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中学校における発達障害のある 不登校生への支援に関する研究

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(1)

中学校における発達障害のある

不登校生への支援に関する研究

弘 前 大 学 大 学 院 教 育 学 研 究 科 学 校 教 育 専 攻

学 校 教 育 専 修 障 害 児 教 育 分 野

西 岡 澄 代

(2)

〈目次〉

序 章 問 題 の 所 在 と 研 究 の 目 的

1節 問 題 の 所 在 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・1 (1)不 登 校 の 現 状 と 不 登 校 生 へ の 支 援 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・1

(2)不 登 校 と 発 達 障 害 の 関 連 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・1 (3)発 達 障 害 の あ る 児 童 生 徒 の 現 状 と そ の 支 援 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・3 (4)発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 へ の 支 援 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・4 2節 研 究 の 目 的 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・6 3節 研 究 の 方 法 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・7 (1)調 査 対 象 と 手 続 き ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・7 (2)調 査 時 期 と 回 収 状 況 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・7 (3)調 査 内 容 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・8 (4)分 析 方 法 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・9 (5)用 語 に つ い て ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・10

1 章 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 実 態

1節 目 的 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・10 2節 結 果

(1)発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 割 合 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・10 (2)発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 個 別 の 実 態 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・12

3節 考 察

(1) 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 割 合 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・19 (2) 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 実 態 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・19

2 章 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 へ の 支 援 - 質 問 紙 調 査 か ら -

1節 目 的 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・22 2節 結 果

(1)学 校 全 体 の 支 援 体 制 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・22 (2)学 級 担 任 に よ る 具 体 的 な 支 援 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・30 (3)ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー に よ る 支 援 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・36 3節 考 察

(1)発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 に 対 す る 特 別 な 支 援 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・40 (2)特 別 支 援 教 育 の 取 り 組 み の 現 状 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・43 (3) 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 へ の 支 援 に あ た っ て 必 要 と 思 わ れ る も の 、

課 題 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・44

(3)

第 3 章 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 へ の 支 援 - 面 接 法 調 査 か ら -

1節 目 的 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・45 2節 結 果

(1)事 例 及 び 特 色 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・46 (2)K J 法 に よ る 図 式 化 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・53 (3)ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー へ の 面 接 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・57

3節 考 察

(1) 学 校 全 体 の 支 援 の あ り 方 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・58 (2) 関 係 機 関 と の 連 携 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・59 (3) 再 登 校 に 至 っ た 要 因 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・60 (4) 再 登 校 に 必 要 な 取 り 組 み ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・61

終 章 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 へ の 支 援 の あ り 方 に つ い て 1節 総 合 的 考 察

(1) 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 実 態 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・61 (2) 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 へ の 支 援 の 現 状 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・61 2節 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 へ の 支 援 モ デ ル ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・63 3節 今 後 の 課 題 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 67

文 献 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・68

謝 辞 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・71

資 料

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序 章 問 題 の 所 在 と 研 究 の 目 的

1節 問 題 の 所 在

(1) 不 登 校 の 現 状 と 不 登 校 生 へ の 支 援

文 部 科 学 省 の 調 査 に よ る と 、小・中 学 校 の 不 登 校 児 童 生 徒 の 数 は 、2005 年 度 ま で は 4 年 間 減 少 傾 向 に あ っ た が 、2006 年 度 か ら は 再 び 増 加 し て お り 、2006 年 度 は 全 児 童 生 徒 数 に 対 す る 不 登 校 の 比 率 は 小 学 校 で 0.33% 、中 学 校 で 2.86%

で あ り(文 部 科 学 省 ,2007)、 依 然 と し て 学 校 教 育 に お け る 大 き な 問 題 と な っ て い る 。「 不 登 校 状 態 と な っ た 直 接 の き っ か け 」に つ い て は 、小・ 中 学 校 と も「 本 人 の 問 題 に 起 因 」「 学 校 生 活 に 起 因 」 す る も の が 多 い 。「 不 登 校 状 態 が 継 続 し て い る 理 由 」 は 、 小 学 校 で は 「 不 安 な ど 情 緒 的 混 乱 」「 複 合 」(不 登 校 状 態 が 継 続 し て い る 理 由 が 複 合 し て い て い ず れ が 主 で あ る か を 決 め が た い)、 中 学 校 で は

「 不 安 な ど 情 緒 的 混 乱 」「 無 気 力 」の 順 に 多 く な っ て い る 。こ の 他 に も「 学 校 生 活 上 の 影 響 」 や 「 あ そ び ・ 非 行 」「 意 図 的 な 拒 否 」、 こ れ ら の 理 由 の い ず れ に も 該 当 し な い も の が あ げ ら れ(文 部 科 学 省 ,2006)、 不 登 校 と な る 背 後 に あ る 要 因 や 直 接 的 な き っ か け は 様 々 で あ る 。 不 登 校 が 継 続 し て い る 間 に も そ の 要 因 や 背 景 が 時 間 の 経 過 と 共 に 変 化 す る 、 本 人 に も は っ き り と し た 理 由 が わ か ら な い 場 合 が 少 な く な い 等 、不 登 校 の 要 因 や 背 景 は 一 つ に 特 定 で き な い こ と も 多 い(不 登 校 問 題 に 関 す る 調 査 研 究 協 力 者 会 議 ,2003)。 さ ら に 「 今 後 の 不 登 校 へ の 対 応 の 在 り 方 に つ い て(報 告)」(2003)の 中 で 、 不 登 校 は 「 特 定 の 子 ど も に 特 有 の 問 題 が あ る こ と に よ っ て 起 こ る こ と と し て で は な く 、 ど の 子 ど も に も 起 こ り う る こ と 」 と し て と ら え 、 不 登 校 と い う 状 況 が 継 続 す る こ と 自 体 は 、 本 人 の 進 路 や 社 会 的 自 立 の た め に 望 ま し い こ と で は な く 、 そ の 対 策 を 検 討 す る 重 要 性 を 述 べ て い る 。

不 登 校 に 関 し て は 、「 主 な 原 因 を 子 ど も の 心 の 病 理 に 求 め 、原 因 の 解 釈 に 主 眼 が 置 か れ た 従 来 の 研 究 は 適 切 で は な く 、 い ま 最 も 必 要 と し て い る の は 『 こ れ か ら ど う す れ ば い い か 』で あ る 」と す る 河 合(1991)や 、「 予 防 も 含 め た 系 統 的 な 治 療 教 育 シ ス テ ム の 構 築 」 を 今 後 の 課 題 と す る 小 野(1997)に あ る よ う に 、 重 要 な こ と は 、 不 登 校 の 出 現 率 や 原 因 を 調 べ る こ と だ け で は な く 、 ど ん な 支 援 方 法 を 行 っ て い け ば よ い の か 、 望 ま し い 支 援 体 制 の あ り 方 を 探 る こ と で あ る 。 現 在 、 不 登 校 の 児 童 生 徒 へ の 支 援 と し て は「 学 校 内 で の 指 導 の 改 善 工 夫 」「 家 庭 へ の 働 き か け 」 が 効 果 が あ っ た と さ れ て い る 。 小 学 校 で は 不 登 校 に つ い て 全 教 師 が 共 通 理 解 を 図 っ た り 、 登 校 を 促 す た め に 電 話 を か け た り 、 迎 え に 行 く な ど し た こ と が 効 果 を あ げ て い る 。 中 学 校 で は ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー 等 が 専 門 的 に 指 導 に あ た っ た こ と 、 家 庭 訪 問 を 行 い 様 々 な 援 助 を 行 っ た こ と が 効 果 的 で あ っ た と さ れ て い る(文 部 科 学 省 ,2006)

