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黒岩澄志

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Academic year: 2021

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(1)

1

婦人科がん周術期患者のリハビリテーションの効果:リハビリテーションの 有無による退院時の筋力、運動耐容能、 不安、 HRQOL の検討

【筆頭著者】

黒岩澄志

1,2)

【共同著者】

宮川哲夫

1,3)

, 森岡幹

)

, 佐々木康

4)

, 中山健

)

【所属】

1) 昭和大学大学院保健医療学研究科 内部障害リハビリテーション領域

2) 昭和大学藤が丘病院リハビリテーション室 3) 昭和大学保健医療学部理学療法学科

4) 昭和大学藤が丘病院産婦人科

【ランニングタイトル】

婦人科がん患者のリハビリテーション効果

【連絡先著者名(責任著者名)】

黒岩澄志

昭和大学藤が丘病院リハビリテーション室

(2)

2 抄録

消化器がん・肺がん・乳がん の術後患者に対するリハビリテーションのエビデ ン スは 報 告 され て い るが 、 婦 人科 が ん 周術 期 に 対す る リ ハビ リ テ ーシ ョ ン 効果 に関する報告は現在全く認めない。そこで、婦人科がん周術期患者に対し、術後 退 院ま で リ ハビ リ テ ーシ ョ ン を実 施 し た群 と 実 施し な か った 群 そ れぞ れ に おい て術前後で筋力、運動耐 容能、不安、 健康関連生活の質(HRQOL)に差が みら れるかについて検討した。2018 年 4 月 1 日から 2019 年 12 月 31 日までに A 病 院で婦人科がんを手術された 44 名を対象とした。 44 名のうち 22 名は手術後退 院までリハビリテーションを実施した群(以下:介入群)、22 名は手術後退院ま でリハビリテーションを実施しなかった群(以下:対照群)とした。評価項目は 筋力(膝伸展筋力)、運動耐容能(6分間歩行距離)、不安尺度(STAI)、HRQOL

(EORTC QLQ-C30 )とし、これら項目を介入群、対照群ともに手術前と退院時 に評価し、比較検討した。

結果は、手術そのものによる影響 と入院による影響で、リハビリテーションの 有無に関わらず対照群、介入群ともに筋力、運動耐容能、HRQOL の多くの項目 で 術前 と 比 較す る と 有意 に 低 下し て い るが 、 入 院中 に リ ハビ リ テ ーシ ョ ン を実 施することでその低下を最小限にすることができることが示唆された。しか も、

対 照群 は 退 院直 後 日 常生 活 に 支障 を 来 す筋 力 と 運動 耐 容 能 の ま ま で退 院 し てい

る こと が 明 らか に な った 。 消 化器 が ん 術後 リ ハ ビリ テ ー ショ ン に 関す る 報 告は

幾つかあり、本研究においても、対象が婦人科がんであり消化器がんでないこと

(3)

3

を 考慮 し て も基 本 的 には 開 腹 手術 後 で ある こ と から 、 リ ハビ リ テ ー シ ョ ン を実 施したことによって筋力、運動耐容能、疼痛、倦怠感が対照群と比較し有意に改 善 した と 考 えら れ る 。介 入 群 はリ ハ ビ リテ ー シ ョン を 実 施す る こ とに よ っ て筋 力、運動耐容能、倦怠感、痛みなど が改善し、手術や入院による機能低下を予防 し、経済的負担や家庭や社会における役割といった退院後に関わる HRQOL の改 善に寄与する可能性があると考えられる。

本研 究 の 結果 が 、 婦人 科 が ん術 後 の 社会 生 活 を支 援 で きる 一 助 にな る こ とを 期待する。

キーワード

婦人科がん 術後リハビリテーション 筋力 運動耐容能 HRQOL

(4)

4 緒言

現在わが国では、悪性腫瘍(以下がん)の罹患数は年々増加している。わが国 における 2014 年全国推計値データに基づく、がんに罹患する確率~累積罹患リ スク

1)

によると、生涯でがんに罹患する確率は、男性 62%、女性 47 %と、生涯 で2人に1人はがんに罹患すると言われている。また、厚生労働省政策統括官編 集による、平成 30 年、我が国の人口動態―平成 28 年までの動向

2)

によると、が んは 1981 年以降死因の第1位となり、現在も増え続けており、がんは死因の約 30%を占めている。このため、がんは、疾病対策上の最重要課題として対策が進 められた。早期発見や治療法の進歩により生存率は向上し、2006~2008 年にが んと診断 された人 の5年 相対生 存率 は男女計で 62.1 %(地域が ん登録に よりが ん生存率データ)

1)

と、少なくとも半数以上が長期生存可能となった。がん治療 を終えた、あるいは治療を受けているがん経験者(サバイバー)は 500 万人を超 え、毎年約 60 万人増えることが予測されており、がんが「不治の病」から「が んと共存」する時代と なっている。がんそのものによる直接的な心身機能障害や、

治療の過程で生じる機能障害などによって、移乗動作などの起居動作や歩行、セ

ルフケアをはじめとする日常生活動作(Activities of Daily Living:ADL )に制限

が生じ健康関連 QOL(Health Related Quality Of Life:以下 HRQOL)の低下をき

たしてしまう。これらの問題に対し、症状の緩和や二次的障害の予防を図り、機

能 や生 活 能 力の 維 持 ・改 善 を 目的 と し てリ ハ ビ リテ ー シ ョン を 行 うこ と は 重要

な役割を果たす。

(5)

