傷 害 保 険 デ ー タ ベ ー ス の 質 問 応 答 シ ステ ムを 試 作 して
杉 本 英 二
ア ブ ス ト ラ ク ト
'傷 害 保 険普 通 約 款 の 述 語 論理 表 現 を 知 識 ベ ー ス と し,自 動 推 論 機 構 と合 体 して 質 問応 答 シ ス テ ム と した 。 保 険 契 約や 事 故,傷 害 の情 報 を デ ー タベ ー ス と して,こ の上 に 質 問応 答 シス テ ム を作 用 させ た。 こ の試 作 に お い て,こ の方 法 は,利 用 者 の システ ム開発 と保 守 を 容 易 にす る こ とが わ か つた 。 また シス テ ム設 計 が 関 係 デ ー タベ ース の設 計 と関 係が 深 く, 推 論機 構 が 関 係 計 算 と も関 連す る こ と もわ か った 。
目 次
1.傷 害 保 険 普 通 保 険 約 款 とデ ー タ ベ ース 2.ソ フ トウエ ア開 発 と保 守 の 問 題
1シ ス テ ムを 提 供 す る側,使 う側
2利 用 者 が シ ス テ ムの 製 作 者 とな るに は ・ 3傷 害 保 険 デ ー タベ ース シ ス テ ムの 概 念 設 計 3.述 語 論 理 に よ る プ ロ グ ラ ム
1父 親,祖 父 の例 2自 動 証 明 法
4.保 険 約 款 の述 語 論 理 表 現 1述 語 の 選 定
2条 文 の述 語 表 現
5.傷 害 保 険 デ ー タベ ー ス質 問応 答 シ ス テ ム 1概 略
2例 題1 原 稿 受領 日1981年11月9日
〔65〕
3例 題2
6.本 シ ス テ ム(IDABAS)の 特 嶺 と 考 察 1特 徴 に つ い て
2考 察 に つ い て 7.参 考 文 献
8.附 録
1.傷 害 保 険 普 通 保 険 約 款 と デ ー タ ベ ー ス
傷 害保 険 普 通 保 険 は 航 空 機 利用 時 な どに 日常 利 用 さ れ て い る もの で あ る。 こ れ は 第1条 か ら9条 で で き てい て,そ の 一 部 は 附 録 に 示 して あ る。 特 に 第1条 で,被 保 険 者 が 事 故 に よ っ て傷 害 を受 け た と きに は,保 険 金 を支 払 う こ と。 第 2条 で,保 険 責 任 の 期 間 の 定 義 。 第3条 で,事 故 で あ って も保 険 金 を 支払 わ な い 場 合 の定 義。 第5条 は 死 亡 保 険 金 の支 払 条 件,第6条 で 後 遺 障 害保 険 金 の支 払 条 件,第7条 で 入 院 保 険 金 の支 払 条 件 に つ い て 記 述 して あ る。'第4条,8条, 9条 は簡 単 化 の た め に省 略す る。'
計 算 機 に よ る情 報 処 理 の 観 点 か ら これ を 見 る と,こ の 保 険 会 社 が あ つ か うデ ー タベ ー ス と,そ の動 きに つ い て定 義 を して い る と も解 釈 され る。
そ こで,こ の約 款 に 書 か れ て い る用 語 間 の情 報 の 依 存 関 係(リ レ ー シ ョナ ル デ ー タ ベ ース の主 キ ー概 念 に よ る関 数 的 属 性)[1]を 以 下(図1)に 示 す 。
図1は,あ る事 柄 を 決 定 す る の に 参 照 され る項 目か ら矢 が 出 て,決 定 され る 項 目 に矢 が 入 る よ うに な っ て い る。 ⑥ は 契 約 の存 在 性 を 参 照 す る もの であ り,
① は 保 険 金 の 支 払 計 算 に お い て,契 約 者 が 誰 で あ るか は 不 必 要 だ か ら,矢 の 出 入 は な い。 これ ら の項 目に よっ て決 定 され る も の は,⑩,⑬,⑮ で あ る。 さ ら に⑬ の 支 払 が す め ば,そ の記 録 は再 び 参 照 され るの で,⑪ を書 き変 え る必 要 が あ るの で⑬ か ら⑪ へ 矢 が 存 在 す る。
以 上 の項 目の 依 存 関 係 とは 別 に,判 定 操 作 が あ る。 そ の主 要 な 点 を 以 下 に示 す 。
(C1)事 故 が 第1条 第1項 の定 義 に 当 るか?
(C2)そ の事 故 の原 因,背 景 が 第3条 の 各 項 に ひ とつ で も該 当 しな 恥 か?
傷 害 保険 デ ー タベ ー ス の質 問 応 答 シ ス テ ムを試 作 して
⑥保険
①保険
②契約
③ 被保
④ 死亡
⑤保険
⑥保険
⑦入院
⑧事故
⑨入院
⑩ 入院
⑪ 支払
⑬後遣
⑭ 死亡 死亡
H≡ 縢
⑥保険証券の証券番号
④ 死亡保険金受取人
⑦入院保険金 日額
⑧事故 と事故の原因 に関する情報,事 故 目
⑩ 入院保険金 の支払
⑪ 支払済後遣保険金額合計
⑫ 後遺障害情報 と換算比率表
⑬後遣 障害保険金の支払
67
死亡保険金の支払
図1傷 害保険約款の情報の依存関係図 (C3)事 故 日は 保 険 期 間 内 に あ るか?
(C4)入 院 保 険 金 の支 払 対 象 は 事 故 後180日 以 内 で あ る。
(C5)後 遺 障 害 保 険 金 の 支払 対 象 嬬事 故 後180日 以 内 に 確 認 され る も のだ け で あ る。
(C6)死 亡 保 険 の 支 払 は 事 故 後180日 以 内 の死 亡 につ い て で あ る。
判 定 を 以 上 の よ うに決 め て,情 報 の流 れ 図 を(図2)に 示 す 。 図 中 の 箱 は 情 報 の記 録 を 表 わ し,菱 形 の箱 は 判 定 を 表 わ す 。 平 行 四 辺形 は 出 力 され る情 報 を 表, わ す 。 特 に 図 中 の 「認 定 済 事 故 情 報 」 の記 録 は,約 款 中 に こ の用 語 は 存 在 しな い が,情 報 の 流 れ の 中 で はC1,C2,C3の 一 連 の判 定 を 満 た した事 故 とい う 概 念 は,各 保 険 金 の 計 算 方 法 を 定 め た 各 条 項 で 参 照 され て い る の で,こ れ に 対 応 す る記 録 を用 意 した 。
図2に よっ て,デ ー タベ ース 内 の記 録 は 少 な く と もの
(r1)保 険 契 約 情 報 ⑨,①,②,③,④,⑤,⑥,⑦ (r2)認 定 済 事 故 情 報 ③,⑧
(r3)支 払 済 後 遺 後 障 害 保 険 金 ⑥,⑧
の情 報 を 含 ん で い る必 要 が あ る。 特 に(r2)の ③ の こ の記 録 中 め 役 割 は事 故 の
被 害 者 で あ る。 ③ は 契 約 と事 故 を つ な ぐ唯 一 の 情 報 とな っ て い る。(r2)の 記 録 中 に保 険 契 約 情 報 の各 項 目を 入 れ な か っ た の は,契 約 行 為 と事 故 とは 事 実 と
し て独 立 に 発 生 す る もの だ か ら,本 来 別 々 に記 録す べ き も の で あ る。 これ が, 被 保 険 老=被 害 者 とい うこ とがわ か って こ の2つ の 独 立 な 記 録 が 合 体 され,保 険 金 支 払 の 基 礎 情 報 とな る。 さ らに別 の も うひ とつ の 理 由は,こ の 事 故 に適 用 さ れ る契 約 証 券 が 複 数 あ る場 合 は,そ れ ぞ れ の保 険 の支 払 を 重 複 して も受 け ら れ る よ うに,事 故 と契 約 とを 切 離 して 記 録 し て お くの で あ る。
こ の よ うに 保 険 契 約 情 報 と認 定 済 事 故 情 報 を 決 め る と,他 の入 院 情 報,後 遺 障 害 情 報,死 亡情 報 の主 な 項 目が 定 ま る=
(i1)入 院 情 報=誰 が,ど の認 定 済 事 故 で,い つ か らい つ ま で入 院 した 。 (i2)後 遺 障 害 情 報=誰 が,ど の認 定 済 事 故 で どん な 後 遺 障 害 と認 め られ た
の は い つ で,そ の後 遺 障 害 の換 算 比 率合 計 が 何 パ ー セ ン トで あ る。
(i3)死 亡 情 報 竃 誰 が,ど の認 定 済 事 故 に よ りい つ 死 亡 した 。 これ らの項 目の うち,換 算 比 率 以 外 は す べ て各 情報 の主 キ ーで あ る。
