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九州大学学術情報リポジトリ Kyushu University Institutional Repository Condiciones para la expresión en el pretérito ( la forma canté) : en caso de las oraciones in

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

Condiciones para la expresión en el pretérito ( la forma canté) : en caso de las oraciones

inanimadas

山村, ひろみ

九州大学言語文化部

https://doi.org/10.15017/5451

出版情報:言語文化論究. 9, pp.185-207, 1998-03-01. Institute of Languages and Cultures, Kyushu University

バージョン:

権利関係:

(2)

Studies i熱しaaguages and Cultures, No.9

pret6ritoによる表出のための条件

        

      一無生主語文の場合一*

山村ひろみ

0。はじめに

 スペイン語の動詞単純形式には過去に言及するものとしてpret6ritoとimperfectoの 二種類あるが、必ずしもすべての命題がこの両形式によって表出されるわけではない。中 でも問題となるのはpret6盆。による表出の場合で、以下の例文が示すようにimperfecto による表出は可能でも、対応するpret6ritoによる表出は不可能か強い制約を受けると いった命題が少なからず存在する%

1)*Fueron/Eran las ocho.

  「である」のpret./imp. 定 8       8時だった。

2)La carta寧dijo/decia    hola。(Doiz一:Bienzobas l9951!32)

  定 手紙 嗜う」のpret./imp.こんにちは   その手紙はこんにちはと言っていた。

3) EI vestido *11ev6/夏1evaba     perlas。(lbid。)

  定 ドレス 「つける」のpret./imp.真珠   そのドレスには真珠がついていた。

4>La venta捻a??dio/daba  al sur.

  定  窓   絢く」のpre七4imp.に南   その窓は南を向いていた。

 このようなpret6ritoによる表出に見られる制約の問題は、この形式が持つ機能との関 係において、どのように解釈され説明されるのだろうか。

 従来、pret6ritoの機能はimperfec之。のそれと対になって言及されるのが一般的であっ た。その代表的なものとして、pret6ritoをアスペクトに関するimper{ectoの最小対と 見なす説や、両形式の違いは当該事態に対する話者のperspectivaの違いに対応すると した説等をあげることができるが、これらの説はどれも、pretεritoとimperfectoの両 方によって表出されることが自明な命題を基に議論を進めているため、上で見たような pret6ritoによる表出が難しい命題の存在が指摘されたり、問題視されることはまずなかっ

* 本稿は第;17回臼本スペイン語学セミナー(SELE 97,1997年8月29日,於:京都府立ゼミナールハ  ウス〉において「pre艶ritoによる表出のための諸条件一無生主語文を中心として一」という題目で発 表した内容に加筆・修正を施したものである。発表時、貴重なご意見を下さった方々、また、忙しい中  インフォーマントとして協力して下さったRogelio D三az Fer飴ndez氏に謝意を表したい。

1)例文内のpret.は対応する動詞がその動詞のpret6ritoであることを、また、 imp.はそれがその動 詞のIlnperfectoであることを示す。また、「定」は定冠詞、「不定」は不定冠詞を示す。なお、()

内の記述は例文の出典を示しているが、その出典がないものはインフォーマントのチェックを受け文法 的と見なされた作例である。

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(3)

2 言語文化論究9

た。しかし、本来、pretεritoとimperfectoの機能的差異をある素性の有無の問題に還:

如しようとする見方にとって、対立項の一つが制約を受け当該二項が非対称になるという 事実は無視できないはずであり、その主張の有効性を確保するためにも、そのような現象 が起こる理論的説明が不可欠だと思われる。にも拘わらず、かつてそのような試みが行わ れなかったというのは、この現象自体が、pret6ritoとimperfectoを対として考える諸 説の整合性を壊す可能性を持つものであることを示唆しているのかもしれない2も以上の

ことから、本稿はpret6ritoの表出における制約の問題を考察するに当たって、 pτet6rito の機能をlmperfectoのそれと対にして考える説は取らず、それとは逆の、 pret6ritoの 機能は重mperfectoのそれとは独立的に規定することができるとする山村(1996a)の見方

を基に論を進めていくことにしたい。

 本稿にとっていわば作業仮説となる山村(!996a>におけるpret翻toの規定は次のとお りである。       pret6ri宅。:0−V=◎(〜PrOP.&PτOP.)

 この規定の前半部分(0−V)はRolo(1974)が提案したもので、 pret6ritoの機能はある 命題を発話時(0)より前(一V)に定位することにあるということを示している。一方、後半 部分の0(〜Pr◎p.&Prop。)はこのRol◎の規定に山村(1996a)が修正を加えたもので pret艇宅。の機能は当該命題の不成立から成立への変化(〜Prop.&Prop.)、すなわち、

当該命題の生起(成立)自体を表すことを示している3)。つまり、出村(1996a)では、 pret6雄。

の前軍性(一V)が単なる時間軸上の定位化の問題から、当該命題の不成立から成立への変化 という認識上の問題へと解釈し直されたのである。

 さて、このような山村(1996a)の規定に従ってpret6ri胎による表出の問題を考えるな らば、当該命題の内容と(〜Prop.&Prop.)によって示されるpret6ritoの機能との関係 が重要な意味を持ってくると予想される。すなわち、ある命題がpre艶ritoによって表 出されるか否かについては、その命題内容とp蹴翻toの機能との意味的合致・一貫性 の問題が関わってくると考えられるのである。以下では、pre宅6孟。による表出に関する この仮説の妥当性を検証するために、特に無生主語文を対象としながら、そのpret6孟。

による表出のあり方を具体的かつ詳細に観察していくことにする。

L先行研究

先にも述べたように、pret6rltoによる表出の制約の問題はこれまで取り上げられるこ とがほとんどなかった。しかし、その事実を指摘したもの、あるいは、その現象の説明を

2>実際、Alarcos(!9803:!25)のようにpret6ri℃oとimperfectoの機能的差異を「終結性」という素 性の有無とした場合、過去の事態はどれも概念上は終結したと考えることが可能なのだから、例文1)〜4)

のpre諭ltoによる表出だけが特別に制約を受ける理由はないはずである。また、これら二形式の違 いを当該事態に対する話者のperspec宅lvaとする説も同様で、その違いが主観的な話者のr視点」に 基づくものならばなおのこと、ある命題が他のものと比べて特別pτet6ritoによる表繊が困難になる  などということは起こらないと思われる。

3)もしpret6rltoの機能がRolo(1974:103)の主張するように当該命題の発話時以前における定位化に あるとするならば、これもアスペクト説と同様の批半弩を受けることになろう。なぜなら、概念上はいか  なる命題も発話時以前に定位することが可能であり、ある命題のpret6rltoによる表出だけが特に困

難である理由はないと考えられるからである。

186

(4)

pret6ri宅。による表出のための条件 3

自説の枠組みの中で試みたものがなかったわけではない。本節では、この問題に関する先 行研究と見なされるいくつかの議論を紹介し、次馬で行われる観察の手掛りとしたい。

唱.董. Feギ繭6目dez Ra艶ぎrez(囑986)

Fem翻dez Ramirez(ユ986>は直接pret6rit◎による表出の制約の問題を扱っているわ けではないが、いわゆる不完了動詞(verbos lmperfectos)はpre宅6ritoよりimper董ecto による表出の方を好むという指摘をしている。

