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介護予防と介護保険制度

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介護予防と介護保険制度

伊藤春樹

Preventive care and Long term care insurance

Haruki Ito

 2000年に介護保険が導入されたが、軽度の要介護度認定者が非常に増加して介護保険の財政を圧 迫し始めた。これは、介護給付を利用して高齢者がより充実した生活を求めたためと、高齢者を抱え

る家族も自分たちの負担の軽減を図ったためである。

 この意味では、介護保険の導入は人々にとって非常に有効な制度であった。しかし、人々がさらに 充実した介護給付を求めて、介護保険料の高騰が予想されるようになった一方、介護に頼った生活が 本当の意味での高齢者の自立、充実した生活を支援していたかと疑問をはさむ人も現れた。

 本来ならば、介護が必要な状態を改善するよりも、介護が必要としない状況をいかに守るかがより 重要なことである。こうして介護予防の概念は2006年4月から本格的に導入されたが、介護保険成 立当時から介護予防には触れられていた。この2006年4月当時は、すでに要介護認定審査会で要支 援や要介護1と認定を受けた人や受けようとする人は、新しい制度のもとではサービスの量が減少す るとして不満を訴えていたように伝え聞いた。そこで介護予防の概念の導入が介護保険制度における 要介護認定結果にどのような影響を与えたかを検証してみることにした。

Keywords:介護保険、介護予防

     Preventive care, Long term care㎞surance

1.はじめに

 介護保険は保険制度であるために、被保険者の負担は保険料という形と利用時の一割負担という形 で行われている。保険制度は、所得の再分配機能を持っているので、所得の額によって保険料が決め られている。ところが、介護保険は保険の持っている再分配機能を市民税の課税基準に従って機能さ せた。市民税によったのは保険者が市町村であることからも妥当なものであった。しかし、これは市 民税の改革によって連動して介護保険料も変化することを意味していた。

 近年、税制改革が抜本的に行われたわけではないが、変更が加えられた。そのために、高齢者がど のような負担を強いられているか本格的に調べる必要があるが、その前に、税の変更は無視して、結 果として介護保険に現れた様々な現象を検証してみたい。

 介護保険制度は2000年度に開始された新しい制度であるが、すでに多くの人が、この制度なしで は安心した生活を送ることができない状況になっている。しかし、介護給付を受けている人はより充 実したサービスを期待し、サービスを提供する保険者や介護保険事業者は、その業務の煩雑さや必要 経費の占める割合の高さから運営や経営に困難をきたしている。さらに、介護現場に従事する人の給

(2)

与は非常に低く抑えられ、3Kな職場といわれるようになっている現状がある。このような様々な問 題を抱えながらも、より良いサービスを提供する必要性と経営や運営の合理化が求められている。そ

こで現状を示すためにデータ分析を試みた。

2.第一号被保険者の所得段階の推移

 介護保険の保険者は市町村である。介護保険の財政がひっ迫しているということは保険者の介護保 険財政が困難な状況にあることを示している。そこで、介護保険の保険料を支払う被保険者の所得状 況を調べてみた。介護保険の被保険者は第一号被保険者と第二号被保険者に分類されていることは誰 でもが知っていることであるが、40歳から64歳までの第二号被保険者の保険料は調べることができ なかったので、ここでは第一号被保険者の保険料に関して論じることにする。保険料は市ごとにホー ムページなどに記載されているが、2006年度から変更が加えられたので、苫小牧市の所得段階の新 旧対照表を例として表1に示した。保険料金の差は市町村によって異なるが、所得段階の分け方の基 本に差はない。

(旧)

  表1.保険料所得段階表新旧対照表

基準額(年額)37,400円   (新) 基準額(年額)46,800円

難懸i醸顯難醗叢鎌盤麟i険搬纈簸鐵 難鍵纐灘竃難雛縦獲欝韓i麟騨雛難馨馨

  冗 騰i鐵

第1段階

生活保護、老齢福 ヴN金受給者(市 ッ税世帯非課税)

