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Academic year: 2021

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(1)

ISSN 1347-6335

所内講演会

目 次

Ⅰ.所長挨拶 ... P2

Ⅱ.レポート紹介 ... P3

「科学技術指標 ―第 5 版に基づく 2008 年改訂版―」について(調査資料-155)

科学技術基盤調査研究室 大学・公的研究機関等におけるポストドクター等の雇用状況調査―2006 年度実績―(調査資料-156)

第 1 調査研究グループ 齋藤 経史、三須 敏幸、角田 英之

Ⅲ.最近の動き ... P7

(2)

所長挨拶

7 月 11 日付で科学技術政策研究所の第 16 代所長に就任いたしました。よろしくお願いいたします。

我が国が 21 世紀において、更なる経済発展をとげ、地球環境問題等の国際的課題に貢献していくた めには、科学技術創造立国の実現が不可欠となっています。

科学技術政策研究所は、科学技術に関する基本的な政策に関する基礎的な事項を調査・研究する中核 的国立研究機関として、1988 年 7 月 1 日に設立され、今年でちょうど 20 周年を迎えました。

この間、科学技術指標や科学技術予測を初めとする様々な調査研究を通じて、科学技術政策の推進に 貢献してきました。また最近では第三期科学技術基本計画の策定や長期戦略指針「イノベーション25」

の作成に当たって、基礎的な資料の作成・提供を行ってきており、次期基本計画の作成に向け、第三期 基本計画のフォローアップ調査に着手したところです。

科学技術政策をめぐる状況は大きな変化の時代を迎えており、地域経済の発展、地球環境問題の解決 等において科学技術の役割がますます重要視されていく中、科学技術政策研究所がシンクタンクとして 果たしていく役割も大きくなっていくものと考えています。国民の方々の期待にも応えられるよう、更 なる発展を期して所員一同が努力してまいりたいと思いますので、皆様方のご支援、ご協力を心からお 願い申し上げます。

科学技術政策研究所長 和田 智明

(3)

Ⅱ.レポート紹介

「科学技術指標 ―第 5 版に基づく 2008 年改訂版―」について(調査資料-155)

科学技術基盤調査研究室

科学技術政策研究所では、我が国の科学技術活動を客観的・定量的データに基づき体系的に分析する 科学技術指標を、1991 年から定期的に公表しています。昨年に引き続き、第 5 版科学技術指標について、

新たに得られたデータをもとに図表等を更新した 2008 年改訂版をとりまとめました。今回大きな変化 が認められたのは、次の 2 点です。

世界銀行による新しい購買力平価を用いた OECD 統計で、中国の研究開発費の水準が下方修正されま した。また、世界知的所有権機関(WIPO)が国際特許出願件数の数え方を変えたことにより、従来のデー タに基づく国際出願件数は過大評価であったことがわかりました。

1.科学技術への投資

日本の研究開発費は 2006 年に 18 兆 4,631 億円となり、前年比で 3.5%の増加率を示すとともに、GDP に対する比率が 3.6%と過去最高となりました。また、近年中国の研究開発費が急激に拡大し、日本の 水準に近づいてきたといわれていましたが、世界銀行が算出した中国の正式な GDP 購買力平価(PPP)に より日本円に換算した研究開発費を見ると、中国の数値が急増している傾向は変わりませんが、日本と の差は未だ大きいということになりました。(図 1、2)。

図 1 主要国の研究開発費総額の推移 図 2 主要国の GDP 当たりの研究開発費の推移 (OECD 購買力平価換算)

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45

1981 83 85 87 89 91 93 95 97 99 01 03 05

2006年

兆円 米国

日本

中国 EU-25

韓国 イギリス

フランス ドイツ

EU-15

0 1 2 3 4

1981 83 85 87 89 91 93 95 97 99 01 03 05

/ G D P

2006年

日本

米国 ドイツ フランス

イギリス 中国

韓国

EU-15 EU-25

注 1:本書では基本的に、OECD による GDP 購買力平価(PPP:Purchasing Power Party)を用いて各国の研究開発費を邦貨(円)