6EmpleadOS e薮paSadO, m醜C熱OS VeτbOS imperfeCtOS SUele簸preferir el i卿erfeCtO al pret6ritO, a me簸OS que Se qUleraδar a艦e簸der qUe CeS6 el eStadO de COSaS descri免◎por ellos para eatrar e漁u礁a situaci6rl e貧teτame鮭e difere煎e。 (Feraゑ鍛dez Ramfτez l986:274)

「過去形で使用されると、多くの不完了動詞はpret6rltoよりもimperfec加の方を 好みがちである。少なくともそれらによって記述された事態がまったく異なる状況に入 るために終結したことを理解させたいと思わない限りではあるが。」4)

 上記の記述に従うならば、本稿が問題とするpτet6ritoによる表出の難しい命題は不 完了動詞的なものと考えることができるだろう。しかし、そのように考えたとしても、そ れがpret6rit◎による表出の制約という現象の説明にならないのは明らかである。なぜ ならば、それではどうして不完了動詞はpret6孟◎によって表出されないのかという新 たな問題が提出されることになるからである。一方、専らimperfect◎によって表出さ れるという点だけを取り上げ、不完了動詞とpret6ritoによって表出されない命題を同 一視することにも問題がある。不完了動詞は確かにimperfe伽を好む傾向にあるもの の、ある環境下、すなわち、当該事態が終結したことを意味するような場合にはpret6ritO による表出も可能であるのに対し、本稿が対象とする命題はそのような場合においても pret6蛮。による表出は難しいからである。

 また、Fem蝕dez Ram三rezは以下のように、比喩的に描写用法として使用される活動 を表す動詞も不完了動詞と同じくimperfec宅。によって表されると述べている。

Tambi面se co簸struye捻ε難imperまecto uaa serie de〈verbos de acci6鷺emp翌eados me宅af6ricam磁e e嶽1a descゆci6n>.(_)Cua簸do declmos 58ω醗ρ傭屈6 queremos significar estaba compuesto de .No describimos, por伽tol u醸periodo de tiempo e登el que ocuπe una determi鍛da acci6n, siao que aaalizamos el objeto sin que exista movim三e且to ◎ proceso alguno。,(lbid。)

「また、比喩的に描写に使用された一連の活動の動詞もimperfect◎で構成される。

4)この記述に従うならば、当該事態が新たな状況に変化するために終結したことを表す場合には、たと  えそれが不完了動詞で表されたものであっても、pτet壱ritoによる表出が可能ということになる。しか  し注2)においても指摘したように、もしそうならば、どのような事態も概念上終結したと見なすこと は可能なのだから、ある命題のp獄るritoによる表出だけが特別な制約を受けるということはないと 思われるが、実際がそうでないのは前に見たとおりである。

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(5)

4 言語文化論究9

(中略)我々がse compo獄ia de(から構成されていた)と言う時、意味したいことは estaba compuesto de(から構成された状態であった)ということである。従って、我々 はある特定の活動が生起しつつある時間的期間を記述しているのではなく、その対象を 何らかの動きや過程が存在しない形で分析していることになる。」

 ここで重要なのは、本来、活動という完了的な意味を持つ動詞がある指示対象の描写の ために用いられると、意味的に不完了動詞のような振る舞いをすることになるため、その imperfectoによる表出も、それが活動動詞として使用された時とは異なり、当該命題 の未完了性を示さなくなるという指摘である。これは各命題のtelicityは、単にその命 題を構成する動詞の意味特徴によって決まるのではなく、その命題全体の表す意味によっ て決定されることを示したものである。この指摘はまさに本稿が対象とする命題にも当て はまるが、だからと言って、これらの比喩的動詞また命題を不完了動詞的と分類しても、

それが、pret6ritoによる表出の制約の解明に即つながるわけではないことは上でも述べ たとおりである。

1。2、 Por重◎ Dapξ》漁a(1989)

 Por宅。 Dapena(1989)の特筆すべき点は、本稿が対象としている現象の存在を指摘する のみならず、それに対する一応の解決策を提示したことにある。

No infrecuentemente un mismo verbo puede poseαuna acepci6a estativa junto aotra no estativa o dinゑmica, circunstancia Ro siempre registrada en los diccionari◎s. Cuando esto ocurre, la oposici6簸 coη診αわ。/cση諺、funciona propiament:e tan solo en el uso 漁。 estativo, pues el estativo exige exclusivame難te el imperfecto.

Esto explica co且trastes corno Ios siguien之es:

(_)

La fachada del edificio rniraba hacia el s娯r。(estaba dirigida u orientada)

El capitan del barco mir6 hacia el sur.(dirigi61a vis宅a>

don(ie la distinci6n se establece bajo los rasgos estat:ivo/簸。 estativo, y no, corno seria lo normal, no complexivo o ilnperfectivo/complex三vo o perfectivo. Esta ωtima distinci6n es de orden gramatica1, y aqu611a 16xica;por eso convendria hablar aqui de dos acepciones de (_)溺蹴α汽 (Porto Dapenaユ989:91)

「少なからぬ場合、同一の動詞が状態の意味と同時に非状態、あるいは、動的意味を所 有することができるが、それは必ずしも辞書に記載されていない。このような時、cant6/

cantabaの対立(pret6rito/imperfectoのこと。引用者注。)は本来的に非状態の用法 においてのみ機能する。なぜなら状態用法はもっぱらimperfectoを要求するからで ある。このことは次のような対照を説明する。(中略)

La fachada del edificio miraba  hacia el s績r.(estaba dirigida u orie簸tada)

       「向く」のlmp南の方へ  その建物の玄関は南を向いていた。

EI capitゑn del barco mir6 hacia el sur.(dirigi61a vis宅a)

      絢く」のP・et.      その船長は南を向いた。

188

(6)

Pfet6ritoによる表出のための条件 5 上記二文の違いは状態/非状態という素性のもとに設定されたものであり、標準的な未 完遂あるいは不完了/完遂あるいは完了という素性のもとに設けられたものではない。

後者の違いは文法的なものであるが、前者は語彙的なものである。だから、ここでは、

(中略)、「向く」という動詞の二つの意味について話す方が適しているであろう。」

 PGrto Dapenaの見方の中で注目すべきは、 pre宅6ritoとimperfectoの機能的差異の 問題は、これら二形式による表出が可能な非状態動詞(命題)5)においてのみ成立するもの であり、lmperfectoによる表出しか許さない状態動詞(命題)では成立しない、従って、

状態動詞(命題)におけるi拠perfectoと非状態動詞(命題)におけるpret6孟。の差異の 問題は両者の語彙的違いとして扱った方がよいと述べている点である。この考え方に従え ば、本稿が対象とする文もpretεritoによる表出が制約を受けるというまさにそのこと によって、従来のpret6ritoとimperfec之。の対立という枠組みでは処理しきれない語 彙的に特殊なものと判断されてしまうだろう。確かに、pretるritOとimperfect◎の機能 的差異の問題をこれら二形式による表出が可能な動詞(命題)に限定するという主張には一 理あるかもしれない。しかし、そのような見方には、次のような問題点があることを指摘