基準額×

O.5 18,700 第1段階

生活保護、老齢福祉年 燻 給者(市民税世帯

課税)

基準額

0.5 23,400

第2段階 世帯全員が市民ナ非課税

基準額×

O.75

第2段階

世帯全員が市民税非 ロ税で課税年金収入 zと合計所得金額が W0万円以下

基準額

0.5 23,400 28,100

第3段階

世帯全員が市民税非 ロ税で第1段階及び 謔Q段階に該当しな

基準額

0.75 35,100

第3段階

本人が市民税非 ロ税(同一世帯に s民税課税者有)

基準額×

P.0 37,400 第4段階

本人が市民税非課税 i同一世帯に市民税 ロ税者有)

基準額

1.0 46,800

第4段階

本人が市民税課 ナで合計所得金 zが200万円未

基準額×

P.25 46,800 第5段階

本人が市民税課税で

㈹v所得金額が200万 未満

基準額

1.25 58,500

第5段階

本人が市民税課 ナで合計所得金 zが200万円以

基準額×

P.5 56,200 第6段階

本人が市民税課税で

㈹v所得金額が200万 以上

基準額

1.5 70,200

注)苫小牧市より直接提供された資料

 今回まとめた千歳市の所得区分の推移を表2に示した。第一号被保険者の人数は増加の一歩をたど り、2007年度に100名ほど減少している(6月段階の資料であるので、年度末には当然増加すること は考えられる)が、この2007年度を除いて考えると、割合でみても、一般的に言われている格差の拡

(3)

大をここでも見て取れる。

 ただ、結果として現れる所得段階はこのようになっているが、市民税の在り方が変更されているの で、税制度の変更点を詳細に調べない限り、本当の意味での格差の拡大は議論できない。高齢者の税 負担が増えていることを考えれば、市民税の負担増が介護保険料の負担増につながり、二重の負担を 高齢者も強いられていることになる。

 保険料段階の古い区分では、第2段階は世帯全員が市民税非課税である人がすべて同一に判断され て保険料を支払ってきたが、薪しい保険料段階では、この旧の第2段階が「世帯全員が市民税非課税 で課税年金収入額と合計所得金額が80万円以下」である第2段階と「世帯全員が市民税非課税で第 1段階及び第2段階に該当しない」第3段階に区分された。これはよりきめ細かい区分をして、より 低い所得の人々の負担を軽減しようとしたものであった。

表2.年度別、第一号被保険者の所得段階別人数の推移

第1段階 第2段階 第3段階 第4段階 第5段階

第1段階 第2段階  第3段階 第4段階 第5段階 第6段階 合計 2000年 203 3,939 3,460 2,290 999 10,891 2001年 245 4,382 3,598 2,478 1,036 11,739

2002年 248 4,672 3,726 2,705 985 12,336 2003年 283 5,036 3,779 2,308 1,471 12,877 2004年 307 5,364 3,914 2,423 1,452 13,460

2005年 341 5,685 4,000 2,623 1,424 14,073

2006年 380 2,703   1,536 4,315 3,729 2,157 14,820

2007年 363 2,790   1,649 4,217 3,686 2,012 14,717

注)2006年度から5段階区分から6段階区分に変化したが、それまでの2段階が2段階と3段階に区分された ので今の第4、第5第6段階はそれぞれ以前の第3、第4、第5段階である(以下同様)。

表3.年度別、第一号被保険者の所得段階別人数の割合の推移(96)

第1段階 第2段階 第3段階 第4段階 第5段階

第1段階 第2段階  第3段階 第4段階 第5段階 第6段階 合計 2000年 1.9 36.2 31.8 21.0 9.2 100.0 2001年 2.1 37.3 30.6 21.1 8.8 100.0 2002年 2.0 37.9 30.2 21.9 8.0 100.0 2003年 2.2 39.1 29.3 17.9 11.4 100.0 2004年 2.3 39.9 29.1 18.0 10.8 100.0 2005年 2.4 40.4 28.4 18.6 10.1 100.0

