【近代 2 ヨーロッパ世界の拡大】
1.地理上の発見の背景 2.新大陸・航路の発見 3.スペイン・ポルトガルの発展
4.地理上の発見の影響
1.地理上の発見の背景 香辛料,絹織物 の需要増大
A) 東方貿易の発達…イタリア商人,イスラム商人が中継貿易で利益を独占。
オスマントルコが制海権を握り,商品の値段は高価格。西ヨーロッパでは安く大量の物 資を獲得するため,直接東方へ向かおうとするようになる。
財政的・宗教的 要求
東方への関心
B) 国土回復運動(レコンキスタ)のもと,中央集権化しつつあったスペインやポルトガルが 財源獲得をめざした。
C) キリスト教布教精神の高まり。また,プレスター・ジョンの伝説
D) マルコ・ポーロの「世界の記述(東方見聞録)」など 航海技術の発
達
E) 羅針盤,海図,天文学などにより,正確な遠洋航海が可能になりつつあった。
2.ポルトガルの新航路発見…インドへ アフリカの向
こうへ
A) 航海王子エンリケ …アフリカ西岸の航海事業を奨励
バルトロメウ・ディアス アフリカ南端の喜望峰に到達(1487~88 ) ヴァスコ・ダ・ガマ インドのカリカットに到達(1498)
B) 東方の香辛料・香料貿易独占
・インドのゴアを占領, 茶,香料の産地…セイロン,マラッカ,モルッカ諸島を領 有
・マカオの居住権を得て(1557),中国貿易の拠点に(1999返還)
・南米のブラジルを領有
→ポルトガル王室に莫大な利益。首都リスボン 世界貿易の中心として栄えるが,中 継貿易にとどまる。
成果と影響 C) 国庫収入増大
→貴族をおさえ,官僚・常備軍を整備。 騎士団領を王室財政に統合
しかし,繁栄は一部の階層のみで中継貿易にとどまり,国内産業はなおざりに
D) 16C半ば,イタリア商人による香料ルートの陸路復活で,利益減少
16C後半 アジアとの交易に不可欠な銀を必要としたため,スペインとの関係を深め ていたが,1578年,王位継承をめぐる内紛が起こる。
↓
スペインに併合(社会的混乱を恐れた貴族・商人らが企図)。王はスペイン王フェリペ 2 世が兼任する
三十年戦争…スペインの参戦
・ ポルトガルへの財政的負担の高まり
・ ブラジル植民地がオランダの脅威を受ける
独立とイギリ スへの依存
1640 ブラガンサ公を王として再び独立(1668に承認)
しかし,スペインやオランダとの対抗上,イギリスに対する依存を深め,1703年のメシ ュエン条約で対英経済従属が決定的に
3.スペインの新大陸到達…スペインの後援による探検 ア メ リ カ 大
陸へ
A) コロンブス(イタリア人)
地理学者トスカネリの説(地球球体説)を信じ,西へ進めばインドに行けると考えた。
スペイン女王イザベルの支援で出向→サン・サルバドル島に到達(1492)。アメリカ大陸 であったがインドと信じていた。カリブ海の島々を西インド諸島と命名
B) コロンブス以後
・カブラル(ポルトガル人)…ブラジルに漂着(1500) ポルトガル領に
・アメリゴ・ヴェスプッチ (イタリア人)…ブラジル海岸探検 (スペインの支援) でア ジアとは別の大陸であることを確認(1501)→彼の名から新大陸は「アメリカ」と呼ばれ る
・バルボア(スペイン)…太平洋発見 (1513)
・カボット親子(イタリア人)…北米海岸を探検(英の支援)(1519~22)
世界周航 C) マゼラン(1519~22)…ポルトガル人だがスペイン王カルロス1世の命で,出航マゼラン 海峡を経て,太平洋を西に進むがフィリピンで戦死。部下はアフリカ喜望峰を経て帰国。
※1577~80 ドレーク(英)
新大陸経営 ・コルテス…マヤ文明を受け継いだメキシコのアステカ帝国を滅ぼす(1521)
