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開水路流れの乱れに関する研究 第2報:粗度の異なる開水路床上の乱れ構造について: University of the Ryukyus Repository

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(1)

Title

開水路流れの乱れに関する研究 第2報:粗度の異なる開

水路床上の乱れ構造について

Author(s)

大成, 博文

Citation

琉球大学理工学部紀要. 工学篇 = Bulletin of Science &

Engineering Division, University of the Ryukyus.

Engineering(10): 101-126

Issue Date

1975-09-01

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12000/26606

(2)

開水路流れの乱れに関する研究

2

報:粗度の異なる開水路床上の乱れ構造について

大 成 博 文 ‘

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1.~事愉 1.乱れの定穣 きているといえる。 自然界の水流は、静かなたわやかな状態を常として

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の定義によれば、 「乱れ」 いるが、その内部縛造においては、絶えず、流体塊の (

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)

は、 「流体が、固体物質を通りすぎる 不規制変勧を繰り返していて、いわゆる乱流現象を呈 時に生ずる擾乱と流体同志のセン断とによって生ずる している。流体力学を源流として、土木工学に於いて 擾乱」とに区別きれ、前者は、壁面乱流

(

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-も、水理学を中心に、種々の流体に関する応用学問体

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、後者は、自由乱流

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と 系が、擁立きれてきたといえるが、乱流理論的追求は 称きれている。 そのいかなる分野に於いても、現象をより本質的に解 乱れ現象は、不規則過程であることから、時空間的 明する一手段として、今日、ますます、箪要になって 偶然量として、時空間座標内での取り扱いが可能であ 受付:1975年4月30日 る。時空間に於ける乱れの力学的性質を記述するうえ ・琉涼大学理工学部土木工学科 で、一様性

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時空間的に、座標原点を

(3)

102 大成:開水路流れの苦しれに関する研究 第2報:粗度の異なる開水路床上の乱れ構造について 自由にとっても、乱れの構造が変わらない性質)と、 体の変形に伴う応力(1i jのなす仕事量を考えると、その 等 方 性 (iso.tropic 座標軸方向に於いて、常に、乱れ 仕事量は、流体粒子の運動エネルギーの変化量、およ 精進が、同じである性質)の二つめ性質を考慮する必 ぴ、逸散賓と圧力とによる仕事量と粘性応力による仕 要がある。それらについて、一様性、非一様性、等方 事量とによって表わきれる。非圧縮性流体に於けるエ 性、非等方性のそれぞれ四者の組み合わせによる流れ ネルギ一方程式は、

(

5

)

式となる

Y

の分類が可能となる。 乱れに関する古典的研究は、 Hagenにはじまり、円 管内の流速の安定問題を取扱ったReynoldsの実験、 渦動拡散係数εを導入し、 Navier-Stokesの方程式を 線型化したBoussinesqの式、 Prantleおよび Karman の混合距理輸送理論等が、 代表的である。 その後、 Taylorによって、乱れを遇然量としてとらえ、統計的 一線性を求める研究が進められ、新局面をむかえた。 さらに、Kar皿加らによる、相関テンスルを用いた記 述、Kolmogorovの局所等方性理論へと発展し、一方で の計測技術の進展とも相侠って、等方性舌しれから、非 等方住吉しれの解明へとむかい、今日、その「ヴェール」 が、序々にはがきれつつある。 2.乱れの基礎式 流れの場の運動は、連続の式と運動方程式とによっ て、非圧縮性流体の場合に、次のように記述きれる。 θ 一一-u

=0

dx; ( 1 ) la a fP u

u.¥ a (du

du.¥ --u,u.

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(1) =運動エネルギーの変化量 (II)=総エネルギー輸送に於ける変化量 (111)=粘性応力による仕事量 (IV)=エネルギーi!散量

(

5

)

(5)式に (3)式を代入して、 (6)式の苦しれエネルギー方 程式が求まる。 1 dで--;

a

(p u;u;¥ .dIl, 一-U:U

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(6 ) du

1 dP eiu目 一一

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ν

一一一+F, d t ρ d x ; dxr -, ( 2 ) (6)式の両辺の各項の物理的意味は、以下の通りで (u; i方向の速度、 ρ:密度、 p:圧力、ν:動粘性 係数、 F;:外力) また、 Uj =Uj

+

U; (3 )

P

=p+

p' であることから、(2)、(3)式より、(4)式が求まる。

ρ

(

子。ま)=一子三(号

日)+F

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4

)

(2)、(4)式とでは、 (4)式に一ρ U iu

f

の乱れの応力 成分の付加があり、 Reynolds応力と呼ばれている。 重しれのエネルギ一方程式について考えよう。今、流 ある。 (1) =乱れ運動エネルギーの変化量 (II)=総エネルギーの乱れによる連続的拡散量 (111)=乱れセン断力を通じて平均流から輸送きれ たエネルギー量。あるいは、舌しれの生成量。 (IV)=乱れ運動に於ける粘性セン断応力による仕 事量。 (v) =乱れ運動によるエネルギー逸散量 II 実験装置および実験方法 1.実験水路 開水路流れの乱れ構造を実験的に解明するうえで、 完全な二次元定常流が保たれることが必要であり、そ のためには、すくなくとも、上下流端の影響を彼らな い程に十分流下臣殿が長い水路であること、および、

(4)

1ftU壁の影響を少なくするために幅広い水路であること 通過して、上流端より4 mの地点で、二次元定常流で の二条件が満たきれる必要がある。また、計測受感部 あることを確認して、計測を行なった。流量測定には、 への流下や操作に伴う振動や衝撃、漏電等には、とく ベンチュリーメーターと水銀傾斜マノメーターを使 に注意を要する。 用した。 25m水路は、非循環系であり、 1ftlJ壁、路床と 本実験には、

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に示すような二種類の鋼鉄製水 もにペンキ塗装仕上げである。整流槽内には、整流ア 路を採用した。 7m水路は、循環系であり、側壁は、 ミを6枚設置し、流下距隊12mの地点で計調IJを行なっ ペンキ塗装仕上げ、路床は、モルタル上をペンキ塗装 た。流量調節は、上流のパルプで行ないその測定は、 仕上げを行なったものである。送水は、下流端のサン 流下端の四角ゼキで行なった。 ドポンプによって行なわれ、整水槽、整流グリッドを 棚 門 出 車水タンク ポ イ ン ト ゲ ジ 初 回 l剖)()O 12。冊

四角ゼキ

Fig. 1 7 m Openchannel flume (up) and 25m Openchannel flume (down)

2

.