支 払 済 後遺障害保険金
㌧
、c,,鷹)く 一璽 フ ー
2/と して
後遺 障 害
入院保険金
図2傷 害保 険支払 までの情報の流れ図
傷 害 保 険 デ ー タベ ース の質 問 応 答 シ ス テ ムを 試 作 して 69 特 に 入 院 期 間 と,後 遺 障 害 認 定 日が主 キ ー と な る べ き理 由 を次 に示 す 。 あ る 事 故 に よ っ て,そ の 被 保 険 者 が 契 約 期 間 内 で 入 院 を 繰 返 す こ とが あ って も支 払 が で き る よ うに す る こ と。 また 後 遺 障 害 が 時 間 の経 過 と と もに 悪 化 した り,新 た に 発 生 し て もそ れ ぞ れ に支 払 が で き る よ うに す るた め に,こ れ らを 区 別 す る 必 要 が あ る とい う理 由 で あ る。
こ う して,デ ー タ ベ ー 〜く内 の 記 録 と,入 力 情 報 が ほ ぼ 定 め られ る。
2.ソ フ トウ エ ア 開 発 と 保 守 の 問 題 1.シ ス テ ム を 提 供 す る 側,使 う側
「計 算 機 を使 った シ ス テ ムは 専 門家 で な い と作 れ な い」 とい う認 識 が普 通 に, あ るい は 常 識 と して あ る。 こ の"専 門 家"と い うの は 計 算 機 の本 当 の 専 門 家 を 意 味 し て い る。 本 当 の とい うのは,銀 行 の オ'ペレ ー タ ーで も,緑 の 窓 口 のオ ペ レ ー タ ー で もな く,計 算 機 の メ ー カ ーか ら派 遣 され た とい う意 味 で あ る。 だ か ら作 る人 と,使 う人 とは 区 別 が は っ き りあ る。
最 近 は 現 場 の 意 見 を反 映 させ よ う とい う,民 主 的 な シ ス テ ム の 導 入 が 一 般 的 に は な っ て きた が,作 る側 と使 う側 の 分離 は 相 当 に 深 い も の が あ る。 現 場 の 要 求 が 多 様 で複 雑 化 して く る と,完 成 した シ ス テ ム が設 置 され,試 運転 され て み て始 め て,利 用 者 が 最 初 の 要 求 時 に描 い た シス テ ム と異 な る こ とを発 見す る こ と さ え あ る。 この 原 因 の主 要 な 点 は,利 用 者 の 意 図 が 製 作 者 に,正 確 に は伝 わ っ て い な い こ とに あ る。 そ の た め,近 年 製 作 者 側 で は要 求 仕 様 化 技 術 が テ ーマ に な って い る。 これ は 利 用 者 の 要 求 す る意 図 を 適 格 に 把 握 し,き ち ん とそ の 内 容 を 明記 し よ う とい うも の で あ るが,現 在 は まだ 製 作 者 側 の 記 述 法 に重 点 が置 か れ,利 用 者 側 か らの 分 析 が少 な い 。
本 来 計 算 機 屋 の 多 くは,一 般 シス テ ム に興 味 を 引 か れ る も のだ か ら,利 用 者 の 特 定 シ ス テ ムを 本 気 で 熟 知 しな い ま ま シ ス テ ムを 作 ろ うとす る 傾 向 が あ る 。 要 求 仕 様 化 技 術 に つ い て も この 傾 向 が 表 わ れ て い る よ うで,利 用 者 が 本 当 に 要 求 す る シ ス テ ムを 容 易 に は 手 に で き る よ うに 当 分 な らな い の では な いか と 思 わ れ る。
や は り,利 用 者 が 要 求 す る シ ス テ ムは,利 用 者 自身 が 最 も良 く熟 知 して い る の で,利 用 者 自身 で 自分 が 使 うシ ス テ ムを 開 発 す る こ とが 正 論 で あ ろ う。
そ の よ うに 考 え る と,現 在 の ソ フ トウ ェア上 の 諸 問 題 が 一 気 に か た ず く こ と に な る。 た とえ ば,
(1)ソ フ トの製 作 老 と利 用 老 の 間 の誤 解 に も とつ く 開 発 の 遅 れ と コス トア ップ
(2)シ ス テ ム保 守 に お け る対 応 の遅 れ と保 守 費 用 の拡 大
な どが あ る。(1)は す で に 説 明 した 。(2)は 利 用 者 が 開 発 と保 守 を行 うこ とに よ って,計 算 機 の専 門家 の 手 を わ ず らわ す こ とな く,現 場 で 必 要 な 処置 が とれ る よ うにな るo
2.利 用 者 が シ ス テ ム の 製 作 者 とな るに は
利 用 者 は 計 算 機 の専 門 家 で は な い が,利 用 者 が 使 うシ ス テ ム の専 門 家 で あ る。 この専 門 分 野 の分 業 は,計 算 機 シ ス テ ム の 開 発 に お い て も分 業 す べ き で, 利 用 者 の シ ス テ ム開 発 に 最 適 な 言 語 シ ス テ ム を 計 算 機 の専 門 家 は 提 供 す べ きで あ る。COBOLやFORTRNな どの 言 語 よ りも,い っそ う利 用 老 向 き の 高 級 言 語 を提 供 し,利 用 者 の 仕 事 内 容 を 容 易 に反 映 で き る こ とが 望 ま しい。 そ うし た 一 例 を傷 害保 険 デ ー タベ ー ス シ ス テ ム の開 発 で 示す こ とが本 報 告 の 主 要 な テ
ー マで あ る。
3.傷 害 保 険 デ ー タ ベ ー ス シ ス テ ム の概 念 設 計
理 想 シ ス テ ム と し ては,保 険 約 款 を そ の シ ス テ ムに 入 れ た ら,そ の 約 款 の指 示 に 従 って シ ス テ ムが 自動 的 に 動 き,必 要 に 応 じて約 款 を 書 き な お せ ば,そ の よ うに シ ス テ ム もi変わ る こ とが 望 ま しい 。 この と きCOBOLな どの プ ロ グ ラ ム作 成 な ど ま った く無 く した い 。
人 間 が 日常 使 う"自 然 言 語"で は 計 算機 に は 通 用 しな い ので,理 解 容 易 な 人 工 言 語 に 頼 る しか な い。 約 款 は 「… な る条 件 の と き… で あ る」 とい う タイ プ の 表 現 が 多 くこれ を記 号 論 理 式 に写 し変 え る こ とは,そ う大 きな 困難 は な い と考
傷 害 保 険 デ ー タベ ー スの 質 問応 答 シ ステ ムを試 作 して 7ヱ
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回答
記号論 理表現による 約款
推 論 機 構
デ ー タ ベ ー ス 管 理 シ ス テ ム
傷 害 保
険 デ ータベ ース
利用者が定義 デ ー タ ベ ー ス シ ス テ ム
利 用 者 が 定i義した とお りに動 く傷 害 保 険 デ ー タベ 「ス シス テ ム 図3傷 害保 険 デ ー タベ ー ス シ ス テム
え られ る。 さ らに 記 号 論 理 に は 自動 証 明 シ ス テ ム,あ るい は推 論 機 構 と よぼ れ る ソ フ トが 人 工 知 能 の分 野 で 用 意 され て い る の も都 合 が よ い点 で あ る。 図3に そ の シ ス テ ムの 概 念 図 を 示 す 。
3.述 語 論 理 に よ る プ ロ グ ラ ム 1.父 親,祖 父 の 例
ま ず 例 を 示 す 。 κ がyの 父 親 で あ る こ と を,Father(κ,ッ)と 表 わ す 。 κ が' 夕 の 祖 父 で あ る こ と を,Grand‑Father(万,夕)と 表 わ す と,父 親 の 父 親 は 祖 父 ・
だ か ら,次 の 公 理 が 成 立 す る:
(a)Grand.Father(κ,g)←Father(κ,ッ),Father(ッ,g)。
こ れ は,「 κ が ツ の 父 親 で あ り,か つyが2の 父 親 な ら ぽ,κ は9の 祖 父 で あ る」 を 示 す 。'.
