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血淸 對 熱 非 凝 固 物 質 定 量 に よ る 癌 診 斷 法 並 に そ の 本 態 的 研 究

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Academic year: 2022

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(1)血淸 對 熱 非 凝 固 物 質 定 量 に よ る 癌 診 斷 法 並 に そ の 本 態 的 研 究 第1編 血淸 対 熱 非 凝 固 物 質 定 量 に よ る 癌 診 断 法 岡山大 学医学 部津 田外科 教室(主 任 津 田誠次 教授) 助. 手. 奥. 島. 団. 〔昭和27年3月10日. 目. 第1章. 緒. 第2章. 実. 四 受稿 〕. 次. 成績. 言 験. 郎. 方. (2) 諸種 血清熱凝固反応 との関係. 法. 定. 第2節. 第1節. 測. 法. 第2節. 溷 濁度 の最高値. 第3節. 溷濁度 と血清 対熱非凝固物質の量. 早期診断的価値並びに手術的侵襲 による術前術後 の変動. 第3節. 血清 酸濁反応 と,こ の定量法 との 関係. 的関係 測. 第4章. この定量法 の本態的研究. 第1節. 定. 成. 第4節. 第3章. 績. 貧血及び赤血球沈降速度 とこの定 量法 の関係. 血清熱凝 固蛋 白増 減 に 関 す る問. 第5章. 考. 案. 題. 第6章. 結. 論. (1) 稀釈血清 熱凝 固時間測定法及び測定 第1章 癌 の本 態 が な お 明 らか で な い現 在,そ 療 に は早 期 診 断,早. 緒 の治. 期 手術 が最 上の策 であ る. こ とに は か わ りわ な い.最 近 に 於 け る外 科 手. 言 に 医 師 に あ る こ とは,深. く反 直 しな け れ ば な. ら な い 事 実 で あ る. 恩 師 津 田 教 授 は早 く よ り こ の事 に 注 目 さ れ,. 術 の進 歩 は 身 体 の 如 何 な る部 位 の 癌 も切 除 す. 癌 の早 期 診 断 に 関 す る研 究 が 続 け られ て,門. る こ とが 出 来 る よ うに な つ た.併. 下 生 の業 績 も少 くな い が,砂. が お くれ た た め に,外. した ゞ診 断. 田助教 授 は昭 和. 科 医 の手 に ゆ だ ね られ. 23年 沈 降 反 応 に よ る血清 学 的 癌 診 断 法 を 発. た 時 に は,既 に 無 為 に 終 る こ と も屡 々 経 験 さ. 表 し,多 大 の 反 響 を 呼 び,な お 三 木 に よ つ て. れ る こ とで あ り,Leach. 酸 濁 反 応 が 追 試 され,そ. &. Robbingに. よつ て. の本 態 的 研 究 に も若. も,又津 田 外 科 教 室 で 作 成 せ られ たculpability. 干 の 進 歩 が もた ら さ れ た こ とは 共 に 喜 び に た. の統 計 を み て も,表 在 性 の癌 は 別 と し て,特. えない.. に 内臟 の癌 に於 て 診 断 遅 延 の 責 任 が 想 像 以 上. 癌患者,担 癌動物に於て,何 等 かの形 でそ.

(2) 656. 奥. の血 液 血 清 が 変 調 を 来 し,特. 島. 異 物質 が生ず. る で あ ろ う と ゆ う事 は 想 像 に か た く な く, 又 此 の 方 面 で も古 くか ら研 究 さ れ て 来 て い る.. 中 に 腫 瘍 毒 素 の 抗 原 或 は抗 体 の 存 在 を 仮 定 し て な され た 免 疫 反 応(抗. 原 或 は抗 体 を 使 用 す. る),血 清 の 物 理 化 学 的 変 化 を 応 用 した 反 応 (抗 原 抗 体 を 使 用 し な い),の る こ とが 出 来 る.中 を 有 し,多. 二 方 向 に大 別 す. で も前 者 は 最 も古 い 歴 史. くの学 者 に よ り診 断 法 も多 種 多 様. で あ る が,そ. の 主 な る も の を あ げ れ ば,. Lehmann‑Facius反. 応.中. 川,高. 杉 法. Fuchs. 法.引 地,吉 住 改 良 法.AscoliのMeiostigmin 反 応.今. 村,酸 濁 反 応.次. 反 応.又. 直 接 血 清 を 用 い な い が 松 原,皮. 内注. 癌 血 清 の 物 理 化 学 的 変 調 を 応 用 した,Kahn ア ル ブ ミンA反 応.Bothelho反 澱 溷 濁 反 応.Darani反. こ とを,殆. 条 血 清 特 殊 乾 膠 像.或. 界 の注 目 を 浴 び た.そ. 色 時 間 測 定 法.更 Black或. に1948年. はHugginsの. 性 低 下 を 応 用 した,稀. して 肝 臟 カ ク ラ ー ゼ を. 減 少 せ し め る物 質 の 探 究 に 努 力 した が 成 功 せ 物 に 於 て 癌 が 発 育 し て い る こ とが,肝. 臟 カ タ ラ ー ゼ を減 少 せ し め る条 件 で あ る と結 論 した の で あ る.然. るに1949年. 中原 等 は 癌. 組 織 よ り抽 出 せ る 物 質 を 幼 若 マ ウ ス に 注 射 し て,肝. 臟 カ ク ラ ー ゼ の減 少 を 惹 起 せ しめ,そ. の物 質 を. トキ ソ ホ ル モ ン. と命 名 し,1950. 年 そ れ を 銅 塩 とな して,更 作 成 した.之. に 強 力 な標 品 を. を現 在 の優秀 な 癌 診 断 法 で あ. る,松 原 の抗 原,或. は 当 教 室 の 沈 降 反 応 の抗. 原 に 比 較 す る時,多. 少抽 出 法 に 相 違 は あ つ 溜 水 に 可 溶,ア. ボ. メチ レ ン 青 脱 以 降 発 表 され た. 癌 血 清 に於 け る熱 凝 固 釈血 清 熱 凝 固時 間 測 定. ー ド酷 酸 指 数 定 量 法 等 を あ げ る こ とが. 出 来 る.. ー ル に 沈 澱 す る とゆ う一 貫 し た 性 質 を 持 つ て い る の は,そ. こ に何 か 共 通 し た 特 殊 の 要. 素 が 含 まれ て い る こ とを 暗 示 す る も の で あ. か 遠 隔 の 部 位 に 発 生 した 癌 が,如 何 に して 肝 臟 カ ク ラ ー ゼ を減 少 せ しめ るか とゆ う点 に 思 を い た し,も. し体 液 を 介 し て トキ ソ ホ ル モ ン. が 運 ば れ る とす る な らば,或. は 血 液 中 に も存. 在 す る で あ ろ う と考 え 実 験 中,は. か らず も癌. 血 清 中 に は非 癌 血 清 中 に 比 較 して,対 熱 非 凝 固,蒸 溜 水 に 可 溶,ア. ル コ ール に 沈 澱 す る物. 質 が(以 後 血 清 対 熱 非 凝 固 物 質 と唱 え る)著. 之 等 各 反 応 を 通 覽 す る時,癌. 組織 或 は癌血. 清 よ り特 異 物 質 を抽 出 し よ う とす る 免 疫 反 応 も著 し き進 歩 を 示 し,又 血 清 の 物 理 化 学 的 変. し く増 量 し て い る こ とが わ か り,種 々 改 良 の 結 果Pulfrich氏. 溷 濁計 を用 い て簡 単 な 定 量. 法 を 考 案 し,癌 診 断 法 と し て 使 用 して も,相. 調 も近 時 漸 く明 らか とな り,癌 血 清 の 非 癌 血. 当 の価 値 を認 め る こ とが 出 来 た.そ. 清 に 比 較 し て 増 滅 す る或 物 質 の定 量 的 な 問 題. 定 量 法 で あ る た め に,た. も検 討 さ れ る よ うに な り,加. み な らず,病. の 進 歩 は,こ. ル コ. 私 は トキ ソホ ル モ ン の 作 用 機 転 に 就 て,遙. 清 煮沸. はBrdickaの. ー ラ ロ グ ラ フ ィ法 .Savignacの. ん ど癌 に 特 異 で あ る と発 表 し,世. る.. 応. Kahn沈. 応. Kurten血. 郎. て も,対 熱 非 凝 固,蒸. に 前 述 の砂 田 沈 降. 射 法 等 を見 る こ とが 出 来 る.後 者 に 就 て は,. 法,ヨ. 四. ず,動. 血 清 学 的 癌 診 断 法 の 歴 史 を 顧 み る と,血 清. 法.七. 団. うるに酵 素化学. れ ら種 々 な 問 題 と相 俟 つ て,必. れ が一種. ゞに 診 断 法 と して の. 気 の 経 過 を 観 察 す る 時,或. 術 後 の 予 後 を 調 べ る 時,與. は手. 味 あ る も の と思. ず や 癌 診 断 上 に も劃 期 的 な 時 代 を約 束 す る で. い,今 茲 に そ の大 要 を報 告 し,大 方 諸 賢 の御. あ ろ う こ と は 我 々 の等 し く注 目す る と こ ろ で. 批 判 を仰 ぐ 次 第 で あ る.. あ る. 1947年Greenstein等. は癌 患者或 は 担 癌 動. 物 に 於 い て 肝 臟 カ ク ラ ーゼ が 著 し く減 少 す る.