ホットフィルム涜遣計の検定 ホットフィルム流速計を用いての乱れ計調1Jに於ける 諸問題については、前報で述べたが11)ここでは、実際 にホットフィルム流速計を用いての検定実験について 述べる。検定には、

Fig.2

に示す段落ち水平噴流装置 を用いた。検定実験に於いて明らかにする必要がある のは、次の三点についてである。 (1)平均流速、乱れ速度の計測可能領域を明らかに すること。 (2) ホットフィルム流速計のセンサーは、連続的な 長時聞の計調肋g不可能であり、計測許容最低時間 を明らかにすること。 (3)センサープlトプの回復時聞を明らかにすること。 きらに、以下の七点について、計測操作上の留意点 が存在する。 (1) 流水の温度変動を極小にするため、計測開始前 に相当時間(本実験では、 30分-60分、 10分毎に 水温を調べた。)の流水を行う必要がある。 (2)流水の清浄化に努め、センサーに、糸クズ、ゴ ミ等が付着していないことを確かめる。 (3) 電気分解による気泡の発生を防止し、気泡がセ ンサーに付着していないことを確かめる。

(

4

)

流水に化学的物質が混入し、化学的反応の生起 がないようにすること。

(

5

)

全ての計測機器のアースを完全にし、雑音混入を 防じまた、リーク電流の発生にも注意を要する。 (6) ポンプ流量が一定であることを確かめる。 (7) 実験の反復、再現性を確認する。

(5)

第2報:組度の異なる開水路床上の乱れ構造について 大成:開水路流れの乱れに関する研究 104 Fig. 2 Horizontal jet caribrate equipment べることで検定した。それらの検定曲線をFig.3、 Fig.4に示す。検定に使用した、ホットフィルム流速 検定の方法は、センサーブループとピトー静圧管を 水平噴流ノズル中心線に添って設置し、同時平均流速 計とピトー静圧流速計の計調IJシステムダイアグラムを Fi

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5

に示す。検定曲線は、ほぽ、直線性示すととも に、 15秒以内では、変動量が少ないことを示している。 検定曲線を求める方法を用いた。再確認のために越流 量を量水槽で測定した。一方、乱れ速度の検定は、一定 平均流速のもとで、変動電圧のRMS値 (Root Mean Square Value) を時間的に追跡して、その変動を調

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20 1↓<110 10' Time t(sec) Statio calibrations of hotfilm probe 10' Fig.4

(6)

3

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実験条件 ⑧Pi tot total tube ⑮Hot fiJm prOYe senser ②白川町Junit② linearlizer③signal indieater (output・u.u;vii'"') (D.t.) Fig. 5 Diagram of hot film flow-meter caribulation with horizontal jet 開水路流れの乱れ構造と路床組度の対応を明らかに に示すような三種類の均一砂を路床にはりつけて変化 するうえで、開水路流れの基本的水理量である、Fr数 させた。それぞれの実験条件について、 Table. 1に Re数との相関性を知る必要がある。路床粗度は、Fig.6 示す。 ー 史

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Particle diameter d (阻) Fig. 6 Grain size distribution curve

(7)

106 大成:開水路流れの乱れに関する研究 第2報:粗度の異なる開水路床上の置しれ構造について

Table. 1 Experimental condition measured by hot film f10wmeter

流 量 木 探 木 路 幅 水 深 比水 路 幅 平均車連 蝿茸勾E フF←ト世 レイノルZ量 '檀週日贋 車連峰量 砂粒径 温It CASE Q H B

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.478 6.69X10' 2.23 11.69 3.90 13.9 FD-111 9250 3.88 40.0 10.31 59.60 1/135 0.967 1.90 X10' 5.31 11.23 3.90 12.9 FF-I 2580 2.14 48.7 22.76 24.76 1/6ω 0.541 4.38XIO' 1.87 13.24 2.20 13.2 FG-j 9260 iω ω.0 8.ω 46.30 1/6ω 0.661 1.71X10' 2.86 16.20 0.80 8.7 FM-j 9260

71 40.0 10.34 40.37 1/6ω 0.59

XI0' 2.77 14.56 滑面 7.1 lお 111.データ処理の手法 データ処理システムは、計調1)→記録→サンプリング →カードパンチ→計算の順であり、計算には、九州大 学大型電子計算機 (Facom230-60)を使用した。ス ベクトル計算の手法は、 Turkeyの方法に従った?以 下計算式を示す。 ① 平 均 流 速

u

m

=

t

z

U

1

(7 ) (N:データ数、 i=1, 2,……, N) ②確率密度分布

hま

(

P

{

U

-

d

2

u

<

U

<

U

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}

)

(8) ③乱れ強度 (Turbulentintensity)

N

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山 内

1

-N

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戸 川 (9 ) ⑨一次元スベクトル (One-demensionalspectrum)

F

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山引い

2

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⑩ウイ ンドー (Window) ④ ひ ず み 度 (Skewnessfactor)

s

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1(uiJm)3/伺 3 (10) ⑤とがり度 (Peakednessfactor)

21(u

- u

山 南

4 ⑥自己相関々数 (Auto-correlationfunction) 山

)

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u

u

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凶 (r=O, 1, 2,……, m, m:最大ずらし数) ⑦ 自 己 相 関 係 数 (Auto-correl

tioncoefficient) RR(rdt) =R(rdt)/R(O) (13) ⑥プリホワイトニング (Pre-whitening)

U

P

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j

U

-0.6

U

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(15) 丸 山/2dtm)=0.5剛 山 川 2434{ F(

記)仔借り

孔 (m/2dtm)=0. 4868F

(

)

+0. 5132F(

)

(16)

(8)

@復色 (Re-colouring)

F R( 0) =NFw( 0) /(1.36-1.20cos(211'/6m))

F R (k/2

t

.

tm) =F w (k/2

t

.

tm) / (1. 36 -1. 20 cos( 2r1l'/2m)) (17)

(m/2Atm)=Fw(m/2Atm)/(1.36-120cos(1 - L

)2π))

m ~乱れエネルギー密度 (Density of tubulent energy) F J (f)

=

F R ( r /2

t

.

tm) X f ⑬平均スケール (Macroscale) SMACRO=um ~ RR( r

t

.

t)

t

.

t γ=0 ⑬逸散スケール (Dissipationscale) (18) (19) SMICRO=um

t

.