(2)不 登 校 と 発 達 障 害 の 関 連

不 登 校 問 題 に 関 す る 調 査 研 究 協 力 者 会 議(2003)は 、「 今 後 の 不 登 校 へ の 対 応 の 在 り 方 に つ い て(報 告)」 の 中 で 「 学 習 障 害(L D)、 注 意 欠 陥/多 動 性 障 害(A D H

(5)

)等 の 児 童 生 徒 に つ い て は 、周 囲 と の 人 間 関 係 が う ま く 構 築 さ れ な い 、学 習 の つ ま ず き が 克 服 で き な い と い っ た 状 況 が 進 み 、不 登 校 に 至 る 事 例 が 少 な く な い 」 と 指 摘 し 、 不 登 校 と の 関 連 で 新 た な 課 題 と し て 発 達 障 害 を あ げ て い る 。 こ れ ま で の 不 登 校 に 関 す る 研 究 を 見 る と 、 多 く は 知 能 と の 関 連 を 取 り 上 げ て い る 。 Johnson (1941)は 8 例 の 学 校 恐 怖 症 児 の 知 能 に つ い て 、「 そ の 範 囲 が 低 い 標 準 か ら き わ め て 優 れ た 範 囲 に 及 ん で い て 、 大 多 数 は 優 れ た グ ル ー プ の 子 ど も た ち だ っ た 」と 述 べ て い る 。さ ら に 、Hersov(1960)は「50人 の 登 校 拒 否 の 子 ど も の 平 均 IQ 106.4で 統 制 群 と の 有 意 差 は な か っ た 」と し て い る 。若 林 ら(1965) は 、1964 年 度 の 第 1 学 期 に 心 理 的 理 由 か ら 学 校 へ 行 く の を い や が り 10 日 以 上 欠 席 し た も の を 調 査 し 、 名 古 屋 市 145校 で は 欠 席 者 80 名 の う ち 10% が 、 愛 知 県 下 50 校 で は 欠 席 者 11 名 の う ち 27.3% が IQ69 以 下 で あ る と い う 結 果 を 得 て い る 。 岡 崎 ら(1980)の 島 根 県 内 の 小 ・ 中 ・ 高 等 学 校 の 登 校 拒 否 症 の 調 査 に よ る と 登 校 拒 否 児 の 中 に IQ69 以 下 が 4% い る こ と が わ か っ て い る 。稲 村(1994)は 不 登 校 児 と 知 能 の 関 連 に つ い て ま と め 、「 初 期 の 臨 床 家 は 、概 し て 知 能・成 績 が 不 登 校 児 で 高 い こ と を 共 通 に 指 摘 し た が 、 そ の 後 、 よ り 広 範 な 疫 学 的 調 査 な ど が 行 わ れ る よ う に な る と 、 必 ず し も 臨 床 家 の 指 摘 ど お り で は な い こ と が 明 ら か に な っ た 」、「 相 談 治 療 機 関 で 扱 っ た ケ ー ス で は I Q は 中 以 上 が 多 く 、 一 定 地 域 の 実 態 調 査 で は 概 し て よ り 低 く な る 」 と 述 べ て い る 。 こ の よ う に 不 登 校 と 知 能 、 知 的 な 遅 れ の 関 連 に つ い て は そ れ ぞ れ の 調 査 研 究 に よ っ て ば ら つ き が あ り 、 は っ き り と 関 連 が あ る と い う こ と が 明 ら か に は な っ て い な い 。 し か も 、 若 林 ら (1965)の 調 査 の 対 象 か ら は 「 特 殊 学 級 の 生 徒 」 が 、 岡 崎 ら(1980)の 調 査 の 対 象 か ら は「 精 神 薄 弱 の 児 童 生 徒 」が 除 外 さ れ て い る 。こ れ は 、「 登 校 拒 否 あ る い は 学 校 恐 怖 症 を 、 本 来 学 業 に 支 障 の な い 子 ど も に 生 じ る 一 つ の 臨 床 的 な 単 位 と 捉 え る 視 点 か ら な さ れ て お り 、 発 達 に 障 害 の あ る 子 ど も は 除 外 基 準 に ふ れ る と い う 判 断 が あ っ た の で は な い か 」 と 栗 田(1991)が 指 摘 し て い る よ う に 、 発 達 障 害 と 不 登 校 を 離 し て 考 え ら れ て い た 経 緯 が 関 係 し て い る よ う で あ る 。 し か し 、不 登 校 は 「 ど の 子 に も 起 こ り う る 」(不 登 校 問 題 に 関 す る 調 査 研 究 協 力 者 会 議 , 2003)、「 症 状 あ る い は 状 態 像 」「 他 の 障 害 と 相 互 に 排 他 的 な も の で は な く 、 合 併 も 大 い に あ り う る 」(栗 田 ,1991)と い う 視 点 に 立 っ て 、 筆 者 は 不 登 校 と 発 達 障 害 を 切 り 離 し て 考 え る べ き で は な い と 考 え る 。

近 年 、 自 閉 症 、 L D 、 A D H D 等 の 発 達 障 害 の あ る 児 童 生 徒 の 問 題 行 動 や 不 適 応 行 動 に つ い て の 多 く の 研 究 が 発 表 さ れ て い る 。 発 達 障 害 の あ る 子 に 関 連 す る 文 献 で は 上 村 ら(1988)が 不 登 校 を 主 訴 と し て 来 院 し た L D の 児 童 の 症 例 を あ げ 、「 不 登 校 の 症 状 を も つ 子 ど も の 中 で 、 L D の 子 ど も の 存 在 は 無 視 で き な い . と く に 、 認 知 能 力 の 高 い 子 ど も は 、 学 習 よ り も 、 情 緒 的 な 不 適 応 を 起 こ す も の が 多 い 」 と 考 察 し て い る 。 で は 、 実 際 に 発 達 障 害 の あ る 児 童 生 徒 に 不 登 校 が ど れ く ら い 出 現 す る の か 。 杉 山 ・ 原(2003)は 診 察 し た 高 機 能 広 汎 性 発 達 障 害 児 の 約 1 割 が 不 登 校 で あ り 、 高 機 能 児 に 不 登 校 は 少 な く な い と 述 べ て い る 。 小 枝 (2002)は 病 院 調 査 の 結 果 、 A D H D 児 の 中 に 不 登 校 あ る い は 保 健 室 登 校 、 ま た は 適 応 指 導 教 室 に 通 っ て い る 児 童 が 26.9% お り 、L D 児 の 中 に は 57.9% い る こ

