• 検索結果がありません。

ととした 3. 金融に関するアンケート 結果 講義前に学生の金融に関する知識や意識を明らか にするために 金融に関するアンケート を実施した 写真 1 金融について 金融についての理解度は表に示す5項目から 理解しているもの全てを選択してもらった この結果 利 子 デフレ インフレ 預 貯 金 生命

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "ととした 3. 金融に関するアンケート 結果 講義前に学生の金融に関する知識や意識を明らか にするために 金融に関するアンケート を実施した 写真 1 金融について 金融についての理解度は表に示す5項目から 理解しているもの全てを選択してもらった この結果 利 子 デフレ インフレ 預 貯 金 生命"

Copied!
5
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

写真1 講義の様子(筆者)  近年、インターネットやスマートフォンの急速な普及 に伴って、現金を決済手段としない契約が身近なも のとなってきた。一方これらをめぐるトラブルも多く発 生しており2)、学校教育における金融経済教育に対 する関 心が高まっている。しかし教 育 現 場では、金 融経済教育の重要性を理解していながらも、その担 い手不足に直面しているのが現状である。このよう な中、近年は各業界団体や地域の金融機関が金融 経済教育のプログラムを開発し、教育現場との協力 関係を模索しており3)、今後の金融経済教育の新た な担い手として期待されている。  このように地 域 金 融 機 関の協 力による金 融 経 済 教 育は、地 域 金 融 機 関にとっても重 要な地 域 貢 献 活動の一つであり、学校教育現場においても今後の 消費者教育の取り組み方法の新たな方向性を示す ものと考えられる。  本稿では、社会人になる前で最も金融経済が身 近である大学生に対して地域金融機関が金融経済 教育の講義を実践し(講義は奥田が担当)、その効 果を分析した。分析の基盤となるのは、人間発達の 視点である。初期における消費者教育は、生活技術 による目前の問題解決を目的としてきたが、そのよう な教育では生活環境の変化には対応できない。この ため、筆者らは、時々刻々と変化する生活環境の変 化に対応できる消費者の育成こそが必要であるとの 観 点から、消 費 者 問 題を題 材とした人 間 発 達のた めの消費者教育を提唱してきた4)∼7)この結果、情 報収集能力の高い子どもは、自ら正しい情報を選択 し、課題を解決でき、人間発達が進むことが明らかと なっている。今回の講義ではその考え方を金融経済 教育に応用した。    本研究は、「情報活動に関するアンケート」、「金 融に関するアンケート」、講義案の作成、講義実践、 講義後の感想の人間発達の視点からの分析、事後 の「金融に関するアンケート」分析から成っている。 まず「情報活動に関するアンケート」によって、学生 の情 報 活 動を明らかにした。質 問 項目は、これまで の情報活動を基盤とした消費者教育の実践結果と 同様とした4)∼7)これらは「収集」5問、「蓄積」2問、 「活用」3問、「発信」2問の合計12問である(表1)。  次に「金融に関するアンケート」によって、学生の 金融知識等を事前に把握した。アンケートは、①金 融について(理解度、関心度)、②金融経済教育に ついて( 受 講 経 験の有 無、有 用性、担い手 )、③ 金 融情報について(情報源、活用、媒体)、④金融トラ ブルについて(有無、対処法)と調査対象者の属性 から成っている。  これらの結果より講義案を作成し、講義を実践し た。なお、「 生 活の経 済と法 律 」の講 義は、前 半 が 家計(家計の成り立ち、家計簿記帳の方法、家計法 則、ライフサイクル別にかかる費用)、後半が消費者 関連の法律(消費者契約法、特定商取引法、クーリ ング・オフ制度等)から成っている。本講義は、家計 に関する講義終了後に実践した。  また講義による人間発達プロセスへの影響を明ら かにするために、講義後の感想をその内容から「現 状 把 握 」、「 価 値の内 面 化 」、「自己 創 造 」の3つの 視点で分析した。さらに講義の効果を明らかにする ために、2ヵ月後に再び金融に関する理解度と関心 度に関してのみアンケートを行い、その変化を分析 した。

地域金融機関による

「情報活動を基盤とした新しい金融経済教育」の取り組み

1)