2006年 2.6 18,2    10.4 29.1 25.2 14.6 100.0

2007年 2.5 19.0    11.2 28.7 25.0 13.7 100.0

 表3の年度ごとの所得段階別のそれぞれの占める割合からは、旧第2段階(新第2段階と新第3 段階との合計)が2005年度までは増加していたが、2006年度以降10%程度減少させている。2006 年度以降のこの旧第2段階の減少は旧第4段階(新第5段階)と旧第5段階(新第6段階)の増加

をもたらしている。従って、2006年度の変更は第1段階も少し増加させたが、旧第2段階と旧第4 段階、旧第5段階に影響を及ぼした。

 この全体の減少が男女別ではどのようになっているかをみるために、表4に男性の所得段階別人数

(4)

の推移を、表5に女性の所得段階別人数の推移をまとめた。2007年度の人数の減少は男女ともに起 こっていることである。

 男性において、旧第4段階(新第5段階)と旧第5段階(新第6段階)の人数の多さ、旧第3段 階(新第4段階)の少なさが特徴になっている。当然この反対の現象が女性の特徴になっている。

表4.65歳以上の男性高齢者の所得段階別人数の推移

第1段階 第2段階 第3段階 第4段階 第5段階

第1段階 第2段階 第3段階 第4段階 第5段階 第6段階 合計 2000年 78 1,439 591 2,022 849 4,979

2001年 95 1,587 605 2,200 890 5,377

2002年 97 1,676 601 2,432 843 5,649

2003年 108 1,811 593 2,074 1,288 5,874

2004年 115 1,933 621 2,185 1,258 6,112 2005年 127 2,045 615 2,362 1,223 6,372

2006年 144 365 778 380 3,059 1,937 6,663

2007年 140 358 838 368 3,099 1,804 6,607

表5.65歳以上の女性高齢者の所得段階別人数の推移

第1段階 第2段階 第3段階 第4段階 第5段階

第1段階 第2段階  第3段階 第4段階 第5段階 第6段階 合計 2000年 125 2,500 2,869 268 150 5,912 2001年 150 2,795 2,993 278 146 6,362

2002年 151 2,996 3,125 273 142 6,687

2003年 175 3,225 3,186 234 183 7,003

2004年 192 3,431 3,293 238 194 7,348

2005年 214 3,640 3,385 261 201 7,701

2006年 236 2,338    758 3,935 670 220 8,157 2007年 223 2,432    811 3,849 587 208 8,110

 ところで、この男女の逆転する男女の特徴を、もう少し明確にするために、それぞれの年度ごとの 段階別の人数に占める男性の割合を求め、表6に示した。これによると、旧第3段階に占める男性の 割合は20%以下であり、新第4段階では何と10%未満なのである。また第1段階と旧第2段階では40%

未満を男性が占めているだけであるが、新第2段階では20%未満である。そして、旧第4段階(新第5 段階)と旧第5段階(新第6段階)は男性が80%を超えている。

 この旧第3段階と新第4段階の男性割合の少なさは、新旧どちらの段階の規定も「本人が市民税非 課税(同一世帯に市民税課税者有)」となっていることが原因で、配偶者が生存している多くの女性 が必然的にこの段階にカウントされるからである。従って、保険料の徴収という意味ではこのような 分類は合理的であるかもしれないが、保険料と給付サービスの関連を調べるときには、十分に注意し ながら分析する必要がある。従って、詳細な議論をするときには、旧第3段階と新第4段階の割合の 少ない男性に限って議論をするほうが、所得との関係が明確になると想像できる。しかし、これは反 面、女性の特徴を意識的に無視することになる。

(5)

表6.介護保険料所得段階別人数に占める男性高齢者に占める割合の推移(%)

第1段階 第2段階 第3段階 第4段階 第5段階

第1段階 第2段階  第3段階 第4段階 第5段階 第6段階 合計 2000年 38.4 36.5 17.1 88.3 85.0 45.7 2001年 38.8 36.2 16.8 88.8 85.9 45.8