しておきたい。

 まず、ある動詞(命題)が状態なのか非状態なのかという判断は結果論的にならざるをえ ないという点である。Porto Dape捻aの主張に従うならば、それまで状態の意味を持つ と考えられていた動詞(命題)がある環境でpretεritoによって表出可能ということにな ると、その時点で当該動詞の語彙は変更せざるをえなくなるが、これではいつまでたって も当該動詞の語彙項目は決定されないことになる。また、上記のような観点に立つならば、

一般に状態動詞(命題)と考えられているものの多くが、pret6ritoとimperfectoの両方 によって表出可能ということから非状態動詞(命題)と判断されてしまうが、これは大いに 直観に反することと思われる6もさらに、そしてこれがもっとも大きな問題となるのだが、

5)Porto DapeRaはある文がpret6ritoによって表出されるか否かはその動詞の語彙項目の問題と捉 えているが、本稿は当該文全体を射程とする命題の問題と考えている。この違いから、以下、Porto Dapenaが「動詞」と記述しているところには「命題」という語を添付してある。

6)Porto Dape鍛aは状態動詞の典型としてestar(r〜にいる」)というコピュラ動詞をあげているが、以 下の例文に見られるように、この動詞はpretをrito,lmperfectoの両方による表出が可能である。

  Juan estaba/estuvo ayer en Avila.  フアンは昨日アビラにいた。

   「〜にいる」のlmp./pret.昨黛 に

この例文についてPorto Dapenaは、 estarは状態動詞ゆえにlmperfectoによる表出こそが標準的だ としており、そのpret6ritoによる表出は非状態動詞的意味を含意すると述べている。しかし、そうなる  と、いわゆる状態動詞と言われるものでpret6ritoとimper玄ectoの両形式による表出が可能なもの

はみな状態と非状態の二つの語彙項目を持つことになる。実際、Por宅。 Dapenaは上で見たestarの pret6ritoによる表出は次のような非状態動詞ir(「行く」)による言い換えが可能であるとさえ述べている。

  Jua薮fue  ayer a Avlla.  フアンは昨田アビラへ行った。

    「行く」のpret.昨日へ

 しかし、estar(「〜にいる」)とir(「行く」)が語彙的にまったく異なる二つの動詞であることは言うまで  もなかろう。Porも。 Dape照がこのような解釈に到ったのは、ある動詞(命題)のpret6rltoによる表 出を考えるに当たり、pret6ritoという形式が持つ機能とその形式によって表出される動詞(命題)自体 が持つ時間構造のタイプ(例えば、上記[Juan estar en Avlla]「フアンがアビラにいること」という 命題の時間構造はVe簸dlerの言うstateに当たる)を区分して分析するという視点を持たなかったた めだと思われる。Cf. Porto Dapena(1989:87)

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(7)

6 言語文化論究9

imperfectoによってしか表出されない動詞(命題)に「状態動詞(命題)」という語彙的レッ テルを貼っても、それがそのまま当該動詞(命題)がpret6ritoによって表出されないこ との理由になるわけではないという点である7も以上のことから、本稿はPortO Dape負a の見方には与せず、pret6ri£oによる表出の難しい動詞(命題)の問題は、あくまで当該動 詞(命題)の意味するところとpret6ritoという動詞形式が本質的に持つ機能との合致・

一貫性の問題であると仮定しながら考察を進めていきたい。

翌.3。 D◎iz−Bi臼r適z◎bas(1995)

 Doiz−Bie賜obas(ユ995)はpre£6孟。とi卿erfecωの機能的差異を扱ったものである。

そのうちpre宅6rltoの機能に関しては、当該事態を過去のある時点に定位Gocate)するこ とにあり、その結果pret6童。は常に当該事態を時間的に特定化(temporal speclflcation)

することになると述べている。しかし、本稿にとって重要なのは、このμet6ritoの時 間的特定化という機能がその形式による表出の問題、とりわけ、主語が非動作主の際の制 約の問題と密接な関わりを持つという指摘である。

ξ・  proper電y of痕me specif重cad()捻 accou鍛ts for宅he choice ()f aspect i貧 t熱e case  Of Se就e豊CeS Wi塩age就1eSS S娯bjeCtS Wむere d媛e tO出eiy 10W degree Of宅ra簸SitiVity,

 t鼓eμoperty co簸strual wi宅h極e imperfec宅is t簸e only possible c難oice。,

 (Doiz−Bie鷺zobasユ995:131)

 上のことを例証するために、Doiz−Bie麗obasは主語が動作主(有生)の場合と非動作主

(無生)の場合を並列し、そこに見られるpret6rito/irnperfec宅。による表出の可能性の違 いを明らかにしている。

感Wh総薮verbs such as to gr¢et ,6宅。 say ,ξto take ,6to obeゾ,6to was鼓 to dry, a簸d so on, take a簸uman or a very a墓e就ive畷ke sub16ct whic熱is capable of carryi難g o t t員e event de鍛oted by 宅he predicate, tぬe verb may occur ei宅her wlthhe preterlte(22a)or t薮e l脚erfect(22b):

(22)aJ朕a漁dilG ho盈a.  b.Como te decia瞭es。..

     said−PR£T hello.      As I sald一亙MP. you earlier...

However, whe簸塩ese verbs tak:e a瞼inanimaもe sublect, the predicates may only OcC績r with the imperfeCt:

(23)a。*La carta dijo    出elαtα  sa1dぞR泡T.

  b。*EI vestido Uev6    the dress  took−PRET.

(lbid.)

hola。

hello.

perlas

pearlS

(24)a。La carta dec気a    ho亙a。

   the letter sald一王MP. hello   b。El vestido llevaba perlas。

   the dress took{MP. pearls

7)もし状態という語彙レッテルを貼られた諸命題の間に何らかの意味的類似性があるとしたら、それは pretεritoの機能との関係において当然考察の対象となろう。しかし、その意味的類似性というのは、

 もはや各命題の語彙的特殊性とは見なされなくなるため、結果的にPorto Dapenaのような見方はで  きなくなると思われる。

ユ90

(8)

pret6ritoによる表出のための条件 7  そして、Doiz−Bienzobasは、主語が非動作主(無生)の時に起こるpret6ritoによる表 出の制約という問題を、この形式が持つ当該事態の時間的特定化という機能と関連づけな がら次のように説明しているのである。

h藤SCO磯xt, there mUS宅be a捻e難tity r¢Sp◎nSibl£fOr the OCC膿e数Ce Of t黙e eve鍛t at the spεclfic point沁time.丁蝕us, whe簸t鼓e preterite is used, the subject has a簸age識tive role。(_)S滋ce i籍(23), wit捻the preteri宅e,搬e inaRimacy Of t簸e sublects re飽ders 宅hem 三獄capable of carry重a塞 o組t t簸e situatio薮 tむat:is sta宅e(玉 to益ave take簸Place, the s艦e簸ces are i漉蕪cit◎us. αbld。:!33)

 上の記述によれば、pret6ritoの当該事態の特定時点における定位化という機能は、当 該事態がその時点において生起したということを表すに等しい。そして、このことが、

Doiz−Bie麗obasの言う、当該命題主語の動作主性の有無とその命題のpret舎itoによる 表出の可能性の関係を直接説明することになる。つまり、ある事態が生起するには普通そ の事態を引き起こす者、すなわち、動作主の存在が想定されるが、当該命題の翼et6r詫◎

による表出の問題はとりわけこの一般的知識と深く関わっており、無生主語文がpret6蛾G.