(3) 血清対熱非 凝固物質定量に よる癌 診断法並にその本態的研究(Ⅰ). 657. と,分 散 光 線 を 供 給 す る照 光 ラ ン プ 附 溷 濁 計. 第2章. 實 驗 方 法. 第1節. 測. 定. 条 件 を 一 定 に す るた め,早. と,之 の 測 定 器 で あ るPulfrich氏. 接 続 し,光 度 計 の フ ィル ク ー環 を 廻 転 し て,. 法 朝 空 腹時 に採 血. した血 液 の 血 清 を 分 離 して 使 用 す る.血 球 を 混 じた もの,或. 光 度 計 とを. は 溶 血 した も の は 使 用 出 来 な. い.器 具 は す べ て 化 学 的 に 清 潔 で,必. ず クロ. ム硫 酸 を通 し,蒸 溜 水 で 洗 つ て滅 菌 しな け れ. 緑 色 フ ィル ク ー(L2)を 濁 計 の濃 淡4様. の変 化 装 置 を 持 つ 硝 子 板 を 廻. 転 し て,比 較 光 線 と し てNo4ス 撰 定 す る.之. に よつ て 視 野 は 全 面 緑 色 を呈. の時 右 側 の 測 定 鼓 を 廻 転 す る と,明 る. い 方 の 半 円 に 変 化 を 生 ず る 故,視. 表1. ク リー ン を. し,唯 両 半 円 の 明 る さ の み に 差 異 が 見 出 さ れ る.こ. ば,思 わ ぬ 失 敗 を ま ね くこ とに な る.. 光 路 に 置 き,他 方 溷. 野 の両 半 円. が 全 く同 じ明 る さ に な る迄 廻 転 を続 け,測 定 鼓 の 目盛 を 読 む.こ. の 数 字 は 試 料 の相 対 的 溷. 濁 度 を 直 接 に 示 す も の で あ る.も. し試 料 の 溷. 濁 度 が比 較 光 線(相 対 的 溷 濁 度1‑100)以. 上. に 強 度 の時 に は,左 側 の 測 定 鼓 を 廻 転 し,左 側 の 測 定 鼓 の 目盛 をmess. 3401/11の. つ て,相 対 的 溷 濁 度 を 求 め る.然 於 て 相 対 的 溷 濁 度100以. 表 によ. し本 反 応 に. 上 の数 字 を 示 す も の. は 非 常 に 稀 で あ る. ア ル コ ー ル 混 和 前 の 上清 の み の 溷 濁 度 は, す べ て5〜6で,対. 照 と し て問 題 に す る必 要. は な い.又 使 用 す る局 方 純 ア ル コ ー ル は 勿 論 清 澄 で な くて わ な らな い. 表1の. 如 く,血 清1c.c.を. 径 約1.5cmの. 試 験 管 に 入 れ,100℃. 分 間 煮 沸 し,凝. を 行 い,上. 固 血 清 を ガ ラ ス 棒 で 粉 碎 し,. に5分. 3倍 容)を Photometerを 腫 深2.5mmの 混 和 後5分. 間,3000回. 清 を 分 離 し,そ. 管 に と り,局. 間室温に. 転 で遠 心沈澱 の0.5c.c.を. 試験. 方 純 ア ル コ ー ル1.5c.c.(検. 液の. 混 じ,30秒. 振 盪 混 和 し,Pulfrich. 使 用 し て,本. 器 附 属 の 内 容1c.c.,. 平 面 液 槽 に 入 れ,ア. ル コール. 値 の 相 対 的 溷 濁 度 を 採 用 す る.. 本 反 応 に 於 て は,上. 清 とア ル コ ール 混 和 に. よ る軽 微 な 溷 濁 度 を 判 定 す る た め,精 構 と鋭 敏 な 感 度 を 有 す るPulfrich氏 photometer. 溷濁度の最高値. 第1図. 湯 中 で5. 4c.c.の 蒸 溜 水 を 加 え 攪 拌 後,10分 放 置 す る.次. 第2節. 長 さ 約10cm,直. (Zeiss製)と. 巧 な機 のStufen. 本 光 度 計所 属 の溷濁. し て か ら,1分. 計 を 組 合 せ て 使 用 し た. 本 器 の 原 理,構. 造,使. 用 法 等 はZeiss発. の 「バ ン フ レ ツ ト」mess 記 載 さ れ て い る が,使. 上 述 した 測 定 法 に 於 て,ア ル コ ー ル を 混 和. 4301/11に. 行. 詳 細 に. 用 法 の 大 要 を のべ る. 毎 に 溷 濁 度 を 測 定 す る と,第. 1図 の如 く漸 次 溷 濁 度 を 増 し,,大 凡5分 最 高 の 溷 濁 度 を 示 す よ うに な る.故. 後に. に5分 値. の 相 対 的 溷 濁 度 を そ の 儘 採 用 した.ア. ル コー.