はじめに

方 法

奥 田 真 之 大 藪 千 穂 十六総合研究所 主席研究員 岐阜大学 教育学部教授

Research Paper

(2)

写真2 講義の様子 表1 情報活動に関するアンケート 収  集 活  用 蓄  積 発  信 情報活動 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● テレビのニュースを1日1回は見る 毎月買ってくる雑誌がある タウン誌などを読む 買うものがなくてもお店に行っていろいろ見る 新しいことを知る時は、人から聞くことが多い 利用したサービスなどに問題があった時、 どこに言えばよいか知っている 消費生活センターを知っている 「賞味期限」やマークを確かめて買う 取り扱い説明書や薬のラベルはしまってあり、 すぐに見られる 使い方が分からない時は、 説明書を読んでもらったり、自分で読む 商品やサービスに不満があった時は、 店の人にすぐ言う 商品を買った時のアンケートはよく出すほうだ 内  容 78 15 43 52 55 該当数 70.9 13.6 39.1 47.3 50.0 20 18.2 52 47.3 86 78.2 17 15.5 割合(%) 40 64 36.4 58.2 7 6.4 表2 金融についての理解度と関心度 利子 デフレ・インフレ 預貯金 生命保険 クレジット 自己破産 為替 株式投資 損害保険 金融緩和 多重債務 リスクとリターン 地方銀行 固定金利 アベノミクス インターネットバンキング 外貨預金 債券 リボルビング払い 都市銀行 マネーストック 投資信託 財形貯蓄 金融商品販売法 改正貸金業法 項目 理解度(理解している) 97 94 81 78 75 59 53 51 47 42 41 39 37 36 35 34 29 27 21 20 17 11 10 2 0 該当数 88.2 85.5 73.6 70.9 68.2 53.6 48.2 46.4 42.7 38.2 37.3 35.5 33.6 32.7 31.8 30.9 26.4 24.5 19.1 18.2 15.5 10.0 9.1 1.8 0.0 割合(%) 円安・円高の影響 デフレ・インフレの影響 アベノミクス 年金保険 生命保険 クレジット 株式投資 金融緩和 インターネットバンキング 自己破産 投資信託 損害保険 外貨預金 リボルビング払い 財形貯蓄 債券 多重債務 項目 関心度(関心がある) 70 60 57 34 33 23 21 15 13 12 10 8 7 7 5 2 1 該当数 63.6 54.5 51.8 30.9 30.0 20.9 19.1 13.6 11.8 10.9 9.1 7.3 6.4 6.4 4.5 1.8 0.9 割合(%)  授業実践(平成25年5月27日)の対象者は、岐阜 大学全学共通教育の「生活の経済と法律」の受講 者110名で、男子72名(65.5%)、女子38名(34.5%) である。学 年はほんどが 1 年 生であった( 1 0 4 名 、 94.5%)。  「情報に関するアンケート」より(表1)、情報活動 の内容でみると、「収集」243件、「活用」202件、「蓄 積」60件、「発信」24件となった。一人あたりの選択 項目数は、「収集」2.2、「活用」1.8、「蓄積」0.6、「発 信」0.2である。割合の平均で見ても「収集」44.2%、 「活用」61.2%、「蓄積」27.3%、「発信」12.0%であ ることから、情報の「活用」と「収集」に関する活動が 活発であると思われる。このような受講生の特性に合 わせて、講義は時々刻々と変化する金融経済情勢 の情報「収集」と「活用」を促す内容に焦点を絞るこ ととした。  講義前に学生の金融に関する知識や意識を明らか にするために、「金融に関するアンケート」を実施した。  (1)金融について  金融についての理解度は表2に示す25項目から 理解しているもの全てを選択してもらった。この結果、 「 利 子 」、「デフレ・インフレ」、「 預 貯 金 」、「 生 命 保 険」については7割以上が内容を理解していると答え た。一方、「金融緩和」や「アベノミクス」など近年の 経済状況に関しては半分以下となり、「改正貸金業 法」は誰も理解していなかった。  一般的に理解度は、ある項目に対していくつかの 質問をすることによって測定する場合が多い。しかし 本研究では、質問項目数が多いことを考慮し、「次に 示す言葉で内容を理解しているもの全てに○をつけ なさい」という形式で尋ねた。この結果、マスコミの報 道等で認知度が高いと思われる「アベノミクス」の理 解度は3割程度と低い値であったが、このことから学 生は単に言葉を聞いたことがあるという認知度では なく、実際に理解しているかどうかを考えて回答して いると推測される。関心度については、「円安・円高の 影響」、「デフレ・インフレの影響」、「アベノミクス」に 半分以上の回答が見られたことから、近年よく言われ

結果

「金融に関するアンケート」結果

3.