による表出の制約を受けるのも、その主語が当該事態を生起させるに足る動作主性を欠い ているからということになるのである。

 Doiz−Bi錐zobasの観点は、pret6ritGの機能と命題内容(あるいは命題を構成する要素)

との合致・一貫性を問題とする点において、本稿とおなじ方向を目指していると言ってよ かろう。しかし、その主張に疑問点がないわけではなく、特に、その「動作主性」の解釈 は問題になると思われる。一般にこの「動作主」という語には有生という特徴が付与され ており、上の議論もそれを繭提としたものとなっているが、そうなると実際的な問題が生 じることになるのである。なぜなら、次節の観察においても明らかになるように、p蹴編to による表出は動作主性をまったく欠いた無生主語の文でも可能だからである。このことは、

ある命題のpre働i竃。による表出の可否の問題をただその主語の動作主性の膚無という 点から説明するのは、部分的には有効であっても網羅的ではないということを示したもの と言える。では、このpτe艶ritoによる表出の問題をより網羅的に説明するためには新 たにどのような視点を導入していけばよいのだろうか。それを考えるために、以下では特 に無生主語文を対象としながら、その翼et6ritoによる表出の可能性をそれに対応した 1熱perfectoの意味との関係から観察していく。

袋.観察 無生主語十繍即興。お命堺町馳の分析

 この節では、当該命題がpret6ritoによって表出されるための条件を、この形式が持 つ◎(〜Pr◎p。&Prop.)という機能との関係において観察していく。その対象としては前 節での議論を踏まえて無生主語文を取り上げることにした%以下では、まず、imperfe伽

8)今回扱う無生主語文の中には再帰代名詞seを伴ったもの、また、コピュラ動詞によるものは含まれ ていない。なお、serコピュラ文におけるp蹴6rltoによる表出に関しては由村(1997)を参照されたい。

191

(9)

8 言語文化論究9

によって表出された無生主語文の特徴を観察し、それとの関係において対応するpret6rit◎

の表出の可否を考察していく。

2.董.無生主語十i㈱e船。沁

 山村(ユ996b:52)によれば、 imperfectoによって表出された文はそれに対応するpret6rito が意味するところとの関係において大きく二つのグループに分けられる。一つは対応した pret6ritoが表す当該命題の生起以前の状態を表すグループで、これはtelicな時間構造

を持つ命題のimperfectoから成っている。もう一つは対応するpret6ritoによって表さ れた当該命題の生起以後の結果状態を表すグループで、ここには&telicな時間構造を持 つ命題のimperfectoが属している。以下の5),6)は前者のグループ、7),8>は後者のグ ループを例示したものである。

5)Maria escribia una carta。

     階く」のlmp.不定 手紙     マリアは一通の手紙を書きつつあった。

6)Maria llegaba a la estaci6捻。

     「賭する」の1⑬ に 定  駅     マリアは駅に到着するところだった。

7)Maria sabia la鍛oticia.

     痴る」のi組p.定 ニュース     マリアはそのニュースを知っていた。

8)Marla paseaba  p◎r el pa鶏ue。

     町歩する」の蜘〜のあたり定 公園  マリアは公園を散歩していた。9)

 つまり、スペイン語のimperfectoにはpret6ritoが示す当該命題の生起との関係に おいて、その「未完」を表すものと「既完」を表すものの二種類があり、その区別は当該 命題の時間構造の違い(telicかatelicか)に依存しているのである。このimperfecto の機能的特徴は無生主語文にも当てはまる。以下では、その実態を具体的な例文を通して 見ていく。

2.1、1.「未完」の無生主語十imperfec沁

 imperf6ctoによって表出された無生主語文が当該命題の生起以前の状態を示す例とし ては次のようなものがある。

9) La carroza,(...),  habia dado la vuelta a la  plaza de armas (.。.)y   定 四頭だての大型馬車 「一周期る」の過去完了   に定 広場  の 武器  そして

9>例文8)はVendlerの言うactivltyである。この類のimperfectoによる表出は当該命題の生起の 集積を表すもので、s主ate類のように当該命題が生起した後の結果状態を表すものではない。しかし、

accomplishmentやachieveme鍛t類のimperfectoが、 pret6ritoの表す当該命題の生起以前のこと  を表すのに対し、このactlvity類のimperfectoが、 pret含ritoの表す当該命題の生起以後のことを

表すのは明らかである。このことから、山村(1996b)はactlvity類のimperfectoをstate類のそれ  と同じグループに入れた。

192

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pret6ritoによる表出のための条件 9 観rαvε5αわα   1a puerta。(R,137)1◎〉

「横切る」のimp.定  戸口

四頭だての馬車は武器広場を一周し(中略)戸口を横切るところだった。

 このような未完を表すimperfectoの無生主語文は、当該命題の生起が完了すれば pretεritoによって表出されることになる。つまり、上の例文ならば、四頭だての馬車が 戸口を横切るという事態を完了した時点で、対応するpret壱rltoによる表出が可能にな るわけである。この時、夏acarroza(「四頭だて馬車」)は動作主というよりは主題(tema)

という意味役割を付与されることになろうが、重要なのはどのような意味役割を付与され るかということではなく、この主語が当該命題の表す事態の活動主体となっている点だと 思われる。「活動主体」という語は言語外現実において当該命題の表す事態を生起させた 直接の関与者、つまり、当該事態を引き起こした者・事物を指す。この「活動主体」は多 くの場合、従来の「動作主」と重なることになるが、両者は同じものではない。前節でも 見たように、「動作主」は有生の人間であることを前提としたものであるが、「活動主体」

にそのような制限や前提はないからである。つまり、当該命題の表す事態を生起させるに 足るものは何であれ、その事態の活動主体となる資格があるのである1%このように考え

ると、ある主語が活動主体かどうかという判断には当該事態に対する一般的知識が不可欠 ということになるが、この点は、第3節で検証する。

2.唾.2。「既完」の無生主語十痛perfec給

 次にlmperfectoによって表出された無生主語文が当該命題の生起以後を表した例を 見てみよ:う。以下の例文に出現する動詞は、先に見たFem蝕dez Ramirezが「比喩的 に対象の描写に用いられた活動の動詞」と呼んだものに相当する一項動詞である。

10) (。。。),perO de laS paredeS CO18・αわαη   10S CUadrOS。(R,26)

     しかしから定  壁 「掛かる」のimp.定 絵   しかし壁から絵が掛かっていた。

11)[瓶is buclesl C磁苑   sobre mi frente (...)。(M,145)

  私の巻き毛  「垂れる」のimp. 上に 私の  額   [私の巻き毛]は額の上に垂れていた。

!2) [una angosta puerta] Z)αわα         a  una peque煮a secretaria.(B,67)