(4) 658. 奥. 島. 団. 四. 郎. ル 混 和 後2分 値 か ら5分 値 迄 の 溷 濁 度 の増 加. ラ フ を 書 け ば,第2図. は5〜15で,個. て,こ. 体 に よ り異 る が,通 常 は10. 溷 濁 度 内 外 で あ る. 第3節. の 如 く大 凡 直 線 を な し. の グ ラ フ を 用 い て,相. 直 接 血 清lc.c.中. 対 的溷 濁度か ら. に 含 ま れ て い る対 熱 非 凝 固. 溷 濁 度 と血 清 対 熱 非 凝 固. 物 質 の 量 を 知 る こ と が 出 来 る.故. 物質 の量 的 関係. は 対 熱 非 凝 固 物 質 約3.7mg/c.c.に. 溷 濁 度 の増 減 と,血 清 対熱 非 凝 固 物 質 の 量. は3.4mg/c.c.に. に 溷 濁 度40 相 当 し,35. 相 当 す る.. 第2図. に 如 何 な る 関 係 が あ るか 調 べ る た め,血 清 対 熱 非 凝 固 物 質 を 標 品 と して と り出 した. す な わ ち血 清5c.c.を 同 様 に 処 置 して,100℃. 前 述 の測 定 法 と殆 ど 湯 中 で5分. 間 煮沸. し,凝 固血 清 を 粉 砕 して4倍 容 の 蒸 溜 水 を 加 え,充 分 攪 拌 し,100℃. 湯 中 で1時 間 加 熱 し,. 遠 心 沈 澱 に よ り上 清 を分 離 して,更 100℃. 湯 中 で 濃 縮 し,3倍. に上 清 を. 容 の局 方 純 アル コ. ール を加 え 一 昼 夜 氷 室 に 放 置 す る と,白 色 の 沈 澱 を形 成 し,遠. 心 沈 澱 に よ り沈 澱 物 を と. り,之 を エ ー テ ル で 乾 燥 す る と,帯 黄 色 半 透 明 の 標 品 を 得 る こ とが 出 来 る.. 表2 第3章. 測 定 成 績. 主 に 津 田 外 科 教 室 に 於 て 入 院 手 術 した 患 者 193例 の 内,癌110例(胃 癌15,乳. 癌5,舌. 肺 癌2,そ. 腸 及 直腸. 及 ロ 腔 癌6,'肝. の 他 の 癌6,悪. 肉 腫13),非. 癌83例(正. 腸 潰 瘍32,結. 核8,急. 良 性 腫 瘍13,そ た.い. 癌55,大. 及 膵 癌5,. 性 甲 状 腺 腫3及 常 人10,胃. 性 炎 症4,慢. の 他 疾 患10)に. び. 及十 二指 性 炎 症6,. 就 て検 査 し. ま診 断 法 と し て,陽 性 か 陰 性 か を 判 断. す る とす れ ば,そ. の 境 界 を 何 処 に 定 め るか と. ゆ う点 に 困 難 を来 す が,癌 り亂 れ る点 が35〜40の 濁 度40(3.7mg/c.c.)以. 非癌 の溷濁 度 の入. 位 置 で あ る た め,溷 上 を 陽 性,溷. 濁 度35. (3.4mg/c.c.)以. 下 を 陰 性 と し,そ の 中間 を僞. 陽性 と し た.之. は 溷 濁 計 の 視 覚 に よ る誤 差 も. 考 慮 した た め で あ る. 測 定 結 果 は 第3図. の如 く,癌110例. 92(84%),±9(8%),‑9(8%) 表2に. 示 す 如 く,測 定 例20例. れ の 血 清1c.c.中 横 軸 と し,そ. に 就 て,そ. に 含 ま れ て い る量(mg)を. の血 清 の 溷 濁 度 を 縦 軸 とす る グ. 83例 中,‑72(87%),±4(5%) (8%)と あ つ た.. な り,平 均 的 中率 は85%の. 中,+ ,非 癌 ,+7 成 績で.

(5) 血清対熱非凝固物質定量に よる癌診断法並 にその本態的研究(Ⅰ). 第3図. 659. 第5図. 第4図 よ うで,肉 腫 は 相 当 に 溷 濁 度 が 高 い.又 肺, 肝 及 び 膵 の癌 は高 度 の 溷 濁 度 を 持 つ て い た. 非 癌 を疾 患 別 に 分 類 し,溷 濁 度 の分 布 を み る と第5図. の如 くな る.胃,十. 二 指 腸 潰 瘍32. 例 中‑26(81%),±2(6%),+4(12%) で あ つ た.そ. の 中 で 本 定 量 法 の 陽 性 の限 度 以. 上 に溷 濁 度 が 増 加 し て い た4例 脂 性 潰 瘍 で,そ. の 内 の2例. つ て い た.急 性 炎 症,結. は,す べ て胼. は被 覆 性 穿 孔 を 伴. 核 も正 常 人 に 比 較 す. れ ば や ゝ増 加 の傾 向 が あ る.慢 性 炎 症 及 び 良 性 腫 瘍 は 正 常 人 と大 差 な い.た. ゞ良 性 腫 瘍 の. 中 で 上 顎 骨 嚢 腫 に1例 溷 濁 度 の 増 加 し て い る 例 を 経 験 し た が,そ た.そ 癌 を 発 生 部 位 別 に 分 類 し,そ の 溷 濁 度 を 測 定 す る と,第4図. の如 き 結 果 と な り,陽 性 率. を比 較 検 討 す る こ と が 出 来 る.胃 癌55例 中+ 48例(87%),大 (94%)を. 腸 及 直 腸 癌15例. 中+14例. 示 し,消 化 管 の 癌 は他 部 の癌 に 比. べ,圧 倒 的 に 陽 性 率 が 高 い.乳. 癌 及 び悪性 甲. 状 腺 腫 は 他 部 の癌 に 比 較 して,溷. 濁度 が 少 い. の 理 由 は わ か らな か つ. の 他 妊 娠 もや ゝ増 加 す る傾 向 が あ る.. 正 常 人10例. に 就 て 検 査 し た が,い. づ れ も30. 以 上 の 溷 濁 度 を 示 した も の は な い. 非 癌 全 症 例 を通 覽 す るに,疾 増 加 す る も の も あ る が,決 増 加 しな い.. 患 に よ りや ゝ. して癌程 溷 濁 度 は.