5

わが国においてもがんのリハビリテーションガイドライン

3)

が 2013 年 4 月に 出版され、2019 年 6 月に第2版

4)

が出版された。第2版のがんのリハビリテー ションガイドライン

4)

によると、がんの治療における手術をされた患者に対する リ ハビ リ テ ーシ ョ ン のエ ビ デ ンス と し て、 乳 が んの 術 後 患者 リ ハ ビリ テ ー ショ ンはグレード 1A、頭頸部がん術後患 者のリハビリテーション はグレード 1 B、

消化器がん術後患者のリハビリテーションはグレード2C、肺がん術後患者のリ

ハビリテーションはグレード2C とされている。しかし、婦人科がん術後患者の

リハビリテーションのエビデンスはない。婦人科がん術後の機能障害として、リ

ンパ浮腫、排尿障害、手術操作に伴う 大腿神経麻痺、卵巣摘出に伴うエストロゲ

ン低下による骨粗鬆症などがあげられる。 Gorzelitz ら

5)

による婦人科がん術後の

身体活動性に関して、婦人科がん術後4カ月後で、軽負荷での活動が米国腫瘍学

会の推奨している週 150 分を満たしていないと報告している。リンパ浮腫に関

して、冨永ら

6)

によると、子宮がん8例、卵巣がん1例の計9例の 続発性リンパ

浮腫症例に対し、スキンケア、用手的リンパドレナージ、圧迫療法、運動療法(仰

臥位での股関節・膝・足関節の自動運動、スクワット、20~40 分、Borg scale11

で のエ ル ゴ メー タ ー )と い っ た複 合 的 治療 を 2 週間 実 施 した 結 果 リン パ 浮 腫が

有意に軽減したと報告している。このように、婦人科がん術後は低活傾向である

こ とか ら リ ハビ リ テ ーシ ョ ン は重 要 な 役割 を 示 すと 考 え られ 、 ま た婦 人 科 がん

術 後機 能 障 害に 関 す るリ ン パ 浮腫 に 対 して の リ ハビ リ テ ーシ ョ ン の効 果 と いっ

た 報告 は あ るが 、 婦 人科 が ん 周術 期 に 対す る リ ハビ リ テ ーシ ョ ン 効果 に 関 する

(6)

6 報告が現在全くない。

わが国における婦人科がんに関する年齢における罹患率では、2015 年の統計

1)

によると子宮頸がんは 20 歳代後半から増加して 40 歳代でピークを迎え、子宮

体がんと卵巣がんは 40 歳代から増加を始め、50~60 歳代前半でピークを迎え る。これは、婦人科がんは他がんと比較すると好発年齢が比較的若 いことを意味 する。さらに 40~50 歳代女性の多くは、末子が小学校高学年から中学生になる こ とで 子 育 てが 一 段 落し 復 職 を考 え た り、 親 の 介護 を 心 配す る と いっ た こ とを 考えたりする。この時期にがんに罹患し手術といった治療を行うと、筋力や運動 耐容能が低下し不安が 増大し結果と し て HRQOL の低下を来すことが予想 され る 。こ の 筋 力や 運 動 耐容 能 改 善の 目 的 に手 術 後 から 退 院 まで リ ハ ビリ テ ー ショ ンを行うことで、少しでも 不安の増大や HRQOL の低下を軽減し退院後の生活を 円滑に行うことができるのではないかと考えられる。

そこで、婦人科がん周術期患者に対し、①術後退院までリハビリテーションを 実施した群と実施しなかった群それぞれにおいて術前後で筋力、運動耐容能、不 安、HRQOL に差がみられるか、② リ ハビリテーションを実施 しなかった場 合、

筋力、運動耐容能、不安、HRQOL の下位尺度に対して、どのような関連性が認 められるか、について検討した。

研究方法

2018 年 4 月 1 日から 2019 年 12 月 31 日までに A 病院で婦人科がんを手術さ

れ、本研究の除外基準に該当せずかつ同意の得られた 44 名を対象とした。44 名

(7)

7

のうち 22 名は手術後退院までリハビリテーションを実施した群(以下:介入群)、

22 名は手術後退院までリハビリテーションを実施しなかった群(以下:対照群)

とした。割り当ては、 2018 年 4 月 1 日から 2018 年 12 月 31 日までに入院した患 者を対照群、 2019 年 1 月 1 日から 2019 年 12 月 31 日まで入院した患者を介入群 とした。対照群は術後退院まで、リハビリテーションを実施せず病棟看護師によ る 離床 と 運 動の 推 奨 を行 っ て いた だ き 、介 入 群 は術 後 退 院ま で 病 棟看 護 師 によ る離床と運動の推奨に加え理学療法士による理学療法を1日 20 分1単位、週5 回の頻度で追加実施した。理学療法の実施内容は、婦人科がん手術は開腹術及び 腹腔鏡手術となるため、消化器外科後術後リハビリテーションの内容に準じた、