  不定 幅の狭い  戸   「向いている」のimp. に 不定 小さい   事務周   [幅の狭い戸が]小さい事務局に向いていた。

10)観察に使用されたテキストとその略語は次のとおり。Be龍。,F.(1986):乙α勧5g肥ぬ, Debate  Llteraωra.(B), Tomeo,∫。(1990);E1脚αyorゴ。刑。〃!〜oρ8, Planeta.(M), Torrente Ballester,

 G.(1989):α6ηた。ゴ81rθyρ03〃2040, Planeta.(R), Vazquez・Montalb含n, M.(1979):ゐ。∫〃!o榔  4813醐Popular.(Mar)

11)例えば例文9)の主語である1a carrozaはそれ自体で活動を行うわけではなく、実際にはそれを操作  する御者が存在する。しかし、それにも拘わらず、我々の一般的知識においては、carrozaという対  象物はそれ自体「移動」するもの、「運動」するものと把握されており、それが、この主語を当該事態  の活動主体とみなすこと、ひいては、pret6廊。による表出を可能にしていると考えられる。

!93

(11)

10       書語文化論究9

 13)AI mar暮en del documento α即rεc顔   uれa nota。(B,153)

   に  余白  の  書類   逼れる」のi磁p.不定 メモ    書類の余白にメモが現れていた。

 !4)la libreta椛64ぬ      qu拠ce centim鋏ros de anchura(.。.)。(M,ユ54)

   定メモ鰻 「寸法が〜である」のimp. 15  センチ  の 幅    そのメモ帳は幅15センチだった。

 ユ5)Nlcolas podla vef,(.。」, el camino q慧e co磁1κc勧hasta es宅a ciudad。(M,1!5)

   「〜できる」の1磁p.「見る」の不定詞定道関係学樋じる」のimp.までこの町    ニコラスはこの町まで通じている道を見ることができた♂2)

 ユ6)La boutique o撫    a fresa。(Mar,81)

   定ブティック 陶う」のimp・ いちご  そのブティックはいちごの匂いがしていた。

17)Los autobuses vac{os岬6泌翻.(Mar,ユ39)

   定  バス  空いた 「待つ」の脚。 空のバスが待っていた。

 ユ8)EI paf沁elo del capuchぬ。  ゐε4ぬ.(R,90)

   定ハンカチ の カプチーノ派 「悪臭を放つ」のimp.

   そのカプチーノ派の神父のハンカチは悪臭を放っていた。

 imperfectGで表出された「既完」を表す無生主語文は、主語の所在とその様態(1◎),11))、

空間的位置関係(12))、出現結果としての存在(13))、属性(14),15))、一時的状態(ユ6),!7),

18))といったように様々な事態を表すことができる。この意味的多様性は対象となる動詞 が二項動詞の場合にも同様に観察される。

!9)1a搬eleむa rubia rizada que le む。激  sobre la espalda(_).(Mar,97>

  定乱れた髪金髪のちじれた関係詞彼女に「垂れる」の漁p.上定背中   彼女の背中に垂れていたちじれた金髪の乱れ髪   ・

20)1a iglesia si加ada en正a suave coro簸還a que ダε溺躍α加 la peむdie簸te,(Mar,120)

  定教会位置したに定なだらかな 山頂 関係詞「完了する」の1熱p.定坂道   坂道の突端にあるなだらかな山頂に位置した教会

21)una larga trenza que le  11εgβ加  has宅a瀬ces del c犠10。(Mar,95)

  不定 長い 三つ編み関係詞 彼女に 「趨く」のimp. まで 根っこ の 尻   彼女のお尻の根っこまで届いていた長い三つ編み

22)1a libreta,(。。.),∫6纏α u簸grosor de cie蹴。 cln磁enta捻ojas。(M,ユ52)

  定 メモ緩    「待つ」のlmp. 厚さ  の !50枚

  そのメモ帳は150枚の厚さがあった。

23)el vi識0 4始α   a su mirada un bri11◎aluclnado。(M,140)

  定ワイン 「与えるjのimp.に 彼の  視線 不定 輝き 幻惑された   そのワインは彼の視線に幻惑されたような輝きを与えていた。

12)この例文のimperfectoは関係節に出現したものであるが、山村(1995)でも指摘したように、関係  節に出現するlmperfectoが機能的に他の従属文や主文に現れるものと特別な違いを見せることはない。

 それで、この例文も他の例文と同等の扱いをしてここにあげた。

ユ94

(12)

      pret6ritoによる表出のための条件

24)En el claus℃ro les  6解ε紹わαη  los refrescos.(R,71)

  に 定  回廊 彼らを 「待つ」のi田p. 定 ーソフトドリンク

  回廊ではソフトドリンクが彼らを待っていた。

!1

 二項動詞の場合には、次の例文に見られるように、主語がある情報を提供していること を示すこともある。先に見たDoiz−Ble瓢◎bas(1995:ユ32)、また、 Porto Dapena(1989:

91)によれば、このように無生主語が伝達の動詞と共起する時には専らimperfectoが使 用されると言う。

25)Eso 解瘤甑か㈱ 

saldria u鍛a無ora despu6s.(B,124)

  そのこと 「意味する」のimp.接続詞 r出発する」の過去未来 〜時間   後

  それは一時間後に出発することを意味していた。

26)Sobre el di菰el deねp績erta,疑貧r6掘。虚癩: Comis沁豊es Obreras。(Mar,12◎)

  上に 定 鴨居  の 定  戸  不定 表札  「言う」のi搬p.労働委員会

  鴨居の上では、一枚の表札が「労働委員会」と告げていた。

 さて、このような多様な意味を持つ「既完」のimperfec宅。は「未完」の場合と違い、

当該命題の生起をもってp戴瓠沁による表出が可能となるわけではない。上でも述べた ように、厩完」の1聯磁ectoは予め当該命題の生起(成立)を前提としたものだからで ある。しかし、だからと言って、「既完」のimperfec船のすべてが対応するpret細to によって表出可能なわけではない。以下は、上で扱った例文のいくつかをそれに対応する pre艶ritGで置き換えたものであるが、いずれも非文あるいは非常に容認度の低いものと なる。しかも、これらの例文がまさに本稿が対象としているp戯6癒。による表出の難し い一連の命題と重なっている点は特に重要である。つまり、pret6ritoによる表出が制約 を受ける命題とは、そのlmperfe伽は「既完」を示すが、対応するpre愉itoへの転

i換が非常に困難なものと言うことができるのである。

10)1(_),pero de las paredes‡ω細糊めs cuadros.(R,26)

       「嶽かる」のpr銭.

12) [u鍛a angosta p慧erta]??乏)ど。 a una 耳)eq砥e煮a secr8tar三a。(B,67)

      「向いている」のpret.

15) Nicol吾s podfa ver,(。。。), el camino que宰ω死ぬノ。 hasta esta ci眼dad。(M,ユ15)

       「通じる」のpret.