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-RR( 2

t

.

t) (20) ⑮エネルギー逸散率 (Energydissipation ratio)

日E=15t刊~R

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(21) W 粗皮の異なる開水路床上の乱れ術進 開水路流れの乱れの研究には、各種の乱れ計調JI機器 が使用きれてきたが、そのうち先駆的なものは、total -head tubeを用いたIppenand Raichelen剖とホット フィルム流速計を用いたRichardson!)Raicl叫四日等 -26 -6 があげられる。我国に於いては、前者の total head tubeの改良型を用いた日野引の研究があり、最近に於 いて、岸ら7)や今本引の研究がある。 本研究は、これらの研究の成果を踏まえ、路床組度の 変化と対応する乱れ構造について焦点をあて、残きれ た問題点を明らかにしようとしたものである。 計 ~J に 使用したホットフィルム流速計は、 THERMO・SYEMS INC製であり、センサープループの型は、L型、MODEL 1233である。 1.苦しれ速度の確率分布特性 (11苦しれ速度の確率密度分布特性 等方性乱流場の乱れ速度の確率密度分布は、空気流 の乱れの研究を中心にして、正規分布を示すことが明 らかにされているが?開水路流れのような非等方性壁 面セン断乱流では、正規分布からのずれが予想きれ、 その特性が、開水路流れの乱れの構造的説明を与える 重要な要素のひとつになりうる。 Fig.7は、水平流れ方向の乱れ速度の確率密度分布 を示したものである。この図から、その確率密度分布

A CASE FD-I 6 y/h o 0ω1

0.20 0.36 0.54 0.71 0.89 26 36 6 =ピ,"

(9)

108 大成:開水路流れの乱れに関する研究 第2報:粗皮の異なる開水路床上の乱れ情造について は、ほ1:1'、相対水深のいかんにかかわらず、正規分布 に近い分布を示すといえるが、きらに特徴的なことは、 最頻値(モード)の正の方向へのわずかなずれと、負 の遍差の大きな値とが対応していることである。これ は、乱れ強度の値に満たない正の乱れ速度が、多数存 在するために対し、比較的少数の負の符号を示す絶対 値の大きい乱れ速度が、同時に存在していることを示 すものであるといえる。 (2)確率密度分布のひずみ度、とがり度 乱れ速度の確率¥t-度分布のひずみ度、とがり度は、 それぞれ、乱れ速度の三次、四次の乗積能率から求ま り、前者は、分布の標本平均値に対する対称、の程度を 示し、後者は、分布のとがりの測度を示すものである といえる。また、正規分布の場合には、前者が、 0、 後者が、

3

.

0

の値を示す。両者は、

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2

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2

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)

式で 表わきれる。 ひずみ度 Skewness =

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-1;<り度 Peakedness = 日!(~)‘

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Fig.8li、ひずみ度を示したものである。この図か 1.0

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Skewnus ら、ひずみ度li、すべて負の値であり、相対水深が、 0.5付近で極小{直を示し、路床に近ずくにつれ、正の イ直に近ず〈傾向を示していることが明らかである。ま た、路床粗度、

Re

数との関係に於いて、路床粗度、お よぴ、

R

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数が大きくなると、ひずみ度は、逆に小きい 値を示すような傾向がみられる。Fig.9は、とがり度 を示したものである。とがり度は、相対水深による顕 著な差異はみられず、ほほ、

3

.

0

に近い値を示してい る。以上のことから、間欠的な流れの特徴を示す負の 絶対値の大きないわゆる、より低周波数側の成分1:1、 路床よりかなり離れたところで顕著で与あり、路床近傍 では、組度の影響が、より高周波数側の成分で強くな り、より均一的な正規分布へ近ず〈傾向を示している といえよう。サンプリングタイムの制約により、より 低周波数成分についての考察を進めることが不可能で あるが、感度を落して、低周数成分(約1Hz以下)に ついてはかなりの信頼性がえられるピトー静庄流速計 による結果からも、相対的に同様なことが確かめられ た10)この点についての考察は、乱れ統計量および乱れ 特性量をもとに、深〈行なわれる必要がある。 1.0 A (]) E量舟 ー〈 A @ l l │e@1ll CFpA九DSnE I l l A ka O5 @

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1 3 4 Peakednul

Fig. 8 Distribution of skewness factor of longitudinal Fig.9 Peakedness facters measured

by hot filmf10wmeter turbulent velocity measured by hot film f10wmeter

(10)

2. 乱れ統計量特性 関関数R刷、自己相関係数 RR..と呼ばれ、次式であら (1)相関特性係数 わされる。 定常確率過程に属する速度を、 u(t)、v(t)とし、そ Ruu=R..= u'(t)u'(t+τ) れらの平均値を函(t)、u(t)、変動量をu'(t)、イ(t)と すると、相関関数R.v、相関係数RRuvは、次式で表わ される。 1 ~T = lim

I

U'(t)V'(t+τ)dt r .∞

2

T

..1-1 (24) u' (t)V( t) RR...=

.

.

一一一一一-

.

r

u

:

2

j

(

2

3

)

i(t)u' (t+τ) RR

山=

一 (

.

r

u

:

2

)

2 自己相関係数は、ある一点に於ける、時間的な不規 則変動の中から、規則的周期性を知る統計量として、 乱れの解析について、従来から広〈用いられている. その物理的な意味会は、ある変動量のラグタイムTに 於ける自己の性質の保存性を定量的に表わすものと考 えられる。ところが、開水路流れのような多重構造を (25)

-

1 ~T R山 =u'(t)v'(t)=!im一 二

IU

'(t)V'(t+T)dt 山 T→w2T J-T

(

2

2

)

(T=

観測時間、

τ

:

ラグタイム) また、正(t)=v' (t)の場合には、それぞれ、自己相 p 、 “ ( 恥)信 0. CASE PB-1 Fr=0.64 Re= 1.97 X 10' y/h=0.78

>

:

) 自国

h 官 己

'

"

( い

嗣目 血=

z

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-{

E匡 y/h=0.588 r(sec) y/h=0.392 r(sec) y/h=0.192

La, time τ(

ec) Fig. 10 Auto.correlation coefficients of longitudinal turbulent velocity8tseveral rel.tive depth with pitot tot.1 tube.