深呼吸などの呼吸リハビリテーション、早期離床、筋力強化運動、疼痛管理、下 肢エルゴメーターといった内容を対象者の状態に応じて実施した。なお、先行研 究の冨永ら

6)

の方法では、リンパ浮腫患者に対して 20~40 分、 Borg scale11 での エ ルゴ メ ー ター の 実 施は 安 全 性や 有 効 性が 報 告 され て い るが 、 本 研究 の 介 入群 は 術後 早 期 であ る た め、 安 全 面や 実 際 の体 力 面 を配 慮 し 下肢 エ ル ゴメ ー タ ーは 術後8日目以降で1回の実施時間は 5 分、負荷量は Borg scale11 で実施した。リ ハ ビリ テ ー ショ ン 担 当者 は 、 消化 器 外 科術 後 リ ハビ リ テ ーシ ョ ン に対 し て 十分 に 経験 の あ る理 学 療 法士 が 行 い、 リ ハ ビリ テ ー ショ ン 実 施に 対 し ては 血 圧 や酸 素飽和度などリスク管理には十分注意しなから行った。

除外基準は、呼吸機能低下・骨関節疾患・認知機能低下など、下記に示す評価

項目に影響を来す既往歴が存在する症例、術前に化学療法を施行した症例、入院

(8)

8 中に合併症が生じた症例とした。

評価項目は筋力、運動耐容能、不安尺度、 HRQOL とし、これら項目を介入群、

対照群ともに手術前と退院時に評価した。筋力は膝伸展筋力を用いた。アニマ社 製徒手筋力測定器 μ-Tas MT-1 を使用した。下腿を下垂した端座位にて、体幹は 垂直位に保つようにし、センサーアタッチメントは下腿遠位部前面にあて、下腿 が 垂直 位 に なる よ う に 固 定 ベ ルト の 長 さを 調 節 して 、 後 方の ベ ッ ドの 支 柱 に締 結した。測定に際し、検者がセンサーアタッチメントを前方で軽く支え、対象者 に 対し て は 3秒 間 で きる だ け 強く 膝 を 伸展 す る よう に 教 示し た 。 測定 は 右 脚を 2回行い、平均値を採用した。この方法は、過去の先行研究により検者間再現性

7)

や検者内再現性

8)

が高いこと、妥当性

9)10)

が確認されている。 また、トルクや

体重を補正するため、得た値(単位:N)から下腿長(単位:m)で乗じ体重(単 位:kg )を徐した補正値(単位:Nm/kg)を用いた。運動耐容能は6分間歩行距 離(6 Minute Walking Distance:以下 6MWD)を用いた。不安に関しては、 STAI

(State Trait Anxiety Inventory )を用い、状態不安(測定時点での不安の強さ)と 特性不安(性格特性としての不安のなりやすさ)を評価した。状態不安、特性不

安ともに 20~80 点で計算処理され、状態不安・特性不安ともに点数が高いほど

不 安 が 大 き い と い う 解 釈 と な る 。 HRQOL は EORTC QLQ-C30 ( European

Organization for Research and Treatment of Cancer Quality of Life Questionnaire -Core

30) を用いた。それはがん患者に特化した、質問紙を用いた HRQOL の評価法で

ある。機能スケールと症状スケールに分けられ 、機能スケールはさらに運動機能、

(9)

9

趣味や仕事などの遂行、学習・記憶、情緒、家庭や社 会における役割、健康度の 6つの下位尺度に分けられる。症状ス ケールは嘔気・嘔吐、倦怠感、息切れ 、痛 み、不眠、食欲不振、便秘、下痢 、経 済的負担の 9つの下位尺度に分けられる 。

それぞれ 0~100 点で計算処理され、機能スケールの6つの下位尺度は点数が高

いほど良好、症状スケールの9つの下位尺度は点数が低いほど良好である。

統計学的分析は、対照群と介入群それぞれにおいて 、属性、術前- 退院時での 筋力、運動耐容能、不安、HRQOL の比較に対し、対応のある t 検定を行った。

目的①である、 「術後退院までリハビリテーションを実施した群と実施しなかっ た群それぞれにおいて術前後で筋力、運動耐容能、不安、HRQOL に差がみられ るか」を検証するために 対照群と介入群間での退院時での筋力、運動耐容能、不

安、 HRQOL の比較に対し、対応のない t 検定を行った。また、目的②である「リ

ハビリテーションを実施しなかった場合、筋力、運動耐容能、不安、HRQOL の 下位尺度に対して、どのような関連性が認められるか」を検証するために、対照 群に対し、術前-退院間での差を求め、その値においての筋力、運動耐容能、不 安、HRQOL の下位 尺度に対 しての 相 関の有無を 検討す る目的で 、 Kolmogorov-

Smirnov 検定を用いて正規分布をみなしていることを確認の上、Pearson の相関

係数を用いて分析した。

統計解析には、SPSS25.0J for Windows を用い、有意水準は危険率 5%未満とし た。

倫理的配慮

(10)

10

本研究は昭和大学保健医療学部倫理委員会(承認番号第463号)において承 認されている。

結果

1.対照者の属性、術前の筋力、運動 耐容能、不安、HRQOL の比較

対照者の属性、対照群-介入群における術前の筋力、運動耐容能、不安、 HRQOL を表1に示す。対照群と介入群において、年齢、体重、術式、術後在院日数、術 前の筋力・運動耐容能・不安・HRQOL は、すべて差を認めなかった。