こ の よ う な 表 現 を 節 形 式 と い い,こ れ を 節 と い う。 節 形 式 の 一 般 型 は,
・4、,・42,…,ん ←B1,B2,…,β 彿
の 形 式 で,特 に 結 論 の 述 語 の 個 数 が1個 以 下 の 場 合 の 節 を ホ ー ソ節 と よ ん で い る 。 次 の3つ の 場 合 が あ る 。
・(h1)孟 ← (h2)ノ4←B1,…,B粥
(h3)←B三,…,β 粥
(h1)は 条 件 な し に 且 の 成 立 を 主 張 し て い る か ら,「 言 明 」 と い わ れ,(h2) は 条 件 βiか つ β2,…,.8解 が 全 部 成 立 し た と き にAの 成 立 を 主 張 で き る か ら
「手 続 」 と い わ れ,(h3)は 条 件 β 、,…β翅 は 成 立 し な い こ と を 表 わ し 「否 定 」 と よ ば れ て い る 。
(a)の 公 理 を 知 っ て,次 の2つ の 事 実:
(f1)Father(TARO,JIRO)←
(f2)Father(JIRO夕ICHIRO)←
が あ っ た と き,
(g)Grand‑Father(TARO,ICHIRO)← ・
を 見 つ け る こ と を 推 論 と い う。(a)が な け れ ば(g)を 知 る こ と が で き な い 。
2.自 動 証 明 法
数 学 の 証 明 な ど に よ く知 ら れ た 背 理 法 と い う証 明 法 が あ る 。 こ れ は 結 論 を 否 定 し て,仮 定 の 中 の 矛 盾 を 見 つ け る と い う 方 法 で あ る 。 自 動 証 明 で は こ の 方 法 を 利 用 し て,反 例 を 見 つ け る 。 先 の 例 で,(g)を 証 明 し た い と き に,(g)の 否 定 を 仮 定 し,こ れ が 矛 盾 を 導 び け ば(g)の 成 立 を 主 張 す る 。 こ の 反 証 の 過 程 を ま ず 示 そ う。
(SO)←Gr翫nd.Father(TARO,ICHIRO)
TAROがICHIROの 祖 父 で な い こ と を 示 す に は(a)の 公 理 に よれ ば,TARO の 子 で,ICHIROの 父 親 が 存 在 し な い こ と,つ ま り'
(S1)←Father(TARO,y>,Father(y,ICHIRO)を 示 せ ぽ よ い こ と が わ か るo
(S1)の 成 立 を 示 す に は,ま ずFather(TARO,ツ)な る 夕 が 誰 で あ る か を 求 め,そ のyがFather(y,ICHIRO)の 成 立 を 示 せ な い か,逆 にFather〈 ツ, ICHIRO)を 満 た すyはFather(TARO,y)を 満 足 し な け れ ば よ い 。 と こ ろ が,(f1)に よ っ てFather(TARO,ッ)を 満 た す ッ はJIROで あ る こ と が 証
明 さ れ る か ら
●
傷 害 保 険 デ ー タベ ース の質 問応 答 シ ステ ムを 試 作 して 73
(S2)←Father(JIRO,ICHIRO)
が 残 さ れ る 。 し か し,こ れ も(f2)に よ っ て 証 明 さ れ て し ま う。 だ か ら(S1)の 反 例 はyがJIROで あ る 。 よ っ てGrand‑Father(TARO,ICHIRO)で な い
と し た .(SO)は 矛 盾 で あ る こ と が 示 さ れ た 。 ゆ え に,Grand・Father(TARO, ICHIRO)の 成 立 が 証 明 さ れ る 。
ロ
以 上 の手 順 を 自動 的 に 行 う方 法 はJ.A.Robinsonの 導 出原 理 ど して 知 られ て い る[5]。
実 はRobinsonは ホ ー ソ節 に 限定 しな い 方 法 を提 案 した のだ が,ホ ー ソ節 に 限 定 す る と証 明 の 手 順 を 直 線 的 に進 め る こ とが で きて,証 明 の 制 御 が 可 能 にな る点 で 有 益 で あ る。 この よ うな プ ロ グ ラ ム言 語 がPROLOGと して最 近 提 案 さ れ て い る。 工 業 技 術 院 の電 子 技 術 総 合 研 究 所 に は,PROLOGの マ ル セ イ ユ版
〔10〕 エ・ジ ンバ ラ版[12]が あ る。 筆 者 は こ の うち マ ル セ イ ユ版 のPROLOG を 当大 学 のCOSMO700Sに 移 殖 中 で あ る。
また ホ ー ソ節 の応 用 に つ い て はKwalskiの 本 に5]に 詳 し い。
4.保 険 約 款 の 述 語 論 理 表 現 1.述 語 の 選 定
PROLOGで は,節 の 排 列 は 各 節 が ひ と つ ず つ 持 つ 結 論 の 述 語 名 で ま と め ら れ て 並 べ られ て い る 。 だ か ら,言 明 な ど の 事 実 情 報 を 表 わ す 節 の 集 合 は 同 じ述 語 名 ご と に ま と め て 並 べ ら れ る だ け で あ る か ら,リ レ ー シ ョ ナ ル デ ー タ ベ ー ス の 関 係 と 同 じ構 造 を し て い る と考 え て よ い 。 こ の 観 点 か ら 述 語 は 関 係 の ス キ ー マ と 同 一 視 で き る 。 つ ま り述 語 の 引 数 の 選 択 は,デ ー タ ベ ー ス の 設 計 問 題 と 同 様 に な る 。 第1章 の 結 果 を 利 用 し て,保 険 約 款 の 述 語 論 理 表 現 へ の 翻 訳 に 必 要 な 述 語 を 用 意 す る 。
(r1),(r2),(r3),(i1),(i2),(i3)よ り以 下 の よ うに 定 め よ う。
(P1)保 険 契 約@,4,ρ,ノ,乃,な,勿,ノ,の
π:契 約 番 号'S:保 険 期 間 初 目
g:保 険 の 契 約 者'6:保 険 期 間 終 了 日
ρ:被 保 険 者 ノ:入 院 保 険 金 日 額 7:死 亡 保 険 金 受 取 人 ム 契 約 日
々:保 険 金 額
主 キ ー:@)か(4,ρ,7,ん,お,'θ,ブ,の (P2)認 定 済 事 故(ρ,ち)
ρ:被 災 者(被 保 険 者 に 一 致 す る) 渉o:事 故 日(必 要 な ら 時 間 も 含 ま せ る) 主 キ ー:(ρ,ち)
(P3)支 払 済 後 遺 障 害 保 険 金 合 計@,'o,の
%:契 約 番 号 ち:被 保 険 者 の 認 定 済 の 事 故 日 れ 支 払 済 後 遺 障 害 保 険 金 合 計 額
主 キ ー:@,ち) (P4)入 院(ρ,ち,'、,ち)
ρ:入 院 患 者
彦o:入 院 の 直 接 原 因 で あ る 認 定 済 の 事 故 日 ち:入 院 初 日 ち:退 院 日
主 キ ー:(ρ,'o,ち,ち) (P5)後 遺 障 害(ρ,∫o,'3,α)
ρ:障 害 者 α:後 遺 障 害 の 換 算 比 率 合 計 'o:後 遺 障 害 の 直 接 原 因 で あ る 認 定 済 の 事 故 日 ち:後 遺 障 害 の 認 定 日
