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Academic year: 2022

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(1)

日本医工学治療学会 第 34 回学術大会 シンポジウム 8 【カフ型カテーテル徹底検討】

2018 年 3 月 17 日(土) 16 : 40 ~ 18 : 40

第 4 会場(大宮ソニックシティ 4 階 市民ホール 402 )

カフ型カテーテル在宅透析の功罪

医療法人 心信会

池田バスキュラーアクセス・透析・内科

池田 潔

(2)

201091 日 開院

201791 日現在の状況

☆アクセス・腎臓内科外来

☆月: 250270

維持透析導入: 40/7

☆人工透析

通院維持透析; 122 人 在宅透析; 10

☆訪問看護ステーション:

医師;3 看護師;20 工学技士;8 検査技師;3 管理栄養士;1

メディカルクラーク;2 看護助手;6

事務;7

訪問看護:3人

透析室 1 F: 34 台、 2 F: 15 台

医)心信会 池田バスキュラーアクセス・透析・内科

(3)

検査項目 年間平均件数

OPE:120件

PTA:380件

カテーテル関連:40件

血液検査

レントゲン

心電図

骨密度測定、ABI、SPP

体組成分析装置(BCM)

超音波診断装置

血管(頸動脈・シャント・下肢)

心臓・腹部 IVC

(4)

全カテーテル 患者一覧

性別 年齢 原疾患 透析歴 VA挿入期間 挿入デバイス VA

75歳 逆流性腎症 17年 7年2ヶ月 ショーン カフ付カテーテル(右内頸静脈)

64歳 慢性糸球体腎炎 39年 3年4ヶ月 テシオ(シングル)カフ付カテーテル(右内頸静脈)

75歳 Ⅱ型糖尿病性腎炎2年4ヶ月 2年4ヶ月 テシオ カフ付カテーテル(右内頸静脈)

28歳 慢性糸球体腎炎 2年2ヶ月 1年2ヶ月 ショーン カフ付カテーテル(右内頸静脈)

46歳 Ⅱ型糖尿病性腎炎3年4ヶ月 7ヶ月 ショーン カフ付カテーテル(右内頸静脈)

60歳 多発性嚢胞腎 8年10ヶ月 2年8ヶ月 ショーン カフ付カテーテル(右内頸静脈)

55歳 Ⅱ型糖尿病性腎炎5年5ヶ月 2年5ヶ月 ショーン カフ付カテーテル(右内頸静脈)

67歳 慢性糸球体腎炎 8年1ヶ月 2年2ヶ月 テシオ カフ付カテーテル(右内頸静脈)

60歳 IgA腎炎 17年11ヶ月 1年10ヶ月 テシオ カフ付カテーテル(右内頸静脈)

39歳 慢性糸球体腎炎 5年2ヶ月 6ヶ月 テシオ カフ付カテーテル(右内頸静脈)

(5)

カテーテルトラブル

カテーテルトラブル時の対処法フロー

脱血不良・静脈圧上昇 感染兆候あり

出口部 トンネル カテーテル内

抗生剤の全身投与

(多剤併用)・

カテーテル内投与

カテーテル抜去 経路変更

抗生剤の 全身投与 消毒

抗生剤内服

局所の抗生剤軟膏

カテーテル交換

(血培陰性を確認後)

抗生剤を3週間投与

発赤、腫脹、熱感、発熱、

排膿、 疼痛、CRP↑など

抵抗

(+)

ウロキナーゼ充填

抵抗

(-)

カテーテルのポンピングにて血栓の 有無を確認し、血栓を除去する。

ポンピング

血栓除去

抵抗

(±)

ヘパリン充填

ウロキナーゼ6万単位を生食5ml にて溶解したものを使用

ヘパリン5千単位を原 液で使用

(入院処置)

(血流感染)

(6)

カテーテル感染の部位別対処方法

出口部感染 トンネル感染 カテーテル内感染 無効

①消毒

②抗生剤の内服

③局所の抗生剤軟膏

①アンルーフィング

②抗生剤の全身投与

①抗生剤の全身投与

②抗生剤のカテーテル内投与

無効 カテーテルの抜去

①カテーテルの交換

(血液培養陰性を確認後)

②抗生剤を 3 週間投与

2011年版「慢性血液透析用バスキュラーアクセスの作製および修復に関するガイドライン」より

(7)