2.対照群の筋力、運動耐容能、不安、HRQOL の術前―退院間の比較

対照群の筋力、運動耐容能、不安、HRQOL に関する術前―退院時の結果 を表 2に示す。状態不安、特性不安、嘔気・嘔吐、下痢以外の項目において、退院時 有意に低下している (p<0.05)。

3.介入群の筋力、運動耐容能、不安、HRQOL の術前―退院間の比較

介入群の筋力、運動耐容能、不安、HRQOL に関する術前―退院時の結果を表 3に示す。筋力や6MWD は退院時有意に低下しているが (p<0.05) 、対照群と比 較 す る と 低 下 が 少 な い 。 不 安 に 関 し て は 、 状 態 不 安 は 有 意 に 改 善 し て い る

(p<0.01 ) 。 HRQOL の下位尺度に関しては、情緒と息切れは退院時の変化は少な く、経済的負担は有意差はないものの、術前と比較すると退院時 には低下してお り、改善傾向であることを示している。

4.対照群―介入群の筋力、運動耐容能、 不安、HRQOL の退院時の比較

退院時の対象群、介入群それぞれの筋力、運動耐容能、不安、HRQOL の結果

(11)

11

を表4に示す。筋力、介入群の6MWD は対照群と比較し有意に高い(p<0.01)。

HRQOL の機能スケールに関しては、統計学上では情緒に有意差はないが、その

他 の項 目 に 関し て は 有意 に 介 入群 が 高 くな っ て おり 、 情 緒に 関 し ても 介 入 群が 高い傾向である。HRQOL の症状スケールでは、概ね有意に介入群が 低い結果と なっているが、特に倦怠感、痛み、経済的負担の 3項目に関しては有意 に介入群 が低い (p<0.05 )。 HRQOL の症状スケールは点数が低いほど良好であるため、介 入群のほうが良好であるという結果である。

5.対照群の筋力、運動耐容能、不安、HRQOL の術前―退院時の差における相 関

対照群の筋力、運動耐容能、不安、HRQOL の相関の結果を表5に示す。筋力 は学習・記憶と正の相関がみられ( r=0.44 p<0.05 ) 、倦怠感、息切れ、痛 みと 負の相関がみられた( r=-0.58~ -0.44 , p<0.05 ~0.01 ) 。6MWD は運動機能と正 の相関がみられた ( r=0.47 p<0.05 。家庭や社会における役割は倦怠感、痛 み、

不眠、食欲不振、経済的負担と負の相関がみられた( r=-0.66 ~ -0.44 p<0.05 ~ 0.01 ) 。

考察

手術そのものによる影響は、リハビリテーションの有無に関わらず 対照群、介

入群ともに筋力、運動耐容能、HRQOL の多くの項目で術前と比較すると有意に

低 下し て い るが 、 入 院中 に リ ハビ リ テ ーシ ョ ン を実 施 す るこ と で その 低 下 を抑

制することが可能であった。筋力に関しては、青木ら

11)

の報告による 20cm の昇

(12)

12

降に必要な膝伸展筋力のカットオフ値 0.57Nm/kg から検討すると、対照群の膝 伸 展 筋力 の 退 院 時 平 均値 が 0.52Nm/kg、 介入 群 の 膝 伸 展 筋力 の 退 院 時 平 均 値 が

0.69Nm/kg であり、対照群は退院時階段昇降に支障を来す状態であることが考え

られ、退院直後は日常生活に支障を来しており、HRQOL に影響すると考えられ る。 6MWD に関しては、千住ら

12)

の報告による日常的な外出に制限が生じるカ ットオフ値 400m から検討すると、対照群の6MWD の退院時平均値が 395m、

介入群の6MWD の退院時平均値が 464mであり、対照群は退院時に外出に制限 が生じるカットオフ値を下回っていることが示唆された。このため、対照群は筋 力、運動耐容能ともに 退院時外出に支障を来す状態であると考えられ、退院直後 は日常生活に支障を来しており、退院時の HRQOL に影響すると考えられる。対 照 ―介 入 群 間で の 退 院時 の 比 較に お い て家 庭 や 社会 に お ける 役 割 、経 済 的 負担 の 項目 で 有 意差 を 認 め、 特 に 経済 的 負 担に 関 し ては 介 入 群の 術 前 ―退 院 間 での 比較において有意差はないものの改善傾向であることからも、 HRQOL に影響す ると考えられる。本研究の対象者の年齢が 対照群、介入群ともに平均 50 歳前後 であり、婦人科がんの特徴としての好発年齢と一致し、年齢の特徴としても就労 を 検討 す る 時期 で あ るこ と か らも 経 済 的負 担 に 影響 す る こと が 考 えら れ る 。 田 沼ら

13)

は、開胸・開腹術後のリハビリテーションとして荷重側肺障害の予防と 早期離床が重要であると述べており、具体的は方法としては体位変換、呼吸訓練、

早期離床、疼痛管理、持久力訓練を挙げており、これ らの効果を単独で評価した

文 献は 少 な いが 臨 床 的に は 非 常に 意 味 のあ る も ので あ る と考 え ら れる と 報 告し

(13)