主 キ ー;(ρ,ち,彦3) (P6)死 亡(ρ,ち,彦 ∂
ρ:死 亡 者 渉4:死 亡 日
∫o:死 亡 の 直 接 原 因 で あ る 認 定 済 の 事 故 日 主 キ ー:(ρ,'o)
主 な 述 語 は 以 上 の6個 で あ る 。 そ の 他 に 必 要 と な る 述 語 は 各 条 文 の 翻 訳 で 導 入 す る 。
傷 害保 険 デ ー タベ ー ス の質 問 応 答 シ ステ ムを試 作 して 75 2.条 文 の 述 語 表 現
〔第1条 第1項 〕
こ の 条 項 は,保 険 契 約 に よ っ て 被 保 険 者 とな っ た 者 が,契 約 期 間 中 に,急 激 か つ 偶 然 な 外 来 の 事 故 に よ っ て 傷 害 を 受 け た な ら,こ の 約 款 に 従 い 保 険 金 を 支 払 う こ と を 述 べ て い る。 こ の 場 合,特 に 「約 款 に 従 し)」を 文 字 ど う りに 訳 す わ け に は い か な い 。 こ れ は 保 険 金 を 修 飾 す る と考 え ら れ,特 に 誰 に い く ら支 払 う 何 の 保 険 金 か を 特 定 す る役 目 を 持 っ て い る 。 従 っ て こ れ も 条 件 と考 え る の が 妥
当 で 以 下 の よ うに 翻 訳 し た 。
(a1‑1>保 険 支 払 責 任(〃)← 保 険 契 約@,g,ρ,7,々,お,勿,ノ,の,認 定 済 事 故(ρ,ち),伽 ≦'0),(ち ≦'θ),傷 害 を 受 け る(ρ,
≠。),約 款 に よ る 保 険 計 算@,κ,y,9)
(a1‑2)認 定 済 事 故(ρ,'。)← 急 激 か つ 偶 然 な 外 来 の 事 故(ρ,'。),第3条 を 満 た さ な い(ρ,'o)
(a1‑3)傷 害 を 受 け る(ρ,'o)← 入 院(ρ,ち,'三,ち) (a1‑4)傷 害 を 受 け る(ρ,'o)← 後 遺 障 害(ρ,'o,ら,α) (a1‑5)傷 害 を 受 け る(ρ,'。)← 死 亡(ρ,≠o,'4)
(a1‑6)約 款 に ょ る 保 険 計 算@,ρ,ッ,入 院 保 険 金)← 入 院 保 険 金@,ρ,ッ, '。,'1,ち)
(a1‑7)約 款 に よ る 保 険 計 算@,ρ,y,後 遺 障 害 保 険 金)← 後 遺 障 害 保 険 金@, ρ,y,ち,'3)
(a1‑8)約 款 に よ る 保 険 計 算@,7,ッ,死 亡 保 険 金)← 死 亡 保 険 金(%,ア,y) (a1‑1)に よ っ て,第1条1項 の 主 文 が 表 現 さ れ,(a1‑2),…,(a1追)は 主 文 で 使 わ れ た 述 語 の 定 義 で あ る 。 た と え ぽ,「 傷 害 を 受 け る(ρ,'o)」 と は 入 院(ρ,
♂0,ち,ち)す る こ と か,後 遺 障 害(ρ,'0,'3,α)を 受 け る こ と か,死 亡(ρ,'0,≠4) す る こ と で あ る 。 同 様 に 「約 款 に よ る 保 険 計 算@,%y,2)」 は 傷 害 の 種 類 に 対 応 し て,支 払 の 名 目 が 入 院 保 険 金 で あ る か,後 遺 障 害 保 険 金 で あ る か,死 亡 保 険 金 で あ る か を 示 し て い る 。
〔第3条 第1項 〕
こ の 条 文 は,述 語 「第3条 を 満 た さ な い(ρ,'。)」 を 定 義 す る 部 分 で あ る 。 第 3条 を 満 た さ な い と い う こ と は,こ の1項 の 中 に あ る13個 の す べ て の 条 件 に 当
て は ま ら な い こ と で あ る か ら,ρ の'。 で 起 こ し た 事 故 は 第3条1項 の(1)に も 当 らな い し,(2)に も 当 ら な い し,…,(13)に も 当 ら な い と の こ と に 等 し い 。 これ ら の 各 条 件 は 複 雑 す ぎ る 内 容 を 持 っ て い る こ と,さ ら に,こ れ は 入 力 部 分
』の 情 報 で あ っ て,、計 算 機 内 で 処 理 さ せ る よ り,情 報 の 入 力 者 に 判 定 さ せ る こ と
が 望 ま し い の で,条 件 を さ ら に 分 解 しな い で お く。 つ ま り以 下 の 式 とす る。
(a3‑1)第3条 を 満 た さ な い(ρ,'o)
← 第3条1項(1)で な い(ρ,≠ 。),第3条1項(2)で な い(ρ,'o),第3 条1項(3)で な い(ρ,'⑪),第3条1項(4)で な い(ρ,'。),…, 第3条1項(13)で な い(ρ,'。)
〔第5条 〕
こ の 条 文 は 死 亡 保 険 の 支 払 に つ い て 述 べ ベ て い る か ら,述 藷 「死 亡 保 険 金 (η,7,ッ)」 を 定 義 す れ ぽ よ い 。
(a5‑1)死 亡 保 険 金@,7,ッ)
← 保 険 契 約(η,σ,ρ,7,ん,お,'θ,ブ,の,認 定 済 事 故(ρ,'。 〉,(彦s≦≦'。), ('o≦'6),死 亡(ρ,'o,'4),('4≦ ≠。+180),支 払 済 後 遺 保 険 金 合 計 (π,ρ,'o,の,(y≡ …ん一の
こ の 式 中 の(y竃 ん一 の は,ん か ら げ を 引 い た 値 の タ へ の 代 入 を 表 わ す と す るo
〔第6条 〕
こ の 条 文 は 後 遺 障 害 保 険 の 支 払 に つ い て 述 べ て い る か ら,述 語 「後 遺 障 害 保 険 金@,ρ,夕,ち,≠3)」 を 定 義 す れ ば よ い 。
(a6‑1>後 遺 障 害 保 険 金@,ρ,ッ,≠o,'3)
← 保 険 契 約@,g,ρ,7,ん,お,詑,ブ,の,認 定 済 事 故(ρ,ち),(だ ≦'。),
傷 害 保 険 デ ー タベ ー スの 質 問 応 答 シ ス テ ムを試 作 して 77
(≠o≦'θ),後 遺 障 害(ρ,'。,'3,α),('3,≦'o+180),支 払 済 後 遣 障 害 保 険 金 合 計(%,渉o,Z),(ッ 聖 α*ん ノ100),(y+1≦ た)
(a6‑2)後 遺 障 害 保 険 金@,ρ,ッ,ち,∫3)'
← 保 険 契 約@,4,ρ,7,ん,お,'6,ノ,の,認 定 済 事 故(ρ,勾,('s≦ 勾, (渉o≦≠θ),後 遺 障 害(ρ,∫o,渉3,α),('3≦'o+180),支 払 済 後 遺 障 害 保 険 金 合 計@,'o,1),(2≡ α*ん1100),(1<ん),(々<9+1),(y霞 々‑1>
後 遺 障 害 保 険 金 は 複 数 回 支 払 う こ と が 可 能 で あ る が,そ れ ら の 合 計 額 は 保 険 金 を 越 え る こ と が で き な い 。 式(a6‑1)は 越 え な い と き の 式,(a6‑2)は 保 険 金 を 越 え た と き は,保 険 金 額 に 一 致 す る ま で の 金 額 に な る よ うに ツ を 決 め る 式 。 第6条 の 各 項 を ば ら ば ら に 翻 訳 す る よ りは 一 括 し て 上 の よ う に 表 わ す 式 の 方 が 簡 単 に な る し,理 解 容 易 で あ る 。