(11)

110 大成:開水路流れの乱れに関する研究 第2報:粗皮の異なる開水路床上の活Lれ情造について もつ乱流場が予想、きれる流れでは、自己相関係数から、 顕著な周期性を広周波数領域にわたって識別すること はかなり困難性を伴うものであるといえる。 Fig.l0は、ピトー静庄流速計計調JIによる自己相関係 数を表わしたものである。前報11)でも述べたが、この 種の流速計i立、低周波数領域の測定には、かなりの信 頼性があるといえることから、乱流場に含まれる低周 波数領域についてのみ考察を行ないたい。サンプリン グ周波数は、 10Hz、データ数1000個、最大ずらし数100 個である。 Fig.l0から、ラグタイムTが非常に小きい 場合には、相関性は高〈、しかも、相対水深のいかん にかかわらず、いずれも顕著な差異はないといえるが、 ラグタイムTが増してゆくと、相関性は、急に低くな っている。きらに、相関性の減少の割合が、水表面付 近でゆるやかなのに対し、水路床面に近ずくにつれ、 急になっていることが特徴的であるといえる。これは、 この種の計測機が、水路帽に対応するような大スケー ルの渦が支配的である水平話

L

流場の乱れの検出が主に 可能であるということをふまえて、水表面付近では、 平均渦径が大きく、しかも、種々の渦が存在すの渦径 る。いわゆる多重構造性の置しれ情造を示すのに対し、 路床近傍では、平均渦径の小さい単一梅造化の傾向を 示す渦が、特徴的に存在することを示している。

(

2

)

スベクトル特性 乱流理論へのスベクトル慨念の導入は、 Taylorに はじまるが、乱れの運動方程式の非線型項の特質であ るエネルギーの非線型的伝達を表わす一手段として、 スペクトルが、広〈用いられてきた。スペクトルの物 理的な意味は、乱流場に存在する種々の乱れエネルギ ーを、スケールの大ききごとに表わしたものと言える が周波数表示を行うことから、換言すれば、単一周波 数に於ける運動エネルギーへの寄与分を表わすものと も言える。スペクトルを F(f) 、乱れエネルギーを u'~ fを周波数とすると、

u

'

2

=

f

F

(

(

2

6

)

が成立つ。また、スベクトルは、自己相関関数R(τ) と相互にフーリエ変換が可能であり、 次の Winer-Kint Chineの式が成立する。 R(-r)

=

F(川 村f=

2 1a ~F(f)co山ddf

(

2

7

)

F(f)

=

:

1

町 が2orfTd-r=2

1

0

五 ( 山s2nfdτ (2.8) (a)各周波数領域に於けるスベクトル 余越によれば?河川乱流てすま、河幅の10倍程度の径 を持った渦から、微小な l回程度の渦が存在している ときれているが、開水路流れについても、同様な多重 構造性の流れが存在すると言える。開水路流れの乱れ 構造を支配する要素としては、主に、水深と水路幅と が考えられる。水路幅水深比が大きい場合には、水深 水路幅の各々の支配的スケールに対応したスペクトル 周波数領域が存在する。いわゆる、スベクトルの分際 性が予想される。一般に、開水路流に於いて、対象と する周波数領域は、10-2Hz-I02Hzの範囲であるとい えるが、この領域を同時にすべて計測することは、種 々の困難があり、効率的とは言えず、むしろ狭い周波 数領域内で、低周波数切断 (red-catastrophe)、およ び、高周波数切断 (violet-catastrophe)のフィルタ ーを用いて、重量的に計測を行ない、信頼性を高める 操作を行う方法が有効である。 コルモゴロフの理論によれば、非等方性乱流場に対 しても、局所等方性の仮定を導入すれば、スベクトル 相似則が成立しうるものであることから次のようなス ベクトル方程式が示きれている。すなわち、慣性領域 では、エネルギー逸散率εのみによって決定きれると して、 Fi(f)= F;・(Ud

2n

)3・f-3 (29) (F;:慣性領域に於けるスペクトル定数、U.平均 流速、f:周波数) が成立する。一方、粘性領減に於いては、エネルギー 逸散率eと動粘性係数νとで決定きれ、次のスベクト ル方程式が成立するときれている。 別

)

=

F

j

(

r

f一 (30)

(

F

.

:粘性領域に於けるスベクトル定数) あるいは、

(12)

Fill.11は、一次元スペクトルを示したものである。 サンプリング周波数、サンプリング数等をTable. 2 孔

(MJ(

子)

-

e

f

(31 ) に示す。 とされている。 (30)、(31)式のいずれに妥当性がある かについては、いまだ実証されていない。

Sampling interval and sampling time 相 対 水 深 サンプリグ 間 隔ン サンプリンタイム フィルター

.

l

'

L

h

t.t T sec sec Hz Pitot tube 0.85 0.10 100 なし hot-film 0.85 o.ω5 5 なし hot-film 0.85 0.0025 2.5 50-500 hot・自1m 0.10 o.

5 5 なし hot-film 0.10 0.0025 2.5 50-500 Table. 2 乗則の成立する領域が存在し、さらに高周波側の粘 性領域で、

-3

I

I

r

J

が成立していることである. この図から明らかなことは、今本の結果13)と同様に、 慣性領域に於いて、水深および水路幅に対応した-5/3 103 102 ω ω ω

8

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E

Z

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a

a

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Z

E

a

明言

E

E

E

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2

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10

10 Frequency f ( Hz)

Fig.

1

1

One-dimensional spectrum of longitudinal turbulent velocity measured by pitot tube and hot filmf1owmeter.

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1

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L

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.

1

Film 0.10

.