(6) 660. 奥. 島. 団. 四. 郎. い る,又Greenstein等 第4章 第1節. この定量 法 の 本態 的 研 究. は 別 の見 方 か ら,核 酸. と蛋 白質 との 相 互 反 応 の可 能 性 を 強調 す る も. 血 清熱 凝 固 蛋 白増減 に 関す る問題. 血 清 対 熱 非 凝 固 物 質 の増 減 が 熱 凝 固 蛋 白. の と し て,蛋. 白 質 の 熱 凝 固 を きわ め て 少 量 の. デ ゾキ シ リボ 核 酸 塩 に よつ て 防 ぐ こ とが 出 来. (ア ル ブ ミン,グ ロ ブ リン)の 消 長 と如 何 な る. る とゆ う 観 察 を な し た,す. 関 係 に あ るか 検 討 し な け れ ば な ら な い.. 核 酸 塩 で600mgの. 最 近血 漿 蛋 白の研 究 は 医 学 に 於 て は なや か な 流 行 を 来 し,癌. の血 清 蛋 白 の研 究 も,. Tiseliusの 電 気 泳 動 法,或. はSvedbergの. 超遠. 98℃. な わ ち1mgの. 卵 白アル ブ ミン の 凝 固 を. で 永 久 に 防 ぐ こ とが 出 来 る とゆ うの は. 興 味 あ る こ と ゝ思 わ れ る.実 に 癌 血 清 の 熱 凝 固 に 関 す る問 題 は ご く最 近 と くに は な や か に. 心 沈 澱 器 等 の 発 達 に よつ て 急 速 に 発 展 した.. 論 ぜ られ て い る.こ れ らは 単 に 低 ア ル ブ ミン. 骨 髓 腫 以 外 の す べ て の悪 性 腫 瘍 で は,蛋. 血 症 の み で は 説 明 出 来 な い よ うで,血 清 蛋 白. 白量. が へ り,殊 に 癌 の 末 期 に か な り強 い低 蛋 白血. 質 の異 常,γ. グ ロブ リン の増 加,或. は核 酸等. と も関 係 が あ る もの と思 わ れ る.. 症 に お ち い る こ とは,す. べ ての研 究者 のひ と. し く認 め る所 で あ る.こ. の低蛋 白血症 は ほ と. しか らば 癌 血 清 に 於 け る熱 凝 固 蛋 白 の減 少. ん どす べ て 低 ア ル ブ ミン血 症 で あ る.こ の こ. が 本 定 量 法 と如 何 な る関 係 に あ る か 調 べ るた. と は1948年Peterman. &. Hogness等. により. 電 気 泳 動 法 で くわ し く研 究 され て い る.又 ロブ リン分 屑 の 中 の,α,β. グ. グ ロブ リン は 脂. 質 糖 質 とむ す び つ き,γ グ ロブ リン は 免 疫 現. め,比 較 的 簡 単 な熱 凝 固 反 応 で あ る,稀 釈 血 清 熱 凝 固 時 間 測 定 法,Kurten反. の グ ロブ リンが 癌 の 場 合 い く ら. (1) 稀 釈 血 清 熱 凝 固 時 間 測 定 法 及 び 測 定 成 績 Black等 の 原 理 に 従 い,血. 清0.5c.c.と 蒸 溜. 水0.5c.c.を,長. さ約10cm,直. ブ ミン の減 少 に 比 べ て は 比 較 に な らず,総 蛋. 験 管 に と り,良. く 混 和 し て100℃. 白 量 と し て は 結 局 減 少 す る結 果 に な る.こ れ. 動 性 を 欠 ぐに 至 る 時 間 を 測 定 す る.. か 増 加 す る よ うで あ る.然. は 昭 和25年4月,外. し この こ とは ア ル. 科 学会 共 同 研 究 で 発表. 癌70例(胃. さ れ た す べ て の 論 文 を み て も明 か な こ とで,. 癌4,そ. 癌 血 清 で は 熱 凝 固 蛋 白 が 減 少 して い る とゆ う. 瘍30,結. 結 果 に な る.そ. 疾 患6,健. して 今 迄 不 明 で あ つ た 多 く の. 癌38,直. の 他12,肉. 核13,炎. 径1cmの. 腫3),非. 症7,良. 康 人10)に. 潰. 性 腫 瘍6,そ. の他. 就 て検 査 した 所,第6. た.即. した が,癌. 反 応,七. 応,. Kurten. 条 反 応 等 は す べ て この 原 理 に よ る も. の と 思 わ れ,Sanignac. (1945)の. 脱 色 時 間 測 定 法 も,Blackは. メチ レ ン 青. ア ル ブ ミン分 屑. 動 性 を 保 ち,健 康 人10例. 反 応,七. 測 定 も,多. 分 に こ の こ とに 関 係 し て い る の で. は な い か と 思 わ れ る.更 &. Miller. 釈血 清 熱 凝 固時 間. (1949)等. に く わ し くHuggins. は ヨ ー ド酷 酸 を 用 い て,. は す べ て3分 以 内. (2) 諸 種 血 清 熱 凝 固 反 応 と の 関 係. 又Black. 固 性 の 低 下 を 応 用 し た,稀. 普 通 の形 の癌 例 で,. 固 時 間 も著 明 に 延 長 し,且 つ 本 定 量 法 の 溷 濁 度 も57で,熱. 凝 固 蛋 白 も減 少 し,溷 濁 度 も. 増 加 して い る 例 で あ る.し. か る にNo.2,3,. 4は ま だ 熱 凝 固 蛋 白 が 減 少 し て い な い 癌 例 で あ るが,既. め,Huggins. す も の で あ る.反 対 にN0.5は. 衝 液 を 用 い て,簡. Cleveland. (1950)等. は燐 酸緩. 単 な熱 凝 固 反 応 を 発 表 して. Kutten. 条 反 応 共 に 陽 性 で,稀 釈 血 清 熱 凝. 癌 血 清 の熱 凝 固 性 の 低 下 を定 量 的 に も た しか &. 以 上 の流. で 凝 固 した.. 表3,No.1は. の とな え た癌 血 清 の 熱 凝. 以 内 で凝 固. 血 清 の 時 は60%が6分. の 減 少 に よ る 還 元 力 の 低 下 で 説 明 し て い る. (1948)等. 湯 中 で流. 癌72例(胃. 図 の如 く非 癌 は そ の77%が6分. ア ル ブ ミ ンA反. 小試. 腸 及 び 大 腸 癌13,乳. 癌 反 応 の 原 理 も漸 く認 識 せ ら れ る よ う に な つ ちKahnの. 条反. 応 を 同 時 に 検 査 し て 比 較 した.. 象 に 於 け る抗 体 と関 係 が あ る こ とは ゆ うま で もな い が,こ. 応,七. 癌 例 で,熱. に溷 濁 度 が 増 加 し て い る こ とを示 普 通 の形 の非. 凝 固 反 応 は す べ て 陰 性 で,且 溷 濁.