〔第7条 〕
こ の 条 文 は 入 院 保 険 金 の 支 払 い に つ い て 述 べ て い る か ら,述 語 「入 院 保 険 金
@,ρ,y,ち,'1,ち)」 を 定 義 す れ ば よ い 。 (a7‑1)入 院 保 険 金(%,ρ,y,ち'・,渉2)
← 保 険 契 約@,σ,ρ,7,々,お,'θ,ノ,の,認 定 済 事 故(ρ,渉o),('s≦ ち), (渉o≦≦'θ),入 院(ρ,'o,'1,ま2),(ち ≦ ∫o+180),(y≡(ち 一 ち+1)*ブ) (a7‑2)入 院 保 険 金@,ρ,夕,'o,'1,ち)
← 保 険 契 約@,σ,ρ,γ,ん,お,詑,ノ,渉),認 定 済 事 故(ρ,渉o),(≠s≦≦ 渉。), (渉o≦'θ),入 院(ρ,ち,̀、,ち),(≠ 、<≠o+180),(彦 。+180<ち),(y霞('。
+180一 ち+1)*ノ)
式(a7‑1)と 式(a7‑2)と の 違 い は 入 院 期 間 が 事 故 の 日 か ら180日 以 内 で あ る か ど うか で あ る。(a7」1)は 入 院 期 間 の 全 体 が 保 険 対 象 に な る が,(a7‑2)の 場 合 は 一 部 だ け が 対 象 と な る。
こ こ で,第7条2項 の 補 足 説 明 と し て,「 入 院 」 の 再 定 蓉 が 必 要 で あ る が, 入 力 時 の 判 断 に そ れ ら の 判 定 を ま か せ る こ と に す る 。 ま た 第3項 も割 愛 す る。
第4項 は こ れ ま で の 計 算 式 が 独 立 に 立 て られ て い る の で,自 動 的 に 満 た さ れ て
い る 。
5.傷 害 保 険 デ ー タ ベ ー ス 質 問 応 答 シ ス テ ム 1.概'略
こ こ で 示 そ う とす る,傷 害 保 険 デ ー タ ベ ー ス 質 問 応 答 シ ス テ ム をIDABAS (lnsurallceDAtaBaseandquestionAnsweringSystem>と 略 称 す る。IDABA は 主 に 次 の3成 分 か ら で き て い る 。
儀論劉)
こ れ らは 以 下 の 役 割 を担 っ て い る:
(1)デ ー タベ ー スは,保 険 契 約 情 報 や 事 故 情 報 な ど の フ ァイ ル で あ り,事 実 を記 録 して い る。
(2)知 識 ベ ース は,事 実 とい うよ りは,そ れ ら事 実 の 関連 性 を 一 般 的 に 記 述 した 部分 で これ は デ ー タ と よば れ ず,知 識 と よぼ れ る。
(3)推 論機 構 は,知 識 ベ ー ス に記 述 され た 情 報 を 用 い て,事 実 デ ー タ の 積 み 上 げ を実 施す る部 分 で あ り,そ の 形 式 的 動 作 は 仮 説 の証 明 で あ って,証 明, シ ス テ ム と も よば れ て い る。
デ ー タ ベ ー ス は さ ら に3つ に 分 類 さ れ るo (DB1)パ ー マ ネ ソ ト ・ フ ァ イ ル
・保 険 契 約 フ ァ イ ル(CONT)
・支 払 済 後 遺 障 害 保 険 金 合 計 フ ァ イ ル(PAYH) (DB2)ト ラ ン ザ ク シ ョ ソ 。フ ァ イ ル
・第3条 項 目 入 力 フ ァ イ ル(31N)
・事 故 入 力 フ ァ イ ル(ACCI)
・入 院 フ ァ イ ル(HOSP)
・後 遺 障 害 フ ァ イ ル(HCAP)
傷 害 保 険 デー タベ ー スの 質 問応 答 シ ステ ムを試 作 して
・死 亡 フ ァ イ ル(DATH) (DB3)テ ン ポ ラ リ ・ フ ァ イ ル
・認 定 済 事 故 フ ァ イ ル(ABLE)
・入 院 保 険 金 フ ァ イ ル(CALH)
・後 遺 障 害 保 険 金 フ ァ イ ル(CALC)
・死 亡 保 険 金 フ ァ イ ル(CALD)
・約 款 に よ る 保 険 計 算 フ ァ イ ル(COMP)
・第3条 を 満 た さ な い フ ァ イ ル(NOT3)
・保 険 支 払 責 任 フ ァ イ ル(PAY)
79
こ れ ら の す べ て の フ ァ イ ル は 対 応 す る述 語 の パ ラ メ ー タ と 同 じ形 式 に し て お く。
知 識 ベ ー ス は 傷 害 保 険 約 款 の 内容 を計 算 機 で処 理 で ぎ る よ うに述 語 論理 表 現 に した4章 の(a1)〜(a7)ま で の式 の 集 合 で あ るoこ れ らは 推 論 機 構 か ら 見 る と,公 理 と よば れ て い る。 つ ま り保 険 約 款 は デ ー タ ベ ース の 動 き につ い て の公 理 系 を 定 義 した も ので,知 識 ベ ー スは そ の記 録 の集 合 で あ る。
推 論 機 構 は 基 本 的 に は,言 語PROLOGと 同 じ く導 出 原 理 を 使 い 縦 型 探 索 に よ る証 明 を 実 行 す る も の とす る。 しか し,こ の機 構 は 主 に デ ー タベ ー ス を操 作 す るた め の,デ ー タベ ー ス上 に 副 作 用 を もつ 述 語 を 多 く持 つ こ とに な る。 特 に 次 の要 請 は 必 要 で あ る。
(req1)推 論 に必 要 な デ ー タベ ー ス 中 の フ ァイ ル 情 報 を 節 と して利 用 す るた め,推 論 の実 行 に 先 立 っ て指 定 で ぎ る こ と。
(req2)縦 型 探 索 に よ るひ とつ の 証 明が 終 るた び に,そ の証 明 に 使 わ れ た 中 間 結 果 の うち,テ ソ ポ ラ リフ ァイ ルに 相 当す る結 果 を該 当す る フ ァ イ ル に 追 加 で き る こ と。
以 上 の全 体 の 情 報 関連 図 を 図4に 示 す 。
ぐ語倒媚趣蟻e謬顛鐘
K τ
醤+粗纒瞳粥思懸露閂芝OQ 娼趣迷口録O日くQ 姻醒迷脚置瑚Q日くQ 姻纒迷纒く口日くO
卜 卜 邸 付
報締焼製鵬国日笛く
一
宥 需
︒ゆ胴に
蝋3娼昆艇鞭e④轟
KIて露畢砲に鰍Q
な器訳蒋杓照思→1
鎚奨鰐轄 口隊↑<自 奪姻謎迷蜘置瑚灘嵐誰枢出トく畠 溢蹄e※︽饗敏曜い灸誕瀬一QQ<
騰z 繊畏
銅K山ωO 鰍臨Q興継謎 5祐惣冨癒為幕→e櫓‑灸心玲約煙戸
奏馨襲e&煙赫︹
隠脚罵駕Q騨婁惣小ー
斑 eロα︿国く(口
畔
・ 傷 害 保 険 デ ー タベ ー スの質 問応 答 シス テ ム を試 作 して 81
2.例 ・題1(全 支 払 リ ス トの 作 成)
デ ー タ ベ ー ス 中 の 保 険 契 約(CONTフ ァ イ ル)と 事 故 情 報 の 入 力 フ ァ イ ル (NOT3,ACCIフ ァ イ ル)さ ら に,傷 害 惜 報 に よ っ て 作 成 さ,れた,入 力 フ ァ イ ル(HOSP,HCAP,DATHフ ァ イ ル)と を 基 に し て,こ れ ら の デ ー タ の 中 で, 支 払 責 任 が あ る 保 険 契 約 の 全 リス トを 作 成 し た い 。 そ の た め に どん な 指 示 を こ
の シ ス テ ム に 与 え る か?