属 性

1.

「情報活動に関するアンケート」結果

2.

(3)

表3 金融情報について テレビ・新聞・雑誌 インターネット 授業 家族や友人との会話 テレビ新聞雑誌の広告 書籍 窓口や担当者の説明 パンフレット 業界外のパンフレット その他 トラブルや損失の防御 将来の生活設計 家計運営 教養や視野拡大 自立する判断力向上 金融資産を増やす その他 授業 インターネット 新聞・雑誌等 講演会やセミナー パンフ、冊子、ビデオ メールマガジン その他 良く利用している 時々利用している 今は利用していないが、今後予定 利用する予定なし 項  目 76 58 42 40 28 17 3 1 1 0 71 70 61 38 31 20 0 84 53 47 34 30 16 1 7 40 31 30 該当数 69.1 52.7 38.2 36.4 25.5 15.5 2.7 0.9 0.9 0.0 64.5 63.6 55.5 34.5 28.2 18.2 0.0 76.4 48.2 42.7 30.9 27.3 14.5 0.9 6.4 36.4 28.2 27.3 割合(%) 情 報 源 情報提供 の 媒 体 希 望 情報 を 活用 した い 場 面 金融 の ネ ッ ト 利 用  学生の「情報活動に関するアンケート」結果から、 「 活 用」と「 収 集 」が活 発であると思われる。これま での研究より4)∼7)「収集」活動が高いと人間発達 プロセスが促されることが明らかとなっているため、 講義では学生が収集できる情報を主に提供し、それ を実生活に活用できる内容とした。  また「金融に関するアンケート」結果から、近年の 経済情勢に関心を持ちながらも理解していないこと が明らかになったため、最近の経済情勢を説明する うえでのキーワードとして「アベノミクス」を取り上げ た。さらに、金 融 機 関による講 義であることから、金 融機関に関する情報提供も行った。   以 上のことから、「 国 家 経 済と家 計の関 係 」と題 して、① 銀 行の役 割 、②アベノミクス政 策と家 計に 対する効果の2点に絞った講義を実践した。講義で は、金融機関における地方銀行の位置づけについ て確 認した後 、銀 行の3つの業 務( 預 金 、貸 出、為 替 )と機 能( 資 金 仲 介 機 能 、信 用 創 造 機 能 、資 金 決 済 機 能 )について解 説を行った。次いで、アベノ ミクスの政策である金融緩和、財政政策、成長戦略 (図1)について家計との関係から明らかにし、政策 ている経済状況について理解はしていないが、関心 を持っていることが分かる。「財形貯蓄」、「債券」等 の金融商品に関しては、ほとんど関心はなかった。  (2)金融経済教育について  金融経済教育について、これまで金融経済教育を 受けたことがある学生は22名(20.0%)と少なく、大部 分の学生は金融経済教育を受けていないことが明 らかとなった。金融経済教育の有用性については、 受けた学生は、「役立っている」、「少しは役立ってい る」を合わせると9割近くが有用と感じている。また、 金融経済教育の担い手として、半数以上の学生は、 今後も学校教育が担うとよいと考えていることが明ら かとなった。  (3)金融情報について  主要な金融情報源と活用、提供媒体、ネット利用 について尋ねた結果(3つ選択、表3)、金融情報源 は「テレビ・新聞・雑誌」と「インターネット」が最も多く なった。次いで「授業」、「家族や友人との会話」が続 く。「窓口や担当者の説明」や「パンフレット」はほとん ど活用されていなかった。どのような場面で金融情 報を活用したいかについては、「トラブルや損失の防 御」、「将来の生活設計」、「家計運営」に対する希 望が半数以上を占めた。一方「金融資産を増やす」 については少なかった(18.2%)。これより、金融情報 の活用に関しては堅実な姿が伺える。   今 後 の 情 報 提 供 の 媒 体 に 関しては 、「 授 業 」 (76.4%)への希望が最も多く、「インターネット」、「新 聞・雑誌等」、「講演会やセミナー」が続く。多くの学 生が授業を通じた情報提供を望んでいることが分か る。金融情報をインターネットから取得、活用している かについては、「時々利用している」、「良く利用して いる」を合わせると42.8%を占めている。また「今後利 用予定がある」と答えた学生を加えると7割にのぼる ことから、今後は授業とインターネットでの情報提供 が学生には有効であることが分かる。  (4)金融トラブルについて  金融トラブルの有無については、トラブルにあった ことがある学生はいなかった。トラブルにあった場合 の対処方法を尋ねた結果(1つ選択)、「家族や友人 に相談」が最も多くなった(74.5%)。「消費生活セン ター等に相談」(8.2%)、「警察に相談」(6.4%)、「金 融機関等に相談」(5.5%)等の専門機関に相談する 人は少なかった。ほとんどの学生は身近な家族や友 人に相談する傾向があることが明らかとなった。