(7) 血清対熱非 凝固物質定量に よる癌診断法並にその本態的研究(Ⅰ). 第6図. 661. 相 当鋭 敏 な 反 応 で あ る とゆ う こ とが 出 来 る. 第2節. 早 期診 断 的価 値 並 び に手術 的 侵 襲 に よ る術 前 術 後 の 変 動. 凡 そ癌 反 応 は それ が早 期 診断 的 に価 値 の あ る こ とが 最 も 望 まれ る こ とで,手 術 不 能 の 末 期 に 始 め て 陽 性 に 現 れ る の で は 意 味 は な い. 癌 に な つ た 時 日 と,本 定 量 法 の 溷 濁 度 の増 加 を調 べ るに は,勿 論 動 物 実 験 に よ り,腫 瘍 発 生 後何 日目に増 加 した か を 検 査 す べ きで あ る. 併 し こ の 事 は 実 際 に は 困 難 で あ るた め,私 は 臨 床 例 を 以 て これ に か え た.凡. そ 自覚 症 に. よつ て 発 病 時 期 を推 定 す る事 は,そ. れ が 内臟. の癌 で あ れ ば な お 一 層 困難 で は あ るが,比. 較. 的明 瞭 な現病 歴 のみ を採 用す る時 は 或程 度信 頼 し得 る もの と思 わ れ,私 110例 の 内 癌75例. は悪性腫瘍 患者. を と り統 計 的 観 察 を 試 み. た.初 発 症 状 よ り入 院 に至 る期 間 を,3ケ. 月. 迄,6ケ. 階. 月 迄,1年. 迄,1年. に 分 け て 検 討 す る時,そ す ご と く,3ケ. 以 上,の4段. の 陽 性 率 は 表4に. 月 迄80%,6ケ. 1年 迄87%,1年. 以 上65%と. 示. 月 迄93%, な り,末 期 に. 甚 し く低 率 に な る に拘 ら ず,早 期 に 於 い て は 相 当 な 好 結 果 を得 て い る.又 個 々 の 例 に 於 て. 表3. も ご く早 期 の 舌 癌,胃. 潰 瘍 癌 等 に 強 く溷 濁 度. が 増 加 した も の も あ り,本 定 量 法 は 癌 の末 期 よ りは早 期 に 応 用 さ れ 得 る もの と考 え られ る.. 表4. 度 も少 い が,No.6,7,8は が ら,Kurten汲. 非 癌 例 で あ りな. び 七 条 反 応 は 陽 性 に現 れ,稀. 釈 血 清 熱 擬 固 時 間 も延 長 し て い る.然. し溷 濁. 度 は 増 加 せ ず,正. に癌 血. 常 の範 圍 に あ る.故. 清 に 於 け る対 熱 非 凝 固 物 質 の 増 量 は,必. しも. 胃 大 腸,直. 癌 腸癌. 46 12. 身 体 外 部 癌 13 その他 内臟癌 4. }. 合 計75例. 今 迄 の あ らゆ る癌 反 応 が そ う で あ る ご と. 熱 凝 固 蛋 白 の滅 少 を 伴 わ な い こ とが わ か る も. く,不 幸 現 在 迄 に,癌. の み に 特 異 で あ る とゆ. の で,な お 本 定 量 法 が そ れ ら熱 凝 固 反 応 の 陰. う反 応 は 見 出 さ れ て い な い.そ. れ も殆 ど共 通. 性 の時 に も既 に 陽 性 に現 れ る こ とを 証 明 し,. して,重 症 結 核,急 性 炎 症,妊. 娠等 に 陽性 に.

(8) 662. 奥. 島. 団. 四. 郎. 現 れ て い る.こ れ は そ れ 等 疾 患 が 低 ア ル ブ ミ. の 定 量 法 が,早. ン血 症 で あ る こ とに も よ る で あ ろ うが,そ. る.こ れ は 手 術 成 績 判 定 の 上 に 外 科 医 の 最 も. の. 期 に 陰 性 化 す るか 否 かで あ. 他 多 くの 共 通 点 が 見 出 さ れ て来 た.Seibert. 関 心 の深 い 所 で あ るが,そ. (1947)は. の 観 察 を 必 要 とす るた め,困 難 を 伴 う こ とが. 癌 は 勿 論 肺 結 核 の 末 期 に は α′2グ. ロブ リン の 他 に 血 清 多 糖 類 濃 度 が た か まつ て い る の を み て い る.そ し て こ の 多 糖 類 濃 度 の. 多 い.今. 上 昇 は,お. い.先. そ ら く癌,結. 核 等 に と も の う組 織. 崩 壞 に も とつ く も の で あ る と結 論 した.更 Shetlar &. Foster (1949)等. 濃 度 の上 昇 が,手. の 決 定 に は長 年 月. 迄 の癌 反 応 も こ の 点 に つ い て は,報. 告 も 少 な く,又 満 足 す べ き も の も 見 当 ら な に 当 教 室 よ り発 表 さ れ た 沈 降 反 応 は,. に. こ の こ とに 関 し て い さ ゝか 言 及 し,沈 降 反 応. は か ゝ る多糖類. を以 て して は,手 術 後 短 時 日の 間 に,手 術 の. 術 的 侵 襲 に 伴 う細 織 崩 壞 と. 成 否,再. 発 の 有 無 を 決 定 す る こ とは 困難 で あ. 如 何 な る関 係 に あ る か とゆ う点 を 詳 細 に 記 載. る と記 載 し て い る.又 三 木 は 酸 濁 反 応 を 研 究. した.彼. し て,2‑3例. 等 に よ る と手 術 後 数 日 に し て,多 糖. 類 濃 度 は 急 激 に 上 昇 す る が,約1ケ. 月後 に は. を あ げ,手. る価 値 を 述 べ て い る.此. 術 後 陰性 化 に対 す. の点 本 反応 は それ が. 殆 ど術 前 値 に 復 し,し か し な が ら術 前 病 的 な. 一 種 の 定 量 法 で あ る た め,非 常 に 興 味 深 い も. 上 昇 を 持 つ て い た も の は,病 巣 が 根 治 的 切 除. の と思 わ れ る.. を 施 さ れ て も,仲 々 正 常 値 に か え り難 い こ と を 報 告 した.私. 第7図. も又 癌 に よ る組 繕 崩 壞 の見 地. に も とづ き,本 定 量 法 の術 前 術 後 の 変 動 を 観 察 し た.第7図 4,6日. に 示 す ご と く,す べ て手 術 後. で 最 高 の 溷 濁 度 を 示 し,段. し て 術 後20日 Shetelar等. 々 と減 少. 頃 に は 術 前 値 に か え る よ うで,. の実 験 と ほ ゞ一 致 す る も の で あ る. が,血 清 対 熱 非 凝 固 物 質 が 癌 の場 合 術 前 異 常 に 増 量 し て い て も,病 巣 の根 治 切 除 が 出 来 た と思 え る例 で は,早 も あ り,や. 期 に正 常 値 に戻 る場 合. ゝ多 糖 類 の消 長 と趣 を異 に し て い. る と考 え られ る.或 は 血 清 対 熱 非 凝 固 物 質 の 中 に,多 糖 類 含 む こ と も 想 像 し 得 る が,そ の 他,前. 述 したPetermann. &. Hognessの. 報. 告 等 を み て も,血 漿 蛋 白質 の 見 地 よ り,手 術 的 侵 襲 に よつ て ア ル ブ ミン は 減 少 す る が,窒 素 平 衡 が 陽 転 して も,他 の 蛋 白質 に 比 ベ ア ル ブ ミン は 仲 々恢 復 し な い,加. うるに手 術後 数. 日間 は血 液 中 の 水 分 も相 当 に 濃 縮 され て い る 事 実 が あ り,以 上 の 点 を 考 慮 す る時,手. 術後. 第7図a,b,の. 如 く,手 術 時 に 全 く根 治 出. 来 た と思 え る 胃 癌 例 で は,既. に20日. で術 前. 値 以 下 に降 り,且 つ 正 常 範 圍 の 溷 濁 度 を示 し た.又cの. 如 く,胃 癌 は 切 除 し た が,20日. 後. 4‑6日. で血 清 対 熱 非 凝 固 物 質 が 増 加 す る こ. に 於 て も術 前 値 に か え らず,勿 論 正 常 値 に な. とは,主. に 手 術 的 侵 襲 に よ る組 織 の 崩 壞 に も. らな い 例 も あ り,手 術 後 の経 過 を 観 察 す るに. とづ く も の と思 わ れ る が,血 清 ア ル ブ ミン の. 興 味 あ る点 で あ る と思 う.然. し前 述 し た 如. 崩 壞 或 は 手 術 後 過 度 の 水 分 濃 縮 等 も見 逃 す こ. く,手 術 後 の 予 後 決 定 は 一 定 期 間 観 察 ず べ き. とは 出 来 ず,手. で あ る た め,決. 術 的 侵 襲 の 大 小 に も よつ て,. 相 当 の 変 動 を来 す も の で あ る と考 え られ る. 次 に 問 題 に な る の は,癌. の根 治 手術 後 に ご. 来 な い.. し て軽 々 し く論 ず る こ とは 出.