2002年 39.1 35.9 16.1 89.9 85.6 45.8 2003年 38.2 36.0 15.7 89.9 87.6 45.6

2004年 37.5 36.0 15.9 90.2 86.6 45.4 2005年 37.2 36.0 15.4 90.0 85.9 45.3

2006年 37.9 13.5    50.7 8.8 82.0 89.8 45.0

2007年 38.6 12.8    50.8 8.7 84.1 89.7 44.9

3.認定者の推移

 半期ごとの新規の認定者数がどの程度であったか示したものが、表7である(2007年4月以降か らのは参考に挙げた)。2000年4月以前の認定者が多いのは、どこの市町村も同じで、ある意味、介 護保険制度がいかに期待された制度であったかこの認定者数の多さから推測することができる。この 期待とすでに介護の必要性が高かった人々が多く申請した。介護の必要性が高かった人の申請件数の 多さは要介護4と要介護5という重度の要介護度に認定された人の多さからも理解できる。この2000 年4月以前の認定者はそれ以降の半期ごとの認定者の4倍以上である。そして、この時期以降は半期 に200名を少し超える程度の認定者が新たに発生していることになる。

 2006年4月から要支援という認定結果が排除された様子が明確に見て取れ、要支援に代わって、

要支援1、要支援2と認定される人々が出てきたことを明らかにしている。この2006年4月からの 保険制度の改正は、改革の狙いとされた要支援、要介護1、要介護2の減少を現実している。

 しかし、傾向としては軽度の要介護度認定から介護保険を利用しはじめて、徐々に重度化している という図式の変更は見られないように考えられる。ただ、一時的かどうかはわからないが認定者数を 減少させたことは明らかで、改正の目的はある意味達成された。ただ、減少の程度が計画した数値に 達していたかどうかは、はなはだ疑問である。さらに、医療保険制度において、医療保険財政の健全 化を狙って改正されても、一時的な改善が見られても、しばらくすると財政を圧迫し始めることを考 えると、介護保険でも同じ現象がみられることは容易に想像できる。

 表8にすべての認定結果を半期ごとにまとめた。要介護1から要介護5が2004年10月以降から急 激に減少しているが、それまでは増加している。これは、要介護度が安定している人において、認定 の有効期間を1年から2年に変更したことが影響しているように考えられる。このように認定の有効 期間を変更することによって、申請者の人数を減少させて、保険者の認定業務を減少させることは十 分できる。ただ、申請件数の減少がもたらす財政的な問題に及ぼす影響は、介護保険財政には何も影 響を与えない。これは、認定審査にかかる費用は、介護保険財政から負担されているのではなく、市 町村の一般財源から負担されていることに起因する。蛇足になるが、介護保険制度の運用(どこから どこまでを運用と考えるかにもよるが)は、年金制度のように介護保険財政の中で処理されていない のである。年金では年金費用から捻出され、介護保険においては税金から捻出されているという二重

(6)

のスタンダードが国の制度としてあるべき姿なのかは、本来ならば議論の余地のあるところである。

 要するに、2004年4月からの半期における認定者数が最も多く、その後減少している。この現象 が、認定を受けて給付を受ける資格を有している人の減少によるものかどうかを検証する。

表7.半期ごとの要介護度別の要介護認定者数の推移

      初回の認定結果(申請が2007年3月31日まで)