 以上、imperfectoによって表出される無性主語文の意味するところとそれに対応する pretをritoの表出の関係を見てきた。その結果、 telicな命題から成った「未完」を表す imperfectoは、その命題の生起が完了した時点でpretるritoによる表出が可能となるが、

atelicな命題から成る「既完」を表すimperfectGは、 pτet6rit◎が示す当該命題の生起 を前提としているにも拘わらず、そのpret合ritoによる表出が不可能なものがあり、本稿 が問題としているpret6ritoによる表出の難しい命題はその一部であることが分かった。

195

(13)

12 言語文化論究9

それでは、この「既完」を表すimperfectoが対応するpret6ritoによって表出される にはいったいどのような条件が必要なのだろうか。この点を考察するために、次節では、

pret6ritoで表出された無生主語文の特徴を観察していく。

2.2.無生主語十pr鎌6蹴◎

2.2.曜.「活動主体」の無生主語十pr釧合瀧◎

 Doiz−Bie翅◎basによれば、動作主性を欠いた無生主語文では、当該事態の生起を担う ものが想定されないため、pret6ritoによる表出が難しいということであったが、以下の 例文が示すように、無生主語文もpret6r夏勧によって表出されることは可能であり、し かも、それはごく普通に見られる現象と言える。

27)El asce鷺sor 5始ぎ6 1e捻ta艶ente a buscarle    como un墓usa豊。。(Mar,138)

  定エレベーター「上がる」のpreもゆっくりために計えに行く」の不定詞のように不定毛虫

  エレベーターは彼を迎えに行くために毛虫のようにゆっくりと上がった。

28)pero an宅es de que pudiese    hacerlo 30η6  ehe16foao.(M,80)

  しかし 煎  の接続詞「〜できる」の接続法過去「する」の不定詞 鵬る」伽ret.定  電話

  しかし、それができるようになる前に電話が鳴った。

29)Algunos trozos de madera se desprendiero簸y cのσo碓   al suelo。(B,17)

  いくつかの 断片  の  木材  「離れる」のpret.、 そして 「落ちる」のpret.に 地面

  いくつかの木っ端が離れ地面に落ちた。

 上の例文の無生主語は一般的な意味での動作主ではないが、先に述べた当該命題の活動 主体、すなわち、当該事態を引き起こすものとしては容易に理解されるものである。つま り、27)のasce捻sor(「エレベーター」)にとってsubir(「上がる」)あるいはbajar(「下が る」)という事態は、確かにそれ自体によって制御(co磁01)可能な活動とは言えないが、

それでも我々はそれをasce捻SGrに固有の活動と認識しており、それがpret6ritoによ る表出を可能にしたと考えられる。28),29)におけるpret6ritoの表出も同様に解釈でき るだろう。このように無生主語が当該命題の示す事態の活動主体と見なされる場合の pret6ritoによる表出は、その命題のtelicityの有無、また、当該動詞の項の数に関係な く起こる13もそして、中には次の例のように、当該無生主語が実際の活動主体とく部分一 全体〉というメトニミー関係にあり、それがその活動主体としての理解を可能にしている

と思われるものもある桃

30)EI pu煮。 del corpulento le 〃686   blando a la cara。(Mar,204)

  定 拳  の  太った  彼に 「届く」のpret.柔らかく に 定顔   その太った奴の拳が彼の顔に柔らかく届いた。

13)当然のことながら、te圭icな命題に対応するi磁per至ectoは当該命題の「未完」を、また、 atelicな  命題に対応するimperfectoは当該命題の「既完」を示すことになる。

14>例文31)における真の活動主体はei corpulento(「太った奴」)によって示された人物である。無生主  語e三p面。(「拳」〉はその一部に過ぎないが、いわゆるメトニミーによって活動主体として理解される  と思われる。

196

(14)

pret6ri£oによる表出のための条件 13

 しかし、pret6ritoによって表出された無生主語文の主語がすべて当該事態の活動主体 と考えられるわけではない。以下では、無生主語が当該事態の活動主体ではないにも拘わ らず、pret6ritoによる表出が可能となっている例を見てみる。

2.2.2.「非活動主体」の無生主語十pr鍾6ri沁

 無生主語が当該事態の活動主体とは見なされないにも拘わらずpret6ritoによって表 出されているものとして、以下のような例がある。

31)5副め   鷺聡reportaje e籠Ia Prensa del M◎vimie就。。(Mar,73)

  「出る」のpre宅.不定  記事   に

  1a Preasa del Moviemiento紙に一つの記事が出た。

32) En el hueco αρακc∫6君。㍑ grandes fajos de biUetes de ba捻co。(B,ユ27)

  に 定 くぼみ r現れる」のpre宅.大きい  束  の  紙幣  の 銀行

  そのくぼみに大束の銀行紙幣が現れた。

 これらはどちらも当該無生主語の出現を表すものだが、reportaje(「記事」)にしても 薯raades falos de bmetes de b細co(「大束の銀行紙幣」)にしても、それ自体が当該事態 の活動主体となるとは考えにくい。では、どうしてそのpret6ritoによる表出が可能に なったのか。この点について本稿は、上のような文におけるpret6ritoによる表出は、

話者が実際に生起した事態を当該命題が表すようなものとして知覚(認知〉・判断したこと に基づくと考えたい。つまり、31),32)では、言語外現実として実際に生起した事態に対 して、一旦話者の側からどのような命題の生起として理解すべきかという解釈・判断が行 われ、その結果がpret6ritoという形式によって表出されたと考えるのである。換言す るならば、ここでは言語外現実としての事態のみならず、それに対する話者の知覚(認知)・

判断も同時に生起したということになる。このように考えるならば、例えば、32)が上記 のような形で表出されたのは、その場で実際に起こった事態、つまり、話者が思いもよら ずそのくぼみに多量の紙幣の束を発見したということを自分の眼前に予想外のものが突然 出現したというふうに知覚(認知)・判断した結果と説明されることになる。このような解 釈は、次の例文のように何らかの対象に対する評価を表す事態のpret6ritoによる表出

に対して特に有効と思われる。

33)Las prese登taciones de Viladecans s610 3∫編εro㍑  para (...〉.(Mar,19)

  定     紹介    の        ただ 「役立つ」のpret. ために

  Viladecansの紹介はただ(_)のために役立っただけだった。

 また、上記の解釈に従えば、以下の例文に出現したpret6ritoも説明可能になると思

われる。

197

(15)

14 言語文化論究9

34)Comer de1 禽bol del bien y del ma1(n積nca)4庸04εcか for謡car。(R,U8)

  「食べる」の不定詞の木 の善との悪決して億味する」の匪eし畷淫する!の不定言司   善悪の木を食べることは姦淫を意味した(決して意味しなかった)。15)

 先にも見たように、Doiz−BienzobasやPorto Dapenaは情報提:供の動詞と共起した 無生主語文は専らimperfectoになると述べていたが、実際には34)のようにpre宅6rito による表出も可能であるエ6>。本稿の主張に従うならば、このように一見破格に思われる文 もp戯ξritoの一般的機能の枠組みで説明可能となる。上記例文は、当該主語が補語(補 文)の内容を提示するということを示すだけでなく、それが一旦話者自身の認知・判断を 通した結果であることをも同時に示したものと解釈されることになるからである。

 ところで、新たに導入した話者の知覚(認知)・判断の生起に基づくpret蕊宅。による 表出という考え方は、以下のように、与格接辞代名詞や対格接辞代名詞を伴った無生主語 文のp蹴6孟。による表出もうまく説明する。