10 10. 10

(13)

第2報:組度の異なる開水路床上の乱れ繕造について ②相対水深めいかんにかかわらず、水深に対応した 周波数領域で一号制が成立する。 ③路床近{秀でli、乱れの生成がたえず行なわれ、生 成された乱れは、上昇流にのってエネルギー逸散 しながら験送きれてゆくといえるが、路床近傍で の相対水深ごとのスベクトルの差が大きく、水表 面に近ずくにつれ、その差が小き〈一定になって いることは、そのことをうらずけるものである。 大成:開水路流れに関する研究 (b) 相対水深によって異なるスベクトル Fig.12は、 CASE-FDについて、相対水深ごとのス ペクトルを示したものである。サンプリング周波数100 Hz 、サンプリング数1000個である。この図から、次の ような点力e明らかである。 ①相対水深が小きい路床近傍に近ず〈程、スベクト ル密度は高〈、従って、運動エネルギーへの寄与 112 分も高い。 @ @ 省 ①

@ ① @ 3 101

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CASE F~ 1 1) y/h=0.54 y/h=O.7I

e

y/h=O.36 (J)y/h=0.09 () y/h=0.20

e E

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y/h=0.89 @ 10-2 102

Fig. 12 One-dimensional spectrum of longitudinal turbulent velocity measured by hot film flowmeter(CASE F

D

-

1 ) 101 Frequency I(H,) 10

は大きく、逆に、水表面付近では、顕著な組度の影容 はみられず、スベクトル密度もほぼ一定である。また、 スベクトル宮、度の路床近傍と水表面付近の両者の差 li、 (c)粗度によって異なるスペクトル Fig.13は、路床粗度を変化きせた、 CASE-EF、 CASE-FG、CASE-FHのそれぞれのスベクトルを表わ 組度が大きいほど大きし乱れ運動エネルギーの増加 を示すものであるが、路床粗度に対応した周波数成分 したものである。この図から、組度の影響は、水路床 近傍で顕著であり、組度が大きい程、スペクトル密度

(14)

つである。 に於けるその増助分を識別することは、この図からで は、困難といえ、今後の検討すべき重要な課題のひと

e

EIIl @ 自 申 ‘ , 句 @ ' E a

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' @ h a h a p q t n e @ e @ ︿ A U d

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A a a q ' D 也向島田 1 e

E a 4 A V ' ' U 町 e e -s @ ん 唱 A

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D 2 A a p F V ‘ マ 申 @ ゐ d A r 川 iai4

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cl 10' 司F

'

CASE y/h IJ)I FD-I 0.09

FF-I 0.10 .IFGd 0.10 ~ I.FH-1 0.09 A I FD-I 0.89 .. I FF-I 0.90 v I FG-I 0.85 4

FH-I 0.85

(

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6

100 ω a

a

-

h ω 邑 ω

.

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g

.

i

ω

L 占

1

0

-102 ' Fig. 13 One-dimensional spectrum of longitudiral turbulent velocity田easuredby

hot film f10wmeter varing of bed roughness.

)0',問U凹eyf(H.l 100 的流れの機相をもった特質が示摘きれる。また、水表 面付近に近ずくにつれ、平担になり、多重機造性の流 れを示すものである。 Fil.15、Fil.17は、 Fr数を変化させて、スベクト ル密度、舌

L

れエネルギー密度を求めたものである。図 からも明らかなように本実験条件の範囲内では、F

r数 とスペクトル周波数応答との特徴的な相関性はみられ (d) Re数、 Fi'数とスベクトル Re数をかえて、対応する乱れ構造について調べたも のが、 Fil.14である。この図から、スベクトル密度は Re数が大きいほど大きく、また、10Hz以上の高周波数 側では、ほぽ一致しているのに対し、より低周波数領 域で、Re数が小きいと、スベクトル密度も小きい値を 示している。Fil.161立、乱れエネルギーの密度を示し たものであるが、そのことが一層明らかである。すな ないといえる。 わち、路床近傍に於いて、Re数が大きい場合には、 7 Hz付近のひとつのピークを示すのに対し、Re数が小き い場合には、4-5Hz付近の落ちこみが生じ、2Hzと 9 Hz付近の両方にピークが生じ、いわゆる、二重構造

(15)

第2報:組度の異なる開水路床上の乱れ情造について 大成:開水路流れの乱れに関する研究 114 0 0 4 4 畠 A

・ ・ .

﹀ 0 4 ι a

.

} 戸 O L A ‘ 畠 d

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A 畠 町 ・ 1 3 0 4 . h J '

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Fr 0.56 0.56

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.

.

CASE FD-1 y/h Re

o

0.09 1.96x10'

0.89 1.96X10' A

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a

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-

a .2

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s

Fr 0.48 0.48 CASE FD-II y/h Re A 0.10 6.96X10'

0.86 6.96x103 102 10' 100 Fr.qu.neyf(Hz)

Fig. 14 One-dimensinal spectrum of longitudinal turbulent velocity measured by hot filmflowmeter varing of Froude Number.

(16)

O ~2o ム

o

6 ムOJ

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0.89 0.56

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6 h ω 邑 m

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g

10→ 占 Re 1.86x 10' 1.86X10' CASE FD-lll y/h Fr 0.14 0.97 0.86 0.97 A 畠 10' 101 10. 10-2 Frequ.ncy I(H,)

Fig. 15 One-dimensinal spectrum of longitudinal turbulent velocity measured by hot film flowmeter varing of Froude Number.

(17)

第2報:粗度の異なる開水路床上の乱れ構造について 10' 大成:開水路流れの乱れに測する研究

z z

m ¥

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8 ) ( 旧}﹄・﹄ E M E 4 邑 包 E 富 。 - z h a L F

1

1

6

Frequency f( Hz) Fig.16 Density of turburent energy Frequency f(Hz) Fig. 17 Density of turburbent energy

(18)

床近傍からすこし雛れた地点に於いて、低周波数成分

(

2

H

z

)

でのピークわみられる。この低周波数領域で の間欠的特徴は、先に述べた路床近傍からはなれるに したがって、乱れ速度の確率密度分布のひずみ度が、 極小値にむかうことと相通じるものであるが、それが、 境界層的な効果や粗度による影響なのかという点につ いては、さらに、検討してゆく必要があるといえる。 スベクトル密度F(f)に、周波数fを乗じたf.F(f) の値は、単一の周波数における乱れエネルギーの密度 をあらわすものであると考えられる。Fig.18、Fig.19 は、 CASE-FD、CASE-FGについて、乱れエネルギ 一宮、度を表わしたものである。これらから、これまで にも述べてきたが、路床近傍での卓越周波数性、水表 面付近での広周波数性の分布がわかるが、さらに、路 CASE FG-I y/h <D0.09 CI'O,20

e

0.36 D 0.54 .0.89 @ @ <D

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mh

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白 0 10' 切 10' Frequency f(Hz) Fig. 19 Density of turbulent energy

(19)

118 大成:開水路流れの乱れに測する研究 第2報:組度の異なる開水路床上の乱れ構造について

3

.