13

ている。また、Houborg ら

14)

によると、60 歳以上の結腸がん術後患者対するラ ン ダム 化 比 較化 試 験 にお い て 、術 後1 ~2 日 目 から 理 学 療法 士 に よる リ ハ ビリ テーションを行うと非介入群と比較し、術後7日目の Visual Analog Scale で評価 された倦怠感が有意に減少していたと報告している。本研究においても、対象が 婦 人科 が ん であ り 消 化器 が ん でな い こ とを 考 慮 して も 基 本的 に は 開腹 手 術 後で あることから、リハビリテーションを実施したことによって筋力、運動耐容能、

疼痛、倦怠感といった因子が対照群と比較し有意に改善したと考えられる。

結果として介入群は筋力、運動耐容能、倦怠感、痛みなどに対し、手術や入院 に よる 機 能 低下 を 予 防し 、 経 済的 負 担 や家 庭 や 社会 に お ける 役 割 など の 退 院後

に関わる HRQOL の改善に寄与する可能性があると考えられる。Silver ら

15)

は、

がん サ バ イバ ー は 心身 機 能 面や 活 動 面で 様 々 な障 害 が あり 就 労 を困 難 に する が 、 多 職種 に お ける 専 門 チー ム に よる リ ハ ビリ テ ー ショ ン が 心身 機 能 を改 善 し 、就 労を可能にして経済的負担を減少させると報告している。本研究の結果からも、

退 院ま で 筋 力や 運 動 耐容 能 の 低下 を 最 小限 に す るこ と が 、社 会 復 帰へ の 自 信へ と つな が る こと で 、 経済 的 負 担へ の 不 安が 低 下 する 可 能 性が あ る こと が 示 唆さ れる。本研究の対象が 50 代であり筋力低下といったいわゆる身体機能障障害は ないが、予防的なリハビリテーション介入が重要であると考えられる。

本研究の結果を今後に活かすための今後の展望を3つあげる。 1つは、対照群、

介入群ともに 22 例という点である。確かに本研究において、婦人科がん術後患

者 に入 院 中 リハ ビ リ テー シ ョ ンを 実 施 する こ と によ っ て 、筋 力 や 運動 耐 容 能、

(14)

14

HRQOL が有意に改善する結果が得られた。しかし、介入群の術前―退院時にお

け る経 済 的 負担 に 関 して 退 院 時が 手 術 前と 比 較 し改 善 傾 向は あ る もの の 統 計学 的 有意 差 が ない こ と や、 対 照 ―介 入 群 での 退 院 時に お け る情 緒 に おい て も 介入 群 が高 い が 統計 学 的 有意 差 が ない こ と から 考 え ると 、 さ らに 症 例 数を 増 す こと により、結果に対してより強い因子を見つけることができるかも しれない。この ことによって、退院後の HRQOL に及ぼす効果をさらに強く示すことができるか もしれない。

2つめは、対象者の属性 に関しての点である。まず、対照群と介入群ともに術 式 が開 腹 手 術と 腹 腔 鏡手 術 が 混在 し て いる 。 わ が国 に お いて 子 宮 頸が ん に 対す る腹腔鏡下広汎子宮全摘術が 2018 年 4 月から保険適応になった社会背景 から、

今 後婦 人 科 がん に 対 し開 腹 手 術だ け で なく 腹 腔 鏡手 術 が 増え て く るこ と が 予想

され、婦人科がん術後リハビリテーションも開腹術、腹腔鏡手術どちらも対象に

なると考えられる。実際、その社会的背景から本研究も 2018 年 4 月から研究を

開始している。しかし、開腹手術と腹腔鏡手術では当然ながら侵襲度合いが異な

り、術後の身体状況にも影響する。そのため、開腹手術と腹腔鏡手術それぞれに

おけるリハビリテーシ ョンの効果の 検 証や HRQOL に関する因子を検証す る必

要があると考えられる。また、今回の研究では術前化学療法施行患者を除外して

いる。確かに、研究デザインとして術前化学療法を施行した患者 と施行していな

い患者を混在させるのは望ましくない。しかし、化学療法を施行すると筋力、運

動耐容能、HRQOL に影響を及ぼすことが明らかになってきている。第 2版 のが

(15)

15

んのリハビリテーションガイドライン

4)

によると、化学療法中の患者に対してリ ハビリテーションを実施することを推奨しグレード1B とされている。化学療法 前後に身体活動性が低下し筋力や運動耐容能、HRQOL の低下が生じ、これらに 対するリハビリテーションは有効であるとしている。このことからも、婦人科が ん 術前 化 学 療法 施 行 患者 は 、 化学 療 法 非施 行 患 者と 比 較 する と 術 前か ら 身 体機

能や HRQOL が低下していることが予測され、より手術による影響を 大きく受け

や すい と 考 えら れ る 。化 学 療 法中 の 卵 巣が ん 患 者に 対 す るリ ハ ビ リテ ー シ ョン の効果として、Newton ら

16)

によると化学療法中の卵巣がん患者に対する前後比 較 試 験 に お い て ウ ォ ー キ ン グ を 中 心 と し た 運 動 療 法 を 行 う と 介 入 後 に 6MWD