カフ型カテーテルの問題点

1) 不潔操作による血流感染

2) 出口部ケアの不適切による出口部感染

3) カテーテル先端孔・側孔の閉塞による脱血不良

(8)

基本はテープのりを残さないこと。

発赤時は早めに軟膏処置を行うことが外科的処置を減少させる ことにつながる。

出口部感染防止のための処置方法

(9)

ドレッシングフィルムを外し クロルヘキシジングルコン酸 塩含有綿

(サンプル①)

にて

テープノリを取るように清拭 する

1

カテーテル出口部をクロル ヘキシジングルコンサン塩

(サンプル②③)

にて消毒する

2

(10)

滅菌鑷子を使用し

バイオパッチ

®(サンプル④)

を 清潔に装着する

3

カテーテルにドレッシング フィルムのテープノリが

付着しないように滅菌ガーゼ

(サンプル⑤)

で保護する

4

(11)

ガーゼ

(サンプル⑤)

でカテーテル を挟むようにして覆う

5

カテーテルに直接つかないよ うに、ドレッシングフィルム

(サンプル⑥)

を貼る

6

(12)

7

ドレシングフィルムの上に テープを貼る

8

(13)

カテーテルのルート部分を ガーゼで包む

ガーゼ固定のテープは縦張り にし、フィルムの上に貼った テープに固定する

9

*患者の皮膚状況に応じて保湿

ジェルクリーム(ピュアバリア ®

を薄く塗布してドレッシングフィ

ルムを貼る

(14)

カテーテル出口部炎症 処置工夫

(15)

経路変更術

出口部・トンネル感染が生じ、排膿が認められた場合。(発熱がなく、菌血 症がないと判断できる場合のみ)以下の処置を行う。

(16)

症例) 68 才・男性 透析歴: 15 年 1 か月 原疾患: PCKD

2017.8.31

(オペ前)

2017.8.31 右長期留置カテーテル経路変更術 施行

右内頚カフ型カテーテル トンネルに沿って発赤(+)のため来院。

鎖骨上からカテーテルを引き抜き、イソジン生食で洗浄。

新たに外側に出口部を形成し、経路変更した。

(17)

症例) 68 才・男性 透析歴: 15 年 1 か月 原疾患: PCKD

2017.9.16

(経過)

2017.8.31 カフ型カテーテル経路変更術後

(18)

症例) 68 才・男性 透析歴: 15 年 1 か月 原疾患: PCKD

2017.8.31 カフ型カテーテル経路変更術後 6 ヵ月

2018.2.10

(経過)

(19)

血栓性

外来でのカテーテル診察

脱血不良・静脈圧上昇

抵抗

(+)

ウロキナーゼ充填

抵抗

(-)

カテーテルのポンピング にて血栓の有無を確認し、

血栓を除去する。

ポンピング

血栓除去

抵抗

(±)

ヘパリン充填

ウロキナーゼ6万単位を生食5ml にて溶解したものを使用

ヘパリン5千単位を原 液で使用

(20)

カテーテル内血栓除去術の実際

術野にて

透視下で

0.035ガイドワイヤー3本

(21)
(22)

外来管理の現状

カテーテル挿入術件数

4

9 8 9

6

15

9

5

0 2 4 6 8 10 12 14 16

H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29

当院での留置:

65

(23)

外来管理の現状

カテーテル挿入理由

シャント閉塞

47%

シャント 機能不全

16%

在宅

12%

緊急導入

9%

短期

長期

4%

心機能不全

4%

その他

10%

その他:過剰血流 静脈高血圧症 点滴目的

(24)

トラブル内容を年別にすると、閉塞が

H26

以 降は

0

件となっている。静脈圧上昇や脱血不 良など見られた場合に早期に対処したことで、

閉塞は防ぐことができた。また感染に対して は

H26

頃より管理マニュアルの確立・他院へ の情報提供を行っていることにより、

H27

には 減少した。

静脈圧上昇・脱血不良に対しては血栓除 去術を施行している。

H25

頃まではトンネ ル感染に対してもカテーテル交換を行っ ていたが、

H26

頃より経路変更術で対応 するようになった。

トラブルと処置 平成 23 年~ 27 年

(25)

外来管理の現状

受診総件数のうちトラブル件数

1 11 13 23 18 19

49 38 4

17 20

54

75

144

89

55

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180

H 22 H 23 H 24 H 25 H 26 H 27 H 28 H 29

なし あり

(26)