講義案の作成及び講義実践

4.

(4)

表4 講義前後の理解度の変化 項 目 利子 デフレ・インフレの影響 預貯金 生命保険 クレジット 自己破産 為替 株式投資 損害保険 金融緩和 多重債務 リスクとリターン 地方銀行 固定金利 アベノミクス インターネットバンキング 外貨預金 債券 リボルビング払い 都市銀行 マネーストック 投資信託 財形貯蓄 金融商品販売法 改正貸金業法 1) マクネマー検定 ***p<0.001 *p<0.05 講義後該当数 89.1 70.0 54.5 54.5 54.5 49.1 44.5 31.8 28.2 33.6 44.5 27.3 43.6 36.4 42.7 30.9 20.0 15.5 16.4 33.6 13.6 7.3 8.2 5.5 0.9 98 77 60 60 60 54 49 35 31 37 49 30 48 40 47 34 22 17 18 37 15 8 9 6 1 割合(%) 講義前該当数 88.2 85.5 73.6 70.9 68.2 53.6 48.2 46.4 42.7 38.2 37.3 35.5 33.6 32.7 31.8 30.9 26.4 24.5 19.1 18.2 15.5 10.0 9.1 1.8 0.0 97 94 81 78 75 59 53 51 47 42 41 39 37 36 35 34 29 27 21 20 17 11 10 2 0 割合(%) *** *** *** * * *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** 検定1) 図1 アベノミクスの政策と家計への影響 図2 円安・円高のメリット・デメリット |f‰AU~‚„7?E 5g p)R‡ fVQ! ^f Pe &Œƒ K< F6 —œ¢S +Y}Dyu žš¤‘¥›“} ~'Žzˆ‡Žv lX¨ PtntlXo P gW \e&Œƒ ; +Y q=J‡ Z22N ; r>i0^$_ ƒŽ.h/H ‰Ab}&{ w*xˆ‡Ž ›’™“@I jG¤P1# 2 *‰¡–˜u—¡–˜Š€‹‹ ¡–˜  a%; ¤B(…‰9 tM   s˜ ”T`  ‰+Y ¤mc¬©­¤*B(4W a%; ¤83]‰C-¦ª®«¤k§ B(;[‰•Ÿ£“  ‰+Y ¤a"‰ ¤B(4W f‰6 a%; ¤83]‰& dk a%; ¦T`uk=u tO,=: L‡†§ ¤B(…‰9 tM  t*  tm  —¡–˜ による円安・円高のメリット・デメリット(図2)と家計へ の影響について講義を行った。  講義終了後に、講義に関する感想を記述してもら い、記述内容を人間発達のプロセスである、「現状 把 握 」、「 価 値の内 面 化 」、「自己 創 造 」の3つの視 点から分析した。また、どのような内容についてコメン トをしているかを記述内容から分類した。  この結果、「現状把握」(41.1%)が最も多いが、 「 価 値の内 面 化 」と「自己 創 造 」もそれぞれ2 7 . 1 % となり、半数の学生で人間発達が進んでいることが 明らかとなった。「現状把握」では、「アベノミクスに ついて理解できた」(81件、75.7%)とコメントしてい た学生が最も多く、次いで「銀行の役割が理解でき た」(50件、46.7%)となった。他には「信用創造の仕 組みが面白い」、「 経 済の動きが分かった」等の記 述があった。これらより、事 前アンケートで関 心はあ るが内 容を理 解していない項目であった現 在の経 済状況について、講義によって理解・関心を高める ことができた。  「価値の内面化」に該当する記述をその内容か ら分 類 すると、「 漠 然とした不 安や期 待 」( 1 9 件 )、 「 経 済について」( 8 件 )、「 家 計 負担 」( 4 件 )、「 物 価 問 題 」( 3 件 )、「円安の不 安 」( 2 件 )に分 類でき た。講 義を受けることによって、現 在の経 済 政 策の 正当性やその効果に疑問や 藤が生じていること が分かる。「 家 計 負担 」、「 物 価 問 題 」、「円安の不 安 」等は、これまで知らなかった経 済の動きや政 策 を理 解したことから生じているため、講 義により、学 生の内的世界が揺さぶられ、物事を自分で考えるこ とができるようになっていることが分かる。   最 後に「自己 創 造 」に該 当 する記 述をみると、 「もっと勉 強したい、調 べたい、メリット・デメリットを 考えたい」という情報収集に関する内容が20件と最 も多く、次いで「 授 業や生 活に活かしたい、参 院 選 に備えたい」という情報活用に関する内容が6件と なった。さらに「自分の意見を言えるようになりたい」 などの情 報 発 信に関する内 容も見られた。情 報 収 集、活用に焦点をあてた今回の講義によって、①情 報 収 集を自主 的に進め、② 講 義で得られた情 報を 活 用し、さらに③ 情 報を発 信したいという段 階まで 学生の意欲が促された。このように講義によって学 生の情報活動が進み、人間発達段階も高まったこと が確認された。  金融に関する理解度と関心度の変化を明らかに するために、講 義 2ヵ月後に同じアンケートを実 施し た。検定は対応のある比率の差の検定(マクネマー 検 定 )を行った。表 4より、6 項目について理 解 度が 高くなった。講 義 前は「 利 子 」、「デフレ・インフレの