(解 答)
(q1)ACTIVATE:CONT,NOT3,ACCI,HOSP,HCAP,DATH,PATH 値2)← 保 険 支 払 責 任@),ALL
以 上 の 指 示 だ け で よ い 。
ACTIVATE:〈 フ ァ イ ル 名 〉,… ・
は,フ ァ イ ル 中 の デ ー タ を 推 論 機 構 が 利 用 で き る よ うに す る 宣 言 で あ る 。 こ れ に よ っ て デ ー タ ベ ー ス 中 の デ ー タ を,そ の デ ー タ の フ ァ イ ル 名 と 対 応 す る 述 語
と 関 連 さ せ る 訳 で あ る 。
質 問 の 中 の 最 後 の 述 語ALLは,質 問 を 満 足 す る 答 を す べ て 求 め る た め に 用 い ら れ る 。 こ の 指 定 に よ っ て,条 件 を 満 た す パ ラ メ ー タ 値 を 述 謡 名 に 対 応 す る フ ァ イ ル に 記 録 し,強 制 的 に そ の 満 た した 条 件 に 合 格 しな か っ た も の と す る 働 ら き が あ る た め に,解 を 全 部 求 め る こ と が で き る 。
以 下 に こ の 質 問 の 実 行 を 示 す 。(q2)に よ っ て,こ の 述 語 を 節 の 先 頭 に も つ 知 識 ベ ー ス 中 の 節 が 探 索 さ れ る 。 そ の よ う な 節 は(a1‑1)の 名 前 の み で あ り,こ の 節 と の 問 で,パ ラ メ ー タ の 名 前 が 一 致 す る よ う に(a1‑1)の 名 前 が 変 え ら れ る 。 こ の 場 合 は,%の み で,π は す で に 一 致 し て い る か ら こ の ま ま で(q1)の 保 険 支 払 責 任(〃)に(a1‑1)が 代 入 さ れ て,(q3)に な る:
(q3)・ ← 保 険 契 約(π,g,ρ,7,々,お,渉 θ,ブ,彦),認 定 済 事 故(ρ,ち),('s≦'。), (ち≦≦ 紛,傷 害 を 受 け る(ρ,ち),約 款 に よ る 保 険 計 算@,錫 ッ,2),ALL.
つ ま り,(q2)の 質 問 は,知 識 ベ ー ス 中 の 公 理 に よ っ て,(q3)の よ う に 変 換 さ れ る 。
こ の式 を 左 か ら順 に見 て い く と,保 険 契 約 はCONTフ ァイ ル に あ る。 そ の 中 の 最 初 の デ ー タ を この パ ラ メ ー タの 値 と して,こ の 式 中 の 同 じパ ラ ヌ ー汐 を 全 部 対 応 す る値 に書 き換 え,保 険 契 約 を 取 除 く。
CONTフ ァ イ ル
列 列 ρ レ1海 レ・レ・け レ
12 中中田田
木田鈴山
田田山山 100万
100万
9回‑←1
10・
20
6,000円 6,00G円
‑←‑
CONTフ ァ イ ル が こ の よ うで あ っ た ら,(q3)は 次 の よ うに な る:
(q4)← 認 定 済 事 故(鈴 木,ち),(2≦'。),('。 ≦10),傷 害 を 受 け る(鈴 木,'。), 約 款 に よ る 保 険 計 算(1,κ,ッ,g),ALL.
次 の ス テ ッ プ は,認 定 済 事 故 の 中 か ら,そ の 第1パ ラ メ ー タ の 値 が 鈴 木 で あ る デ ー タ をABLEフ ァ イ ル 中 か ら 探 索 す る こ と に な る。 と こ ろ が,こ のABLE フ ァ イ ル はACTIVATE宣 言 さ れ て い な い の で,ま だ 存 在 して い な い 。 従 っ て,公 理 に よ っ て そ れ を 作 り出 す 作 業 を 行 う こ と に な る 。 つ ま り,(a1‑2)の 公 理 が 使 わ れ て,(q4>は(q5>に 変 換 さ れ る:
(q5)← 急 激 か つ 偶 然 な 外 来 の 事 故(鈴 木,渉o),第3条 を 満 た さ な い(鈴 木,
≠。),(2≦ ≠o),(ち≦10),傷 害 を 受 け る(鈴 木,'o),約 款 に よ る 保 険 計 算(1,κ,y,g),ALL.
NOT3,ACCエ フ ァ イ ル は 存 在 す る か ら,そ の 中 で の 鈴 木 の 事 故 情 報 を 探 し 出 す 。 も し そ の 情 報 が な け れ ば(q4)か ら(q3)へ と も ど り,(q3)でCONTフ
ァ イ ル 中 の 新 し い デ ー タ を 保 険 契 約 に セ ッ トに し て 再 び(q4),(q5)の 手 続 に 至 る 。 こ の 操 作 を バ ッ ク ト ラ ジキ ソ グ と い う。 し か し,こ こ で は 鈴 木 の5日 の 事 故 情 報 が あ っ た と し よ う。 つ ま り(q6)を 得 る;
(q6)←(2≦5),(5≦10),傷 害 を 受 け る(鈴 木,5),約 款 に よ る 保 険 計 算(1, κ,夕,9),ALL.
(2≦5)と(5≦10)は 成 立 す る か ら,
(q7)← 傷 害 を 受 け る(鈴 木,5),約 款 に よ る 保 険 計 算(1,κ,夕,g),ALL.
と な る 。 こ こ で 公 理(a1‑3),(a1‑4>,(a1‑5)を 試 み て う ま くデ ー タ を 見 つ け た
傷 害 保 険 デ ー タベ ー スの質 問応 答 シ ステ ムを 試 作 して
も の を 選 択 す る 。
(q8)← 入 院(鈴 木,5,'1,ち),約 款 に よ る 保 険 計 算(1,κ,y,9),ALL.
で う ま く,入 院 デ ー タ をHOSPフ ァ イ ル の 中 で 見 つ け た とす る 。 つ ま り HOSPフ ァ イ ル
ρ '0 ' 渉2
83
鈴利 ・1・ 睡
1 1
こ れ に よ っ て,
(q9)← 約 款 に よ る 険 保 計 算(1,角y,g),ALL.