外来管理の現状

トラブル内容 内訳

脱血不良

27%

出口部感染 閉塞

20%

19%

血栓

7%

ブリッジ

6%

その他周囲感染

3%

出血

1%

感染

1%

その他

16%

その他:コネクタ破損 位置異常 キンク

(27)

外来管理の現状

トラブル内容(年別)

0 10 20 30 40 50 60

H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29

その他周囲感染 その他

感染 出血 ブリッジ 血栓 閉塞

出口部感染 脱血不良

(28)

外来管理の現状

トラブルに対する処置内容(年別)

0 10 20 30 40 50 60

H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29

その他 経路変更 薬物療法 アクセス変更 カテーテル交換 血栓除去

(29)

在宅透析の問題点=在宅透析が増加しない理由(

2012

年に初参加して感 じた問題点)

1) 連日透析における自己穿刺の習得と自己血管穿刺部位の劣化 2) 自己穿刺習得期間が個人差があり不安定

3) 見守りまたは介助する人が必要である。

4)

PD

で在宅透析を経験した患者からの移行が多い。

5) 研究会は、わずか

500

人の患者を対象としており増加しないことが ひとつの問題であった。

(30)

当院の HHD 患者一覧

性別 年齢 原疾患 透析歴 HHD 平均HDP 透析回数月平均 挿入デバイス・方法 VA

カ テ ー テ ル

60 多発性のう胞腎 93か月 211か月 144 27 ショーン TCC 55 糖尿病性腎症 55か月 26か月 122.5 30 ショーン TCC 68 慢性糸球体腎炎 72か月 23か月 100 22 テシオ TCC 60 IgA腎症 184か月 110か月 96 18 テシオ TCC 39 慢性糸球体腎炎 76か月 3か月 147 31 テシオ TCC

自 己 穿 刺

50 糖尿病性腎症 58か月 15か月 108 24 鋭利針 AVF 58 慢性糸球体腎炎 56か月 11か月 125 21 BH AVF 52 糖尿病性腎症 74か月 110か月 196 30 BH AVF 62 慢性糸球体腎炎 153か月 9か月 108 23 鋭利針 AVF 51 糖尿病性腎症 108か月 6か月 252 28 鋭利針 AVF

再指導中 2018.1.31現在

(31)

0 1 2 3 4 5 6 7 8

9 トラブル件数

HHD患者カテーテルトラブル

挿入月から最長1年8ヶ月まで

n=5

カテーテル挿入月から10ヶ月間は、

全ての患者でトラブルなし

トラブル

A:

出口部周囲の血腫

B

:脱血不良による血栓除去

(32)

在宅透析開始前後の比較

80 100 120 140 160 180 200

開始前 現在

透析前収縮期血圧

0 2000 4000 6000 8000 10000 12000

開始前 現在

エポ

-4 -3 -2 -1 0 1 2

開始前 現在

DW-NH

(33)

在宅透析開始前後の比較

80 100 120 140 160 180 200 220

開始前 開始後

透析前収縮期血圧

0 2000 4000 6000 8000 10000 12000 14000

開始前 開始後

エポ

-5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3

開始前 開始後

DW-NH

(34)

0 50 100 150 200 250

透析前収縮期血圧

p<0.05

在宅透析開始前後の比較

開始前 現在 0

1000 2000 3000 4000 5000 6000 7000 8000 9000

エポ

n.s.

開始前 現在

-2.5 -2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5

DW-NH

n.s.

開始前 現在

(35)

在宅透析開始前後の比較

0 50 100 150 200

透析前収縮期血圧

開始前 開始後

p<0.01

0 2000 4000 6000 8000 10000

エポ

開始前 開始後

n.s.

-2.5 -2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2

DW-OH

開始前 開始後

n.s.

(36)

検査値の比較

HHD 開始前

心胸比 透析前

収縮期血圧

透析前

拡張期血圧 TP ALB

カテーテル群 49.3±5.1

n.s.

158±26

n.s.

88±15

n.s.

6.5±0.6 n.s.

3.7±0.1

p<0.05 自己穿刺群 49.4±3.7 176±13 91±15 6.9±0.6 4.2±0.5

Hb K P Ca PTH

カテーテル群 10.9±1.6

n.s.

4.4±0.8

n.s.

4.8±1.8

n.s.

9.4±0.6 n.s.

