曲線と曲面の幾何学
第 1 回追加資料 (10 月 7 日 )
曲線と曲面の幾何学第1回ですどうぞよろしくお願い致します
講義ノート第0回が未読の人は、本題に入る前 に、まずそちらに一通り目を通しておいて下さい。
ホームページの方に講義の進め方をアップしておきましたので、先に目を通しておいて下さい
初回なので、とりあえず
この講義で考えたいことを簡単にご紹介し ます。
初回なのでとりあえずこの講義でどんなことを考えたいのかについて簡単にお話しておこうと思います
平面n角形
とりあえず平面上の多角形を思い浮かべてみて下さいいきなり曲線じゃない…と言うのは一まずおくとして
内角の和?
内角の和は何度かと言うのは小学校で習ったのではないかと思います
三角形では 180 度
平行線の錯角は等しいので
平行線の錯角は等しいと言うのを使って三角形の場合は補助線一本引いて180度と言うのがまず示せて…
三角形に切り分けると
180 度 ×(n-2)
四角形以上は三角形に切り分けて180度×(n引く2)と言うのが答でした
外角の和?
それでは外角の和は何度か?
そもそも外角とは
・・・
360 度-内角ではなく て
180 度-内 角
そもそも外角とは360度引く内角ではなくて180度引く内角なんですね子供の頃はすごく違和感がありましたけど
いつでも 360 度
!
平行線の同位角は等しいので
こちらは平行線の同位角は等しいと言うのを使えば何角形であろうといつでも360度だと簡単に示せました
進行方向の変化の和!
角で急ハンドルを切ったと思 うと
これは多角形の周囲を左回りに一周するとして角で急ハンドルを切ったと考えれば一周で進行方向を合計何度変えたかと言うことで
確かに 360 度!
順に足して行くと
そう思って外角を順に足して行くと確かに360度と言う実感が湧いて来ます
一周ならいつでも合計 360 度!
速度ベクトルの偏角の変化 は
算数ではなく数学っぽく言うと速度ベクトルの偏角の変化は一周でいつでも合計360度であると言うことになります
角が丸い「n角形」
でも
一周で 360 度は同じはず!
となるとこれは角が丸くても同じことが成り立っているはずで一周での偏角の変化はやっぱり360度のはずです
ただし急ハンドルにならないので
偏角は滑らかに変化す る
ただし角が丸いと急ハンドルにはならないので偏角は滑らかに変化しているはずで
速度ベクトルの偏角を微分すると
瞬間の外角 ( 曲率 ) が測れるは ず!
すると偏角を時間の関数と思えば微分できるはずで瞬間の外角みたいなものが考えられるこれが曲線の曲率と言うわけです
それはまっすぐな所が無い曲線でも同じこと
平面曲線の曲率が定義できる
!
こうなると多角形とかどうでもよくてまっすぐな所が無い曲線でも同じように考えて瞬間の外角で曲率が考えられるわけです
速度ベクトル ( の偏角 ) は1階微分で表され るので曲率は2階微分で表せるはず!
ただ速度ベクトルはそもそも1階微分なのでもう一度微分できるように曲線はC2級くらい最初から仮定しておこうと思います
それでは曲面上のn角形や曲線では
?
一周で 360 度
?
これで終わればよいのですが数学と言うのは何でも一般化したがる同じことを今度は曲面の上で考えようと言うわけです
大円 ( 中心を通る切り口 ) =直線測地 線
球面上で考えると
・・・
大円=近道
● ●
小円=遠回 り
赤道も大円
==
例えば球面その上に直線は引けませんが直線に相当する近道(測地線と言うのですが)これは中心を通る切り口で大円と言います中心を通らない小円は遠回り地理で習ったんじゃないでしょうか?南米へ向かう最短ルートは?とか…
球面三角形 大円の弧を辺とす る
と言うわけで球面上の多角形とは大円の弧で囲まれた図形のことを言いますこれは球面三角形中央の上の部分を見て下さい
一周しても 360 度に届かな い!
どう見ても
この周りを左回りに一周してもどうみても進行方向は360度も変化してない図の左上はちょっと切れてますがそれでもです
平行線の同位角を用いた証明ができな いそもそも平行線は引けるのか?
まあそもそも球面上では平行線の同位角を使った証明はできませんしそもそも平行線はひけるのか?と言う問題もあります
●
平行線とは
?
左右どちらでも交わらない もの
↓ この赤い点を通ること!
直線 ( または測地 線 )
直線 ( または測地 線 )
ここで平行線とは何かと言うと直線または測地線に対してその外にある一点(図の赤い点のことですが)これを通って左右どちらでも交わらないような直線または測地線のこととします
●
平行線は ( 何本 ) 引ける か?
?本
↓ この赤い点を通ること!
これが引けると言うのは実は証明できないと言うことが大昔から知られていて皆さんも多分ご存知のユークリッドの原本でも第5公準として始めからこれを仮定しているいわゆる平行線の公理ですでは可能性として何本引けそうなのか?
● ● ●
可能性は3通り
!