を 得 る こ と が で き る。(q9)は,契 約No.1の 保 険 で κ に ッ 円 を9の 名 目 で 保 険 金 を 支 払 わ ね ぽ な ら な い こ と が わ か る 。 こ の κ,y,9を 「約 款 に よ る 保 険 計 算 」 で 見 つ け 出 せ ぽ よ い 。.
こ れ に は,公 理(a1‑6)が 適 用 さ れ (q10)← 入 院 保 険 金(1,ρ,ッ,'。,ち,ち),ALL.
を 計 算,つ ま り さ ら に 公 理 を 適 用 し続 け る こ と に な る。(a7‑1)の 公 理 の 適 用 を 受 け て,
(q11)← 保 険 契 約(1,4,ρ,グ,々,'3,'θ,ノ,'),認 定 済 事 故(ρ,渉 。),('5≦'o), (ち≦'6),入 院(ρ,ち,ち,'2),(∫2≦'o+180),(y≡('2‑'、+1)*の,ALL
を 得 る 。 こ こ か ら は 繰 返 し に な る が,CONTフ ァ イ ル を 調 べ る こ と に な る 。 しか し,今 回 は 主 キ ー の 値 が 決 定 し て い る の で,直 ち に そ の デ ー タ を 検 索 で き る 。
(p12)← 認 定 済 事 故(鈴 木,'。 〉,(2≦ ≠o),('。≦10),入 院(鈴 木,'。,ち,'2>, ('2≦'o十180),(y≡ 署('2‑≠1十1)*6000),ALL
が 得 ら れ る。 こ れ もABLEフ ァ イ ル よ り さ ら に,
(q13)← 入 院(鈴 木,5,'1,ち),(ち ≦5+180),(夕 ≡('2一 彦1+1)*6000),ALL と 変 形 さ れ,HOSPフ ァ イ ル の 中 に"鈴 木 の5日 の 認 定 済 事 故 に よ る 入 院 情
報"を 探 す 。 こ れ は(鈴 木,5,5,25)で あ っ た か ら,..
(q14)←(25≦5十180>,(y≡ ≡(25‑5十1)*6000),ALL.
こ う し て, (q15)← 必L]しL
を 得 る こ と に な る が,以 上 に よ っ て,(q9)の κ,y,9が 定 ま っ た 訳 で あ る。
つ ま り,κ ≒ 鈴 木,ッ=126000,2=入 院 保 険 金 で あ る 。 す な わ ち,「 契 約No.
1の 保 険 契 約 に よ っ て,鈴 木 さ ん に 入 院 保 険 金 と し て,126,000円 支 払 う こ と」
が 約 款 に よ っ て 計 算 さ れ た 。 こ の 計 算 に よ り,,公 理(a1‑1)はPAY、 フ ァ イ ル に 保 険 契 約 番 号%=1を 記 録 す る 。ALL指 定 に よ り,π=2,3,… が そ れ ぞ れ 支 払 うべ き か ど う か が 以 上 の 手 順 の よ うに 判 定 さ れ る 。 こ う し て,CONTの す べ て の デ ー タ に つ い て 判 定 が す ん だ と き に,PAYフ ァ イ ル に 支 払 うべ ・き リ
ス トが 完 成 し て い る 。
3.例 題2(一 般 的 質 問)
あ る被 保 険 者 が,保 険 の契 約 期 間 が1日 か ら100日 で あ った と き,そ の 最終 日に 事 故 に あ った が,そ の後 特 に 変 った こ と もな く50日 が経 過 して,病 死 し た 。 そ の原 因 が そ の 事 故 に よる もの とわ か っ た が,保 険 金 の 支払 を 受 け られ る か?た だ し,そ の事 故 は 認 定 済 と して よい 。
(解 答)
こ の 場 合 に は あ る 被 保 険 者 が 事 故 に あ っ た と き の 話 だ か ら,デ ー タ ベ ー ス 中 の デ ー タ を 使 う こ と は 意 味 を も た な い 。 そ れ で も こ の 質 問 に 答 え る こ と が で き る 。 次 の よ う に 質 問 を 作 る 。 た だ し,不 足 の 情 報 を 補 う。
(q16)保 険 契 約@,g,ρ,γ,ゐ,1,100,ノ,渉)←
(q17)認 定 済 事 故(ρ,100)←
(q18)死 亡(ρ,100,150)←
(q19)支 払 済 後 遺 障 害 保 険 金 合 計@,ρ,100,0)← ・ (q20)← 死 亡 保 険 金(%,グ,y),ANS@,7,y)
傷 害 保険 デ ー タベ ー ス の質 問 応 答 シ ステ ムを試 作 して 85
以 上 の 質 問 に よ っ て,ANSフ ァ イ ル に 値 が 何 か(こ の 場 合 は@,ノ,ん 一 〇)と な る)入 っ て い れ ぽ,支 払 を 受 け る こ と が で き る 。
6.本 シ ス テ ム(IDABAS)の 特 徴 と 考 察 1.特 徴 に つ い て
〔ソ フ トウエ ア 工 学 上 の特 徴 〕
本 シ ス テ ム の 開 発 は デ ー タ ベ ース シ ス テ ム と 自動 推 論 機 構 の 上 に,知 識 ベ ー ス を 書 き込 む と い う方 法 で行 なわ れ た 。 そ の た め に,COBOLプ ロ グ ラ ム に ょ る開 発 に比 較 し て,シ ス テ ム の把 握 が ず っ と容易 に な った 。 ま た シ ス テ ム の応 用 上 の基 本 的 機 能 の 定義 が 知 識 ベ ース の み に 限 られ て い る こ と も,シ ス テ ムの 維 持 に 便 利 で あ る。 この知 識 ベ ー ス の 内 容 を 変 え る こ とに よ っ て,シ ス テ ム の 基 本 的 機 能 を い くらで も変 え る こ と が で き る。 も ち ろ ん こ の変 更 は 利 用 者 が 電 子 計 算 機 の専 門 家 に 頼 らず に 容 易 に行 な え る点 で,シ ス テ ム の開 発 方式 の 点 で 意 味 が あ る。
〔非 手 続 言 語〕
COBOLな ど の言 語 は 手 続 言 語 と よば れ て い る。 そ れ は,シ ス テ ム の動 きを プ ロ グ ラ ムす る とい うよ り,シ ス テ ム を構 成 す る計 算 機 が ど う動 くべ き か を プ ロ グラ ムす る とこ ろ に 重 点 が あ る命 令 系 だ か らで あ る。 こ れ に 対 し非 手 続 言 語 は,計 算 機 の 具 体 的 個 々.の動作 よ りも,そ の結 果 どの ような効 用を得 る ことが で き るか に 重 点 が あ る。
利 用 老 は,計 算 機 が 動 い て 得 られ る結 果 を要 求 して い るか ら,で き るだ け 計 算 機 の動 い て い る姿 は 隠 され るべ きで あ る。 述 語 論 理 は この 要 請 にふ さ わ し く,計 算 機 を 完 全 な ブ ラ ッ クボ ッ クス に して しま う。
述 語 論 理 の プ ロ グ ラ ム が非 手 続 的 に な る の は,手 続 的 な 部 分 をす べ て 推 論 機 構 に 委 ね て しま って い る と考 え られ る。 こ の部 分 に つ い て は 利 用 者 に とっ て本 質 的 な 部 分 で は な い か ら,専 門 家 の製 作 に まか さ れ る こ とに な る。 専 門家 は,
こ の推 論 機 構 が簡 潔 で 効 率 的 に 実 行 され る よ う作 る こ とが 仕 事 で あ る。
』
こ の よ うに 論 理 型 の言 語 は"何 を"と."ど うす る"の 部 分 を 明確 に分 離 して, 利 用 者 と専 門 家 の分 業 を 進 め,ソ フ トの 開 発 と保 守 に 大 き く寄 与 す る で あ ろ