212±146

n.s.

自己穿刺群 11.6±2.0 5.1±1.1 5±2.2 9.0±0.5 179±118

フェリチン Fe エポ投与量

カテーテル群 42.9±25.3

n.s.

74.8±29.4 n.s.

7100±3715

p<0.05 自己穿刺群 202.1±221.9 73.8±37.5 4000±1717

*数値は平均±SD

(37)

検査値の比較

2018 年 1 月現在

心胸比 透析前

収縮期血圧

透析前

拡張期血圧 TP ALB

カテーテル群 45.5±2.6

n.s.

134±32

n.s.

73±21

n.s.

7.4±0.6

n.s.

4.1±0.0

n.s.

自己穿刺群 47.4±2.6 144±23 76±9 7.4±0.5 4.3±0.5

Hb K P Ca PTH

カテーテル群 10.8±1.2

n.s.

4.2±0.9

n.s.

3.4±0.7

n.s.

9.5±0.4

n.s.

174±92

n.s.

自己穿刺群 11.1±2.5 5.1±0.2 5±1.3 9.5±0.5 250±83

フェリチン Fe エポ投与量

カテーテル群 85±65.7

n.s.

106.5±31.8

n.s.

2937±2105

n.s.

自己穿刺群 39.9±37.8 109.6±94.2 1500±3500

*数値は平均±SD

(38)

検査値の比較

カテーテル群

心胸比 透析前

収縮期血圧

透析前

拡張期血圧 TP ALB

HHD開始前 49.9±5.7

p<0.05

158±30

n.s.

86±17

n.s.

6.6±0.6

p<0.05

3.7±0.1

p<0.01

20181 45.5±2.6 134±32 73±21 7.4±0.6 4.1±0.0

Hb K P Ca PTH

HHD開始前 11±1.8

n.s.

4.1±.5

n.s.

4.2±1.3

n.s.

9.4±0.7

n.s.

251±151

n.s.

20181 10.8±1.2 4.2±0.9 3.4±0.7 9.5±0.4 145±85

フェリチン Fe エポ投与量

HHD開始前 42.9±25.3

n.s.

77.2±33.4 n.s.

6625±4110

n.s.

20181 89.8±113.3 106.5±1.8 3700±2105

*数値は平均±SD

(39)

検査値の比較

自己穿刺群

心胸比 透析前

収縮期血圧

透析前

拡張期血圧 TP ALB

HHD開始前 49.4±3.7

n.s.

176±13

n.s.

91±15

n.s.

6.9±0.6

p<0.05

4.2±0.5

n.s.

20181 47.4±2.6 144±23 76±9 7.4±0.5 4.3±0.5

Hb K P Ca PTH

HHD開始前 11.6±2.0

n.s.

5.1±1.1

n.s.

5±2.2

n.s.

9.0±0.5

n.s.

179±118

n.s.

20181 11.1±.5 5.1±2 5±1.3 9.6±.5 250±83

フェリチン Fe エポ投与量

HHD開始前 202.1±221.9

n.s.

73.8±37.5

n.s.

4000±1717

n.s.

20181 39.9±37.8 109.6±94.2 1500±3500

*数値は平均±SD

(40)

考察

カフ型カテーテル全体

#1 パンフレットによる啓蒙により手技の統一化を行い出口部感染は、当院 通院患者のみならず感染率は低下した。カテーテル管理の方法によって は、出口部感染と血流感染を減らすことが可能であった。

#2 カテーテル孔の閉塞に対する早期の掃除法を確立した。

在宅透析

#3 在宅透析患者においてカテーテルからの頻回透析は造血剤を必要とする。

#4 在宅透析でのカフ型カテーテルは教育機関の短縮につながり自己穿刺 訓練期間より3ヶ月が2か月短縮された。

(41)

まとめ

カフ型カテーテル透析は、在宅透析への応用に限らず

管理方法によって、透析アクセスの選択肢となりえる。

(42)
(43)

#1 カフ型カテーテルの成果

管理方法が確立されれば、在宅透析への応用が可能である。

#2 カフ型カテーテルの改善すべき点

出口部感染、トンネル感染の防止のためカフの改良が必要である。

カテーテル先端の血栓付着防止

#3 カフ型カテーテルの適応指針

a)

心機能低下症例

b)

血管荒廃症例

c)

在宅透析における自己穿刺や頻回穿刺が必要な症例

参照

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