0本 1
本
∞ 本
と言うとこれは0、1、無限大の三択なんです0、1はよいとしてなんでいきなり無限大なのかと言うと…(図では8本しか引いてませんが)
● ● ●
(∵)
そもそも引けな
い 世間の常識 もし2本引けたら、
その間にいくらでも引け る!
もし2本引けたらその間に無限本引けるからです
● ● ●
遥か遠く無限遠の彼方を眺めると
…
それぞれの可能性についてそれでは遥か彼方の方はどうなっているかと言うことについてちょっと考えてみると
● ● ●
遥か遠く無限遠の彼方を眺めると
…
0本の場合はどんなに離れて行こうとしてもどこかで出会ってしまう世界はそんなに広くないわけです
世界は先細り
● ● ●
世界は先細り 世界は平らに 広がっている
遥か遠く無限遠の彼方を眺めると
…
一方1本の場合は一定の距離を保ったままどこまでも進んで行ける程度には世界は広い
● ● ●
世界は先細り 世界は平らに
広がっている 世界は思った以上 に広がっている!
遥か遠く無限遠の彼方を眺めると
…
ところが無限本の場合はてんでばらばらの方向に進んでいっても皆会うことが無い想像以上に遠方の広がりは大きくて一度離れると二度と会うことは無いような世界です
平面
( ユークリッド幾 何 )
世界の曲がり具合 ( 曲面の曲率 ) は
?
平坦
( 曲率0 )
これは世界の(と言っても今の処2次元ですけれど)曲がり具合に関係していて平行線が1本のユークリッドが扱った世界は平坦で曲率0の世界
球面、射影平面 ( 非ユークリッド幾 何 )
平面
( ユークリッド幾 何 )
世界の曲がり具合 ( 曲面の曲率 ) は
?
平坦
( 曲率0 )
丸まっている
( 曲率+ )
一方0本の世界は球面のように丸まっていて曲率がプラスの世界幾何では射影平面と言うのを考えます多分最初は位相数学あたりで習うと思います
球面、射影平面 ( 非ユークリッド幾 何 )
平面
( ユークリッド幾 何 )
双曲平面
( 非ユークリッド幾 何 )
世界の曲がり具合 ( 曲面の曲率 ) は
?
平坦
( 曲率0 )
丸まっている
( 曲率+ )
反り返っている
( 曲率- )
そして無限本の世界は反り返っている曲率マイナスの世界馬の鞍みたいな形でずっと広がっていると思って下さい双曲平面と呼ばれるものがあるのですがこれについてはこの講義の最後の方でちょっとだけご紹介します
球面三角形の外角の和が
360 度にならない理由もそこに!
球面三角形の外角の和が360度に届かないのもこの平行線が引けないような曲がり具合に関係しているはずと言うわけでその外角の足りない分を曲面(この場合球面ですが)その曲率を使ってきちんと埋め合わせしようと言うのが境界付きのガウスボンネの定理と言うこの講義の一つの大きな到達目標です
講義ノートの補足を少し・・・
講義の内容紹介はこの辺にして今回の講義ノートの補足をちょっとしておきます今回はこれから散々使う直交行列による座標変換について線形代数の復習をしておいて下さいと言うことなのですが基底の変換とかその辺です
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(
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位置ベクトル は
0
座標平面上の点 の
座標平面上の点の位置ベクトルについて考えてみましょう
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(
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� 1
� 2
座標軸正方向の単位ベクトル を標準基底として・・・
( 微妙にずれているのは確信 犯 )
0
各座標軸正方向の単位ベクトルe1は(1,0) e2は(0,1)のことですがこれら標準基底を使って線形結合で表します
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(
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� 1
� 2
��1
� �2
長方形を作って
線形結合で表したときの
・・・
係数がその成分
0
普通は平行四辺形ですが正規直交基なのでここは長方形を作って線形結合で表せばxe1足すye2となるこの係数のxとyがその位置ベクトルの成分つまり座標なわけです
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(
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� 1
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直交行列Pによる座標変換とは
、Pの列ベクトルを基底として・
・・
( 向きは左回 り )
0
さて直交行列による座標変換ですがそれはその列ベクトルV1V2を基底として、(向きが変わらないように左回りになっているのを使うことにしますが)
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(
��)
� 1
� 2
やはり長方形を作って 線形結合で表したとき の
係数に取り換えるこ と
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0
これも正規直交基なのでやはり長方形を作って線形結合でXV1足すYV2と表したときのその係数XとYを新しい座標にしようと言うことで
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(
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� 1
� 2
新しい座標軸と・
・・
新しい座標で表 示
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� �2
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0
0
V1とV2の方向に新しい座標軸X軸とY軸を引いて点そのものも新しい座標で(X,Y)と表します
(
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� 1
� 2
古い座標軸は・・
・
無かったことに
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� �2
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0
古い座標軸を消せばこれで完了なのですがこの新しい(X,Y)を使って古い(x,y)がどう表せるのかその関係式をちゃんと理解して使えるようにしておこうと言うことです
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(
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� 2
原点も変えたければ
そのように
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¿
(
����)
¿
0
0
原点も取り替えたければ新しい原点の古い座標も使って関係式を求めます
線形代数の基底の変換のところ を復習しておきましょう!
何度も使うのでしっかり復習しておいて下さい