(9) 血清対熱非凝固物質定量に よる癌診断法並 にその本態的研究(Ⅰ). 第3節. 血 清 酸 濁 反 応 と,こ. が,赤. の定 量 法. 血 球 或 は 血 色 素 の 減 少 と如 何 な る関 係. に あ るか 知 るた め,胃. との 関 係 今 村 教 授 の 発 表 し た,血 清 酸 濁 反 応 の 原 理 は,癌 組織 よ り抽 出 した 抗 原,及. び患 者 血清. 663. 癌 患 者55例. に 就 て,. そ の 相 関 々 係 を 比 較 検 討 した と こ ろ,表5の 如 く まだ 貧 血 に 至 つ て い な い12例. に 於 て,. 中 の抗 体 を仮 定 し て,血 清 蛋 白 の 溷 濁 が 等 電. 溷 濁 度 は い つ れ も増 加 し,癌 性 貧 血 は,そ. 点 に 於 て,抗 原 抗 体 の 共 存 に よ り或 は 増 し,. 血 清 に 於 け る 対 熱 非 凝 固 物 質 の 増 量 と,何 等. 或 は減 ず る の で は な い か と 述 べ ら れ て い る. 関 係 な い もの で あ ろ う と思 わ れ た.. が,ま だ 断 定 的 な解 決 は 下 さ れ て い な い.先. の. 表5. に 当教 室 の 三 木 は 癌 血 清 の 酸 濁 反 応 に 就 て 報 告 した が,そ. の 際 溷 濁 差 を 生 ぜ しめ る血 清 中. の物質 に 就 て興 味 あ る実 験 を 行 つ た. 現在 我 が 津 田 外 科 教 室 で は 癌 の 早 期 診 断 の 研 究 の も と で,同 一 血 清 に つ き,Kurten反 七 条 反 応,今 村 酸 濁 反 応,砂. 応,. 田 沈 降 反 応,及. び本定 量 法 の5種 類 と更 に松 原 皮 内 注 射 法 も 行 つ て,比 較 検 討 し て い る が,中. で も酸 濁 反. 応陽性の血清に対熱 非凝 固物質 が比例 して増 量 す る こ とが 認 め られ,三. 木 は両 者 の相関 々. 係 を追 究 す べ く,対 熱 非 凝 固 物 質 の 標 品 を 蒸 溜 水に 溶 解 し,正 常 人 血 清 に 混 合 して 酸 濁 反 応 を行 つ た 所,対. 照 血 清 に比 べ 溷 濁 差 が 増 加. す る の を認 め た.そ. こで 癌,非. 抽 出 した対 熱 非 凝 固 物 質 を,夫. 癌 各血 清 よ り 々5mg対. 照. 赤 血 球 沈 降 速 度 促 進 の 原 因 は,血 リ ノゲ ー ン,グ. ロ ブ リン,ヒ. ョ レ ス テ リン の. の正 常 人血 清 に 加 え て検 査 し,癌 血清 の 対 熱. 増 加 と,血 中 ア ル ブ ミン の減 少,レ. 非 凝 固物 質 が 非 癌 血 清 の そ れ よ り も溷 濁 差 を. 血 中 炭 酸 ガ ス の減 少,及. 増 す こ とを 期 待 し た が,両. よ り説 明 され,癌. 者 の間 に 差 が な い. 中 フ ィブ. チ チ ン,. び粘稠 性 の上 昇等 に. が 進行 す れ ば一般 に促進 す. こ とを知 り,結 局 血 清 中 に 対 熱 非 凝 固 物 質 の. る も の で あ る が,癌. 増 量す る こ とが,酸. 降 遠 度 を有 し て い る も の に も,既 に 血 清 対 熱. 濁 反 応 を 陽 性 に な ら しめ. で あ つ て まだ 正 常 値 の 沈. る一つ の 因 子 で あ る に 違 い な い と結 論 し た.. 非 凝 固 物 質 は 増 加 し,又 結 核 等 で 非 常 に 促 進. 故 に この点 に つ い て,本 定 量 法 が 酸 濁 反 応 と. し て い もの で も,溷 濁 度 は 正 常 値 に あ り,赤. 若 干 関 係 が あ る も の と思 わ れ る.. 血球 沈 降 速 度 の 促 進 と本 定 量 法 とは 別 に 因 果. 第4節. 貧 血,及. び 赤 血 球 沈 降 速 度 と,. この定量 法 の関 係. 関 係 は な い もの と思 わ れ た. 最 後 に 血 清 対 熱 非 凝 固 物 質 の 増 量 して い る. 癌 が 或 程 度 進 行 す る と,貧 血 が 現 れ る こ と. 患 者 の 血 液 型 の分 布 を 調 べ る と,日 本 人 一 般. は 周知 の 事 実 で あ り,古 く よ り研 究 も さ れ,. の血 液 型 分 布 と同 じ く,A>O>B>ABの. そ の発 生 原 因 に 対 す る 説 も多 種 多 様 で あ る.. 序 で あ り,血 液 型 に 特 別 の 関 係 を 求 め る こ と. 当 教 室 の原 は 癌 性 催 貧 血 性 因 子 の 研 究 を な. 順. は 出 来 な か つ た.. し,癌 組 織 よ り抽 出 した 物 質 を動 物 に 投 与 す る こ とに よ り,貧 血 を 生 ぜ し め,そ. の 因子 は. 熱 に よ り破 壞 され る真 性 グ ロブ リン の 分 屑 に あ る こ とを報 告 した. 私 は 癌 血 清 に 於 け る対 熱 非 凝 固 物 質 の増 加. 第5章 1909年Bywaterは. 考. 案. 動 物 の 血液 を 加 熱 に よ. り除 蛋 白 し,ア ル コ ー ル で 沈 澱 す る 物 質 を 発 見 し,そ の 性 状 がOvamucoidと. 似 てい る点.