乱れ特性量特性 (1)重しれ強度 開水路流れの水平流れ方向の乱れ強度については、 (a)流れ方向の乱れ強度は、相対水深の小きい路床近傍 に於いて最大となり、相対水深が大きくなるにつれ、 減少してゆく と思われるが、その特性はいかなるもの か、 (b)河床粗度が大きいほど、乱れ強度も大きい

f

直を 示すことが予想できるが、摩機速度u. および平均流 速画で無欠元化した場合に粗度の効果が表われるかど うか、 (c}Re 数と ~/u. 、 ~/ü の聞に関係がみ られるかどうかの三点が問題点として存在する。 従来の研究によれば、 (a)については全体として広〈 明らかにされているが、路床の極近傍や水表面近停に ついては、いまだ不明確である。 (b)lこついては、~/u と粗度の関係は認められているが、

J

/

u

.

について は、粗皮の効果の有無の両論がある。(c)については、 Re数が増加すると

J

戸 /函が減少するとされている。 Re 数と ~/u. の関係は、明らかにされていない。 Fig. 20は、乱れ強度を摩篠速度で無次元化した図で ある。これによれば、路床近傍程、乱れ強度は大きく、 また、 ~/u. のみで統一的に表わせえない、粗度の 効果があるように思える。Fi

21の

J

F

/

uJt

につ いては、組度の効果が一層明確である。 Fig.22は、重し れ強度を測定点流速で無次化したものを表わしたもの である。CASE-FDとCASE-FGとでは、粗度の大き いFDの方が、全体的に大きく、その差は、路床から 雄れるに従って顕著となっており、粗度の影響が、水 表面付近まで及んでいることを示している。また、Re 数の増加に{半い

J

戸 /邑は減少しており、従来の結果 に添うものである。

-① ⑨ 晶

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e

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e

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/

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Q

Fig.20、Eulerian turbulent inteneity in uniform of universal function by hot

(20)

1.0 .: 0.5

2

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官 国

() 9 () @ ① @ ① CASE FD-1 ① ()CASE FF-1 0.5 () ① e() ①

e

CASE FG-I () CASE FH-1

(

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e

① () () 8 ① 1.0 凸 v 1.5 Norlft山 吋turbuJentintensity布7fu.J Fig.21 Eulerian turbulent intensity in form of universal f即 日fion by hot film flowmeter 1.0 ぞ0.5 〉、

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b 由 10-' E自 Cl CASE FF-1 e CASE FG-I <tCASE FH-1 ⑨

e

P哩め @ 自 Nor・ 凶 凶 岨 巾l帽tintens・ty べ~/" 10'

Fig.22 Normalized turbulent intensith with mean velocity by hot film flowmeter.

(21)

120 大成:開水路流れの乱れに関する研究 第2報:粗皮の異なる開水路床上の苦Lれ情造について

(

2

)

平均渦径 一般に、乱流場には、種々な大ききの渦が存在して いると考えられるが、その大きさを表わす目安として 渦の寿命時聞が定義きれうる。平均流速に比べて、乱 れ速度が小きい場合には、苦しれの速度場が、そのまま 平均流速で流下するという、Taylorの凍結乱流(fro -zen turbulence)の仮定を用いて、 1晶の寿命時間を距 雛スケールとして表わすことができ、平均渦径と呼ば れている。平均渦径は、文字通り、乱流場の平均的な 渦半径をあらわすもので、スペクトルについての生成 領域の低周波数成分の渦によって決定ずけられるとい える。平径渦径の求め方には、次の四通りがある。 (a)相関係数積分法 AR =

(fo~

RR(τ)制 .u (32) (b)セミスケール法 As = 2 u • -rRR(T)~O.6 (33) (τRR(τ)~O.6: RR( -r)= 0.6を与えるτの値) (c)Lauferの式より求める方法

町川=[

1+

弓叶

-1 (34)

(

d

)

エネルギー逸散率から求める方法 A.= 1.77u'3/ム (35) (εi 慣性領域内でのエネルギー逸散率) それぞれの方法について問題点を指摘すれば、 (a)の 方法では、ラグタイムが大きくなったところで、自己 相関係数が、ゼロに収束する必要がある。多重鳩造住 の乱れて・は、種々の周期成分が出現し、

A

Rのばらつき も大きくなり、評価に困難住を伴うことは少なくない。 (b)の方法は、相関係数が零に収束しなかったり、負の

f

直を示きない場合に用いられるが、その際には、相関 係数が指数関数に従う場合に限られている。 (c)の方法 は、生成領域のスベクトルが、

A

Lの関数となることか ら求まるものであるが、あらかじめ、対象とする乱れ の場の生成領域に於いて、スベクトル無次元量が、 Lauferの式に一致するかどうかを確認する必要があ る。 (d)の方法では、エネルギー逸散率の求め方によっ て値が左右きれる。 河川乱流に於いては、 河輔、水深に対応する苦し流 場が存在し、それぞれ、水平舌

L

流場、鉛直乱流場と呼 ばれている。 流れの基本機式が同じ開水路流れに於 いても、同様な乱れの場があると考えられうることか ら、それぞれの乱流場に支配的な渦スケールが存在す ると考えられることは妥当である。 水平乱流場に於ける平均渦径については、計調JI機、 ピトー静圧流速計、算定法、相関係数積分法を用いて 路床近傍で小さく、路床から遠ぎかるにつれ、渦径が 大きくなり、その傾向が、路床粗度が大きくなるほど 顕著な傾向を示すという結果をえている。 鉛直乱流場に於ける平均 i~径については、計測機、 ホットフィルム減速計を用いて、前述(d)の方法で求め た。エネルギー逸散

*

1

立、スベクトルの慣性領域内の みに於いて、 Drydenの表示式を用いて算定した。 乱 れ強度u'は、乱れエネルギー密度のピーク値のRMSfl直 を採用した。Fig.23に明らかなように、鉛直乱流場に 於ける平均渦径は、相対水深のいかんにかかわらず、 水深にわずかに満たない値て¥ほぼ、一定値を示して いる。 CASE-FFli、Re数が極端に小きい場合である が、平均渦径の絶対値は小き〈、前述のこの種の実験 条件下でのスベクトル周波数特性と同様、今後解明す べき課題であるといえる。 Fig24 li、平均渦径をq>h で無次元化したものであるが、 hで無次元化した場合 の前図とその特性はかわらない。したがって、次のよ うな関数表示が可能である。 A./h=φ(y/h) = const. (y/h) (36) A./h・伊=φ(y/h) =const.(y/h) (37) (ψ:流速係数、伊=u/u.)