と HRQOL の改善と認めたと報告しており、Mizrahi ら

17)

によると化学療法中の

再 発卵 巣 が ん患 者 に 対す る 前 後比 較 試 験に お い て運 動 療 法 を 行 う と介 入 後 に倦

怠感と HRQOL の改善と認めたと報告している 。そのため、今後術前化学療法施

行 の有 無 に よる 術 後 リハ ビ リ テー シ ョ ンの 効 果 を検 証 す る必 要 が ある と 考 えら れる。

3つめ は 、 術 後か ら 退 院ま で 入 院 中 リ ハビ リ テ ー ショ ン を 実施 し た こ と に よ る長期的効果を検証していない点である。本研究によって少なくとも介入群は、

退院時には身体機能の低下を最小限にし、 HRQOL の低下も最小限にした可能性

がある。しかし、婦人科がんは他 のがんと比較すると好発年齢が比較的若く、が

ん に罹 患 し ても 治 療 によ り 長 期生 存 が 可能 で あ るた め 、 手術 直 後 だけ で な く退

院 後の 長 期 的な 影 響 まで 検 証 する 必 要 があ る と 考え ら れ る。 婦 人 科が ん の 特徴

(16)

16

と して エ ス トロ ゲ ン とい っ た 女性 ホ ル モン の 刺 激が 長 時 間続 く こ とが 原 因 で が ん が発 生 す る場 合 と エス ト ロ ゲン と は 関係 な い 原因 で 発 生す る 場 合と が あ る。

エストロゲンが関係していると考えられる原因には、出産経験がないこと、閉経 が遅いこと、肥満、などがあげられ、エストロゲンが関係ない原因には糖尿病な どがあげられる。澤田

18)

は肥満や糖尿病と婦人科がんとの関係について報告し ている。肥満や糖尿病に関しては運動療法が有効であり、Rossi ら

19)

によると子 宮 体が ん サ バイ バ ー には 肥 満 が多 く 身 体活 動 が 低下 し や すい こ と が指 摘 さ れ、

Von Gruenigen ら

20)

によるランダム化比較試験によると、肥満がある子宮体がん

生存者に対し、週5回、有酸素運動を 45 分と食事指導を含んだライフスタイル 介入を6カ月行うと、対照群に対して有意に HRQOL の改善を認めた。このこと か ら本 研 究 とは 少 し 対象 や 介 入時 期 は 異な る が 、 婦 人 科 がん 術 後 から 退 院 まで の短い期間でもリハビ リテーション に より HRQOL の改善の可能性が示唆 され るが、長期的な効果についても検証する必要があるのではないかと考えられる。

また、子宮や卵巣を摘出した人はエストロゲンが減少しやす く、骨粗鬆症になり

やすくなる。骨粗鬆症には運動 療法が効果的であり、婦人科がん術後の患者にお

い ても 術 後 から 退 院 まで の 短 期間 の リ ハビ リ テ ーシ ョ ン で身 体 機 能が 改 善 して

いるので、長期的には筋力、運動耐容能の改善度合いによっては骨折の発生率に

影響することが考えられ、今後検討する必要があると考えられる。さらに、婦人

科 がん 術 後 の患 者 に はリ ン パ 浮腫 が 発 症す る こ とが あ る 。 リ ン パ 浮腫 に 対 して

は日常生活の指導、スキンケア、用手的リンパドレナージ、圧迫療法、運動療法

(17)

17

と いっ た 複 合的 治 療 が有 効 で ある 。 婦 人科 が ん 術後 の 術 後か ら 退 院ま で の 短い 期間に、特に日常生活の指導やスキンケア 、体重管理や運動指導やといった介入 を 行う こ と で、 前 述 した 骨 粗 鬆症 と 同 様に 長 期 的に は リ ンパ 浮 腫 発症 に 影 響を 及ぼすのではないかと考えられ、今後検討する必要があると考えられる。

結語

本研究は、婦人科がん周術期患者に対し、術後退院までリハビリテーション の 有無による術前後での筋力、運動耐容能、不安、HRQOL に差がみられるか、に ついて検討した。

手術そのものによる影響、入院による影響で、リハビリテーションの有無に関 わらず対照群、介入群ともに筋力、運動耐容能、HRQOL の多くの項目で術前と 比較すると有意に低下しているが、介入群では、その低下を予防することが可能 であった。しかも、対照群は退院直後日常生活に影響を及ぼす筋力と運動耐容能 のままで退院していることが明らかになった。それらの影響が、HRQOL に関し て影響する可能性があると考えられた。

しかし、本研究は退院時における検討としているため、今後手術から退院まで の リハ ビ リ テー シ ョ ンが 長 期 的に 及 ぼ す影 響 に つい て 検 討す る 必 要が あ る と考 えられる。

利益相反 本研究に関し開示すべき利益相反はない。

文献

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(21)

21

AN EFFECT OF THE REHABILITATION OF THE GYNECOLOGY CANCER PERIOPERATIVE PATIENT: EXAMINATION OF MUSCULAR STRENGTH, EXERCISE TOLERANCE, ANNIETY,

HRQOL AT THE TIME OF THEDISCHARGE BY HAVING REHABILITATION OR NOT

【 First Author 】

Kiyoshi KUROIWA 1,2)

【Coauthor】

Tetsuo MIYAGAWA 2,3) , Miki MORIOKA 4) , Yasushi SASAKI 4) , Ken NAKAYAMA 4)

【 Affiliation 】

1)Showa University Graduate School of Health Sciences

2)Department of Rehabilitation, Showa University Fujigaoka Hospital 3)Showa University School of Nursing and Rehabilitation Sciences 4)Department of Obstetrics and Gynecology, Showa University Fujigaoka Hospital

Abstract –

In the first place there is not the study about the rehabilitation effect

for the gynecologic cancer perioperative period at all now.