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と を 報 告 し て い る 。 さ ら に 、 学 校 調 査 の 結 果 、 小 学 校 の L D 児 の 中 の 34.5% 、 A D H D 児 の 中 の 2.3% が 不 登 校 、 中 学 校 の L D 児 の 中 の 34.5% 、 A D H D 児 の 中 の 39.4% が 不 登 校 で あ っ た こ と を 報 告 し て い る 。星 野 ら(1993)は LD 50例 の 二 次 的 情 緒 障 害 を 調 べ 、 7 例 (14%) に 「 登 校 拒 否 」 が 認 め ら れ た こ と を 報 告 し て い る 。小 林(1985)は 自 閉 症 児 の 精 神 発 達 と 経 過 に 関 す る 調 査 を 行 い 、 90 名 の 自 閉 症 児 の う ち 3 名 に 「 登 校 拒 否 」 が 見 ら れ た こ と を 報 告 し た 。 栗 田 (1991)は 、135人 の 発 達 障 害(DSM-Ⅲ-R で の 発 達 障 害 の う ち 、 特 異 的 発 達 障 害 を 除 く 、 広 汎 性 発 達 障 害 と 精 神 遅 滞)の う ち 32 人 に 「 登 校 拒 否 」 の 既 往 が 認 め ら れ 、 精 神 遅 滞 児 よ り も 広 汎 性 発 達 障 害 児 に 「 登 校 拒 否 」 の 頻 度 が 高 い と い う 調 査 結 果 を 出 し て い る 。 緒 方(1994)が 熊 本 県 内 で 行 っ た 知 的 障 害 児 の 不 登 校 の 調 査 に よ る と 知 的 障 害 の 特 殊 学 級 と 養 護 学 校 の 不 登 校 児 の 出 現 率 は 通 常 学 校 よ り 高 く 、 知 的 障 害 が 軽 度 の 症 例 で 不 登 校 が 出 現 し や す く 、 養 護 学 校 よ り 特 殊 学 級 で の 出 現 率 が 高 い こ と が 報 告 さ れ て い る 。 塩 川(2007)は 「 ア ス ペ ル ガ ー 障 害 と 診 断 さ れ る 子 の 三 割 が 不 登 校 に つ い て 何 ら か の 支 援 を 必 要 と し て い た 」 と い う 外 来 の 統 計 デ ー タ を 示 し て い る 。

以 上 は 発 達 障 害 の あ る 児 童 生 徒 の 不 登 校 に つ い て の 研 究 ・ 報 告 で あ る が 、 不 登 校 児 童 生 徒 の 中 の 発 達 障 害 に つ い て も さ ま ざ ま な 統 計 デ ー タ 、 事 例 報 告 が さ れ て い る 。 加 藤 ・ 冨 田(1989)は 、 不 登 校 を 主 訴 と し て 来 所 し た 3 症 例 が 軽 度 か ら 境 界 の 知 的 障 害 を 有 し て い る こ と を 取 り 上 げ 、 心 身 医 療 研 究 所 を 開 所 し て か ら 2 年 の 間 の 総 来 所 者 数 の 4.8% に 知 的 障 害 が あ る こ と 、 神 経 症 や 心 身 症 と し て 不 適 応 状 態 に な っ て い る よ う に 見 え る も の に も 知 的 障 害 に よ る も の が か な り あ る こ と を 指 摘 し て い る 。 さ ら に 不 登 校 な ど の 不 適 応 の 背 後 に あ る 知 的 障 害 を 無 視 し た り 、 見 過 ご し た り す る こ と が 問 題 を さ ら に 複 雑 化 し て い る と 問 題 を 投 げ か け て い る 。 ま た 、 小 枝(2002)は 不 適 応 行 動 を 主 訴 に 来 院 し た 症 例 か ら 3 例 を 提 示 し 、心 身 症 や 学 校 不 適 応 な ど の 背 景 に 学 習 障 害 、注 意 欠 陥/多 動 性 障 害 、 高 機 能 広 汎 性 発 達 障 害 あ る い は 軽 度 知 的 障 害 と い っ た 発 達 障 害 が 存 在 す る 事 実 が あ る と 述 べ て い る 。 塩 川(2007)は 「 不 登 校 を 主 訴 と し て 外 来 を 受 診 し 、 最 終 的 に ア ス ペ ル ガ ー 障 害 と 診 断 さ れ た 例 は 6.4% で あ っ た 」 と い う 統 計 デ ー タ を 示 し て い る 。

(3)発 達 障 害 の あ る 児 童 生 徒 の 現 状 と そ の 支 援

2003年 、 文 部 科 学 省 は 「 今 後 の 特 別 支 援 教 育 の 在 り 方 に つ い て(最 終 報 告) で 、 特 殊 教 育 か ら 特 別 支 援 教 育 へ の 転 換 を 図 る こ と と 従 来 の 特 殊 教 育 の 対 象 の 障 害 だ け で な く 、 L D 、 A D H D 、 高 機 能 自 閉 症 を 含 め て 障 害 の あ る 児 童 生 徒 へ も 必 要 な 支 援 を 行 う と い う 特 別 支 援 教 育 の 基 本 的 な 考 え 方 を 示 し て い る 。 L D 、 A D H D 、 高 機 能 自 閉 症 等 の 障 害 の あ る 児 童 生 徒 は 特 殊 学 級 だ け で な く 、 通 常 の 学 級 に も 在 籍 し て い る 。「 通 常 の 学 級 に 在 籍 す る 特 別 な 教 育 的 支 援 を 必 要 と す る 児 童 生 徒 に 関 す る 全 国 実 態 調 査 」(2003)に よ る と 、 通 常 学 級 で 「 学 習 面 や 行 動 面 で 著 し い 困 難 を 示 す 」 児 童 生 徒 が 約 6% い る と い う 調 査 結 果 が 出 て い る 。 調 査 方 法 が 医 師 等 の 診 断 を 経 た も の で は な く 、 教 師 の 回 答 に よ る も の で あ

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る た め 、 こ の 6% の 児 童 生 徒 が す な わ ち L D 、 A D H D 、 高 機 能 自 閉 症 の 障 害 が あ る と 判 断 は で き な い が 、 そ の 可 能 性 が あ る こ と を 示 し て い る 。 L D 、 A D H D 、 高 機 能 自 閉 症 の 障 害 が あ る 児 童 生 徒 へ の 支 援 に つ い て は 、 校 内 委 員 会 の 設 置 、 特 別 支 援 教 育 コ ー デ ィ ネ ー タ ー に よ る 校 内 、 校 外 の 関 係 機 関 と の 連 絡 調 整 、 学 校 内 外 の 人 材 を 活 用 し た 指 導 体 制 の 整 備 、 巡 回 相 談 員 や 専 門 知 識 を 有 す る 教 員 や ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー 等 心 理 学 の 専 門 家 等 に よ る 支 援 体 制 の 整 備 な ど の 具 体 的 な 校 内 支 援 体 制 の 構 築 が 必 要 と さ れ て い る ( 文 部 科 学 省 ,2004)。 実 際 に 発 達 障 害 の あ る 児 童 生 徒 へ の 支 援 に 関 し て の 多 く の 事 例 が 発 表 さ れ て い る 。 中 川 ・ 川 村(2002)は ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー が 発 達 障 害 児 に 対 し て 行 っ た 支 援 の 内 容 で は「 教 職 員 へ の コ ン サ ル テ ー シ ョ ン 」「 家 庭 で の 対 応 等 保 護 者 へ の ア ド バ イ ス 」「 専 門 機 関 へ の 紹 介 」の 順 に 多 い と し 、実 際 に ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー が 医 療 機 関 と 連 携 し て 支 援 し た 2 つ の 事 例 を あ げ て い る 。 ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー が 教 員 ・ 医 療 機 関 ・ 行 政 と 連 携 し た 事 例 は 多 く 、 問 題 行 動 へ の 対 応 や 行 動 改 善 に 効 果 を あ げ て い る(武 内・高 倉 ,2001;秋 田 ,2005;江 口 ,2004;森 脇・浅 川 , 2006)。 他 の 機 関 に よ る 支 援 と し て は 、 中 学 校 障 害 児 学 級 へ の 発 達 臨 床 の 専 門 家 に よ る コ ン サ ル テ ー シ ョ ン ( 芹 澤 ・ 浜 谷 ,2004)、 養 護 学 校 教 師 に よ る 通 常 学 級 担 任 へ の コ ン サ ル テ ー シ ョ ン ( 梶 ・ 藤 田 ,2006)、 学 校 と 大 学 と の 連 携(道 城 ら ,2004)な ど の 実 践 例 が 紹 介 さ れ て い る 。