事後アンケートによる理解度・関心度の変化

6.

人間発達の視点からの分析

5.

Research Paper

地域金融機関による 「情報活動を基盤とした 新しい金融経済教育」の取り組み

(5)

表5 講義前後の関心度の変化 項 目 円安・円高の影響 デフレ・インフレの影響 アベノミクス 年金保険 生命保険 クレジット 株式投資 金融緩和 インターネットバンキング 自己破産 投資信託 損害保険 外貨預金 リボルビング払い 財形貯蓄 債券 多重債務 1) マクネマー検定 ***p<0.001 *p<0.05 講義後該当数 70.0 51.8 62.7 35.5 30.0 22.7 19.1 27.3 17.3 15.5 7.3 17.3 14.5 12.7 5.5 4.5 4.5 77 57 69 39 33 25 21 30 19 17 8 19 16 14 6 5 5 割合(%) 講義前該当数 63.6 54.5 51.8 30.9 30.0 20.9 19.1 13.6 11.8 10.9 9.1 7.3 6.4 6.4 4.5 1.8 0.9 70 60 57 34 33 23 21 15 13 12 10 8 7 7 5 2 1 割合(%) *** *** * * *** *** *** *** *** * *** *** *** *** *** 検定1) 【参考文献】 1)本稿は、奥田真之・大藪千穂、「情報活動を基盤とした消費者教育の実践−地域金融機関による金融経済教育−」、『中部消費者教育論 集』第9号、pp.49-61、2013年9月を一部修正したものである。 2)国民生活センターホームページ、「若者に多い相談」http://www.kokusen.go.jp/jirei/j-top_wakamono.html(参照2014-8-26) 3)奥田真之、「我が国における金融経済教育に関する一考察」、『中部消費者教育論集』、第8号、pp.1-11、2012年9月 4)大藪千穂・杉原利治・坂野美恵、「小学校における生活指標を用いた消費者教育の実践−子供の自己評価と情報活動との関係−」、『消費 者教育』、Vol.25、pp.33-40、2005年9月 5)大藪千穂・奥田真之、「情報活動を基盤とした消費者教育の実践−環境金銭教育(1)理論と授業実践−」、『中部消費者教育論集』第9号、 pp.35-48、2013年9月 6)奥田真之・大藪千穂、「情報活動を基盤とした消費者教育の実践−環境金銭教育(2)『記述内容の充実度』と『人間発達度』による授業分 析−」、『消費者教育』第34号、pp.205-212、2014年9月 7)大藪千穂、「情報活動を基盤とした消費者教育の実践−契約とクーリング・オフ制度−」、『消費者教育』、第34号、pp. 175-183 、2014年9月 影響」、「預貯金」の理解度が最も高くなったが、講 義後は「都市銀行」、「アベノミクス」、「地方銀行」 の理解度が最も高まっており、「金融商品販売法」、 「 都 市 銀 行 」、「アベノミクス」、「 地 方 銀 行 」等を理 解していると答えた学生が増加したことから、「銀行 の役割」と「アベノミクス」に焦点を絞った講義の効 果が表れていることが分かる。   