(22)

22

Therefore, we aimed to treat perioperative gynecologic cancer patients in groups with and without rehabilitation up to the surgical retreat, including muscle strength, exercise tolerance, anxiety, and health- related quality of life (HRQOL) were studied.

Intended for 44 patients that a gynecology cancer was operated for in A Hospital by December 31, 2019 from April 1, 2018. We compared 22 subjects in the group who did not undergo rehabilitation until they were discharged to the surgery and 22 in the intervention group who underwent rehabilitation. The end-point assumed it muscular strength (knee extension muscular strength), exercise tolerance (six minutes walk distance), anxiety (STAI), HRQOL (EORTC QLQ-C30) and we evaluated intervention group, a target group at the time of in front of operation and a discharge together and weighed these items.

The control group and intervention group significantly decreased with or without rehabilitation in comparison with preoperation, in muscular strength, exercise tolerance, many items of HRQOL together and, under influence by the operation itself, influence by the hospitalization, but it was hospitalized, and it was suggested to be able to minimize the decrease by carrying out rehabilitation.

There are several studies on post-skill rehabilitation in gastrointestinal

(23)

23

cancer. However, even in this gynecologic cancer patient, muscle strength, exercise tolerance, pain, and weakness may be significantly improved by performing rehabilitation.

Key Words:gynecologic cancer, rehabilitation after the operation,

muscle strength , exercise tolerability , HRQOL

(24)

表1 対象者の属性、対照群-介入群における術前の筋力、運動耐容能、不安、HRQOL

対照群(22名)

年齢(歳) 49.9±12.5

体重(kg) 59.2±13.0

原疾患(子宮頸がん/子宮体がん/卵巣がん)(例) 子宮頸がん7例、子宮体がん5例、卵巣がん10例

術式(広汎/準広汎/単純)(例) 広汎4例、準広汎2例、単純16例

術式(開腹/腹腔鏡)(例) 開腹20例、腹腔鏡2例

術後在院日数(日) 9.5±4.0

筋力(Nm/kg) 0.70±0.14

6MWD(m) 514±71.9

状態不安(点) 50.8±8.4

特性不安(点) 41.2±10.2

運動機能(点) 93.0±11.3

趣味や仕事などの遂行(点) 87.9±23.1

学習・記憶(点) 90.2±14.8

情緒(点) 76.1±18.5

家庭や社会における役割(点) 68.9±20.9

健康度(点) 64.8±23.7

嘔気・嘔吐(点) 4.5±10.3

倦怠感(点) 26.3±16.9

息切れ(点) 10.6±15.5

痛み(点) 13.6±15.6

不眠(点) 15.1±16.6

食欲不振(点) 12.1±21.4

便秘(点) 19.7±25.9

下痢(点) 9.1±14.8

経済的負担(点) 25.8±28.3

値はすべて平均±標準偏差

対照群、介入群において患者属性、術前機能すべての項目において有意差なし 対照群、介入群における比較は対応のないt検定を実施

21.2±18.9 73.9±19.7 77.3±17.1 67.8±23.3 3.0±6.4 24.7±16.4

9.1±14.8 12.9±14.1 19.7±25.9 9.1±14.9 12.1±18.9

9.1±17.9 83.3±13.3 開腹20例、腹腔鏡2例

介入群(22名)

54.5±10.8 57.9±9.0

10.0±3.2 0.75±0.17

513±46.2 48.4±8.9 43.0±8.2 95.8±5.1 93.2±13.0

広汎5例、準広汎0例、単純17例

子宮頸がん8例、子宮体がん6例、卵巣がん8例

(25)

表2 対照群の筋力、運動耐容能、不安、HRQOLに関する術前―退院時の比較

術前 退院

n=22

筋力(Nm/kg) 0.70±0.14 0.52±0.16**

6MWD(m) 514±71.9 395±44.0**

状態不安(点) 50.8±8.4 47.1±12.4

特性不安(点) 41.2±10.2 42.1±11.5

運動機能(点) 93.0±11.3 60.6±22.2**

趣味や仕事などの遂行(点) 87.9±23.1 28.8±20.1**

学習・記憶(点) 90.2±14.8 65.9±23.8**

情緒(点) 76.1±18.5 61.8±20.8**

家庭や社会における役割(点) 68.9±20.9 37.1±24.1**

健康度(点) 64.8±23.7 25.0±14.1**

嘔気・嘔吐(点) 4.5±10.3 14.4±24.3

倦怠感(点) 26.3±16.9 61.1±19.5**

息切れ(点) 10.6±15.5 36.4±28.3**

痛み(点) 13.6±15.6 67.4±26.3**

不眠(点) 15.1±16.6 54.5±21.5**

食欲不振(点) 12.1±21.4 36.4±28.3*

便秘(点) 19.7±25.9 34.8±32.5*

下痢(点) 9.1±14.8 22.7±21.0

経済的負担(点) 25.8±28.3 45.4±27.6**

*p<0.05、**p<0.01 値はすべて平均±標準偏差

統計処理は対応のあるt検定を実施

(26)