35)Asi term拠aba el poe雛a de囎autor cuyo鍛ombre鶏01e轟。 nada(_)。(Mar,32)

  このように「終わる」の1m夢.定 詩  の不定 作家 関係詞 名前 否定辞彼に嗜うjのpret,伺も

  その詩はそんなふうに終わっていたが、その作家の名前は彼に何も伝えなかった(彼   はその作家の名前に覚えがなかった)。

36)逃5岬潔融6 el mosq疑eo con que垣zo la obseτvac16盤.楓70)

  私を 「驚かす」のpret.定腹を立てること と共に関係詞 「する」のpret.定   観察

  彼がその観察をした際に見せた憤りは私を驚かした(憤りに私は驚いた)。

37) Y    eli墓i6   d corre(ior de Ia izquie「da, q蟹e   le 446   jus之a「nente   そして藏ぶ」のpret.定  廊下  の 定   左   閣係詞 彼を「残す」のpret.  ちょうど   freate a la entrada de sus aposentos.(R。ユ20)

   前に定入り口の彼らの寝室

  そして彼は左の廊下を選んだが、それは彼をちょうど彼らの寝室の前に置いていった   (それを通って彼はちょうど彼らの寝室の前に出た)。

 35)のdecir(「言う」)という事態に対する主語nombre(「名前」)はこの事態に対する活 動主体とは見なされない。しかし、それにも拘わらずpret6蹴。による表出が可能になっ ているのは、当該命題に1e(「彼に」)という与格接辞代名詞が存在しているからと考えら れる。つまり、当該事態の経験者を表示する与格接辞代名詞があることによって、我々は

15)この例文は出典となっているテキストでは否定形である。しかし、インフォーマントによって肯定形  でもpret6ri宅。による表出は可能であることが確認されたので、ここでは否定と肯定の両方の形式で  提:示することにした。

!6)筆者の行なったインフォーマント調査によれば、以下のような文でもpre宅6ritoによる表畠は可能  であった。

  Eso   queτia decir(...)。 Eso   q破iso declr(...).

  そのこと 「意味する」のimp.  そのこと 「意味する」のpre宅.

  それは(_)を意味していた。それは(_〉を意味した。

198

(16)

pret6ritoによる表出のための条件 15 35)が実際に意味するのは括弧内に示された事態の生起であること、しかしながら、それ が35>のような形で表出されることになったのは、話者がその事態を35)の示す命題の生起

と知覚・判断したからと理解することができるのである。同様のことは、与格接辞代名詞 がいわゆる心理動詞と共起した36)にも当てはまる。35)と同じく、36)が実際に意味する 言語外現実は括弧内のように言い換えることができる。この時、与格接辞代名詞はその事 態の経験者を示すことになるが、36)が意味する内容はこの経験:者を主語にした形での表 出も不可能ではない17もしかし、その事態があえて36)の形で表出されることになったのは、

話者が実際に生起した事態を36)のような命題の生起と知覚・判断したからに他ならない。

37)も同様である。この例文のcorredoτ(「廊下」)は当該事態の活動主体とは到底見なされ ないものであるが、pre宅6ritoによる表出が可能となっている。それは、当該事態の実際 上の活動主体が1e(「彼を」)という対格接辞代名詞によって明示され、当該事態の生起が 真であるという理解を可能にしているからと考えられる。つまり、前記二例と同じく、こ の対格接辞代名詞の存在によって、我々は37)が実際に示す言語外現実は括弧内に示され た事態の生起であるが、話者はそれを37)の示す命題の生起と知覚・判断したと理解する ことになるのである。

 以上、無生主語文の中に与格接辞代名詞や対格接辞代名詞が存在すると、当該事態の実 際上の活動主体や経験者が明示されることになるため、たとえその主語が活動主体性のな い無生物であってもpτet喬孟Gによる表出が可能になることを見た。

2.3.まとめ

 本節では、ある命題がpret6ritoによって表出されるための条件をこの形式に付与さ れた◎(〜Prop。&Prop.)という機能との関係で考察するために、無生主語文における i卿eτfectoおよびpret益ritoによる表出を観察してきた。その結果は以下のようにまと められる。

・無生主語+imperfectoによる表出は、当該命題の「未完」状態を示すものと「既完」

状態を表すものに分けられる。このうち、pτet6ritoによる表出の可能性という点から 問題になるのは特に後者の方である。「既完」状態を示すi拠peτfectoはpret6rltoが 示す当該命題の生起を前提としたものである。従って、この「既完」のimperfec沁 に対応するpτεtε蹴。の表出の可能性を考えるには、当該命題の表す事態の生起が話 者によって知覚(認知)可能か否かが重要な問題となってくる。

・無生主語文の表す事態の生起が話者によって知覚(認知)されpret6ritGによって表出 される場合には二種類ある。一つは無生主語自体が当該事態の活動主体となっている場 合で、この時pretεritoによって表出された事態は、その主語によって引き起こされ た事態をそのまま記述したものと言える。もう一つは、その主語が当該事態の活動主体

とは見なされない場合である。この時pret6ritoによって表出された事態は、実際に

17)経験者が主語となる場合の表現は次のような再帰構文となるが、これはもちろん有生主語文である。

  Me sorpre薮(ii del mosqueo coa que h王zo la observaci6n。

  再帰動詞鷹く」のpret。 私は彼がその観察をした際に見せた憤りに驚いた。

ユ99

(17)

16 言語文化論究9

生起した事態を話者が一旦自分の知覚・判断に基づき解釈し直した結果を表したものと 言える。なお、後者の場合、当該事態が生起したという理解に必要な実際上の活動主体 や経験:者は与格接辞代名詞や対格接辞代名詞等によって示されることが多い。

 さて、上記の結果に従うならば、pτet6rit◎による表出は、 Doiz−Bie翅obasが主張す るように当該命題の主語が動作主の時にのみ可能になるわけではないこと、また、Porto Dape照が言う常にimperfectoで表出される状態動詞(命題)も、例えば与格接辞代名詞 や対格接辞代名詞の付加といった適切な環境さえ整えばpre縫ritoによる表出は不可能 ではないということが分かる。次の節では、これらのことをより明確な形で検証するため に、同一の動詞に対する主語の意味特徴の違い(活動主体か否か)、また、その項となる接 辞代名詞の有無等が当該命題のpret6ritoによる表出にどのような影響を与えるのかを 具体的に見ていくことにする。

3.いくつかの動詞の事例爾究

 まず、同一の動詞に対する、主語の意味特徴の違い、つまり、その主語が命題の活動主 体と見なされるか否かが、pret6r鼠toによる表出の可能性にどのような影響を与えている のかを見てみよう。

38) El ascensoゴ   5麗わど6      1er≧tame簸te.

  定エレベータ 「上がる」のpret.ゆっくりと  そのエレベーターはゆっくりと上がった。

39)Habia unos corredores interrumpidos por ias escaleras que㌔混わ癖。灘  ヂある」のlmp.不定   廊下     遮られ  によって 定   階殺  関係詞 廷がる」のpret.

  y  加ブαro肱   そして 「下がる」のpret.