に換算して示している。2008 年 5 月に OECD が示した新しい PPP は、世界銀行(the World Bank)の The International Comparison Program(ICP: 国際比較プログラム)の 2005 年基準調査の結果に基づくものである。中国は 2005 年調査 よりはじめて ICP に参加した。ただし、中国の 11 地域のみの調査結果に基づいており、依然としてバイアスが残っ ている可能性はあるが、シミュレーションによれば、そのバイアスは 5%を超えてないことが示唆されており、PPP の信頼度は高まったといえる。なお、前回まで使用していた中国の PPP は、1986 年の米国・中国間の物価比較の調 査を元に世界銀行が推計していたものであるが 1986 年以降の構造変化や価格上昇を適切に推計できていなかったこ とが明らかになった。

(4)

2.世界の特許出願

世界の特許出願件数は PCT 出願 2の増加により、1990 年代後半から急増し、全出願件数は 1998 年~2002 年ま でに 2.4 倍になったとされていました。特に急増した米 国は同期間 2.5 倍に増加していました。しかし、今般世 界知的所有権機関(WIPO)が PCT 出願の件数のカウント方 法を、出願人が指定した加盟国数から、実際に国内移行 した件数をカウントする方式に変えた結果、PCT 出願件 数は約 1/40 に減少しました。例えば、2002 年の PCT 出 願件数は、従来ですと約 1,300 万件とされていましたが、

新しい方式によるカウントでは約 30 万件となりました

(図 3)。

これまで米国の国際特許出願件数の急激な拡大の説明 として、米国企業は日本企業よりはるかに多くの国々に

特許を出願するためではないかとの議論が行われていましたが、これは、上記理由による過大評価によ っていた部分が大きく、実際の国際特許出願の出願国数について日米でそれほど大きな差はないものと 考えられることがわかりました(図 4)。

図 4 主要国への特許出願状況と主要国からの特許出願状況 主要国からの特許出願件数の推移(1995~2005 年)

居住国へ 直接出願

居住国へPCT出願 非居住国へ

直接出願 非居住国へ

PCT出願

EPOへ出願

(直接+PCT)

400 300 200 100 0 100 200

千件

グラフのデータは、各国ごとに 左から1995年~2005年

日本 米国 ドイツ フランス イギリス 中国 韓国

(報告書全文は http://www.nistep.go.jp/achiev/ftx/jpn/mat155j/idx155j.html を御参照下さい。)

0 20 40 60 80 100 120 140 160

1985 1987 1989 1991 1993 1995 1997 1999 2001 2003 2005 万件

非居住者からの直接出願

居住者からの直接出願

PCT出願

図 3 世界の特許出願件数の推移

注 2:特許協力条約(PCT)加盟国である全ての国に 同時に出願したのと同じ効果を一つの出願で得られ る制度。

(5)

大学・公的研究機関等におけるポストドクター等の雇用状況調査 ―2006 年度実績―(調査資料-156)

第1調査研究グループ 齋藤 経史、三須 敏幸、角田 英之

調査の概要

本調査では、2006 年度内に大学・公的研究機関等で研究活動に従事するポストドクター等および経済 的支援を受ける博士課程在籍者の延べ人数を調べた。2007 年 10 月に 1,211 の大学等の研究機関に対し て調査票を送付し、うち 1,041 機関から回答(回収率 86%)が得られた。本調査は、昨年度に引き続き、

文部科学省 科学技術・学術政策局 基盤政策課と連携して実施したものである。

主な調査結果

ポストドクター等の延べ人数 は 16,394 人であり、2005 年度実績の 15,496 人からの増加率は 5.8%で ある。また、経済的支援を受ける博士課程在籍者の延べ人数は 38,563 人であり、2005 年度実績の 36,154 人からの増加率は 6.7%である。