非該当 要支援1 要支援2 要支援 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5 A口計

一2000/3/31 25 106 298 178 113 86 120 926

2000/4/1−2000/9/30 3 61 81 39 19 15 15 233

2000/10/1〜2001/3/31 19 31 51 22 7 9 9 148

2001/4/1−2001/9/30 9 53 69 29 16 8 13 197

2001/10/1−2002/3/31 18 49 67 34 14 13 11 206

2002/4/1−2002/9/30 24 57 76 54 17 16 11 255

2002/10/1−2003/3/31 13 67 74 32 18 15 6 225

2003/4/1−2003/9/30 13 67 84 30 27 12 11 244

2003/10/1−2004/3/31 15 75 79 18 25 10 5 227

2004/4/1−2004/9/30 10 93 52 20 16 11 12 214

2004/10/1−2005/3/31 8 83 68 24 12 14 2 211

2005/4/1−2005/9/30 15 73 66 27 15 5 6 207

2005/10/1−2006/3/31 14 4 2 62 74 23 21 14 6 220

2006/4/1−2006/9/30 12 49 29 11 27 16 27 14 2 187

2006/10/1−2007/3/31 4 57 23 30 19 18 12 5 168

2007/4/1−2007/9/30 8 3 8 3 3 2 27

合計 202 118 57 888 1,204 568 368 256 234 3,895

認定者数の減少ということは、介護保険給付に関する基準が厳しくなったという意味になる。第一次 判定はコンピュータ判定なので、人為的な面が入ることは少ないと思われるが、二次判定は一次判定 をもとに、医師の意見書などを配慮して変更が可能であるので、介護予防の導入に関する認定審査員 の考え方がここに反映されることはある。苫小牧市の資料を用いて、2006年4月当初はそれ以前に 比べて、二次判定で重度に認定が変更されたことを日本介護経営学会の発表で明確に示した。従って、

一次判定から二次判定にかけての変更が各市町村でなされているのは容易に想像できるだけではな く、現実のものである。

 認定者数を半期ごとにみると2004年度の下半期から減少することになっているが、毎月の認定結 果の有効期間にある人の数の推移を認定された要介護度別に調べてみると図1のようになる。この図 1からは2006年10月から認定有効期間にある人数は減少しているが、それ以前は増加している。こ れは、認定件数の減少が、認定期間の延長によって引き起こされたもので、認定者の総人数の減少か

ら起こったものではない。

 2006年度から要介護認定を受けたサービス給付を受ける人数が減少しているが、これは要支援が 中止され、要支援1と要支援2に移ったことと認定基準の変化によるのかもしれない。また、これに 伴う要支援者に対する給付金額の上限の減額から、結果としてのサービス低下が軽度の要介護度認定 者が、認定のための申請を取り下げたのかもしれない。

(7)

表8.半期ごとの要介護度別の要介護認定件数の推移(新規、更新、区分衰更申鯖をも含む)

       全ての認定結果(申請が2007年3月31日まで)