4) 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 へ の 支 援

こ の よ う に 、 不 登 校 の 背 景 に 発 達 障 害 が あ る こ と 、 発 達 障 害 児 に 不 登 校 が 起 こ る こ と が 示 唆 さ れ て い る が 、 学 校 や 臨 床 の 場 で 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 児 童 生 徒 に 関 し て ど の よ う な 支 援 が 行 わ れ て い る の だ ろ う か 。 近 藤 ら(2002)は 教 育 相 談 員 と し て の 立 場 か ら 発 達 障 害 が 疑 わ れ る 不 登 校 児 に 対 し 、 情 緒 の 安 定 を 図 る 活 動 か ら 社 会 技 能 習 得 を 目 指 し た 指 導 へ と 段 階 を 踏 ん で 支 援 し 、 そ の 結 果 、 集 団 活 動 へ の 参 加 や 教 室 復 帰 に 結 び つ け る こ と が で き た こ と を 事 例 発 表 し て い る 。 そ の 中 で 「 不 登 校 児 に か か わ る 専 門 家 が 、 発 達 障 害 と 不 登 校 と の 関 連 、 2 次 障 害 の 発 生 メ カ ニ ズ ム な ど を 正 し く 理 解 し 、 家 族 に 適 切 な 助 言 を し て い け る こ と が 重 要 に な っ て く る 」 と 述 べ て い る 。 石 尾 ・ 塚 野(1999)は 軽 度 の 知 的 障 害 の あ る 不 登 校 児 に 訪 問 援 助 を 行 い 、 学 習 活 動 や 社 会 的 相 互 作 用 場 面 で の 経 験 を 通 し て 、 対 象 児 童 に 自 信 を つ け る こ と に 成 功 し 、 適 応 指 導 教 室 に 意 欲 的 に 通 所 す る よ う に な っ た 訪 問 援 助 の 事 例 を 取 り 上 げ て い る 。 塩 川(2007)は 普 通 の 不 登 校 と ア ス ペ ル ガ ー の 不 登 校 の 違 い に つ い て 、 ア ス ペ ル ガ ー の 不 登 校 の 特 徴 は き っ か け や 治 療 経 過 が 多 彩 で あ る こ と と し 、 不 登 校 の き っ か け と し て 最 も 多 い も の が

「 担 任 と 相 性 が 悪 い 」「 厳 し す ぎ る 先 生 」で あ る と 述 べ 、通 常 学 級 か ら 特 別 支 援 学 級 へ 子 ど も を 配 置 換 え し た こ と で 登 校 す る よ う に な っ た 症 例 を 報 告 し て い る 。 小 枝(2002)は 不 登 校 で 来 院 し た 児 童 を 検 査 し 、 学 習 障 害 の 可 能 性 が 高 い こ と を 認 め 、 他 校 に あ る 通 級 指 導 教 室 で 個 別 指 導 を 受 け る こ と に 至 っ た ケ ー ス を あ げ て い る 。 友 久(1999)は 知 的 障 害 養 護 学 校 の 不 登 校 児 9 名 に 対 し て 不 登 校 の 原 因 に 応 じ て 家 庭 訪 問 、 専 門 家 の 指 導 を 受 け る な ど の 対 応 を 講 じ た 結 果 、 登 校 可 能

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に な る 効 果 が あ っ た こ と を 述 べ て い る 。 倉 田 ら(2004)は 不 登 校 ・ ひ き こ も り と な っ た 中 学 生 の 行 動 観 察 や 検 査 の 結 果 か ら 広 汎 性 発 達 障 害 を 疑 い 、 学 習 支 援 や プ レ イ セ ラ ピ ー を 行 っ た 事 例 を 報 告 し て い る 。 そ し て 、 こ の 事 例 を 通 し て 「 不 登 校 を 発 達 と い う 視 点 か ら み る 必 要 性 を 痛 感 し て い る 」 と 述 べ て い る 。

