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大規模ネットワークの実証環境向け 抽象化技術に関する研究

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Academic year: 2021

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Japan Advanced Institute of Science and Technology

JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title 大規模ネットワークの実証環境向け抽象化技術に関す

る研究

Author(s) 明石, 邦夫

Citation

Issue Date 2010‑03

Type Thesis or Dissertation Text version author

URL http://hdl.handle.net/10119/8968 Rights

Description Supervisor:篠田 陽一, 情報科学研究科, 修士

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大規模ネットワークの実証環境向け 抽象化技術に関する研究

明石 邦夫(0810002)

北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 2010年2月9日

キーワード: ネットワークエミュレーション, テストベッド, 大規模ネットワーク.

インターネットは重要な社会基盤であり,その上では多数のユーザがサービスを利用し ている.これに伴い,インターネットの利用を前提とした技術が数多く開発・導入されて いる.新たに開発された技術を十分な検証を行わずにインターネットへの導入は,他の ユーザやサービスに影響を及ぼす可能性があるため避けるべきである.そのため,新たな 技術をインターネットへ導入する前に,十分な検証を行い,品質を向上させる必要がある.

ネットワーク技術の検証を行うために用意されたテストベッドの中でも,ネットワーク 技術を利用したアプリケーションや製品を検証するためのテストベッドを,本研究では実 証環境と呼ぶ.実証環境は,インターネットから隔離された実証環境とインターネットを 利用している実証環境に大別できる.インターネットから隔離された実証環境を利用する ことで,実験者は他のユーザやサービスに与える影響を考慮せずにネットワーク技術の検 証可能である.しかし,インターネットから隔離された実証環境では,遅延や,帯域など のインターネットの特性を考慮した検証ができない.そのため,検証を行うために,イン ターネットの特性を模倣する機能が要求される.

インターネットの特性を模倣するための方法として,ソフトウェアを用いた方法が挙げ られる.本研究では,インターネットの特性を模倣するソフトウェアをネットワーク特性 エミュレータと呼ぶ.ネットワーク特性エミュレータを用いることにより,インターネッ トから隔離された実証環境上に,インターネットの特性を模倣した実験ネットワークが 構築可能となる.しかし,既存のインターネットから隔離された実証環境では,インター ネットの特性を模倣した実験ネットワークを自動的に構築する機能は提供していない.そ のため,実験者がインターネットの特性を考慮して検証を行いたい場合,実験者自身が手 作業で実験ネットワークを構築する必要がある.

ネットワーク特性エミュレータを用いて,インターネットの特性を模倣した実験ネット ワークを構築する場合,ネットワーク特性エミュレータは,模倣するインターネットの特 性に応じて,動作しているノードのCPUやメモリなどのリソースを消費する.実証環境

Copyright c2010 by Akashi Kunio

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で利用可能なノードの数には限界があるため,構築できる実験ネットワークの規模に限 界がある.そこで,本研究では,インターネットから隔離された実証環境で利用可能なリ ソースの中で,可能な限り大規模な実験ネットワークを構築する手法を提案する.

限られたリソースで,大規模な実験ネットワークを構築するためには,複数のインター ネットの特性を1つのノードで模倣する必要がある.1台のノードで複数のインターネッ トの特性の模倣を行うことにより,同じノード数でより大規模な実験ネットワークの構築 が可能となる.そして,ノードが持つリソースを限界まで利用するために,ネットワーク 特性エミュレータがインターネットの特性を模倣する際に,必要リソース数の算出を行う.

算出したネットワーク特性エミュレータが必要とするリソースが,ノードが持っている利 用可能なリソースを超えない範囲で多重化を行う.これにより,1台のノード上で,複数 のリンクを模倣し,より大規模な実験ネットワークの構築を可能とする.

本研究では,遅延,遅延揺らぎ,帯域,パケットロス,IPルーティングの5つをネット ワーク特性エミュレータにて模倣を行う.ネットワーク特性エミュレータは,任意のノー ド間の通信を中継する形態で配置され,パケット転送の際に5つのパラメータを適用する.

この5つのパラメータにより,ノード間の物理的な距離感や,不安定な通信,帯域幅の変 化などを再現できる.しかし,ネットワーク特性エミュレータでは,基本的にIPルーティ ングによるパケット転送を行う.検証を行うアプリケーションがIPルーティングを行う 場合,実験ネットワーク側でもIPルーティングを行うと,アプリケーションは正しい動 作を行えない可能性がある.そのため,IPルーティングを行うアプリケーションは検証 できない問題がある.そこで,パケット転送ではなく,ブリッジを用いることで,ネット ワーク特性エミュレータと接続している2つのノード間を同じネットワークに所属させ る.これによって,実験ネットワークでは,パケット転送を行わないため,IPルーティ ングを行うアプリケーションの検証を行うことができる.検証を行うアプリケーションに よって,IPルーティングを行う実験ネットワークとIPルーティングを行わない実験ネッ トワークの2つのトポロジを選択可能とすることで,様々なアプリケーションの検証に対 応できる実験ネットワークを提供できる.検証に合わせて必要なパラメータのみを模倣す ることによって,様々な検証に対応可能な実験ネットワークの構築が可能となる.

本研究では,実際に実証環境において,インターネットの特性を模倣した実験ネット ワークの構築実験を行った.その結果,実験者が手作業でインターネットの特性を模倣し た実験ネットワークを構築する場合と比較し,容易かつ高速に実験ネットワークを構築で きることを確認した.そして,インターネットの特性を模倣する関連研究から,SpringOS

とModelnetを取り上げ,本提案システムとの比較を行い,それぞれのメリット,デメリッ

トを考察した.考察の結果,SpringOSとModelnetと比較し,本システムでは,ノードの リソースを限界まで利用するため,構築可能なネットワークの規模拡張性は高い.また,

インターネットの特性を遅延,帯域,遅延揺らぎ,パケットロス,IPルーティングの5つ の模倣する特性とし,検証を行う実験ネットワークによって,自由に変更することにより,

柔軟な大規模な実験ネットワークの構築を可能とした.

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参照

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