う。
〔論 理 式 の 理 解 容 易 性 〕
論 理 表 現 は応 用 分 野 に よ っ ては,表 現 上 に 問 題 が残 って い る。 これ は 人 間 が 日常 使 って い る 「自然 言 語」 ほ どの表 現 力 は な い 。 そ れ で もあ る程 度 の 成 果 は 上 げ られ て い る[7][8]。
論 理 表 現 で,こ の よ うな試 作 は 水 谷 の 法令 事 柄 検 索 シ ス テ ム 〔6〕,行政 情 報 シ ス テ ム研 究所 の条 例 検 索 シ ス テ ム[4]な どが あ る。
水 谷 の 法 令 検 索 の た め の形 式 言 語GLO〔7〕 は,述 語 論 理 表 現 な が ら,参 照 さ れ る意 味 を もつ 述 語 を 関 数 化 す る方 法 で,意 味 の 階 層 化 に成 功 し,こ れ を用
り
い て 特 許 法 の事 柄 検 索 シス テ ム[6]完 成 させ た 。 行政 情 報 シス テ ム研 究 所 の条 例 検 索 シ ス テ ム[4コ は,述 語 論 理 を 数 学 的 形 態 の ま ま応 用 して い るた め,事 柄 の 参 照 や,階 層 的表 現 が で きな い 。 さ ら に 問題 が あ る点 は,定 義 が 論理 式 で 書 か れ て い て も,証 明 に な る と節表 現 に な お さ な け れ ば な らず,こ の 変換 に よ っ て,利 用 者 が 証 明 の プ ロセ ス に 介 入 で き に く くな っ て い る。
IDABASで は,最 初 か ら節 表 現,そ れ もホ ール 節 で記 述 し て い る の で,こ の よ うな 問 題 は 起 こ らな い。 か え っ て証 明 の 順 序 を制 御 で き る よ うな ホ ー ソ節 表 現 を 採 用 した 。 表 現 の能 力 に っ い ては 後 者 と ま った く同 様 で あ る。 た だ 節 の 記 法 上 に お い て は,← 記 号 を利 用 す る こ とが,理 解 を 助 け て い る こ とが わ か っ たo
た とえ ば,次 の2つ の 節 は 同 値 で あ る=
・41>五2>1B五VIB2 ん112← β、,β2
こ の よ うに 論 理 ゐ条 件 と結 論 を 明 らか に す る こ とは理 解 を助 け て い る。
6
傷 害 保 険 デー タ ベ ー スの質 問 応 答 シ ステ ム を試 作 して87
2.考 察 に つ い て
〔PROLOG〕
IDABASは,PROLOG言 語 を 参 考 に 作 ら れ た が,PROLOGの 一 部 分 し か 利 用 し て い な い 。PROLOGは リ ス トの 表 現 を 関 数 と し て 持 っ て い る の で,リ ス ト表 現 さ れ る対 象 に 対 す る 計 箕 力 は 強 力 で あ る 。 た と え ば,オ セ ロ の ゲ ー ム [9]さ え 記 述 し て い る 。IDABASは こ の リ ス トを 使 わ な い で 作 ら れ て い る 。
〔デ ー タベ ー ス と推 論 機 構 〕
関 係 デ ー タベ ー スに 推 論 機 構 を 附 加 した 研 究 は す で に 電 総 研 の古 川 に よ って な され て い る[3]。 これ は,証 明 の効 率 を上 げ る た め に,証 明 の プ ロセ スに 関 係 代 数 の 演 算 を 組 み 込 ん で い る。IDABASに は,ま だ こ の よ うな工 夫 は 入 っ て い な い の で,証 明効 率 は 非 常 に 悪 い。 しか し,以 下 に 示 す よ うな効 率 を 高 め る工 夫 は 容 易 に で き る もの で あ る。
n
㊧/一
公 理2
/
公理1
S
mxn×S回
θ
図5縦 型探索だ けの証明法
㊧
㊥
公理2
In×n回
第1ス テ ッ プ で 実 行
〉〔ヨ
〔i〕
公理1
r×s回
第2ス テ ップ で 実 行
〔i〕
図6分 割 しての証 明法
証 明 の 探 索 戦 略 は 普 通 縦 型 戦 略 が 用 い ら れ る が,ALL指 定 を す る 場 合 に は 横 型 戦 略 で も よ い 。 こ こ で は ス ミ ス ら が 用 い た 方 法[11]に 類 似 し た 工 夫 を し て み る 。 図5に 示 す 証 明 を 図6の よ う に 実 施 す れ ば,公 理1の 判 定 回 数 は 極 め て 少 な くな る 。 つ ま り7×3<魏 ×%×5で あ る。 こ こ に 勉,%,3は 各 デ ー 'タ ベ ー ス 中 の レ コ ー ドの 件 数
。7は 公 理2に お い て 出 力 さ れ る レ コ ー ドの 数 。 図6で は,第1ス テ ッ プ の 部 分 を 前 も っ てALL指 定 で 実 行 し,そ の 結 果 を 中 間 結 果 と し て 記 録 し て お き,第2ス テ ッ プ で これ を 利 用 す る 。 こ の7は 〃z×%
個 の チ ェ ッ ク の う ち,パ ス し て く る レ コ ー ドの 数 に 等 し い か ら,勉 ×%<7と な る こ とが 期 待 さ れ る。 従 っ て,第2ス テ ッ プ の 実 行 回 数 が 少 な く な る 。
こ の よ う な 工 夫 は,利 用 者 が 記 入 す る 知 識 デ ー タ ベ ー ス に,ALL指 定 を 入 れ る だ け で も 達 成 さ れ る ◎
こ こ で 論 じ ら れ る 工 夫 に は 限 りが な い 。 た と え ぽ,さ ら に 主 キ ー の 利 用 上 の 工 夫 な ど が 考 え ら れ る 。 こ れ ら は ス ミス ら に よ っ て す で に 関 係 デ ー タ ベ ー ス に お い て 文 献[11]が あ る 。
IDABASは,コ ッ ドのRelationalCalculus[2]と 類 似 点 が あ る。IDABAS の 各 公 理 をRelationalCalculus(関 係 計 算)で も 書 け る で あ ろ う。こ の 観 点 か ら 推 論 機 構 と,RelationalCalculusのprocessorと の 関 係 を 考 察 で き そ うだ 。
〔述 語 の パ ラ メ ー タ選 択 〕
IDABASの 設 計 上 に 最 も困 難 を 感 じた 点 は,こ の 述 語 の パ ラ メ ー タ選 択 問 題 で あ る。 も とも と,傷 害 保 険 約 款 を記 号論 理 に 表 現 す る こ とが 動 機 で あ った が,こ の問 題 が 関 係 デ ー タベ ー ス の 関 係 の設 計 と ま った く同等 の 問 題 であ る こ とに 気 がつ い た 。 そ の 観 点 か ら設 計 を 進 め て く る と,述 語 とパ ラ メ ー タ の両 方 の 選 択 が安 定 的 に な っ た の で,こ こに報 告 す る こ とに な った 。 実 際 に この よ う な 実 例 に 当 り,作 り上 げ られ た シ ス テ ムの 最 適 性 の考 察 は か な りに き ま ぐれ を 含 む も ので あ る。 また 約 款 に 忠 実 に し よ うとす れ ば,論 理 シ ス テ ムの 一 慣 性 に 無 駄 を 生 じさせ て い る の が,(a1‑1)で あ る。(q11)以 下 の 重 複 した 探 索 を 生 み 出 して い る。 約 款 を 逆 に,論 理 の 都 合 に合 せ て作 りな おす こ とも興 味 深 い こ と