一 方 、関 心について表 5より講 義 前のアンケート 上 位 3 項目は「円安・円高の影 響 」、「デフレ・インフ レの影 響 」、「アベノミクス」であったが、講 義 後は 11項目で関心度が高まった。「多重債務」、「債券」、 「 損 害 保 険 」など、授 業 前には関 心 が 低 かった項 目についても関心を広げている。また「金融緩和」も 2倍に増 加していることから、講 義によってアベノミ クス政策の「金融緩和」への関心が高まったと考え られる。  本稿では、情報活動を基盤とした金融経済教育 を、地 域 金 融 機 関によって大 学 生を対 象に実 践し た。事前の情報活動に関するアンケートでは、対象 学生の情報活動は「活用」と「収集」が活発である ことが分かった。この情報活動を活かすために、金 融経済知識の提供を重視しながらもその知識が活 用に結びつきやすい情 報を提 供 することとした。ま た、事前の「金融に関するアンケート」から、最近の 政策に関心はあるが理解していない実態が明らか となったため、金融情報としてアベノミクスの政策と 家計への影響について、銀行の役割とともに講義を 行った。   講 義の結 果、約 半 数は講 義 内 容を理 解し(「 現 状 把 握 」)、銀 行の役 割やアベノミクスについて知 ることができてよかったと感じている。一方、約半数 は単に理解しただけでなく、「価値の内面化」や「自 己創造」まで進んでいることが明らかとなった。講義 を聞いて疑問に感じたり、不安に感じることで、「現 状把握」にとどまらない「価値の内面化」、「自己創 造 」といった発 達 段 階に相当する人 間 発 達が促さ れた。そのような疑問から、もっと自分で調べてみた い( 収 集 )、生 活に活かしたい( 活 用)、意 見を言え るようになりたい(発信)と考えていることから、今回 の講義が単に金融経済情報の提供に留まらず、学 生の人 間 発 達を促 すと同 時に情 報 活 動を活 発 化 させることができたことが明らかとなった。  さらに、講 義 前 後の「 金 融に関 するアンケート」 から理解度と関心度を比較した結果、講義内容の 「 銀 行の役 割 」と「アベノミクス」に対する理 解 度と 関心度が高くなったことから、講義の効果を明らか にすることができた。

Research Paper

地域金融機関による 「情報活動を基盤とした 新しい金融経済教育」の取り組み

まとめ

参照

関連したドキュメント

実験は,試料金属として融点の比較的低い亜鉛金属(99.99%)を,また不活性ガ

必要な食物を購入したり,寺院の現金を村民や他

解約することができるものとします。 6

基本的金融サービスへのアクセスに問題が生じている状態を、英語では financial exclusion 、その解消を financial

のうちいずれかに加入している世帯の平均加入金額であるため、平均金額の低い機関の世帯加入金額にひ

生活のしづらさを抱えている方に対し、 それ らを解決するために活用する各種の 制度・施 設・機関・設備・資金・物質・

入学願書✔票に記載のある金融機関の本・支店から振り込む場合は手数料は不要です。その他の金融機

● 生徒のキリスト教に関する理解の向上を目的とした活動を今年度も引き続き