・ピサロ…ペルーのインカ帝国を滅ぼした(1533)
→コンキスタドール(征服者)とよばれる。ブラジルをのぞく中南米を征服
・スペインは鉱山・農園を経営
インディオに強制労働を課す→インディオ人口急減→アフリカから黒人を奴隷として輸 入
・東洋ではフィリピンのマニラを根拠地に。平戸に来て対日貿易(1584~) 太 陽 の 沈 ま
ぬ国
・フェリペ2世
レパントの海戦 オスマントルコを破る(1571),ポルトガル併合で広大な海外植民地を領有 (1580)。さらに,ナポリやネーデルラントも領有しており,大帝国となる
↓
略奪的植民地経営で一時は潤うが,国内産業を育てる意識はなかった。カトリックを強制 したため,新教徒の多い商工業者の亡命が進む。
↓
衰退へ イギリス海賊の略奪により,新大陸交易が阻害される。
4.地理上の発見の影響
商業革命 ・商業の中心が大西洋岸に移動→イタリア,ドイツの諸都市が衰退
・貿易が世界に拡大
→ヨーロッパの取引相手が世界に拡大,商品の種類・取引額の大きな変化。資本主義経済 の発達を促した。
価格革命 ・新大陸からの銀の流入→2~3倍の物価騰貴(インフレ)が起こる→貨幣経済の発展や資本の 蓄積。地代収入に頼る封建領主の没落,農民層の分解を促す
・商品市場の拡大で毛織物工業発達
・新大陸の物産 トマト,ジャガイモ,コーヒー,タバコ,とうもろこしなどが流入
ヨーロッパ 諸国の変化
・西欧諸国では商工業が活発化
・東ヨーロッパ(エルベ川以東)では農場領主制(グーツヘルシャフト)が展開…西欧への穀物 輸出と領主による直営地経営→農奴制の強化
・ヨーロッパの分業体制→東ヨーロッパの発展に影響東西間の分業体制の形成,その後の東 欧の発展に大きな影響を与えた。
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【近代② ヨーロッパ世界の拡大】
1.地理上の発見の背景 2.新大陸・航路の発見 3.スペイン・ポルトガルの発展
4.地理上の発見の影響
1.地理上の発見の背景 香辛料,絹織物 の需要増大
A) 東方貿易の発達…イタリア商人,イスラム商人が中継貿易で利益を独占。
オスマントルコが制海権を握り,商品の値段は高価格。西ヨーロッパでは安く大量の物 資を獲得するため,直接東方へ向かおうとするようになる。
財政的・宗教的 要求
東方への関心
B) 国土回復運動(レコンキスタ)のもと,中央集権化しつつあったスペインやポルトガルが 財源獲得をめざした。
C) キリスト教布教精神の高まり。また,プレスター・ジョンの伝説
D) マルコ・ポーロの「世界の記述(東方見聞録)」など 航海技術の発
達
E) 羅針盤,海図,天文学などにより,正確な遠洋航海が可能になりつつあった。
2.ポルトガルの新航路発見…インドへ アフリカの向
こうへ
A) 航海王子[ ] …アフリカ西岸の航海事業を奨励
[ ] アフリカ南端の喜望峰に到達(1487~88 )
[ ] インドのカリカットに到達(1498)
B) 東方の香辛料・香料貿易独占
・インドのゴアを占領, 茶,香料の産地…セイロン,マラッカ,モルッカ諸島を領 有
・マカオの居住権を得て(1557),中国貿易の拠点に(1999返還)
・南米のブラジルを領有
→ポルトガル王室に莫大な利益。首都[ ] 世界貿易の中心として栄える が,中継貿易にとどまる。
成果と影響 C) 国庫収入増大
→貴族をおさえ,官僚・常備軍を整備。 騎士団領を王室財政に統合
しかし,繁栄は一部の階層のみで中継貿易にとどまり,国内産業はなおざりに
D) 16C半ば,イタリア商人による香料ルートの陸路復活で,利益減少