非該当 要支援1 要支援2 要支援 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5 A口計

一2000/3/31 25 107 298 184 ll8 87 121 940

2000/4/1−2000/9/30 6 171 294 183 97 90 117 958

2000/10/1−2001/3/31 27 164 326 161 101 70 106 955

2001/4/1−2001/9/30 11 171 304 192 119 94 118 1,009

2001/10/1−2002/3/31 32 190 329 185 119 101 90 1,046

2002/4/1−2002/9/30 25 195 361 255 127 127 ll4 1,204

2002/10/1−2003/3/31 17 186 338 188 97 104 90 1,020

2003/4/1−2003/9/30 17 223 386 200 136 120 118 1,200

2003/10/1−2004/3/31 20 248 327 174 153 112 ll1 1,145

2004/4/1−2004/9/30 20 287 420 195 132 142 134 1,330

2004/10/1−2005/3/31 20 291 356 168 134 ll1 91 1,171

2005/4/1−2005/9/30 28 299 308 136 112 83 51 1,017

2005/10/1−2006/3/31 35 50 14 260 263 105 110 86 43 966

2006/4/1−2006/9/30 21 240 152 18 129 125 123 74 66 948

2006/10/1−2007/3/31 8 263 196 210 157 114 93 65 1,106

2007/4/1−2007/9/30 1 43 35 47 26 25 15 13 205

合計 313 596 397 2,810 4,696 2,634 1,817 1,509 1,448 16,220

600

500

300

100

0

F 寸  x

^  〔

F       − 臨 w−_

      w  × κw      ^

  〃  w

̀   AA−一︸

@  ド∨^一

@       一一㎜㎜…「

@         A

@        シノ

一要支援1 一要支援2 一要支援 一要介護1 一要介護2

  要介護3

……v介護4

  要介護5

匝ti[皿ミ町皿qq町q¢ri[匝ご匝皿ミqqロミmこロミ町ロミロご匝ミ皿t[rlq¢¢¢tロ

寸卜〇一寸トー〇一寸←〇一・寸卜OF4寸卜〇一寸←O−1寸い一〇F1マ←

       こ      ロくつ   く   ロ ロロらこ こ こ   くつ    ロ ロ

叶廿廿暗母暗母母汁廿母揖母塒母母叶暗揖廿廿母廿廿廿塒廿揖暗母

O O O− F→ 一 一 C・n 〈N国Neり●りcy)ぐ)寸寸寸マLΩLΩLΩ1」Ω 〈C)cr⊃ a) ㏄)ぐ一 ト ト O ⊂) ロ(⊃ O (⊃(⊃ ⊂)OO ⊂)OO O OO O O(⊃ O OO ⊂)OO O (⊃O O O O (⊃ O⊂) ⊂)(⊃ ⊂) ⊂)⊂>O ⊂)00 0 0(⊃ ⊂)⊂)⊂)⊂)OO O OO ⊂)OO O (⊃

o./) ex) c.L)ふ eL/) etl〈s 《Nl cyl egl c・L) CNI CKI o・LI c・L)trgl eSLI trgl IN) CSI (Nl CN/) CSI 〈品 e・・4) tN) og)cs) t:Sh tN.)

       図1.要介護度別、認定者数の推移

(8)

2500

2000 ・一一一

1500

1000

500

一一 二二:二二ご

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      図2.年齢区分別、認定者数の推移

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4.要介腹認定者と給付サービスの利用者

 要介護認定件数が減少したにも拘わらず、要介護認定が有効期間にある人の人数は、少なくとも介 護予防の概念が導入された2006年度の改正までは減少しなかったが、要介護度認定を受けた人が、

どの程度給付サービスを受けているか、どのように時間の経過の中で変化してきたかを調べたのが図 3である。いつの時代にも給付を受けた人の割合は70%から80%の間を推移している。この介護給付 サービスの利用率が、改正に伴って大きく変化したともとれるが、この8年の間で見てみると2003 年の減少のほうが大きいことも事実である。

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      図3.要介護認定者の介護給付利用者の割合の推移

(9)

 70%から80%の間を推移する給付サービス利用率であるが、どの要介護度に認定されても同じ割合 だけ利用しているかを調べるために、それぞれの要介護度別の利用率の推移を図4から図llに示し

た。

 要支援1と認定された人は、この認定区分ができたときには半数の給付利用者であったが、徐々に 増加して、現在では60%が利用している。

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      図4.要支援1と認定された人の給付サービス利用者の割合

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      図5.要支援2と認定された人の給付サービス利用者の割合

 要支援2と認定された人も初期のころは約50%の利用者であったが、要支援1よりも急激に利用者 を増やして現在70%程度の利用者になっている。

 ただ、要支援1や要支援2と認定された人は、表8に示した通り、あまり多くないのでわずかな人 が給付を利用しないと利用率が急激に低下すると考えられるが、今一つ考えられることは、要支援や 要介護1と以前認定されていた人が、要支援1や要支援2と認定されて、給付サービスの低下を受け 入れられなかったと考えることもできる。しかし、この給付に対する不適応状況も、現在では改善さ

(10)

れつつあると考えることができる。これは、要支援と認定された人の給付サービスの利用率が図6 に示すように60%から70%を推移していることからも理解できる。ただ、2006年4月以降要支援認定 者の給付利用率が急激に上昇している理由は、サービスを利用していない人が多く要支援1や要支援 2に移行したための減少ととらえることができる。