表3 介入群の筋力、運動耐容能、不安、HRQOLに関する術前―退院時の比較

術前 退院

n=22

筋力(Nm/kg) 0.75±0.17 0.69±0.11*

6MWD(m) 513±46.2 464±72.5**

状態不安(点) 48.4±8.9 44.9±7.6**

特性不安(点) 43.0±8.2 43.1±10.3

運動機能(点) 95.8±5.1 76.1±21.4**

趣味や仕事などの遂行(点) 93.2±13.0 50.0±34.5**

学習・記憶(点) 83.3±13.3 78.8±13.5*

情緒(点) 73.9±19.7 73.5±17.2

家庭や社会における役割(点) 77.3±17.1 64.4±28.1**

健康度(点) 67.8±23.3 47.3±23.3**

嘔気・嘔吐(点) 3.0±6.4 9.8±19.9

倦怠感(点) 24.7±16.4 40.4±23.8**

息切れ(点) 9.1±14.8 13.6±19.2

痛み(点) 12.9±14.1 50.0±24.6**

不眠(点) 19.7±25.9 37.9±27.2**

食欲不振(点) 9.1±14.9 22.7±18.5*

便秘(点) 12.1±18.9 18.2±21.9

下痢(点) 9.1±17.9 22.7±18.5*

経済的負担(点) 21.2±18.9 19.7±19.2

*p<0.05、**p<0.01 値はすべて平均±標準偏差

統計処理は対応のあるt検定を実施

(27)

表4 対照群―介入群の筋力、運動耐容能、不安、HRQOLの退院時の比較

対照群(22名) 介入群(22名)

筋力(Nm/kg) 0.52±0.16 0.69±0.11**

6MWD(m) 395±44.0 464±72.5**

状態不安(点) 47.1±12.4 44.9±7.6

特性不安(点) 42.1±11.5 43.1±10.3

運動機能(点) 60.6±22.2 76.1±21.4*

趣味や仕事などの遂行(点) 28.8±20.1 50.0±34.5*

学習・記憶(点) 65.9±23.8 78.8±13.5*

情緒(点) 61.8±20.8 73.5±17.2

家庭や社会における役割(点) 37.1±24.1 64.4±28.1**

健康度(点) 25.0±14.1 47.3±23.3**

嘔気・嘔吐(点) 14.4±24.3 9.8±19.9

倦怠感(点) 61.1±19.5 40.4±23.8**

息切れ(点) 36.4±28.3 13.6±19.2**

痛み(点) 67.4±26.3 50.0±24.6*

不眠(点) 54.5±21.5 37.9±27.2*

食欲不振(点) 36.4±28.3 22.7±18.5

便秘(点) 34.8±32.5 18.2±21.9

下痢(点) 22.7±21.0 22.7±18.5

経済的負担(点) 45.4±27.6 19.7±19.2**

*p<0.05、**p<0.01 値はすべて平均±標準偏差

統計処理は対応のないt検定を実施

(28)

表5 対照群の筋力、運動耐容能、不安、HRQOLの術前―退院時の差における相関

6MWD 運動機能 趣味や仕事などの遂行 学習・記憶 情緒 家庭や社会における役割 健康度 倦怠感 息切れ 痛み 不眠 食欲不振 便秘 経済的負担

筋力 ― ― ― 0.44* ― ― ― −0.47* −0.48* −0.58** ― ― ― ―

6MWD × 0.47* ― ― ― ― ― ― −0.45* ― ― ― ― ―

運動機能 × × ― 0.45* ― 0.68** ― −0.65** ― −0.75** −0.59** ― ― ―

趣味や仕事などの遂行 × × × 0.63** ― 0.46* ― −0.63** ― ― −0.49* −0.55* ― ―

学習・記憶 × × × × ― ― 0.46* −0.66** ― −0.67** −0.50* −0.57** ― ―

情緒 × × × × × 0.66** ― ― ― ― ― ― ― ―

家庭や社会における役割 × × × × × × ― −0.66** ― −0.59** −0.55* −0.45* ― −0.44*

健康度 × × × × × × × −0.60** ― −0.46* −0.46* ― ― ―

倦怠感 × × × × × × × × 0.46* 0.69** 0.60** 0.64** ― ―

息切れ × × × × × × × × × ― ― 0.58** ― ―

痛み × × × × × × × × × × 0.63** ― ― ―

不眠 × × × × × × × × × × × 0.52* ― ―

食欲不振 × × × × × × × × × × × × ― ―

便秘 × × × × × × × × × × × × × ―

*p<0.05、**p<0.01

対照群に対し、各項目で術前-退院間での差(退院-術前とする)を求め、その値においての相関を検討 値はすべて相関係数

統計処理はPearsonの相関係数を実施

参照

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