(10) 664. 奥. か ら,Serum Ozaki. mucoidと. (1936),. 命 名 し た.そ. C. Rimington. の 後. (1940)等. は それ. mucoidの. 定性定. ぞ れ 実 験 動 物 を 用 い,Serum 量 に 努 力 し,と. 島. く に糖 類 に就 て 詳 細 に 記 載 し. た.. 団. 四. 郎. 的侵襲 によつて も増加 し,該 物質の増量は必 しも熱凝固蛋 白の減 少を伴わず,且 貧血,赤 血球沈降速度の促進等 に特別の関係を認め ら れなかつた性質は,癌 の場 合増 量する対熱非 凝 固物質が手術後 に増量す る該物質 と同 じも. 私 は 血 清 中 よ り対 熱 非 凝 固,蒸. 溜 水 に可 溶. のである とは云い得ず,な お充分な検索が必. で 局 方 純 ア ル コ ー ル に 沈 澱 す る 物 質 に 就 て,. 要であると思われる.然 し癌血清対熱非凝固. Pulbrich氏. 物 質 は 上 記 の,Proteose,多. の 溷 濁 計 を 用 い,簡. 報 告 し た が,そ こ と を 知 り,血 も,相. 単 な定 量 法 を. 糖 類,Mueoprotein. れ が 癌 患 者 に著 明 に 増 量 す る. 或 はPolypeptid等. 清 を 使 用 す る癌 診 断 法 と し て. は 推 測 さ れ 得 る 事 柄 で あ る.. 当 に 有 効 な こ と を 確 認 し た.. 1938年Brdickaは. と密 接 な 関 係 が あ る こ と. 血 清 の 熱 に対 す る 作 用 は 微 妙 な もの が あ る. ズ ル フォ サ リチル 酸 で処. 理 し て 沈 降 す る 蛋 白 を 除 い て み る と,癌. 血清. ら し く,と. くに 最 近 癌 血 清 の熱 凝 固 に 就 て,. 盛 に検 討 せ ら れ て い る.故 にBrdickaが. 認め. の ボ ー ラ ログ ラ フ ィー の 波 は 正 常 血 清 の そ れ. た ズ ル フ ォ サ リチ ル 酸 を 用 い て 除 蛋 白 し た 場. よ り高 い と ゆ う事 実 を つ き と め た.そ. 合 と,加 熱 に よ つ て 凝 固 血 清 を 除 い た 場 合 を. して こ. れ は 血 清 ア ル ブ ミン が 病 的 に 破 壞 され た た め. 比 較 す れ ば,そ. で あ る と唱 え た.又. る こ とは 想 像 に か た くな く,又 同 じ加 熱 に よ. ズ ル フ ォ サ リチ ル 酸 や 三. 塩 化 醋 酸 な ど に は とけ る が,も. つ と強 い 沈 降. の 成 分 の上 に も相 当 相 違 が あ. つ て 凝 固 血 清 を 除 い た あ と の 反 応 を し らべ る. 剤 で あ る 燐 タ ン グ ス テ ン 酸 な ど に よ つ て,は. に し て も,私 が 局 方 純 ア ル コ ール を 用 い た と. じ め て 沈 降 す る対 熱 非 凝 固 で 非 透 析 性 の プ ロ. ゆ う こ とは,対 熱 非 凝 固 で 蒸 溜 水 に 溶 け,且. テ オ ー ゼ(分. ア ル コ ー ル に 沈 澱 す る とゆ う性 質 の 中 に は,. 子 量10,000‑30,000)が. に 少 量 存 す る こ とは,す つ た が,Winzler. &. 血清 中. で に 周 知 の こ とで あ. Burk. (1944)等. 瘍 を もつ 白 鼠 及 び 兎 を 用 い て,癌. は悪 性 腫 血清 に プ ロ. テ オ ー ゼ が 増 加 す る こ と を 認 め,は い 時 に は 正 常 の12倍. なは だ し. に も 達 す る こ とを 報 告. 中 原 の トキ ソ ホ ル モ ン,松 原 の抗 原,当. 教室. 沈降 反 応 の抗原 等 が相 似 た共 通 の点 を持 つ て い るた め に,そ. こに 何 か 重 要 な 因 子 が 含 まれ. て い る と考 え られ た か らで あ る. 我 々 が この 診 断 法 を 用 い て,非 癌 血 清 の場. し,且. つ 急 性 炎 症 で も同 様 の こ とを た し か め. 合 に 増 量 し て い る例 に遭 遇 す る時,例. た.さ. ら にWinzlerは. 脂 性 胃 潰 瘍 に 陽 性 の 範 圍 に 現 れ た 時 等,或. この プ ロテ オ ー ゼ は ム. コ プ ロ テ ィ ン に 属 す る こ と を 調 べ て い る.. の で は な い か と考 え られ,廻. 盲 部結 核症 等 の. そ の ア ル コ ー ル の 濃 度 に よ り沈 澱 す る 物 質 も. 場 合,例. 異 つ て く る.例. そ の 腫 瘤 の 大 き さ か ら し て,も. え ば ペ プ トン は 殆 ど 純 ア ル コ アル コ. ー ル の 濃 度 を 夫 々 変 え る こ と に よ り,血. は. そ の 中 に 悪 性 変 化 を お こ し て い る もの も あ る. 一 口 に ア ル コ ー ル で 沈 降 す る と い つ て も,. ー ル で 始 め て 沈 澱 す る も の で あ り,又. えば胼. 清蛋. え幾 分 か 溷 濁 度 が 増 加 して い て も, し悪 性 腫 瘍 な. ら,遙 に 強 い 溷 濁 度 を 示 す で あ ろ う こ とが 想 像 さ れ る わ け で,如. 何 な る非 癌 の 場 合で も悪. 白 の 各 分 屑 も区 別 す る こ とが 出 来 る とゆ う観. 性 腫 瘍 程 増 加 す る もの は な い と云 う こ とが 出. 察 も あ る.私. 来 る.. は 検 液 に3倍. ー ル を 混 じ て,5分 り,そ. 容 の局 方純 アル コ. 後 に 生 ず る溷 濁 の 強 さ よ. 併 し本 定 量 法 も癌 に 特 異 で あ る とは 云 い 得. の沈澱 物 の量 を大 凡定 量 出来 る方 法 を. な い,現 行 の 他 の 優 秀 な 癌 診 断 法 に 勝 る こ と も又 劣 る こ と も あ り得 る.我. 々 が 癌 の診 断 に. る 物 質 は ど の 分 屑 に 入 つ て 来 る で あ ろ う か.. あ た る場 合,臨. 検 査 等は 勿論 必. 前 述 し たBywaterの. 範. 要 で あ る が,現 在 め 優 秀 な 癌 診 断 法 を 一 緒 に. し手 術. 行 い,一 つ で も明 か に 陽 性 に 出 れ ば 一 応 癌 に. 採 用 し て 診 断 法 に 用 い た が,こ. 謂 謂Scrum. の場 合沈 澱 す. mucoidの. 圍 に 入 る こ と は ほ ゞ認 め ら れ る が,然. 床 検 査,X線.