図 1:ポストドクター等、経済的支援を受ける博士課程在籍者の延べ人数の推移

分野別の内訳ではライフサイエンス分野が最も多く、ポストドクター等では 39%、経済的支援を受け る博士課程在籍者では 33%を占めている。

図 2:ポストドクター等の分野別内訳 図 3:経済的支援を受ける博士課程在籍者の分野別内訳

環境 825人 5.0%

不明 398人 その他 2.4%

2038人 12.4%

人文・社会 1589人

9.7%

フロンティア 569人 社会基盤 3.5%

482人

2.9% 製造技術 455人

2.8%

エネルギー 409人

2.5%

ナノテクノロジー・

材料 1888人

11.5%

情報通信 1282人

7.8%

ライフサイエンス 6459人

39.4%

不明 2622人 その他 6.8%

4661人 12.1%

人文・社会 7557人

19.6%

フロンティア 1172人

3.0%

社会基盤 1066人

2.8%

製造技術 1070人

2.8% エネルギー 472人

1.2%

ナノテクノロジー・材料 2620人

6.8%

情報通信 3305人

8.6%

ライフサイエンス 12668人

32.9%

環境 1350人

3.5%

16394人

38563人 32445人

14854人 15496人

36154人

0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000

ポストドクター等 経済的支援を受ける博士課程在籍者

2004年度実績 2005年度実績 2006年度実績 (人)

(6)

ポストドクター等の財源別内訳は、競争的資金等の外部資金による雇用が 46%と最も多く、次いで、

運営費交付金等の内部資金による雇用が 31%を占めている。一方、経済的支援を受ける博士課程在籍者 の財源別内訳は、運営費交付金等の内部資金が最も多く 58%を占めている。

図 4:ポストドクター等の財源別内訳 図 5:経済的支援を受ける博士課程在籍者の財源別内訳

今回の調査では、ポストドクター等に関して「平成 17 年度博士課程修了者」の項目を追加すること で、ポストドクター等に占める新規博士課程修了(2005 年度修了)者数を調べた。この調査項目の追加 により、ポストドクター等への新規博士課程修了者の流入状況を把握することが可能となった。機関種 別に見ると、国立大学法人において新規博士課程修了者が占める割合が 19%と最も高くなっている。

経済的支援を受ける博士課程在籍者に関しては、昨年度調査から財源毎の 1 ヶ月あたりの支給概算額 を「5 万円未満」、「5 万円以上、10 万円未満」、「10 万円以上、15 万円未満」、「20 万円以上」、「不明」

の区分で調べている。支給額不明を除いて 1 ヶ月あたり 1 財源からの支給額が 5 万円未満の割合は 53%、

15 万円未満の割合は 80%である。

図 7:経済的支援を受ける博士課程 在籍者の支給額別内訳 図 6:ポストドクター等に占める

新規博士課程修了者の機関種別内訳

17.4%

84.8%

86.1%

91.6%

93.4%

96.9%

90.9%

82.5%

82.6%

86.9%

81.0%

15.2%

6.6%

13.1%

3.1%

19.0%

9.1%

17.5%

8.4%

13.9%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

新規博士課程修了(2005年度修了)者 上記以外の者

15万円以上、20万円未満 4144人

10.7%

20万円以上 3711人

9.6%

5万円以上、10万円未満 7990人

20.7%

5万円未満 20375人

52.8%

10万円以上、15万円未満 2238人

5.8%

不明 105人 0.3%

国立大学法人(8033人)

公立大学(199人)

私立大学(1867人)

大学共同利用機関(644人)

独立行政法人(5000人)

国立試験研究機関(228人)

公設試験研究機関(61人)

公益法人(261人)

民間企業(101人)

合計(16394人)