鳥 居(2004)は 軽 度 発 達 障 害 を 要 因 と し た 不 登 校 の 3 事 例 を 取 り 上 げ 、支 援 の 基 本 的 な 考 え 方 と し て 、 地 域 の 様 々 な 資 源(関 係 機 関)を 活 用 す る こ と を あ げ て い る 。 関 係 機 関 と は 「 ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー 」「 通 級 指 導 教 室 」「 適 応 指 導 教 室 」「 教 育 セ ン タ ー 」「 児 童 精 神 科 」「 児 童 相 談 所 」で あ る と し て い る 。関 係 機 関 の 中 の ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー は 、 前 述 し た よ う に 発 達 障 害 の あ る 児 童 生 徒 の 支 援 に 重 要 な 役 割 を 果 た し て お り 、 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 へ の 支 援 に 関 し て も 大 き な 働 き を な す と 思 わ れ る 。1995年 に「 ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー 活 用 調 査 研 究 委 託 事 業 」 が 開 始 さ れ 、 児 童 生 徒 の 不 登 校 や 問 題 行 動 等 に 対 応 す る た め 、 児 童 生 徒 の 臨 床 心 理 に 関 し て 高 度 に 専 門 的 な 知 識 ・ 経 験 を 有 す る ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー が 公 立 中 学 校 を 中 心 に 配 置 さ れ た 。 も と も と は 不 登 校 や い じ め な ど の 問 題 に 対 応 す る た め に 配 置 さ れ た ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー で あ る が 、 最 近 は 発 達 障 害 の あ る 児 童 生 徒 へ の ア プ ロ ー チ が 必 要 と な っ て き て い る 。 渡 邊 ・ 生 島(2006)は ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー に 対 し て ア ン ケ ー ト 調 査 を 行 い 、 学 校 現 場 で の 軽 度 発 達 障 害 に 関 連 す る 相 談 に 対 す る 支 援 の 現 状 と 困 難 性 を 明 ら か に し た 。 結 果 、 相 談 内 容 と し て は 小 学 校 で は 発 達 障 害 、 不 登 校 、 中 学 校 で は 不 登 校 、 不 登 校 傾 向 、 高 等 学 校 で は 不 登 校 、 対 人 関 係 の 順 に 多 か っ た 。 こ の こ と は 中 学 ・ 高 校 に お い て 、 発 達 障 害 の 問 題 が な く な っ た の で は な く 「 行 動 上 の 問 題 で は な く 発 達 障 害 か ら 二 次 的 に 引 き 起 こ さ れ る 関 係 が 目 立 つ よ う に な り 、 結 果 と し て 不 登 校 や 対 人 関 係 の 問 題 に 陥 り 易 い 可 能 性 を 示 唆 し て い る 」の で は な い か と 推 測 し て い る 。 ま た 、 不 登 校 等 の 問 題 と し て 対 応 し て い る 中 で も 発 達 障 害 の 疑 い を 感 じ る こ と も あ る と い う 回 答 が 複 数 あ っ た こ と も 述 べ ら れ て い る 。 ま た 、94% が ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー と し て 軽 度 発 達 障 害 関 連 の 相 談 に 関 わ っ た こ と が あ る と 回 答 し て い る 。 相 談 が な い と 回 答 し た 6% の 主 な 理 由 は 「 教 員 の ニ ー ズ が な い 」、「 学 校 が 軽 度 発 達 障 害 で あ る と 認 識 し て い な い 」「 軽 度 発 達 障 害 は ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー の 領 域 で は な い と 思 わ れ て い る 」「 保 護 者 の ニ ー ズ が な い 」で あ り 、ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー 側 の 問 題 で は な く 、 学 校 側 や 保 護 者 の ニ ー ズ が な い と い う 認 識 の よ う だ 。 こ れ ら の 結 果 を 受 け て 、 渡 邊 ・ 生 島(2006)は 「 ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー の 行 う 支 援 は 不 登 校 問 題 に と ど ま ら ず 、 発 達 障 害 の 分 野 に も 適 宜 対 応 し て い く 必 要 性 が あ る 」こ と 、「 不 登 校 等 の 問 題 と し て 対 応 す る 場 合 に お い て も 、発 達 障 害 の 可 能 性 を 含 め た 新 た な 視 点 か ら 捉 え な お す 試 み も 大 切 で あ る 」 こ と を 強 調 し 、 ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー が よ り 高 い 専 門 的 知 識 を 身 に つ け 、 学 校 内 で 支 援 体 制 を 確 立 で き る 力 量 が 不 可 欠 で あ る と 呼 び か け て い る 。 し か し 、 こ の よ う な 発 達 障 害 へ の 関 心 が 高 ま る 一 方 で 、 ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー の 中 に は 「 軽 度 発 達 障 害 の 知 識・ 経 験 が 乏 し い 人 が 少 な か ら ず い る 」(山 崎 ,2006)こ と 、「 軽 度 発 達 障 害 や 精 神 病 圏 を 見 逃 し 、問 題 を 増 幅 さ せ て し ま っ て い る 例 を し ば し ば 経 験 す る 」 と 山 崎(2006)が 述 べ て い る よ う に 、 特 別 支 援 教 育 、 発 達 障 害 へ の 理 解 は 深 ま っ

(9)

て い な い と い う 現 実 問 題 が あ る 。 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 支 援 を 探 る に あ た り 、 学 校 の 支 援 体 制 及 び ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー の 具 体 的 な 支 援 や 役 割 も 合 わ せ て 調 査 し た い と 考 え て い る 。

こ の よ う に 見 て い く と 、 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 児 童 生 徒 へ の 支 援 は 学 級 担 任 の 努 力 や 校 内 の 共 通 理 解 だ け で は 十 分 で は な く 、 他 機 関 と の 連 携 と い っ た 支 援 体 制 を 作 る こ と が 不 可 欠 で は な い か と 思 わ れ る 。 ま た 、 不 登 校 へ の 対 応 の み な ら ず 発 達 障 害 の 理 解 が 重 要 で は な い か と 思 わ れ る 。「 不 登 校 を 発 達 の 視 点 か ら み る 必 要 性 」 や 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 へ の 何 ら か の 特 別 な 支 援 が 必 要 な の で は な い だ ろ う か 。 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 へ の 支 援 に 関 し て 、 学 校 を 対 象 と し た 調 査 及 び 資 源 と し て の ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー を 対 象 と し た 調 査 を 行 う 必 要 が あ る 。 し か し 、 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 実 態 や 治 療 に つ い て は 精 神 科 医 に よ る 症 例 が 多 く 、 学 校 や 関 係 機 関 と の 連 携 や 支 援 体 制 も 事 例 報 告 が 多 い 。 不 登 校 生 の 中 に ど れ く ら い 発 達 障 害 の あ る 生 徒 が い る の か と い う 学 校 調 査 や 、 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 に 対 す る 学 校 の 支 援 体 制 や 関 係 機 関 と の 連 携 を 研 究 し た も の は な い 。 こ れ ら に つ い て 調 査 し て い く こ と は 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の み な ら ず 発 達 障 害 の あ る 児 童 生 徒 、 不 登 校 生 へ の 支 援 を 探 る 上 で 意 義 深 い と 考 え る 。

2節 研 究 の 目 的

こ れ ま で の 問 題 を ま と め る と 、不 登 校 が 学 校 で 大 き な 問 題 に な っ て い る こ と 、 発 達 障 害 と 不 登 校 の 関 連 が 示 唆 さ れ て い る が 、 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 に 関 す る 研 究 が あ ま り 見 ら れ な い と い う 現 状 が 明 ら か に な っ た 。 不 登 校 児 童 生 徒 、 発 達 障 害 の あ る 児 童 生 徒 の そ れ ぞ れ の 比 率 は 分 か っ て い る も の の 、 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 が ど れ く ら い 存 在 す る の か 等 の 実 態 と 、 そ の 支 援 は ど の よ う に 行 わ れ て い る の か が 明 ら か と な っ て い な い 。

よ っ て 、 ま ず は 一 つ の 県 に お い て 、 不 登 校 生 の 中 に ど れ く ら い 発 達 障 害 の あ る 生 徒 が 存 在 す る の か を 調 査 し 、 そ の 結 果 を ふ ま え て 、 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 が 在 籍 す る 学 校 に 対 し て 、校 内 の 支 援 体 制 や 学 級 担 任 の 行 っ た 具 体 的 な 支 援 、 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 障 害 の 種 類 、不 登 校 の 原 因 等 に つ い て の 調 査 を す る 。 対 象 は 現 在 小 学 校 、 中 学 校 、 高 等 学 校 の う ち 最 も 不 登 校 が 多 く 、 最 も ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー が 配 置 さ れ て い る 中 学 校 と す る 。 こ の よ う な 実 態 や 支 援 の 現 状 を 明 ら か に す る こ と に よ っ て 、 中 学 校 に お け る 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 に 対 す る 適 切 な 支 援 の あ り 方 を 検 討 し て い く こ と に つ な が る で あ ろ う と 考 え る 。

以 上 の こ と を ふ ま え 、本 研 究 で は 、(1)発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 実 態 を 明 ら か に す る 、(2)発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 へ の 支 援 の 現 状 を 明 ら か に す る 、(3)調 査 結 果 か ら 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 へ の 望 ま し い 支 援 モ デ ル を 構 築 す る 、 の 三 点 を 目 的 と し た 。

(10)

3 節 研 究 の 方 法

研 究 の 方 法 は 、 質 問 紙 調 査 と 調 査 的 面 接 法(半 構 造 化 面 接)の 二 つ で あ る 。 調 査 は 第 一 次 調 査 、 第 二 次 調 査 、 第 三 次 調 査 を 行 い 、 第 一 次 調 査 、 第 二 次 調 査 で は 質 問 紙 に よ る 調 査 を 、 第 三 次 調 査 で は 面 接 法 に よ る 調 査 を 行 っ た 。 学 校 を 対 象 と し た 調 査 で あ る が 、 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 へ の 支 援 に つ い て は ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー の 具 体 的 支 援 や 役 割 も 重 要 と 考 え 、 第 二 次 調 査 、 第 三 次 調 査 で は ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー に も 調 査 を 依 頼 し た 。

