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水熱反応を用いた藻類からのアルギン酸の回収 日大生産工

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Academic year: 2021

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水熱反応を用いた藻類からのアルギン酸の回収

日大生産工(P.D.) 中川 一人 日大生産工 星野 和義 日大生産工 神野 英毅

111

1. 緒言緒言緒言 緒言

近年,地球温暖化対策およびカーボンニュートラ ルの観点から,バイオマス燃料利用の促進が国内外 で進められている.特に,我が国で豊富に存在し生 産可能な藻類は,資源および食糧との競合が避けら れ,成長速度が早く,また,大量のCO2を吸収する ため6),有望なバイオマス資源および大気中のCO2

削減が期待されている.また,藻類の一種であるホ ンダワラなど物質濃縮能力を利用したレアメタルの 回収も検討されている.

藻類の主成分であるアルギン酸は,ß‐D-マンヌ ロン酸(M)およびマンヌロン酸のC-5 エピマーで あるα-L-グルロン酸(G)の2種のブロックが結合 した直線状のポリマーであり,食品や医療の分野で の利用が拡大している.アルギン酸の粘性,溶解度 などの物性値は,分子量およびマンヌロン酸とグル ロン酸の比率に依存する.通常,藻類より抽出した アルギン酸は粘性が高く溶解度が低いため,工業的 な利用には任意の分子量に低分子化する必要がある.

現在,アルギン酸の低分子化には酵素分解法が検討 されている.酵素分解法は分子量の選択性は高いが 反応時間が長く,コストの面でも利用が困難である.

また,超臨界・亜臨界水マイクロリアクションを用い たアルギン酸ナントリウムの選択的分解も研究され ている.そこで本研究では藻類より連続的かつ効率 的に任意の分子量のアルギン酸を得ることを目的と し,超臨界水および亜臨界水反応を用いたアルギン 酸の低分子化を検討した.

2.

2.2.

2.実験方法実験方法実験方法実験方法 2

22

2..1111 実験材料実験材料実験材料実験材料

実験材料には千葉県南房総市千倉町沿岸で採取し たアオサを用いた.アオサを洗浄した後,乾燥炉を 用いて383K2h乾燥させ,ミルにより粉砕し,

この粉末を純水に 1.0wt%で混合した混合液を試験 に用いた.

2 22

2..2222 流通式試験流通式試験流通式試験流通式試験

Fig.1 に亜臨界・超臨界水反応装置に示す.また,

Table1 に試験条件を示す.反応部は内径φ1.0mm

長さ1.5~60mmとし反応時間を変化させた.混合 液は高圧ポンプにより 5.0g/min で送液し,混合部 で予備加熱した純水(20.0g/min)と混合して急速昇 温後,反応を開始させた.反応液は送液した冷却水 (20.0g/min)と混合させ急速冷却した.試験圧力は背 圧弁により調整した.反応液は大気圧まで減圧し,

気液分離層により,気液分離した後ガスメータによ りガス生成量を測定した.また,生成ガスは赤外線 ガス分析装置により分析を行った.水溶液相は液ク ロマトグラフィーにより有機酸の測定を行い,ゲル 濾過クロマトグラフィーにより重量平均分子量 (Mw)の測定を行った.また,比較としてアルギン酸 ナトリウム(平均分子量:60,000)を用いて同様の試 験も行った.

Fig.1 Schematic diagram of flow-through experimental apparatuses.

Selective Collection of Alginic Acid of Algae Using Hydro Thermal Reaction Kazuto NAKAGAWA,Kazuyoshi HOSHINO and Hideki KOHNO

Table 1 Condition for corrosion test.

Temperature(K) 453~773 Pressure(MPa) 40

Time 20ms~30s

T

①:Gas-Liquid separator unit

②:Gas collection cylinder

③:Back pressure regulator T:Thermo couples P:Pressure gauge

Recovery solution tank Gas meter Cooler Pump 3

Pure water Pump 1

Pre heater

Pump 2 Solution tank P

P T

(2)

Temp.(K) Mw Molecular mass 453 22000 12000~38000

473 18000 9000~35000

523 13500 6100~31000

573 6600 2200~26000

623 4800 2600~20000

673 650 220~28000

723 580 110~32000

Table 2 Molecular weight of alginic acid.

