは,始点ノードから需要端ノードまでの全 𝑛 𝑁. てのルートが通行不可能となる確率である.各ルートにお. (1). いて,リンクもしくはリンク・ノード上の水道施設に損傷. ここで, n: 断水戸数, N: 給水戸数であり,断水が発生. が発生した場合,そのルートは通行不可能とする.. するプロセスとして,次の 3 つのパターンが存在する.. リンクの損傷発生確率は,発生事象がポアソン過程に従. 1) 送水管の一部需要端が非連結状態となり,その需要端. うと仮定すれば次式で求めることができる. 𝑝𝑓 = 1 − exp(−𝐿 ∙ 𝑅𝑚 (𝑣)). に連結する配水本管全てで断水が発生. ここで, L: 管路延長距離[km], 𝑅𝑚 (𝑣): 配水管被害率. 2) 配水本管の一部需要端が非連結状態となり,その需要. [件/km]であり,配水管被害率𝑅𝑚 (𝑣)は管種,管径,地盤,液状. 端に連結する配水管全てで断水が発生 3) 配水管の一部管路が損傷してその街路区間で断水が 発生,あるいは配水管網内の非連結により断水が発生. 化の各補正係数と日本水道協会 1)が定める標準被害率曲 線R(v)の積である.. 以上 3 つのパターンを考慮した断水戸数算定式を示す.. 水道施設の損傷発生確率は,HAZUS992)に記載されて. キーワード 水道管路, 水道施設, 管路被害率, 断水率 連絡先. 〒615-8530. (3). 京都市西京区京都大学桂. 京都大学工学研究科. ‑865‑.

(2) 土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度). Ⅰ‑433. いる Fragility curve を使用した.. 参考文献 1) 日本水道協会:地震による水道管路の被害. 配水管断水率とは,一つの配水管網における給水戸数に 対する断水戸数である.配水管網内の各リンクの給水先は. 予測,平成 10 年 11 月. 一律であり,各リンクの給水範囲を図-3 の灰色部分のよう. 2) FEMA: HAZUS99, 1999.. に仮定した時,配水管断水率は,全リンク数に対する非連 結状態であるリンク数となる. 4.数値計算結果と考察 4.1 解析モデル 解析モデルを図-4,5 に示す.図-4 の二重四角ノードに浄 水場,四角ノードにタンクが存在しており,各ノードから. 図-3 配水管断水率. 配水本管が連結している.図-5 の配水本管の上流部には配 水池が存在し,格子状の配水管へと連結している. 4.2 解析内容 解析モデルの被害率と過去の地震被害の被害率を示し た結果を図-6 に示す.水道施設の損傷が断水率に与える影 響を考察するために,水道施設の損傷を考慮に入れて算定 した断水率,水道施設の損傷を考慮に入れずに算定した断 水率と,過去の地震被害の断水率を図-7 に示す.いずれの 図においても,丸印が過去の地震被害例である. 4.3 解析結果の考察. 図-4 送水管モデル. 図-5 配水本管・配水管モデル. 図-6 について,解析結果と過去の地震動における被害率 との間には多少誤差があるが,これは地盤状況や水道管路. 0.9. ネットワーク形状の違いが原因であると考えられる.. 0.8. のみから算定した場合に比べて断水率が大幅に上昇して いることから, HAZUS99 に記載されている Fragility curve を用いた場合水道施設の損傷が断水率に与える影 響は大きいと考えられる.いずれの解析結果においても実. 0.7. 被害率[件/km]. 図-7 について,水道施設の損傷を考慮に入れると,管路. 被害率. 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1. 際の地震被害と差異が生じているが,これは配水管被害に. 0 0. おける断水発生範囲を最小限の範囲と仮定して解析した ためであると考えられ,断水発生範囲を考察することでよ. 200. た場合,水道施設の損傷が断水にもたらす影響が大きいこ とを確認した.. 断水率[断水戸数/給水戸数]. ・HAZUS99 に記載されている Fragility curve を使用し. 800. 1000. 図-6 被害率に関する解析結果と被害例との比較 断水率. 1. ・水道施設損傷を含めた断水率の推定方法を提案した.. 600. 加速度[gal]. り精度の高い推定が可能になると考えられる. 5.結論. 400. 0.9 0.8. 施設含断水率 施設除外断水率. 0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 0 0. 200. 400. 600. 800. 1000. 加速度[gal]. 図-7 断水率に関する解析結果と被害例との比較. ‑866‑.

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