(1)調 査 対 象 と 手 続 き

1)【 第 一 次 調 査 】 青 森 県 内 の 全 中 学 校 176 (2006 年 度) 2)【 第 二 次 調 査 】

第 一 次 調 査 で 回 答 の あ っ た 128 校 中 、発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 が 在 籍 す る 中 学 校 23 校 に 対 し て 行 っ た 。 学 校 長 ま た は 学 校 全 体 の 支 援 体 制 を 把 握 し て い る 教 員 と 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 担 任 教 師 に 記 入 を 依 頼 し た 〈 調 査 票 1〉〈 調 査 票 2〉〈 調 査 票 3〉。 ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー が 配 置 さ れ て い る 学 校 に 対 し て は ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー に 対 す る 調 査 も 依 頼 し た〈 調 査 票 4〉。

〈 調 査 票 1〉〈 調 査 票 2〉〈 調 査 票 3〉の 作 成 に あ た っ て は 、2校 の 中 学 校 校 長 と 教 諭 に 協 力 を 依 頼 し 、内 容 を 検 討 し て い た だ い た 上 で 修 正 し た 。〈 調 査 4〉 に つ い て は ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー の 経 験 の あ る 大 学 教 員 に 協 力 を 依 頼 し 、 内 容 を 検 討 し て い た だ い た 上 で 修 正 し た 。

3)【 第 三 次 調 査 】

第 二 次 調 査 で 回 答 の あ っ た 19 校 中 、 ① 再 登 校 へ 至 っ た 例 を も つ 学 校 、 ② 関 係 機 関 と の 連 携 事 例 を も つ 学 校 、 ③ 特 色 の あ る 取 り 組 み を し て い る 学

校 の 5 校 を 対 象 と し 、第 二 次 調 査 の〈 調 査 票 1〉の 回 答 者 に 面 接 を 行 っ た 。 ま た 、 第 二 次 調 査 で 回 答 の あ っ た 8 人 の ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー の う ち 、 調 査 に 同 意 し て い た だ い た ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー2 名 に 対 し て 面 接 を 行 っ た 。 (2)調 査 時 期 と 回 収 状 況

1)【 第 一 次 調 査 】

調 査 時 期:平 成 20 1月 ~2

回 収 率:176 校 中 128 72.7%

2)【 第 二 次 調 査 】

調 査 時 期:平 成 20年 2 月 ~ 3 月

<調 査 票 1> 回 収 率:23 校 中 19 82.6%

<調 査 票 2> 学 級 担 任 29

<調 査 票 3> 診 断 あ り 21 80.7%

疑 い あ り 13 72.2%

<調 査 票 4> ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー 配 置 校 12 校 中 8

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3)【 第 三 次 調 査 】

調 査 時 期: 平 成 20 7 月 ~8 (3)調 査 内 容

1)【 第 一 次 調 査 】 不 登 校 生 徒 数 と そ の 中 の 発 達 障 害 の あ る 生 徒 の 数

① 平 成 18 年 度(平 成 18 4 1日 か ら 平 成 19 3 31日 ま で)の 不 登 校 生 徒 数(平 成 19 5月 の 学 校 基 本 調 査 へ の 回 答 と 同 数)

② 不 登 校 生 の う ち 、「 医 学 的 診 断 の あ る 生 徒 」「 医 学 的 診 断 は な い が 発 達 障 害 の 疑 い が あ る と 学 校 で 判 断 し て い る 生 徒 」「 発 達 障 害 で あ る か ど

う か 不 明 の 生 徒 」 の 3 項 目 の 生 徒 数 2)【 第 二 次 調 査 】

<調 査 票 1><調 査 票 2>の 質 問 の 選 択 肢 は 「 児 童 生 徒 の 問 題 行 動 等 生 徒 指 導 上 の 諸 問 題 に 関 す る 調 査 」文 部 科 学 省(2005)、内 野 智 之・ 高 橋 智(2006) を 参 考 に し 、<調 査 票 4>に つ い て は 河 村 茂 雄(2003)、杉 崎 雅 子(2004) 参 考 に し て 、 筆 者 が 独 自 に 作 成 し た 。

<調 査 票 1>学 校 全 体 の 支 援 体 制

記 入 者 の プ ロ フ ィ ー ル

学 校 の 状 況

不 登 校 生 へ の 支 援 、 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 へ の 支 援 に 関 す る 質 問

<調 査 票 2>学 級 担 任 の 考 え ① 記 入 者 の プ ロ フ ィ ー ル

② 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 へ の 支 援 に 関 し て の 相 談 者 ③ 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 へ の 支 援 に 関 し て の 問 題 点

<調 査 票 3>発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 個 別 の 実 態 診 断 あ り

① 学 年 ② 性 別 ③ 在 籍 学 級 ④ 障 害 名 ⑤ 知 能 指 数(検 査 名) ⑥ 小 学 校 か ら の 申 し 送 り ⑦ 不 登 校 の き っ か け

⑧ 不 登 校 が 継 続 し て い る 理 由 ⑨ 学 級 担 任 が 行 っ た 具 体 的 な 支 援 疑 い あ り

① 学 年 ② 性 別 ③ 在 籍 学 級 ④ 疑 わ れ る 障 害 名 ・ 発 達 障 害 の 疑 い が あ る と 学 校 で 判 断 し て い る 理 由 ⑤ 知 能 指 数(検 査 名)

⑥ 小 学 校 か ら の 申 し 送 り ⑦ 不 登 校 の き っ か け

⑧ 不 登 校 が 継 続 し て い る 理 由 ⑨ 学 級 担 任 が 行 っ た 具 体 的 な 支 援

<調 査 票 4>ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー に よ る 支 援 ① 記 入 者 の プ ロ フ ィ ー ル

② 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 事 例 に 関 し て の 質 問 ③ 学 校 の 支 援 体 制 に つ い て の 質 問

発 達 障 害 に 関 し て の 質 問

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3)【 第 三 次 調 査 】 <学 校 調 査>

各 校 の 取 り 組 み に つ い て

(事 例 ま た は 特 色 あ る 取 り 組 み)

特 別 支 援 教 育 に つ い て

・ 特 別 支 援 教 育 コ ー デ ィ ネ ー タ ー の 具 体 的 な 仕 事

・ 校 内 委 員 会 の 設 置 、 運 営 状 況

・ ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー へ の 相 談 状 況

・ 校 内 に お け る 発 達 障 害 へ の 理 解

・ 不 登 校 事 例 の 中 で 発 達 障 害 で は な い か と 思 わ れ た 例

・ 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 へ の 特 別 な 支 援 は 必 要 か

・ 発 達 障 害 の あ る 生 徒 へ の 支 援 に 関 し て の 問 題 点 <ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー>