3.

3.3.

3.実験結果実験結果実験結果実験結果およびおよびおよび考察および考察考察 考察 3. 13. 13. 1

3. 1 アルギンアルギンアルギンアルギン酸酸のの低分子化低分子化低分子化低分子化にに及及ぼすぼすぼすぼす反応温度反応温度反応温度の反応温度の影響影響影響影響 Table2Table2Table2Table2 に各試験温度での反応生成物の重量平均 分子量を示す.なお,反応時間20msとした.また,

比較としてアルギン酸ナトリウムを用いた結果を Table3に示す.

混合液を用いた場合,反応後はガス,水溶液およ び不溶物の3種となったのに対し,アルギン酸ナト リウムを用いた場合は水溶液のみであった.混合液,

アルギン酸ナトリウムともにいずれの反応温度でも 原材料に比べて低分子化が認められ,反応温度が高 温になるにつれて重量平均分子量が小さくなる傾向 が認められた.特に超臨界領域である653K以上の 温度範囲では重量平均分子量は1000以下となった.

混合液とアルギン酸ナトリウムの重量平均分子量を 比較すると,アルギン酸ナトリウムの方が分子量は 小さくなった.また,いずれの反応温度でも混合液 に比べ生成反応物の分子量にバラツキが少なく,反 応温度673Kではアルギン酸ナトリウムの平均分子 量は約625,分子量は450~1200となったが,混合 液では平均分子量は約650,分子量は220~28000 であった.また,混合液を用いた場合,反応温度が 高いほどバラツキが多くなる傾向が認められた.

混合液を用いた場合,457K 以上ではガスが生成 し,反応温度の上昇に伴い生成量が増加したが,ア ルギン酸ナトリウムを用いた場合はいずれの反応温 度でもガス生成は認められなかった.また,生成し たガスの分析を行った結果,いずれの条件でも CO およびCO2であった.また,水溶可したアルギン酸 の重量測定を行った結果,いずれの試験条件におい

て投入量の約10%であった.残留物の分析を行った 結果,473K 以下の範囲ではいずれの反応時間でも 未反応のアルギン酸が認められ,423K 以上では炭 化物が認められた.

3. 2 3. 23. 2

3. 2 アルギンアルギンアルギンアルギン酸酸のの低分子化低分子化低分子化低分子化にに及及ぼすぼすぼすぼす反応時間反応時間反応時間の反応時間の影響影響影響影響 Table4

Table4 Table4

Table4に反応時間を20ms30sとした場合の反 応生成物の各試験温度での重量平均分子量を示す.

反応時間を 1s まで長くすることにより試験温度 673Kでは平均分子量は約61020msに比べ若干 小さくなる傾向が認められ,分子量のバラツキも約

200~4800と少なくすることができた.しかし,水

溶可したアルギン酸の重量測定を行った結果,Fig.2 に示すように反応温度が高いほど増加する傾向が認 められたが 673K でも投入量の20%程度であり,

623K以上では反応時間5s以上になると水溶可した

アルギン酸は減少する傾向が認められた.また,

673K 以上ではガス生成が認められ,反応時間が長 くなるにつれてガス生成量は増加した.これらのこ とから,反応時間を長くすると水溶可したアルギン 酸の水熱反応が進むためCOおよびCO2まで分解す るため,低分子化したアルギン酸の回収量が低下し たと考えられる.

Temp.(K) Mw Molecular mass

473 16000 7000~21000

523 11400 5500~13500

623 3200 2000~4800

673 625 450~1200

723 610 510~950

Table 3 Molecular weight of sodium alginate.

Fig.2 Effect of testing time on collection rate of alginic acid of algae in sub-supercritical water reaction.

0 10 20 30

10 20 30

623K 673K

Time,s

Collection rate of alginic acid,%

Table 4 Effect of testing time on the molecular weight of alginic acid of algae in subcritical water and supercritical water .

Temp.(K) Time(s) Mw Molecular mass

623 0.02 4800 2600~20000

623 1 3800 1800~16000

623 30 1600 200~9500

673 0.02 650 220~28000

673 1 610 200~4800

673 30 280 160~2200

Table 1 Condition for corrosion test.
Table 2    Molecular weight of alginic acid.

参照

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