(22)

1.0 @

e

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1.A./H

Fig.23 Normalized eulerian macro-scale in vertical turbulent space in form

funiversal function by hot film flowmeter.

o

CASE FD-I ~ CASE FF-I

e

CASE FG-I @

e

@ @ 1.0 @

e

@

e

@ @ @ 0.5

.

.

.

¥ 民

.

.

.

E

.

.

.

.

o

.

"

.

.

出 @

e

<ll

e

e

@ @ 9 10→ 10' 10' N

r..liled岨lerianm

cro..ealeA.I.'H

Fig.24 Normalized eulerian macro-scale in vertical turbulent space in form

(23)

1

2

2

大成:

I

湖水路流れの乱れに関する研究 第

2

報:粗度の異なる開水路床上の乱れ情造について

(

3

)

逸散スケール 逸散スケールは、

8

L

流場の最小渦径の平均値を表わ す尺度と理解できる。逸散スケールの算定法には、相 関係数から幾何学的に求める方法と、 Drydenの表示 式を用いる方法との二通りがある。前者の方法は、相 関係数曲線に、 τ=0において接する放物線が、 T紬 と交わる切片を求めることによって決定きれるが、相 関係数が1.0から減少する仕方を端的にあらわすもの であることに最小渦径を表わす尺度という椴拠がある。 しかし、厳密には、相関係教の-r=0の付近では、比 軽的大きい渦からの寄与も含まれることから、 「逸散 に関する小きい渦」の長きの尺度を正確に表わしてい るとは言難い。また、後者のDrydenの表示式 1:、 1 4

r

1 r曲 τ =

ーっ一・でご

=

-

I

f2. F 0 ( f)df λ‘ U.: U~2...0

(

3

8

)

(λ:逸散スケール、 Fo(f)=F(f)/~

1

0

~

F 0 (f)df = 1 ) と表わきれる。Fil.25、Fil.26は、両方法で求めた逸 教ケールの値である。逸散スケールは、 1聞に満たな い程度の大ききで、路床近傍と水表面付近とでは、極 端な差異はみられないが、路床近傍に近ずくほど、や や小きい値を示している。 Drydenの方法よりも、相 関係数から求めた値が大きいのは、先に述べた理由か らであろう。 1.0 @ @ ① CASE FD-J @

e

CASE FF-J @ @

e

CASE FG-J

ee

@ 9

@ 0.5 ぞ h n a E 右 E -冨 Z 国 ~ afI~ 自

10-3 Normalized dissipatIon sc::ale~/H 10.' 10.1

Fig.25 Normalized dissipation scale caluwlated of energy dissipation ratio method ofD:-yden.

(24)

1.0

o

CASE F[)-I @ @ @ C> CASE FF-I @ @ 0.5目 @ ~ 谷E、 @ @

z

@ @ @ @ “ A 晶 . . 10-' 10寸 10-1 Nor・闘lil吋diuip.ti刷 uale.t./H Fig.26 Normalized dissipation scale caluculated of auto-correlation coefficient. (4)エネルギー逸散率 (38)式を (39)式に代入して 4~

r

E;= 15"一 一 て

I

f2F(f)df u" ""0

(

4

0

)

コルモゴロフの相似仮定によれば、慣性領域に於い て、エネルギー逸散率が、唯一のパラメーターとして スベクトル相似目IJが成立することから、その取掻いは 重要な意味をもっといえる。次式から、エネルギー逸 散率が求まる。 が求まる。鉛直舌

L

i

来場に於ける慣性領繊内と想定きれ る範囲内で、エネルギー逸散E容を求め、 Fil.27、Fig. U'2

e

s

=

l

b

I

τ

(ν: !動粘性係数、λ i急散スケール) 28に示す。これらの図から、二つの無次元量は、相対 (39) 水深のみの普遍関数で表わきれ、次式をうる。

Eoー=φ(y/h)= const. (y/h)-1

u~

/H

Eoー=φ(y/h)= const.(y/h)ー1

u~

/H

(

4

1

)

(25)

124 大成:開水路流れの乱れに関する研究 第2報:組度の異なる開水路床上の乱れ精進について 1.0 句e δ 0.5 @ 0 0 9

o

CASE FD-I ([) CASE FG-I ①

e

0

e

CASE FF・1

e

O()) a -¥ 民

i

0.1 @ @ 0

b a

-・ 匝 @ 10' 10' N町 副 1 iJ吋 馴 叩 向 叩 副 剛 川 。t/u!/H'. Fig.27 Narmalized energy diS'sipation ratio

LOI~ 9 .0 @

o

e

o

CASE FD-1 a>CASE FG-I 0.5 ()) 9

9 CASE FF・I 9 CIIコ

.

.

.

¥ 験、 d置 吾0.1 ." ~ b

-

.

~ 国 9

e

@ 10' 10'

Normaljzed帥 叫y向 ipationrltioE / uUH Fig.28 Normalized energy dissipation ra針。

(26)

v

.

a

吉 蛤 に於いて、

R

e

数の減少に伴って、

4

Hz-5

H

z

付近の 低周波数成分の落ちこみが生じ、単一の卓也周波数 ホyトフィルム流速計による計調)1結果をもとに、非 特性から、二つのピークが出現する二重構造的周波 等方性、多重構造性を有する関水路流れの乱れ特性に 数特性への変化が見られ、また、 Fr数については、 ついて述べてきたが、以下の点が、乱れ速度の確率分 その変化に 対する舌Lれ構造の応答は存在しないと 布、乱れ統計量、古しれ特性量のそれぞれについて明ら いう結来が得られた。 かになったといえるであろう。 3.百Lれ特性量について、乱れ強度、平均渦径、逸散 1開水路流れのような非等方性乱流では、 水平流れ スケール、エネルギー逸散率等の特性を考察した。 方向の乱れ速度の確率密度分布は、歪度が負の値を示 乱れ強度は、路床近傍ほど大きい値を示し、きらに すような正規分布からのずれを示し、そのことが間欠 粗度が大きい程、その傾向は顕著であるといえる。ま 的な負の乱れ速度の存在を示すといえる。篠率密度分 た、べ 言