(11) 血清対熱 非凝固物質定量に よる癌診断法並にその本態的研究(Ⅰ) 疑 を お き,之. に対 応 す る処 置 を と る こ と も決. して不 必 要 で は な い と思 う.. す る た め に,該 物 質 を マ ウ スに 注 射 して,そ の 肝 臟 カ タ ラ ーゼ 量 を し らべ た が,之 等 は 第. 今 迄 の癌 反 応 を 通 覽 す る 時,そ. れ等 が 陽性. に現 れ る因 子 は い づ れ も明 確 で な い.そ 本 反 応 は 定 量 法 で あ る.そ. 665. 2,第3編. に於 い て報告 す る.. の点 第6章. して私 は叉 可能性. のあ る あ らゆ る 立 場 よ り検 討 し て み た つ も り. 結. 論. (1) 私 は 血 清 中 に は 対 熱 非 凝 固. 蒸溜水に. で あ る.丁 度 胃癌 に 於 て 胃 液 酸 度 が 低 く,遊. 可 溶,ア. 離塩 酸 を 欠 ぐ こ とが 診 断 上 注 意 す べ き点 で あ. 性 腫 瘍 の場 合に は そ れ が 著 明 に増 加 す る こ と. る ご と く,体 の ど こか に 癌 が 出 来 れ ば,血 清. を 知 つ た.我. 中 の対 熱 非 凝 固 物 質 が 病 的 に 増 加 す る も の で. 物 質 と唱 え,血 清 の 化 学 的 癌 診 断 法 と し て,. あ る ご と を 念 頭 に お き,癌 診 断 上 の 一 助 と も. そ の増 量 を 知 る 方 法 に,Pulfrich氏. な れ ば 望 外 の 喜 び とす る 所 で あ る.た. を 用 い,簡. ゞ本 定. 量 法 は 溷 濁 計 を 必 要 とす る が,操 作 が 非 常 に 簡 単 な こ と ゝ,従 来 の癌 反 応 と異 り,一 種 の 定 量 法 で あ る こ と を力 説 し て や ま な い.. 々は そ の物質 を血 清 対熱 非 凝 固. を 認 め る こ とが 出 来 た. (2) 癌 血 清 に 於 け る該 物 質 の 増 量 は 必 し も,. 少 に 伴 わ ず,癌. 質 が 著 明 に増 加 す る 原 因 に 就 て 探 究 し,そ れ. 進,及. が血 清 アル ブ ミン の崩 壞 産 物 で あ る か も知 れ. た.. に血 清 熱 凝 固 蛋 白 と. の溷 濁 計. 単 な定 量 法 を 考 案 し,相 当 の 効 果. 血清 中 の熱 凝 固 蛋 白(主. 更 に我 々 は 癌 患 者 に 於 て 血清 対 熱 非 凝 固 物. な い と思 わ れ る た め,先. ル コ ール に 沈 澱 す る物 質 が 存 し,悪. に ア ル ブ ミン)の 減. 性 貧 血,赤. 血球 沈降 速 度 の促. び 血 液 型 に は 特 別 の関 係 を認 め な か つ. (3) 該 物 質 は 手 術 的 侵 襲 に よ り増 加 し,術. の 関 係 を し ら べ,又 組 織 の 崩 壞 産 物 を 仮 定 し. 後4‑6日. て,該 物 質 の 手 術 後 の 消 長 を 調 べ た が,或. は. 術 前 値 に か え る.こ の 点 は 該 物 質 が 組 織 の崩. れら. 壞 産 物 とみ な され 得 る.又 悪 性 腫 瘍 で 根 治 手. 腫 瘍 そ れ 自身 の 分 泌 物 か も知 れ な い.こ. の こ とを 解 決 す る に は そ れ ら各 々 の ア ミ ノ酸 組 織 を 完 全 に 分 析 しな け れ ば な らず,非. 癌血. で 最 高 と な り,手 術 後20日. 位で. 術 後 早 期 に 陰 性 化 し た 例 も認 め た. (4) 本 反 応 は 悪 性 腫 瘍 に は 殆 ど す べ て 陽 性. 清 と癌 血 清 の成 分 が 同 じで あ る とゆ う こ とを. の範 圍 に あ らわ れ,癌. 仮 定 しな い か ぎ り.血 清 中 の或 一 つ の物 質 の. は 出 来 な い.又 非 癌 で は,重 症 結 核,急 性 炎. 比 較 的 量 を決 定 す る た め に,窒 素 やSH基. 症,胼. の. 肉腫 等 を区 別す る こ と. 胝性 胃 及 び 十 二 指 腸 潰 瘍,妊. 反 応 度 を 測 つ て み て も意 味 は な い と 思 わ れ. 量 す る場 合 もあ るが,全. る.こ の こ とはGrecnstcinもProteoseを. 腫 瘍 程 増 量 す る こ とは な い.. 例に. と り張調 し て い る点 で あ る. 故 に私 は 癌,非. 非 凝 固物 質 で あ る. び 癌 組 織 の対 熱. トキ ソ ホ ル モ ン. のア ミ. ノ酸 組 成 との 比 較 に 就 て検 討 す る た め,Paper Partition Chromatographyを 更に. トキ ソ ホ ル モ ン. 体 と し て決 して 悪 性. (5) 早 期 診 断 的 価 値 は 相 当 に 認 め ら る べ き. 癌 患 者 の血 清 対 熱 非 凝 固 物. 質 の ア ミ ノ酸 組 成 の相 違,及. 娠 等 に増. 採 用 し た. の 作 用 機 点 と比 較. で あ り,本 反 応 が 一 種 の 定 量 法 で あ る た め, 病 気 の経 過 を 観 察 す る時,或. は 予 後 を決 定 す. る上 に興 味 あ る も の と思 う. (本論文 の要 旨は第10回 日本癌学 会総 会に於い て 報 告 した.) (文献 は第3編 の終 りに ま とめて報告 す る.).

(12)

参照

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