フェローシップ・

国費留学生等 2714人

16.6%

奨学寄附金 472人

2.9%

運営費交付金・

その他の財源 5095人

31.1%

競争的資金及び 奨学寄附金以外の

外部資金 2216人

13.5%

その他競争的資金 794人

4.8%

科学技術振興調整費 451人

2.8%

戦略的創造研究 推進事業

824人 5.0%

科学研究費補助金 1324人

8.1%

21世紀COEプログラム 1462人

8.9%

雇用関係なし 1042人

6.4%

競争的資金・

その他の外部資金 7543人

46.0% フェローシップ・

国費留学生等 6220人

16.1%

奨学寄附金 355人

0.9%

運営費交付金・

その他の財源 22331人

57.9%

競争的資金及び 奨学寄附金 以外の外部資金

2462人 6.4%

その他競争的資金 258人

0.7%

科学技術振興調整費 184人 戦略的創造 0.5%

研究推進事業 86人 0.2%

科学研究費補助金 950人

2.5%

21世紀COEプログラム 5717人

14.8%

競争的資金・

その他の外部資金 10012人

26.0%

(7)

Ⅲ.最近の動き

○人事往来

・7/11 所長 木村 良 辞 職

和田 智明 採 用(日本原子力研究開発機構執行役)

企画課長 阿部 浩一 配置換(大臣官房文教施設企画部計画課企画官)

渡邊英一郎 昇 任(科学技術・学術政策局原子力安全課 放射線規制室室長補佐)

○ 講演会・セミナー

・7/ 3 「クラウド・コンピューティング」

岩野 和生:日本アイ・ビー・エム株式会社 執行役員、ソフトウェア開発研究所 所長 ・7/ 7 「先端研究成果実用化のフローを担う高度人材」

北森 武彦:東京大学大学院工学系研究科 副研究科長

・7/11 「特許の質的評価手法の開発と大学・公的研究機関発特許への適用」

「IPB の概要と特許分析・評価手法ツールの紹介」

浴野 稔:株式会社 アイ・ピー・ビー 代表取締役社長 「パテントスコアを用いた大学特許の解析」

蓮子 和巳:株式会社 アイ・ピー・ビー 取締役、リサーチ&コンサルティング本部長 ・7/15 「仏国立科学研究センター(CNRS)の挑戦―フランス研究システムの改革」

Natacha Aveline:フランス国立科学研究センター(CNRS)日本・韓国・台湾事務所長 ・7/17 「科学技術・研究開発の国際比較(2008 年版)調査結果について」

植田 秀史:科学技術振興機構 研究開発戦略センター 副センター長 田中 一宜:科学技術振興機構 研究開発戦略センター 上席フェロー 安井 至:科学技術振興機構 研究開発戦略センター 上席フェロー ・7/24 「日本企業の研究開発動向と政策課題」

土井 良治:経済産業省 産業技術環境局 研究開発課 課長、

(独)経済産業研究所 コンサルティングフェロー 「技術戦略マップ 2008 について」

福田 賢一:経済産業省 産業技術環境局 研究開発課 企画官 ・7/25 「科学の公衆理解に関する国際的指標の動向について」

清水 欽也:広島大学大学院国際協力研究科 准教授

○新着研究報告・資料

・「科学技術動向 2008 年 7 月号」(7 月 31 日発行)

レポート 1 ノロウイルスによる食中毒・感染症-我が国における発生状況とその対策について-

ライフサイエンスユニット 重茂 浩美 レポート 2 日本の危機としての IT 人材問題

客員研究官 林 晋 客員研究官 黒川 利明

文部科学省科学技術政策研究所広報委員会(政策研ニュース担当:企画課)

〒100-0013 東京都千代田区霞が関 3-2-2 中央合同庁舎第 7 号館東館 16 階 電話:03(3581)2466 FAX:03(3503)3996

ホームページ URL:http://www.nistep.go.jp E-mail:news@nistep.go.jp

2008 年 8 月号 No.238(平成 20 年 8 月 1 日発行)

編集・発行

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