/

u

,、

47E/

uJt

なる無次元量のみでは、統 布の歪度は、相対水深によって値が異なり、また、路 一的に表わしがたい傾向がみられ、粗度の効果を考慮 床組度必よぴ

R

e

数によっても左右きれるといえる。本 することがよリ厳密的であるといえるようである。 実験結果からは、路床粗度、

R

e

数が大きくなると、歪 乱流境層の影響をうける鉛直乱j来場では、主に水深 度は、逆に小きくなる傾向が認められるようである。 がその乱れ構造に於いて支配的であり、それに対応し 2.開水路流れのような多重構造性の乱れの評価には た平均渦径の存在が考えられ、本実験結果からは、相 相関係数よりもむしろ、スベクトルの方が有効である 対水深のいかんにかかわらず、水深にわずかにみたな といえ、次のようなスペクトル特性が明らかになった い一定の大ききをもった平均渦径が存在することが明 であろう。 らかになった。水表面で大きく、 路床近傍に近ずくは

(

1

)

水路幅水深比が大きい場合、開水路流れの乱れ情 とソ

l

、きくなるとし寸水平乱流場の平均渦径の特性をあ 造は、主に水路幅と水深とに支配きれ、それぞれに わせて考えれば、路床近傍ほど、両首

L

流場の平均渦径 対応する慣性領域に於いて、-5/3乗則が成立する。 の差が小きくなっている点が指摘きれる。

R

e

数、路床 また、粘性領域に於いては、はほ-3乗則が成立す 粗皮との関係をより明らかにしてゆく課題が残された るといえるが、とくに路床傍の粗度の影響が強い地 といえる。 点についての詳細な実験的検討を今後行なう必要性 逸散スケールは、相対水深による変化はほとんどな があるといえる。 <、水深の1 %程度の大ききを示Lた。 (2)乱流境界層的影響を受けた鉛直乱j来場を対象とし エテルギー逸散:$については、主て;(41)、闘に示きれる た場合に於いて、相対水深のいかんにかかわらず、 ような普通関数表示が可能となった。 水深に対応すると思われる慣性領域で、一5/3乗則が 成立する。また、相対水深の低い路床近傍ほど、ス 本報告は、前報の乱れ計測上の問題点を踏まえたう ベクトル密度は高い値を示していて、その傾向は、 えで、開水路平担固定床の粗度を変化させ、水平流れ 路床粗度が大きくなるほど、顕著であるといえる。 方向の苦しれ速度を検出することによって、苦しれ精進の 路床粗度の変化に対応するようなスベクトル周波数 応答を明らかにしようとしたものであり、この段階に 応答は、本実験条件内ではみられなかったといえる。 於いても、数々の解明すべき課題が明らかにされた。 しかし、この結論は、水路幅と水深に対応する周波 それらの課題に今後とりくむとともに、鉛直方向の乱 数成分間に於いて、川わば、低周波数恨IJと高周波数 れ、多点計測により空間的構造、さらには、波状河床 側との中間的な周波数領域(4-5

H

z

付近)のスペ 移動床上の乱れの研究へと進む方向性を展望した〈思 クトルを正確に求めることと、路床の極近傍での計 七 iRI)という二つの結果を粗度との対応で検討した後に、 本研究に於いて、終始、有益な劫言を与えて下きっ 確認されるべきものだと恩われる。 た、山口大学工学部土木工学科水理学研究室、斎藤隆 (3)関水路流れの基本的水理量、

R

e

数、Fr数との関係 助教授に謝意を表するものである。また、本実験に於

(27)

126 大成:開水路流れの乱れに関する研究 第2報:組度の異なる開水路床上の重しれ精進について

いて、卒論生、古屋広幸、小田秀哲、樋口秀樹の三君

の協力があったことを付記するものである。

参 考 文 献

l)J. O. Hinze : Turbulence

An Introductions Its

Mechanism and Theory, Mcgraw-hill New York

1959.

2)本間仁編:数値解析、応用水理学下11、丸善

3)Ippen and F. Raichlen: Turbulence in civil engineering, Measurement in Free surface st -ream

J. H. D

ASCE. 33 HY5.1392・1-27.1957 4) Richardson: Measurement of turbulence in

water J. H.D, ASCE. HY2. 1968.

5)F. Raichlen : Some Turbulence measurements

in water, J. E. M.

D

.

, ASCE. EM2. April, 1967. 6)M. Hino : The structure and djffusion coeff -icient of turbulent shear flows, Central Resa-rch Institute of Electric Power Industry, 1961. 7)岸カ他:Hot-film流速計による関水路水流の乱れ の測定、土木学会論文報告集No.180、1970・8. 8)今本博健:開水路流れに於ける乱れの基本的特性 について、土木学会論文報告集No.197、1972・1. 9) Batchelor : Homogeneous turbulence

巽友正訳「乱流理論J吉岡書宿. 10)大成博文他・ピトー管による開水路の乱れ測定、 土木学会中四国年次講演会講演集、 1973. 11)大成博文:,菊水路流れの乱れに関する研究、第一 報:乱れ計測について、琉球大学理工学部紀要工学 篇第9号、1974. 12)余越正一郎:河川の大規様乱れ、京都大学防災研 究所報告集、 10号B. 13)前 記8)と同ヒ.

Fig .  7 P r o v a b i l i t y   d i s t r i b u t i o n   o f   t u r b u l e n t  v e l o c i t y   measured by h o t  f i l m f 1 0wmeter
Fig .  1 2   O n e - d i m e n s i o n a l   spectrum o f   l o n g i t u d i n a l   t u r b u l e n t  v e l o c i t y   measured  b y  h o t  f i l m   f l o w m e t e r  (CASE  F D - 1  ) 101  Frequency I (H, )10。 は大きく、逆に、水表面付近では、顕著な組度の影容 はみられず、スベクトル密度
Fig . 20 、 Eulerian turbulent i n t e n e i t y   i n   uniform o f   universal  function  by h o t f j l m f 1 0wmeter

参照

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