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図6.要支援と認定された人の給付サービス利用者の割合

 要支援1、屋要支援2と認定された人の給付利用率は約80%と非常に安定した利用率を維持してい る(図7、図8)。一方、要介護3と認定された人の利用率は要介護1や要介護2の人の利用率より も不安定である上に、2004年から2005年にかけて90%まで利用率を高めているのが特徴である(図 9)。また、要介護4と認定された人は要介護3よりもさらに大きく変化しているようである。しかし、

平均的には約80%の利用率である(図10)。

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図7.要介護1と認定された人の給付サービス利用者の割合

(11)

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  図8.要介護2と認定された人の給付サービス利用者の割合

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    図9.要介護3と認定された人の給付サービス利用者の割合

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    図10.要介護4と認定された人の給付サービス利用者の割合

(12)

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図11.要介護5と認定された人の給付サービス利用者の割合

 最後に要介護5と認定された人の利用率であるが、図11に示したように、70%から80%の利用率で あるが2005年12月前後に50%の利用率まで減少している。また、要介護5と認定された人のほうが、

介護サービスを必要としている人が多いと一般的には考えられるが、要介護1や要介護2と認定され る人のほうが現実的には利用している。

5.終わりに代えて

 介護予防という概念を介護保険制度に本格的に導入した2006年4月からの影響を簡単に読み取る ことはできないが、いろいろなところで様々な影響を与えているようである。ただ、介護予防という 概念を介護保険に持ち込んだことで、より多くの高齢者に健康を維持するためのサービスを提供した が、このサービスを提供するために軽度の要介護度に認定された人に対する費用の削減を行ったこと

も事実である。

 介護予防という概念は、介護保険制度が議論され始めた時から、そして、設立当初の介護保険法の 中にもその必要性は述べられているが、何をもって介護予防ができたか、介護予防と医学で言われる 予防とどこが異なるのか明確に区別されていない。往々にして、介護予防はメタボリック症候群など の予防策が介護予防として取り上げられるが、これは医学の中の予防であって、介護の予防ではない と考えるのは、私の偏屈な考えなのだろうか。病によって身体機能が低下して、介護が必要となるこ とは十分に理解できるが、それだけであれば医療の中で解決できる問題であって、介護という新しい 分野を作って議論することでもないように思う。

 介護に関する予防を医学の中で考えると、費用的に膨大になるので介護という新しい分野を設けて 新たにチャレンジしようとしていると考えている人もいるようであるが、もしこのような考え方に立 っならば、介護という問題を、現在のように医学に近い形で議論するのではなく、経済学に近い形で 議論をしてもいいのではないかと考える。

 いずれにしても、介護予防は非常に難しい問題で、死にゆく人々の終末期をいかに充実したものに するかの議論の上に成り立っていることを忘れてはならない。さらに、一人の人間の終末にかかわる

(13)

仕事が3Kと考えられるようでは非常に困った問題である。

 社会格差の問題が大きな問題であるならば、保険料や給付など様々なところから、一つひとつ社会 格差を実証することも必要なことであると考え、一つの市における保険料に現れる格差、要介護認定

された人の給付サービス利用における格差を調べる基礎資料作成の一助になれば幸いである。

謝辞

 この研究は千歳市との研究であるが、千歳市の福祉部長はじめ介護福祉課の皆様に多大な協力をい ただいたことに心よりの感謝をしたい。また、この研究の費用は千歳市のほかに愛知淑徳大学の特別 教育研究助成によって行ったので、ここに謝意を表したい。

参考資料

千歳市から提供された介護保険に関する要介護度認定に関するデータ(1999年から2007年6月まで)

千歳市から提供された介護保険給付データ(2000年4月から6月まで)

千歳市から提供された介護保険料段階データ(2000年度から2007年度)

参照

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のみ)は、その同額が失業保険から減額されることが明記されている。私的年金との相殺につ 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 1月 2月 3月 ← 請求開始月 1月 2月 3月

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8 第8段階 本人が市民税課税で、前年の合計所得金額が 125万円以上200万円未満の方 61,500円.

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