  上がったり下がったりした階段に遮られたいくつかの廊下があった。

 インフォーマントによれば、38)におけるsubir(「上がる」)のpret6ritoは可能だが、39)

のそれは不可能となる。その理由は38)の無生主語asce難sor(「エレベーター」)はsubir という事態の活動主体と見なされるが、39)の無生主語escal era(「階段」)は擬人化でもし ない限り、subirやbalar(「下がる」〉の活動主体とは見なされないからだと考えられる。

また、39)には当該事態の実際上の活動主体を示す文法要素も欠けているため、話者があ る事態の生起を自分の知覚に基づき解釈し直した結果としても理解しがたく、それが一層 そのpret6ritoによる表出を困難にしているとも思われる。39)と同様の解釈は次の例にも 当てはまるだろう。

40) La ventana ??4∫o/daba     a夏sur。

  定  窓  凄く」のp・et./imp.に南 その窓は南を向いた/向いていた。

40)のimperfectoは主語の空間的位置関係を示すが、それに対応するpret6ritoは強

200

(18)

pret6ritoによる表出のための条件 17 い制約を受ける。その理由は39)と同じく、ve鍛tana(「窓」)という無生主語がdar al sur

(「南を向く」)という事態の活動主体と見なされないからだと思われる。ただし、インフォー マントによれば40)は39)とは違い、例えば、設計上これまで北向きだった窓を南向きに 変更したという事態を示すのであればpretるritoによる表出も可能となるらしい。これ は実際に生起した事態(設計者が窓の方向を変更したこと)を、話者が自身の知覚・判断に 基づき解釈し直した例と言えよう18も

 ところで、無生主語の意味特徴の違いがpre宅6ritoによる表出の可能性だけでなく、

そのimperfectoによる表出の意味するところにも影響を与えるという事実も合わせて 見ておきたい。

41)El tre簸11696  ala estaci6稔.

  定汽車「到着する」のpret.に定 駅    その汽車は駅に到着した。

41) 露1tren 1!・9卿  P・C・ap・c・ala estaci6貧・

  定汽車 「到着する」のimp. 少しずつ  に定  駅   その汽車は少しずつ駅に到着していた。

42)Su tτenza le ♂〜896  hasta la cadera.

  彼女の三つ編み彼女に 「属く」のpret. まで 定  腰

  彼女の三つ編みはその腰まで届いた。

42) Su  trenza  le   11ε9αわσ   hasta la cadera.

  彼女の三つ編み彼女に 「届く」のi憩p. まで 定  腰

  彼女の三つ編みはその腰まで届いていた。

42) ?Su tre捻za le   116gαわα   poco a Poco hasta la cadera。

  彼女の三つ編み彼女に 「届く」のi魚p. 少しずつ   まで 定  腰   彼女の三つ編みは少しずつ腰まで届きつつあった。

 4!)の無生主語宅ren(「汽車」〉はHegar(「到着する」)という事態の活動主体であること からpret6rltoによる表出が可能である。また、[el tren llegar a la estaci6n](汽車 が駅に到着すること)という命題はtelicであることから、そのimperfec宅。による表出

18)このように考えるならば、先にPorto Dapeaaがpretεrito/lmperfectoの対立では捉えられないと  した次の二文についても、一般的な説明が可能になる。

  a.La fachada del edificlo*mlr6/miraba hacla el sur.

       「向く」のpret./lmp.

   その建物の玄関は南を向いた/向いていた。

  b.EI capit含籍del barco mir6/mlraba hacia d sur.

      「向く」のpret./1緯P.

   その船の船長は南を向いた/向いていた。

 つまり、a.においてmirar(「向く」)のpret6r三toによる表出が制約を受けるのは、その主語である fachada(「玄関」)がこの事態に対する活動主体と見なされないからであり、一方、 b.がpreterltoによっ  て表出されるのは、その主語であるcaplt飴(「船長」)が当該事態のまさに活動主体となるからなのであ  る。このように考えるならば、Porto Dape照が主張するようにa.のためだけに特別な語彙項目を設  定する必要はなくなると思われる。

20!

(19)

18 書語文化論究9

(41 )は当該命題の「未完」状態を示している。他方、42)の無生主語tre肱a(「三つ編み」)

は11egar(「届く」)という事態の活動主体とは見なされない。それにも拘わらず、 pret6rito による表出が可能になっているのは、例えば、頭の上にまとめていた三つ編みからピンを はずし、その結果として三つ編みが腰まで届いたというような事態の生起を想定すること ができるからである玉9もところで、この42)の命題[s trenza llegarle hasta la cadera]

(彼女の三つ編みが彼女の腰に届くこと)のlmperfectoによる表出は42) が示すように 当該命題が生起した後の「既完」状態を表すのが一般的で、41) のように当該命題のr未 完」状態を示すことは不可能ではないにしてもかなり特殊な感じを与える。つまり、同じ 無生主語でも、当該事態の活動主体となるか否かによって、imperfectoの意味するとこ ろが「未完」状態になったり「既完」状態になったりするわけである。同様のことは以下 のaparecer(「現れる」)を用いた例文においても確認される。

43) Por  e識tre 三e 捻iebla αραダεcど6    un coc薮e。

  のあたり間 定 霧 槻れる」のpret.不定車   霧の間から一台の車が現れた。

43) PGr  eatre la niebla βノブβr6c勲     poco a poco 駿鍛 coc聡e。

  のあたり 闘 定  霧  「現れる」のimp.  少しずつ  不定 車

  霧の間から少しずつ一台の車が現れつつあった。

44) Sobre la mesaβρθ潔ご6    眼帯  album de f《)tografias。

  上に  定  机 「現れる」のpret.不定 アルバム の   写真

  机の上に一冊の写真アルバムが現れた。

44) Sobre la mesaθρβrεc激    un  ゑ1bu魏αde f◎to9τafias。

  上に  定  机 「現れる」のimp.不定 アルバム の   写真

  机の上に一冊の写真アルバムが現れていた。

44) 審Sobre la mesa αραダεc血    poco a 茎)oco un  盒lbum de fotografias。

  上に  定  机 「現れる」のimp.  少しずつ  不定 アルバム の   写真

  机の上に一冊の写真アルバムが現れつつあった。

 43)の主語coche(「車」)はaparecer(「現れる」)の活動主体と見なされ、その結果pret6rit◎

による表出も可能となっている。また、そのimp鍵fectoによる表出は43) の示すように 当該命題の「未完」状態を表す。一方、44)はalbu熱(「アルバム」)という非活動主体が主 語になっているにも拘わらずpre艶ritoで表出されている。これは44)が前節で見た話 者の知覚(認知)・判断に基づくもの、つまり、実際に生起した事態(話者が机の上に一冊 の写真アルバムを発見したということ)を話者が当該命題の生起と解釈し直した結果だか

らである。しかし、ここで注目したいのは、44) ,44) から分かるように、44)に対応する imperfectoが当該命題の「既完」状態しか表せないという点である。43) と44) を並 べてみれば、その主語の活動主体性の有無が当該命題のlmperfectoの意味するところ にいかに影響を与えるかがよく理解できるであろう。

 次に、当該事態の生起に関与した活動主体や経験者が主語以外の文法要素によって示さ

19)この解釈はインフォーマントの示唆によるものである。

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参照

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