学 校 の 支 援 体 制

・ 特 別 支 援 教 育 コ ー デ ィ ネ ー タ ー と の 関 係

・ 校 内 委 員 会 に は 出 席 し て い る か 。 ま た は そ の 他 の 会 議 へ の 出 席

・ 支 援 体 制 は 整 っ て い る か 。

・ 校 内 で の 中 心 と な る 支 援 者

・ 校 内 で の 発 達 障 害 へ の 理 解

・ 学 校 側 の 課 題 、 よ り よ い 連 携 の た め に は 何 が 必 要 か 。

・ 教 員 と の コ ン サ ル テ ー シ ョ ン に つ い て

発 達 障 害 に つ い て

・ 不 登 校 の 生 徒 の 相 談 の 際 に 、 発 達 障 害 で は な い か と い う 視 点 は 必 要 か 。

・ 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 へ の 特 別 な 支 援 は 必 要 か 。

・ 問 題 が 重 複 し て い る 場 合 は ど こ に 焦 点 を あ て る か 。

・ 発 達 障 害 の あ る 生 徒 へ の 支 援 に 関 し て の 問 題 点

(4)分 析 方 法

【 第 一 次 調 査 】 お よ び 【 第 二 次 調 査 】 は 単 純 集 計 を 行 っ た 。【 第 三 次 調 査 】 は 面 接 対 象 者 の 承 諾 を 得 て 、 音 声 を IC レ コ ー ダ ー に 記 録 し た 。 そ れ を 逐 語 録 に し て 内 容 を 事 例 ご と に ま と め 、 さ ら に 、 二 名 の 大 学 院 生 と 共 に K J 法 に よ る 分 析 を 行 っ た 。

5) 用 語 に つ い て

本 論 文 で の 不 登 校 児 童 生 徒 の 定 義 は 「 何 ら か の 心 理 的 、 情 緒 的 、 身 体 的 あ る い は 社 会 的 要 因 ・ 背 景 に よ り 、 登 校 し な い あ る い は し た く と も で き な い 状 況 に あ る た め 年 間 30 日 以 上 欠 席 し た 者 の う ち 、 病 気 や 経 済 的 な 理 由 に よ る 者 を 除 い た 者 」(今 後 の 不 登 校 へ の 対 応 の 在 り 方 に つ い て ,2003)と す る 。

な お 、発 達 障 害 は発 達 障 害 者 支 援 法 ガ イ ド ブ ッ ク(2005)参 考 に 「精 神 遅

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(知 的 障 害)、 広 汎 性 発 達 障 害(自 閉 症 、 ア ス ペ ル ガ ー 症 候 群 等)、 学 習 障 害 (LD)、 注 意 欠 陥 多 動 性 障 害(ADHD)、 発 達 性 言 語 障 害 、 発 達 性 協 調 運 動 障 害 」 と す る 。ま た 、「 発 達 障 害 の あ る 生 徒 」 と は 「 医 学 的 診 断 が あ る 生 徒 」( 以 下 診 断 あ り と 略 記 ) と 「 医 学 的 診 断 は な い が 発 達 障 害 の 疑 い が あ る と 学 校 で 判 断 し て い る 生 徒 」( 以 下 疑 い あ り と 略 記 ) の 両 方 と す る 。 調 査 結 果 に お い て 両 者 を 分 け て 記 述 す る 。

さ ら に 、 現 在 「 養 護 学 校 」 は 「 特 別 支 援 学 校 」 と 改 称 さ れ た が 、 本 論 文 で は 、 回 答 や イ ン タ ビ ュ ー の 内 容 に つ い て は 回 答 者 が 用 い た 名 称 「 養 護 学 校 」 を 用 い た 。 筆 者 が 用 い る 場 合 は 「 特 別 支 援 学 校 」 と い う 名 称 を 用 い た 。

第 1 章 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 実 態 1節 目 的

第 一 次 調 査 、 第 二 次 調 査<調 査 票 2>か ら 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 実 態 を 明 ら か に す る こ と を 目 的 と す る 。 ま ず は 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 実 数 と 不 登 校 生 の 中 の 何 % を 占 め る の を 明 ら か に す る 。 次 に 、 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 学 年 、 性 別 、 障 害 名 、 不 登 校 の き っ か け 、 継 続 理 由 等 の 実 態 を 明 ら か に す る 。

2節 結 果

1) 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 割 合 1)不 登 校 生 在 籍 状 況

回 答 の あ っ た 128 校 の う ち 、 不 登 校 生 が い な い 学 校 が 33 校 で あ っ た 。 不 登 校 生 は い る が 、発 達 障 害 の 診 断 の あ る 生 徒 、疑 い の あ る 生 徒 、発 達 障 害 で あ る か ど う か 不 明 の 生 徒 が 0 の 学 校 が 53 校 で あ っ た 。不 登 校 生 の う ち 、発 達 障 害 で あ る か ど う か 不 明 の 生 徒 の み が 在 籍 し て い る 学 校 が 19校 、

「 診 断 あ り 」 の 生 徒 の み が 在 籍 し て い る 学 校 が 8校 、「 疑 い あ り 」 の 生 徒 の み が 在 籍 し て い る 学 校 が 4校 で あ っ た 。 ま た 、「 診 断 あ り 」 と 「 疑 い あ り 」 の 両 方 の 生 徒 が 在 籍 し て い る 学 校 が 1 校 、「 診 断 あ り 」 と 不 明 の 生 徒 が 在 籍 し て い る 学 校 が 3校 、「 診 断 あ り 」 と 「 疑 い あ り 」 の 生 徒 が 在 籍 し て い る 学 校 が 3 校 で あ っ た 。「 診 断 あ り 」、「 疑 い あ り 」、 不 明 の 生 徒 い ず れ も 在 籍 し て い る 学 校 が 4校 で あ っ た 。

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Table.1 不 登 校 生 在 籍 状 況

不 登 校 診 断 あ り 疑 い あ り 不 明 学 校 数

a × × × × 33

b × × × 53

c × × 19

d × × 8

e × × 4

f × 1

g × 3

h × 3

i 4

128

2)不 登 校 生 の 在 籍 す る 学 校 お よ び 不 登 校 生 数

不 登 校 生 の 在 籍 す る 学 校 は 95 校 、 不 登 校 生 数 は 769人 で あ っ た 。1 あ た り の 平 均 は 8(1 ~37)で あ っ た 。

Table.2 不 登 校 生 の 在 籍 す る 学 校 お よ び 不 登 校 生 数

不 登 校 生 徒 在 籍 学 校 95

不 登 校 生 徒 数 769

3)不 登 校 生 の う ち の 発 達 障 害 の あ る 生 徒 の 在 籍 す る 学 校 お よ び 生 徒 数 不 登 校 生 の 在 籍 す る 学 校 は 95 校 で あ っ た が 、 発 達 障 害 の あ る 不 登 校

生 の 在 籍 す る 学 校 は 23 校 で あ っ た 。 発 達 障 害 の 診 断 の あ る 不 登 校 生 は 26 人 で あ り 、 発 達 障 害 の 疑 い が あ る 生 徒 は 18 人 で あ っ た 。 ま た 、 不 登 校 生 の う ち 発 達 障 害 で あ る か ど う か 不 明 の 生 徒 は 217人 で あ っ た 。 Table.3 不 登 校 生 の う ち の 発 達 障 害 の あ る 生 徒 の 在 籍 す る 学 校 お よ び