16C後半 アジアとの交易に不可欠な銀を必要としたため,スペインとの関係を深め ていたが,1578年,王位継承をめぐる内紛が起こる。
↓
スペインに併合(社会的混乱を恐れた貴族・商人らが企図)。王はスペイン王フェリペ 2 世が兼任する
三十年戦争…スペインの参戦
・ ポルトガルへの財政的負担の高まり
・ ブラジル植民地がオランダの脅威を受ける
独立とイギリ スへの依存
1640 ブラガンサ公を王として再び独立(1668に承認)
しかし,スペインやオランダとの対抗上,イギリスに対する依存を深め,1703年のメシ ュエン条約で対英経済従属が決定的に
3.スペインの新大陸到達…スペインの後援による探検 ア メ リ カ 大
陸へ
A) [ ] (イタリア人)
地理学者トスカネリの説(地球球体説)を信じ,西へ進めばインドに行けると考えた。
スペイン女王イザベルの支援で出向→サン・サルバドル島に到達(1492)。アメリカ大陸 であったがインドと信じていた。カリブ海の島々を西インド諸島と命名
B) コロンブス以後
・カブラル(ポルトガル人)…ブラジルに漂着(1500) ポルトガル領に
・[ ] (イタリア人)…ブラジル海岸探検 (スペインの支援) でアジ
アとは別の大陸であることを確認(1501)→彼の名から新大陸は「アメリカ」と呼ばれる
・バルボア(スペイン)…太平洋発見 (1513)
・カボット親子(イタリア人)…北米海岸を探検(英の支援)(1519~22)
世界周航 C) [ ] (1519~22)…ポルトガル人だがスペイン王カルロス1世の命で,出航 マゼラン海峡を経て,太平洋を西に進むがフィリピンで戦死。部下はアフリカ喜望峰を 経て帰国。
※1577~80 ドレーク(英)
新大陸経営 ・[ ]…マヤ文明を受け継いだメキシコのアステカ帝国を滅ぼす(1521)
・ピサロ…ペルーの[ ]帝国を滅ぼした(1533)
→コンキスタドール(征服者)とよばれる。ブラジルをのぞく中南米を征服
・スペインは鉱山・農園を経営
インディオに強制労働を課す→インディオ人口急減→アフリカから黒人を奴隷として輸 入
・東洋ではフィリピンのマニラを根拠地に。平戸に来て対日貿易(1584~) 太 陽 の 沈 ま
ぬ国
・フェリペ2世
レパントの海戦 オスマントルコを破る(1571),ポルトガル併合で広大な海外植民地を領有 (1580)。さらに,ナポリやネーデルラントも領有しており,大帝国となる
↓
略奪的植民地経営で一時は潤うが,国内産業を育てる意識はなかった。カトリックを強制 したため,新教徒の多い商工業者の亡命が進む。
↓
衰退へ イギリス海賊の略奪により,新大陸交易が阻害される。
4.地理上の発見の影響
商業革命 ・商業の中心が大西洋岸に移動→イタリア,ドイツの諸都市が衰退
・貿易が世界に拡大
→ヨーロッパの取引相手が世界に拡大,商品の種類・取引額の大きな変化。資本主義経済 の発達を促した。
価格革命 ・新大陸からの銀の流入→2~3倍の物価騰貴(インフレ)が起こる→貨幣経済の発展や資本の 蓄積。地代収入に頼る[ ]の没落,農民層の分解を促す
・商品市場の拡大で毛織物工業発達
・新大陸の物産 トマト,ジャガイモ,コーヒー,タバコ,とうもろこしなどが流入
ヨーロッパ 諸国の変化
・西欧諸国では商工業が活発化
・東ヨーロッパ(エルベ川以東)では農場領主制([ ])が展開…西欧への穀物 輸出と領主による直営地経営→農奴制の強化
・ヨーロッパの分業体制→東ヨーロッパの発展に影響東西間の分業体制の形成,その後の東 欧の発展に大きな影響を与えた。
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