生 徒 数

発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 在 籍 す る 学 校 23

発 達 障 害 の 診 断 あ り 26

発 達 障 害 の 疑 い あ り 18

発 達 障 害 で あ る か ど う か 不 明 217

4)不 登 校 生 在 籍 学 校 に 占 め る 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 在 籍 学 校 の 割 合 と 不 登 校 生 数 に 占 め る 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 割 合

不 登 校 生 在 籍 学 校 に 占 め る 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 在 籍 学 校 の 割 合 は 24.2%で あ っ た 。不 登 校 生 数 に 占 め る 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 割 合 は 、 診 断 の あ る 生 徒 が 3.3%、 疑 い の あ る 生 徒 が 2.3%で あ っ た 。 診 断 の あ る

生 徒 と 疑 い の あ る 生 徒 を 合 わ せ る と 、5.7%で あ っ た 。

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Table.4 不 登 校 生 在 籍 学 校 に 占 め る 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 在 籍 学 校 の 割 合 と 不 登 校 生 数 に 占 め る 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 割 合 不 登 校 生 在 籍 学 校 に 占 め る 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 在 籍 学

校 の 割 合

24.2%

不 登 校 生 数 に 占 め る 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 割 合 5.7%

診 断 あ り 3.3%

疑 い あ り 2.3%

2) 発 達 障 害 の あ る 不 登 校 生 の 個 別 の 実 態

前 項 の 1)不 登 校 生 在 籍 状 況 (Table1) の d~i ま で の 23 校 を 対 象 と し て 、「 診 断 あ り 」26 人 、「 疑 い あ り 」18 人 の 個 別 の 実 態 を 調 査 し た 。 そ の う ち 「 診 断 あ り 」 は 21人 、「 疑 い あ り 」 は 13人 の 回 答 を 得 た 。

「 診 断 あ り 」 と 「 疑 い あ り 」 の そ れ ぞ れ の 実 態 に つ い て 述 べ る 。

1) 診 断 あ り

学 年 1 年 が 8人 、2年 が 3 人 、3 年 が 10人 で あ っ た 。

性 別 男 子 が 14 人 、 女 子 が 7人 で あ っ た 。 Table.5 学 年 と 性 別

③ 在 籍 学 級

通 常 学 級 在 籍 が 16 人 、特 別 支 援 学 級(知 的 障 害)在 籍 が 4 人 、特 別 支 援 学 (情 緒 障 害)が 1人 で あ っ た 。

1 2 3

6 2 6 14

2 1 4 7

8 3 10 21

(16)

Fig 1 在 籍 学 級 (N=21)

④ 障 害 名

診 断 の あ る 障 害 名 は 「 ア ス ペ ル ガ ー 症 候 群 」 が 4人 、「 高 機 能 広 汎 性 発 達 障 害 」が 4 人 、「 知 的 障 害 」が 4 人 、「 広 汎 性 発 達 障 害 」が 3 人 、「 A D H D 」 が 2 人 、「 ア ス ペ ル ガ ー 症 候 群 と 高 機 能 自 閉 症 の 両 方 の 診 断 」 が 1 人 、「 高 機 能 自 閉 症 」 が 1 人 、 無 記 入 が 2 人 で あ っ た 。

Fig.2 障 害 名 (N=21)

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⑤ 知 能 指 数(検 査 名)

21人 中 11 人 の 知 能 検 査 結 果 が 出 て い た 。教 研 式 知 能 検 査 で は 、SS42、

SS44SS51SS532 人 ) で あ っ た 。WISC-Ⅲ で は FIQ54FIQ59 FIQ66、VIQ103PIQ97 で あ っ た 。田 中 ビ ネ ー 知 能 検 査 で は IQ62 で あ っ た 。

⑥ 小 学 校 か ら の 申 し 送 り

小 学 校 か ら 発 達 障 害 で あ る と い う 「 申 し 送 り が あ っ た 」 が 6 人 、「 申 し 送 り が な か っ た 」 が 8 人 、「 わ か ら な い 」 が 4 人 、「 無 記 入 」 が 3 人 で あ っ た 。

Fig3 小 学 校 か ら の 申 し 送 り (N=21)

⑦ 不 登 校 の き っ か け

「 友 人 関 係 を め ぐ る 問 題 」 が 3 人 、「 学 業 の 不 振 」 が 1人 、「 家 庭 の 生 活 環 境 の 急 激 な 変 化 」 が 3人 、「 親 子 関 係 を め ぐ る 問 題 」 が 1 人 、「 友 人 関 係 を め ぐ る 問 題 」 と 「 病 気 に よ る 欠 席 」 が 1人 、「 小 学 校 か ら の 継 続 」 6 人 、 そ の 他 ( 型 に は ま っ た 生 活 リ ズ ム へ の 不 適 応 1人 、 障 害 の 影 響 に よ る 怠 学 1人 、 学 級 内 で の ト ラ ブ ル 1 人 、 本 人 の 意 志 1 人 、 あ そ び ・ 非 行 2 人 ) が 6人 で あ っ た 。

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Fig.4 不 登 校 の き っ か け (N=21)

⑧ 不 登 校 が 継 続 し て い る 理 由

「 学 校 生 活 上 の 影 響 」が 1 人 、「 あ そ び ・ 非 行 」が 3人 、「 無 気 力 」が 1 人 、「 不 安 な ど 情 緒 的 混 乱 」 が 4 人 、「 意 図 的 な 拒 否 」 が 1 人 、「 複 合 」

8人 、「 そ の 他 」( 家 庭 環 境 、 親 子 関 係 、 母 親 の 過 保 護 ) が 3人 で あ っ た 。

Fig5 不 登 校 が 継 続 し て い る 理 由 (N=21)

Fig. 4    不 登 校 の き っ か け   (N=21)  ⑧ 不 登 校 が 継 続 し て い る 理 由   「 学 校 生 活 上 の 影 響 」が 1 人 、「 あ そ び ・ 非 行 」が 3 人 、「 無 気 力 」が 1    人 、「 不 安 な ど 情 緒 的 混 乱 」 が 4 人 、「 意 図 的 な 拒 否 」 が 1 人 、「 複 合 」 が 8 人 、「 そ の 他 」( 家 庭 環 境 、 親 子 関 係 、 母 親 の 過 保 護 ) が 3 人 で あ っ た
Fig. 11  特 別 支 援 教 育 コ ー デ ィ ネ ー タ ー の 担 当 者 ( 2 名 配 置 校 ) ⑦ ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー の 配 置 「 配 置 さ れ て い る 」 が 12 校 、「 配 置 さ れ て い な い 」 が 7 校 で あ っ た 。 一 ヶ 月 の 来 校 回 数 は 「 月 に 1 回 」 が 2 校 、「 月 に 2 回 」 が 1 校 、「 月 に 3 回 」 が 2 校 、「 週 に 1 回 」 が 4 校 で あ っ た 。ス ク ー
Fig. 14    発 達 障 害 の あ る 生 徒 に 対 す る 特 別 な 支 援 ③ 発 達 障 害 あ る 生 徒 に 対 す る 特 別 な 支 援 の 内 容 「 特 別 支 援 教 育 コ ー デ ィ ネ ー タ ー と ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー が 連 携 し て 指 導 に あ た っ た 」 が 1 校 、「 特 別 支 援 教 育 に か か わ る 校 内 委 員 会 等 、 校 内 で チ ー ム を 作 っ て 取 り 組 ん だ 」 が 1 校 、「 保 護

参照

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